JPH07334555A - 金型設計方法 - Google Patents

金型設計方法

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JPH07334555A
JPH07334555A JP6127894A JP12789494A JPH07334555A JP H07334555 A JPH07334555 A JP H07334555A JP 6127894 A JP6127894 A JP 6127894A JP 12789494 A JP12789494 A JP 12789494A JP H07334555 A JPH07334555 A JP H07334555A
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Yuka Mitani
由香 三谷
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金型の設計段階における作業者の操作を簡易
化し、効率のよい処理が行える金型設計方法を得る。 【構成】 形状データをソリッドモデルによって入力す
るとともに、金型形状の作成データの入力を行う第1の
工程と、基本形状を拡大/縮小した形状と型材形状との
差演算を行う第2の工程と、パーティングラインまたは
分割面を設定して、前記差演算で求めた彫り込み形状を
可動部形状と固定部形状に分割する第3の工程と、この
金型の形状分割を行うに際してアンダカット部の判定お
よび抽出を行う第4の工程と、上記処理にて求められた
形状の所定の面に抜き勾配をつける第5の工程とを備え
たものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、与えられた基本形状
からその形状の成形品を制作するための金型の金型形状
を設計する金型設計方法に関し、特に金型形状の製作に
おいて、金型で成形したい形状からその金型の可動部形
状および固定部形状を求める、金型設計方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来の金型設計の分野では、おもに金型
組立図の作成、金型の詳細設計製図などの作図作業を容
易に行うためにCAD/CAMシステムが利用されてい
る。また、金型製作のために作業者がおこなった処理結
果を視覚で確認するためにもCAD/CAMシステムが
利用されている。
【0003】図35は例えば、特開平4−361378
号公報に示された、従来の金型設計方法が適用されるC
AD/CAMシステムの一例を示すブロック図である。
図において、1は当該CAD/CAMシステムの全体制
御を行う主制御部である。2はこの主制御部1にデータ
を入力するデータ入力部であり、3は金型の抜き方向と
抜き勾配角を設定する設定部である。4は基本図面に含
まれる各基本面毎に識別名称を付加する名称作成部であ
り、5は各基本面のつながり情報を作成するつながり情
報作成部である。6は各基本面の法線ベクトルを算出す
るベクトル算出部であり、7は算出された各基本面の法
線ベクトルと、前記設定部3によって設定された金型の
抜き方向とから、抜き勾配を付加する基本面の識別を行
う基本面識別部である。8はこの基本面識別部7によっ
て識別された基本面に対して、設定部3によって設定さ
れた抜き勾配角だけ傾斜をつける傾斜付加部であり、9
は基本面を傾斜させることによって生じる基本面同士の
干渉部分を除去して、基本面の修正を行う基本面修正部
である。10は主制御部1の処理結果のデータが出力さ
れるデータ出力部である。
【0004】次に動作について説明する。設定部3によ
って、あらかじめ金型の抜き方向と抜き勾配角とが設定
される。また、名称作成部4では、与えられた基本図面
に含まれる各基本面のそれぞれについて、識別名称を作
成して付加する。そして、この名称作成部4によって識
別名称が付加された基本面のつながり情報を、つながり
情報作成部5によって作成する。ここで、このつながり
情報は、例えば“「面1」と「面2」とは「辺1」によ
って接続されている”といった情報である。
【0005】一方、ベクトル算出部6では、与えられた
基本図面に含まれる各基本面の法線ベクトルを算出す
る。基本面識別部7では、このベクトル算出部6によっ
て算出された各基本面の法線ベクトルと、設定部3によ
って設定された金型の抜き方向とから、抜き勾配を付加
する基本面の識別を行う。例えば、法線ベクトルと金型
の抜き方向とのなす角が85〜95(deg)であれ
ば、その基本面は抜き勾配を付加する面であると判定す
る。
【0006】傾斜付加部8では、この基本面識別部7に
よって識別された基本面に、設定部3によって設定され
た抜き勾配角だけ傾斜をつける。例えば、抜き勾配角の
属性によって、ポリプロピレンであれば2度、アクリル
・ブタジエン・スチレン共重合樹脂であれば5度の抜き
勾配をつける。面修正部9では、この傾斜付加部8によ
って抜き勾配角だけ傾斜させた隣接する基本面同士の干
渉部分を除去して新たな基本面にするとともに、この新
たな基本面同士のつながり情報を修正する。
【0007】以上のように、この金型設計方法は、ある
図形に対して設定した抜き方向と抜き勾配角に従って抜
き勾配を付加するための、主に作図作業や金型設計のそ
れぞれの段階における処理に個別に対応したものであ
り、製品仕様から金型製作までの一貫した思考の流れの
中で設計を進めてゆくものではなかった。
【0008】また、その他にも、例えば、特開平4−3
71373号公報に示されるようなCAD/CAMシス
テムも提案されている。しかしながら、これも、金型部
品形状の代表値を変更すると関連する要素部品を検索し
て、代表値の変更に伴うその関連要素部品の値の変更を
行う図面変更方法に関するもので、製品仕様から金型製
作までの一貫した思考の流れの中で設計を進めてゆくも
のではなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の金型設計方法は
以上のように構成されているので、金型設計のそれぞれ
の段階における処理に個別に対応して、製品仕様から金
型製作までの一貫した思考の流れの中で設計を進めてゆ
くようなものではなく、そのため、入出力データの互換
性を考慮する必要があり、また操作手順が複雑なものと
なるなどの問題点があった。
【0010】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、金型で成形したい形状をソリッ
ドモデルによって入力し、作業者による設計構想を反映
しながら金型製作のための処理を進めてゆくことによ
り、金型の可動部形状および固定部形状と、その金型か
ら成形される形状とを自動的に作成することができる金
型設計方法を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係る金型設計方法は、第1の工程で形状データをソリッ
ドモデルによって入力するとともに、金型形状の作成デ
ータの入力を行い、第2の工程で基本形状を拡大/縮小
した形状と型材形状との差演算を行い、第3の工程でパ
ーティングラインまたは分割面を設定して、前記差演算
で求めた彫り込み形状を可動部形状と固定部形状に分割
し、第4の工程でこの金型の形状分割を行うに際してア
ンダカット部の判定および抽出を行い、第5の工程で上
記処理にて求められた形状の所定の面に抜き勾配をつけ
るものである。
【0012】請求項2に記載の発明に係る金型設計方法
は、第1の工程において、成形品に使用される成形材料
に関するデータ、金型の抜き方向に関するデータ、金型
の分割に関するデータ、および金型の勾配に関するデー
タを、金型形状の作成データとして入力するものであ
る。
【0013】請求項3に記載の発明に係る金型設計方法
は、第2の工程において、成形品の成形収縮後の形状寸
法が基本形状の寸法となるように基本形状の拡大を行
い、それを金型の彫り込み形状として型材形状からこの
彫り込み形状を差演算するものである。
【0014】請求項4に記載の発明に係る金型設計方法
は、第3の工程において、金型の分割に関するデータを
用いて金型の形状分割処理を行い、金型の可動部形状お
よび固定部形状を作成するものである。
【0015】請求項5に記載の発明に係る金型設計方法
は、第4の工程において、金型の可動部形状および固定
部形状に対して、抜き方向に対するアンダカット部の存
在をソリッドモデルで表される金型の可動部形状および
固定部形状の集合演算を用いて判定し、存在する場合に
はそれを回避するための方法を選択して実行するもので
ある。
【0016】請求項6に記載の発明に係る金型設計方法
は、第5の工程において、金型の抜き方向と形状の法線
ベクトルとのなす角度より勾配をつける面の自動抽出を
行い、さらに、基準寸法を保持するように抜き勾配角の
自動設定を行うものである。
【0017】請求項7に記載の発明に係る金型設計方法
は、第1の工程における使用成形材料に関するデータの
入力を、あらかじめ登録されている成形材料の中から選
択された成形材料で決まる成形収縮率を設定することに
よって行い、抜き方向に関するデータの入力を、可動部
形状の抜き方向を金型より成形品を取り出す際に可動部
形状を動かす方向に、固定部形状の抜き方向を可動部形
状の抜き方向と反対方向に設定することによって行い、
分割に関するデータの入力を、パーティングラインの設
定時には、設定されたパーティングラインを構成するエ
ッジによって形成される閉ループを含む面を分割面とし
て設定し、そのときに分割面が作成できない場合がある
か否かを判断し、また、分割面の設定時には、設定され
た特徴的なエッジを含む平面を作成してそれを分割面と
して設定し、そのときにそのエッジを全て含む平面が作
成できるか否かを判断し、また、ノーパーティングライ
ンの設定時には、金型を開いたときのパーティングライ
ン上にあらわれてほしくないエッジをノーパーティング
ラインとして設定することによって行い、勾配に関する
データの入力を、金型に勾配をつける際の処理で変更さ
れたくない形状データを設定することによって行い、設
定されたデータをそれぞれの形状要素に対して属性とし
て持たせるものである。
【0018】請求項8に記載の発明に係る金型設計方法
は、第2の工程における彫り込み形状の作成を、形状の
各部分の形状収縮率が均一でない場合には各部分毎に異
なる形状収縮率を設定し、それに基づく成形収縮後の形
状寸法が第1の工程で入力された基本形状の寸法となる
ように基本形状を拡大するための拡大率を算出し、拡大
率の異なる部分の境界上で拡大率が一致するような拡大
率の重みづけをして拡大処理を行い、ソリッドモデルに
よる形状内の基準点から形状表面の各点に対してボリュ
ームが増大するように拡大させて削り込み形状を作成
し、その削り込み形状の対応する要素に第1の工程で設
定された基本形状要素の属性データを設定することによ
って行い、第2の工程における差演算を、型材形状と彫
り込み形状の基準点を一致させるように自動配置するモ
ードと、両者を作業者の指定位置に配置するモードの一
方を選択して差演算を行い、得られた形状の要素に削り
込み形状の対応する要素に設定された属性データを設定
することによって行うものである。
【0019】請求項9に記載の発明に係る金型設計方法
は、第3の工程における分割処理を、第1の工程で設定
された分割面と第2の工程で得られた形状とを積演算し
て分割面を境界に領域を分割し、分割された領域のいず
れに可動部形状または固定部形状が存在するかの判断を
行い、さらに、可動部形状側と固定部形状側に存在する
形状の数がそれぞれ1つずつであるか否かを判断して、
複数あれば、それらの形状のうちで本来は反対側の領域
に存在すべき形状を抽出して、反対側の形状との和演算
を行うことにより、第2の工程で作成された形状を2つ
に分割して、それらの境界上に存在するエッジにノーパ
ーティングラインであるエッジが含まれているか否かを
判断することによって行うものである。
【0020】請求項10に記載の発明に係る金型設計方
法は、第4の工程におけるアンダカット部の処理を、第
3の工程で分割された金型の可動部形状と固定部形状を
スィープして作成した形状と金型の可動部形状および固
定部形状との積演算を行い、得られた形状をアンダカッ
ト部とし、演算結果が空であればアンダカット部は存在
しないと判断して、アンダカット部が存在する場合は、
分割された形状に対して、さらに割型に分割するか、ス
ライドコアと呼ばれる部分を入子形式にするか、強制的
に抜いてしまうかの選択を行い、割型が選択されれば、
第3の工程で分割された形状をさらに分割して抽出され
たアンダカット部を分割して取り出せるような割型とす
る際に、その分割する平面と作成された割型の移動方向
を設定し、スライドコアが選択されれば、アンダカット
部の形状に対して、可動部形状または固定部形状と接し
ている面を抽出し、その面の法線ベクトルの延長線上で
可動部形状または固定部形状に対して外側向きをスライ
ドコアの移動方向として設定し、抽出した可動部形状ま
たは固定部形状と接している面をスライドコアの移動方
向にスィープしてスライドコア形状を生成し、強制抜き
が選択されれば、成形材料の弾性率や形状に対するアン
ダカット部の割合から、抜きやすさの目安となる値を算
出するものである。
【0021】請求項11に記載の発明に係る金型設計方
法は、第5の工程における抜き勾配設定処理を、第4の
工程で求めた形状の面の法線ベクトルと設定した金型の
抜き方向のなす角度より勾配をつける勾配面の判断を行
い、勾配面の法線ベクトルと金型の抜き方向のなす角度
により面を傾ける方向を判断し、勾配面、傾ける方向、
および第1の工程で設定された基準寸法の関係から、基
準寸法をかえない状態で勾配面に勾配がつけられるか否
かを判断し、設定された勾配角だけ回転移動によって勾
配面を傾け、面を傾けたことによって勾配面とそれに隣
接する面を修正し、面に勾配をつけるものである。
【0022】請求項12に記載の発明に係る金型設計方
法は、作成された金型の可動部形状および固定部形状に
対して金型の構造に必要なデータを設定する際に、成形
材料の流入方式、成形品の突き出し方式、および冷却方
式のそれぞれについてデータの入力を行い、画面上に表
示した金型キャビティセット上にその形状を配置するこ
とで、データ設定を行う第6の工程を付加したものであ
る。
【0023】請求項13に記載の発明に係る金型設計方
法は、金型の構造に必要なデータ設定を行う際、ソリッ
ドモデルの集合演算によって設定したデータ形状が金型
と干渉しないかどうかの判断を行うものである。
【0024】請求項14に記載の発明に係る金型設計方
法は、処理結果を各工程毎に表示装置に表示して、処理
結果が作業者の意図するものでなければ処理をさかのぼ
り、該当する処理段階に戻ってその処理段階から新たに
処理を続けてゆくようにしたものである。
【0025】請求項15に記載の発明に係る金型設計方
法は、作成された金型の可動部形状と固定部形状を閉じ
た状態にした場合に、中空部分となる成形品の形状に相
当する形状を集合演算によって作成し、さらに、その形
状を成形収縮率に基づいて縮小して、実際に得られる成
形品の形状を作成する第7の工程を付加したものであ
る。
【0026】請求項16に記載の発明に係る金型設計方
法は、ソリッドモデルで表現される形状の表示の際に、
表示装置の表示画面を複数枚数の画面に切り分け、それ
ぞれの画面に任意に変化させた視点から見える形状で表
示するようにしたものである。
【0027】
【作用】請求項1に記載の発明における金型設計方法
は、第1の工程にてソリッドモデルによる形状データの
入力と、金型形状の作成データの入力とを行い、第2の
工程にて拡大または縮小した基本形状と型材形状との差
演算により、型材形状に対する彫り込み形状を求め、第
3の工程にて分割面またはパーティングラインを設定し
て可動部形状と固定部形状との分割を行い、第4の工程
にてその分割形状に対してアンダカット部の抽出処理を
行い、第5の工程にてそれぞれの形状に対して抜き勾配
付けの処理を行うことにより、集合演算やローカルオペ
レーションなどによる形状の変形処理および解析を容易
化し、金型キャビティセット部の固定部形状と可動部形
状の自動作成を可能とする。
【0028】また、請求項2に記載の発明における金型
設計方法は、金型形状の作成データとして、使用される
成形材料に関するデータと、金型の抜き方向に関するデ
ータと、金型の分割に関するデータと、金型の勾配に関
するデータとを入力することにより、それ以外のデータ
の入力を不要にして、作業者の操作を簡便なものとす
る。
【0029】また、請求項3に記載の発明における金型
設計方法は、成形品の成形収縮を見越して基本形状の拡
大を行ってそれを金型の彫り込み形状とし、型材形状か
らこの彫り込み形状を差演算することにより、金型の可
動部形状と固定部形状の基本となる形状を自動的に作成
して、作業者の処理を容易化する。
【0030】また、請求項4に記載の発明における金型
設計方法は、金型の可動部形状および固定部形状を、金
型の分割に関するデータを用いて作成することにより、
金型の形状分割を自動的に処理し、作業者の処理を容易
化する。
【0031】また、請求項5に記載の発明における金型
設計方法は、抜き方向に対するアンダカット部が存在す
るか否かの判定を、ソリッドモデルで表される金型の可
動部形状および固定部形状の集合演算を用いて行い、存
在すればそれを回避するための方法を選択して実行する
ことにより、アンダカット部の存在判定を自動化して、
アンダカット部回避の方法も選択可能にして、作業者の
処理の効率を向上させるとともに、その操作を簡便なも
のとする。
【0032】また、請求項6に記載の発明における金型
設計方法は、勾配をつける面を金型の抜き方向と形状の
法線ベクトルとのなす角度より抽出し、その抜き勾配角
を基準寸法を保持するように設定することにより、勾配
面の抽出と抜き勾配核の設定を自動的に行って、作業者
の操作を簡便なものとする。
【0033】また、請求項7に記載の発明における金型
設計方法は、金型形状の作成データの入力に際して、使
用する成形材料に関するデータについては、登録された
データ中から選択した成形材料の成形収縮率を設定し、
抜き方向に関するデータについては、成形品取り出し時
に可動部形状を動かす方向に当該可動部形状の抜き方向
を、それとは反対方向に固定部形状の抜き方向を設定
し、分割に関するデータについては、パーティングライ
ン設定時にはパーティングラインを構成するエッジによ
って形成される閉ループを含む面を分割面として設定し
て、分割面設定時には設定された特徴的なエッジを含む
平面を作成してそれを分割面として設定して、ノーパー
ティングライン設定時には金型を開いたときのパーティ
ングライン上にあらわれてほしくないエッジをノーパー
ティングラインとして設定し、勾配に関するデータにつ
いては、金型に勾配をつける時に変更されたくない形状
データを設定し、このようにして設定されたデータをそ
れぞれの形状要素に対して属性として持たせることによ
り、金型形状の作成に必要なデータの入力操作を簡便な
ものとするとともに、前記閉ループを作成する際には分
割面が作成できない場合があるかの判断を行い、前記平
面を作成する際にはそのような平面を作成できない場合
があるかの判断を行うことにより、入力されたデータが
不適切なものかどうかを自動的に判断して、作業者の処
理を効率のよいものとする。
【0034】また、請求項8に記載の発明における金型
設計方法は、彫り込み形状の差演算に際して、成形収縮
率を考慮した彫り込み形状と型材形状を、両者の基準点
が一致するように自動配置するモードと、両者を作業者
の指定位置に配置するモードの一方を選択して差演算を
行い、さらに、その形状要素の属性を保持したままで金
型形状の基本となる形状を自動的に作成することによ
り、前の形状に付加した属性を新たに付加をしなおす必
要をなくして、作業者の操作を簡便なものとする。
【0035】また、請求項9に記載の発明における金型
設計方法は、金型の基本となる形状を設定された分割面
と積演算することによって分割し、金型の可動部形状と
固定部形状を自動的に作成して、それらの形状が金型と
して不適切でないかどうかを自動的に判断することによ
り、適切な金型形状を容易に得ることができるように
し、作業者の処理を効率のよいものとする。
【0036】また、請求項10に記載の発明における金
型設計方法は、金型の可動部形状および固定部形状と、
それらをスィープして作成した形状との積演算を行って
アンダカット部が存在するかどうかを判断し、アンダカ
ット部が存在する場合にはその処理方法として、割型に
分割するか、スライドコアを用いるか、強制抜きを行う
かの中より1つを選択して実行することにより、簡単に
適切な金型形状を得ることを可能とし、作業者の処理を
効率のよいものとする。
【0037】また、請求項11に記載の発明における金
型設計方法は、作成した金型の可動部形状および固定部
形状に対して、抜き勾配を付ける面および面を傾ける方
向の判断を行い、さらに勾配面に適切な勾配がつけられ
るか否かを判断した上で、金型の可動部形状および固定
部形状に対して、抜き勾配を自動的につけることによ
り、作業者の処理を効率のよいものとする。
【0038】また、請求項12に記載の発明における金
型設計方法は、第6の工程を付加して、成形材料の流入
方式、成形品の突き出し方式および冷却方式を金型の構
造に必要なデータとして、画面上に表示した金型キャビ
ティセット上に配置することにより、作業者によるデー
タ設定を容易にし、さらにその処理を行うかどうかのモ
ード選択も可能とする。
【0039】また、請求項13に記載の発明における金
型設計方法は、金型の構造に必要なデータとして設定し
たデータ形状が、金型と干渉しないかどうかを自動的に
判断することにより、作業者の処理をより効率のよいも
のとする。
【0040】また、請求項14に記載の発明における金
型設計方法は、各工程毎に表示装置に処理結果を表示し
て確認し、それに基づいて処理をさかのぼってやり直す
ことにより、処理結果が作業者の意図するものでない場
合に、簡単に操作をやり直せるようにする。
【0041】また、請求項15に記載の発明における金
型設計方法は、第7の工程を付加して、作成された金型
の可動部形状と固定部形状によって得られる形状を集合
演算によって作成し、それを成形収縮率に基づいて縮小
して実際の成形品の形状を作成することにより、作業者
による処理の確認を容易なものとする。
【0042】また、請求項16に記載の発明における金
型設計方法は、表示画面を複数枚数の画面に切り分け
て、それぞれに任意に変化させた視点から見える形状を
表示することにより、3次元形状だけではなく2次元形
状の表示も可能として、作業者による各処理における形
状の認識を容易なものとする。
【0043】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の実施例1を図面を参照しな
がら詳細に説明する。図1はこの発明の一実施例による
金型設計方法としての、金型キャビティセット部の形状
作成方法が実現されるシステムの構成例を示すブロック
図でる。図において、11は作業者によって金型の作成
に必要なデータなどの入力が行われる入力装置であり、
12はこの入力装置11に入力されたデータ類に基づい
て処理を実行し、金型キャビティセット部の形状ならび
にそれによって得られる製品形状を作成する形状データ
作成処理装置である。13はこの形状データ作成処理装
置12が処理の過程でデータ類や処理結果などを一時的
に格納しておく記憶装置であり、14は形状データ作成
処理装置12の処理結果などがその表示画面に表示され
る表示装置である。
【0044】ここで、入力装置11には、与えられた基
本形状からその形状の成形品を製作するための金型形状
を設計する際に、当該基本形状と金型の材料である型材
形状とが、作業者によってソリッドモデルで入力され
る。なお、それ以外には形状要素の隣接関係などといっ
たデータを新たに与える必要はない。この入力装置11
においては、さらに金型を作成するために必要な成形材
料に関するデータ、パーティングラインに関するデー
タ、勾配面に関するデータ、および金型構造を設定する
のに必要なデータがキーボードやマウスなどを用いて入
力される。
【0045】次に形状データ作成処理装置12の動作に
ついて説明する。ここで、図2はその処理の流れを示す
フローチャートである。まずステップST1では、入力
装置11から金型キャビティセット部の形状を作成する
ために必要なデータが入力される。このステップST1
による処理が第1の工程である。次にステップST2で
は、ステップST1で入力されたデータに基づいて、成
形収縮がおこることを見越して、あらかじめ基本形状に
対して拡大処理を行い、その拡大した形状を表示装置1
4に表示し、ステップST3で作業者の確認をとる。次
にステップST4では、ステップST1で入力された型
材形状とステップST2で処理された形状との差演算に
より型材形状に対する削り込み形状を求める。以降の処
理はこの削り込み形状をもとにおこなわれる。次にこの
削り込み形状を表示装置14に表示し、ステップST5
で作業者の確認をとる。このステップST2〜ステップ
ST5による処理が第2の工程である。
【0046】次にステップST6では、ステップST4
で得られた削り込み形状を、ステップST1で入力され
たデータから求めたパーテイングラインまたは分割面に
よって、可動部形状と固定部形状とに分割して分割形状
を作成する。そして、この分割形状を表示装置14に表
示し、ステップST7で作業者の確認をとる。このステ
ップST6、ステップST7による処理が第3の工程で
ある。次にステップST8では、分割形状に対して、ア
ンダカット部の抽出とその回避処理を行い、ステップS
T10ではさらに、この形状に対して勾配付けを行う。
この勾配付けまで行った形状が、それぞれ金型キャビテ
ィセット部の固定部形状と可動部形状となる。そして、
これらのそれぞれの処理ごとに、処理結果である形状を
表示装置14に表示し、ステップST9、ステップST
11でそれぞれ作業者の確認をとる。このステップST
8、ステップST9による処理が第4の工程であり、ス
テップST10、ステップST11による処理が第5の
工程である。
【0047】次にステップST12では、ステップST
10で求められた金型キャビティセット部の固定部およ
び可動部の形状に対して、金型構造を設定するのに必要
なデータを付加する。そして、それぞれの処理結果であ
る形状について表示装置14に表示し、ステップST1
3で作業者の確認をとる。このステップST12、ステ
ップST13による処理が第6の工程である。次にステ
ップST14では、以上の処理から求められる金型キャ
ビティセット部形状によって作成される製品形状を求め
る。なお、この製品形状とは成形収縮があった後の実際
に得られる成形品の形状を表す。このステップST14
による処理が第7の工程である。
【0048】また、第1〜第6の工程によるそれぞれの
処理結果である形状に対して、ステップST3、ステッ
プST5、ステップST7、ステップST9、ステップ
ST11、ステップST13で作業者の確認を行ってい
るが、処理結果が適当でないもの(NGとなったもの)
については、作業者はメッセージをだしてその原因とな
った処理のところまで戻って処理をやり直すことができ
る。なお、図2においては図示を簡略化するため、各確
認処理でNGとなった場合には、すべてステップST1
に戻って処理をやり直すように示している。
【0049】なお、このような、第1〜第6の各工程毎
に、処理の結果を表示装置14の表示画面に表示してそ
れを作業者に確認させ、処理結果が作業者の意図とは異
なるものであった場合に、作業者の指示によって処理を
後戻りし、その処理段階より新たに処理を続けてゆくモ
ードの他に、第1〜第6の各工程毎に処理結果の確認を
行わずに処理を進めてゆくモードも備えて、作業者がそ
のいずれかのモードを選択できるようにすることもでき
る。
【0050】次に、図2のステップST1によるデータ
入力の手順について説明する。ここで、図3はこのステ
ップST1による処理の流れの詳細を示すフローチャー
トである。まずステップST15では、作成しようとし
ている金型によって製作される成形品の基本形状を、次
にステップST16では、その金型の材料となる型材形
状を、それぞれソリッドモデル・データにて入力する。
このとき、金型材料の種類も同時に入力しておく。
【0051】次にステップST17では、成形材料およ
びその成形収縮率の設定を行う。例えば表示装置14の
画面上に、あらかじめ記憶装置13に登録されている成
形材料の一覧表が図4の例に示すように表示されるの
で、その中より使用する成形材料を作業者が選択する。
これらの成形材料にはそれぞれの成形収縮率が登録され
ており、選択した成形材料の成形収縮率が設定される。
もし、この一覧表の中にない成形材料を用いる場合に
は、名称とその成形収縮率とを入力すればよく、記憶装
置13にその登録処理を行えば、以後は登録した名称で
呼び出すことができる。登録方法の例としては、一覧表
の中のユーザ登録と書かれた欄を選択するとそれが反転
表示され、図示のような新しいウィンドウが生成され
る。そこでこのウィンドウを用いて必要なデータを入力
すればよい。
【0052】次にステップST18では、金型の分割面
を設定するために、金型の抜き方向に関するデータと金
型の分割に関するデータが入力される。まず抜き方向に
関しては、何も指示されなければ可動部形状と固定部形
状とに分割された金型がZ軸方向に開閉されるものとす
る。なお、Z軸方向以外に抜き方向を設定したければこ
こで設定しておく。すなわち、可動部形状の抜き方向は
金型より成形品を取り出す際に当該可動部形状を動かす
方向に設定し、固定部形状の抜き方向は可動部形状の抜
き方向とは反対の方向に設定する。
【0053】次に金型の分割に関しては、まずパーティ
ングラインを設定する際に、パーティングラインを構成
するエッジを設定し、それらのエッジによって作成され
る閉ループを含んだ平面を分割面として設定する。な
お、この閉ループを作成する際に、閉じたループが作成
できなかったり、分岐したループが作成されてしまった
りして分割面が作成できない場合について判断をする。
あるいは、分割面を設定する際に、特徴的なエッジを設
定し、それらのエッジを含むような平面を作成して、そ
れを分割面として設定する。なお、この平面を作成する
際に、設定したエッジの全てを含むような平面が作成で
きない場合について判断をする。また、ノーパーティン
グラインを設定する際に、金型を開いたときのパーティ
ングライン上にあられてほしくないエッジを、ノーパー
ティングラインとして設定する。
【0054】以下にこのようなパーティングラインとノ
ーパーティングラインの要素となるエッジまたは面を設
定する例について図5を用いて説明する。なお、図5
(1)は入力形状を示しており、図5(2)はパーティ
ングラインの設定例について示している。図5(1)に
示す入力形状に対して、図5(2)に示すエッジe1、
エッジe2によってパーティングラインを設定したとこ
ろであり、これら各エッジe1、エッジe2にはパーテ
ィングラインであるという属性がつけられる。その後の
処理で、このエッジe1とエッジe2を含むような平面
で形状を分割することになる。
【0055】ここで、このようなソリッドモデルで表現
される形状を表示装置14の画面上に表示する場合に
は、表示画面を複数枚数に切り分けて、切り分けられた
複数枚数の表示画面のそれぞれに、そのソリッドモデル
で表現される形状を異なる視点から見た形状で表示する
ようにすることも可能であり、そのようにすることによ
って、作業者は処理中の形状をよりよく認識することが
できるようになる。
【0056】次にステップST19では、離形性を考慮
して金型の勾配に関するデータが入力される。その際、
勾配角の大きさが設定され、離形性を考慮して金型に勾
配をつける際の基準となる基準エッジまたは基準面が設
定されて、それに基づく属性づけが行われる。図6にそ
の基準エッジまたは基準面を設定する例について示す。
ここでいう基準エッジまたは基準面とは、勾配をつける
際の形状変形処理によって影響を受けないようなエッジ
または面のことである。勾配をつける勾配面の抽出は、
抜き方向に対して垂直な法線ベクトルをもつ面を自動的
に抽出するか、作業者が所望の面を抽出するか、のいず
れかの方法によって行われる。勾配面として抽出された
面は色を変えて表示装置14の表示画面に表示され、作
業者はそれを見ながら基準面の設定を行う。この処理に
より、それぞれの面には勾配面あるいは基準面という属
性がつけられる。図6(1)には自動的に抽出された勾
配面のうちの作業者側から見える面を表示している。ま
た、図6(2)には基準エッジとしてエッジe3〜エッ
ジe10を設定した例を示している。
【0057】なお、ステップST17で成形収縮率が設
定される際に、形状の各部分で成形収縮率が均一でない
場合がある。そのような場合には、それぞれの成形収縮
率とそれに対応する形状部分とを作業者が入力装置11
のキーボードまたはマウスより入力することで、成形収
縮率が不均一な形状にも対応できる。
【0058】次に、図2のステップST2による基本形
状の拡大処理の手順について説明する。ここで、図7は
このステップST2による処理の流れの詳細を示すフロ
ーチャートである。実際に得られる成形品の形状は、成
形収縮のために金型の彫り込み形状よりも成形収縮率分
だけ小さいものになってしまう。そのため、成形収縮率
を考慮して、あらかじめ金型の彫り込み形状を大きくし
ておく。まずステップST20において、彫り込み形状
を大きくするための成形収縮率に対する拡大率を求め
る。この拡大率は、削り込み形状の寸法をL1、成形収
縮後の成形品の形状寸法をL2、成形収縮率をtとする
とき、次の式(1)が成り立つことから、もとの基本形
状を(1+t)倍してやればよい。
【0059】 t=(L1−L2)/L1 ・・・・・・(1)
【0060】次にこのようにして計算した拡大率に従っ
て形状寸法を拡大する方法の一例を示す。まずステップ
ST21で、拡大の基準となる点P1(x1,y1,z
1)を決める。次にステップST22で、形状の要素上
の点P(x,y,z)に対して、点P1から点Pへのベ
クトルP1P(x−x1,y−y1,z−z1)を求め
る。最後にステップST23で、拡大処理後の点Pに対
応する点Pa を(xa,ya ,za )とし、点P1から
点Pa へのベクトルP1Pa を(xa −x1,ya −y
1,za −z1)とすると、ベクトルP1Pを(1+
t)倍した結果である(1+t)*(x−x1,y−y
1,z−z1)が、ベクトルP1Pa と等しくなる。す
なわち、次の式(2)が成り立つことから、次の式
(3)が得られる。形状要素上の各点Pに対してこの処
理を行って拡大形状を求める。
【0061】 (xa −x1,ya −y1,za −z1) =(1+t)*(x−x1,y−y1,z−z1) ・・・(2) (xa ,ya ,za )=(1+t)*(x,y,z) ・・・(3)
【0062】図8には、形状中の1つの端点を拡大の基
準となる点P1とし、この点P1を基準としてX,Y,
Z方向に形状を拡大した例を示す。
【0063】なお、形状の各部分で成形収縮率が均一で
ない場合には、それぞれの成形収縮率に応じた拡大率で
拡大処理が行われる。しかし、各部分ごとにそれぞれの
拡大率で均一に拡大処理を行うと、それらの部分の境界
において、なめらかでない形状ができてしまう。そこ
で、各部分内の各点において、入力された成形収縮率を
もとに形状の性質や成形条件を考慮した拡大率の重みづ
けを行う。これにより、各点で拡大率の異なる形状に変
形され、各部分の連結部がなめらかな形状が得られる。
【0064】次に、図2のステップST4による削り込
み形状の作成処理の手順について説明する。ここで、図
9はこのステップST4による処理の流れの詳細を示す
フローチャートである。まずステップST24では、型
材形状中に、図2のステップST2で拡大処理を行った
削り込み形状をどのように配置するかを設定する。次に
ステップST25では、設定された配置で型材形状と拡
大処理された削り込み形状との差演算を行う。配置によ
っては型材形状の領域よりも拡大形状の領域がはみだし
てしまい、不正な形状を作成する場合が生じる。そのた
めステップST26では、演算の結果が不正でないかど
うかを判断し、不正な場合にはステップST27でエラ
ーメッセージを表示する。
【0065】ここで、ステップST24による形状の配
置方法としては、型材形状と削り込み形状におけるそれ
ぞれの形状の中心を求め、それらが一致するように自動
的に配置する方法と、表示された前記2つの形状のうち
の一方の形状を作業者が入力装置11のマウスなどで指
示し、他方の形状の上に表示装置14の画面上で移動さ
せることにより配置する方法などが考えられる。図10
にはそれぞれの形状中心を一致させるようにして配置さ
せた例を示している。図10(1)は型材形状を、図1
0(2)は削り込み形状をそれぞれ示しており、図10
(3)はそれら両形状を両者の中心で一致させて配置し
た結果を示している。
【0066】次に、図2のステップST6による削り込
み形状の分割処理の手順について説明する。ここで、図
11はこのステップST6による処理の流れの詳細を示
すフローチャートである。まずステップST28では、
図2のステップST1で入力したパーティングラインに
関するデータから分割平面を作成する。作成された分割
平面と入力データとに矛盾が生じる場合には、ステップ
ST29でエラーを表示するので、作業者はその後の操
作の指示を行う必要がある。矛盾が生じない場合には、
次のステップに進み、ステップST28で作成した分割
平面と図2のステップST4で作成した削り込み形状と
の集合演算によって、ステップST30およびステップ
ST31で削り込み形状を分割する。分割された形状の
うち、抜き方向に対して、分割平面よりも上方にある形
状を金型キャビティセット部の固定部形状、下方にある
形状を可動部形状と呼ぶ。それぞれの形状に対する抜き
方向は、分割平面を境界として互いに逆向きになる。
【0067】しかしながら、単純に一つの平面で分割し
てしまうと、それぞれの分割領域中に存在するべき形状
が含まれていなかったり、存在しない形状が含まれてい
たりする場合がある。ステップST32では、そのよう
な形状が存在しているかどうかを判断し、存在している
場合には、ステップST33、ステップST34で修正
処理を行う。次にステップST35で、これらの処理結
果の形状を表示装置14に表示して作業者に確認する。
この段階で作業者の意図に反する場合には、図2のステ
ップST1でのデータ入力処理か、あるいはステップS
T3での削り込み形状作成処理が不適当であったと考え
られるので、それぞれの処理段階にさかのぼって処理を
やり直すことができる。
【0068】次にこの削り込み形状の分割処理を、図1
2に示す例について具体的に説明する。図2のステップ
ST1で入力したパーティングラインに関するデータに
基づいて、図12(1)にPL1で示すパーティングラ
インの属性がつけられた面あるいはエッジを全て含むよ
うな平面をステップST28で作成し、これを分割平面
とする。そして、作成した分割平面に矛盾が生じていな
いかどうかの判断を行う。ここでいう矛盾とは、パーテ
ィングライン属性のついた要素が全て分割平面に含まれ
ていないか、あるいは、ノーパーティングライン属性の
ついた要素が一つでも分割平面に含まれている場合であ
る。矛盾が生じていれば、ステップST29に進み、作
業者にエラーが生じていることを知らせる。ここで、作
業者はやり直しのために処理の後戻りをすることができ
る。
【0069】ステップST30では、ステップST28
で作成された分割平面と図2のステップST3で作成し
た削り込み形状との積演算によって分割形状を作成す
る。次に分割形状の作成方法について図12(1)を参
照しながら説明する。まず分割平面の法線ベクトルがv
1で示すものである場合、削り込み形状との積演算によ
って分割形状b2,b3を得る。さらに、ステップST
31で、前記の分割平面の法線ベクトルを逆向きのv2
となるように変換した平面と前記削り込み形状との積演
算を行って分割形状b4を得る。分割平面の法線ベクト
ルが逆の場合も同様の処理が行える。以上の処理によっ
て、得られた分割形状に対して、パーティングラインP
L1を含む分割平面を境にして、上方にある形状b2,
b3を固定部形状、下方にある形状b4を可動部形状と
呼ぶことにする。さらに、それぞれの分割形状を作成す
るときに用いた分割平面の法線ベクトルv1,v2は、
図中に示すように分割平面に対して垂直かつ互いに逆向
きであり、それぞれの抜き方向に相当する。なお、図中
の形状b1は成形材料が注入されて成形品となる部分で
ある。
【0070】このステップST30、ステップST31
で分割された形状を修正する例を図12(2)に示す。
ステップST32で、これらの分割形状に修正が必要で
あるかどうかの判断を行う。分割された領域中に形状が
2つ以上存在すれば、修正が必要であると判断される。
通常、スライドコアや割型を除けば、原則的に金型キャ
ビティセット部は固定部と可動部の2形状となるはずだ
からである。さらに、同じ分割領域中に2つ以上存在す
る形状のうち、どちらの形状が他方の領域に存在すべき
なのかの判断も行う。これは、金型キャビティセット部
の性質から、形状の存在する領域が最大ではない、つま
り、いちばん外側に存在していない形状が他方の領域に
含まれるべき形状であると判断する。
【0071】図12(2)に示す例では、可動部形状の
領域に形状b2、b3の2形状が含まれているので、修
正を必要とすることがわかる。また、これらの形状のう
ち、外側に存在していない形状b3が他方の可動部領域
に含まれるべき形状であることもわかる。このようにし
て、ステップST33で、他方の領域存在すべき形状部
分を抽出する。さらに、ステップST34で、他方の領
域に含まれるように集合演算を行う。この例では、ステ
ップST30で形状b3が形状b4に含まれるべき形状
として判断され、それがステップST33で抽出される
ので、ステップST34では形状b3と形状b4との和
集合を行い、図12(3)に示すような新しい可動部形
状b5を得る。なお、固定部形状は形状b2である。こ
のようにして、図12(3)に示す形状b2と形状b5
が、金型キャビテイセット部の固定部形状および可動部
形状として得られる。
【0072】次に、図2のステップST8によるアンダ
カット部の処理の手順について説明する。ここで、図1
3はこのステップST8による処理の流れの詳細を示す
フローチャートである。分割された削り込み形状を金型
キャビティセット部の固定部形状と可動部形状として成
形品を作成する際に、それぞれの形状の凹凸部によって
金型から成形品を円滑に抜き取れない部分が生じる場合
がある。このような部分をアンダカット部と呼ぶ。ステ
ップST36では、このようなアンダカット部が存在す
るかどうかを判断して、存在する場合はその部分を抽出
する。アンダカット部が抽出されるとステップST37
に進んで、アンダカット部の処理の選択をする。なお、
アンダカット部が存在しない場合には直接ステップST
43に進む。また、アンダカット部が存在しなくても、
金型キャビティセット部を分割したほうが加工がしやす
い場合もステップST36で判断し、ステップST37
で処理の選択をする。選択した結果によって、それぞれ
ステップST38からステップST42の処理を行う。
ステップST43では、これらの結果を表示装置14に
表示して作業者に確認する。作業者の意図と反する場合
には、図11のステップST35の処理と同様に、該当
する処理段階に戻って、その処理段階より処理をやり直
しをすることができる。
【0073】次にステップST36におけるアンダカッ
ト部の抽出方法の例を、図14を用いて説明する。図1
4(1)に示す例のように、固定部形状である形状b2
と可動部形状である形状b5について、それぞれを構成
する面のうち分割の境界となる面を抽出する。図14
(1)に示すように、形状b2側に属する面として、面
f1〜面f7を抽出し、形状b5側に属する面として、
面f8〜面f12を抽出する。ここで、成形品形状の高
さは図示のd1とする。次に図14(2)で示すよう
に、形状b2側の面と形状b5側の面をそれぞれの抜き
方向とは反対の向きに、すなわち形状b2側の面を矢印
v1の方向に、形状b5側の面を矢印v2の方向に、そ
れぞれd1だけスィープしたソリッドモデルを作成し、
それらを形状b6および形状b7とする。そして図14
(3)に示すように、各面の対応がつくようにして、形
状b2と形状b6、形状b5と形状b7の積演算を行う
ことによって、形状b2と形状b6との干渉部分である
形状b8をアンダカット部として抽出する。なお、この
演算結果が空であればアンダカット部は存在しないと判
断する。
【0074】次にこのアンダカット部が抽出された場合
の、ステップST37における処理について説明する。
形状b8のようなアンダカット部が存在する場合に、そ
れを処理する手段として、割型と呼ばれるさらに形状を
分割する方法を用いるか、スライドコアと呼ばれるアン
ダカット部を入子式にする方法を用いるか、強制抜きと
呼ばれる無理やり抜いてしまう方法を用いるかのいずれ
かを選択する。スライドコアが選択された場合には、ス
ライドコアを呼ばれる入れ子構造の形状を作成してアン
ダカット部を回避するため、ステップST38でスライ
ドコア形状を移動させる移動方向を設定し、ステップS
T39でアンダカット部形状をスィープして、スライド
コア形状を作成する。また割型が選択された場合には、
金型キャビティセット部の形状をさらに分割してアンダ
カット部を回避するため、ステップST40で分割線を
設定し、ステップST41でその分割線に基づく分割を
行う。さらに強制抜きが選択された場合には、金型キャ
ビティセット部の形状の変形処理は行わず、ステップS
T42で強制抜きの目安となる値の計算を行う。
【0075】ステップST37におけるアンダカット部
の回避方法の選択として、スライドコアを選択した場合
の例を図15を用いて具体的に説明する。アンダカット
部を回避するためにスライドコアを用いる方法として、
スライドコアを外側に抜く方法と内側に抜く方法とがあ
る。内側に抜く場合は加工が困難で作れないことが多い
ため、通常は外側に抜く方法を用いる。例えばこの図1
5(1)で示されるように、前記処理で抽出したアンダ
カット部b8をもつ形状については、図中で示すよう
に、矢印v1で示す方向に対して垂直でかつ外側を向い
た、矢印v3で示す方向に抜くことになる。よって、図
15(2)に示すように、形状b8に対して矢印v3の
方向に形状b2を貫くようにスィープして得られる形状
b9がスライドコアの形状である。
【0076】次にアンダカット部の回避方法の選択とし
て、割型を選択した場合の例を図16を用いて具体的に
説明する。図16(1)に示すような取手付きのカップ
を成形する金型形状に対して、図16(2)に示すよう
に分割面をパーティングラインPL2によるものとした
場合、形状b10の部分がアンダカット部となる。図1
6(3)はそのときの金型キャビティセット部を示すも
のである。このアンダカット部を回避するために、アン
ダカット部を含んでいる型形状b11をパーティングラ
インPL3による分割面でさらに分割する。図16
(4)にこの形状b11を分割した結果を示す。
【0077】次にアンダカット部の回避方法の選択とし
て、強制抜きを選択した場合の例を具体的に説明する。
この場合には、金型形状に対する変形処理は行わず、弾
性変形によって強制的に成形品を外す処理を行う。その
際、温度、成形材料の材質、成形品形状に対するアンダ
カット部の割合などから強制抜きのしやすさの目安とな
る数値を計算し、それによって強制抜きできるかどうか
の判断をする。
【0078】次に、図2のステップST10による勾配
付けの処理の手順について説明する。ここで、図17は
このステップST10による処理の流れの詳細を示すフ
ローチャートである。ここでは、図2のステップST1
で設定した勾配の基準に基づいて、形状に抜き勾配をつ
ける処理を行う。ステップST44では、勾配をつける
勾配面を抽出し、ステップST45では、勾配をつける
ために勾配面をどちら側に傾ければよいかの判断をし、
ステップST46では、勾配面を移動させて実際に勾配
をつける。そしてステップST47では、その結果が図
2のステップST1で設定した基準面に影響を及ぼして
いないかどうかを判断する。影響を及ぼしている場合
(矛盾している場合)には、作業者にエラーが生じてい
ることを知らせ、作業者はやり直しのために処理の後戻
りをすることができる。矛盾が生じていない場合にはス
テップST48に進み、これらの勾配付けの結果を表示
装置14に表示して作業者の確認をとる。作業者の意図
と反する場合には、図11のステップST35、図13
のステップST43などと同様に処理を後戻りしてやり
直すことができる。以上の処理を、勾配面との属性が付
けられた面に対して順次繰り返して行う。
【0079】形状に勾配をつける例を図18を用いて具
体的に説明する。まずステップST44で勾配をつけよ
うとする勾配面を抽出する。ここで、この勾配面とはパ
ーティングラインに対して垂直な面であり、図18
(1)の例で示すように面f13〜面f17である。勾
配角の大きさθはデフォルト値で設定しておくが、作業
者によって変更することもできる。次にステップST4
5で、形状に対して勾配面をどちら側に傾けるかを判断
する。そしてステップST46で、図18(2)の例で
示すように、ローカル・オペレーションにより形状の変
形処理を行う。ステップST47では、勾配面に勾配を
つける際に、図2のステップST1で設定した基準面ま
たは基準エッジの寸法が変わるなどの矛盾がないかどう
かを判断する。ステップST48では、これらの勾配付
けの処理結果を表示して作業者の確認をとる。作業者の
意図と反する場合には、前述のように後戻りして処理を
やり直すことができる。
【0080】なお、ステップST45における、勾配面
に勾配をつける際にどちら側に勾配面を傾けるかの判断
については、パーティングラインを基準として面の法線
ベクトルと抜き方向との関係によって行うことが考えら
れる。金型キャビティセット部の固定部形状および可動
部形状として作成された形状は、それぞれソリッドモデ
ルによって表されており、形状中に含まれる面の法線ベ
クトルは全て形状に対して外側を向いている。この勾配
面の法線ベクトルは、属している形状に対する抜き方向
とのなす角が垂直である。なお抜き方向は固定なので、
この2方向のなす角が(90+θ)゜となるように法線
ベクトルの方、つまり勾配面の方を移動させる。
【0081】この勾配面を移動する向きの判断結果の例
について、固定部形状b2の場合を図19に、可動部形
状b5の場合を図20にそれぞれ示している。図19
(1)において、面f18の法線ベクトルの方向v4と
抜き方向v1との角は90゜である。よって、面f18
に勾配角θの勾配をつけようとすると、図19(2)に
示すように、移動後の面f18a の法線ベクトルの方向
v4a と抜き方向v1とのなす角が(90+θ)゜とな
るように、面f18を移動させる向きが決まる。また、
図20(1)における可動部形状b5の場合も同様にし
て、図20(2)に示すように、移動後の面f20a
法線ベクトルの方向v5a と抜き方向v2とのなす角が
(90+θ)゜となるような向きに面f20を移動させ
る。移動のさいには、それぞれの基準面である面f1
9、面f21に影響を及ぼさないように移動する。
【0082】また、上記以外にも、成形品の形状をパー
ティングラインに平行に切ったときの断面積を基準にす
ることができる。金型を開いて中にある成形品を取り出
すためには、パーティングラインを境界にして、それぞ
れの抜き方向に向かってパーティングラインから離れる
ほど、その断面積が小さくなるようでなければならな
い。図21で示すように、形状b2において、パーティ
ングラインPL1での断面積とパーティングラインPL
1から距離d2だけ離れた位置での断面積とを求める。
そして、後者の断面積のほうが小さくなるように勾配面
に勾配をつける。このとき距離d2は、断面が勾配をつ
けようとしている面を通る範囲内でなければならない。
【0083】また、ステップST46での勾配面の移動
方法については、図22を用いて具体的に説明する。ま
ず図22(1)に示すように、基準面を面f22、勾配
面を面f23とするとき、面f22と面f23との交わ
りである交線L1を求める。次に図22(2)に示すよ
うに、面f23に対して交線L1を軸とした大きさθの
回転移動を行い、これを面f23a とする。このとき、
どちら側に移動するかは、ステップST45による勾配
面の傾け方の判断に基づく。また、面f22を基準とし
て面f23が移動することにより、面f23と隣接する
面に対しても形状変形が必要である。この例の場合、面
f23と隣接している面は、底面f24と、面f23を
はさんでいる面f25および面f26である。
【0084】次に、面f23の勾配つけに対する底面f
24の処理を例にして、形状変形処理について説明す
る。図22(1)に示すように、基準面となる面f22
と勾配面となる面f23との交線L1の端点をそれぞれ
点P3およびP4とする。交線L1と点P3、P4は基
準面に含まれている要素なので形状変形の影響はうけな
い。また、面f23と隣接する面f24との交線をL
2、その端点をそれぞれ点P5およびP6とする。図2
2(2)に示すように、面f23を回転移動させた面f
23a に対して、点P5、P6に相当する点を点P5
a 、P6a とする。次に、直線P3P5a と直線P4P
a を求め、これらの直線と面f24を含む平面との交
点P7およびP8を求める。面f23a において、その
点P5a を点P7に、点P6a を点P8に移動させて、
新たに面f23b を求める。面f24に対しても同様
に、点P5を点P7に、点P6を点P8に移動させて面
f24a を求める。これらの面f23b と面f24a
勾配つけによる形状変形処理がすんだ面である。面f2
4と同様に、面f25および面f26に対しても変形処
理を行った結果を図22(3)に示す。
【0085】なお、基準面と勾配面の間がアールで面取
りされている場合も同様であり、図23にその場合の例
を示す。図23(1)に示すように、基準面f22と勾
配面f23の間がアールR1で面取りされている場合、
それらの面f22と面f23を延長して交叉する際の交
線L3を想定する。次に図23(2)に示すように、こ
の想定された交線L3を軸として傾斜面f23を回転移
動させ、移動した勾配面f23a と基準面f22との間
をつなげるように新たなアールR2をつけなおす。
【0086】ここで、この勾配付けによる移動の際に、
底面f24が基準面として設定されていれば、面f23
の変形によって影響を受けてはならないので、前記のよ
うな処理は行えず、面f23の勾配付けは不可能であ
る。このような場合は、処理を中断してステップST4
7に進む。ステップST47では、その旨のメッセージ
を表示して作業者に知らせる。作業者は、勾配面と基準
面の属性付けの処理を行ったところにまで戻って、新た
に処理をやり直すことができる。
【0087】また、成形品に勾配をつける際に、基準面
と勾配面との設定の仕方によってはパーティングライン
の位置で金型の固定部形状と可動部形状が食い違う場合
が生じる可能性がある。ステップST47では、そのよ
うな状態が生じていないかどうかも判断し、生じている
場合にはメッセージを出して作業者に知らせる。
【0088】次に、図2のステップST12による金型
の構造に必要なデータの設定処理の手順について説明す
る。ここで、図24はゲート、ランナ、スプルの設定処
理の流れの詳細を示すフローチャート、図25は突き出
し方式の設定処理の流れの詳細を示すフローチャート、
図26は冷却方式の設定処理の流れの詳細を示すフロー
チャートである。まず図24に示すフローチャートに従
ってゲート、ランナ、スプルの設定について説明する。
ステップST49ではゲート、ステップST50ではラ
ンナ、ステップST51ではスプルについて、それぞれ
方式の選択および設定を行う。また、ステップST52
で金型の型締力を、ステップST53で成形材料の射出
容量を計算し、その計算結果によって使用する成形機に
必要な条件が求まるので、必要ならば、ステップST5
4で成形機の変更も行える。ステップST55では、選
択および設定されたゲート、ランナ、スプルについての
データを金型キャビティセット部の形状に加えたものを
表示装置14に表示して作業者の確認をとる。
【0089】次に図25に示すフローチャートに従って
突き出し方式の設定について説明する。ステップST5
6では、突き出し方式の選択を行い、選択した突き出し
方式に応じてそれぞれ必要なデータをステップST57
からステップST64で設定する。すなわち、ステップ
ST56では、ピン突き出し、ストリッパプレート突き
出し、エア突き出しの中から1つの方法を選択する。そ
して、ピン突き出し方式を選択した場合には、ステップ
ST57でピンの種類の選択および設定を行い、ステッ
プST58でピンの形状を、ステップST59でピンの
配置位置をそれぞれ設定し、ステップST60で金型キ
ャビティセット部との集合演算によりこれらの設定に基
づく金型キャビティセット部形状を求める。
【0090】また、ストリッパプレート突き出し方式を
選択した場合には、ステップST61で材質の選択およ
び設定を行い、ステップST62でストリッパプレート
を配置する位置を設定して、ステップST63で金型キ
ャビティセット部との集合演算によりこれらの設定に基
づく金型キャビティセット部形状を求める。エア突き出
し方式を選択した場合には、ステップST64でエアの
吹き出し口を配置する位置を設定し、ステップST65
で金型キャビティセット部との集合演算によりこの設定
に基づく金型キャビティセット部形状を求める。そし
て、ステップST66では、選択および設定されたデー
タに基づいて突き出し機構を追加した金型キャビティセ
ット部の形状を表示装置14に表示し、作業者の確認を
とる。
【0091】次に図26に示すフローチャートに従って
冷却方式の設定について説明する。まずステップST6
7で冷却方式の方法の選択を行い、次にステップST6
8で冷却温度を、ステップST69で冷却時間を設定す
る。そしてステップST70で冷却回路の設定を行う。
その後ステップST71において、選択および設定した
データに基づいて冷却機構を追加した金型キャビティセ
ット部の形状を表示装置14に表示し、作業者の確認を
とる。
【0092】これらの選択および設定の結果は、金型構
造に影響を及ぼす情報として記憶装置13に保持され
る。また、それぞれの選択方法としては、各方式をテー
ブル形式で表示した中から選択したり、形状の寸法をパ
ラメトリックに設定したりする方法などが考えられる。
また、選択および設定した方法では、金型が不正形状に
なってしまったり、作業者の確認が得られなかった場合
には、ステップST55、ステップST66、あるいは
ステップST71で選択および設定のやり直しができ
る。
【0093】次にステップST49におけるゲートの選
択および設定について、図27を用いて具体的に説明す
る。表示装置14に表示された金型キャビティセット部
に対して、ゲートを配置する位置を入力装置11のマウ
スなどで入力する。次に、表示装置14の画面上に各ゲ
ートの標準的な名称と図が図27のように表示されるの
で、その中から所望のものを選択する。選択されたゲー
トに対して、長さと幅の寸法を設定し、所望のゲート形
状にする。なお、所望のゲート形状がない場合には、形
状をそのままCAD入力することもできる。
【0094】次にステップST50におけるランナの設
定について、図28を用いて具体的に説明する。図28
(1)に示すように、表示装置14の画面上にランナの
断面形状が表示される。作業者はその中から所望のもの
を選択し、さらに選択された断面形状中の寸法を設定す
る。所望のランナの断面形状がない場合には、形状をC
AD入力することも可能である。また、多数個取りの場
合には、図28(2)に示すように、配置のレイアウト
を表示装置14の画面上に表示して、その中から所望の
ものを選択する。
【0095】次にステップST51におけるスプルの設
定については、通常スプルブッシュとして金型とは別に
加工するので、ここでは配置する位置を設定する。表示
装置14の画面上に表示されているランナ形状に対し
て、どの位置にスプルブッシュを設定するかを入力装置
11のマウスなどで指示する。
【0096】なお、ランナは成形材料の温度の低下が最
小となるように設計されなければならないので、ランナ
の断面積とランナの断面の周長との比をランナ効率値と
するとき、その値が最大となるようにしなければならな
い。よって、前記ステップST50におけるランナの設
定の際に、選択したランナの断面形状に設定した寸法値
からランナ効率値を計算する。そして、その値を表示装
置14に表示することで、作業者が設定のやり直しを望
む場合には、処理をやり直すことができる。
【0097】また、ステップST52における金型の型
締力の計算については、金型の抜き方向に垂直な面に対
する成形品形状の投影面積を求め、これと平均射出圧力
との積を計算して、この金型に必要な型締力とする。よ
って、成形機選定の目安の一つとして、この値以上の型
締力をもつ成形機を用いなければならない。ただし、成
形材料や成形品の形状や厚みによって必要な型締力は多
少かわるので、成形機の型締力には上記の計算結果にあ
る程度の余裕をもたせておく必要がある。
【0098】さらに、ステップST53における成形材
料の射出容量の計算については、作成された金型キャビ
ティセット部の固定部形状および可動部形状以外の空洞
部分の形状(図12の図形b1)の容積を集合演算によ
り求め、その容積とスプルおよびランナなどの成形材料
の通り道となる部分の容積とを加えた値として算出す
る。よって、成形機選定の目安の一つとして、この値以
上の射出容量をもつ成形機を用いなければならない。な
お、これらステップST52およびS53による計算結
果から、成形機の変更が必要となった場合には、ステッ
プST54にて成形機の変更を行う。
【0099】次にステップST56において、突き出し
方式としてピン突き出しを選択した場合について、図2
9および図30を用いて具体的に説明する。ピンの種類
および形状については、JIS規格に基づいた市販品を
あらかじめ記憶装置13に登録しておく。図29はピン
突き出しを設定する時の表示装置14表示画面の一例を
示すものであり、図29(1)にはピン突き出しの選
択、図29(2)にはピンの寸法入力について例示して
いる。まずピンの一覧表を図29(1)の例で示すよう
に表示装置14の画面上に表示し、その表の中から所望
のピンを選択する。ピンの形状データはソリッドモデル
・データをもつ。図29(1)の例は、ストレートピン
を選択したところであり、これにより表示装置14の画
面には、図29(2)で示すように選択したストレート
ピンの形状が表示される。作業者は表示された図中の各
部の寸法を設定して所望のピン形状とする。ここで、記
憶装置13には、登録されているピンについて、そのピ
ン穴のためのクリアランスも登録されている。また、記
憶装置13に所望のピン形状が登録されていない場合に
は、CAD入力によって作業者が登録することもでき
る。
【0100】また、ピンを配置する位置については、表
示装置14の画面上に表示された金型キャビティセット
部形状に対して、入力装置11のマウスなどによって指
示する。ピン配置の例を図30で説明する。図30
(1)が金型キャビティセット部の形状で、図30
(2)が設定したピン形状である。まず、図30(3)
のように、形状の表示方法のひとつとして、金型キャビ
ティセット部形状のうちの指示した面が正面となるよう
に表示装置14の画面上に表示させる。そして、図30
(4)に示すように、金型キャビティセット部形状に対
してピン形状b12を入力装置11のマウスなどで移動
させる。ピンの配置位置が決まれば、金型キャビティセ
ット部形状に対して集合演算を行う。ここで、金型キャ
ビティセット部形状において求めたいのはピン穴である
ので、選択されたピンの形状から、クリアランスを考慮
した穴形状データを求める。金型キャビティセット部と
の集合演算には、この穴形状データを用いる。図30
(5)に、金型キャビティセット部の可動部形状に対す
る処理結果を示す。
【0101】なお、同様の方法によって、リターンピン
の設定も行うことができる。
【0102】次にステップST56において、突き出し
方式としてストリッパプレート突き出しを選択した場合
について、図31を用いて具体的に説明する。まず、ス
トリッパプレートに用いる材質の選択を行う。次に図3
1(1)に示すように、前記図30で用いた表示方法と
同様に、正面方向から見た金型キャビティセット部形状
を表示装置14に表示し、その画面上でどの部分にスト
リッパプレートを配置させるかを設定する。図31
(2)の例では、ストリッパプレートの範囲を入力装置
11のマウスなどで指示している。この指示した位置に
ストリッパプレートの上面と底面とが位置するように指
示して、図31(3)で示すように金型キャビティセッ
ト部の形状修正を行う。なお、図31(3)における形
状b13がこのストリッパプレートである。
【0103】なお、ストリッパプレートの厚みを入力す
ることで、パーティングラインを基準にして厚みの分だ
け切りとった形状をストリッパプレートとする方法も考
えられる。
【0104】また、ステップST56において、突き出
し方式としてエア突き出しを選択した場合には、前記図
30で用いた表示方法と同様にして、表示装置14の画
面上に表示した金型キャビティセット部形状のどの位置
に、エアの吹き出し口を配置するかを、入力装置11の
マウスなどで指示する。
【0105】なお、突き出し方式として、上記各方法を
複合して用いる場合も考えられ、その場合には前記方法
を繰り返して選択する。また、同様にして、スプルおよ
びランナの突き出し方式を設定することもできる。
【0106】次に、ステップST67における冷却方式
の選択については、水冷、ガス冷却、ヒートパイプの中
から所望の方法を選択する。そして、ステップST68
で冷却温度を、ステップST69で冷却時間を、ステッ
プST70で冷却回路をそれぞれ設定することもでき
る。冷却回路の設定例としては、表示装置14の画面上
にストレート、円周、渦巻、螺旋、平面Uターンなどの
各回路のパターン図を表示し、その中から所望のパター
ン図を選択し、選択したパターン図に対しては、作成し
た金型キャビティセット部形状にそった大きさになるよ
うに、各部位の寸法をパラメトリックに設定して金型に
配置する方法などが考えられる。この設定例を図32に
示す。図32(1)は金型キャビティセット部形状に対
して冷却回路b14を設定した例を上面から見たもので
あり、図32(2)は正面から見たものである。
【0107】次に、図2のステップST14による製品
形状の作成処理の手順について説明する。ここで、図3
3はこのステップST14による処理の流れの詳細を示
すフローチャートである。図2のステップST6で作成
された金型キャビティセット部の形状を閉じたときに、
空洞になっている部分が成形材料が注入されて成形品が
作成される部分である。よって、ステップST72で
は、金型キャビティセット部を閉じたときに空洞となる
形状を、集合演算によって作成し、これを成形品形状と
する。実際に得られる製品形状は、この成形品形状に対
して成形収縮が行われた形状なので、ステップST73
からステップST75において、図2のステップST2
で行われた形状の拡大方法と同様の方法で縮小する。ま
た、ステップST1で均一でない成形収縮率が与えられ
ていた場合には、ステップST2で行われた処理と同様
に、その設定された部分ごとに与えられた成形収縮率に
基づいて縮小する。
【0108】次に、この製品形状の作成処理における縮
小方法について、その処理結果の表示例を示す図34を
用いて具体的に説明する。図34(1)の例で示すよう
な金型キャビティセット部から得られる成形品形状に対
して、成形収縮率tで縮小させる。縮小方法の一例とし
て、まずステップST73で、ある点P2(x2,y
2,z2)を基準点とする。次にステップST74にお
いて、この基準点P2から形状上の各要素の点P(x,
y,z)へのベクトルP2P(x−x2,y−y2,z
−z2)を求める。そして、ステップST75におい
て、点Pに対して縮小処理を行った点をPa (xa ,y
a ,za )とするとき、次の式(4)となることから、
変換処理後の点Pa は次の式(5)が成り立つような点
であることがわかる。
【0109】 (xa −x2,ya −y2、za −z2) =(1−t)*(x−x2,y−y2,z−z2) ・・・(4) (xa ,ya 、za )=(1−t)*(x,y,z) ・・・(5)
【0110】図34(2)に、上記の方法で形状中の1
つの端点を基準点P2とし、この基準点P2を基準とし
てX,Y,Z方向に形状を縮小した例を示す。
【0111】実施例2.なお、上記実施例1では、ソリ
ッドモデルによって入力された形状から金型キャビティ
セット部の形状を作成するものであったが、各処理で作
成された形状を用いて解析やシミュレーションを行うこ
ともできる。作成された金型の型開きによって成形品が
とりだされる様子を模したシミュレーションや、設定し
たゲートおよびランナ方式による流動解析、設定した冷
却方式による冷却解析、金型キャビティセット部形状や
成形品の強度解析など、形状をソリッドモデルで表現し
ているので、精度の高い解析を行うことができる。これ
らのシミュレーションや解析結果を評価することによ
り、作業者は必要に応じて金型キャビテイセット部形状
の変形を行うことができる。
【0112】実施例3.また、上記実施例1では、図2
のステップST8にてアンダカット部の処理を先に行
い、その後ステップST10で勾配付けの処理を行うも
のを示したが、これらの処理の順番を入れ換えてもよ
く、上記実施例と同様の効果を奏する。
【0113】実施例4.また、上記実施例1では、金型
キャビティセット部の形状を作成するために、図2のス
テップST12において金型の構造に必要なデータの設
定処理を行っている場合について説明したが、簡単に金
型キャビティセット部の固定部形状と可動部形状が知り
たい場合には、この処理を抜かしても有効である。
【0114】実施例5.また、上記実施例1では、金型
キャビティセット部の形状作成に必要なデータを設定す
る場合に、あらかじめ保持しているデータの中から選択
するものを示したが、これらのデータを処理の途中で記
憶させることも可能であり、これにより、標準的なデー
タ以外にも作業者にとって使用頻度の高いデータに対し
て効率的な処理が行える。
【0115】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
よれば、第1の工程でソリッドモデルによる形状データ
と金型形状の作成データを入力し、第2の工程で基本形
状の拡大/縮小変形処理と彫り込み形状を作成し、第3
の工程で彫り込み形状を分割し、第4の工程でアンダカ
ット部を抽出し、第5の工程で抜き勾配付けを行うよう
に構成したので、集合演算やローカルオペレーションな
どによる形状の変形処理および解析を容易に行うことが
でき、自動的に金型キャビティセット部の固定部形状と
可動部形状を作成できるばかりか、形状に対して特殊な
定義を必要としないので、他のCADデータで作成した
ソリッドモデル・データとのリンクが容易となって、作
業者は形状入力のための作業の手間が省け、作業の効率
化をはかることができる金型設計方法が得られる効果が
ある。
【0116】また、請求項2に記載の発明によれば、成
形材料に関するデータ、抜き方向に関するデータ、分割
に関するデータおよび勾配に関するデータを、金型形状
の作成データとして入力するように構成したので、それ
以外のデータを入力する必要がなく、作業者の操作が簡
便に行える効果がある。
【0117】また、請求項3に記載の発明によれば、成
形収縮を考慮して拡大した基本形状を金型の彫り込み形
状とし、型材形状から彫り込み形状を差演算するように
構成したので、金型の可動部形状および固定部形状の基
本となる形状を自動的に作成することができ、作業者が
処理を容易に行うことができる効果がある。
【0118】また、請求項4に記載の発明によれば、金
型の分割に関するデータを用いて彫り込み形状を分割
し、金型の可動部形状および固定部形状を作成するよう
に構成したので、金型形状の分割処理を自動的に行うこ
とができ、作業者が容易に処理を行えるようになる効果
がある。
【0119】また、請求項5に記載の発明によれば、ソ
リッドモデルで表される金型の可動部形状および固定部
形状の集合演算を行って、抜き方向に対するアンダカッ
ト部の存在を判断し、存在する場合にはそれを回避する
ための方法を選択して実行するように構成したので、ア
ンダカット部の存在判定が自動化されて、作業者は効率
のよい処理を行うことができ、さらにアンダカット部を
回避するための方法も選択可能となるため、操作も簡便
に行える効果がある。
【0120】また、請求項6に記載の発明によれば、勾
配をつける面の抽出を、金型の抜き方向と形状の法線ベ
クトルとのなす角度によって行い、基準寸法が保持され
るように抜き勾配角の設定を行うように構成したので、
抜き勾配をつける面が自動的に抽出され、さらに抜き勾
配角も自動的に設定されるため、作業者は操作を簡便に
行うことができる効果がある。
【0121】また、請求項7に記載の発明によれば、金
型形状の作成データを、使用する成形材料に関するデー
タは、登録データ中から選択した成形材料の成形収縮率
を設定し、抜き方向に関するデータは、成形品取り出し
時に可動部形状を動かす方向に基づいて可動部形状と固
定部形状の抜き方向を設定し、分割に関するデータは、
パーティングライン設定時に、パーティングラインを構
成するエッジによって形成される閉ループを含む面を分
割面として設定するとともに、その閉ループを作成する
際に分割面が作成できない場合があるか判断し、分割面
設定時に、設定された特徴的なエッジを含む平面を作成
してそれを分割面として設定するとともに、その平面を
作成する際にそのような平面を作成できない場合がある
か判断し、ノーパーティングライン設定時に、金型を開
いたときのパーティングライン上にあらわれてほしくな
いエッジをノーパーティングラインとして設定し、勾配
に関するデータは、勾配をつける時に変更されたくない
形状データを設定することによって入力し、その設定さ
れたデータをそれぞれの形状要素に対して属性として持
たせるように構成したので、金型形状の作成に必要なデ
ータを作業者が容易に入力することが可能となり、さら
に、入力されたデータが不適切なものかどうかが自動的
に判断されて、作業者は効率のよい処理を行うことがで
きる効果がある。
【0122】また、請求項8に記載の発明によれば、彫
り込み形状の差演算に際して、成形収縮率を考慮した彫
り込み形状と型材形状を、その基準点が一致するように
自動配置するモードと、両者を作業者の指定位置に配置
するモードの一方を選択できるようにし、さらに、その
形状要素の属性を保持したままで金型形状の基本となる
形状を自動的に作成するように構成したので、作業者は
前の形状に付加した属性を新たに付加をしなおさなくと
もよくなり、操作が簡便に行えるようになる効果があ
る。
【0123】また、請求項9に記載の発明によれば、設
定された分割面との積演算によって金型の基本となる形
状を分割して、金型の可動部形状と固定部形状を自動的
に作成し、さらにそれらの形状が金型として不適切でな
いかどうかを自動的に判断するように構成したので、作
業者は適切な金型形状を容易に得ることができ、効率の
よい処理を行える効果がある。
【0124】また、請求項10に記載の発明によれば、
金型の可動部形状および固定部形状と、それらをスィー
プして作成した形状との積演算を行ってアンダカット部
が存在するかどうかを判断し、アンダカット部が存在す
れば、割型に分割する、スライドコアを用いる、強制抜
きを行う、の中よりいずれかの方法を選択してアンダカ
ットの処理を行うように構成したので、作業者は適切な
金型形状を簡単に得ることができ、効率のよい処理が行
える効果がある。
【0125】また、請求項11に記載の発明によれば、
作成した金型の可動部形状と固定部形状に対して、抜き
勾配を付ける面およびその勾配面を傾ける方向を判断
し、さらに勾配面に適切な勾配がつけられるか否かの判
断を行った上で、金型の可動部形状と固定部形状に対し
て、抜き勾配を自動的につけるように構成したので、作
業者は効率のよい操作を行うことができる効果がある。
【0126】また、請求項12に記載の発明によれば、
第6の工程を付加し、成形材料の流入方式、成形品の突
き出し方式および冷却方式を、画面上に表示した金型キ
ャビティセット上に配置するように構成したので、作業
者は容易にデータ設定を行うことができ、さらにその処
理を行うかどうかのモード選択も可能となる効果があ
る。
【0127】また、請求項13に記載の発明によれば、
金型の構造に必要なデータとして設定したデータ形状
が、金型と干渉しないかどうかを自動的に判断するよう
に構成したので、作業者はより効率のよい処理を行うこ
とができる効果がある。
【0128】また、請求項14に記載の発明によれば、
各工程毎に処理結果を表示装置に表示して確認し、確認
結果に基づいて処理をさかのぼってやり直すように構成
したので、金型キャビティセット部の形状作成処理の途
中で、処理が正常に行えなくなった場合や、処理結果で
ある形状が不正形状となった場合には、それらの異常が
発生した段階で、作業者はどのような異常がどこに生じ
たかを知ることができ、その箇所を修正できる段階まで
処理を後戻りして、引き続き正常な処理を行うことが可
能となり、このように、修正できる段階まで処理を戻す
ことができるため、処理を最初からやり直す必要がなく
なり、作業者が作業に携わる時間が短縮されて、作業の
効率化がはかれる効果がある。
【0129】また、請求項15に記載の発明によれば、
第7の工程を付加し、作成された金型の可動部形状およ
び固定部形状によって実際に得られる形状を集合演算に
よって作成し、それを成形収縮率に基づいて縮小して実
際の成形品の形状を作成するように構成したので、作業
者が容易に処理の確認を行うことが可能となる効果があ
る。
【0130】また、請求項16に記載の発明によれば、
表示画面を複数枚数の画面に切り分けて、それぞれの画
面に任意に変化させた視点から見える形状を表示するよ
うに構成したので、3次元形状だけではなく2次元形状
の表示も可能となり、作業者は各処理における形状を容
易に認識することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1による金型設計方法が適
用されるシステムを示すブロック図である。
【図2】 上記実施例の基本作動の流れを示すフローチ
ャートである。
【図3】 上記実施例のデータ入力処理の流れを示すフ
ローチャートである。
【図4】 上記実施例におけるデータ入力処理のための
成形材料の一覧表の表示例を示す説明図である。
【図5】 上記実施例におけるデータ入力処理のための
パーティングラインの設定方法の一例を示す説明図であ
る。
【図6】 上記実施例におけるデータ入力処理のための
勾配の基準となる面の設定方法の一例を示す説明図であ
る。
【図7】 上記実施例の基本形状の拡大処理の流れを示
すフローチャートである。
【図8】 上記実施例における基本形状の拡大処理の処
理方法の一例を示す説明図である。
【図9】 上記実施例の削り込み形状の作成処理の流れ
を示すフローチャートである。
【図10】 上記実施例における削り込み形状作成処理
のための形状配置の処理方法の一例を示す説明図であ
る。
【図11】 上記実施例の削り込み形状の分割処理の流
れを示すフローチャートである。
【図12】 上記実施例における削り込み形状分割処理
の処理方法の一例を示す説明図である。
【図13】 上記実施例のアンダカット部の処理の流れ
を示すフローチャートである。
【図14】 上記実施例におけるアンダカット部の処理
のためのアンダカット部抽出処理方法の一例を示す説明
図である。
【図15】 上記実施例におけるアンダカット部の処理
のためのスライドコアによるアンダカット部回避処理方
法の一例を示す説明図である。
【図16】 上記実施例におけるアンダカット部の処理
のための割型によるアンダカット部回避処理方法の一例
を示す説明図である。
【図17】 上記実施例の勾配付け処理の流れを示すフ
ローチャートである。
【図18】 上記実施例における勾配付け処理のための
勾配面の傾け方の処理方法の一例を示す説明図である。
【図19】 上記実施例における勾配付け処理のための
勾配面の傾け方の処理方法の一例を示す説明図である。
【図20】 上記実施例における勾配付け処理のための
勾配面の傾け方の処理方法の一例を示す説明図である。
【図21】 上記実施例における勾配付け処理のための
勾配面の傾け方の判断方法の一例を示す説明図である。
【図22】 上記実施例における勾配付け処理のための
勾配をつける処理方法の一例を示す説明図である。
【図23】 上記実施例における勾配付け処理のための
勾配をつける処理方法の一例を示す説明図である。
【図24】 上記実施例のデータ設定処理のうちのゲー
ト、ランナ、スプルの設定のための処理の流れを示すフ
ローチャートである。
【図25】 上記実施例のデータ設定処理のうちの突き
出し方式の設定のための処理の流れを示すフローチャー
トである。
【図26】 上記実施例のデータ設定処理のうちの冷却
方式の設定のための処理の流れを示すフローチャートで
ある。
【図27】 上記実施例におけるデータ設定処理のため
のゲート設定時の表示例を示す説明図である。
【図28】 上記実施例におけるデータ設定処理のため
のランナ設定時の表示例を示す説明図である。
【図29】 上記実施例におけるデータ設定処理のため
のピン突き出し設定時の表示一例を示す説明図である。
【図30】 上記実施例におけるデータ設定処理のため
のピン突き出しの設定方法の一例を示す説明図である。
【図31】 上記実施例におけるデータ設定処理のため
のストリッパプレートの設定方法の一例を示す説明図で
ある。
【図32】 上記実施例におけるデータ設定処理のため
の冷却方式の設定方法の一例を示す説明図である。
【図33】 上記実施例の製品形状作成処理の流れを示
すフローチャートである。
【図34】 上記実施例における製品形状作成処理の処
理方法の一例を示す説明図である。
【図35】 従来の金型設計方法が適用されるシステム
の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
14 表示装置、e1,e2 パーティングラインを構
成するエッジ、P1基準点、PL1,PL2 パーティ
ングライン、v1,v2 抜き方向ベクトル、v3 ス
ライドコアのスィープ方向、v4,v4a ,v5,v5
a 法線ベクトル、f13〜f18,f20,f23
勾配をつける面(勾配面)、f22勾配面に隣接する面
(基準面)、f24 勾配面に隣接する面(底面)、f
25,f26 勾配面に隣接する面、b1 成形品の形
状に相当する形状、b2 固定部形状、b3,b4 形
状、b5 可動部形状、b6,b7 スィープした形
状、b8,b10 アンダカット部、b9 スライドコ
ア形状。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 与えられた基本形状からその形状の成形
    品を制作するための金型の金型形状を設計する金型設計
    方法において、前記基本形状と前記金型の材料である型
    材形状とをソリッドモデルによって入力し、さらに前記
    金型形状の作成データを入力する第1の工程と、前記基
    本形状を拡大もしくは縮小変形した形状と前記型材形状
    の差演算を行う第2の工程と、前記第2の工程における
    差演算によって求められた形状を、前記金型を開くため
    のパーティングラインもしくは分割面のデータに基づい
    て、可動部形状と固定部形状とに分割する第3の工程
    と、前記第3の工程による処理によって求められた形状
    に対してアンダカット部を持つか否かを判定し、当該判
    定の結果によって当該形状の分割を行う第4の工程と、
    前記第4の工程による処理によって求められた形状の所
    定の面に抜き勾配をつける第5の工程とを備えたことを
    特徴とする金型設計方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の工程において入力される前記
    金型形状の作成データが、成形品に使用される成形材料
    に関するデータと、前記金型の抜き方向に関するデータ
    と、前記金型の分割に関するデータと、前記金型の勾配
    に関するデータを含むものであることを特徴とする請求
    項1に記載の金型設計方法。
  3. 【請求項3】 前記第2の工程における前記基本形状の
    変形に際して、当該金型で成形する成形品の成形収縮に
    よって収縮した後の形状寸法が、前記基本形状の寸法と
    なるように基本形状を拡大し、前記基本形状を拡大した
    形状を前記金型の彫り込み形状として、前記型材形状か
    らこの彫り込み形状を差演算することを特徴とする請求
    項1に記載の金型設計方法。
  4. 【請求項4】 前記第3の工程における前記第2の工程
    で求められた形状の分割に際して、前記第1の工程で入
    力された金型の分割に関するデータを用いて、金型の可
    動部形状および固定部形状を作成することを特徴とする
    請求項2に記載の金型設計方法。
  5. 【請求項5】 前記第4の工程におけるアンダカット部
    の処理に際して、前記第3の工程で分割された前記金型
    の可動部形状と固定部形状について、前記第1の工程で
    入力されたデータに基づいて、抜き方向に対してアンダ
    カットとなる部分の存在を、ソリッドモデルで表される
    前記金型の可動部形状および固定部形状の集合演算を用
    いて判定し、存在する場合には、それを回避するための
    方法を選択して実行することを特徴とする請求項1に記
    載の金型設計方法。
  6. 【請求項6】 前記第5の工程における抜き勾配の設定
    に際して、前記第4の工程で求めた形状に対して、前記
    第1の工程で入力されたデータに基づいて、前記金型の
    抜き方向と当該形状の法線ベクトルとのなす角度によっ
    て勾配をつける面の抽出を行い、基準寸法を保持するよ
    うに、抽出された前記面が設定された抜き勾配角だけ傾
    くように形状変更を行うことを特徴とする請求項1に記
    載の金型設計方法。
  7. 【請求項7】 前記第1の工程における前記金型形状の
    作成データの入力が、前記使用される成形材料に関する
    データについては、あらかじめ登録されている成形材料
    の中から選択した成形材料について、その選択された成
    形材料によって決定される成形収縮率を設定するもので
    あり、前記金型の抜き方向に関するデータについては、
    可動部形状の抜き方向を、金型より成形品を取り出す際
    に可動部形状を動かす方向に設定し、固定部形状の抜き
    方向を、前記可動部形状の抜き方向とは反対の方向に設
    定するものであり、前記金型の分割に関するデータにつ
    いては、パーティングラインの設定に際しては、パーテ
    ィングラインを構成するエッジを設定し、それらのエッ
    ジによって作成される閉ループを含んだ平面を分割面と
    して設定し、そのとき、閉じたループが作成できなかっ
    たり、分岐したループが作成されたりして、前記分割面
    が作成できない場合があるか否かの判断を行い、また、
    分割面の設定に際しては、特徴的なエッジを設定してそ
    れらのエッジを含んだ平面を作成し、それを前記分割面
    として設定し、そのとき、設定したエッジを全て含む平
    面が作成できるか否かの判断を行い、また、ノーパーテ
    ィングラインの設定に際しては、金型を開いたときのパ
    ーティングライン上にあらわれてほしくないエッジをノ
    ーパーティングラインとして設定するものであり、前記
    金型の勾配に関するデータについては、勾配角の大きさ
    を設定するとともに、金型に勾配をつける際の処理によ
    って変更されたくない形状データを設定するものであ
    り、前記設定されたデータに基づいてそれぞれの形状要
    素に対する属性付けを行うものであることを特徴とする
    請求項2に記載の金型設計方法。
  8. 【請求項8】 前記第2の工程における前記型材形状か
    ら彫り込み形状を差演算する処理が、前記削り込み形状
    の作成においては、形状の各部分の形状収縮率が均一で
    あれは前記各部分に成形材料によって決定される成形収
    縮率を、均一でなければ前記各部分毎に異なる形状収縮
    率を設定し、設定された形状収縮率に基づいて、成形収
    縮後の形状寸法が前記第1の工程で入力された基本形状
    の寸法となるように、前記基本形状を拡大するための拡
    大率を算出し、得られた拡大率が形状内部で均一ではな
    い場合、同一の拡大率を持つ形状の各部分毎にその境界
    で滑らかにつながるように、各部分内の各点において拡
    大率の重みづけを行って、前記境界上の拡大率が一致す
    るように拡大処理を行い、前記拡大率に従って基本形状
    を拡大する際に、ソリッドモデルであらわされる形状内
    の基準点から形状表面の各点に対して、ボリュームが増
    大するように拡大させることによって前記削り込み形状
    を作成し、前記第1の工程で設定された基本形状要素の
    属性データを、拡大された前記削り込み形状の対応する
    要素に設定するものであり、前記差演算においては、前
    記型材形状と彫り込み形状の基準点を自動的に一致させ
    るように配置するモードと、作業者の指定した位置に両
    者を配置するモードの一方を選択して差演算を行い、前
    記削り込み形状の要素に設定された属性データを、前記
    差演算の結果得られた形状の対応する要素に設定するも
    のであることを特徴とする請求項3に記載の金型設計方
    法。
  9. 【請求項9】 前記第3の工程における前記第2の工程
    で作成された形状を分割する処理が、前記第1の工程で
    設定された分割面と前記第2の工程にて差演算を行った
    結果得られた形状との積演算を行って、分割面を境界と
    して領域を分割し、前記分割された領域中に存在する形
    状が前記分割面を境にしてどちら側に存在するかを判断
    して、分割された領域のいずれに可動部形状または固定
    部形状が存在するかの判断を行い、前記分割された領域
    のうち、前記可動部形状側と固定部形状側に存在する形
    状の数がそれぞれ1つずつであるか否かを判断し、複数
    あれば、それらの形状のうちで本来は反対側の領域に存
    在すべき形状を抽出して、前記反対側の形状との和演算
    を行うことにより、前記第2の工程にて作成された形状
    を2つに分割し、この2つに分割された形状の境界上に
    存在するエッジに、前記第1の工程で設定されたノーパ
    ーティングラインであるエッジが含まれているか否かを
    判断するものであることを特徴とする請求項4に記載の
    金型設計方法。
  10. 【請求項10】 前記第4の工程におけるアンダカット
    部の処理が、前記アンダカット部が存在するか否かの判
    断については、前記第3の工程で分割された金型の可動
    部形状と固定部形状について、それぞれのスィープを行
    い、このスィープによって作成されたそれぞれの形状と
    前記金型の可動部形状および固定部形状との積演算を行
    い、それぞれの演算結果が空であればアンダカット部は
    存在しないと判断し、空でなければ、前記演算結果とし
    て得られた形状がアンダカット部であると判断するもの
    であり、前記アンダカット部が存在する場合の処理の選
    択については、前記分割された形状に対して、さらに割
    型に分割するか、スライドコアと呼ばれる部分を入子形
    式にするか、強制的に抜いてしまうかの選択を行い、割
    型を選択した場合には、前記第3の工程で分割された形
    状をさらに分割し、抽出された前記アンダカット部を分
    割して取り出せるような割型とする際に、その分割する
    平面と作成された前記割型の移動方向を設定し、スライ
    ドコアを選択した場合には、抽出された前記アンダカッ
    ト部の形状に対して、可動部形状または固定部形状と接
    している面を抽出し、その面の法線ベクトルを求めて、
    その延長線上で前記可動部形状または固定部形状に対し
    て外側向きを前記スライドコアの移動方向として設定
    し、抽出した前記可動部形状または固定部形状と接して
    いる面を前記スライドコアの移動方向にスィープしてス
    ライドコア形状を作成し、強制抜きを選択した場合に
    は、成形材料の弾性率や形状に対するアンダカット部の
    割合から、抜きやすさの目安となる値を算出するもので
    あることを特徴とする請求項5に記載の金型設計方法。
  11. 【請求項11】 前記第5の工程における抜き勾配の設
    定の処理が、前記第4の工程で求めた形状の面の法線ベ
    クトルと設定した金型の抜き方向とのなす角度によって
    勾配をつける面を判断し、勾配をつけると判断された勾
    配面の法線ベクトルと金型の抜き方向とのなす角度によ
    ってその面を傾ける向きを判断し、前記勾配面と、それ
    を傾ける向きと、前記第1の工程で設定された基準寸法
    との関係から、前記基準寸法をかえずに前記勾配面に勾
    配がつけられるか否かを判断し、前記勾配面に対して設
    定された勾配角だけ、回転移動によってその面に勾配を
    つけ、この面に勾配をつけたことに基づいて、前記勾配
    面とそれに隣接する面の修正を行うものであることを特
    徴とする請求項6に記載の金型設計方法。
  12. 【請求項12】 作成された前記金型の可動部形状およ
    び固定部形状に対して、金型の構造に必要なデータを設
    定するために、成形材料の流入方式、成形品の突き出し
    方式、および冷却方式についてのデータを入力し、さら
    に、その形状を表示装置の画面上に表示した金型キャビ
    ティセット上に配置することによって、金型の構造に必
    要なデータ設定を行う第6の工程を備えたことを特徴と
    する請求項1ないし11のいずれか1項に記載の金型設
    計方法。
  13. 【請求項13】 金型の構造に必要なデータ設定を行う
    際に、設定したデータ形状が金型と干渉しないかどうか
    を、ソリッドモデルの集合演算によって判断することを
    特徴とする請求項12に記載の金型設計方法。
  14. 【請求項14】 前記各工程毎に、処理の結果を表示装
    置に表示し、表示された処理結果が作業者の意図するも
    のでなかった場合には、作業者の指示によって処理をさ
    かのぼり、該当する処理段階に戻ってその処理段階より
    新たに処理を続けてゆくことを特徴とする請求項1ない
    し13のいずれか1項に記載の金型設計方法。
  15. 【請求項15】 作成された前記金型の可動部形状およ
    び固定部形状を閉じた状態にした場合に中空部分とな
    る、成形品の形状に相当する形状を集合演算によって作
    成し、さらに、成形収縮率に基づいてその形状を縮小
    し、実際に得られる成形品の形状を作成する第7の工程
    を備えたことを特徴とする請求項1ないし14のいずれ
    か1項に記載の金型設計方法。
  16. 【請求項16】 与えられた基本形状からその形状の成
    形品を制作するための金型の金型形状を設計する金型設
    計方法において、ソリッドモデルで表現される形状を表
    示する際に表示装置の表示画面を複数枚数に切り分け、
    切り分けられた複数枚数の表示画面のそれぞれに、前記
    形状を異なる視点から見える形状で表示することを特徴
    とする金型設計方法。
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