JPH07332801A - 蒸気凝縮装置 - Google Patents

蒸気凝縮装置

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JPH07332801A
JPH07332801A JP6122474A JP12247494A JPH07332801A JP H07332801 A JPH07332801 A JP H07332801A JP 6122474 A JP6122474 A JP 6122474A JP 12247494 A JP12247494 A JP 12247494A JP H07332801 A JPH07332801 A JP H07332801A
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JP
Japan
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vapor
condenser
refrigerant
liquid
main body
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Withdrawn
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JP6122474A
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English (en)
Inventor
Mikio Goto
幹雄 後藤
Keiji Kubota
恵二 久保田
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Takagi Industrial Co Ltd
Original Assignee
Takagi Industrial Co Ltd
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/27Relating to heating, ventilation or air conditioning [HVAC] technologies
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/62Absorption based systems

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  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は蒸気凝縮装置に関し、空気調和装置
における熱交換用に使用し、小型で家庭用の吸収式エア
コン、冷凍器等に最適で、特に低温再生器の凝縮器本体
の圧力を所定の負圧に維持して蒸気を吸引せしめ、熱交
換を効率的に行い機械的強度に優れ、環境の悪化を防
ぎ、電力需要の低下の実現を目的とする。 【構成】 熱交換用の凝縮器本体21の1つの導入口2
1a内に蒸気発生源から高温の冷媒蒸気3″aを導入
し、前記凝縮器本体の周囲には冷却用の吸収液Lを導入
して熱交換し、凝縮させて排出口21bから液冷媒3″
bを排出する構成にて凝縮器本体内を所望の圧力に維持
し、蒸気を効率的に吸引する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は空気調和装置における熱
交換用の蒸気凝縮装置に関し、小型にして例えば家庭用
の吸収式冷房機、冷凍機に最適であり、特に低温再生器
における熱交換用の凝縮器本体内の圧力を所定の負圧、
例えば真空に維持して蒸気を連続して吸引せしめ、熱交
換を効率的に行おうとする。
【0002】
【従来の技術】従来、家庭用の空気調和装置、すなわち
家庭用のエアコン(エアー・コンディショナー)は、フ
ロンガスを冷媒として熱交換作用により室内の温度を調
整するものが使用されてきた。しかしこの従来の家庭用
エアコンは、フロンガスをコンプレッサーにより圧送し
なければならず、多大な電力が必要とされているので、
夏期の昼間等は消費電力量がピーク値に達する。従って
場所によっては停電が発生する等、夏期におけるエアコ
ンの使用に対する電力量の急激な増加が社会問題となっ
ている。また冷媒としてのフロンガスは、オゾン層等の
環境破壊をともなうことから、その使用を廃止すること
になる。そこで上記従来の家庭用エアコンに対して、低
電力であり、フロンガスを使用しないで済む空気調和装
置の開発が急務となっている。
【0003】また従来、室内の冷房を行う空気調和装置
として図5に示すような吸収式ガス冷房機が知られてい
る。この冷房機は、内部を約10torr程度の真空に維持
した蒸発器50内に水などの液冷媒52を散布器51に
て散布して給水管53の外面に付着させ、真空によって
液冷媒52が蒸発するときの熱交換作用により、給水管
53内を矢印方向に通過する水を冷却して各部屋の室内
機へ循環させ、室内機にて熱交換を行い、冷却された水
にて空気を冷却し、その空気を送風機にて室内に吹き出
して冷房を行うものである。
【0004】そして蒸発器50内で蒸発する液冷媒52
により、蒸発器50内の真空度が維持できなくなり、蒸
発力が低下するため、吸収器54内に収容する吸収液と
しての臭化リチウム溶液56により冷媒蒸気52′を吸
収し、蒸発器50内の真空度を維持して、液冷媒の蒸発
能力を維持させていた。
【0005】また吸収器54内の吸収液としての臭化リ
チウムは、冷媒蒸気52′を吸収することにより臭化リ
チウム希溶液56になり、蒸発器50から冷媒蒸気5
2′に対する吸収能力が低下することになるので、この
冷媒蒸気52′を吸収した臭化リチウム希溶液56をポ
ンプ57にて高温再生器58に圧送する。そしてこの高
温再生器58にて臭化リチウム希溶液56を例えば石油
やガスを燃料とするバーナ59により加熱して濃縮され
た臭化リチウム中溶液56′と新たに生成される冷媒蒸
気52a′とを分離させる。その後この冷媒蒸気52
a′を低温再生器60内に配設される熱交換用配管61
に導入すると共に、高温再生器58内において濃縮した
臭化リチウム中溶液56′の一部を低温再生器60内に
臭化リチウム供給管62aを介して導入する。そしてこ
の臭化リチウム中溶液56′により高温再生器58から
低温再生器60内に導入する冷媒蒸気52a′を冷却し
て液冷媒52a″にすると共に、この冷媒蒸気52a′
によって低温再生器60内に導入される臭化リチウム中
溶液56′に熱を与えることによって臭化リチウム中溶
液56′から冷媒蒸気52b″を分離する。
【0006】それからこの冷媒蒸気52b″を配管63
bを通じて凝縮器64に送り、吸収器54と凝縮器64
とを冷却するための冷却用管部55を流れる冷却水によ
って凝縮器64内の冷媒蒸気52b″を冷却して液冷媒
52に戻し、先の低温再生器60からの液冷媒52a″
を合わせて配管65を通じて再び蒸発器50に送り、冷
房プロセスを完成させるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら図5に示
す上記吸収式ガス冷房機は、蒸発器50にて冷やされた
冷却水を給水管53により各室内に循環させて、この冷
却水を室内の室内機にて熱交換して空気を冷却し送風す
ると共に、各冷房プロセスにて発生する熱を冷却するた
めに冷却水を循環させて各プロセスの熱量を奪い、そし
て室外に設けたチラーなどの放熱設備が必要になるな
ど、設備が大型になるので、一般的にビル等で使用する
集中冷房に使用する等の用途を満たすものであった。従
って、家庭用として供用しようとする場合、各プロセス
の冷却は冷却水を使用せずに空気を送風して熱量を奪う
必要が出てきた。さらに、室内の冷房にために循環させ
る冷却水も、家庭において冷房負荷の変動に対して追従
することができず、このため冷却水を循環せずに、空気
を冷却して室内に送風することによって冷房を行う必要
が出てきた。このため、家庭における冷房温度の変更な
どの冷房負荷の変動に伴い、吸収液からの冷媒分離能力
の効率を上げ、そして冷房負荷の変動に伴う冷房分離能
力の追従性を向上させ、冷却水を使用せずとも各プロセ
スの冷却を行うために、各プロセスが保有する吸収液の
量を少なくする必要が生じてきた。そして、各プロセス
を小型化するにあたり、吸収液から冷媒を分離するため
に高温度で加熱することから機械的強度を維持できない
等の各種の問題が生じてくることと、高温再生器などの
加熱のための燃焼量を減少させて燃料消費量を少なくす
る必要があるため、未だ小型にして家庭用の吸収式冷房
機は実用化されていない。
【0008】そこで本発明は上記従来の問題点を解決
し、家庭において使用され、冷房負荷変動においても追
従性を発揮し、小型で機械的強度に優れ、燃料の使用量
を減少させ、環境の悪化を防ぎ、さらには省エネルギー
運転により電力需要の低下を実現し得る蒸気凝縮装置を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を達成
するために、蒸気発生源より供給される高温の蒸気を導
入する熱交換用の凝縮器本体と、該凝縮器本体を周囲か
ら冷却する冷却手段とからなり、前記凝縮器本体は1つ
の導入口を有し、前記蒸気発生源からの高温の前記蒸気
を前記凝縮器本体に導入して前記冷却手段にて前記蒸気
を凝縮して凝縮液を生成し、前記凝縮液を前記導入口よ
り排出することにより、前記凝縮器本体内の圧力を前記
蒸気発生源からの蒸気圧力より負圧に維持するという手
段を採用した。
【0010】
【作用】蒸気発生源から圧送される高温の蒸気は導入口
より凝縮器本体内に導かれる。蒸気の導入口は凝縮液の
排出口を兼用しており、この導入口にて凝縮器本体は片
持支持されることにより、蒸気の導入時および導入の停
止時における熱量の変化に伴う膨張・収縮圧力の応力を
導入口の支持部から凝縮器本体方向に導いて膨張・収縮
圧力の応力を緩和する。また蒸気発生源からの高圧力に
て凝縮器内は圧力が上昇するが、冷却手段にて凝縮器本
体を冷却することにより、凝縮器本体内の蒸気は凝縮液
となり導入口より外部に排出され、凝縮器本体内の蒸気
圧力が減少し、この蒸気発生源からの凝縮器本体内の圧
力が低下することにより、蒸気発生源からの蒸気は連続
して凝縮器本体に取り込まれ、凝縮液として外部へと排
出される。この結果、凝縮器本体は簡易に構成され、蒸
気の導入に伴う膨張・圧縮の応力を緩和し、小型で強固
な蒸気凝縮器が得られる。
【0011】
【実施例】以下、図1乃至図4に従って本発明の一実施
例を吸収式冷房機として適用した場合を説明する。図1
において1は蒸発器であり、この蒸発器1は後記の蒸発
管部1aとこれに接続される吸収管部6aを5〜10個
を配列したもので、この蒸発器1はその内部が約8.9
torr程度の低圧力に維持される。2は前記蒸発器1の内
部に設けられた液冷媒滴下装置であり、この液冷媒滴下
装置2から液冷媒3が滴下され、蒸発器1内で蒸発する
ことにより、後記冷却フィン5から熱を奪い、周囲の空
気を冷却するようになっている。4は蒸発器1の蒸発管
部1aに対して設けられた送風ファンであり、この送風
ファン4により室内から導入される空気を前記蒸発器1
の蒸発管部1aの外周に多数設けた冷却フィン5により
冷却し、室内に冷却した空気を送って室内の温度を下げ
るようにしている。
【0012】6は吸収器であり、この吸収器6は、前記
蒸発管部1aと連続する吸収管部6aの途中に設けた吸
収液滴下装置7と、吸収管部6aの下部に形成された回
収タンク8とにより形成され、前記吸収液滴下装置7か
ら吸収液として臭化リチウム濃溶液9(冷媒の吸収割合
が低い溶液)を吸収管部1a内に滴下して液冷媒3が蒸
発して生成された冷媒蒸気3′を吸収して蒸発器1内の
真空圧力が上昇することを防止するようになっている。
この回収タンク8は、各吸収管部6aより流下してくる
吸収液を貯留するもので、運転停止時に各プロセスにあ
る吸収液が、各プロセスの圧力低下に伴う負圧によって
集まるため、空気調和装置全体に使用する吸収液を回収
するだけの容量を必要とし、本発明の回収タンク8は3
〜5リットルの容量を有している。5′は前記吸収管部
6aに設けた前記吸収液滴下装置7より下方に位置して
前記吸収管部6aの外周に多数設けた放熱フィンであ
り、この放熱フィン5′は液冷媒3の蒸発時に発生する
熱と吸収液として臭化リチウム濃溶液9が冷媒蒸気3′
を吸収した時に発生する熱を放熱して蒸発器1の冷却効
率を維持するものである。8Aは冷却用ファンである。
【0013】10は前記回収タンク8の下方に接続され
た配管11に設けられるポンプであり、このポンプ10
は前記吸収器6の回収タンク8に蓄積される冷媒蒸気
3′を吸収した臭化リチウム希溶液9′(冷媒液を多量
に含んだ溶液をいう)を後段の高温再生器12に移送す
るためのものである。
【0014】13Aは前記回収タンク8と前記高温再生
器12を接続する配管11の途中に設けられた低温用の
熱交換器であり、この低温用の熱交換器13Aにより、
ポンプ10が駆動して回収タンク8から高温再生器12
へ移送される臭化リチウム希溶液9′の温度が当初約5
0℃であったものを出口側において約95℃まで昇温す
るためのものである。この熱交換器13Aは例えば断面
波形の多数のプレートを積層し、このプレート間に温度
を異にする温液と冷液との2液を相対向する方向に流す
ことにより、熱交換を行うプレート式のものが使用され
る。
【0015】13Bは同様に高温再生器12の手前に設
けた高温用の熱交換器であり、この熱交換器13Bによ
り高温再生器12内に導入する臭化リチウム希溶液9′
の入口側温度が約95℃であるものが、出口側温度を熱
交換によって約160.7℃まで昇温させて高温再生器
12に対する加熱の準備をするためのものである。これ
らの動作は、高温再生器12および低温再生器19によ
り通常は捨てられる熱量を利用して高温再生器12での
燃料使用量を低減させるためのものである。
【0016】前記高温再生器12は、外容器14と、該
外容器14の内部下方に設けられた加熱用のバーナ15
と、バーナ15の上方に配置される高温再生用の熱交換
器16を収納する燃焼排気室17と、前記熱交換器16
に隣接して前記外容器14の上方一側に設けたオーバー
フロー壁18Aと、該オーバーフロー壁18Aを介して
前記燃焼排気室17に隣接して設けた蒸発室18とによ
り形成される。
【0017】そして高温再生器12の入口側温度が約1
60.7℃まで昇温された吸収液としての臭化リチウム
希溶液9′は、バーナ15により加熱されることにより
蒸発室18内の温度が約182.2℃にまで加熱され
る。このバーナ15は冷房負荷の変動によって供給する
燃料量を調節して燃焼量を可変し、冷房負荷に応じて冷
媒蒸気の分離能力を調整するものである。
【0018】前記熱交換器16は、加工性が良く且つ熱
伝導度が大きく、しかも耐熱性、および耐腐食性を有す
る材料、例えばステンレス鋼板をプレス成形した2枚の
略皿状の板材を略中空に重合して積層の上、その外縁部
をシーム加工した中空板体を複数個、重合することによ
り形成される。そしてこの中空板体相互は、連通孔16
b,16cを設けることにより、臭化リチウム希溶液
9′を流通可能になしている。16aは前記ステンレス
鋼板の対向する表面に上下方向に多段に多数、突出した
半球状の突起部であり、この突起部16a,16aは対
向する相互を衝合することにより剛性を発揮して熱交換
器16が高温による膨張、収縮に耐えるような構造にす
るのと、熱交換器16が約1304.7torr もの高真
空、高圧力に対して構造堅牢になすように形成される。
また下段の突起部16aが上段の突起部16aに対して
交互に正面左右方向に変位して配設されることにより、
下方に配置した前記バーナ15からの熱を下方から上方
へと蛇行しながら臭化リチウム希溶液9′に効率良く且
つ万遍なく伝導するようになっている。そして前記ポン
プ10が駆動されることにより高温再生器12の熱交換
器16内に移送された臭化リチウム希溶液9′は、バー
ナ15により約182.2℃まで蒸発室18内温度が上
昇するまで加熱される。
【0019】19は前記高温生器12の後段に配置され
た低温再生器であり、この低温再生器19は、加工性が
良く、耐熱性、耐腐食性を有する材料、例えばステンレ
ス鋼材で形成された略箱状の外容器20と、該外容器2
0内に挿入され、外端部が前記外容器20に固定される
ことにより片持支持され、前記高温再生器14によって
生成される冷媒蒸気3″aを導入するための1つの導入
口21aと、および高温再生器12から低温再生器19
内に導入される吸収液Lとの熱交換が行われ、凝縮され
た液冷媒3″bを排出するための前記導入口21aと単
一の排出口21bとを前記外容器20の一次側(高温再
生器12の設置側)に設けた略袋小路状の熱交換用の凝
縮器本体21とから形成される。この凝縮器本体21は
内部に導入される冷媒蒸気3″aが冷却されて凝縮さ
れ、液冷媒3″bになると自然に流れ落ちるように、導
入口21aに向けて緩傾斜、例えば約5度程度の角度を
もって横長に配置される(図1、図2、図4参照)。
【0020】21cは前記凝縮器本体21に長手方向に
任意の間隔Kをあけて縦方向に配列し、半径方向に拡大
して設けられた多数の放熱室であり、この放熱室21c
により凝縮器本体21に導入される冷媒蒸気3″aの放
熱を効率良く行うとともに、凝縮器本体21の周囲に導
入される吸収液Lにより凝縮器本体21内に導入される
冷媒蒸気3″aは冷却されるようになっている。この凝
縮器本体21の放熱室21cは縦方向に配列されている
が、これは内部で凝縮した液冷媒がスムーズに流下する
ようにしたもので、従来のように配管を蛇行して設けた
場合、配管内を伝って排出される液冷媒によって有効熱
交換面積が狭くなるため、凝縮した液冷媒はすぐに真下
に落下して排出することによって有効熱交換面積を広く
することができる。
【0021】図2、図3、および図5において、21c
1 ,21c2 は前記放熱室21cの対向する外面に多数
設けられた適宜形状、例えば略半球状の凸部と凹部であ
り、この凸部21c1 と凹部21c2 は前記放熱室21
cの放熱面積を増大して放熱を効率的に行うためのもの
である。またこの凸部21c1 と凹部21c2 とを放熱
室21cの外面に相互に対向するように形成したのは、
この凸部21c1 と凹部21c2 が対向していなければ
凝縮器本体21の放熱室21cの内部空間が不均一にな
り、放熱室21cの内部に導入された冷媒蒸気3″aが
凝縮して液冷媒3″bになる時に、この凸部21c1
凹部21c2 の部分に表面張力による凝縮液の溜まりが
生じ、この凝縮液の溜まりの部分が有効熱交換面積を減
少させて熱交換効率が低下するからである。21dは放
熱室21cの外縁顎部をシーム加工により接合して形成
される放熱フィンである。
【0022】また高温再生器12からの冷媒蒸気3″a
の冷却に供するのに、低温再生器19内に導入される吸
収液Lは、熱交換器13Bにより約112℃にされて低
温再生器19に導入されるのであるが、高温再生器12
から低温再生器19へ至る間の圧力の減少による自己蒸
発により低温再生器19に入った時には約102℃に低
下して流入し、凝縮器本体21により熱を与えられて冷
媒を含んだ吸収液の沸騰温度が112℃まで昇温され、
冷媒蒸気を放出しながらオーバーフロー壁22を乗り越
えて出口付近の温度は約110℃にまで低下し、その
後、低温熱交換器39にて熱交換器を行い、約60.3
℃まで降温され、吸収器6の吸収液滴下装置7の滴下に
再利用できるようにする。
【0023】22は前記低温再生器19内において凝縮
器本体21内に導入する冷媒蒸気3″aに対する熱交換
を行うのに一定量の前記吸収液Lを略一定温度を略維持
して貯留するために、前記外容器20の下流側に設けた
オーバーフロー壁であり、このオーバーフロー壁22は
低温再生器19内に導入される吸収液Lが、一定の貯留
量を越すと、オーバーフロー壁22から溢れ出ることに
より、低温再生器19から外部に排出するためのもので
ある。
【0024】しかしながら、吸収液Lの液位は外容器2
0内に横長に取付けられた凝縮器本体21の下方部が、
熱交換器21の高さHの1/3〜2/3程度が浸される
ように維持されることにより凝縮器本体21の上方部は
吸収液Lから露出される。これは、もし凝縮器本体21
が全て吸収液Lに浸されるとすれば、吸収液Lとしての
臭化リチウム中溶液9″の下部の温度が約102℃程度
であるので、凝縮器本体21によって受熱して吸収液L
の液面が約112℃まで昇温することになるが、この液
の昇温は液体同士が熱交換を行う対流熱交換に依存され
るものなので、非常に液体の昇温が遅くなって吸収液L
から冷媒が蒸発し難い不都合があるが、これに対処して
本実施例の場合には、図3に示すように吸収液Lの液面
が昇温して沸騰することにより液面から飛沫Fが盛んに
弾かれ、吸収液Lの液面から露出した凝縮器本体21の
表面に飛沫Fが付着し、吸収液Lとしての臭化リチウム
中溶液9″に含まれる冷媒は瞬時に蒸発して冷媒蒸気
3″cになる。すなわち約112℃まで昇温させられた
飛沫Fが熱交換器21内に導入される高温の冷媒蒸気
3″aから熱を受けて昇温するという効率的な熱交換が
行われ、直ちに冷媒を蒸気として蒸発させて冷媒蒸気
3″cになる。この時の蒸発温度は、約110.2℃程
度である。前記吸収液Lの液位は、凝縮器本体21の高
さHの1/3〜2/3程度浸されると説明したが、この
数字は盛んに沸騰する飛沫が露出した凝縮器本体21を
万遍なく濡らす高さであり、また吸収液Lにより凝縮器
本体21内の冷媒蒸気3″aを有効に凝縮させる範囲の
ものである。
【0025】23は前記外容器20内の下流側に位置す
る冷却空間部20a内の上部の前記凝縮器本体21の近
傍に設けられた邪魔板であり、この冷却空間部20aと
邪魔板23により液面から噴出する飛沫を落下させ、蒸
気冷媒の回収口から吸収液が共に出て行くのを良好に分
離するものである。従来は蒸気冷媒の回収口より吸収液
が共に出ていかないため、低温再生器19の上部に蛇行
した回収室と蛇腹状の邪魔板を設けて吸収液の排出を妨
害していたが、この冷却空間部20aによる落下空間の
ため、邪魔板23は簡単な板状のものに構成することが
でき、低温再生器の小型化に寄与される。
【0026】24は前記高温再生器12によって生成さ
れた前記冷媒蒸気3″aを前記導入口21aを通じて前
記凝縮器本体21内に導入するための冷媒蒸気供給管で
あり、この冷媒蒸気供給管24は一端が高温再生器12
の前記蒸発室18に接続され、他端が前記導入口21a
に接続されている。
【0027】25は前記高温再生器12によって生成さ
れた吸収液L(臭化リチウム希溶液9′から液冷媒があ
る程度分離されて濃縮された臭化リチウム中溶液をい
う)を低温再生器19内の凝縮器本体21の周囲に導入
するための吸収液供給管であり、この吸収液供給管25
は、一端が前記高温再生器12の蒸発室18の底面に接
続され、他端が低温再生器19の外容器20の底面に接
続されることにより、外容器20内に導入される吸収液
Lにより前記凝縮器本体21を冷却して該凝縮器本体2
1内の前記冷媒蒸気3″aを凝縮する。
【0028】また高温再生器12から前記冷媒蒸気供給
管24を通じて凝縮器本体21内に導入される冷媒蒸気
3″aにより、凝縮器本体21の周囲に導入される高温
再生器12からの吸収液Lに放熱作用にて熱を与えて吸
収液Lとしての臭化リチウム中溶液9″の液面から、冷
媒を含んだ吸収液を沸騰させて飛沫Fを盛んに吹き出さ
せ、沸騰する飛沫Fが凝縮器本体21を濡らすことによ
り凝縮器本体21より熱を与え、吸収液Lの飛沫Fから
吸収液Lに含まれる冷媒を蒸発させて分離する。
【0029】26は図2に示すように前記吸収液供給管
25の高温再生器12側の一端に設けられた蒸気遮断器
であり、この蒸気遮断器26は弁ケース27の内部に蒸
発室18から生成される冷媒蒸気3″aの圧力により押
下げ可能になって冷媒蒸気3″aの侵入を阻止するが、
高温再生器12のオーバーフロー壁18Aから溢れた吸
収液Lの浮力が冷媒蒸気3″aの前記圧力に優る場合に
開弁されて吸収液Lを低温再生器19内に導入するため
のフロート弁28を弁座27aに着座して形成される。
【0030】29は前記凝縮器本体21の前記導入口2
1aに一端が接続され、他端が凝縮器30に接続された
液冷媒回収管であり、この液冷媒回収管29により前記
凝縮器本体21内に導入される冷媒蒸気3″aが凝縮さ
れて凝縮器30へ液冷媒3″bが回収されるようになっ
ている。
【0031】30は凝縮器であり、この凝縮器30は冷
媒蒸気回収管40からの冷媒蒸気3″を凝縮し、さらに
液冷媒回収管29からの液冷媒3″bを冷却するための
ものである。Sは凝縮器30に設けられた温度センサで
あり、この温度センサSは冷媒凝縮用のファン30Aに
接続され、凝縮器30内の温度を検知することにより前
記ファン30AのモータMの回転数を変化させて凝縮器
30内の温度を約50℃程度の一定に保つことにより、
凝縮器30内の真空度を例えば約92.5torr程度に一
定に維持して凝縮器30の凝縮能力を一定に保つと共
に、低温再生器19内の冷却空間部20aの圧力を低下
させて、冷媒を含んだ吸収液Lの沸騰温度を低下させ
て、冷媒の分離を促進し、低温再生器19内に発生する
冷媒蒸気3″cを効率良く吸引して冷媒の回収効率の向
上をはかるものである。
【0032】図1および図2において、31は前記液冷
媒回収管29の、前記導入口21a側の一端に設けた液
冷媒回収用の蒸気遮断器であり、この蒸気遮断器31は
弁ケース32と、凝縮器本体21の内部に導入される冷
媒蒸気3″aの圧力により押下げ可能になって冷媒蒸気
3″aの漏出を阻止するが、導入された冷媒蒸気3″a
が吸収液Lによって冷却されて凝縮後の液冷媒3″bの
浮力を受けることにより開弁されて液冷媒3″bを前記
液冷媒回収管29を通じて凝縮器33へ送出するために
弁座32aに着座されるフロート弁34とから形成され
る。この蒸気遮断器31により、高温再生器12より低
温再生器19の熱交換器21に導入された冷媒蒸気3″
aは外部に漏出しないため凝縮器本体21内に蒸気圧力
が加えられ、この冷媒蒸気3″aが凝縮することにより
この蒸気遮断器31より外部に排出され、この結果、高
温再生器12からの冷媒蒸気3″aを連続的に吸引し、
取り込むようにしている。蒸気遮断器31より外部に排
出された液冷媒3″bは高温再生器12からの蒸気圧力
により押されて凝縮器30に送り込まれる。
【0033】35は前記低温再生器19の外容器20の
下流側の底部に一端が接続されて他端が前記吸収液滴下
装置7に接続される吸収液回収管であり、この吸収液回
収管35は前記低温再生器19内に導入されてオーバー
フローした吸収液Lを回収して循環することにより冷媒
蒸気3′を吸収するために前記吸収液滴下装置7から滴
下するように再利用に供する。
【0034】図1および図2において36は低温再生器
19側における前記吸収液回収管35の一端に設けられ
た蒸気遮断器であり、この蒸気遮断器36は弁ケース3
7と、吸収液Lから分離される冷媒蒸気3″cの圧力を
受けることにより押下げ可能になって冷媒蒸気3″cの
侵入を遮断するが、前記吸収液Lの浮力を受けることに
より開弁するフロート弁38を弁ケース37の弁座37
a内に着座するようになっている。これは、吸収液Lか
ら分離された冷媒蒸気3″aが外部に漏出するのを防い
で低温再生器20内の圧力を維持させるもので、この蒸
気遮断器36により冷媒蒸気3″aが良好に凝縮器30
に回収されることになる。この蒸気遮断器36は低温再
生器19内の圧力が低いことから、吸収液回収管35を
U字型に変形させて、このU字部に吸収液が溜まるよう
に構成しても良いし、また吸収液回収管35の途中を直
径1mm位の管径にして、液体だけが通過できるように
構成しても良い。
【0035】39は前記吸収液回収管35に設けた降温
用の熱交換器である。
【0036】40は前記低温再生器19と前記凝縮器3
3とを接続する蒸気冷媒回収管であり、この蒸気冷媒回
収管40により、低温再生器19からの冷媒蒸気3″c
を凝縮器30に供給する。
【0037】本発明の一実施例は上記の構成からなり、
以下作用を運転の一例とともに説明する。運転停止時
は、空気調和装置内の吸収液は内部圧力の低下によりす
べて回収タンクに貯留している。従って、冷房に必要な
液冷媒のほとんどが回収タンク8内の臭化リチウム溶液
に含まれている。
【0038】そして運転開始と共に、ポンプ10が駆動
して回収タンク8内の臭化リチウム液を高温再生器12
に送り込み、高温再生器12のバーナ15を点火して臭
化リチウム溶液から冷媒を分離して蒸発器1へ送り込む
プロセスを開始する。高温再生器12と低温再生器20
にて冷媒が分離して蒸発器1に送り込まれるまでの間
は、高温再生器12と低温再生器20にて冷媒が分離し
て蒸発器1に送り込まれるまでの間は、凝縮器30また
は図示しない冷媒タンクより液冷媒が蒸発器1に送り込
まれることになる。
【0039】先ず液冷媒滴下装置2から液冷媒3を蒸発
器1に滴下することにより蒸発器1内で蒸発させ、この
時の蒸発による熱交換作用により冷却フィン5が冷却さ
れる。そして室内からの空気を送風ファン4により導入
して、この室内からの空気を冷却フィン5により冷却し
て、室内へ冷却された空気を送り込み、この室内へ送ら
れる冷風により室内の空気は冷やされる。
【0040】次いで吸収液滴下装置7から吸収液Lとし
ての臭化リチウム濃溶液9を吸収管部6a内に滴下する
ことにより、蒸発器1内で蒸発して生成された冷媒蒸気
3′を吸収して蒸発器1内の約8.9torrの真空度を維
持して蒸発器1の蒸発能力が変わらないように維持す
る。その後、冷媒を吸収した吸収液を吸収器6の回収タ
ンク8内からポンプ10を駆動して高温再生器12に送
って加熱して冷媒を分離する。
【0041】しかしながら本実施例では、吸収器6はそ
の内部の真空度が約7.9torrに設定される。そして、
その液温が約50℃であり、夏期の外気温の予想される
最高温度35℃の空気でも冷却できる温度差を有してお
り、冷却ファンによって放熱させ、蒸発器1で蒸発によ
り発生した熱量を放出して蒸発器1の冷却能力を維持さ
せることができる。ポンプ10により配管11を送られ
る吸収液としての臭化リチウム希溶液9′は、先ず低温
用の熱交換器13Aにより約95℃程の液温に昇温さ
れ、さらに高温用の熱交換器13Bによって約160.
7℃程度に昇温される。これは、高温再生器12および
低温再生器19にて捨てる熱量を高温再生器12の入力
側の吸収液に与えることにより、高温再生器12の燃料
使用量を減少させるためである。
【0042】そして高温再生器12内に導入される液冷
媒を含んだ吸収液は、バーナ15にて加熱されることに
より、冷媒蒸気3″aを蒸発、分離して蒸発室18内に
臭化リチウム中溶液9″を生成させる。この高温再生器
12での蒸気分離能力は、温度設定の変更等の冷房負荷
の変化に対応してバーナの供給燃料量を可変し、燃焼能
力を変えることによって蒸発器1に滴下される液冷媒量
を変化させて冷房能力を調整する。そして、蒸発器1へ
の液冷媒供給量に伴い、吸収器6にはこの液冷媒量に相
当する吸収液が低温再生器から送られて来るため、蒸発
器1で発生する蒸気を回収することができる。そしてこ
の冷媒蒸気3″aを蒸気冷媒供給管24を通じて低温再
生器19の凝縮器本体21内へ導入口21aから導入す
る。この際、蒸発室18内の温度は約182.2℃であ
り、またその内部圧力は約1304.7torrもの高圧力
まで上昇している。
【0043】また高温再生器12から冷媒蒸気3″aが
分離された約182.2℃の吸収液として臭化リチウム
中溶液9″は、蒸気遮断器26により蒸気の侵入が遮断
される下で吸収液供給管25を通じ、高温用の熱交換器
13Bにて高温再生器12に導入される吸収液に熱を与
え、低温再生器19にて冷媒蒸気3″を冷却でき、さら
に冷媒を含んだ時の沸騰温度を維持するように約11
2.0℃まで降温されて低温再生器19の凝縮器本体2
1の周囲に導入される。そして、約1304.7torrも
の高圧力から低温再生器19の凝縮器本体21の周囲の
約92.5torrもの圧力減少に伴う自己蒸発作用によ
り、約112.0℃の吸収液は低温再生器19に入ると
きには約102℃まで温度が低下する。
【0044】そして凝縮器本体21内に導入される高温
の冷媒蒸気3″aは、凝縮器本体21の周囲に貯留され
ている吸収液Lとしての臭化リチウム中溶液9″によっ
て冷却されて凝縮し、液冷媒3″bとして凝縮器本体2
1内を流下し、図4に示すように凝縮器本体21の下面
部を伝って導入口21aと単一の排出口21bから凝縮
器本体21の外部に排出されて液冷媒回収管29から回
収されて行く。
【0045】このように、凝縮器本体21内に導入され
る冷媒蒸気3″aは、凝縮器本体21の周囲に導入され
て接触する吸収液Lによって冷却されることにより凝縮
して、漸次凝縮器本体21から排出されるので、凝縮器
本体21内に送り込まれる約1304.7torrもの蒸気
圧力に対して蒸気を凝縮して減圧されるため、高温再生
器12から圧送される蒸気を次々に凝縮器本体内に取り
込むことができる。
【0046】これは、導入口21a寄りの液冷媒回収管
29の管端には蒸気遮断器31が設けられているので、
高温再生器12からの蒸気圧は外部に漏出せず、凝縮器
本体21内に蒸気が導入されることになり、凝縮によっ
て生じる減圧により、連続して蒸気を凝縮器本体21内
に吸引することができ、凝縮によって生じた液冷媒3″
bは蒸気遮断器31内に導入されてフロート弁34が液
冷媒3″bの浮力を受けて浮上することにより液冷媒回
収管29の流路が開かれて、液冷媒3″bは蒸気圧力に
より押されて凝縮器30へ供給されることになる。
【0047】さて本実施例の凝縮器本体21は、1つの
導入口21aを一側に設け、その外形が略袋小路状をな
して外容器20に片持支持されて取付けられているの
で、高温の冷媒蒸気3″aが導入口21aから内部に導
入され、臭化リチウム中溶液9″の加熱時と非加熱時と
の温度差により生じる膨張・収縮の応力を片側の支持さ
れていない方向に逃がすことにより緩和し、従来のよう
な頑丈で大型に構成する必要がなくなり、膨張・収縮に
よる応力による破損や亀裂が生じ難くなる。
【0048】一方、低温再生器19の凝縮器本体21の
周囲に導入された吸収液Lとしての臭化リチウム中溶液
9″は、オーバーフロー壁22によって一定の液位hに
貯留され、凝縮器本体21内に導入される高温の冷媒蒸
気3″aによって約92.5torr程度の圧力下で加熱さ
れることにより、吸収液供給管25から低温再生器19
内に入る時の吸収液の温度は約102℃が冷媒を含んだ
時の吸収液の沸騰温度が約112℃まで加熱されて沸騰
し、新たな冷媒蒸気3″cを分離し、冷媒を分離された
臭化リチウム濃溶液は吸収液回収管35により回収され
る。
【0049】また低温再生器19内に貯留される吸収液
Lとしての臭化リチウム中溶液9″は、オーバーフロー
壁22によって、横長に配置された凝縮器本体21の下
方が1/3〜2/3程度、浸る程度の一定の液位hに維
持され、凝縮器本体21の上方部は吸収液Lから露出さ
せている。そしてオーバーフロー壁22を越える臭化リ
チウム中溶液9″は、吸収液回収管35へ溢れ落ちて回
収される。
【0050】この際、吸収液回収管35の低温再生器1
9側の管端には蒸気遮断器36が設けられて弁ケース3
7内にはフロート弁38が設けられているので、低温再
生器19内に生ずる冷媒蒸気3″cが逃げ出すのが防止
され、低温再生器19内の蒸気圧が低減することがなく
内圧力は維持される。そしてフロート弁38が低温再生
器19からオーバーフローした吸収液Lの浮力を受ける
と、開弁され、熱交換器39により降温され、吸収液滴
下装置7に供給されて液冷媒3の吸収のために再利用さ
れる。
【0051】そして凝縮器本体21の下方部が吸収液L
によって1/3〜2/3程度、浸るようにしたのは、下
記の理由による。もし凝縮器本体21が吸収液L内に全
て浸される場合には、吸収液Lとしての臭化リチウム中
溶液9″の下部の温度は約102℃程度であり、これが
冷媒蒸気3″aを内部に導入する凝縮器本体21によっ
て受熱することによって臭化リチウム中溶液9″の液面
温度が約112℃程度まで昇温される。
【0052】ところがこの吸収液Lとしての臭化リチウ
ム中溶液9″としての昇温は、液体同士が熱交換を行う
対流熱交換に依存されるもので、非常に液体の昇温が遅
いものであることから、もし凝縮器本体21が吸収液L
内に全て浸される場合には冷媒が蒸気として分離蒸発し
難いのに対して本実施例の場合には、吸収液Lの液面が
凝縮器本体21内に導入される高温の冷媒蒸気3″aか
ら受熱して沸騰することにより、飛沫Fが盛んに吹き上
がり、図4に示すように吸収液Lから露出されている凝
縮器本体21の表面に、飛沫Fが付着すると、この飛沫
Fの臭化リチウム中溶液9″中に吸収されている冷媒が
瞬時に蒸発して冷媒蒸気3″cを放出する。すなわち約
112℃もの約92.5torr程度の圧力下における冷媒
を含んだ吸収液の沸騰温度に昇温されている飛沫Fが、
凝縮器本体21からの僅かな受熱により昇温することに
より、効率的な熱交換は行われ、冷媒を分離することが
できる。この時の熱交換作用により凝縮器本体21内の
蒸気冷媒の凝縮も促進され、結果的に吸収液からの冷媒
の分離能力が向上することから、低温再生器19を小型
に構成することができ、冷房の負荷変動に対して追従す
ることができる。この時の冷媒の分離状態は、鍋で水を
沸騰させる状態と加熱したフライパンに水をかけるのを
想起すると理解し易い。すなわち、鍋で水を沸騰させる
ことにより、フライパンに水をかける方が瞬時に蒸発さ
せることができ、大量に蒸発することができる。そして
フライパンにかける水が沸騰温度近辺のものであったな
ら、より蒸発が促進されることは明白であろう。
【0053】そして熱交換により生ずる熱量は、下記式
1により得られる。
【数1】Q=U・A・ΔT このうちU:総括熱伝達係数、A:面積、ΔT:温度差
である。
【0054】そして本実施例においては、例えば図5に
示す従来の空気調和装置における低温再生器60の熱交
換器に較べると、上記式1により熱交換器の総括熱伝達
係数Uが飛躍的に向上する。このため凝縮器本体21の
面積を縮小しても充分な熱量を得ることができる。この
結果、凝縮器本体21の面積を小面積に形成することが
でき、また低温再生器19内に貯留する吸収液Lとして
の臭化リチウム中溶液9″を凝縮器本体21より露出す
るように貯留することと、熱効率の増大による効果によ
り大幅に貯留量を減少することができる。この結果、吸
収率の減少と熱効率の向上に対し、高温再生器もバーナ
などが小型化することができ、更に高温再生器にて加熱
する吸収液も減少することから回収タンク8も小型化さ
れる。そして吸収器6の冷却も容易になり、従来のよう
に冷却水を用いて冷却する必要が無くなり、実用的な空
冷を行うことができる。そして、吸収器自体に吸収され
ている冷媒量も少なくすることができるため、凝縮器3
0も空冷によってその目的を達成することができる。
【0055】また凝縮器本体21は半径方向に拡大され
た多数の放熱室21cが併設され、この放熱室21cの
内部は間隔Kにて間隔を一定になるようにしてある。ま
た各放熱室21cの外縁部には放熱フィン部21dが設
けられ、しかも各放熱室21cには大きな表面積をなし
た略半球状の凸部21c1 と凹部21c2 とが、各放熱
室内の間隔Kを維持するように設けられており、この凸
部21c1 と凹部21c2 により熱交換が促進される。
【0056】また縦状に併設された多数の放熱室21c
の内部は間隔Kを設けているので、放熱室21c内で凝
縮した液冷媒が表面張力によって下方に流下せずに滞留
するのを防止して熱交換効率が低下しないようにしてい
る。
【0057】また低温再生器19内において前述のよう
に、吸収液としての臭化リチウム中溶液9″から冷媒蒸
気3″cの分離を促進するために、低温再生器19内を
冷媒の分離に好適な約92.5torr程度の圧力に維持す
る必要があるが、このため凝縮器30を冷却することに
より冷媒蒸気3″cを低温再生器19から回収して冷媒
蒸気3″cを分離するために一定の圧力値を維持する必
要がある。これには凝縮器30内に設けた温度センサS
によって凝縮器30内の温度を検知し、この検知結果に
もとづいて冷媒凝縮用のファン30AのモータMの回転
数を制御して凝縮器30の温度が所定の温度、例えば約
50℃程度になるように維持し、凝縮器30内の内圧力
が92.5torr程度になるようにする。この結果、低温
再生器19内に発生する冷媒蒸気3″cは効率良く回収
されて回収効率が向上されるとともに装置の簡素化が可
能になる。
【0058】なお上記実施例において低温再生器19内
に設けた凝縮器本体21は、高温再生器12からの冷媒
蒸気3″aを導入するために、その一端に設けた導入口
21aと単一の排出口21bを設けているが、凝縮器本
体21の周囲に一定量の吸収液Lとしての臭化リチウム
濃溶液9″を導入して凝縮器本体21に接触する構造の
ものであるならば、凝縮器本体21には導入口21aと
は反対側の他端に排出口21bを設けることにより、吸
収液Lと熱交換することにより凝縮される液冷媒3″b
を排出するものであってもよい。
【0059】なお上記実施例においては家庭用の吸収式
冷房機として説明をなしたが、本発明は家庭用の吸収式
冷凍機として適用することもでき、また上記説明では液
冷媒として水を使用し、冷媒蒸気の吸収液としては臭化
リチウム溶液を使用しているが、これに限ることなく液
冷媒としてアンモニアを使用し、吸収液として水を使用
する等の変更は容易である。
【0060】
【発明の効果】以上のように本発明によると、導入口が
一方のきわめて簡単な構成の凝縮器が得られた。また凝
縮器の構成が簡単になることによる蒸気の導入または停
止に伴う熱量の変化による膨張・収縮の構成が簡単にな
ることによって蒸気の導入または停止に伴う熱量の変化
による膨張・収縮の応力による破損が防止され、小型に
して信頼性が高い凝縮器が得られた。この結果、空気調
和装置などの低温再生器の凝縮器などに適用が可能であ
り、装置の小型化と信頼性が向上するなどの効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例の全体構成を示す正面
図である。
【図2】同じく低温再生装置を示す正面図である。
【図3】同じく熱交換プロセスを示す使用状態を示す縦
断面図である。
【図4】同じく熱交換プロセスを示す使用状態を示す水
平断面図である。
【図5】従来の吸収式ガス冷房器を示す概略図である。
【符号の説明】
1 蒸発器 2 液冷媒滴下装置 3 液冷媒 3′ 冷媒蒸気 4 送風ファン 5 放熱フィン 5′ 放熱フィン 6 吸収器 7 吸収液滴下装置 8 回収タンク 9 臭化リチウム濃溶液 9′ 臭化リチウム希溶液 9″ 臭化リチウム中溶液 10 ポンプ 12 高温再生器 13A 熱交換器 13B 熱交換器 14 外容器 15 バーナ 16 熱交換器 17 ファン 18A オーバーフロー壁 18 蒸発室 19 低温再生器 20 外容器 20a 冷却空間部 21 凝縮器本体 21a 導入口 21b 排出口 21c 放熱室 22 オーバーフロー壁 23 邪魔板 24 蒸気冷媒供給管 25 吸収液供給管 26 蒸気遮断器 29 液冷媒回収管 30 凝縮器 30A 冷媒凝縮用のファン 31 蒸気遮断器 36 蒸気遮断器 35 吸収液回収管 40 冷媒蒸気回収管 M モータ S 温度センサ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸気発生源より供給される高温の蒸気を
    導入する熱交換用の凝縮器本体と、該凝縮器本体を周囲
    から冷却する冷却手段とからなり、前記凝縮器本体は1
    つの導入口を有し、前記蒸気発生源からの前記高温の蒸
    気を前記凝縮器本体に導入して前記冷却手段にて前記蒸
    気を凝縮して凝縮液を生成し、前記凝縮液を前記導入口
    より排出することにより、前記凝縮器本体内の圧力を前
    記蒸気発生源からの蒸気圧力により負圧に維持すること
    を特徴とする蒸気凝縮装置。
  2. 【請求項2】 前記凝縮器本体は前記導入口にて支持固
    定され、前記蒸気発生源からの高温の前記蒸気の導入お
    よび停止に伴う熱量の変化による膨張・収縮による応力
    を、前記導入口から凝縮器本体方向へ導くことを特徴と
    する請求項1に記載の蒸気凝縮装置。
  3. 【請求項3】 前記凝縮器本体の導入口の外部の凝縮液
    回収管端に蒸気遮断手段を設け、前記蒸気発生源からの
    圧送蒸気を前記凝縮器本体内に導入させ、前記凝縮器本
    体内の蒸気を前記冷却手段にて凝縮し、前記凝縮器本体
    内の圧力を前記蒸気発生源からの蒸気圧力より負圧に維
    持することを特徴とする請求項1に記載の蒸気凝縮装
    置。
  4. 【請求項4】 前記蒸気遮断手段は、液体の蓄積より浮
    上可能なフロート弁を内部に設けたことを特徴とする請
    求項3に記載の蒸気凝縮装置。
  5. 【請求項5】 前記凝縮器本体は排出口側へ所望角度傾
    斜されて外容器内に挿入され、取付けられることを特徴
    とする請求項1に記載の蒸気凝縮装置。
  6. 【請求項6】 前記凝縮器本体は、低温再生器に設けら
    れることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、
    または請求項5の何れかに記載の蒸気凝縮装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009096193A1 (ja) * 2008-02-01 2009-08-06 Daikin Industries, Ltd. エコノマイザ
CN109976419A (zh) * 2019-02-27 2019-07-05 武汉中电节能有限公司 区域供冷供热蒸汽减温减压自动控制系统及方法

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