JPH07329845A - 車体組立検査方法 - Google Patents

車体組立検査方法

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JPH07329845A
JPH07329845A JP6125231A JP12523194A JPH07329845A JP H07329845 A JPH07329845 A JP H07329845A JP 6125231 A JP6125231 A JP 6125231A JP 12523194 A JP12523194 A JP 12523194A JP H07329845 A JPH07329845 A JP H07329845A
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JP
Japan
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assembly
vehicle body
inspection
welding
station
Prior art date
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Application number
JP6125231A
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English (en)
Inventor
Toyohiko Fujioka
豊彦 藤岡
Natsuki Sato
夏樹 佐藤
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】所定の検査基準を満たす複数の車体部品が組み
合わされて構成される組立体における接合部分に溶接が
施されて形成される車体構成部材を、その溶接変化につ
いての検査結果が、精度及び信頼性が高められることに
なるものとなす。 【構成】成形加工によって得られる複数の車体部品の夫
々に関する検査及び修正を行う工程(P1〜P5,K1
〜K5),複数の車体部品に設けられた接合部分を予め
設定された態様をもって組み合わせたもとで、複数の車
体部品を螺子部材を用いて締結して組立体を得る工程
(A1,A2),組立体についての検査を行う工程(K
6,K8),組立体における接合部分に溶接を施して車
体構成部材を得る工程(W1,W2)、及び、車体構成
部材に生じた溶接変化を検査する工程(K7,K9)を
含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の生産にあた
り、実際の量産品の製造に先立って製作される試作車体
を、複数の車体部品あるいはそれらに基づく組立体につ
いての検査を適宜行いつつ組み立てていく車体組立検査
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車が生産されるにあたっては、量産
に先立ってその自動車の車体を予め試作するための、試
作車体製作ラインが設置されることが多い。試作車体製
作ラインにおいては、所望の試作車体が得られるまでに
各工程において生じる問題点が検証され、その検証結果
が、量産品とされる自動車の車体を製造する車体製造ラ
インに反映されるようになされる。
【0003】例えば、モノコック型の試作車体を製作す
る試作車体製作ラインにおいては、一般に、試作車体を
構成する最小単位とされる複数のパネル部材等の車体部
品の夫々が、素材にプレス加工が施されて形成されるプ
レス成形品等として得られ、それらの車体部品の各々に
ついての寸法精度が、予め設定された検査基準を満たす
ものであるか否かの検査が行われる。その検査の結果、
検査基準を満たさないことが判明した車体部品に関して
は、プレス成形品としての修正,プレス加工に用いられ
た金型についての修正等が、検査基準を満たすものとさ
れるまで繰り返して行われる。
【0004】そして、検査基準を満たすものとされた複
数の車体部品が、予め設定された組み合わせをもって仮
組されて組立体が形成され、その組立体を構成する複数
の車体部品における接合部分が溶接されて、試作車体を
構成する比較的大なる部材とされる車体構成部材が形成
される。このようにして得られる車体構成部材について
は、溶接された接合部分に生じる溶接歪み等の溶接変化
が検査される。そして、検査結果が良好でない場合に
は、例えば、前工程における、プレス成形品として得ら
れる車体部品についての検査にあたっての検査基準がよ
り厳しくされる等の対策がとられる。
【0005】このようにして、試作車体を構成する最小
単位とされる複数のパネル部材等の車体部品の夫々につ
いての寸法,車体部品を得るためのプレス加工に供され
る金型についての型寸法等が設定され、その結果が、量
産品とされる自動車の車体を製造する車体製造ラインに
反映されるものとされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の如くの試作車体
製作ラインにおいては、通常、複数のプレス成形品とさ
れる車体部品の各々が、それに設けられた接合部分が隣
接する他のものにおける接合部分に重ね合わされる状態
をもって仮組され、それにより得られる組立体における
接合部分に対して溶接が施される。従って、組立体に対
する溶接により得られる車体構成部材は、組立体に対し
て行われる溶接自体による影響のみならず、組立体に加
えられる溶接治具による加圧力,組立体を構成する複数
の車体部品間における隙間等の影響をも受けるものとさ
れ、従って、例えば、車体構成部材を対象として行われ
る溶接変化についての検査の結果が、溶接変化による歪
みに加え、それ以外の種々の変位,変動等による歪みを
も含むものとなって、溶接変化による歪みを正確にあら
わすものでなくなってしまうという問題がある。
【0007】斯かる点に鑑み、本発明は、各々が所定の
検査基準を満たすプレス成形品等とされる複数の車体部
品が組み合わされて構成される組立体を、それに溶接が
施されることに起因して生じる変化である溶接変化が正
確に検出される車体構成部材が得られるものとなし、そ
れにより、車体構成部材を対象として行われる溶接変化
についての検査の結果を、精度及び信頼性が高められる
ものとなすことができる車体組立検査方法を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係る車体組立検査方法は、成形加工によっ
て得られる複数の車体部品の夫々に関する検査及び修正
を行い、検査の対象とされ、さらには、修正が施された
複数の車体部品に設けられた接合部分を予め設定された
態様をもって組み合わせたもとで、複数の車体部品を螺
子部材を用いて締結して組立体を得るとともに、その組
立体についての検査を行い、さらに、組立体における接
合部分に溶接を施して車体構成部材を得るとともに、車
体構成部材に生じた溶接変化を検査するものとされる。
【0009】また、本発明に係る車体組立検査方法にお
ける一例にあっては、上述の如くに複数の車体部品に関
する検査及び修正,組立体の形成及びそれについての検
査,及び、車体構成部材の形成及びそれに生じた溶接変
化についての検査を行うにあたり、組立体における接合
部分に施される溶接が、その組立体を螺子部材による締
結から解除する作業を伴って行われるものとされる。
【0010】
【作用】上述の如くの本発明に係る車体組立検査方法に
よれば、溶接変化についての検査が行われる車体構成部
材が、各々の接合部分が予め設定された態様をもって組
み合わされた複数の車体部品が螺子部材が用いられて締
結されたものとされて得られる組立体に、その接合部分
に溶接が施されて構成される。斯かる組立体を構成する
複数の車体部品は、螺子部材により、隣接するもの同士
の接合が適正に維持される状態とされるべく行われ、そ
れにより、組立体が、その接合部分に施される溶接の影
響以外の影響を実質的に受けないものとされるもとで溶
接されることになる。従って、組立体における接合部分
に溶接が施されることに起因して生じる変化である溶接
変化が正確に検出される車体構成部材が得られることに
なるので、車体構成部材を対象として行われる溶接変化
についての検査の結果が、精度及び信頼性が高められる
ものとされることになる。
【0011】
【実施例】図2は、本発明に係る車体組立検査方法の一
例が実施される試作車体製作ラインを概念的にあらわ
す。この図2に示される試作車体製作ラインは、車体製
造ラインにおいてモノコック型の車体が量産されるに先
立って、そのモノコック型の車体に相当する試作車体を
製作し、それに関連して明らかにされた問題点を検証
し、その検証結果を車体製造ラインに反映させるべく設
置されたものとされている。
【0012】図2に示される試作車体製作ラインには、
試作車体を構成するルーフ部,右サイド部,左サイド部
等の各種の車体構成部材が夫々製作されるライン部分L
1,L2,L3,・・・,Ln(nは正整数)と、これ
らのライン部分L1,L2,L3,・・・,Lnにおい
て夫々製作された各種の車体構成部材が用いられて試作
車体が組み立てられるライン部分LAとが含まれてい
る。そして、ライン部分L1,L2,L3,・・・,L
nの夫々は、そこにおいて本発明に係る車体組立検査方
法の一例が実施されるものとされており、例えば、ライ
ン部分L1においては、車体構成部材の一つである、サ
ンルーフ用の開口部が設けられたルーフ部が製作され
る。
【0013】ライン部分L1は、図1に示される如く
に、プレス加工ステーションP1,P2,P3,P4及
びP5,検査ステーションK1,K2,K3,K4 ,K
5,K6,K7,K8及びK9,組立ステーションA1
及びA2、及び、溶接ステーションW1及びW2を含む
ものとされている。斯かるライン部分L1において、本
発明に係る車体組立検査方法の一例が実施される際に
は、プレス加工ステーションP1において、素材にプレ
ス加工を施して、ルーフ部における開口部の周囲に取り
つけられる固定枠部材を車体部品として得るとともに、
プレス加工ステーションP2において、素材にプレス加
工を施して、プレス加工ステーションP1において得ら
れる固定枠部材に取り付けられる固定枠補強部材を車体
部品として得る。また、プレス加工ステーションP3に
おいて、素材にプレス加工を施して、ルーフ部の本体部
分を成す、サンルーフ用の開口部が形成されたルーフパ
ネルを車体部品として得る。さらに、プレス加工ステー
ションP4において、素材にプレス加工を施して、ルー
フ部における前端部を成すフロントヘッダーを車体部品
として得るとともに、プレス加工ステーションP5にお
いて、素材にプレス加工を施して、ルーフ部における後
端部を成すリアヘッダーを車体部品として得る。
【0014】そして、プレス加工ステーションP1にお
いて得られた固定枠部材の形状,寸法等についての検査
を検査ステーションK1において,プレス加工ステーシ
ョンP2において得られた固定枠補強部材の形状,寸法
等についての検査を検査ステーションK2において,プ
レス加工ステーションP3において得られたルーフパネ
ルの形状,寸法等についての検査を検査ステーションK
3において,プレス加工ステーションP4において得ら
れたフロントヘッダーの形状,寸法等についての検査を
検査ステーションK4において、そして、プレス加工ス
テーションP5において得られたリアヘッダーの形状,
寸法等についての検査を検査ステーションK5におい
て、夫々行う。
【0015】検査ステーションK1における検査の結
果、固定枠部材が予め設定された検査基準を満たさない
ものである場合には、プレス加工ステーションP1にお
いて、検査ステーションK1における検査の結果に基づ
き、例えば、素材にプレス加工を施す金型等についての
修正を行い、修正された金型により素材にプレス加工を
施して修正された固定枠部材を得る作業を行う。このよ
うな、検査ステーションK1における固定枠部材の成形
及び検査ステーションK1での検査の結果に基づく修正
は、修正された固定枠部材が検査ステーションK1にお
ける検査基準を満たすものとなるまで繰り返して行う。
【0016】同様に、プレス加工ステーションP2にお
いては、固定枠補強部材の成形及び検査ステーションK
2での検査の結果に基づく修正を、修正された固定枠補
強部材が検査ステーションK2における検査基準を満た
すものとなるまで繰り返して行い、プレス加工ステーシ
ョンP3においては、ルーフパネルの成形及び検査ステ
ーションK3での検査の結果に基づく修正を、修正され
たルーフパネルが検査ステーションK3における検査基
準を満たすものとなるまで繰り返して行い、プレス加工
ステーションP4においては、フロントヘッダーの成形
及び検査ステーションK4での検査の結果に基づく修正
を、修正されたフロントヘッダーが検査ステーションK
4における検査基準を満たすものとなるまで繰り返して
行い、さらに、プレス加工ステーションP5において
は、リアヘッダーの成形及び検査ステーションK5での
検査の結果に基づく修正を、修正されたリアヘッダーが
検査ステーションK5における検査基準を満たすものと
なるまで繰り返して行う。
【0017】検査ステーションK1及びK2における検
査基準を夫々満たすものとされた固定枠部材及び固定枠
補強部材については、組立ステーションA1において、
仮組みを行う。組立ステーションA1には、図3に示さ
れる如くの、定盤11を備えて構成される部材保持手段
10が設置されている。部材保持手段10における定盤
11上には、複数の支持部材13,固定枠部材位置決め
ピン14Aを有する位置決め部材14,各々が固定枠補
強部材位置決めプレート15Aを有する複数の位置決め
部材15、及び、複数の対向配置されたクランプ部材1
6及びクランプ受け部材17の組が設けられている。ク
ランプ部材16は、対向するクランプ受け部材17に係
合するロック状態とその係合が解除されるアンロック状
態とを選択的にとるものとされている。
【0018】組立ステーションA1においては、図3に
おいて一点鎖線により示される如くに、搬入された固定
枠部材20及び固定枠補強部材21を、夫々における接
合部分が試作車体を実際に構成する状態と同じ状態もっ
て重ね合わされるようにして、定盤11上に配置する。
そして、固定枠部材20を固定枠部材位置決めピン14
Aに係合させて定盤11上での位置決めを行い、また、
固定枠補強部材21を固定枠補強部材位置決めプレート
15Aに係合させて定盤11上での位置決めを行う。
【0019】続いて、定盤11上における位置決めがな
された固定枠部材20を、複数の支持材13によって支
持されたものとなしたもとで、各クランプ部材16をロ
ック状態となし、それにより、固定枠部材20を、クラ
ンプ部材16とクランブ受け部材17とによって保持さ
れたものとなす。また、斯かる際、定盤11上における
位置決めがなされた固定枠補強部材21を、その接合部
分が固定枠部材20における接合部分を保持するクラン
プ部材16とクランプ受け部材17によって保持される
ものとなして、固定枠部材20と固定枠補強部材21と
を仮組状態とする。
【0020】そして、定盤11上において仮組状態をも
って支持された固定枠部材20及び固定枠補強部材21
に対して、各々における接合部分間の隙間寸法,各々に
おける接合部分の面精度等についての検査を行う。斯か
る固定枠部材20及び固定枠補強部材21における接合
部分に関する検査は、部材保持手段10により、固定枠
部材20及び固定枠補強部材21が、仮組状態とされて
位置決めされるとともに全体が確実に保持されたもとで
行われるので、その迅速化が図られるとともに、得られ
るデータの精度が高められることになる。
【0021】仮組状態をもって保持された固定枠部材2
0及び固定枠補強部材21が、それらの接合部分に関す
る検査の結果、検査基準を満たさないものである場合に
は、固定枠部材20と固定枠補強部材21とについての
仮組修正を行い、あるいは、必要に応じて、プレス加工
ステーションP1における、組立ステーションA1での
接合部分に関する検査の結果に基づく固定枠部材20自
体の修正、及び、プレス加工ステーションP2におけ
る、組立ステーションA1での接合部分に関する検査の
結果に基づく固定枠補強部材21自体の修正を行って、
先に仮組みされた固定枠部材20及び固定枠補強部材2
1に代えて、修正された新たな固定枠部材20及び固定
枠補強部材21についての再仮組みを行う。斯かる組立
ステーションA1における固定枠部材20と固定枠補強
部材21とについての仮組修正あるいは再仮組みも、仮
組みされた固定枠部材20及び固定枠補強部材21が組
立ステーションA1における検査基準を満たすものとな
るまで繰り返して行う。
【0022】さらに、組立ステーションA1において
は、仮組みされた固定枠部材20及び固定枠補強部材2
1が組立ステーションA1における検査基準を満たすも
のとして得られた後、図4に示される如くに、仮組みさ
れた固定枠部材20及び固定枠補強部材21における重
ね合わされた接合部分に、予め設定された被溶接部位の
近傍となる位置に複数の螺子挿入孔を形成し、形成され
た螺子挿入孔の夫々に螺子部材25を挿入するととも
に、螺子部材25にナット26を螺合させて締め付け、
固定枠部材20と固定枠補強部材21とを螺子締結して
組立体30を得る。斯かる際における、固定枠部材20
及び固定枠補強部材21に対しての螺子部材25とナッ
ト26とによる螺子締結は、固定枠部材20と固定枠補
強部材21との接合が適正に維持されることになる加圧
力をもって行う。このようにして、仮組みされた固定枠
部材20及び固定枠補強部材21が螺子締結されて得ら
れる組立体30は、その接合部分に対してスポット溶接
が行われる際、溶接時における熱の影響以外の影響、例
えば、固定枠部材20及び固定枠補強部材21における
重ね合わされた接合部分における隙間等の影響が及ぼさ
れないものとされる。
【0023】次に、組立ステーションA1に備えられた
各クランプ部材16をアンロック状態として、組立ステ
ーションA1において得られた組立体30を、部材保持
手段10から外し、検査ステーションK6に搬送する。
検査ステーションK6においては、搬入された組立体3
0を構成する固定枠部材20及び固定枠補強部材21の
組立状態に関する検査と、組立体30における螺子締結
がなされた接合部分についての面精度,接合状態等につ
いての検査とを行う。このような検査ステーションK6
おける検査の結果は、適宜保存するとともに、必要に応
じて、組立ステーションA1,プレス加工ステーション
P1及びP2等に帰還する。
【0024】検査ステーションK6における検査がなさ
れた組立体30については、溶接ステーションW1にお
いて、スポット溶接を行う。溶接ステーションW1にお
ける組立体30に対するスポット溶接は、組立体30に
おける螺子締結がなされた接合部分に設定された複数の
溶接部位に対して順次施されるものとなし、それによ
り、組立体30を構成する固定枠部材20及び固定枠補
強部材21を溶接結合して、車体構成部材を得る。斯か
る各溶接部位におけるスポット溶接は、組立体30にお
ける当該溶接部位が属する接合部分が螺子部材25とナ
ット26とにより螺子締結された状態のもとで、あるい
は、組立体30における当該溶接部位が属する接合部分
を、それを螺子締結している螺子部材25とナット26
とを取り外して、螺子締結状態から解放したもとで行
う。
【0025】続いて、溶接ステーションW1において組
立体30にスポット溶接を施して得た車体構成部材を検
査ステーションK7に搬送し、検査ステーションK7に
おいて、搬入された車体構成部材における接合部分に生
じた溶接による変化についての検査を行う。斯かる溶接
による変化についての検査が行われる車体構成部材を形
成する組立体30は、各溶接部位が属する接合部分が螺
子部材25とナット26とにより螺子締結された状態の
もとでスポット溶接が施されるもの、あるいは、各溶接
部位が属する接合部分が、その溶接部位にスポット溶接
が施される直前まで、螺子部材25とナット26とによ
り螺子締結された状態におかれるものとされて、溶接時
の熱の影響以外の影響を受けないものとされるので、検
査ステーションK7において行われる車体構成部材にお
ける溶接による変化についての検査によって得られるデ
ータは、溶接歪みを正確にあらわすことになり、信頼性
が極めて高い検査結果が得られることになる。このよう
な検査ステーションK7おける検査の結果も、適宜保存
するとともに、必要に応じて、組立ステーションA1,
プレス加工ステーションP1及びP2等に帰還する。
【0026】検査ステーションK7における検査が行わ
れた車体構成部材については、図5に示される如くの車
体構成部材35として、組立ステーションA2に搬送す
る。また、それとともに、プレス加工ステーションP3
において得られ、検査ステーションK3における検査基
準を満たすものとされたルーフパネル,プレス加工ステ
ーションP4において得られ、検査ステーションK4に
おける検査基準を満たすものとされたフロントヘッダ
ー、及び、プレス加工ステーションP5において得ら
れ、検査ステーションK5における検査基準を満たすも
のとされたリアヘッダーを、夫々、図5に示される如く
のルーフパネル36,フロントヘッダー37及びリアヘ
ッダー38として、組立ステーションA2に搬送する。
【0027】組立ステーションA2においては、そこに
搬入された車体構成部材35,ルーフパネル36,フロ
ントヘッダー37及びリアヘッダー38を、部材保持手
段を用いて仮組状態となす。この組立ステーションA2
に備えられる部材保持手段は、車体構成部材35,ルー
フパネル36,フロントヘッダー37及びリアヘッダー
38を、試作車体を実際に構成する状態となるように位
置決めして保持するものとされる。
【0028】そして、組立ステーションA2において仮
組状態をもって保持された車体構成部材35,ルーフパ
ネル36,フロントヘッダー37及びリアヘッダー38
に対して、各々における接合部分間の隙間寸法,各々に
おける接合部分の面精度等についての検査を行う。斯か
る車体構成部材35,ルーフパネル36,フロントヘッ
ダー37及びリアヘッダー38における接合部分に関す
る検査は、部材保持手段により、車体構成部材35,ル
ーフパネル36,フロントヘッダー37及びリアヘッダ
ー38が、仮組状態とされて位置決めされるとともに全
体が確実に保持されたもとで行われるので、その迅速化
が図られるとともに、得られるデータの精度が高められ
ることになる。
【0029】仮組状態をもって保持された車体構成部材
35,ルーフパネル36,フロントヘッダー37及びリ
アヘッダー38が、それらの接合部分に関する検査の結
果、検査基準を満たさないものである場合には、車体構
成部材35,ルーフパネル36,フロントヘッダー37
及びリアヘッダー38についての仮組修正を行い、ある
いは、必要に応じて、プレス加工ステーションP3にお
ける、組立ステーションA2での接合部分に関する検査
の結果に基づくルーフパネル36自体の修正,プレス加
工ステーションP4における、組立ステーションA2で
の接合部分に関する検査の結果に基づくフロントヘッダ
ー37自体の修正、及び、プレス加工ステーションP5
における、組立ステーションA2での接合部分に関する
検査の結果に基づくリアヘッダー38自体の修正を行っ
て、先に仮組みされた車体構成部材35,ルーフパネル
36,フロントヘッダー37及びリアヘッダー38に代
えて、車体構成部材35と修正された新たなルーフパネ
ル36,フロントヘッダー37及びリアヘッダー38と
についての再仮組みを行う。斯かる組立ステーションA
2における車体構成部材35,ルーフパネル36,フロ
ントヘッダー37及びリアヘッダー38についての仮組
修正あるいは再仮組みも、仮組みされた車体構成部材3
5,ルーフパネル36,フロントヘッダー37及びリア
ヘッダー38が組立ステーションA2における検査基準
を満たすものとなるまで繰り返して行う。
【0030】さらに、組立ステーションA2において
は、仮組みされた車体構成部材35,ルーフパネル3
6,フロントヘッダー37及びリアヘッダー38が組立
ステーションA2における検査基準を満たすものとして
得られた後、仮組みされた車体構成部材35,ルーフパ
ネル36,フロントヘッダー37及びリアヘッダー38
における重ね合わされた接合部分に、予め設定された被
溶接部位の近傍となる位置に複数の螺子挿入孔を形成
し、形成された螺子挿入孔の夫々に螺子部材を挿入する
とともに、その螺子部材にナットを螺合させて締め付
け、車体構成部材35,ルーフパネル36,フロントヘ
ッダー37及びリアヘッダー38を螺子締結して大規模
組立体を得る。斯かる際における、車体構成部材35,
ルーフパネル36,フロントヘッダー37及びリアヘッ
ダー38に対しての螺子部材とナットとによる螺子締結
も、車体構成部材35,ルーフパネル36,フロントヘ
ッダー37及びリアヘッダー38のうちの隣接するもの
同士の接合が適正に維持されることになる加圧力をもっ
て行う。このようにして、仮組みされた車体構成部材3
5,ルーフパネル36,フロントヘッダー37及びリア
ヘッダー38が螺子締結されて得られる大規模組立体
は、その接合部分に対してスポット溶接が行われる際、
溶接時における熱の影響以外の影響、例えば、車体構成
部材35,ルーフパネル36,フロントヘッダー37及
びリアヘッダー38の相互間における重ね合わされた接
合部分における隙間等の影響が及ぼされないものとされ
る。
【0031】次に、組立ステーションA2において得ら
れた大規模組立体を、部材保持手段から外し、検査ステ
ーションK8に搬送する。検査ステーションK8におい
ては、搬入された大規模組立体を構成する車体構成部材
35,ルーフパネル36,フロントヘッダー37及びリ
アヘッダー38の組立状態に関する検査と、大規模組立
体における螺子締結がなされた接合部分についての面精
度,接合状態等についての検査とを行う。このような検
査ステーションK8おける検査の結果は、適宜保存され
るとともに、必要に応じて、組立ステーションA2,プ
レス加工ステーションP3,P4及びP5等に帰還され
る。
【0032】検査ステーションK8における検査がなさ
れた大規模組立体については、溶接ステーションW2に
おいて、スポット溶接を行う。溶接ステーションW2に
おける大規模組立体に対するスポット溶接は、大規模組
立体における螺子締結がなされた接合部分に設定された
複数の溶接部位に対して順次施されるものとなし、それ
により、大規模組立体を構成する車体構成部材35,ル
ーフパネル36,フロントヘッダー37及びリアヘッダ
ー38を溶接結合して、試作車体のルーフ部を形成する
大規模車体構成部材を得る。斯かる各溶接部位における
スポット溶接も、大規模組立体における当該溶接部位が
属する接合部分が螺子部材とナットとにより螺子締結さ
れた状態のもとで、あるいは、大規模組立体における当
該溶接部位が属する接合部分を、それを螺子締結してい
る螺子部材とナットとを取り外して、螺子締結状態から
解放したもとで行う。
【0033】続いて、溶接ステーションW2において大
規模組立体にスポット溶接を施して得た、試作車体のル
ーフ部を形成する大規模車体構成部材を検査ステーショ
ンK9に搬送し、検査ステーションK9において、搬入
された大規模車体構成部材における接合部分に生じた溶
接による変化についての検査を行う。斯かる溶接による
変化についての検査が行われる大規模車体構成部材を形
成する大規模組立体は、各溶接部位が属する接合部分が
螺子部材とナットとにより螺子締結された状態のもとで
スポット溶接が施されるもの、あるいは、各溶接部位が
属する接合部分が、その溶接部位にスポット溶接が施さ
れる直前まで、螺子部材とナットとにより螺子締結され
た状態におかれるものとされて、溶接時の熱の影響以外
の影響を受けないものとされるので、検査ステーション
K9において行われる大規模車体構成部材における溶接
による変化についての検査によって得られるデータは、
溶接歪みを正確にあらわすことになり、信頼性が極めて
高い検査結果が得られることになる。そして、このよう
な検査ステーションK9おける検査の結果も、適宜保存
するともに、必要に応じて、組立ステーションA2,プ
レス加工ステーションP3,P4及びP5等に帰還す
る。
【0034】また、試作車体製作ラインに設置されたラ
イン部分L2,L3,・・・,Lnの夫々においても、
上述されたライン部分L1の場合と同様にして、試作車
体におけるルーフ部以外の右サイド部,左サイド部等を
形成する大規模車体構成部材を夫々製作する。そして、
ライン部分L1〜Lnに続くライン部分LAにおいて、
ライン部分L1において製作された試作車体におけるル
ーフ部を形成する大規模車体構成部材、及び、ライン部
分L2〜Lnの夫々において製作された試作車体におけ
るルーフ部以外の部分を形成する大規模車体構成部材に
ついての組立てを行い、それにより試作車体を得る。
【0035】このようにして試作車体を製作するにあた
り、ライン部分L1〜Lnの夫々において得られた各種
の検査結果については、実際の車体を製造する車体製造
ラインにおけるプレス加工用の金型,組付け治具,溶接
治具等々に反映されるものとなす。
【0036】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如くに、本発明
に係る車体組立検査方法によれば、溶接変化についての
検査が行われる車体構成部材が、各々の接合部分が予め
設定された態様をもって組み合わされた複数の車体部品
が螺子部材が用いられて締結されたものとされて得られ
る組立体に、その接合部分に溶接が施されて構成され、
その際、溶接が施される組立体を構成する複数の車体部
品は、螺子部材により、隣接するもの同士の接合が適正
に維持される状態とされるべく行われ、それにより、組
立体が、その接合部分に施される溶接の影響以外の影響
を実質的に受けないものとされるもとで溶接されること
になる。従って、組立体における接合部分に溶接が施さ
れることに起因して生じる変化である溶接変化が正確に
検出される車体構成部材が得られることになるので、車
体構成部材を対象として行われる溶接変化についての検
査の結果が、精度及び信頼性が高められるものとされる
ことになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車体組立検査方法の一例が実施さ
れるライン部分において行われる工程を概念的に示すブ
ロック図である。
【図2】本発明に係る車体組立検査方法の一例が実施さ
れる複数のライン部分を含む試作車体製作ラインを概念
的に示すブロック図である。
【図3】本発明に係る車体組立検査方法の一例が実施さ
れるライン部分における組立ステーションに設置される
部材保持手段を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る車体組立検査方法の一例が実施さ
れるライン部分における組立ステーションに設置される
部材保持手段及びそれにより保持された組立体を示す斜
視図である。
【図5】本発明に係る車体組立検査方法の一例が実施さ
れる複数のライン部分において夫々製作される車体構成
部材及び車体部品を示す斜視図である。
【符号の説明】
L1,L2,L3,・・・,Ln,LA ライン部分 P1,P2,P3,P4,P5 プレス加工ステーシ
ョン K1,K2,K3,K4,K5,K6,K7,K8,K
9 検査ステーション A1,A2 組立ステーション W1,W2 溶接ステーション 10 部材保持手段 20 固定枠状部材 21 固定枠補強部材 25 螺子部材 26 ナット 30 組立体 35 車体構成部材 36 ルーフパネル 37 フロントヘッダー 38 リアヘッダー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】成形加工によって得られる複数の車体部品
    の夫々に関する検査及び修正を行う工程と、 上記複数の車体部品に設けられた接合部分を予め設定さ
    れた態様をもって組み合わせたもとで、上記複数の車体
    部品を螺子部材を用いて締結して組立体を得る工程と、 上記組立体についての検査を行う工程と、 上記組立体における接合部分に溶接を施して車体構成部
    材を得る工程と、 上記車体構成部材に生じた溶接変化を検査する工程と、
    を含む車体組立検査方法。
  2. 【請求項2】組立体における接合部分に施される溶接
    が、該組立体を螺子部材による締結から解除する作業を
    伴って行われることを特徴とする請求項1記載の車体組
    立検査方法。
  3. 【請求項3】複数の車体部品が螺子部材により締結され
    て得られる組立体に対して、独立した部材保持手段が備
    えられることを特徴とする請求項1または2記載の車体
    組立検査方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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