JPH07333199A - マイクロ渦流センサ - Google Patents

マイクロ渦流センサ

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JPH07333199A
JPH07333199A JP6130478A JP13047894A JPH07333199A JP H07333199 A JPH07333199 A JP H07333199A JP 6130478 A JP6130478 A JP 6130478A JP 13047894 A JP13047894 A JP 13047894A JP H07333199 A JPH07333199 A JP H07333199A
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JP
Japan
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coil
eddy current
current sensor
film
micro
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JP6130478A
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幸夫 ▲浜▼崎
Yukio Hamazaki
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Tokyo Gas Co Ltd
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Tokyo Gas Co Ltd
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Publication date
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    • G01MEASURING; TESTING
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    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/72Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating magnetic variables
    • G01N27/82Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating magnetic variables for investigating the presence of flaws
    • G01N27/90Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating magnetic variables for investigating the presence of flaws using eddy currents
    • G01N27/9013Arrangements for scanning
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    • GPHYSICS
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 超小型であるにも拘らず、Q値(インダクタ
ンス/抵抗)の高いコイルを有し、しかも安価な製造コ
ストで大量生産され得る高感度なマイクロ渦流センサを
提供することである。 【構成】 本発明のマイクロ渦流センサは、シリコン基
板1上に絶縁膜層2を介してマイクロマシンニングによ
って形成されたコイル手段を具備し、該コイル手段は、
低抵抗率の金属を電着することよって形成されると共
に、線幅(d)に対する線の厚さ(h)の割合であるア
スペクト比(h/d)が1以上であるコイル5を有す
る。さらに、コイル手段は、上下方向に積層される複数
個のコイル5a,5bおよび/またはコイルの略中心位
置に形成されるコア10(20)を有することによっ
て、そのインダクタンスを大きい値にすることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は磁気センサに関し、特
にシリコン基板上にマイクロマシンニングによって形成
した金属探傷用のマイクロ渦流センサに関する。
【0002】
【従来の技術】金属製の板や管の傷などの欠陥を非破壊
検査で発見するためのセンサとして電磁誘導法の原理を
用いた渦流センサが良く知られている。すなわち、交流
を流したコイルを被検査体に接近させ、該被検査体に生
じる渦流(強磁性体の場合には磁化)によるコイルのイ
ンピーダンス変化を検出するという原理である。
【0003】導体に生じる渦流や、そのコイルのインピ
ーダンスは、被検査体中に存在する欠陥や、被検査体の
導電率、透磁率、寸法、形状、コイルとの距離などによ
って変化するので、被検査体の導電率、透磁率、寸法、
形状等を予め判明させておくと共に、コイルと被検査体
との距離を一定にしておけば、渦流またはインピーダン
スが変化することで被検査体中の欠陥の有無が検出さ
れ、またその欠陥の程度は渦流またはインピーダンスの
変化の度合いで判断することができる。
【0004】被検査体を地中などに埋設されたガスの導
管(以下、単にガス管と称す)に限って言えば、本支管
のような大口径管(直径50mm以上)に対しては、管
内を走行可能なロボット(管内ロボット)による検出が
従来行われている。しかし、この本支管から各家庭への
配管としての支管のような小口径管(直径25mm以
下)に対しては、さらに小型の検査器具(センサ)が必
要になる。
【0005】ところで、近年、シリコンを半導体素子材
料としてだけでなくセンサ材料として用いる試みがなさ
れている。信頼性が高く、量産性や低コスト化、あるい
は集積回路との一体化による高機能化等を実現可能にす
るシリコンの優れた点が注目されているからである。
【0006】このようなシリコンの特徴を生かして、半
導体製造技術を駆使してシリコン基板上にアルミ製の磁
界(磁束)検出用サーチコイルを形成した磁気探傷用セ
ンサが実願昭62−140448号公報に開示されてい
る。
【0007】この磁気探傷用センサは磁化させた被検査
材の漏洩磁界(磁束)を検出するためのセンサであり、
従って本願発明の渦流センサとは作動原理が本質的に異
なることは勿論、被検査材の探傷に際して該被検査材を
磁化するための大掛かりな起磁コイルを必要とするの
で、地中に埋設された小径管の内部検査用センサとして
用いることはできないものであるが、半導体製造技術を
用いてシリコン基板上に超小型のコイルを形成するとい
う製造面での類似性があるので、これを敢えて従来例と
して取り上げ検討してみた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】その結果、実願昭62
−140448号公報に開示のセンサは、コイルとして
シリコンウェハ(シリコン基板)上に絶縁膜を介して蒸
着によって形成された線幅7μm、厚さ2μmのアルミ
薄膜を用いているために、抵抗が1KΩ以上という高さ
になり、従ってQ値(インダクタンス/抵抗)の低いも
のになる。さらに、コアが存在しないのでコイルのイン
ダクタンスそのものが低い。このような問題点が未解決
であったため、今まで高感度のマイクロ渦流センサが提
供されていない。
【0009】本発明は従来技術における上記問題点を解
消するためになされたものであって、その目的とすると
ころは、超小型でありながら、Q値の高いコイルを有
し、しかも安価な製造コストで大量生産され得る高感度
なマイクロ渦流センサを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の主なる態様によれば、シリコン基板上に絶
縁膜層を介してマイクロマシンニングによって形成され
たコイル手段を具備し、該コイル手段は線幅(d)に対
する線の厚さ(h)の割合であるアスペクト比(h/
d)が1以上であるコイルを有することを特徴とするマ
イクロ渦流センサが提供される。
【0011】本発明の第2態様によれば、上記第1態様
のコイルの中心位置に高透磁性材料からなるコアが設け
られていることを特徴とするマイクロ渦流センサが提供
される。
【0012】また、本発明の第3態様によれば、上記第
1および第2態様のコイルが、銅を材料とした電着によ
って形成されることを特徴とするマイクロ渦流センサが
提供される。
【0013】さらに、本発明の第4態様によれば、上記
第1乃至第3態様のコイルが上下方向に2層またはそれ
以上の複数層に積層されて形成されていることを特徴と
するマイクロ渦流センサが提供される。
【0014】
【作用】シリコン基板上に絶縁膜を介してマイクロマシ
ンニングによって厚膜(10μm以上)のレジスト層が
形成され、パターニングによってこのレジスト層内に平
面的視野において渦巻き状の細幅(10μ以下)の溝が
形成された後、該溝中に電着プロセスを用いて銅のよう
な低抵抗率の金属を埋め込むことによってアスペクト比
が1以上であり、低い抵抗率でしかも高いQ値を有する
超小型のコイルが形成される。これによって、高感度の
マイクロ渦流センサを低価格の製造コストで大量生産す
ることができる。
【0015】
【実施例】以下、添付の図面に示した幾つかの好ましい
実施例に関連して本発明を更に詳細に説明する。
【0016】図1は本発明のマイクロ渦流センサの基本
構成としての第1実施例を示す縦断面図である。図1か
ら明らかなように、この実施例は、シリコン基板1上に
絶縁膜2を介在させて単層のコイル5を形成し、さらに
その上に保護膜6を成膜したものである。参照符号3は
コイルにするための低抵抗率金属の薄膜を電着によって
シリコン基板1上に成膜する際の下地金属膜であり、ま
た51および52はコイル5を外部の電源回路乃至処理
回路(いずれも図示せず)へ接続するための端子であ
る。
【0017】図2は上記第1実施例においてシリコン基
板1の上に渦巻き状に形成された単層コイル5の上面図
である。なお、渦巻きの形状は図2のような四角形に限
られることはない。
【0018】図3および図4には、第1実施例のマイク
ロマシンニングによる製造プロセスがそれぞれ断面図の
チャートで示される。まず、図3の(a)においては、
シリコン基板1の表面に例えばSiO2 のような絶縁膜
2を略5000Åの厚さに成膜する。続いて、コイルに
する低抵抗率金属を電着するための下地金属膜3を形成
するために、例えばAuのような高導電性の金属をスパ
ッタリング装置ないし蒸着装置を用いて絶縁膜2の上に
略5000Åの厚さに成膜する。
【0019】なお、上記プロセス中、絶縁膜2としてS
iO2 以外にSiNまたはポリイミドを使うことがで
き、また下地金属膜3としてAu以外にCr、Ptまた
はCu等の金属が用いられ得る。
【0020】続いて、図3の(b)に示されるように、
コイル5を電着する際の型となるレジスト4を10μm
以上の厚さに塗布した後、コイル5の電着該当箇所がパ
ターニングによって除去され、深さが10μm以上で、
かつ底面として下地金属膜3の表面が露出し、平面的視
野では渦巻き状の凹部4aが形成される。
【0021】なお、レジスト4としては、10μm以上
の厚膜に成膜できること、パターンの解像性が良いこ
と、そして電着後の剥離性が良いことを満たすものであ
ればすべて使用可能である。一例としてはヘキスト社の
AZ4903(ポジレジスト)がある。
【0022】コイル電着用の型が形成された後、図3の
(c)に示されるように、凹部4a中にコイル5の電着
がレジスト4の厚みに達するまで行われる。電着金属と
してはCu、Au、Ni、Pt等の低抵抗率の金属が望
ましく、中でも電着性能面および価格面でCuが最も好
適に用いられる。
【0023】さらに、図4の(d)に示されるように、
コイル電着用の型として用いたレジスト4が剥離され
る。
【0024】図4の(e)に示されるプロセスでは、コ
イル5の電着の下地となった下地金属膜3のスパッタエ
ッチングがシリコン基板1の全面にわたって行われる。
このスパッタエッチングは絶縁膜2の表面の下地金属膜
3が除去されるまで行われる。その際、コイル5として
電着した金属膜もエッチングを受けるが、下地金属膜3
に比べ膜厚が十分厚いのでそのエッチング量は問題にな
らない。なお、このスパッタエッチングには、アルゴ
ン、窒素などの不活性ガスが用いられる。
【0025】続いて、図4の(f)に示されるように、
コイル5の保護としてレジスト、ポリイミド等からなる
保護膜6が略20μmの厚さで成膜される。この保護膜
6としては、10μm以上の膜厚に成膜できること、
化学的に安定していること、熱的に安定であるこ
と、そして絶縁膜としての電気的な特性が優れている
こと、の条件を満たせば良い。一例として東レ社のフォ
トニース5100FXがある。
【0026】その後、コイル5の端子51(52)に相
当する部分の保護膜6がエッチングで除去される。
【0027】次に、本発明の第2実施例を図5から図9
までを参照しながら説明する。
【0028】この第2実施例は、図5から明らかなよう
に、コア10がコイル5の中心位置に設けられている点
においてのみ第1実施例と異なる。従って、重複を避け
るためにコア10を除く他の部分の詳細な説明は省略す
る。コア10を設けることによって、コイル5の自己イ
ンダクタンスが大きくなり、同じ抵抗率の金属で作られ
たコイルであれば、コアを設けた方がQ値が高くなり、
センサとしての感度が向上する。
【0029】図7および図9に、第2実施例のマイクロ
マシンニングによる製造プロセスがそれぞれ断面図のチ
ャートで示される。ところで、図7の(A)から(C)
ならびに図8の(D)までの各プロセスは、前述した図
3の(a)から(c)ならびに図4の(d)までの各プ
ロセスと同じであり、また図9の(G)から(I)の各
プロセスは図4の(d)から(f)までの各プロセスと
同じであるので、ここでは説明を省略する。従って、図
8の(E)および(F)を参照しながらコア10の形成
プロセスだけを以下に説明する。
【0030】図8の(E)では、まず、コイル5が形成
されたシリコン基板1の上にコア電着用型となる20μ
m以上の厚さのレジスト膜40が塗布によって形成され
る。通常1回の塗布で略10μmの厚さになるので、こ
の場合は2回の塗布が行われる。なお、レジスト膜40
には第1実施例で用いたレジスト膜4と同じレジスト材
料が用いられる。このレジスト膜40の硬化後、渦巻き
コイル5の略平面的中央位置に相当する箇所のレジスト
膜40がRIE(リアクティブ・イオン・エッチング)
等のドライエッチングによって除去され、10μm以上
の幅を有し、下地金属膜3の表面にまで達する深さを有
するコア10の電着のための凹部40aが形成される。
【0031】続いて、図8の(F)に示されるように、
コア10の電着が行われる。電着される金属材料はFe
Ni(パーマロイ)が好適に用いられるが、高透磁率の
材料であれば良い。コア10の電着はその高さがレジス
ト膜40の表面に達するまで行われる。
【0032】次に、本発明の第3実施例として上下2層
コイル5a,5bを有するマイクロ渦流センサが図10
から図16までを参照しながら以下に説明される。
【0033】図10は第3実施例の断面図であり、一
方、図11はこの第3実施例における上下2層のコイル
5a,5bの上面図である。これらの図から明らかなよ
うに、両コイル5a,5bは共通コンタクト5cで互い
に接続されている。この第3実施例のように、センサの
平面的大きさ(略3mm四方)を変えずにさらにセンサ
感度を高めるには、コイルを上下方向に多層に形成して
コイルの自己インダクタンスを大きくすれば良い。
【0034】上下2層のコイルを有するマイクロ渦流セ
ンサを製造するには、第1実施例の製造プロセスを単に
繰り返すのではなく、図12から図16までに示される
製造プロセスを経る必要がある。なお、図12の(1)
から(3)ならびに図13の(4)に示される各プロセ
スは、既述の第1実施例の一連の製造プロセス中の図3
の(a)から(c)ならびに図4の(d)に示される各
プロセスと同じであるので、それらの説明は省略し、図
13の(5)のプロセスから説明する。
【0035】図13の(5)に示されるプロセスでは、
第1層(下層)コイル5aと第2層(上層)コイル5b
とのコンタクト5cの電着用型となるレジスト膜41が
15〜20μmの厚さに塗布によって形成される。この
レジスト膜41の硬化後、第1層コイル5aの一端に相
当する部分のレジスト膜41にパターニングを施すこと
によって、第1層コイル5aの一端の表面が露出するよ
うな凹部41aが形成される。
【0036】図13の(6)に示されるプロセスでは、
レジスト膜41の凹部41a内にコンタクト5cが銅の
電着によって形成される。
【0037】続いて、図14の(7)では、コンタクト
5cの電着用の型となったレジスト膜41が剥離され
る。
【0038】さらに、図14の(8)に示されるよう
に、第1層コイル5aの電着の下地となった下地金属膜
3に対してスパッタエッチングがシリコン基板1の全面
にわたって行われる。このスパッタエッチングは絶縁膜
2の表面の下地金属膜3が除去されるまで行われる。そ
の際、第1層コイル5aとして電着した金属膜もエッチ
ングを受けるが、下地金属膜3に比べ膜厚が十分厚いの
でそのエッチング量は問題にならない。なお、このスパ
ッタエッチングには、アルゴン、窒素などの不活性ガス
が用いられる。
【0039】さらに、図14の(9)に示されるよう
に、第1層コイル5aとその上方に形成される第2層コ
イル5bとの間の空間を埋める層間絶縁膜6aが略20
μmの厚さで成膜される。この層間絶縁膜6aとして
は、10μm以上の膜厚に成膜できること、化学的
に安定していること、熱的に安定であること、そして
絶縁膜としての電気的な特性が優れていること、の条
件を満たせば良い。ポリイミドの一例として東レ社のフ
ォトニース5100FXがある。
【0040】続いて、図15の(10)に示されるよう
に、第2層(上層)コイル5bを電着するために第2下
地金属膜7がスパッタリング装置および蒸着装置を用い
て略5000Åの厚さに成膜される。この時、第2下地
金属膜7の表面をコンタクト5cの表面と同一高さにす
ると良い。なお、この第2下地金属膜7に用いられる金
属は最初の下地金属膜3と同じである。
【0041】第2下地金属膜7の成膜後、図15の(1
1)に示されるように、第2層コイル5bの電着のため
の型となるレジスト膜42が第2下地金属膜7上に10
μm以上の厚さで塗布によって形成され、前述の図3の
(b)のプロセスと同様に第2層コイル5bの電着該当
箇所にパターニングが施され、深さが10μm以上で、
かつ底面として第2下地金属膜7の表面が露出し、平面
的には渦巻き状の凹部42aが形成される。ここで用い
られるレジスト42は前述のレジスト41と同じであ
る。
【0042】第2層コイル電着用の型が形成された後、
図15の(12)に示されるように、第2層コイル5b
の電着がレジスト42の厚みに達するまで行われる。電
着金属としては第1層コイル5aと同じ材料が用いられ
る。
【0043】第2層コイル5bの電着が終了した後、図
16の(13)に示されるように、レジスト42が剥離
される。
【0044】図16の(14)に示されるプロセスは前
述の図14の(8)のプロセスと同様で、第2層コイル
5aの電着の下地となった第2下地金属膜7の除去のた
めのスパッタエッチングがシリコン基板1の全面にわた
って行われる。その際、第2層コイル5bとして電着し
た金属膜もエッチングを受けるが、第2下地金属膜7に
比べ膜圧が十分厚いのでそのエッチング量は無視するこ
とができる。このスパッタエッチングにはアルゴン、窒
素等の不活性ガスが用いられる。
【0045】スパッタエッチングの終了後、図16の
(15)に示されるように、第2層コイル5bのための
保護膜6bが略20μmの厚さで成膜される。この保護
膜6bにはレジストまたはポリイミド等が用いられ得
る。
【0046】その後、コイル5a(5b)の端子51
(52)に相当する部分の層間絶縁幕6a(保護膜6
b)がエッチングにより除去され、外部の電源回路ない
し処理回路(いずれも図示せず)との接続がこの端子部
分を介して行われる。
【0047】最後に、本発明の第4実施例として、上下
2層コイル構造で、しかもコア付きのマイクロ渦流セン
サとその製造プロセスとを図17ないし図24を参照し
て説明する。
【0048】この第4実施例は、図17の全体断面図お
よび図18のコイル平面図から明らかなように、コア2
0が上下2層のコイル5a,5bの中心位置に設けられ
ている点においてのみ第3実施例と異なる。従って、重
複を避けるためにコア20を除く他の部分の詳細な説明
は省略する。コア20を設けることによって、コイルの
自己インダクタンスが第3実施例のものよりさらに大き
くなる。
【0049】第4実施例の製造プロセスを図19から図
24に断面図で示されるプロセスチャートに従って説明
する。なお、図19の(ロ)から図23の(ヨ)までに
示される各プロセスは、既述の第3実施例の一連の製造
プロセス中の図12の(2)から図16の(15)まで
に示される各プロセスと同じであるので、それらの説明
は省略し、図19の(イ)のプロセスと図24の(タ)
ないし(ソ)の各プロセスとを以下に説明する。
【0050】図19の(イ)に示されるプロセスにおい
て、シリコン基板1の上にコア電着用下地金属膜3aお
よび第1層コイル電着用の下地金属膜3がSiO2 の第
1絶縁膜2aおよびSiNの第2絶縁膜2bをそれぞれ
介して共に略5000Åの厚さで成膜される。
【0051】その後、図19の(ロ)から図23の
(ヨ)までの上下2層コイル5a,5bの形成プロセス
が行われる訳であるが、この形成プロセスは図12の
(2)から図16の(15)までに示した第3実施例の
上下2層コイル形成プロセスと同様であるのでその説明
を省略し、以下、コア20の形成プロセスを図24の
(タ)から(ソ)までを参照しながら説明することにす
る。
【0052】まず、図24の(タ)に示されるように、
コア電着用の凹型を作るために、RIEなどのドライエ
ッチングを用いて第2層コイル5bのための保護膜6b
および層間絶縁膜6aがエッチングされ、第2絶縁膜2
bの表面にまで達する凹部43aが形成される。この時
のドライエッチングのためのガス種としては、O2 やC
4 などが用いられる。
【0053】続いて、第2絶縁膜2bがエッチングを受
けて除去され、その部分にコア電着用下地金属3aの表
面が露出して、コア電着用の凹型43aが完成する。
(図24の(レ)参照) 最後に、図24の(ソ)に示されるように、FeNiの
ような高透磁率の磁性材料によるコア20の電着が保護
膜6bの表面の高さに達するまで行われる。
【0054】その後、コイル5a,5bの出力端子を露
出させるために保護膜6bないし層間絶縁膜6aの適所
にRIEなどのドライエッチングが施されるなお、図示
の実施例では1個のセンサの製造が示されているが、複
数個のセンサが1つのシリコン基板上に同時に製造さ
れ、個々に切り離されることは言うまでもない。以上の
説明は単に本発明の好適な実施例の例証であり、本発明
の範囲はこれに限定されることはない。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、シリコンを利用したマ
イクロマシンニング技術によってアスペクト比が1以上
のコイル線にコアを組合わせたインダクタンスの大きい
コイルを有するマイクロ渦流センサの製造が可能となる
ので、微弱な磁場変化を検出し得る高感度センサを安価
な製造コストで大量に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す概略断面図である。
【図2】本発明の第1実施例のコイルの平面構成を示す
ための平面図である。
【図3】本発明の第1実施例のマイクロマシニングによ
る製造プロセスを示すプロセスチャートである。
【図4】本発明の第1実施例のマイクロマシニングによ
る製造プロセスを示すプロセスチャートである。
【図5】本発明の第2実施例を示す概略断面図である。
【図6】本発明の第2実施例のコイルの平面構成を示す
ための平面図である。
【図7】本発明の第2 実施例のマイクロマシニングに
よる製造プロセスを示すプロセスチャートである。
【図8】本発明の第2実施例のマイクロマシニングによ
る製造プロセスを示すプロセスチャートである。
【図9】本発明の第2実施例のマイクロマシニングによ
る製造プロセスを示すプロセスチャートである。
【図10】本発明の第3実施例を示す概略断面図であ
る。
【図11】本発明の第3実施例のコイルの平面構成を示
すための平面図である。
【図12】本発明の第3実施例のマイクロマシニングに
よる製造プロセスを示すプロセスチャートである。
【図13】本発明の第3実施例のマイクロマシニングに
よる製造プロセスを示すプロセスチャートである。
【図14】本発明の第3実施例のマイクロマシニングに
よる製造プロセスを示すプロセスチャートである。
【図15】本発明の第3実施例のマイクロマシニングに
よる製造プロセスを示すプロセスチャートである。
【図16】本発明の第3実施例のマイクロマシニングに
よる製造プロセスを示すプロセスチャートである。
【図17】本発明の第4実施例を示す概略断面図であ
る。
【図18】本発明の第4実施例のコイルの平面構成を示
すための平面図である。
【図19】本発明の第4実施例のマイクロマシニングに
よる製造プロセスを示すプロセスチャートである。
【図20】本発明の第4実施例のマイクロマシニングに
よる製造プロセスを示すプロセスチャートである。
【図21】本発明の第4実施例のマイクロマシニングに
よる製造プロセスを示すプロセスチャートである。
【図22】本発明の第4実施例のマイクロマシニングに
よる製造プロセスを示すプロセスチャートである。
【図23】本発明の第4実施例のマイクロマシニングに
よる製造プロセスを示すプロセスチャートである。
【図24】本発明の第4実施例のマイクロマシニングに
よる製造プロセスを示すプロセスチャートである。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 絶縁膜 2a 第1絶縁膜 2b 第2絶縁膜 3 下地金属膜 3a コア電着用下地金属膜 4,40,41,42 レジスト膜 4a 凹部 5 コイル 5a 第1層コイル 5b 第2層コイル 5c コンタクト 6 保護膜 6a 層間絶縁幕 6b 保護幕 7 第2下地金属膜 10,20 コア 40a,41a,42a,43a 凹部 51,52 端子
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年11月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】このようなシリコンの特徴を生かして、半
導体製造技術を駆使してシリコン基板状にアルミ製の磁
界(磁束)検出用サーチコイルを形成した磁気探傷用セ
ンサが実開昭62−140448号公報に開示されてい
る。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年11月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】その結果、実開昭62−140448号公
報に開示のセンサは、コイルとしてシリコンウェハ(シ
リコン基板)上に絶縁膜を介して蒸着によって形成され
た線幅7μm、厚さ2μmのアルミ薄膜を用いているた
めに、抵抗が1KΩ以上という高さになり、従ってQ値
(インダクタンス/抵抗)の低いものになる。さらに、
コアが存在しないのでコイルのインダクタンスそのもの
が低い。このような問題点が未解決であったため、今ま
で高感度のマイクロ渦流センサが提供されていない。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板上に絶縁膜層を介してマイ
    クロマシンニングによって形成されたコイル手段を具備
    し、該コイル手段は線幅(d)に対する線の厚さ(h)
    の割合であるアスペクト比(h/d)が1以上であるコ
    イルを有することを特徴とするマイクロ渦流センサ。
  2. 【請求項2】 前記コイル手段が前記コイルの中心位置
    に高透磁性材料からなるコアを含むことを特徴とする請
    求項1に記載のマイクロ渦流センサ。
  3. 【請求項3】 前記コイルが銅を材料とした電着によっ
    て形成されることを特徴とする請求項1および2のいず
    れか一方に記載のマイクロ渦流センサ。
  4. 【請求項4】 前記コイルが上下方向に2層またはそれ
    以上の複数層に積層されて形成されていることを特徴と
    する請求項1乃至3のいずれか1項に記載のマイクロ渦
    流センサ。
JP6130478A 1994-06-13 1994-06-13 マイクロ渦流センサ Withdrawn JPH07333199A (ja)

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CA2139265A1 (en) 1995-12-14
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