JPH07330992A - シラン変性ポリオレフィン組成物およびそれからなる熱収縮チューブ - Google Patents

シラン変性ポリオレフィン組成物およびそれからなる熱収縮チューブ

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JPH07330992A
JPH07330992A JP11998194A JP11998194A JPH07330992A JP H07330992 A JPH07330992 A JP H07330992A JP 11998194 A JP11998194 A JP 11998194A JP 11998194 A JP11998194 A JP 11998194A JP H07330992 A JPH07330992 A JP H07330992A
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Japan
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silane
modified polyolefin
water
polyolefin
ethylene
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JP11998194A
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English (en)
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Hiromitsu Ishii
博光 石井
Motonori Hiratsuka
元紀 平塚
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】シラン変性ポリオレフィン組成物の押出成形性
を損なうことなく、かつ水分の存在下で速やかに架橋で
きる水架橋ポリオレフィンを得る。 【構成】シラン変性ポリオレフィン100重量部に対
し、シラノール縮合触媒0.001〜10重量部および
エポキシ化合物0.01〜10重量部を配合してなるこ
とを特徴とするシラン変性ポリオレフィン組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシラン変性ポリオレフィ
ン組成物の押出成形性を損なうことなく、かつ水分の存
在下で速やかに架橋できるシラン変性ポリオレフィン組
成物およびそれからなる熱収縮チューブに関する。
【0002】
【従来の技術】シラン変性ポリオレフィンの各種成形加
工品は、成形加工後に水分の存在下で架橋できることを
利用して、耐熱性、耐ストレスクラッキング性、熱収縮
特性などに優れた成形品、シート、チューブ、熱収縮チ
ューブおよび電線などの被覆材として広く使用されてい
る。
【0003】ポリオレフィンを架橋する方法としては、
シラン変性ポリオレフィンにシラノール縮合触媒を混合
後、温水あるいは高温恒湿槽で架橋する水架橋方法の他
に電子線照射による架橋および過酸化物による化学架橋
などの架橋方法が知られているが、水架橋方法は、成形
品を水分の存在下で加水分解、縮合させることによって
架橋できるため、簡便な架橋方法として広く使用されて
いる。
【0004】シラン変性ポリオレフィンとしては、特公
昭48−1711号公報に記載のポリオレフィンにビニ
ルトリメトキシシランなどの不飽和シラン化合物とパー
オキサイドなどの遊離ラジカル発生剤の存在下で遊離ラ
ジカル発生剤の分解温度以上に加熱するシラングラフト
ポリオレフィンおよび特開昭55−9611号公報や特
開昭57−208006号公報に記載のエチレンとエチ
レン性不飽和シラン化合物とから主としてなるシラン共
重合ポリオレフィンにジブチルスズジラウレートなどの
シラノール縮合触媒を混合することによって得られるシ
ラン共重合ポリオレフィンが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記公
知例のシラン変性ポリオレフィンは80〜100℃の温
水槽や高温恒湿槽に投入して架橋されるが、架橋に長時
間を要するため、不飽和シラン化合物の種類(特開昭5
7−208006号公報)や架橋助剤(特開昭62−1
06947号公報)および水分との接触を高める方法
(特開昭60−254520号公報)などが提案されて
いる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、シラン変性ポ
リオレフィンにおける上記問題点を解決すべく鋭意検討
した結果、シラン変性ポリオレフィン100重量部に対
し、シラノール縮合触媒0.001〜10重量部および
エポキシ化合物0.01〜10重量部を配合してなるこ
とを特徴とするシラン変性ポリオレフィン組成物にする
ことによって、押出成形性を損なうことなく、かつ水分
の存在下で速やかに架橋できる水架橋ポリオレフィンが
得られることを見い出し本発明に到達した。
【0007】本発明において、シラン変性ポリオレフィ
ンとしては、シラングラフト化ポリオレフィン、シラン
共重合ポリオレフィンなどのシラン変性ポリオレフィン
が挙げられ、シラングラフト化ポリオレフィンは、一般
に知られている高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレ
ン、超低密度ポリエチレン、高分子量ポリエチレンなど
のポリエチレンおよびアイオノマ樹脂、エチレン酢酸ビ
ニル共重合体、エチレンエチルアクリレート共重合体な
どのエチレン系共重合体、上記のポリエチレンとエチレ
ン系共重合体の配合物などのポリオレフィンにビニルト
リメトキシシランなどの不飽和シラン化合物と少量のジ
クミルパーオキサイドなどのパーオキサイドを添加して
約200℃の押出機中で反応させることによって製造さ
れる。また、シラン共重合ポリオレフィンは、エチレン
とエチレン性不飽和シラン化合物の共重合体であり、好
適なエチレン性不飽和シラン化合物としては、ビニルト
リメトキシシラン、ビニルトリエトキシシシラン、ビニ
ルアセトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジ
メトキシシランなどが挙げられる。エチレン性不飽和シ
ラン化合物の共重合量は、通常0.1〜15重量%、特
に0.1〜5重量%であることが好ましい。また、エチ
レンとエチレン性不飽和シラン化合物との共重合は、両
者の共重合が生じる任意の方法で行うことができる。例
えば、圧力500〜4000kg/cm2 、温度100
〜400℃の条件下で重合開始剤およびエチレンと共重
合し得る共単量体、連鎖移動剤の存在下に槽型または管
型反応器中などで共重合を行う。また、エチレンと共重
合し得る共単量体としては、酢酸ビニル、カルボン酸ビ
ニルエステル、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)
アクリル酸、マレイン酸、フマール酸、(メタ)アクリ
ロニトリル、(メタ)アクリル酸アミドのような(メ
タ)アクリル酸誘導体、ビニルメチルエーテル、ビニル
フェニルエーテルなどが挙げられ、反応器中に同時に、
あるいは段階的に添加される。
【0008】本発明におけるシラノール縮合触媒として
は、シリコーンのシラノール間の脱水縮合を促進しうる
ものが一般に使用できる。たとえば、錫、亜鉛、鉄、
鉛、コバルトなどの金属のカルボン酸塩、有機塩基、無
機酸および有機酸であり、具体的には、ジブチルスズジ
ラウレート、ジブチルスズジアセテート、ジオクチルス
ズジラウレートなどが好ましく用いられる。シラノール
縮合触媒の配合量は、シラン変性ポリオレフィン100
重量部に対して、通常0.001〜10重量部、好まし
くは0.001〜5重量部である。
【0009】本発明におけるエポキシ化合物としては、
グリシジルエーテル、ジグリシジルエーテル、グリシジ
ルエステル、ジグリシジルエステルの化合物などが好ま
しく挙げられ、具体例としては、グリセロールポリグリ
シジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジ
ルエーテル、レゾーシンジグリシジルエーテル、ネオペ
ンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキ
サンジオールジグリシジルエーテル、エチレンポリエチ
レングリコールジグリシジルエーテル、プロピレンポリ
プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテト
ラメチレングリコールエーテル、アリルグリシジルエー
テル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニ
ルグリシジルエーテル、フェノールポリエチレングリコ
ールグリシジルエーテル、ρ−ターシャリブチルフェニ
ルグリコールグリシジルエーテル、ラウリルアルコール
ポリエチレングリコールグリシジルエーテル、アディピ
ックアシッドジグリシジルエステル、O−フタル酸ジグ
リシジルエステル、ソルビトールポリグリシジルエーテ
ル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、ポリグリセロ
ールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリ
シジルエーテル、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキ
シエチル)イソシアネート、グリシジルフタルイミド、
テレフタル酸ジグリシジルエステル、ビスフェノールS
ジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジル
エーテル、バーサティク酸グリシジルエステル、ダイマ
ー酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグ
リシジルエステル、飽和脂肪酸ジグリシジルエステル、
安息香酸グリシジルエステル、ステアリン酸グリシジル
エステル、ターシャリブチルフェニルグリシジルエステ
ルなどが挙げられる。また、ジブロムフェニルグリシジ
ルエーテル、ジブロムネオペンチルグリコールジグリシ
ジルエーテルのように臭素や塩素で置換されているエポ
キシ化合物であっても使用できる。また、上記のエポキ
シ化合物は、1種あるいは2種以上混合して用いても良
い。エポキシ化合物の配合量は、シラン変性ポリオレフ
ィン100重量部に対して0.01〜10重量部、好ま
しくは0.001〜5重量部であり、10重量部を越す
配合量では、押出成形時の押出機内で局部的にゲル化が
進行して成形品の外観が著しく悪化する。また、0.0
01重量部より少ない配合量では、十分な架橋反応が進
まないため好ましくない。
【0010】また、本発明のシラン変性ポリオレフィン
と比較的相溶性に優れる樹脂である高密度ポリエチレ
ン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、高分
子量ポリエチレン、アイオノマ樹脂、エチレン酢酸ビニ
ル共重合体、エチレンエチルアクリレート共重合体など
のエチレン系共重合体などのポリオレフィン樹脂をシラ
ン変性ポリオレフィン100重量部に対して1〜50重
量部、好ましくは1〜40重量部の範囲でを配合するこ
とができる。ポリオレフィン樹脂が50重量部を越す配
合量では、架橋ポリオレフィンの耐熱性を損なうため好
ましくない。
【0011】上記、ポリオレフィン樹脂を配合した具体
例としては、例えば、エチレン系共重合体ポリオレフィ
ン樹脂を配合することによって、シラン変性ポリオレフ
ィン組成物に柔軟性、耐ストレスクラッキング性、接着
性などの性能が向上する。
【0012】また、本発明の性能を損なわない範囲でス
チレンーイソプレンブロック共重合体、スチレンーイソ
プレンースチレンブロック共重合体、スチレンーブタジ
エンブロック共重合体、スチレンーブタジエンースチレ
ンブロック共重合体、スチレンーエチレンーブタジエン
ースチレンブロック共重合体などのスチレン系エラスト
マーや天然ゴム、ブチルゴム、ポリエステルエラスト
マ、アミドエラストマ、ポリウレタンエラストマなどの
熱可塑性エラストマを添加することもできる。さらに、
公知の粘ちょう剤、充填剤、強化剤、難燃剤、着色剤、
透明化剤、可塑剤、紫外線遮断剤、老化防止剤なども添
加することができる。
【0013】本発明のシラン変性ポリオレフィン組成物
および水架橋ポリオレフィンの製造方法の例としては、
シラン変性ポリオレフィンにジブチルスズジラウレート
などのシラノール縮合触媒とエポキシ化合物を混合し、
約130〜240℃に温調された押出機に投入して押出
成形を行うことによって水架橋が可能なシラン変性ポリ
オレフィン組成物が得られる。さらに、得られた成形品
を約80〜100℃の温水槽もしくは高温恒湿槽内で架
橋を行うことによって水架橋ポリオレフィンが得られ
る。
【0014】水架橋ポリオレフィンは優れた耐熱性、耐
ストレスクラッキング性を利用した工業材料やチューブ
およびチューブ成形品を軟化温度以上に加熱して拡径を
行いその形状で冷却することによって熱収縮チューブと
して使用される。また、内層に接着剤層などを設けた多
層のチューブおよび熱収縮チューブとしても使用され
る。上記の接着剤層に用いられる樹脂としては、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体ケン化物、エチレン−酢酸ビニル共重合体の加水分解
物、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン
−グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン−アク
リレート共重合体、エチレン−メタクリレート共重合
体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレ
ン−メタクリル酸−アクリレート共重合体、エチレン−
ブテン1共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、ア
イオノマー樹脂などのエチレン系共重合体およびエチレ
ン系共重合体に無水マレイン酸などのα,β−不飽和カ
ルボン酸成分を直接共重合あるいはグラフト化を行った
エチレン系共重合体が好ましく用いられ、2種以上のエ
チレン系共重合体を用いても構わない。また、金属など
に対する接着性能を向上させるため、ナイロン6、ナイ
ロン66、ナイロン12、ナイロン610、ナイロン1
1などの成分を2成分以上を共重合したポリアミド樹
脂、例えば、ナイロン6/ナイロン66、ナイロン6/
ナイロン66/ナイロン610、ナイロン6/ナイロン
66/ナイロン610/ナイロン12、ナイロン6/ナ
イロン66/ナイロン610/ナイロン11およびポリ
エーテルエステルアミド共重合体、ダイマー酸ポリアミ
ド樹脂などのポリアミド樹脂を必要に応じて配合てしも
構わない。
【0015】
【作用】本発明はシラン変性ポリオレフィンに対し、シ
ラノール縮合触媒およびエポキシ化合物を配合してなる
ことを特徴とするシラン変性ポリオレフィン組成物にす
ることによって、押出成形性を損なうことなく、かつ水
分の存在下で速やかに架橋できる水架橋ポリオレフィン
が得られる。
【0016】
【実施例】以下に実施例によって本発明の効果を説明す
るが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるもの
ではない。なお、実施例中の%および部とは、ことわり
のない場合はすべて重量基準である。
【0017】押出成形性の評価方法:押出機から吐出し
た約3mmφのストランド状の押出成形品の表面外観を
目視で観察した。
【0018】架橋度(ゲル分率)の評価方法:ソックス
レー抽出器を使用してキシレンの沸点以上で12時間の
抽出を行い、残った不溶成分の割合を架橋度(ゲル分
率)とした。
【0019】耐熱性の評価方法:水架橋後の押出成形品
を10cmの長さに切削して、200℃に温調された乾
燥機に5分間投入した。室温に取り出した押出成形品の
長さ方向への熱収縮および変形を観察し、収縮変形が比
較的少なく、乾燥機に投入前の押出成形品の形状を有し
ているものについては、良好と判断した。また、収縮変
形が著しく大きい押出成形品については、収縮変形大と
判断した。
【0020】実施例1 150℃に温調されたL/D=20、口径20mmφの
単軸押出機(東洋精機製作所“ラボプラストミル”20
mmφ押出機)に、シラン共重合低密度ポリエチレン
(三菱油化(株)“リンクロン”XF800T)100
部、低密度ポリエチレン(三菱油化(株)EH−30)
10部、シラノール縮合触媒としてジブチルスズジラウ
レートを約1部含有する触媒マスタバッチ5部、エポキ
シ化合物としてアリルグリシジルエーテル(長瀬化成工
業(株)“デナコール”EX111)1部を混合配合し
た材料を投入し、得られたストランド状のポリマを80
℃の温水槽に4時間と10時間浸漬し、水架橋ポリオレ
フィンを得た。
【0021】実施例2 エポキシ化合物としてソルビトールポリグリシジルエー
テル(長瀬化成工業(株)“デナコール”EX611)
1部を用いた他は実施例1と同じ方法で水架橋ポリオレ
フィンを得た。
【0022】実施例3 190℃に温調された2層チューブの外側と内側を形成
するための2台の押出機を備えた2層チューブ成形機を
用い、外側を形成する押出機に実施例1と同組成のシラ
ン共重合ポリオレフィン組成物原料を実施例1と同様に
投入し、内側を形成する押出機に酢酸ビニル含量が約1
0%のエチレン酢酸ビニル共重合体(住友化学(株)
“エバテート”D2021)を投入し、外径が約6mm
φ、内径が約4mmφ、内層材の肉厚が約0.2mmの
2層チューブ成形品を得た。得られた2層チューブ成形
品を実施例1と同じく80℃の温水槽に4時間と10時
間浸漬し、さらに、約115℃に温調された拡径装置で
約1.5倍に径を拡径して外径約9mmφの水架橋ポリ
オレフィン熱収縮チューブを得た。
【0023】比較例1 エポキシ化合物を配合しない他は、実施例1と同じ方法
で水架橋ポリオレフィンを得た。
【0024】比較例2 実施例1のエポキシ化合物の代わりに特開昭62−10
6947号公報に記載のジベンジリデンソルビトール
(イーシー化学(株)“EC−1”)を1部添加し、実
施例1と同じ方法で水架橋ポリオレフィンを得た。
【0025】比較例3 押出温度を240℃に設定して、比較例2と同じく実施
例1のエポキシ化合物の代わりに特開昭62−1069
47号公報に記載のジベンジリデンソルビトール(イー
シー化学(株)“EC−1”)を1部添加し、実施例1
と同じ方法で水架橋ポリオレフィンを得た。
【0026】実施例1〜3および比較例1〜3で得られ
た水架橋ポリオレフィンおよび水架橋ポリオレフィン熱
収縮チューブの押出成形性(成形品の表面外観)および
80℃の温水槽に4時間と10時間浸漬した水架橋ポリ
オレフィンのゲル分率を測定して、架橋速度を比較し
た。また、水架橋ポリオレフィンの耐熱性の評価を行い
得られた結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】表1から、比較例1〜2の水架橋ポリオレ
フィンは、水架橋速度の進行が遅いため、水架橋ポリオ
レフィンの耐熱性が十分でなく成形品が大きく収縮変形
した。比較例3の水架橋ポリオレフィンは成形品の表面
に凹凸が観られ外観が損なわれ、製品としては使用でき
ない外観であった。本発明の実施例1〜3の水架橋ポリ
オレフィンは、成形品の表面外観に優れ、かつ水架橋速
度が大幅に改善されていることが明白である。
【0029】
【発明の効果】本発明はシラン変性ポリオレフィンに対
し、シラノール縮合触媒およびエポキシ化合物を配合し
た水架橋が可能なシラン変性ポリオレフィン組成物にす
ることによって、押出成形性を損なうことなく、かつ水
分の存在下で速やかに架橋できることから、耐熱性、耐
ストレスクラッキング性、熱収縮特性などに優れた成形
品、シート、チューブ、熱収縮チューブおよび電線など
の被覆材として、用途の拡大が予想される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5/54 KFP // B29K 23:00 105:02 105:24 B29L 9:00 23:00

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シラン変性ポリオレフィン100重量部に
    対し、シラノール縮合触媒0.001〜10重量部およ
    びエポキシ化合物0.01〜10重量部を配合してなる
    ことを特徴とするシラン変性ポリオレフィン組成物。
  2. 【請求項2】シラン変性ポリオレフィンがシラングラフ
    ト化ポリオレフィンおよび/またはエチレンとエチレン
    性不飽和シラン化合物を共重合してなるシラン共重合ポ
    リオレフィンからなることを特徴とする請求項1記載の
    シラン変性ポリオレフィン組成物。
  3. 【請求項3】エポキシ化合物がグリシジルエーテル化合
    物、ジグリシジルエーテル化合物、グリシジルエステル
    化合物、ジグリシジルエステル化合物から選ばれた1種
    以上である請求項1または請求項2記載のシラン変性ポ
    リオレフィン組成物。
  4. 【請求項4】シラン変性ポリオレフィン100重量部に
    対し、ポリオレフィン樹脂を1〜50重量部を配合して
    なる請求項1〜3のいずれか記載のシラン変性ポリオレ
    フィン組成物。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか記載のシラン変性
    ポリオレフィン組成物を水架橋してなる水架橋ポリオレ
    フィン。
  6. 【請求項6】請求項1〜4のいずれか記載のシラン変性
    ポリオレフィン組成物または水架橋ポリオレフィンから
    なるチューブ。
  7. 【請求項7】請求項1〜4のいずれか記載のシラン変性
    ポリオレフィン組成物または水架橋ポリオレフィンから
    なる層を1層以上有する多層チューブ。
  8. 【請求項8】請求項5記載の水架橋ポリオレフィンから
    なる熱収縮チューブ。
  9. 【請求項9】少なくとも1層が請求項5記載の水架橋ポ
    リオレフィンからなる層である多層熱収縮チューブ。
  10. 【請求項10】さらに、接着剤層を有する請求項9記載
    の多層熱収縮チューブ。
  11. 【請求項11】接着剤層がエチレン系共重合体および/
    または無水マレイン酸を共重合もしくはグラフトしたエ
    チレン系共重合体からなる請求項10記載の多層熱収縮
    チューブ。
  12. 【請求項12】接着剤層がエチレン系共重合体および/
    または無水マレイン酸を共重合もしくはグラフトさせた
    エチレン系共重合体に、さらにポリアミド樹脂を混合し
    た組成物からなる請求項10記載の多層熱収縮チュー
    ブ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0984037A1 (de) * 1998-09-01 2000-03-08 Roth Werke GmbH Verwendung einer Mischung als Additiv für einen thermoplastischen Kunststoff zur Reduzierung des Diffusionskoeffizienten des thermoplastischen Kunststoffes
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WO2006001588A1 (en) 2004-04-08 2006-01-05 Lg Chem. Ltd. Polyethylene pipe having better melt pro- cessibility and high resistance to stress and method of preparing the same using metallocene catalyst

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