JP3074481U

JP3074481U - 照明具支持スタンド

Info

Publication number: JP3074481U
Application number: JP2000004604U
Authority: JP
Inventors: 嘉範小檜山
Original assignee: 株式会社磐梯照明
Priority date: 2000-06-30
Filing date: 2000-06-30
Publication date: 2001-01-19
Anticipated expiration: 2006-06-30

Abstract

(57)【要約】【課題】展示物への対象照明を自由かつ簡易にして安価
に行え、その変更や撤収を迅速に行える自立式の照明具
支持スタンドを提供する。【解決手段】支持スタンドを、全体を自立支持する基台
（１）と、該基台に立設保持される所定長さの支柱
（２）と、該支柱上端部に取り付けられ、かつ適宜の位
置に照明具（Ｌ）を垂下保持する配線ダクト（３）と、
該配線ダクトへの給電手段（４）から構成する。また、
平板状の基台の中央部に支柱が嵌合する受け部（１１）
を立設形成し、該受け部が遊貫する切欠き溝（１２）を
基台の縁部（１０）から受け部付近まで形成する。さら
に、基台、支柱、配線ダクトを各々分離可能に構成し、
給電手段（４）においては、支柱に給電コード（４０）
との接続部（４１）を配設し、給電線（４２）を支柱内
に配設し、連結手段（２１）を介して配線ダクトへ給電
するように構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は屋内外で使用する移動可能な照明装置の技術分野に属し、特にダクト内の適宜の位置に照明具を垂下保持し得る配線ダクトをフロアーの所望の位置へ自立配置して、自由かつ多彩なライティングを可能とする照明具支持スタンドに関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、ショールーム、ショーブース、又は展覧会場などの展示会場等において、展示目的物へ特化した対象物照明に種々の趣向が凝らされ、当該照明効果の如何がその展示の成否に大きく影響し、全体照明に加えて対象物照明が重要な地位を占めてきている。従来、これを目的とした対象物照明用の照明装置は、図７（Ａ）に示すように主に天井面若しくは壁面に照明具Ｌを直接固定するタイプや、または図７（Ｂ）に示すように、天井面若しくは壁面に照明具Ｌを固定させる直棒状の配線ダクトＤを適宜の位置に固定的に設置し、この配線ダクトＤ内の配置に制限された範囲内で照明のセッティングを行うタイプが、用いられていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上述した前者のタイプの照明装置では、固定式のため天井が高い展示場では壁を設置したり、櫓を構築したりする必要があり、常設会場ならばともかく、期間限定の展示会場等においてはその設置や撤収が大がかりなものとなり煩雑かつ高コストとなっていた。

【０００４】また、上述した後者のタイプの照明装置では照明具の配置にある程度の自由度があるものの、照明具の配置が配線ダクトの設置範囲に制限されることに加え、ダクト設置が天井面であるため照明具の配置が高くなりすぎ効果的な設置位置である人間の目の高さより最適な高さを確保し難く、有効かつ効果的なライティングを構成することが難しいという問題があった。すなわち、人の目線を基準として上下３０°の範囲に光源がある場合に眩しく感じると言う、人間の目の構造からくる生理現象を考慮すると、例えば、壁に掛かった絵画等を水平看視する場合には、床面から約２３００〜２５００ｍｍぐらいの高さに光源があることが好ましい。したがって、高い天井高のホールなどにおいては、天井面に高光量の光源を配置したり、又は天井から長い吊り具を用いた光源を配置する必要があった。さらに展示品の変更に合わせて随時セッティングを変更する場合も、配線ダクトが固定的であるため速やかな対応が困難であった。加えて、短期間の展示会等では設置や撤去のコストアップも問題であった。

【０００５】

【目的】

そこで、本願考案は、かかる課題に着目して為されたものであり、展示物への対象照明を自由かつ簡易にして安価に行うと共に、その変更や撤収を迅速に行うことを目的とした照明具支持スタンドを提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本願考案は、以下のように構成している。すなわち、照明具支持スタンドを、全体を自立支持する基台（１）と、該基台（１）に立設保持される所定長さの支柱（２）と、該支柱（２）上端部に取り付けられ、かつ所定のガイド長を持ったダクト内の適宜の位置に照明具（Ｌ）を垂下保持する配線ダクト（３）と、該配線ダクト（３）への給電手段（４）と、から成ることを特徴として構成する。なお、前記支柱（２）の配置は、基台（１）に対してデザインを考慮して斜め方向へ立設配置しても良いが、通常は基台（１）に対して略垂直に配置する。また、支柱（２）の上端部へ取付ける配線ダクト（３）は、通常はその配線ダクト（３）の略中央部に取付けるが、これに限らず配線ダクト（３）の端部側によった位置で片持ち状にして取付けてもよい。

【０００７】また、基台（１）を平板状とし、基台（１）の中央部には支柱（２）が嵌合する受け部（１１）を立設形成し、該立設された受け部（１１）が遊貫し得る程度の幅を持った切欠き溝（１２）を基台（１）の縁部（１０）から受け部（１１）付近まで形成してもよい。

【０００８】さらに、基台（１）と支柱（２）とを、又は支柱（２）と配線ダクト（３）とを各々分離可能に構成してもよい。さらにまた、給電手段（４）において、支柱（２）に給電コード（４０）との接続部（４１）を配設し、該接続部（４１）からの給電線（４２）を支柱（２）内に配設して支柱上端部の配線ダクト（３）との連結手段（２１）に接続し、該連結手段（２１）を介して配線ダクト（３）へ給電するように構成してもよい。

【０００９】なお、上記の実用新案登録請求の範囲の欄、及び課題を解決するための手段の欄において、括弧付きで記した図面符号は、考案の構成の理解を容易にするために参考として付記したもので、この図面上の形態に限定するものではないのはもちろんである。

【００１０】

【考案の実施の形態】

以下に、本考案に係る照明具支持スタンドの構成について、図面に基づき詳細に説明する。図１は本実施形態の照明具支持スタンドを示す斜視図であり、図２は本実施形態の基台の保管状態例を示す斜視図であり、図３は本実施形態の支柱のダクト連結部材を示す一部切欠き拡大斜視図であり、図４は本実施形態のダクト連結部材とダクトとの連結状態を示す一部切欠き拡大斜視図であり、図５は本実施形態の照明具支持スタンドの組立斜視図であり、図６は本実施形態の照明具支持スタンドの変形例である。

【００１１】本実施形態における照明具支持スタンドＡ（以下「スタンド」と略称する。）は、図１に示すように、主に基台１、支柱２、配線ダクト３（以下「ダクト」と略称する。）、及び給電コード４０から構成されている。なお、照明具Ｌは本願考案の構成要素ではなく、従来からある配線ダクト取付け仕様の種々の照明具Ｌから適宜選択されるものである。

【００１２】先ず、基台１は、全体を自立支持することが可能な床面設置面積を持った矩形平板状（形状は矩形に限定するものでなく、円形、三角形等の適宜の形で良い。）を成し、硬質材料（例えば「ステンレス、アルミ、鉄、合成樹脂」以下同様。）から形成され、かつ全体を自立支持して転倒しない程度の重量を有している必要がある。また、基台１の略中央部付近には支柱２と環装して嵌め合う受け部１１を立設形成し、この受け部１１が遊貫（ある程度の余裕をもって貫通すること。）し得る程度の幅を持った切欠き溝１２を基台１の縁部１０から受け部１１付近まで形成している。なお、この切欠き溝１２は、保管時に図２（Ａ）に示すように複数個の基台１、１、１、・・を重ね合わせる便宜を考慮したもので、運搬の利便及び保管の省スペース化を図ったものである。さらに、図２（Ｂ）に示すように受け部１１は、中央付近から縁部１０側にシフトするようにしても良い。

【００１３】支柱２は、基台１と同様に硬質材料によりパイプ状に形成してあり、その下端部側には、上述の受け部１１に嵌合固定する構造を有する基台連結部材２０を有すると共に、スイッチ４０ａを備えた給電コード４０と磁着導通する給電用プラグ４１を付帯させている。この磁着導通の給電用プラグ４１を用いたのは、見学者及び作業者が給電コード４０に足等を引っ掛けた場合に速やかに支柱２から外れ、見学者等やスタンドの転倒防止を考慮したものであるが、この機構に限定するものではなく、一定の張力により接続が解除されるのであれば他の従来機構を用いてもよい。また、支柱２の上端側には、ダクト３と機械的にかつ電気的に連結するダクト連結部材２１を設置し、支柱２内にはダクト連結部材２１と前記給電用プラグ４１とを電気的に結ぶ給電線４２を配設している。

【００１４】ダクト連結部材２０には、図３、図４に示すように、その上面部にツメ部４３及び係合部材２１ｂが設置してあり、これらを回動させるレバー２１ａを側部に張り出し状に配置している。該レバー２１ａを回動（矢印ｂ）させることにより、導電材からなるツメ部４３をダクト３内で対向して配設した給電材３２に接触させ、係合部材２１ｂをダクト３内の溝３１に付勢力をもって圧入して固定する構造としている。また、必要によりダクト３を貫通させたボルト２１ｃによる追加補強をするようにしてもよい。

【００１５】ダクト３自体は、従来から存する構造のものであり、所定のガイド寸法を有し、ダクト連結部材２１を介して適宜の位置で支柱２に直交状に取り付けられている。そしてダクト３の適宜の位置には、種々仕様の既存照明具Ｌを適宜個数垂下状に保持させるようにしている。また、このダクト３及び照明具Ｌの構造により、照明具Ｌの位置変更は適宜に行える（矢印ａ）。さらに、両端部側には安全性及び意匠性を考慮しキャップ３０が配設されている。なお、ダクト３、照明具Ｌの構造、及び照明具Ｌのダクト３への連結機構に関しては、従来から使用されてきたもの又は既存のものでもよく、本願考案に合わせて特別にその仕様等は変更されるものではないので、本明細書ではその詳細な説明は省略する。

【００１６】次に、本実施形態の照明支持スタンドの組立方法及び順序を図５に従って説明する。先ず、基台１を床面に設置し、基台１の受け部１１に支柱２の基台連結部材２０を嵌合し固定する。次に、ダクト３を支柱上端側に上述した様にダクト連結部材２０のレバー２１ａを略９０度回動させ、ツメ部４３をダクト３内の給電材３２に接触させ、かつ係合部材２１ｂを付勢力をもってダクト３の溝３１に圧入し、その挟持力で保持することより固定する。そして、ダクト３の適宜な位置に適宜な個数の照明具Ｌを固定する。最後に、給電コード４０を支柱２の給電プラグ４１に磁着接続させてダクト３へ給電する。

【００１７】

【他の実施形態の可能性】

本願考案は２つの基台１と支柱２を付加して、図６に示すような門型形状に構築し、照明具Ｌの個数を増加するようにしてもよい。また、３つの基台１及び支柱２を用い、既存の連結ジョイント（図面省略。）によりＬ字型若しくはＴ字型形に構築することも可能である（図示省略）。さらに、本願発明の実施で用いるダクト３は、既存構造のダクト３を用いればコストを安価に抑えることができるが、耐撓み性を確保した剛性構造を採ることにより、支柱間隔や片持ち張出長さをより長く設定することができる。なお、上記実施形態例においては、支柱２と環装して嵌め合う受け部１１を基台１の略中央部に立設配置するようにしているが、これに限定するものではなく、受け部１１を基台１の縁部付近に配置するようにしても良い。これにより、支柱２を壁面に接近させて配置できるようにして空間的に邪魔とならないようにすることができる。

【００１８】

【効果】

本願考案は、上記のように構成しているため、簡易にかつ工具等なしで容易に対象物への有効かつ効果的な照明セッティングを迅速に構築、及び変更をすることができ、かつ簡易な構造であるためその撤収、運搬、収納保管を迅速に行うことがきる効果を有する。

【００１９】また、給電線等を支柱内に配置し、照明具への給電を配線ダクトにより行っているため、配線処理の簡略化が可能となり、美観を損ねることもない。さらには、基台の切り欠き溝により、分解時において、基台を重ねて保管することが可能となり、保管場所の省スペース化を図ることができる。

【００２０】本考案は上記した効果を奏するため、従来の照明装置にはない、低コストの照明装置を実現することができ、その産業上の有用性は顕著なものと言うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施形態の照明具支持スタンドを示す斜視
図である。

【図２】本実施形態の基台の保管状態例を示す斜視図
である。

【図３】本実施形態の支柱のダクト連結部材を示す一
部切欠き拡大斜視図である。

【図４】本実施形態のダクト連結部材とダクトとの連
結状態を示す一部切欠き拡大斜視図である。

【図５】本実施形態の照明具支持スタンドの組立斜視
図である。

【図６】本実施形態の照明具支持スタンドの変形例で
ある。

【図７】従来の照明装置を示す斜視図である。

【符号の説明】【符号の説明】

Ａスタンド１基台１０縁部１１受け部１２切欠き溝２支柱２０基台連結部材２１ダクト連結部材２１ａレバー２１ｂ係合部材２１ｃボルト３ダクト３０キャップ３１溝３２給電材４給電手段４０給電コード４０ａスイッチ４１給電用プラグ（基台連結部材の）４２給電線（支柱内）４３ツメ部（ダクト連結部材の）Ｄ配線ダクト（従来例の）Ｌ照明具

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】全体を自立支持する基台（１）と、該基台（１）に立設保持される所定長さの支柱（２）
と、該支柱（２）の上端部に取り付けられ、かつ所定のガイ
ド長を持ったダクト内の適宜の位置に照明具（Ｌ）を垂
下保持する配線ダクト（３）と、該配線ダクト（３）へ
の給電手段（４）と、から成る照明具支持スタンド。
【請求項２】基台（１）を平板状とし、基台（１）の中
央部には支柱（２）が嵌合する受け部（１１）を立設形
成し、該立設された受け部（１１）が遊貫し得る程度の
幅を持った切欠き溝（１２）を基台（１）の縁部（１
０）から受け部（１１）付近まで形成したことを特徴と
する請求項１記載の照明具支持スタンド。
【請求項３】基台（１）と支柱（２）とを分離可能に構
成したことを特徴とする請求項１、又は２記載の照明具
支持スタンド。
【請求項４】支柱（２）と配線ダクト（３）とを分離可
能に構成したことを特徴とする請求項１、２、又は３記
載の照明具支持スタンド。
【請求項５】給電手段（４）において、支柱（２）に給電コード（４０）との接続部（４１）を
配設し、該接続部（４１）からの給電線（４２）を支柱
（２）内に配設して支柱上端部の配線ダクト（３）との
連結手段（２１）に接続し、該連結手段（２１）を介し
て配線ダクト（３）へ給電するようにしたことを特徴と
する請求項１、２、３、又は４記載の照明具支持スタン
ド。