JPH07333025A - 熱式空気流量検出装置 - Google Patents

熱式空気流量検出装置

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JPH07333025A
JPH07333025A JP6150431A JP15043194A JPH07333025A JP H07333025 A JPH07333025 A JP H07333025A JP 6150431 A JP6150431 A JP 6150431A JP 15043194 A JP15043194 A JP 15043194A JP H07333025 A JPH07333025 A JP H07333025A
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heating resistor
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弘次 中沢
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寛 青井
Masao Tsukada
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱式空気流量検出装置において、吸入空気の
流れ方向と流量を検出し、特に流量零付近の変動を防止
し、検出感度を向上させる。 【構成】 発熱抵抗体30、温度補償抵抗35、流量調
整抵抗36,基準抵抗23からブリッジ回路34を構成
し、吸入空気の流量によって発熱抵抗体30が冷却され
たときの抵抗値の変化を第1の流量検出電圧V1 として
乗算回路44に出力する。一方、発熱抵抗体30の前,
後に第1,第2の感温抵抗体31,32を設け、基準抵
抗40,41とによってブリッジ回路39を構成し、吸
入空気の流量によって抵抗体31,32の抵抗値変化を
差動増幅回路42からの第2の流量検出電圧V2 として
乗算回路44に出力する。そして、乗算回路44で電圧
V1,V2 を乗算することにより、流量に対して線形な
出力電圧V0 を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車用エンジ
ン等の吸入空気流量を検出するのに好適に用いられる熱
式空気流量検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用エンジン等では、エン
ジン本体の燃焼室内で燃料と吸入空気との混合気を燃焼
させ、その燃焼圧からエンジンの回転出力を取出すよう
にしており、燃料の噴射量を演算する上で吸入空気流量
を検出することが重要なファクターとなっている。
【0003】そこで、図9ないし図11に従来技術の熱
式空気流量検出装置を示す。
【0004】図において、1は吸気管2の途中に設けら
れた熱式空気流量検出装置を示し、該熱式空気流量検出
装置1は、エンジン本体の燃焼室(図示せず)に向けて
矢示A方向に流通する吸入空気の流量を検出すべく、吸
気管2の途中に取付穴2Aを介して配設されている。
【0005】3は熱式空気流量検出装置1の本体部を構
成する流量計本体を示し、該流量計本体3はインサート
モールド等の手段により図10に示すように成形され、
巻線状をなす後述の基準抵抗14を巻回すべく段付き円
柱状に形成された巻線部4と、該巻線部4の基端側に位
置して略円板状に形成され、後述の端子ピン8A〜8D
が一体的に設けられた端子部5と、巻線部4の先端側か
ら吸気管2の径方向に延設され、吸気管2の中心部で後
述の発熱抵抗9および温度補償抵抗11を位置決めする
検出ホルダ6と、吸気管2の外側に位置して端子部5が
接続された後述の回路ケーシング7とから大略構成され
ている。
【0006】7は吸気管2の取付穴2Aを閉塞するよう
に該吸気管2の外周側に設けられた回路ケーシングを示
し、該回路ケーシング7は絶縁性の樹脂材料等によって
形成され、その底部側には吸気管2の取付穴2Aに嵌合
する嵌合部7Aが一体的に設けられている。そして、該
回路ケーシング7は、例えばセラミック材料等からなる
絶縁基板上に流量調整抵抗および差動増幅器(いずれも
図示せず)等を実装した状態で、これらを内蔵するよう
になっている。
【0007】8A,8B,8C,8Dは流量計本体3の
端子部5から軸方向に突出した4本の端子ピン(全体と
して各端子ピン8という)を示し、該各端子ピン8は流
量計本体3の巻線部4および検出ホルダ6内に埋設され
た例えば4本の端子板(図示せず)に一体化して設けら
れ、回路ケーシング7のコネクタ部(図示せず)に着脱
可能に接続されるものである。
【0008】9は流量計本体3の検出ホルダ6にターミ
ナル10A,10Bを介して設けられたホットフィルム
型の発熱抵抗を示し、該発熱抵抗9は温度変化に敏感に
反応して抵抗値が変化する白金等の感温性材料からな
り、例えば酸化アルミニウム(以下、「アルミナ」とい
う)等のセラミック材料からなる絶縁性の筒体に白金線
を巻回したり、白金膜を蒸着したりして形成される小径
の発熱抵抗素子によって構成されている。そして、該発
熱抵抗9はバッテリ(図示せず)からの通電により、例
えば240℃前,後の温度をもって発熱した状態とな
り、吸気管2内を矢示A方向に流れる吸入空気によって
冷却されるときには、この吸入空気の流量に応じて抵抗
値が変化し流量の検出信号を出力させるものである。
【0009】11は発熱抵抗9の上流側に位置して流量
計本体3の検出ホルダ6に設けられた温度補償抵抗を示
し、該温度補償抵抗11は例えばアルミナ等のセラミッ
ク材料からなる絶縁基板上にスパッタリング等の手段を
用いて白金膜を着膜形成することにより形成され、白金
膜の両端は前記検出ホルダ6に立設されたターミナル1
2A,12B間に接続されている。
【0010】13は流量計本体3の検出ホルダ6上に装
着される保護カバーを示し、該保護カバー13は検出ホ
ルダ6上に発熱抵抗9および温度補償抵抗11を実装し
た後に、図10中に矢印で示す如く検出ホルダ6に被着
され、発熱抵抗9および温度補償抵抗11を保護すると
共に、吸入空気の流通を許すようになっている。なお、
図9中では発熱抵抗9および温度補償抵抗11を明示す
べく、保護カバー13を検出ホルダ6から取外した状態
で示している。
【0011】さらに、14は流量計本体3の巻線部4に
巻回された巻線抵抗からなる基準抵抗を示し、該基準抵
抗14はその両端が、巻線部4に立設されたターミナル
15A,15Bに接続され、前記発熱抵抗9に直列接続
されている。ここで、前記各端子ピン8のうち、端子ピ
ン8Aはターミナル15Aに前記端子板を介して接続さ
れ、端子ピン8Bは他の端子板を介してターミナル15
B,10Aに接続されている。また、端子ピン8Cは別
の端子板を介してターミナル10B,12Bに接続さ
れ、端子ピン8Dはターミナル12Aにさらに別の端子
板を介して接続されている。
【0012】このように構成される従来技術の熱式空気
流量検出装置1は、自動車用エンジン等の吸入空気流量
を検出するときに、流量計本体3の端子部5を各端子ピ
ン8を介して回路ケーシング7のコネクタ部に接続した
状態で、流量計本体3の検出ホルダ6等を吸気管2内に
取付穴2Aを介して挿入し、該取付穴2Aに吸気管2の
外周側から回路ケーシング7を取付けることによって、
検出ホルダ6に設けた発熱抵抗9および温度補償抵抗1
1を吸気管2の中心部に配設する。
【0013】この場合、発熱抵抗9を基準抵抗14に直
列接続すると共に、温度補償抵抗11を回路ケーシング
7内の流量調整抵抗に直列接続することによって、これ
らの発熱抵抗9、基準抵抗14、温度補償抵抗11およ
び流量調整抵抗からブリッジ回路を構成し、これらに外
部から通電を行うことにより発熱抵抗9を240℃前,
後の温度をもって発熱させる。
【0014】そして、この状態で吸気管2内をエンジン
本体の燃焼室に向けて矢示A方向に吸入空気が流通する
ときには、この吸入空気の流れにより発熱抵抗9が冷却
されて該発熱抵抗9の抵抗値が変化するから、該発熱抵
抗9に直列接続された基準抵抗14の両端電圧に基づい
て吸入空気の流量に対応した検出信号を出力電圧の変化
として検出する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、吸気管2内を流れる吸入空気の流れで発熱
抵抗9が冷却されるのを利用して、該発熱抵抗9の抵抗
値変化に基づき吸入空気流量を検出する構成であるか
ら、該発熱抵抗9は図9中の矢示A方向(順方向)に流
れる吸入空気流によって冷却されると共に、矢示B方向
(逆方向)に流れる空気流によっても冷却されてしま
い、この逆方向の空気流により吸入空気流量を誤検出す
るという問題がある。
【0016】即ち、多気筒のシリンダを備えたエンジン
本体では、各シリンダ内でそれぞれピストンが往復動す
るに応じて各吸気弁(図示せず)が開弁する毎に、吸入
空気が各シリンダ内に向けて矢示A方向(順方向)に吸
込まれるから、吸気管2内を流れる空気の流速は各吸気
弁の開,閉弁に応じて図11に例示する如く増減を繰返
し脈動するようになる。
【0017】特に、エンジンの回転数が低速域から中速
域等に達して吸,排気量が増大してくると、吸気弁と排
気弁(図示せず)とがオーバラップし、排気の一部が吸
気弁の開弁に伴って吸気管2内に吹返すことがあるた
め、このときに吸気管2内では図11に示す時間t1 ,
t2 間のように流速が負(マイナス)となって、矢示B
方向(逆方向)に流れる空気流が発生し、吸入空気流量
を誤検出するという問題が生じる。
【0018】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は逆方向の空気流により吸入空気
流量を誤検出するのを防止でき、流量の検出精度を大幅
に向上できると共に、検出信号を流量に対して線形にし
た熱式空気流量検出装置を提供することを目的としてい
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、基端側が吸気管に取付けられた流量計本
体と、前記吸気管内に位置して該流量計本体に設けら
れ、前記吸気管内を流れる吸入空気によって冷却される
発熱抵抗とを備えてなる熱式空気流量検出装置に適用さ
れる。
【0020】そして、請求項1の発明が採用する特徴
は、前記発熱抵抗および一の基準抵抗を含んでブリッジ
回路を形成し、該ブリッジ回路を形成する前記発熱抵抗
の抵抗値の変化を第1の流量検出信号として出力する第
1の流量検出手段と、前記発熱抵抗の前,後に離間し設
けられ、前記吸入空気の流れ方向に対して抵抗値が変化
する第1,第2の感温抵抗と、該第1,第2の感温抵抗
を含んでブリッジ回路を形成し、該第1,第2の感温抵
抗の抵抗値変化による該ブリッジ回路の平衡の崩れを流
れ方向をもった第2の流量検出信号として出力する第2
の流量検出手段と、該第2の流量検出手段からの第2の
流量検出信号と前記第1の流量検出手段からの第1の流
量検出信号とを乗算することにより吸入空気流量を演算
する吸入空気流量演算手段とを設けたことにある。
【0021】また、請求項2の発明では、前記発熱抵抗
は、前記流量計本体に取付けられた絶縁基板上に着膜形
成され、かつ該絶縁基板の少なくとも長さ方向に膜状に
延びる発熱抵抗体として構成し、前記第1,第2の感温
抵抗は、前記絶縁基板上の吸入空気の流れ方向に対し該
発熱抵抗体の前,後にそれぞれ離間して着膜形成された
第1,第2の感温抵抗体として構成したことにある。
【0022】
【作用】上記構成により、請求項1の発明では、第1の
流量検出手段は、発熱抵抗を含んでブリッジ回路を形成
し、該ブリッジ回路中の発熱抵抗の抵抗値変化を第1の
流量検出信号として出力し、第2の流量検出手段は、前
記第1,第2の感温抵抗を含んでブリッジ回路を形成
し、該ブリッジ回路の平衡が第1,第2の感温抵抗の抵
抗値変化で崩れることにより吸入空気流量に対する流れ
方向をもった第2の流量検出信号を出力する。また、吸
入空気の流量によって、発熱抵抗と第1の感温抵抗また
は第2の感温抵抗の冷却量が決まり、この冷却量は流量
の1/2乗に比例する。さらに、第1の流量検出手段と
第2の流量検出手段から出力される各信号も流量の1/
2乗に比例しているから、吸入空気流量演算手段で各信
号を乗算することによって吸入空気流量に対して線形的
な検出信号を出力することができる。
【0023】また、請求項2の発明では、吸入空気の流
れ方向に対し、発熱抵抗体の前,後に離間して絶縁基板
上に形成した第1,第2の感温抵抗体が、前記吸入空気
の流れ方向に応じてそれぞれ抵抗値が変化するから、第
1の感温抵抗体が第2の感温抵抗体よりも抵抗値が小さ
いときには、例えば空気の流れ方向を順方向として検出
でき、第2の感温抵抗体が第1の感温抵抗体よりも抵抗
値が小さいときには、空気の流れを逆方向として検出で
きる。さらに、単一の絶縁基板上に発熱抵抗体、第1,
第2の感温抵抗体を着膜形成しているから、部品点数を
削減することができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図8に基
づき説明する。なお、実施例では前述した従来技術と同
一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する
ものとする。
【0025】図中、21は本実施例による熱式空気流量
検出装置、22は該熱式空気流量検出装置21の本体部
を構成する流量計本体を示し、該流量計本体22は従来
技術で述べた流量計本体3とほぼ同様に、抵抗値R1 を
有する一の基準抵抗23が巻回される巻線部24と、該
巻線部24の基端側に位置し、複数の端子ピン(図示せ
ず)が一体的に設けられた端子部25と、巻線部24の
先端側から吸気管2の径方向に延設された検出ホルダ2
6と、後述する回路ケーシング27とから大略構成され
ている。
【0026】しかし、前記流量計本体22には検出ホル
ダ26の基端側に後述の絶縁基板29を着脱可能に取付
けられるためのスロット(図示せず)が形成され、該検
出ホルダ26は図1中に示す如く吸気管2の中心部に、
絶縁基板29を介して後述の発熱抵抗体30等を位置決
めする構成となっている。なお、検出ホルダ26には従
来技術で述べた保護カバー13と同様の保護カバー(図
示せず)が取付けられるようになっている。
【0027】27は吸気管2の取付穴2Aを閉塞するよ
うに該吸気管2の外周側に設けられた回路ケーシングを
示し、該回路ケーシング27は従来技術で述べた回路ケ
ーシング7とほぼ同様に形成され、吸気管2の取付穴2
Aに嵌合する嵌合部27Aを有しているものの、該回路
ケーシング27は、例えばセラミック材料等からなる絶
縁基板(図示せず)上に後述の流量調整抵抗36および
差動増幅回路37等を実装した状態で、これらを内蔵す
るようになっている。なお、28A,28Bは前記基準
抵抗23の巻線が接続されるターミナルである。
【0028】29は検出ホルダ26に取付けられる絶縁
基板を示し、該絶縁基板29は、図2に示すように、ガ
ラス,アルミナ,窒化アルミニウム等の絶縁材料によ
り、長さ寸法が15〜20mm前後、幅寸法が3〜7mm前
後となった長方形の平板状に形成されている。また、該
絶縁基板29は、基端側が検出ホルダ26のスロットに
着脱可能に取付けられる固定端となり、先端側が自由端
となっている。
【0029】30は絶縁基板29に形成された発熱抵抗
を構成する発熱抵抗体を示し、該発熱抵抗体30はプリ
ント印刷またはスパッタリング等の手段を用いて白金膜
を着膜させることにより、抵抗値RH を有するように形
成されている。また、該発熱抵抗体30は図2に示す如
く、絶縁基板29の長さ方向中間部に位置して幅方向に
延びた中間抵抗部30Aと、該中間抵抗部30Aの両端
側から長さ方向に互いに逆向きに延びた第1,第2の延
長抵抗部30B,30Cとから構成されている。
【0030】ここで、前記発熱抵抗体30は中間抵抗部
30Aおよび延長抵抗部30B,30Cは全体としてク
ランク形状をなすことによって、絶縁基板29上に発熱
抵抗体30と第1,第2の感温抵抗体31,32をコン
パクトに形成すると共に、発熱抵抗体30の表面積(実
装面積)を可及的に増大させ、例えば吸気管2内を流れ
る吸入空気との接触面積を大きくできるようにしてい
る。
【0031】また、前記発熱抵抗体30は、後述する電
流制御用トランジスタ43によって電流値が制御され、
温度を一定温度(例えば約240℃)に保つように加熱
されている。
【0032】31,32は絶縁基板29上に白金等の感
温性材料をプリント印刷またはスパッタリング等の手段
で着膜させることによって形成された第1,第2の感温
抵抗体を示し、該第1の感温抵抗体31は上流側に位置
して抵抗値RT1を有するように着膜形成され、第2の感
温抵抗体32は下流側に位置して抵抗値RT2を有するよ
うに着膜形成されている。
【0033】ここで、前記第1の感温抵抗体31は、前
記発熱抵抗体30の中間抵抗部30Aと第1の延長抵抗
部30Bとの間に位置し、該延長抵抗部30Bと平行に
延びるように長方形状に形成されている。また、第2の
感温抵抗体32は、中間抵抗部30Aと第2の延長抵抗
部30Cとの間に位置し、該延長抵抗部30Cと平行に
延びるように長方形状に形成されている。そして、感温
抵抗体31,32は絶縁基板29上で実質的に均一な面
積をもって形成され、通常時には図3に示すようにサブ
電源VS から電流が印加され、発熱抵抗体30よりも低
い温度で発熱しているから、該感温抵抗体31,32
は、流れる空気によって効果的に冷却され、抵抗値の減
少として空気の流れ方向を感度良く検出することができ
る。
【0034】さらに、前記第1の感温抵抗体31は吸入
空気の順方向の流れ(矢示A方向)に対して上流側に位
置し、第2の感温抵抗体32は下流側に位置し、かつ感
温抵抗体31,32の間には発熱抵抗体30が位置して
いる。これにより、吸入空気が順方向の矢示A方向の流
れの場合には、第1の感温抵抗体31が冷やされ、第2
の感温抵抗体32が発熱抵抗体30からの熱を受けるこ
とによって、第1の感温抵抗体31の抵抗値RT1は小さ
くなり、第2の感温抵抗体32の抵抗値RT2は実質的に
変化しない。
【0035】一方、吸気管2内を流れる吸入空気の流れ
が逆方向の矢示B方向となった場合には、第2の感温抵
抗体32が冷やされ、第1の感温抵抗体31が発熱抵抗
体30からの熱を受けることによって、第2の感温抵抗
体32の抵抗値RT2は小さくなり、第1の感温抵抗体3
1の抵抗値RT1は実質的に変化しない。この結果、第1
の感温抵抗体31の抵抗値RT1と第2の感温抵抗体32
の抵抗値RT2とを比較することにより、吸入空気の流れ
方向が順方向であるか、逆方向であるかを判別するよう
になっている。
【0036】33,33,…は絶縁基板29の基端側に
位置して形成された例えば5個の電極を示し、該各電極
33は絶縁基板29の幅方向に所定間隔をもって列設さ
れ、絶縁基板29の基端側を前記検出ホルダ26のスロ
ット内に差込むことにより、該検出ホルダ26側の各タ
ーミナル(図示せず)に接続される。そして、該各電極
33を介して絶縁基板29上に形成された発熱抵抗体3
0、第1,第2の感温抵抗体31,32等を回路ケーシ
ング27内に設けられた各電子部品と接続し、図3に示
す流量検出用の処理回路を構成している。
【0037】次に、図3は本実施例による流量検出用の
処理回路を示す。
【0038】図3において、34は後述する差動増幅回
路37と共に第1の流量検出手段を構成する一方のブリ
ッジ回路を示し、該ブリッジ回路34は、発熱抵抗体3
0、温度補償抵抗35、一の基準抵抗23および抵抗値
R2 を有する流量調整抵抗36からなり、それぞれ対向
する辺の抵抗値の積が等しくなるブリッジとして構成さ
れ、発熱抵抗体30と温度補償抵抗35との接続点aは
後述する電流制御用トランジスタ43のエミッタ側に接
続され、基準抵抗23と流量調整抵抗36との接続点b
はアースに接続されている。
【0039】また、前記ブリッジ回路34は、発熱抵抗
体30と基準抵抗23、温度補償抵抗35と流量調整抵
抗36はそれぞれ直列接続され、それぞれの接続点c,
dは差動増幅回路37の入力端子に接続され、また接続
点cは後述する増幅回路38を介して乗算回路44に接
続されている。そして、差動増幅回路37から出力され
る信号は、ブリッジ回路34の印加電流を制御する電流
制御用トランジスタ43の電流制御電圧となる。一方、
ブリッジ回路34の接続点cからの出力は、基準抵抗2
3の両端電圧となり増幅回路38を介して出力される電
圧は発熱抵抗体30が流量によって冷却される度合いを
示す第1の流量検出信号としての第1の流量検出電圧V
1 となる。
【0040】ここで、前記温度補償抵抗35は、発熱抵
抗体30の近傍に位置して検出ホルダ26に設けられ、
かつ該温度補償抵抗35は吸入空気の流れによる影響を
受けず、吸入空気の温度によってのみ抵抗値RK が変化
するものである。
【0041】このように構成されるブリッジ回路34で
は、該ブリッジ回路34が平衡状態にあるときには、差
動増幅回路37からの電流制御電圧は零となると共に、
接続点cからは平衡状態にあるときの基準抵抗23の両
端電圧が増幅回路38を介して乗算回路44に出力され
る。一方、ブリッジ回路34の平衡が崩れたとき、即ち
吸入空気によって発熱抵抗体30が冷却されたときに
は、該発熱抵抗体30の抵抗値RH が小さくなっている
から、差動増幅回路37からは電流制御用トランジスタ
43のベースに電流制御電圧が出力される。これによ
り、電流制御用トランジスタ43はブリッジ回路34に
印加する電流を制御して冷やされた発熱抵抗体30を一
定温度にして該ブリッジ回路34を平衡状態に戻す。こ
のとき、ブリッジ回路34の接続点cから出力される増
加した電流値は、基準抵抗23の両端電圧として検出さ
れ、この電圧を増幅回路38で増幅し、第1の流量検出
電圧V1 として乗算回路44に出力する。
【0042】ここで、図4に吸入空気の流量Qと流量検
出信号としての第1の流量検出電圧V1 との関係を示す
に、第1の流量検出電圧V1 の変化は流量Qにより発熱
抵抗体30が冷却されたときに、元の温度(例えば24
0℃)に戻すのに必要な増加した電流値を基準抵抗23
の両端電圧として検出したものである。そして、吸入空
気の流れの方向がA方向(順方向)のときには、前記増
幅回路38からは流量Qに対応した正の第1の流量検出
電圧V1 を出力し、空気の流れ方向がA方向からB方向
(逆方向)に変わったときにおいても、第1の流量検出
電圧V1 は発熱抵抗体30の冷却による抵抗値変化を検
出しているだけであるから、増幅回路38からは流量Q
に対応した正の第1の流量検出電圧V1 を出力する。そ
して、第1の流量検出電圧V1 は流量Qに対して1/2
次関数となっている。
【0043】次に、39は後述する差動増幅回路42と
共に第2の流量検出手段を構成する他方のブリッジ回路
を示し、該ブリッジ回路39は、第1,第2の感温抵抗
体31,32と他の基準抵抗40,41からなり、それ
ぞれ対応する辺の抵抗値が等しくなるブリッジとして構
成され、第1,第2の感温抵抗体31,32の接続点e
はサブ電源VS (例えば、3V)に接続され、基準抵抗
40,41の接続点fはアースに接続されている。
【0044】また、前記ブリッジ回路39は、第1の感
温抵抗体31と基準抵抗40、第2の感温抵抗体32と
基準抵抗41はそれぞれ直列接続され、それぞれの接続
点g,hは差動増幅回路42の入力端子に接続され、該
差動増幅回路42は乗算回路44に接続されている。こ
のため、当該ブリッジ回路39が平衡状態にあるときに
は、吸入空気の流量Qが零のときには感温抵抗体31,
32の抵抗値には差がないから、差動増幅回路42を介
して出力される第2の流量検出信号としての第2の流量
検出電圧V2 は零となる。また、ブリッジ回路39の平
衡が崩れたとき、即ち空気流によってどちらか一方の感
温抵抗体31,32の抵抗値が変化した場合には、ブリ
ッジ回路39の接続点g−hからは抵抗値の差(RT1−
RT2)が電圧として差動増幅回路42に入力され、この
抵抗値の差は吸入空気の流量Qに対して変化する流れ方
向をもった第2の流量検出電圧V2 として差動増幅回路
42から乗算回路44に出力される。
【0045】なお、前述したブリッジ回路39を構成す
る第1の感温抵抗体31と第2の感温抵抗体32は、そ
れぞれ吸入空気の流量に対して前記発熱抵抗体30と同
様に流量Qの1/2乗に比例して変化する。しかし、差
動増幅回路42では抵抗値の差を検出するようにしてい
るから、該差動増幅回路42からは流量QがA方向(正
方向)のときには正となる第2の流量検出電圧V2 が、
B方向(逆方向)のときには負となる第2の流量検出電
圧V2 が得られるようになっている。
【0046】ここで、図5に吸入空気の流量Qと第2の
流量検出信号としての第2の流量検出電圧V2 との関係
を示すに、吸入空気の流れの方向がA方向(順方向)の
ときには、前記差動増幅回路42からは流量Qに対応し
た正となる第2の流量検出電圧V2 を出力し、空気の流
れ方向がA方向からB方向(逆方向)に変わったときに
は、差動増幅回路42からは流量Qに対応した負となる
第2の流量検出電圧V2 を出力する。そして、第2の流
量検出電圧V2 は流量Qに対して1/2乗の関係となっ
ている。
【0047】43は電流制御用トランジスタを示し、該
電流制御用トランジスタ43は、コレクタ側がバッテリ
電圧VB に接続され、ベース側が前記差動増幅回路37
の出力側に接続され、エミッタ側が前記ブリッジ回路3
4の接続点aに接続されている。そして、該電流制御用
トランジスタ43は、前記差動増幅回路37からの電流
制御電圧でベース電流を変化させてエミッタ電流を制御
する。これにより、電流制御用トランジスタ43はブリ
ッジ回路34に印加される電流値を制御し、発熱抵抗体
30の温度を一定温度に保つフィードバック制御を行っ
ている。
【0048】44は吸入空気流量演算手段を構成する乗
算回路を示し、該乗算回路44はブリッジ回路34から
増幅回路38を介して出力される第1の流量検出電圧V
1 とブリッジ回路39から差動増幅回路42を介して出
力される第2の流量検出電圧V2 とを乗算することによ
り、流れ方向と吸入空気流量の分かる出力信号V0 を出
力端子45からコントロールユニット(図示せず)に出
力する。これにより、吸入空気の流れが順方向(矢示A
方向)の場合には正の出力電圧V0 が出力され、吸入空
気の流れが逆方向(矢示B方向)の場合には負の出力電
圧V0 が出力される。さらに、この出力電圧V0 は流量
Qに対して線形な特性で出力されるようになっている。
【0049】本実施例による熱式空気流量検出装置21
は上述の如き構成を有するもので、次に吸入空気の流量
検出動作について説明する。
【0050】ここで、吸入空気の流れが、矢示A方向
(順方向)の場合には、絶縁基板29上の上流側に位置
した第1の感温抵抗体31がこの空気の流れによって冷
やされ、下流側に位置した第2の感温抵抗体32は発熱
抵抗体30からの熱を受ける。この結果、ブリッジ回路
39の平衡は崩れ、差動増幅回路42からは正の第2の
流量検出電圧V2 が出力される。
【0051】また、吸入空気の流れによって発熱抵抗体
30が冷却され、この冷却によって発熱抵抗体30の抵
抗値RH が減少するが、差動増幅回路37と電流制御用
トランジスタ43により該発熱抵抗体30を一定温度に
するために、当該ブリッジ回路34に印加される電流値
を増加させ、この増加した電流値を基準抵抗23でその
両端電圧として検出される。この結果、該ブリッジ回路
34からは増幅回路38を介して正の第1の流量検出電
圧V1 が乗算回路44に向けて出力される。
【0052】そして、乗算回路44では、差動増幅回路
42からの第2の流量検出電圧V2とブリッジ回路34
から増幅回路38を介して出力された正の第1の流量検
出電圧V1 とを乗算(掛け算)することにより、正の出
力電圧V0 を出力端子45からコントロールユニットに
向けて出力する。
【0053】このように、第1の流量検出電圧V1 と第
2の流量検出電圧V2 は、共に吸入空気の流量Qに対応
した電圧値となり、その特性は共に流量Qに対して1/
2乗の関係となっているから、その乗算結果は図6に示
すように流量Qに対して出力電圧V0 はほぼ線形的な特
性となる。さらに、出力電圧V0 は流量Qに対して線形
となっているから、流量Qが零近傍における変動を抑え
ることができ、高精度に吸入空気流量Qを検出すること
ができる。
【0054】一方、空気の流れが、矢示B方向(逆方
向)の場合には、絶縁基板29上の下流側に位置した第
2の感温抵抗体32がこの空気の流れによって冷やさ
れ、上流側に位置した第1の感温抵抗体31は発熱抵抗
体30からの熱を受ける。この結果、ブリッジ回路39
の平衡は崩れ、差動増幅回路42からは負の第2の流量
検出電圧V2 が出力される。
【0055】また、前述したように吸入空気の流れによ
って発熱抵抗体30は冷却されるから、発熱抵抗体30
の抵抗値が小さくなり、ブリッジ回路34からは流量に
対応した電圧が出力され、この電圧が増幅回路38で増
幅されて正の第1の流量検出電圧V1 として乗算回路4
4に出力される。そして、該乗算回路44では、差動増
幅回路42からの負の第2の流量検出電圧V2 と第1の
流量検出電圧V1 とを乗算(掛け算)することにより、
吸入空気量を負の出力電圧V0 として出力端子45から
コントロールユニットに向けて出力する。
【0056】この結果、コントロールユニットでは、こ
の出力電圧V0 に基づいて正確な吸入空気の流量を検出
することができ、正確な空燃比制御を行い、エンジン性
能を向上できる。
【0057】かくして、本実施例による熱式空気流量検
出装置21においては、絶縁基板29上に、発熱抵抗体
30を形成すると共に、該発熱抵抗体30の前,後に位
置して第1,第2の感温抵抗体31,32を形成するよ
うにしたから、部品点数の削減を図ると共に、前記第
1,第2の感温抵抗体31,32によって空気の流れ方
向を検出することができ、発熱抵抗体30の抵抗値の変
化から吸入空気の流量を検出することができる。
【0058】また、一方のブリッジ回路34の発熱抵抗
体30の流量Qによる抵抗値変化を増幅回路38を介し
て第1の流量検出電圧V1 として乗算回路44に出力す
ると共に、他方のブリッジ回路39の第1,第2の感温
抵抗体31,32の流量Qによる抵抗値変化を差動増幅
回路42を介して流れ方向に対して正負となる第2の流
量検出電圧V2 として乗算回路44に出力する。そし
て、該乗算回路44では第1の流量検出電圧V1 と第2
の流量検出電圧V2 とを乗算することにより、出力端子
45からの出力電圧V0 は、吸入空気の流量Qに対して
線形な特性とすることができ、矢示A方向の流れにおい
ては正の出力電圧V0 とし、矢示Bの流れにおいては負
の出力電圧V0 とすることができる。
【0059】さらに、増幅回路38の増幅率を調整する
ことにより、より線形な特性とすることができ、正確な
吸入空気流量の検出を行うことができ、従来技術のよう
に逆流の誤検出を防止することができる。
【0060】さらにまた、前記第1,第2の感温抵抗体
31,32をサブ電源VS によって発熱させているか
ら、空気の流れによる冷却作用で感温抵抗体31,32
の抵抗値RT1,RT2を敏感に変化させることができ、空
気の流れ方向の検出を感度良く行うことができる。
【0061】なお、前記実施例では、温度補償抵抗35
を検出ホルダ26の近傍に設けるものとして述べたが、
本発明はこれに限らず、図7の第1の変形例に示すよう
に、絶縁基板29′に先端側から基端側に向けてスリッ
トSを形成して第1の基板部29A′と第2の基板部2
9B′とに分け、該第1の基板部29A′には発熱抵抗
体30、第1,第2の感温抵抗体31,32を着膜形成
し、第2の基板部29B′には温度補償抵抗35を膜状
に形成したものである。これにより、1枚の絶縁基板2
9′上に発熱抵抗体30、第1,第2の感温抵抗体3
1,32および温度補償抵抗35を着膜形成でき、部品
点数を大幅に削減することができる。
【0062】また、前記実施例では、絶縁基板29に着
膜形成した発熱抵抗体30と第1,第2の感温抵抗体3
1,32を図2のように形成したが、本発明はこれに限
らず、図8に示す第2の変形例のように、絶縁基板51
の先端側から基端側に向けて延びるスリット52,53
を形成して、該スリット52,53により絶縁基板51
を第1,第2,第3の基板部51A,51B,51Cに
分け、該第1,第2,第3の基板部51A,51B,5
1Cにそれぞれ発熱抵抗体54,第1の感温抵抗体5
5,第2の感温抵抗体56を着膜形成するようにしても
よい。またこの場合、第1の基板部51Aは他の基板部
51B,51Cよりも比較的大きな表面積を有すること
が望ましい。さらにこの変形例の場合には、スリット5
2,53によって抵抗体54,55,56が区切られて
いるから、発熱抵抗体54の熱が絶縁基板51を介して
抵抗体55,56に影響するのを低減することができ
る。さらにまた、2点鎖線のように温度補償抵抗35を
一体形成してもよい。
【0063】さらに、前記実施例では、第1の感温抵抗
体31を吸入空気の流れ方向に対して上流側に、第2の
感温抵抗体32を下流側に設けるようにしたが、本発明
はこれに限らず、第1の感温抵抗体31を下流側に、第
2の感温抵抗体32を上流側に位置させてもよく、この
場合、差動増幅回路42からの第2の流量検出信号を反
転させて乗算回路44に出力すればよい。
【0064】さらにまた、前記実施例では、流量計本体
22の巻線部24に巻回した一の基準抵抗23を吸気管
2内に突出して設けるものとして述べたが、本発明はこ
れに限らず、例えば吸気管2の外周に設ける回路ケーシ
ング27内に基準抵抗23を流量調整抵抗36等と共に
配設する構成としてもよい。
【0065】また、前記実施例では、第1の流量検出手
段を構成するブリッジ回路34を発熱抵抗体30、基準
抵抗23、温度補償抵抗35および流量調整抵抗36と
から形成したが、本発明はこれに限らず、温度補償抵抗
35、流量調整抵抗36として固定抵抗を用いてブリッ
ジ回路34を形成してもよい。
【0066】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明で
は、第1の流量検出手段を、発熱抵抗を含んでブリッジ
回路を形成し、該ブリッジ回路中の発熱抵抗の抵抗値変
化を第1の流量検出信号として出力し、第2の流量検出
手段を、第1,第2の感温抵抗を含むブリッジ回路とし
て形成し、該ブリッジ回路の平衡が第1,第2の感温抵
抗の抵抗値変化で崩れることにより吸入空気の流れ方向
をもった第2の流量検出信号を出力する。また、吸入空
気の流量によって、発熱抵抗と第1の感温抵抗または第
2の感温抵抗の冷却量が決まり、この冷却量は流量の1
/2乗に比例しているから、第1の流量検出手段と第2
の流量検出手段から出力される各信号も流量の1/2乗
に比例している。そして、吸入空気流量演算手段で各信
号の乗算は線形的な特性となり、吸入空気流量に比例し
た出力信号を得ることができ、流入空気の流れ方向およ
び流量を正確に検出することができる。
【0067】また、請求項2の発明では、吸入空気の流
れ方向に対し、発熱抵抗体の前,後に離間して絶縁基板
上に形成した第1,第2の感温抵抗体が、前記吸入空気
の流れ方向に応じてそれぞれ抵抗値が変化するから、第
1の感温抵抗体が第2の感温抵抗体よりも抵抗値が小さ
いときには、例えば空気の流れ方向を順方向として検出
でき、第2の感温抵抗体が第1の感温抵抗体よりも抵抗
値が小さいときには、空気の流れを逆方向として検出で
き、発熱抵抗体および第1,第2の感温抵抗体の抵抗値
を空気流によって敏感に変化させ、流れ方向を正確に検
出することができる。さらに、単一の絶縁基板上に発熱
抵抗体、第1,第2の感温抵抗体を着膜形成しているか
ら、部品点数を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例による熱式空気流量検出装置を吸気管に
取付けた状態を示す縦断面図である。
【図2】絶縁基板上に形成された発熱抵抗体および第
1,第2の感温抵抗体を示す平面図である。
【図3】実施例による熱式空気流量検出装置の回路構成
を示す回路図である。
【図4】差動増幅回路から出力される第1の流量検出電
圧V1 の流量Qに対する出力特性を示す特性線図であ
る。
【図5】差動増幅回路から出力される第2の流量検出電
圧V2 の流量Qに対する出力特性を示す特性線図であ
る。
【図6】乗算回路から出力される出力電圧V0 の流量Q
に対する出力特性を示す特性線図である。
【図7】第1の変形例による絶縁基板上に形成された発
熱抵抗体、第1,第2の感温抵抗体および温度補償抵抗
を示す平面図である。
【図8】第2の変形例による絶縁基板上に形成された発
熱抵抗体および第1,第2の感温抵抗体を示す平面図で
ある。
【図9】従来技術による熱式空気流量検出装置を吸気管
に取付けた状態を示す縦断面図である。
【図10】従来技術による流量計本体および発熱抵抗等
を示す斜視図である。
【図11】吸入空気の流速の変動を示す特性線図であ
る。
【符号の説明】
21 熱式空気流量検出装置 22 流量計本体 23 基準抵抗(一の基準抵抗) 29,29′,51 絶縁基板 30,54 発熱抵抗体 31,55 第1の感温抵抗体 32,56 第2の感温抵抗体 34 ブリッジ回路(第1の流量検出手段) 35 温度補償抵抗 36 流量調整抵抗 37,42 差動増幅回路 38 増幅回路 39 ブリッジ回路(第2の流量検出手段) 40,41 基準抵抗(他の基準抵抗) 44 乗算回路(吸入空気流量演算手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基端側が吸気管に取付けられた流量計本
    体と、前記吸気管内に位置して該流量計本体に設けら
    れ、前記吸気管内を流れる吸入空気によって冷却される
    発熱抵抗とを備えてなる熱式空気流量検出装置におい
    て、前記発熱抵抗を含んでブリッジ回路を形成し、該ブ
    リッジ回路を形成する前記発熱抵抗の抵抗値の変化を第
    1の流量検出信号として出力する第1の流量検出手段
    と、前記発熱抵抗の前,後に離間し設けられ、前記吸入
    空気の流れ方向に対して抵抗値が変化する第1,第2の
    感温抵抗と、該第1,第2の感温抵抗を含んでブリッジ
    回路を形成し、該第1,第2の感温抵抗の抵抗値変化に
    よる該ブリッジ回路の平衡の崩れを流れ方向をもった第
    2の流量検出信号として出力する第2の流量検出手段
    と、該第2の流量検出手段からの第2の流量検出信号と
    前記第1の流量検出手段からの第1の流量検出信号とを
    乗算することにより吸入空気流量を演算する吸入空気流
    量演算手段とを設けたことを特徴とする熱式空気流量検
    出装置。
  2. 【請求項2】 前記発熱抵抗は、前記流量計本体に取付
    けられた絶縁基板上に着膜形成され、かつ該絶縁基板の
    少なくとも長さ方向に膜状に延びる発熱抵抗体として構
    成し、前記第1,第2の感温抵抗は、前記絶縁基板上の
    吸入空気の流れ方向に対し該発熱抵抗体の前,後にそれ
    ぞれ離間して着膜形成された第1,第2の感温抵抗体と
    して構成してなる請求項1記載の熱式空気流量検出装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102410971A (zh) * 2011-12-07 2012-04-11 保定天威集团有限公司 一种基于热导原理检测流体介质流动的方法及专用装置

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