JPH07332161A

JPH07332161A - 気化器

Info

Publication number: JPH07332161A
Application number: JP12413694A
Authority: JP
Inventors: Masaru Hayashida; 大林田
Original assignee: Kubota Corp
Current assignee: Kubota Corp
Priority date: 1994-06-07
Filing date: 1994-06-07
Publication date: 1995-12-22

Abstract

(57)【要約】【目的】ベンチュリー部で十分な流速が得られない部
分負荷時でも、吸い出された燃料を完全に気化させるこ
とのできる気化器を提供する。【構成】気化器のベンチュリー部（５）でのメインジ
ェットノズル（４）の突設部分よりも吸入空気の下流側
に漏洩燃料を受け止める板状の液切突起（Ｃ）を吸入空
気の流れ方向に沿って突設した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、吸入空気の吸い込み負
圧で液体燃料を吸い出し、液体燃料を吸入空気に気化混
合させる気化器に関する。

【０００２】

【従来技術】一般に、気化器は吸気通路にベンチュリー
部を形成し、このベンチュリー部にメインジェットノズ
ルをその先端がベンチュリー空間内にわずかに突出する
状態で配置し、吸入空気がベンチュリー部を通過するこ
とにより生じた負圧で燃料を吸い出して、噴霧気化させ
て混合気を得るようにしている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが従来の気化器
では、ベンチュリー部で十分な流速が得られない部分負
荷時に、メインジェットノズルから吸い出された燃料が
完全に気化せず、未気化燃料がメインジェットノズルの
周壁や吸気通路の周壁をを伝って燃焼室側に流れること
があった。そして、この未気化燃料の存在が排気ガス中
の炭化水素発生源の１つであると考えられている。本発
明は、このような点に着目し、ベンチュリー部で十分な
流速が得られない部分負荷時でも、吸い出された燃料を
完全に気化させることのできる気化器を提供することを
目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明は、ベンチュリー部でのメインジェットノ
ズルの突設部分よりも吸入空気の下流側に漏洩燃料を受
け止める板状の液切突起を吸入空気の流れ方向に沿って
突設したことを特徴としている。

【０００５】

【作用】本発明では、ベンチュリー部でのメインジェッ
トノズルの突設部分よりも吸入空気の下流側に漏洩燃料
を受け止める板状の液切突起を吸入空気の流れ方向に沿
って突設しているので、ベンチュリー部で十分な流速が
得られずにメインジェットノズルから気化することなく
流れでた液体燃料は、液切突起で受け止められ、ベンチ
ュリー部を流れている吸入空気と接触して飛散気化する
ことになる。また、この液切突起はメインジェットノズ
ルの下流に設けてあることから、メインジェットノズル
配設部分では円柱回りの流れとなり、メインジェットノ
ズルの影になる部分により低圧の領域が生じ、気化を促
進することになる。

【０００６】

【実施例】図１は第１実施例にかかる気化器の一部縦断
正面図、図２は第１実施例の要部拡大図である。この気
化器は、吸入空気通路(１)を透設した気化器本体(２)の
下部にフロート室(３)を装着し、このフロート室(３)か
ら連出したメインジェットノズル(４)がその先端部を吸
入空気通路(１)に形成したベンチュリー部(５)での負圧
形成領域内に突入させた状態に配置してある。

【０００７】そして、このメインジェットノズル(４)の
ベンチュリー部(５)への突出先端部分での周面に漏洩燃
料受止用の鍔状突起(６)が突設してある。この鍔状突起
(６)は、吸入空気通路(１)を流れる吸入空気の流速でメ
インジェットノズル(４)から吸い出された液体燃料が気
化しきれずにメインジェットノズル(４)の外周面に沿っ
て流れ落ちるものを受け止める。

【０００８】そして、鍔状突起(６)に受け止められた漏
洩液体燃料は、その表面をなめるように流れる吸入空気
流に連れ去られて吸入空気中に飛散気化するとともに、
鍔状突起(６)の周縁部から滴下する際に空気流中に飛散
して気化することになる。つまり、この鍔状突起(６)は
液切突起(Ｃ)として作用することになる。また、ベンチ
ュリー部(５)の吸入空気流中にはメインジェットノズル
(４)が突出していることから、このメインジェットノズ
ル(４)の回りでは空気流が円柱回りの空気流になり、メ
インジェットノズル（４)の下流側(影になる部分)はさ
らに高い負圧領域が生じることになり、飽和蒸気圧の関
係からより気化が促進できることになる。なお、本実施
例ではメインジェットノズル(４)の全周に鍔状突起(６)
を突設したがこの鍔状突起(６)は少なくとも吸入空気の
流れ方向下流側に形成してあればよい。

【０００９】図３は本発明の第２実施例での要部拡大断
面図であり、この実施例では、吸入空気通路(１)を形成
しているベンチュリー部(５)の下面におけるメインジェ
ットノズル(４)の突出部分下流側に楔状の漏洩燃料受け
止め板(７)を空気流の流れ方向に沿って突出する状態に
形成したものである。そして、この漏洩燃料受け止め板
(７)の突出先端部分はベンチュリー部(５)の下部内周面
から浮き上がった状態になっている。

【００１０】この第２実施例のものでも、漏洩燃料受け
止め板(７)に受け止められた漏洩液体燃料は、その表面
をなめるように流れる吸入空気流に連れ去られて吸入空
気中に飛散気化するとともに、漏洩燃料受け止め板(７)
の周縁部から滴下する際に空気流中に飛散して気化する
ことになる。つまり、この漏洩燃料受け止め板(７)は液
切突起(Ｃ)として作用することになる。また、ベンチュ
リー部(５)の吸入空気流中にはメインジェットノズル
(４)が突出していることから、このメインジェットノズ
ル(４)の回りでは空気流が円柱回りの空気流になり、メ
インジェットノズル（４)の下流側(影になる部分)はさ
らに高い負圧領域が生じることになり、飽和蒸気圧の関
係からより気化が促進できることになる。

【００１１】

【発明の効果】本発明では、ベンチュリー部でのメイン
ジェットノズルの突設部分よりも下流側に漏洩燃料を受
け止める板状の液切突起を吸入空気の流れ方向に沿って
突設しているので、メインジェットノズルの先端開口部
から気化することなく流れでた液体燃料は、液切突起で
受け止められ、ベンチュリー部を流れている吸入空気と
接触して飛散気化させることができる。

【００１２】また、この液切突起はメインジェットノズ
ルの吸入空気流れ方向下流に設けてあることから、メイ
ンジェットノズル配設部分では円柱回りの流れとなり、
メインジェットノズルの影になる部分により低圧の領域
が生じるから、気化を促進することができる。

【００１３】これにより、燃焼室側に燃料が液体状態で
流入することを可及的に防止して、排気ガス中の炭化水
素発生を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は第１実施例にかかる気化器の一部縦断正
面図である。

【図２】図２は第１実施例の要部拡大図である。

【図３】図３は本発明の第２実施例での要部拡大断面図
である。

【符号の説明】

４…メインジェットノズル、５…ベンチュリー部、Ｃ…
液切突起。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ベンチュリー部(５)にメインジェットノ
ズル(４)を突出させた状態で配置した気化器において、ベンチュリー部(５)でのメインジェットノズル(４)の突
設部分よりも吸入空気の下流側に漏洩燃料を受け止める
板状の液切突起(Ｃ)を吸入空気の流れ方向に沿って突設
したことを特徴とする気化器。
【請求項２】液切突起(Ｃ)をメインジェットノズル
(４)の突出部分に形成した請求項１に記載の気化器。
【請求項３】液切突起(Ｃ)をベンチュリー部(５)での
下周面部分に形成した請求項１に記載の気化器。
【請求項４】液切突起(Ｃ)の突出長さをメインジェッ
トノズル(４)による気流抵抗影響領域を越える長さに形
成した請求項１〜３のいずれか１項に記載の気化器。