JPH07334107A - 多目的ポスト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 公共性の高い場所に設置して有用な機器や器
材類を、互換性をもって取付けたり、取り替えたりする
ことができる機能を具備した多目的ポストを提供する。 【構成】 断面が円形又は多角形の筒状をなし、地上に
立設されるポスト本体ＰＢの外周上に複数段に取付帯Ｆ
Ｂを形成すると共に、この取付帯ＦＢ上に、ボルトナッ
ト又はビス若しくは嵌合による取付構造を設ける一方、
前記取付帯ＦＢとその取付構造に適合した被取付構造を
設けた被着片であって、外側に突設した腕部の先端側
に、電話機ＰＨ，ベンチの座板ＢＳ，灰皿ＳＳ等の機
器，器材を取付けて支持する取付部11を設けた支持ブラ
ケット部材ＢＬを形成し、該支持ブラケット部材ＢＬを
前記取付帯ＦＢに両者の取付，被取付構造において着脱
可能に取付けるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、建屋内や屋外に立設し
て設けられる各種の表示，照明機能を具備した太柱状の
ポストであって、前記機能に加え、所望の付加機能を有
する複数の機器や器材を、互換性をもって任意に取付け
ることができるようにした多目的ポストに関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来より、公会堂，駅，空港，港などの
ような公共性の建屋内や通路などには、各種の表示、或
は、照明などの機能を付与した柱やポストが設置されて
いる。

【０００３】従来の上記柱やポストは、その機能が表示
や照明といった一元的なものであるため、外観形状や構
造が一定であり、それゆえ他の機能を付加したり、他の
用途に転用することは殆んど不可能であった。

【０００４】このため、例えば、喫煙コ−ナの灰皿や休
憩用ベンチ、或は、公衆電話等を、前記公共的建屋やそ
れに付随した通路等に設けるためには、上記の表示ポス
トや照明ポストとは別に、前記の灰皿，ベンチ，電話器
等といった個別の機能を持った機器や器材を別途設置す
る必要があった。

【０００５】このような点に関し、従来のこの種のポス
トに電話器等を付設したものが見受けられるが、従来品
は、付設される機器類を互換性をもって取付けたり、或
は、付け替えたりすることができるような構造を具備し
たものは見られない。しかし、必要な機器類を互換性を
もって取付けできたり、或は、後から付け替えることが
出来る機能があれば、前記ポスト等が設置された場所に
応じて、必要な付設機器や器材類を具備したポストを容
易に提供でき、実用上至便であると考えられる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】従って、本発明が解決
しようとする課題は、公共性の高い場所に設置して有用
な機器や器材類を、互換性をもって取付けたり、取り替
えたりすることができる機能を具備した多目的ポストを
提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
を目的としてなされた本発明多目的ポストの構成は、断
面が円形又は多角形の筒状をなし、地上に立設されるポ
スト本体の外周上に複数段に取付帯を形成すると共に、
この取付帯上に、ボルトナット又はビス若しくは嵌合に
よる取付構造を設ける一方、前記取付帯とその取付構造
に適合した被取付構造を設けた被着片であって、外側に
突設した腕部の先端側に、電話機，ベンチの座板，灰皿
等の機器，器材を取付けて支持する取付部を設けた支持
ブラケット部材を形成し、該支持ブラケット部材を前記
取付帯に両者の取付，被取付構造において着脱可能に取
付けるようにしたことを特徴とするものである。

【０００８】本発明では、前記ポスト本体の内部に光源
を設けると共に、前記ポスト本体の外面材を光透過性の
材料により形成することもある。

【０００９】また、本発明では、前記ポスト本体の内部
に空気清浄手段を設け、前記ポスト本体の外面材を通気
性材料により形成してもよい。更に、複数本のポスト本
体を、それらの取付帯同士において連結用ブラケット部
材を介して、列状乃至は環状に連結することもある。

【００１０】

【作用】本発明は、筒状のポスト本体の外面側に、複数
段の取付帯を形成し該帯上にビス止め等による取付構造
を設け、この取付帯に、前記取付構造に対応した被取付
構造を付与した支持ブラケット部材を具備する座板や載
置板などの機器，器材などを、選択的に取付け、或は、
取り替え自在にしたので、その設置場所で目的に合致し
た機器等を自由に取付けることができる。

【００１１】

【実施例】次に本発明の多目的ポストの実施例を図に拠
り説明する。図１は本発明多目的ポストの一例の高さ方
向を一部省略した正断面図、図２は図１のＡ−Ａ矢視端
面図、図３は図１のＢ−Ｂ矢視端面図、図４は図１のＣ
−Ｃ矢視端面図、図５は図１のＤ−Ｄ線矢視図、図６は
灰皿スタンドに電話機を併設した本発明ポストの要部の
正断面図、図７は図６の要部の平面図、図８はベンチを
設けた本発明ポストの要部の正断面図、図９は本発明多
目的ポストの一例を設置した斜視図、図10は同じく別例
の正面図、図11は連結設置した本発明ポストの一例の正
面図である。

【００１２】図１において、１は、ポスト本体ＰＢの中
心に配設されメインフレ−ムとして機能するようにベ−
ス２の上に立設した角パイプ又は丸パイプ、若しくは、
適宜断面の柱による主骨材、2aは主骨材１の下端側にお
いて、ベ−ス２への取付けを強固にするために設けた取
付補強板である。ここで、ベ−ス２は床にアンカボルト
2bにより固定立設されているが、ベ−ス２をもっと大径
に形成したり、張出し支持脚（図示せず）を設けて、床
上に移動可能に立設するタイプとしてもよい。移動タイ
プでは、必要があれば、キャスタを設けてもよい。ま
た、床固定タイプ，移動タイプのいずれにおいても、主
骨材１の上端側に、建物の天井等に突張り支持部材を連
接し、転倒防止，耐震構造とすることができる。

【００１３】主骨材１は、その高さ方向の所要位置にお
いて、複数の、ここでは４枚の外輪郭形状が円形をなす
仕切部材31〜34を取付け、これら各仕切部材31〜34の外
面31a〜34aが、ポスト本体ＰＢの取付帯ＦＢとして形成
されている。主骨材１の上で仕切部材31〜34を４枚以
下、或は、５枚以上とすることは任意である。

【００１４】上記各仕切部材31〜34は、ここでは、適宜
の厚み（上下幅）を有して形成された円環体又は円盤体
を、その中心部において前記主骨材１に固着する一方、
この環体又は盤体の外周面が取付帯ＦＢとして使用でき
るように形成されている。本発明において、上記環体又
は盤体による仕切部材31〜34の外形を、任意の多角形、
例えば、三角形〜八角形程度、或は、それ以上の多角形
状とするのも任意である。

【００１５】４は上記ベ−ス２の外周上に配置した巾
木、５は上記仕切部材31〜34において、ここでは主骨材
１の上端に設けられた仕切部材34の上面に被せて設けた
キャップである。

【００１６】61，61′は、上記主骨材１にその高さ方向
に沿って四段階に取付けられた４枚の仕切部材31〜34に
おいて、巾木４と仕切部材31の間、仕切部材31，32の
間、及び、仕切部材33，34の間に、上，下で隣接する各
仕切部材の間を囲繞するように巻回装着した外装用の壁
面部材である。

【００１７】各壁面部材61，61′は、上，下端の断面が
略Ｌ字状又は逆Ｌ字状をなす係止部61aに形成され、各
係止部61aの垂直面において、各仕切部材31〜34の外面3
1a〜34aによる取付帯ＦＢにビス止め，カシメ，溶接，
接着などの適宜の止着手段により取付けられている。な
お、ここで、外装用の壁面部材61′は有色の光透過性の
板材により形成されている。

【００１８】62は、上記の仕切部材32と33とにおいて、
両部材32，33の外周近くの上，下対向面に、上下端部を
支持させて設けた拡散透光板、63は前記拡散透光板62を
囲むようにして上下仕切部材32，33の外面32a，33aに、
ここでは一例として観音開き型式で開閉自在に設けた透
明又は有色の透光板で、これら２枚の透光板62，63は、
光透過性の外装壁面部として形成されている。63aは外
側の透光板63の開閉用ヒンジである。従って、２枚の透
光板62，63で挟まれた空間には、ポスタ−等の表示体
（図示せず）を収容すると、背面から照明される表示面
を形成することができる。ここで、ポスタ−等の表示体
は、円筒状の透光板62の外面に巻付けるか、透光板63の
内面に密着させるが、中間に位置付けておいてもよい。
なお、各透光板61′，62，63の表面又は裏面に、直接、
所望の文字，図形，写真等を印刷，手描きなどにより表
示することもある。

【００１９】７は、上記透光板61′，62，63が外装壁面
部材として設けられている主骨材１の周囲に、該骨材１
の長さ方向に沿って設けた直線状の螢光管による照明用
光源である。上記の各構成部材１〜７によって、内部に
照明光源を具備した本発明多目的ポストの一例における
断面円形のポスト本体ＰＢの一例を構成する。しかし
て、ベ−ス２，各仕切部材31〜34が多角形であるとき
は、断面多角形のポスト本体ＰＢが形成される。

【００２０】上記本体ＰＢにおいて、各仕切部材31〜34
の外面31a〜34aは、外装用の各壁面部材61と透光性の部
材，板61′，63との断面Ｌ字状或は逆Ｌ字状の端部が取
付けられることにより、当該本体ＰＢの外周上に、円環
状をなして高さの異なる位置の四箇所に凹設形成された
４つの取付帯ＦＢが形成される。

【００２１】本発明においては、上記の各取付帯ＦＢの
全周に、それぞれ図３に例示するように、等ピッチで多
数のビス穴８を放射状に設け、これを取付構造の一例と
している。取付構造としては、前記ビス穴８に代えボル
ト穴、嵌合用の穴であってもよい。このように各取付帯
ＦＢは、同じ大きさ，形状で、ここではビス穴８による
取付構造を具備しているから、本発明では、前記ビス穴
８による取付構造に対応した同一仕様の被取付構造をビ
ス穴により形成したブラケット部材ＢＬに、所要の機器
類，器材を取付けることにより、各取付帯ＦＢに対し、
互換性をもって機器，器材の装着，取り替えが出来るよ
うにした。以下、この点について説明する。

【００２２】ブラケット部材ＢＬにおいて、９は各仕切
部材31〜34の前面31a〜34aが形成する取付帯ＦＢに嵌入
できる上，下幅を有し、かつ、平面環状をなす前記取付
帯ＦＢの少なくとも１／４円弧長、具体的には90度の円
弧状をなす取付基部、10は該基部９の中心から外側へ直
交する向きに突出させて設けた腕部、11はこの腕部10の
先端に設けた、例えば、表示板ＤＰの枠材，ベンチ用の
座板ＢＳの受部，公衆電話ＰＨの取付板，灰皿ボックス
ＳＳの支持枠などによる機器，器材の取付部であり、本
発明では上記取付基部９と腕部10と取付部11によりブラ
ケット部材ＢＬを形成する。なお、表示板ＤＰに代え、
ＴＶ受像機などを設けてもよい。

【００２３】上記のブラケット部材ＢＬは、１／４円弧
状の取付基部９に、前記取付帯ＦＢの各ビス穴８に合致
するピッチで複数のビス穴12を設け、合致した両穴８，
12にビス、又は、ボルトによる取付杆13を通して、前記
各取付帯ＦＢにブラケット部材ＢＬを取付けることによ
り、ポスト本体ＰＢの所望の高さ位置に形成された取付
帯ＦＢに、所要の機器，器材（具体的には座板ＢＳ，電
話機ＰＨなど）を取付けるのである。

【００２４】図１は、上記のような取付態様において、
表示板ＤＰと公衆電話機ＰＨとの取付の一例を示したも
のである。図６，図７は電話機ＰＨに代え灰皿スタンド
ＳＳを設けた例、図８はベンチ用の座板ＢＳを設けた
例、図９は表示板ＤＰと、ベンチ用座板ＢＳを、ポスト
本体ＰＢの周囲に設けた例である。なお、上記電話機Ｐ
Ｈ、ベンチ用座板ＢＳ、灰皿スタンドＳＳを混成して取
付けることは任意である。いずれの機器又は器材が混成
取付けされても、各ブラケット部材ＢＬの形態、及び、
その取付構造は共通しているので、取付けや、取り外
し、或は、取り替えの作業は容易であり、また、均質な
取付け状態を実現できる。

【００２５】本発明の多目的ポストは、内部が中空であ
り、その外周面上に、複数段に分けて共通した形態の取
付構造を形成したので、図10に示すように、外装壁面材
34′を通気性の部材により形成すると共に、内部に空気
清浄機（図示せず）を組込むことにより、当該ポストの
周囲の空気の浄化機能を持たせることが出来る。なお、
14はキャップ５に貫通させて設けた前記空気清浄機の排
気ダクトである。また、図10に例示するように、各取付
帯ＦＢに機器，器材を設けない場合には、当該取付帯Ｆ
Ｂは、各壁材61，63の端部の内側に隠されポスト本体Ｐ
Ｂの目地として作用するから、見た目も良好である。

【００２６】本発明多目的ポストは、図11に例示したよ
うに、２本以上を並べて立設し、各ポスト本体ＰＢの取
付帯ＦＢの取付構造を利用して、夫々に隣接したポスト
本体ＰＢ同士を、座板ＢＳ用のブラケット部材ＢＬを兼
用する連結用ブラケット部材ＣＢや、表示板用ブラケッ
トを兼用する連結用ブラケット部材ＣＢ′を介して連結
した態様で設置することもできる。ここで、本発明の多
目的ポストの連結設置態様は、図示の列設形態に限ら
ず、環状に連結してもよい。

【００２７】

【発明の効果】本発明は以上の通りであって、筒体のポ
スト本体の外面側に、複数段の取付帯を形成し該帯上に
ビス止め等による取付構造を設け、この取付帯に共通の
被取付構造を形成した支持ブラケット部材に取付けて支
持される表示板の取付部材，ベンチ用の座板，電話機載
置板、或は、灰皿スタンドなどの必要な機器，器材を、
選択的に取付け、或は、取り替え自在にしたので、表
示，照明機能を付与したポストの設置場所で目的に合致
した他の機器等を自由に取付けたり、取り替えたりでき
るという固有の効果がある。

【００２８】また、照明機能を利用してその光源の前面
側に適宜ポスタ−等の表示体を配置したり、透光性の壁
面部材に直接表示すれば、その表示体や表示による広報
機能や表示機能をより効果的に発揮させることができ
る。

【００２９】更には、ポスト本体の内部に空気浄化機能
をもつ機器を内蔵させて、ポスト本体の周囲の空気の浄
化作用を持つようにすることにより、本発明ポストを喫
煙コ−ナに設けた場合、喫煙による空気の汚染を軽減す
ることができる。

【００３０】上記の効果を奏する本発明ポストは、その
複数体を列状又は環状に並べて互に連結することによ
り、各ポストに取付けられる機器，器材が形成するコ−
ナを、かなり大がかりに設定することができるので、比
較的規模の大きな喫煙コ−ナや休憩コ−ナ、或は、電話
コ−ナ等の専用コ−ナであっても、その設定が容易にで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明多目的ポストの一例の高さ方向を一部省
略した正断面図。

【図２】図１のＡ−Ａ矢視端面図。

【図３】図１のＢ−Ｂ矢視端面図。

【図４】図１のＣ−Ｃ矢視端面図。

【図５】図１のＤ−Ｄ線矢視図。

【図６】灰皿スタンドに電話機を併設した本発明ポスト
の要部の正断面図。

【図７】図６の要部の平面図。

【図８】ベンチを設けた本発明ポストの要部の正断面
図。

【図９】本発明多目的ポストの一例を設置した斜視図。

【図10】同じく別例の正面図。

【図11】連結設置した本発明ポストの一例の正面図。

【符号の説明】

ＰＢ ポスト本体 １ 主骨材 ２ ベ−ス 31〜34 仕切部材 31a〜34a 外面 ４ 巾木 ５ キャップ 61，61′ 壁面部材 62 拡散透光板 63 透明又は有色透光板 ７ 照明用光源 ８ ビス穴 ＢＬ ブラケット部材 ９ 取付基部 10 腕部 11 取付部 12 ビス穴 13 取付杆 14 排気ダクト ＦＢ 取付帯 ＢＳ 座板 ＰＨ 公衆電話機 ＳＳ 灰皿ボックス ＤＰ 表示板

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 断面が円形又は多角形の筒状をなし、地
   上に立設されるポスト本体の外周上に複数段に取付帯を
   形成すると共に、この取付帯上に、ボルトナット又はビ
   ス若しくは嵌合による取付構造を設ける一方、前記取付
   帯とその取付構造に適合した被取付構造を設けた被着片
   であって、外側に突設した腕部の先端側に、電話機，ベ
   ンチの座板，灰皿等の機器，器材を取付けて支持する取
   付部を設けた支持ブラケット部材を形成し、該支持ブラ
   ケット部材を前記取付帯に両者の取付，被取付構造にお
   いて着脱可能に取付けるようにしたことを特徴とする多
   目的ポスト。
2. 【請求項２】 ポスト本体の内部に光源を設けると共
   に、前記ポスト本体の外面材を光透過性の材料により形
   成した請求項１の多目的ポスト。
3. 【請求項３】 光透過性の材料は二重に形成すると共
   に、外側の光透過性材料を開閉又は着脱可能に設け、前
   記両光透過性材料の間に、ポスタ−等の表示材を挟持さ
   せた請求項２の多目的ポスト。
4. 【請求項４】 ポスト本体の内部に空気清浄手段を設
   け、前記ポスト本体の外面材を通気性材料により形成し
   た請求項１〜３のいずれかの多目的ポスト。
5. 【請求項５】 複数本のポスト本体を、それらの取付帯
   同士を連結用ブラケット部材で連結した請求項１〜４の
   いずかれの多目的ポスト。