JPH07330288A - ケーブルクレーンの自動運転装置 - Google Patents

ケーブルクレーンの自動運転装置

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Publication number
JPH07330288A
JPH07330288A JP12524094A JP12524094A JPH07330288A JP H07330288 A JPH07330288 A JP H07330288A JP 12524094 A JP12524094 A JP 12524094A JP 12524094 A JP12524094 A JP 12524094A JP H07330288 A JPH07330288 A JP H07330288A
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JP
Japan
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control
load
trolley
traverse
cable crane
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Pending
Application number
JP12524094A
Other languages
English (en)
Inventor
Tokio Yamazaki
山崎時男
Kazuyoshi Kanetani
金谷和喜
Katsuo Hiromoto
広本勝男
Yasuhiro Iwakura
岩倉康弘
Hiroshi Noma
野間寛
Sadaji Kurane
倉根貞治
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DAITO DENKI KK
Sato Kogyo Co Ltd
Original Assignee
DAITO DENKI KK
Sato Kogyo Co Ltd
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Publication date
Application filed by DAITO DENKI KK, Sato Kogyo Co Ltd filed Critical DAITO DENKI KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ケーブルクレーンの自動運転システムにおい
て、バケットの振れ止め、上下動止め、着床、位置決め
を完全自動化し、作業能率を上げることが可能な自動運
転装置を提供すること。 【構成】 ウインチから各種ワイヤーが張索されてケー
ブルクレーンを構成し、ケーブルクレーンにおいてフッ
クブロックに吊下した荷を所定の位置に自動運行させる
ための荷の位置決め制御、振れ止め制御、上下動抑制制
御、走行速度制御、主索自動制御を備えていること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はケーブルクレーンの自動
運転装置に関するものである。
【0002】
【概要】近年ダム構築技術のコンクリート重力ダム築造
技術は図4に示すケーブルクレーンによる工法が多く取
り入れられている。ケーブルクレーンは広い範囲で荷を
運搬することができる。
【0003】ケーブルクレーンには、大別して2種類あ
る。図で示すと図4のように山間を主索2、軌索4を張
索し主索に走行可能な横行トロリーブロック5が走行す
る軌索4には走行可能な走行トロリー3が設置されてい
るため、ダム堤体の殆どの場所にバケット・荷8を運搬
することが可能である。
【0004】図4は片側軌索式ケーブルクレーンであ
る。片側軌索式ケーブルクレーンの他には片側弧動式ケ
ーブルクレーン(図5)、両端走行式ケーブルクレーン
(図6)(図7)がある。片側弧動式ケーブルクレー
ン、両端走行式ケーブルクレーンは現在、吊り荷重が
6.0TONから30.0TONまでとかなり大型のケ
ーブルクレーンまで存在する。
【0005】片側弧動式ケーブルクレーンは(図5)対
岸の走行部分が図のような走行タワー20によって主索
を張索しており、走行タワー20の走行によって、バケ
ット・荷8を主索固定塔2を始点とし、走行タワーの走
行分だけ主索が移動できるため、その範囲で運搬するこ
とができる。
【0006】両端走行式ケーブルクレーンは(図6)両
岸に軌索を張索しており、その軌索に走行可能な走行ト
ロリー3a,3bが両岸とも設置されていてその走行ト
ロリー3a,3bに、主索が張索されているため両岸の
走行の範囲にバケット・荷8を運搬することができる。
【0007】両端走行式ケーブルクレーンは、(図7)
のような両岸の走行する部分がレール30を有するもの
でありそのレールに走行トロリーが設置され主索が張索
されていてその走行トロリー3a,3bに、主索が張索
されているので、両岸の走行の範囲にバケット・荷8を
運搬できる。
【0008】上記の4種類のケーブルクレーンを『走行
式ケーブルクレーン』と称する。
【0009】固定式ケーブルクレーンは、図8で示す通
り、主索固定塔1、対岸固定塔40に主索2が張索され
ており主索2には走行可能な横行トロリー5が設置さ
れ、横行トロリー5には牽引用ワイヤーロープ6が装備
されていて、バケット・荷8を牽引するものである。
【0010】固定式ケーブルクレーンは図8で示す通り
主索2の垂直下部線上のみしかバケット・荷8を降ろす
ことができないので、ダム堤体に2次的運搬設備を設備
するか運搬できないエリアに対して別のクレーンを設備
しなければならない。
【0011】ダム構築現場において工法を検討するにあ
たり、地形的な要因に左右される重力式ダムは山間をコ
ンクリートなどの材料で遮断し構築するものである。
【0012】そのため、構造上構造物を母体にできない
ケーブルクレーンの動作は大きな揺れを生ずることとな
る。この揺れは、ケーブルクレーンが山間を利用して設
置されているため、当然揚程(堤体より〜主索まで)が
長い。荷は振り子の原理により大きく揺れることとな
る。この揺れは、多くの時間を掛けて経験を積んだオペ
レーターでないと止めることが不可能である。ところ
が、この「多くの時間を掛けて経験を積んだオペレータ
ー」は近年の建設業界の高齢化に伴いなかなか「オペレ
ーター」の確保は困難であるため、走行式ケーブルクレ
ーンの自動化は急務である。
【0013】
【発明の背景】山間地などの河川において、コンクリー
トなどで築造するダム等の建設工事の築造材料や資材、
機器の運搬作業にはケーブルクレーンを用いることが多
い。またケーブルクレーンはコンクリート造りのダム築
造において、特に多く採用されており、コンクリートの
運搬には、コンクリートバケットによる方式が数多く実
施されている。
【0014】ケーブルクレーンは走行式と固定式に大別
される。走行式ケーブルクレーン自動化の背景を説明す
ると、ダム構築における架設機械の予算は削減できる物
は省力化したいとの意見が大半であるため、なるべく重
複するものは省きたいがダム構築における手法である固
定式を選出した場合は必ず2次的コンクリート運搬設備
をダム堤体に設備しなければならない。近年は、走行式
ケーブルクレーンの大型化が進みかなりの重量物まで運
搬できるようになったので、走行式ケーブルクレーンを
採用する構築方法が多く用いられる。
【0015】しかし、ケーブルクレーンは構造上荷重が
掛かると荷は揺れることになっておりこの揺れは「高度
に熟練したクレーン運転士」でないと止められない。
【0016】この為、熟練度の低い「クレーン運転士」
では作業能率が悪いばかりでなく、ケーブルクレーン周
辺にいる他の作業員に不安感を与えたり、荷の衝突や激
突を招くこともある。
【0017】ところが、熟練した運転士の確保は、建設
業に就業している労働者の高齢化や、建設業への就業人
口の減少に伴って必要人員を確保することが極めて困難
になっている。
【0018】また、ダム築造工事などにおけるコンクリ
ート運搬作業等の長期間に及ぶ繰り返し作業は、極度の
緊張を継続することが要求されており、緊張が途切れる
と運転ミスを発生し、荷の衝突や激突を招いたり、「静
かな停止」ができなく作業能率の低下を招くこととな
る。
【0019】ここでいう「高度に熟練した運転士」と
は、出発側地点では「積み込み完了」の信号または合図
を受けとってから、自己の責任で「地切り」操作を行っ
て障害物を越える高さまで「巻上げ」操作を行いなが
ら、目標地点付近まで「横行(前進)」操作を行う。こ
の「横行(前進)」操作中には、障害物を越える高さま
で「巻上げ」操作を終えて、目標地点の近くまでに至る
間に目標高さまで「巻き下げ」操作を同時に行ってい
る。この時の操作は、右手で「巻上げ、巻き下げ」操作
用制御器の操作レバーを操っている。また、左手で「横
行(前進)」操作については「荷」の振れを無くするよ
うなタイミングで加速しなければならないが、このよう
な補助のために運転席に設置された横行駆動装置の回転
計や付加電流計の指示値を一瞬のうちに読み取ったり、
主索の撓み量、主索張力の指示値、「荷」の重量を勘案
しながらの操作を行っている。
【0020】また、停止目標地点に接近すると、「合図
者」の信号に従うことが一般的に行われているが、この
合図信号をも耳で聞き分け(合図者固有の信号タイミン
グの早すぎやタイミングの送れ誤差を考慮しつつ)、
「横行(前進)」速度の減速操作、「巻き下げ」操作の
停止、更に「静かな停止、振れの無い停止」のための
「横行(前進)」操作(加速と減速操作の繰り返し)を
行う必要がある。
【0021】正確に目標地点に停止できる見込みがある
と判断した時は、更に「巻き下げ」操作を行い目標高さ
まで、「巻き下げ」操作を高速度で「合図者」の「止
め」信号まで継続している。「合図者」からの「止め」
信号と同時に「巻き下げ」操作を停止し、「荷」の「排
出」または、「取りおろし」に備えている。「荷」の
「排出」または、「取りおろし」が始まると、「荷」の
重量による主索の撓み量を考慮し、「荷」の跳ね上がり
を防止するため「巻き下げ」操作を断続的に行う。
【0022】「荷」の出発から目標地点への到達、停止
までの所要時間、一般的に1分10秒〜1分25秒程度
の時間内で行うよう計画されており、この時間内で安全
に、周囲から見ても不安感が生じること無く作業できる
か否かで、熟練度判定の資料となっている。
【0023】「荷」の「排出」が完了したら、「合図
者」の信号により「巻上げ」操作を行いつつ「横行(後
進)」操作を開始し、出発地点に戻る操作を行う。出発
地点に接近したら目視操作で、「横行(後進)減速」操
作や「巻き下げ」を同時進行で行い、「静かな停止、振
れの無い停止」のための「横行(後進)操作(加速と減
速操作の繰り返し)」を行って出発地点に「着床」させ
る。「着床」させた後次回の積み込みを待つ態勢にな
る。
【0024】「荷」の出発から目標地点への到達、停
止、そして「荷」排出、更に、出発地点まで戻り「着
床」させ、次回の「荷」の積み込み完了となるまでの所
要時間は、一般的には2分50秒〜3分10秒程度の時
間内で行うよう計画されている。
【0025】
【従来の技術】ダム建設現場においてコンクリートと供
給するためにケーブルクレーンが使用されている。この
ケーブルクレーンは図3で示すようなもので構成され、
ワイヤー1,2の上とトロリー3,4が移動し広い範囲
の作業を可能にしている。トロリー3に吊り下げられ
た、バケット5をA点からB点又は、C点からD点に移
動する為のウインチ6,7,8,9と駆動装置10,1
1,12,13を備えている。
【0026】バッチャープラント14により製造された
コンクリートをトランスファーカ15にてバケット5に
放出する。完了後トランスファーカは後退する。その動
作を確認後ケーブルクレーン運転室16でオペレーター
がケーブルクレーン操作盤を操作し駆動装置10,1
1,12,13に指令を与えウインチ6,7,8,9を
駆動させバケット5をA点からB点又は、C点からD点
間の打設地点迄移動させバケット15の底を開きコンク
リートを放出し、完了後バンカーラインまでバケット5
を移動させバンカーライン上にバケット5を着床させて
いる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】この様な手段で作業を
行った時オペレーターが目視でバケット位置を監視しな
がら移動させる為加速、減速した時に生ずるバケットの
振れ止め作業、バケットからのコンクリートを放出した
時に生ずるバケットの上下動止め作業、バンカーライン
上に正しく着床させる作業等をオペレーターの勘で行っ
ている為オペレーターが熟練した者でないと危険であり
又、作業能率があがらず夜間作業、霧の掛かった時など
悪条件下では運転が困難であり問題視される。
【0028】この発明は以上の問題を解決するものであ
り、バケットの振れ止め、上下動止め、着床、位置決め
を完全自動化し、作業能率を上げまた、単純な繰り返し
作業による運転操作ミス、並びにトランスファーカ、コ
ンクリートバケットとの接触事故等、バンカー線での危
険作業を排除し省力化をしたケーブルクレーン自動運転
システムを提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】この発明は各ウインチ
6,7,8,9にパルス発振機61,71,81,91
を取り付けワイヤーの繰出し量を計測しトロリーの位置
及び速度をデーター化しその信号を光ファイバー100
により中央処理装置(人工頭脳)101に送り演算処理
し、その状況に合った運転指令信号を光ファイバーによ
り各ウインチ駆動装置10,11,12,13に送り運
転制御を行う。
【0030】制御手段として前期繰出し量を取り込みト
ロリーの現在位置及びバケットの現在位置座標を演算し
更にトロリーの全走行範囲及びバケットの全巻上下範囲
の座標を演算し記憶させる。
【0031】トランスファーカ15からのコンクリート
放出完了信号を受けてこの信号により自動運転を開始す
る。
【0032】A 自動運転に必要な各制御内容 A−1(荷の上下動抑制制御) A−1−1(地切り制御) 巻上下ウインチ駆動装置に巻上指令を与え地切り制御を
開始する地切り制御は巻きワイヤーのたるみ量をバケッ
ト現在位置座標より演算しその量だけを所定の速度で巻
き上げる巻きワイヤーのたるみ量が無くなった時横行主
索の撓み量とバケット重量による撓み量を演算しバケッ
トの上下動止めを行い所定の速度で一定位置まで巻き上
げる。 A−1−2(加速制御) 地切り制御により、吊られた荷は打設地点A点からB点
又は、C点からD点に移動するが荷を吊っている横行ト
ロリーを移動する為横行ウインチ(エンドレスウイン
チ)に駆動信号を与えワイヤーの移動が始まる横行トロ
リーの加速が始まると当然のごとく下部に吊られた荷は
横行トロリー垂直下部線上より後方に位置し横行トロリ
ーに、引かれる形となって横行トロリーと共に、加速す
る。ところが、荷は振り子運動を始め横行トロリー垂直
下部線上より前方向に移動しようとするが、ここで振り
子運動をしてしまうと制御不能となる為ここではお互い
の速度差が生じないように横行トロリー水力下部線上よ
り後方に位置するよう初速と加速速度を決める。 A−2(荷の走行速度制御) A−2−1(クルーズコントロール制御) 荷を吊って横行すると加速が付いていくこととなるこの
結果は、荷は振り子運動を始め横行トロリー垂直下部線
上より前方向に移動しようとするその結果は、荷と横行
トロリーに速度差が生じ制御不能となる。ここでは、横
行トロリーの速度を一定とする為、横行ウインチに取付
けている検出器よりの信号を演算し横行駆動装置を、制
御する。 A−3(荷の振れ止め制御) A−3−1(減速制御) 巡航速度で走行して打設地点A点からB点又は、C点か
らD点に移動し打設地点に近くなって来ると荷をその地
点に止めようとする為、横行トロリーの速度を落してい
くその時、荷は振り子運動を始め横行トロリー垂直下部
線上より前方向に移動しようとするその運動が、一定周
期の運動とする為減速制御では、横行トロリーと荷の速
度差を制御可能な範囲にて速度を落すこととなる。 A−3−2(空走制御) 減速制御にて荷は振り子運動を始め横行トロリー垂直下
部線上より前方向に移動しようとするその運動が、一定
周期の運動になり荷と横行トロリーの速度差を一定に保
つ為一定の時間を空走させ同調を保つ。 A−3−3(追い込み制御) 空走制御にて、打設地点B点又は、D点の上に横行トロ
リーが走行完了する寸前に荷の振れを完全に止める為、
一定周期の運動になっている荷と横行トロリーの速度差
を完全に打ち消す打設点前にて横行トロリーは急減速を
する荷は振り子運動を始め横行トロリー垂直下部線上よ
り前方向に移動しようとするその時、もう一度横行トロ
リーは急加速を始め一気に荷に追い着き速度差をゼロに
し荷を止める。 A−4(荷の上下動抑制制御) A−4−1(材料放出時の抑制) 追い込み制御を行い荷を打設地点に巻き下げをし打設地
点上部に荷を近付け荷を停止コンクリートを放出させる
こととなるが、荷を放出させた段階で急激な重量差が生
じ主索がその為に上方に跳ね上がる結果となる。主索に
吊られた荷は上下動を開始する。主索の撓み量を荷重、
位置により計測し、演算値によりコンクリートを放出さ
せる段階において巻き上げを開始し上下のエネルギーを
吸収してしまう制御を行う。
【0033】以上バケットから荷を放出し帰路に向かっ
てケーブルクレーンを運行するわけだが、荷を巻き上げ
ながら加速制御⇒クルーズコントロール制御⇒減速制御
⇒空走制御⇒追い込み制御⇒上下動止め制御をバンカー
ライン上に停止した段階で一回の運行を終了するわけだ
が、ケーブルクレーン自動運行システムは各制御に人工
頭脳により、判断機能、学習機能を有しており一回の運
行が終了すると独自の最適値パラメーターを探す機能に
より運行のスピードを短縮する。
【0034】以上各システムフローと内訳、パターン
図、図面を添付する。
【0035】
【発明の作動】片側走行式または、両側走行式のケーブ
ルクレーンは、巻上下装置、横行装置、走行装置及び主
索調整装置等の機械装置、制御装置と各種のワイヤーロ
ープ並びにワイヤーロープを支持又は固定する装置で構
成されている。巻上下装置、横行装置、走行装置からそ
れぞれの動作目的を達成するためのワイヤーロープが張
り渡されており主索上を横行する横行トロリー、巻上げ
ワイヤーロープ、フックブロックを介して「荷」を吊り
下げており、巻上下装置、横行装置、走行装置及び主索
調整装置等の機械装置を操作することにより広範囲な空
間へ「荷」を移動させることが可能となっている。
【0036】当該「荷」を移動させる為の手段として、
クレーン運転士の「運転操作」に代わり得る制御を、巻
上下装置、横行装置、走行装置及び主索調整装置等の機
械装置に回転検出器を取付けて、この回転検出器から必
要なデーターを取得し、中央演算処理装置で所要の演算
処理を行った結果を、当該駆動装置へ伝送して必要な駆
動を行うもので、次の制御要素で構成する。
【0037】B−1「荷」の位置決め制御(減速・空走
・追い込みの各制御を含む一連の制御) 目標位置(前
後方向の距離、出発点からの高低差)で「荷」を停止さ
せ目標位置に合致させる制御。 B−2「荷」の振れ止め制御 「荷」を「静かに停止」させる(振れを止めて、垂直に
「荷」を巻き下げる)制御。 B−3「荷」の上下動抑制制御 「荷」をコンクリートバケット等から排出する時の撓み
量の急変による上下動を予測し、上下動を抑制する制
御。 B−4「荷」の横行速度制御(巡航速度制御・クルーズ
コントロール) 横行速度の自動運転制御のうち、機械的反応遅れ、制御
誤差を吸収し、「荷」を運搬する時に生ずる横行速度の
揺れを無くする制御。 B−5「荷」の着床制御 B−6「荷」の着床検出 コンクリートバケット等が、所定の位置に確実に着床し
たかどうか判定し、検出する装置。 B−7主索張力一定化制御 片側走行式ケーブルクレーンで走行を行う時、主索が円
運動するのに対して軌索が楕円運動するために生ずる主
索張力の変動を、演算処理装置により、演算し、演算結
果による補正量を主索調整装置に指令を与え当該主索調
整装置を駆動して、主索張力を一定化する制御システ
ム。クレーン運転士の監視の下に動作しクレーン運転士
の操作を補助するもの。
【0038】
【実施例】ケーブルクレーンの対象機種としては片側軌
索式ケーブルクレーン、両側走行式ケーブルクレーンな
ど従来から高度な熟練技術を持ったオペレーターのみ扱
える機種を対象とした。
【0039】主たるシステムは、主索自動調整システ
ム、ケーブルクレーン自動運行システムを組み合わせた
システムでありケーブルクレーンの運行に関する全てを
網羅している。
【0040】主索自動調整システムは、(図1)片側軌
索式ケーブルクレーンの場合主索固定塔1より対岸まで
張索された主索2を支持している走行トロリー3を開始
軌索4が張索されており、この当該主索2に走行可能な
横行トロリーブロック5が走行する。当該トロリーブロ
ック5下部には、牽引用ワイヤーロープ6が装備されて
おり、このワイヤーロープ末端にはブックブロック7が
装備されておりここに、バケット及び荷8などが吊られ
ることとなる。
【0041】軌索4のワイヤーロープを走行トロリー3
が走行するため、主索に掛る張力9が一定ではないた
め、主索に異常張力が加わる結果となる。
【0042】主索には異常張力が加えられるとそのワイ
ヤーの安全基準である切断加重を越えてしまう特性を有
しているので、片側軌索式ケーブルクレーン、は主索調
整索を有しており、その調整索を主索調整ウインチ11
により調整し主索撓み量及びテンションを一定にしてい
る。
【0043】従来この作業はケーブルクレーンオペレー
ターの勘とその場の判断により実行されていた。
【0044】主索自動調整システムは、走行トロリー3
の走行位置に合わせ常に主索に撓み量(サグ量)を、一
定にするように走行ウインチ14、主索ウインチ11に
検出器15を付け中央制御室に設けられたコンピュータ
16により演算し瞬時に主索調整ウインチ11に信号を
与え制御するシステムである。
【0045】ケーブルクレーン自動運行システムは、従
来自動化が困難といわれた片側軌索式ケーブルクレー
ン、両側走行式ケーブルクレーンを対称としたシステム
である。何故、自動化が困難であったか?それは、片側
軌索式ケーブルクレーン、両側走行式ケーブルクレーン
は、ワイヤーロープで構成されており、天井クレーン、
橋型クレーンのような安定性のある荷の加重が掛る主た
る物(鋼材)を有していないためである。
【0046】周知のようにケーブルクレーンは主索2と
いわれるワイヤーを主索固定塔より対岸まで張索し主索
を支持している走行トロリー3を開始軌索4が張索され
ているため加重は3点間支持となる。2点より3点の方
がケーブルクレーンの場合不安定であり又、荷の上下動
も大きい。この為に片側軌索式ケーブルクレーン、両側
走行式ケーブルクレーンの自動運転は敬遠されていた。
【0047】ケーブルクレーン自動運行システムは、人
工頭脳を取り入れ高度な技術の人間のオペレーションに
類似するように製作されている。
【0048】次にソフトの内訳を記載する。
【0049】 (往路) トランスファーカよりコンクリート放出完了信号(クレーン自動運転開始) ▽ 1.巻上開始 (吊りワイヤーの弛み分) 急加速 ▽ 2.巻上げ (地切り制御) [横行ワイヤーバケット重量によりMAX撓み時] 急減速 [横行ワイヤーのバネ係数を少なくする制御] ▽ 3.巻上げ (所定の位置まで) リニア加速 ▽ ▽振れ止めソフト起動 4.横行 (巻上げ80%位の位置から) 急加速 [バケットを振らし横行トロリーよりバケットが前に出ないよう に制御] ▽ 5.巻上げ (所定の位置まで) リニア減速 [慣性を無くす制御] ▽ 6.巻き下げ (所定の位置まで) リニア加速 ▽ 7.横行 (横行MAXスピードまで) 再急加速 [バケットが横行トロリー真下にくる間に加速完了させる制御] [横行トロリーとバケットの速度が同じになる為トロリーから見 てバケットは振れていない] ▽ 8.横行 (横行MAXスピードで減速点まで走行) [機械系のオーバースピード及びロースピードを無くす為にクル ーズコントロール制御] ▽ 9.巻き下げ (所定の位置まで停止) [巻き下げ、低速にて位置決め] ▽ 10.横行 (減速転移到着) 急加速 [バケット横行トロリーより前に振れる大きく振らし減速制御] [バケットが振れている間に減速を終り一定速度で横行させる空 走制御] ▽ 11.横行 (空走制御中に) 急加速 [バケットが振れている間に横行急加速し追い込み制御] ▽ 12.横行 (横行停止位置手前) 急減速 [バケットが横行トロリー真下にきた時横行低速走行させる位置 決め制御] △振れ止めソフト終了 ▽ 13.巻き下げ (所定の位置まで) リニア加速 [空走制御中に巻き下げ開始] ▽ 14.巻き下げ (所定の位置にて停止) リニア減速 [巻き下げ低速にし位置決め制御] ▽ (コンクリートバケット内コンクリート放出) (復路) ▽ 15.巻き下げ (上下動抑制、制御) 急加速 ▽ 急減速 [コンクリート自重にて横行ワイヤーの撓み分だけ巻き下げ] [横行ワイヤーのバネ係数を少なくする制御] ▽ 16.巻上げ (所定の位置まで) リニア加速 ▽ ▽振れ止めソフト起動 17.横行 (巻上げ80%位の位置から) 急加速 [バケットを振らし横行トロリーよりバケットが前に出ないよう に制御] ▽ 18. (所定の位置まで) リニア減速 [慣性を無くす制御] ▽ 19.横行 (横行MAXスピードまで) 再急加速 [バケットが横行トロリー真下にくる間に加速完了させる制御] [横行トロリーとバケットの速度が同じになる為トロリーから見 てバケットは振れていない] ▽ 20.横行 (横行MAXスピードで減速点まで走行) [機械系のオーバースピード及びロースピードを無くす為にクル ーズコントロール制御] ▽ 21.横行 (減速転に到着) 急加速 [バケット横行トロリーより前に振れる大きく振らし減速制御] [バケットが振れている間に減速を終り一定速度で横行させる空 走制御] ▽ 22.横行 (空走制御中に) 急加速 [バケットが振れている間に横行急加速し追い込み制御] ▽ 23.横行 (横行停止位置手前) 急減速 [バケットが横行トロリー真下に来たとき横行低速走行させる位 置決め制御] △振れ止めソフト終了 ▽ 24.巻き下げ (所定の位置まで) リニア加速 [空走制御中に巻き下げ開始] ▽ 25.巻き下げ (バンカーライン上にて停止) リニア減速 [巻き下げ低速にし位置決め制御] ▽ トランスファーカへ着床信号を出力する(クレーン自動運転停止 )
【0050】
【発明の効果】
・「ケーブルクレーン運転士の免許取得者であれば、熟
練度の高い運転士を必要としなくても良い」「運搬を長
時間繰り返す作業でも能率低下を招かない」ことから、
運転士を、確保しやすくなること。
【0051】・熟練度の高い運転士を確保できた場合で
も、当該運転士を長時間運転席に縛り付けることを要し
ない。
【0052】・長時間に及ぶ繰り返し作業であっても、
「高度な緊張を継続する」ことを要求しなくても良い。
【0053】・特殊なセンサーや検出器を用いていない
(汎用性の高い機器を使用している)ので、比較的安価
に自動化を達成できる。
【0054】・ケーブルクレーンの設置条件が変わって
も、プログラムの内条件設定(定数)部分の変更で済む
ので、現地適応性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】主索自動調整説明図。
【図2】従来例の説明図。
【図3】従来のケーブルクレーンの平面及び立面図。
【図4】斜視図。
【図5】片側弧動式ケーブルクレーンの斜視図。
【図6】両側走行式ケーブルクレーンの斜視図。
【図7】同上。
【図8】固定式ケーブルクレーンの斜視図。
【図9】運転フローチャート(往路)。
【図10】同上。
【図11】運転フローチャート(復路)。
【図12】同上。
【図13】自動運転パターン図(往路)。
【図14】自動運転パターン図(復路)。
【図15】地切り制御説明図。
【図16】振れ止め制御説明図。
【符号の説明】
1 主索固定塔 2 主索 3 走行トロリー 4 軌索 5 横行トロリーブロック 6 牽引用ワイヤーロープ 7 フックブロック 8 バケット・荷 11 ウインチ 14 走行ウインチ 15 検出器 16 コンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 広本勝男 東京都中央区日本橋本町4−12−20 佐藤 工業株式会社内 (72)発明者 岩倉康弘 静岡県沼津市大岡1961 白木屋ハイツI− 307 (72)発明者 野間寛 神奈川県横浜市神奈川区神奈川2−14−1 ダイヤモンドマンションM204 (72)発明者 倉根貞治 東京都大田区大森本町1−2−5 コーポ 三樹306号

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 片側軌索式ケーブルクレーン、両側走行
    式ケーブルクレーンは、荷を上下左右に移動するため、
    巻き上下ウインチ、横行ウインチ、走行ウインチ、主索
    調整ウインチからなり、ウインチから各種ワイヤーが張
    索されてケーブルクレーンを構成し、当該ケーブルクレ
    ーンに置いてフックブロックに吊り下げた荷を所定の位
    置に自動で運行させるために必要な荷の位置決め制御
    (打設地点及びバンカーライン上での制御)、荷の振れ
    止め制御(減速制御)(空走制御)(追込制御)、荷の
    上下動抑制制御(地切り制御、材料放出時の制御)、荷
    の走行速度制御(クルーズコントロール制御)、荷の着
    床制御(バンカーライン上での制御)、主索自動制御
    (主索の撓み量を一定にする制御)を備えたことを特徴
    とするケーブルクレーンの自動運転装置。
JP12524094A 1994-06-07 1994-06-07 ケーブルクレーンの自動運転装置 Pending JPH07330288A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114084855A (zh) * 2021-10-09 2022-02-25 四川美术学院 一种废墟搜救自动化平台

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