JPH07333175A - 管群間移動表面検査装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 検査員がアクセスできない配管群間を移動し
て配管の表面を液体浸透探傷法により検査できる。 【構成】 鼓状駆動ローラ３−４ａ、３−４ａ’及び３
−４ｂ、３−４ｂ’を配管に接触させ、旋回クランプア
ーム３−１を交互に作動し、管群間移動用２段テレスコ
シリンダ４を伸縮方向に作動する。そして開閉可能な半
割円筒状クランプフレーム６−１ａ、６−１ｂと配管周
方向走査用駆動ローラガイドローラ６−４ａとを有する
配管周方向走査機構部と、エアーバイブレータ６−１６
と液体浸透検査用ボンベ６−１９とスプレーノズル・チ
ューブ洗浄用ボンベ６−１８とを有する表面検査機構部
と、払拭ブラシ６−１５を有する配管軸方向走査機構部
とを周方向走査機構部と表面検査機構部と配管軸方向走
査機構部とを配管に沿い移動させて、表面検査を行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、遠隔操作により原子力
・火力発電所の蒸気ドラムの配管群間を移動して配管の
表面を液体浸透探傷法により検査する管群間移動表面検
査装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、遠隔操作により原子力・火力発電
所の蒸気ドラムの配管群間を移動して配管の表面を液体
浸透探傷法により検査する管群間移動表面検査装置は類
例が全くない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】原子力・火力発電所の
蒸気ドラムの配管群間は、検査員がアクセスできないの
で、配管群間を移動して配管の表面を液体浸透探傷法に
より検査する管群間移動表面検査装置を必要している。
本発明は前記の問題点に鑑み提案するものであり、その
目的とする処は、検査員がアクセスできない配管群間を
移動して配管の表面を液体浸透探傷法により検査できる
管群間移動表面検査装置を提供しようとする点にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の管群間移動表面検査装置は、ドラム等の
円筒状機器へ放射状に接続され且つ千鳥状に配列された
配管群の間に位置して両側の配管に接触する各２個の鼓
状駆動ローラ３−４ａ、３−４ａ’及び３−４ｂ、３−
４ｂ’を有するコの字状クランプ３−３ａ、３−３ｂを
並設ピストン３−２ａ、３−２ａ’及び３−２ｂ、３−
２ｂ’に取付け、同各並設ピストンを内蔵したシリンダ
状の旋回クランプアーム３−１を本体フレーム１−１、
２−１の一端部に旋回可能に取付け、同本体フレーム１
−１、２−１の他端部に円錐台状ガイドローラストッパ
１−３、１−３’を取付け、同本体フレーム１−１、２
−１を管群間移動用２段テレスコシリンダ４の１段目ピ
ストンシリンダ４−１に連結し、開閉可能な半割円筒状
クランプフレーム６−１ａ、６−１ｂと配管周方向走査
用駆動ローラガイドローラ６−４ａとを有する配管周方
向走査機構部と、エアーバイブレータ６−１６と液体浸
透検査用ボンベ６−１９とスプレーノズル・チューブ洗
浄用ボンベ６−１８とを有する表面検査機構部と、払拭
ブラシ６−１５を有する配管軸方向走査機構部とを前記
管群間移動用２段テレスコシリンダ４の２段目ピストン
シリンダ４−３に反転可能に連結している。

【０００５】

【作用】本発明の管群間移動表面検査装置は前記のよう
に構成されており、鼓状駆動ローラ３−４ａ、３−４
ａ’及び３−４ｂ、３−４ｂ’を配管に接触させ、旋回
クランプアーム３−１を交互に作動し、管群間移動用２
段テレスコシリンダ４を伸縮方向に作動する。そして開
閉可能な半割円筒状クランプフレーム６−１ａ、６−１
ｂと配管周方向走査用駆動ローラガイドローラ６−４ａ
とを有する配管周方向走査機構部と、エアーバイブレー
タ６−１６と液体浸透検査用ボンベ６−１９とスプレー
ノズル・チューブ洗浄用ボンベ６−１８とを有する表面
検査機構部と、払拭ブラシ６−１５を有する配管軸方向
走査機構部とを周方向走査機構部と表面検査機構部と配
管軸方向走査機構部とを配管に沿い移動させて、表面検
査を行う。

【０００６】

【実施例】次に本発明の管群間移動表面検査装置を第１
図〜第１２図に示す一実施例により説明する。なお図１
３は、同表面検査装置の全体構成を示す参考図である。 （１）１−１が中空多角形状本体フレームで、この中空
多角形状本体フレーム１−１のドラム本体側には、２個
の円錘台状ガイドローラストッパー３、３′が放射状に
配設した配管間を回避するように傾斜配置されるととも
に回転自在に支持され、本体フレーム１−１の中空部に
は、ドラム軸方向移動用２段テレスコシリンダ４の１段
目シリンダ４−１が設けられ、フレーム後方張出部材１
−１′とシリンダ４−１後部とが結合されている。

【０００７】そして本体フレーム１−１の外側頂部に
は、円筒状軸部材１−２が取付けられ、クランプアーム
３−１の中央に設けられた軸受部材３−６が円筒状軸部
材１−２に旋回可能に支持され、本体フレーム１−１側
の駆動装置（モータ、減速機等）３−８が軸受部材３−
６側の高減速比減速機３−７に旋回駆動可能に係合して
いる。

【０００８】２−１が上記本体フレーム１−１と略同じ
形状の本体フレームで、この本体フレーム２−１のドラ
ム本体側には、２個の円錐台状ガイドローラストッパ２
−３、２−３′が前記と同様に回転自在に支持されてい
る。また本体フレーム２−１の中空部内には、ドラム軸
方向移動用２段テレスコシリンダ４の中空状ピストンシ
リンダ４−２が設けられ、フレーム前方張出部材２−
１′と中空状ピストンシリンダ４−２の前部とが結合さ
れている。

【０００９】そして本体フレーム２−１の外側頂部に
は、本体フレーム１−１と同じように円筒状軸部材２−
２が取付けられ、クランプアーム３−１の中央に設けら
れた軸受部材３−６が円筒状軸部材２−２に旋回可能に
支持され、本体フレーム２−１側の駆動装置３−８が軸
受部材３−６側の高減速比減速機３−７に旋回駆動可能
に係合している。 （２）上記クランプアーム３−１は、両側各２個のガイ
ドピン付シリンダにより構成され、同各ガイドピン付シ
リンダは、コの字状クランプ３−３ａ、３−３ｂとそれ
ぞれに結合した各２個の中空状ピストン３−２ａ、３−
２ａ′及び３−２ｂ、３−２ｂ′とを有し、これらの中
空状ピストン３−２ａ、３−２ａ′及び３−２ｂ、３−
２ｂ′が上記各ガイドピン付シリンダに摺動可能に嵌挿
されている。またクランプ３−３ａ、３−３ｂの先端部
には、配管に接触する各２個の鼓状駆動ローラ３−４
ａ、３−４ａ′及び３−４ｂ、３−４ｂ′が回転可能に
支持され、これらの鼓状駆動ローラ３−４ａ、３−４
ａ′及び３−４ｂ、３−４ｂ′と駆動装置３−５ａ、３
−５ｂとがベルト等を介して同期駆動可能に連結されて
いる。 （３）ドラム軸方向移動用２段テレスコシリンダ４の１
段目シリンダ４−１内には、中空状ピストンシリンダ４
−２が摺動可能に嵌挿され、中空状ピストンシリンダ４
−２内には、表面検査機構部６の接続部材５−２に結合
した２段目中空状ピストン４−３が摺動可能に嵌挿され
ている。上記１段目シリンダ４−１の外周部には、３個
のガイドロッド５−３ａ〜５−３ｃが配設されている。
このガイドロッド５−３ａ〜５−３ｃは、２段目中空ピ
ストン４−３の回転防止用で、上記接続部材５−２に固
定され、フレーム前方張出部材２−１′に摺動可能に支
持され、他端部が固定部材５−４に連結されている。ま
たその外部には、２個のガイドロッド４−４ａ、４−４
ｂが配設されている。このガイドロッド４−４ａ、４−
４ｂは、中空状ピストンシリンダ４−２の回転防止用
で、上記フレーム前方張出部材２−１′に固定され、本
体フレーム１−１よりも前方に張出したくの字状平行部
材１−１″の先端部に摺動可能に支持され、他端部が固
定部材４−５に連結されている。 （４）５−１が検査体部６を保持する矩形状格子部材
で、同矩形状格子部材５−１は、前記クランプフレーム
部３の旋回時の干渉回避及び検査体部６の回転や開旋回
時の干渉回避のために、屈曲した接続部材５−２に階段
状に取付けられ、反転取付も可能にしている。同矩形状
格子部材５−１の中央部には、検査体部６を旋回自在に
保持するＬ字状保持部材５−５が前後方向の摺動及び首
振揺動を可能に設けられ、それぞれの間には、復元用ス
プリング５−６、５−７が介装されるか、接続されてい
る。また同矩形状格子部材５−１の両側には、検査体部
６の開閉旋回用のシリンダ５−７ａ、５−７ｂが並設さ
れ、２個の半割円筒状クランプフレーム６−１ａ、１ｂ
にそれぞれが接続されている。 （５）６−１ａ、６−１ｂが半割円筒状クランプフレー
ムで、同半割円筒状クランプフレーム６−１ａ、６−１
ｂは、配管への着脱が可能なように、それぞれがクラン
プフレーム６−１ａの軸部に設けられた軸部材６−２を
介してＬ字状保持部材５−５に開閉旋回可能に支持され
ている。クランプフレーム６−１ａ、６−１ｂ内には、
配管周方向走査用駆動ローラ６−４ａ、ガイドローラ６
−４ｂ、６−４ｃ（配管側用）及び６−５ａ、６−５ｂ
（クランプフレーム６−１ａ、１ｂ側用）付開閉Ｃ形ク
ランプ走査機構部材６−３ａ、６−３ｂが開放時脱落し
ないように周方向軌道部に装設されている（一部は図示
していない）。

【００１０】そしてＣ形クランプ走査機構部材６−３ｂ
側には、配管周方向走査用の駆動装置６−６ａ、ギャー
ボックス６−６ｂが取付けられ、駆動ローラ６−４ａが
回転可能に連結している。またＣ形クランプ走査機構部
材６−３ａ側には、表面検査機構部用フレーム６−７が
取付けられ、その片側には、スプリング押圧機構付払拭
ブラシ６−１５の回転駆動装置６−１４と、ギャーボッ
クス６−１３と、払拭回避用旋回駆動装置６−１２と、
ギャーボックス６−１１及びガスカーテンワイパ（レン
ズ汚損防止用）付目視カメラ６−２５と、スプレーノズ
ル６−２３と、支持部材６−２４を配管軸方向へ往復動
する走査機構部（走査保持部材６−８ａ、リニヤガイド
６−８ｂ、ボールナット６−８ｃ、ボールネジ６−１
０、走査駆動装置６−９）とが設けられ、反対側には、
配管の表面検査を行う表面検査機構部（液体浸透探傷検
査用ボンベ６−１９と、スプレーノズル・チューブ洗浄
用ボンベ６−１８と、当該スプレー開閉用電磁弁６−２
０、６−２１と、スプレーチューブ６−２２ａ、６−２
２ｂと、保持具６−１７と、エアーバイブレータ６−１
６）とが設けられいる。

【００１１】上記表面検査機構部の保持具６−１７は、
フレーム６−７側に取付けられたエアーバイブレータ６
−１６の振動軸側に取付けられ、搭載されているボンベ
類６−１８、１９内の液体がミキシング可能に保持され
ている。また液体浸透探傷検査用ボンベ（主洗浄用また
は浸透用又は現像用等作業内容によって取替）６−１９
のスプレー側には、スプレーノズル６−２４と、同スプ
レーノズル６−２４に接続されるスプレーチューブ６−
２２ａと、スプレーチューブ６−２２ａ内洗浄用ボンベ
６−１８に接続されるスプレーチューブ６−２２ｂとが
それぞれ設けられ、ボンベ６−１８に取付けられたスプ
レー開閉用電磁弁６−２０とボンベ６−１９に取付られ
たスプレー開閉用電磁弁６−２１とにより切換が可能に
なっている。 （６）両側に各２個の鼓状駆動ローラ３−４を有するコ
の字状クランプ３−３の並設ピストン３−２と旋回クラ
ンプアーム３−１とより、配管間に装着・求芯または離
脱、旋回を行い、ガイドローラストッパ１−３、２−３
を有する本体フレーム１、２の間を２段テレスコシリン
ダ４の１段目ピストンシリンダ４−２により、ドラム軸
方向へ押出し、引戻し移動させ、交互に着脱操作を行い
ながら配管群間をドラムとの距離を一定に保ちながら移
動する。

【００１２】そして２段テレスコシリンダ４の２段目ピ
ストン４−３により、ドラム軸方向へ押出し引戻し移動
させられる検査体部６は、配管へ順次開閉着脱移動し
て、配管周方向の走査と軸方向の走査との行って、液体
浸透探傷検査液をスプレー塗布する（必要に応じて振動
スプレー塗布する）。また配管を払拭して、表面検査を
行う。

【００１３】上記スプレー塗布に当たっては、エアーバ
イブレータ６−１６により、ボンベ６−１８、１９内の
液体を振動ミキシングし、液体浸透探傷検査液のスプレ
ー後は、洗浄用ボンベ６−１８の洗浄液をスプレーし
て、スプレーノズル６−２４内とスプレーチューブ６−
２２ａ内との検査液を除去する。

【００１４】

【発明の効果】本発明の管群間移動表面検査装置は前記
のように鼓状駆動ローラ３−４ａ、３−４ａ’及び３−
４ｂ、３−４ｂ’を配管に接触させ、旋回クランプアー
ム３−１を交互に作動し、管群間移動用２段テレスコシ
リンダ４を伸縮方向に作動する。そして開閉可能な半割
円筒状クランプフレーム６−１ａ、６−１ｂと配管周方
向走査用駆動ローラガイドローラ６−４ａとを有する配
管周方向走査機構部と、エアーバイブレータ６−１６と
液体浸透検査用ボンベ６−１９とスプレーノズル・チュ
ーブ洗浄用ボンベ６−１８とを有する表面検査機構部
と、払拭ブラシ６−１５を有する配管軸方向走査機構部
とを周方向走査機構部と表面検査機構部と配管軸方向走
査機構部とを配管に沿い移動させて、表面検査を行うの
で、検査員がアクセスできない配管群間を移動して配管
の表面を液体浸透探傷法により検査できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の管群間移動表面検査装置の一実施例を
示す平面図である。

【図２】同管群間移動表面検査装置の側面図である。

【図３】同管群間移動表面検査装置の背面図である。

【図４】同管群間移動表面検査装置の背面図である。

【図５】同管群間移動表面検査装置のクランプアームの
一部切裁平面図である。

【図６】同管群間移動表面検査装置のクランプアームの
背面図である。

【図７】同管群間移動表面検査装置の本体フレームの一
部切裁背面図である。

【図８】同管群間移動表面検査装置の本体フレーム及び
管群間移動用２段テレスコシリンダの縦断側面図であ
る。

【図９】同管群間移動表面検査装置の検査体部の横断平
面図である。

【図１０】同管群間移動表面検査装置の検査体部の断面
平面図である。

【図１１】同管群間移動表面検査装置の検査体部の縦断
側面図である。

【図１２】同管群間移動表面検査装置の検査体部の背面
図である。

【図１３】同表面検査装置の全体構成を示す参考図であ
る。

【符号の説明】

１−１、２−１ 本体フレーム １−３、１−３’ 円錐台状ガイドローラストッ
パ ３−１ シリンダ状の旋回クランプア
ーム ３−２ａ、３−２ａ’ 並設ピストン ３−２ｂ、３−２ｂ’ 〃 ３−３ａ、３−３ｂ コの字状クランプ ３−３ａ、３−３ｂ コの字状クランプ ３−４ａ、３−４ａ’ 鼓状駆動ローラ ３−４ｂ、３−４ｂ’ 〃 ４ 管群間移動用２段テレスコシ
リンダ ４−１ テレスコシリンダ４の１段目
ピストンシリンダ ４−３ 〃 ２段目
ピストンシリンダ ６−１ａ、６−１ｂ 半割円筒状クランプフレーム ６−４ａ 配管周方向走査用駆動ローラ
ガイドローラ ６−１５ 払拭ブラシ ６−１６ エアーバイブレータ ６−１９ 液体浸透検査用ボンベ ６−１８ スプレーノズル・チューブ洗
浄用ボンベ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｇ２１Ｃ 17/013

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ドラム等の円筒状機器へ放射状に接続さ
   れ且つ千鳥状に配列された配管群の間に位置して両側の
   配管に接触する各２個の鼓状駆動ローラ３−４ａ、３−
   ４ａ’及び３−４ｂ、３−４ｂ’を有するコの字状クラ
   ンプ３−３ａ、３−３ｂを並設ピストン３−２ａ、３−
   ２ａ’及び３−２ｂ、３−２ｂ’に取付け、同各並設ピ
   ストンを内蔵したシリンダ状の旋回クランプアーム３−
   １を本体フレーム１−１、２−１の一端部に旋回可能に
   取付け、同本体フレーム１−１、２−１の他端部に円錐
   台状ガイドローラストッパ１−３、１−３’を取付け、
   同本体フレーム１−１、２−１を管群間移動用２段テレ
   スコシリンダ４の１段目ピストンシリンダ４−１に連結
   し、開閉可能な半割円筒状クランプフレーム６−１ａ、
   ６−１ｂと配管周方向走査用駆動ローラガイドローラ６
   −４ａとを有する配管周方向走査機構部と、エアーバイ
   ブレータ６−１６と液体浸透検査用ボンベ６−１９とス
   プレーノズル・チューブ洗浄用ボンベ６−１８とを有す
   る表面検査機構部と、払拭ブラシ６−１５を有する配管
   軸方向走査機構部とを前記管群間移動用２段テレスコシ
   リンダ４の２段目ピストンシリンダ４−３に反転可能に
   連結したことを特徴とする管群間移動表面検査装置。