JPH0733102Y2 - 保冷容器 - Google Patents

保冷容器

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JPH0733102Y2
JPH0733102Y2 JP1629689U JP1629689U JPH0733102Y2 JP H0733102 Y2 JPH0733102 Y2 JP H0733102Y2 JP 1629689 U JP1629689 U JP 1629689U JP 1629689 U JP1629689 U JP 1629689U JP H0733102 Y2 JPH0733102 Y2 JP H0733102Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、保冷容器に関し、具体的には、形状記憶性ポ
リマーのガラス転移点前後における弾性率の大きな変化
と成形時の形成を記憶できる性質を利用した保冷容器に
関するものである。
[従来の技術] 従来、冷却装置を備えない可搬型の保冷容器として、例
えば第3図に示すように、発泡スチロール等による成形
品にて上蓋1と下蓋2を製作し、この上蓋1と下蓋2を
合わせて容器10とするものが広く用いられている。
この保冷容器10中には、一般に、蓄熱材として冷却パッ
ク(図示省略)等を詰め込んで使用される。
そして、この保冷容器10は、外気と内容物(図示省略)
の温度差を、上蓋1と下蓋2の材料である発泡スチロー
ル等の断熱材料に保持するものである。
[考案が解決しようとする課題] しかし、前記した従来の保冷容器では、内容物を取り出
した後から再使用する迄の間(すなわち保冷容器を使用
していない単なる空箱の状態で保冷容器を保管している
期間)は、極めて大きな容積を有する保冷容器を保管し
ておくための多大なスペースを必要とする。
また、上記の空箱の状態で保冷容器を搬送する場合に
も、容積効率の極めて悪い搬送手段に頼らざるを得なか
った。
本考案は、以上の問題を解決し、内容物を入れていない
空箱の状態で保管及び搬送する場合に、容積効率の良い
保管及び搬送を行うことのできる保冷容器を提供するこ
とを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 本考案は、上記目的を、内部に空間を有し、かつ該空間
内への気体導入部を有する上蓋及び下蓋からなる保冷容
器であって、該上蓋及び下蓋を、ガラス転移点前後にお
ける弾性率変化が大きく、かつ成形時の形状を記憶する
形状記憶性ポリマーにて形成してなることを特徴とする
保冷容器により達成するものである。
本考案において、上記の形状記憶性ポリマーとしては、
2官能ジイソシアナート、2官能ポリオール、及び活性
水素基を含む2官能鎖延長剤を、モル比で、ジイソシア
ナート:ポリオール:鎖延長剤=2.00〜1.10:1.00:1.00
〜0.10となるように配合し、プレポリマー法により重合
した、末端にNCO基とOH基を略等量含有し、結晶化度が
3〜50重量%のポリウレタンが好ましく使用される。
[作用] 形状記憶性ポリマーは、そのガラス転移点(以下、Tg)
以上では弾性率が極めて大きく、Tg以下では弾性率が小
さく、言い換えればTg前後において硬度が著しく変化す
る。
また、形状記憶性ポリマーは、その融点直前の温度に加
熱し、該温度下で成形型等を用いて付与した形状を記憶
しておくことができる特性、(すなわち、この形状は、
形状記憶性ポリマーをTg以上の温度に加熱して軟化さ
せ、他の形状に変形させても、放置することにより復帰
する特性)を有している。
このような特性を有する形状記憶性ポリマーで成形した
上蓋と下蓋とからなる本考案容器においては、先ず、該
ポリマーの融点直前の温度で、所望形状の容器に形状付
与しておく。
そして、保冷容器としての使用が済み、空箱の状態で保
管あるいは搬送する場合には、本考案容器を構成してい
る形状記憶性ポリマーのTg以上に加熱軟化し、上蓋及び
下蓋内の空気を抜き、容積が縮小するように形状を変形
させ、Tg以下に冷却して該変形形状を固定する。
また、この容積縮小形状に固定されて保管等された本考
案容器を再使用するのに際しては、先ず、形状記憶性ポ
リマーのTg以上の温度に加熱する。すると、上記の該ポ
リマーの融点直前の温度で付与された形状に復帰するた
め、復帰した状態で、上蓋及び下蓋内の空間に気体導入
部から気体(例えば空気)を導入し、保冷容器の形状を
整える。なお、この空気は、保冷容器の形状を整える作
用をなすと共に、断熱作用をもなす。
なお、本考案で使用することのできる形状記憶性ポリマ
ーは、後述の実施例に示すように、Tgが−30〜55℃と広
いため、この広い温度範囲内において、以上のような作
用をなす保冷容器を提供することができる。
本考案で使用することのできる形状記憶性ポリマーとし
ては、ウレタン系ポリマー、スチレン−ブタジエン系ポ
リマー、結晶性ジエン系ポリマー、ノルボルネン系ポリ
マー等のうち、Tgが−30〜55℃であるものを挙げること
ができる。
中でも、2官能ジイソシアナート、2官能ポリオール、
及び活性水素基を含む2官能鎖延長剤を、モル比で、ジ
イソシアナート:ポリオール:鎖延長剤=2.00〜1.10:
1.00:1.00〜0.10となるように配合し、プレポリマー法
により重合したポリウレタンで、末端にNCO基とOH基を
略等量含有し、結晶化度が3〜50重量%のものが好まし
い。
このポリウレタンは、分子の末端に余剰のNCO基を有し
ていないため、架橋反応が進行せず、鎖状の分子となっ
ており、加えて上記結晶化度を有するため、熱可塑性を
示し、成形性が良好である。
従って、どのような形状の容器であっても、容易に成形
することができ、また融点直前の温度での形状付与を容
易に行うことができる。
なお、本考案のポリウレタンの原料である2官能イソシ
アナートとしては、一般式がOCN−R−NCOで示され、R
は1又は2個のフェニレン基を意味するが、Rがないも
のであっても良く、具体的には、2,4−トルエンジイソ
シアナート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアナー
ト、カルボジイミド変成の4,4′−ジフェニルメタンジ
イソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート等が
使用できる。
また、2官能ポリオールとしては、一般式がOH−R′−
OHで示され、R′は1又は2個のフェニレン基を意味す
るが、R′がないものであっても良く、更には2官能ポ
リオールと2官能カルボン酸又は環状エーテルとの反応
生成物等があり、具体的には、ポリプロピレングリコー
ル、1,4−ブタングリコールアジペート、ポリテトラメ
チレングリコール、ポリエチレングリコール、ビスフェ
ノールAとプロピレンオキサイドとの反応生成物等が使
用できる。
活性水素基を含む2官能鎖延長剤としては、一般式がOH
−R″−OHで示され、R″は(CH2基、1又は2個
のフェニレン基を意味し、更には該鎖延長剤と2官能カ
ルボン酸又は環状エーテルとの反応生成物等があり、具
体的には、エチレングリコール、1,4−ブタングリコー
ル、ビス(2−ハイドロキシエチル)ハイドロキノン、
ビスフェノールAとエチレンオキサイドとの反応生成
物、ビスフェノールAとプロピレンオキサイドとの反応
生成物等が使用できる。
これらの原料から合成された本考案ポリウレタンは、次
の一般式で示すことができる。
HOR″OCONH(RNHCOOR′OCONH)RNHCOOR″OCONH−(RN
HCOOR′OCONH)RNHCOOR″OH m=1〜16 n=0〜16 以上の本考案ポリウレタンの内、Tgが35〜55℃のものが
特に好ましい。すなわち、本考案容器が軟らかくなれ
ば、形状保持が困難となって、断熱空気層が一定厚み
(Volume)をとれなくなり、断熱効果が薄れる。従っ
て、通常の温度で硬めで、やや加熱することにより軟化
する上記程度のTgのものが好ましいのである。また、こ
の程度のTgであれば、夏場の砂浜等に放置しておいて
も、軟化することなく充分の断熱空気層厚みを保持する
ことができ、しかも使用する必要のない本考案容器は容
易に縮小できると共に、使用の必要が生じた場合には容
易に使用可能状態にができるからである。
[実施例] [1]形状記憶性ポリマーの調製例 第1表に示すイソシアナートとポリオールとを同表の割
合となるよう配合させて反応させ、先ず、プレポリマー
を合成した。
次いで、これらのプレポリマーに第1表に示す鎖延長剤
を同表の割合となるよう配合させ、加熱してブロー成形
し、形状記憶性ポリウレタンからなる上蓋及び下蓋を調
製した。
このポリウレタン蓋の基本的物性は第1表に示す通りで
あり、いずれも透明であった。
なお、 であり、結晶化度はX線回折法によるものである。
[2]保冷容器の構成例 第1図(A)は、[1]で得られた上蓋1の構成例を示
し、側面に気体導入部としての穴11が設けられている。
第1図(B)は、この穴11部の詳細を示す図で、ゴムパ
ッキン12で穴11部が閉じられた状態を示している。
[3]保冷容器の使用例 第2図(A)に示すように、第1図(A),(B)の上
蓋1と同様の構成の下蓋2を用い、両蓋1,2内の空間13,
13′に空気を導入して保冷容器10を製作した。
この上蓋1と下蓋2として、第1表中N0.38〜41のポリ
ウレタンを使用した。
なお、[1]の上・下蓋の成形は、ポリウレタンの融点
(いずれも160〜170℃)で行われるため、この成形と同
時に形状付与が行われたことになる。
保冷容器としての使用が終了した後、容器10を上記のポ
リウレタンのTg以上に加熱軟化させ、上蓋1と下蓋2内
空間13,13′から空気を抜き、上蓋1及び下蓋2の高さ
H,H′分を夫々第2図(B)に示すようにh,h′に縮小
し、Tg以下に冷却して、この縮小形状を固定する。
第2図(B)の状態から保冷容器として再使用に際して
は、先ず、ポリウレタンのTg以上に加熱して、[1]で
上蓋と下蓋を成形した時と同じ形状に復帰させる。次い
で、上蓋と下蓋の空間に空気を導入すれば、第2図
(A)の状態となり、保冷容器としての使用が可能にな
る。
[考案の効果] 以上の本考案によれば、次のような効果を奏することが
できる。
1)Tg前後の温度により保冷容器としての使用が可能な
状態になったり、また容器効率の良い保管及び搬送状態
となるため、保管及び搬送スペースを縮小することがで
き、保管及び搬送効率を向上させることができる。
2)本考案に使用される形状記憶性ポリマー、特に形状
記憶性ポリウレタンは、成形性が良好であり、上蓋及び
下蓋の成形(つまり保冷容器の成形)に際し、通常の各
種の成形方法を好ましく採用することができ、製造コス
トが安価となる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)は本考案容器の上蓋の構成例を示す図、第
1図(B)は第1図(A)の一部詳細図、第2図
(A),(B)は本考案容器の使用例を示す図、第3図
は従来の保冷容器の構成を示す図である。 1:上蓋、2:下蓋、10:保冷容器 11:気体導入部 13,13′:上蓋及び下蓋内空間

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に空間を有し、かつ該空間内への気体
    導入部を有する上蓋及び下蓋からなる保冷容器であっ
    て、該上蓋及び下蓋を、ガラス転移点前後における弾性
    率変化が大きく、かつ成形時の形状を記憶する形状記憶
    性ポリマーにて形成してなることを特徴とする保冷容
    器。
JP1629689U 1989-02-16 1989-02-16 保冷容器 Expired - Fee Related JPH0733102Y2 (ja)

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