JPH07329825A - 自動車の下部車体構造 - Google Patents

自動車の下部車体構造

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JPH07329825A
JPH07329825A JP6126544A JP12654494A JPH07329825A JP H07329825 A JPH07329825 A JP H07329825A JP 6126544 A JP6126544 A JP 6126544A JP 12654494 A JP12654494 A JP 12654494A JP H07329825 A JPH07329825 A JP H07329825A
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JP
Japan
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cross member
support portion
vibration
body structure
cabin
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Application number
JP6126544A
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English (en)
Inventor
Takanobu Kamura
孝信 加村
Takeshi Sugihara
毅 杉原
Katsuhiro Nakamura
克宏 中村
Akira Koizumi
陽 小泉
Akinori Utsunomiya
昭則 宇都宮
Shinichiro Yamashita
真一郎 山下
Shigenori Ishida
茂徳 石田
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 振動入力源から入力される振動が車体本体の
キャビンに入力されるのを効果的に防止する。 【構成】 車体フレームを構成するサイドメンバ6のキ
ャビン支持部13の質量および剛性の少なくとも一方
を、このキャビン支持部13の前方もしくは後方に位置
するサスペンション支持部14,15に比べて小さな値
に設定するとともに、上記クロスメンバ9にトランスミ
ッション17等からなる振動入力源の支持部18を設
け、このクロスメンバ9の側端部を上記サイドメンバ6
のサスペンション支持部13に連結し、あるいは上記振
動入力源の支持部18の質量および剛性の少なくとも一
方をクロスメンバ9の他部に比べて大きな値に設定し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、左右一対のサイドメン
バと、両サイドメンバを互いに連結するクロスメンバと
を有する自動車の下部車体構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば実開昭4−116288号
公報に示されるように、左右一対のサイドメンバを中空
パイプ材からなるクロスメンバによって互いに連結して
なる車体フレームを備えた自動車の下部車体構造におい
て、上記クロスメンバの中央部にトランスミッションの
一端部を支持させることにより、このトランスミッショ
ンを安定状態で支持することが行われている。
【0003】また、図25に示すように、車体フレーム
を構成するサイドメンバ6の中央部、つまりキャビン支
持部13の質量および剛性の少なくとも一方を、サイド
メンバ6の前方部および後方部に位置するサスペンショ
ン支持部14,15に比べて小さな値に設定することに
より、車体フレームから車体本体のキャビンに入力され
る振動を効果的に低減することが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにキャビン
支持部13の質量および剛性をサイドメンバ6のサスペ
ンション支持部14,15に比べて小さな値に設定した
場合には、自動車の運転時にサスペンション機構23,
24の本体部から入力される振動等を上記サスペンショ
ン支持部14,15において支持することにより、上記
サイドメンバ6のキャビン支持部13から車体本体のキ
ャビン内に伝達される振動量を低減し、自動車の静粛性
を向上させることができるという利点がある。
【0005】この反面、自動車のトランスミッション1
7、サスペンション機構23のトーションバー29およ
びプロペラシャフト37のセンタベアリング38等から
なる振動入力源の支持部が設けられた車体フレームのク
ロスメンバ9a,42が、上記サイドメンバ6のキャビ
ン支持部13に連結されているため、上記振動入力源か
らクロスメンバ42に入力された振動が上記キャビン支
持部13を介して車体本体のキャビンに入力され、これ
らの振動入力により発生する騒音が上記のようにフレー
ムに質量剛性配分し、社内騒音を低減させた結果とし
て、耳ざわりな騒音として乗員に聞こえるようになる問
題が生じていた。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、トランスミッション等の振動入力源
から入力される振動が車体本体のキャビンに入力される
のを効果的に防止することができる自動車の下部車体構
造を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
左右一対のサイドメンバと、両サイドメンバ間に配設さ
れたクロスメンバとを有する自動車の下部車体構造にお
いて、上記サイドメンバの中央部に位置するキャビン支
持部の質量および剛性の少なくとも一方を、このキャビ
ン支持部の前方もしくは後方に位置するサスペンション
支持部に比べて小さな値に設定するとともに、上記クロ
スメンバに振動入力源の支持部を設け、このクロスメン
バの側端部を上記サイドメンバのサスペンション支持部
に連結したものである。
【0008】請求項2に係る発明は、左右一対のサイド
メンバと、両サイドメンバ間に配設されたクロスメンバ
とを有する自動車の車体構造において、上記クロスメン
バに振動入力源の支持部を設け、この支持部の質量およ
び剛性の少なくとも一方を、クロスメンバの他部に比べ
て大きな値に設定したものである。
【0009】請求項3に係る発明は、上記請求項1また
は2記載の自動車の下部車体構造において、トランスミ
ッションからなる振動入力源の支持部をクロスメンバに
設けたものである。
【0010】請求項4に係る発明は、上記請求項1また
は2記載の自動車の下部車体構造において、サスペンシ
ョン機構のトーションバーからなる振動入力源の支持部
をクロスメンバに設けたことを特徴とする請求項1また
は2記載の自動車の下部車体構造。
【0011】請求項5に係る発明は、上記請求項1また
は2記載の自動車の下部車体構造において、プロペラシ
ャフトのセンタベアリングからなる振動入力源の支持部
をクロスメンバに設けたものである。
【0012】請求項6に係る発明は、上記請求項1ない
し5の何れかに記載の自動車の下部車体構造において、
クロスメンバに、振動減衰用のマス部材を弾性的に支持
させたものである。
【0013】
【作用】上記請求項1記載の発明によれば、自動車の運
転時に振動入力源からクロスメンバの支持部に入力され
た振動がクロスメンバの側端部からサイドメンバのサス
ペンション支持部に伝達され、このサイドメンバの質量
および剛性の大きいサスペンション支持部において上記
振動が効果的に支持されることになる。
【0014】上記請求項2記載の発明によれば、振動入
力源からクロスメンバに入力された振動が質量および剛
性の大きいクロスメンバの支持部において吸収され、こ
のクロスメンバの側端部からサイドメンバに伝達される
振動量が低減されることになる。
【0015】上記請求項3記載の発明によれば、自動車
の運転時にトランスミッションから入力された回転振動
およびエンジン振動がサイドメンバのキャビン支持部に
伝達されることが抑制されることになる。
【0016】上記請求項4記載の発明によれば、自動車
の運転時にサスペンションのトーションバーから入力さ
れた振動がサイドメンバのキャビン支持部に伝達される
ことが抑制されることになる。
【0017】上記請求項5記載の発明によれば、自動車
の運転時にプロペラシャフトのセンタベアリングから入
力された振動がサイドメンバのキャビン支持部に伝達さ
れることが抑制されることになる。
【0018】上記請求項6記載の発明によれば、自動車
の運転時に振動入力源から振動がマス部材の振動減衰作
用によって減衰されるため、サイドメンバのキャビン支
持部に伝達される振動量が効果的に低減されることにな
る。
【0019】
【実施例】図1ないし図3は、本発明に係る自動車の下
部車体構造の第1実施例を示している。この自動車の車
体は、骨格部となる車体フレーム1と、この車体フレー
ム1によって支持される車体本体2とを備えている。こ
の車体本体2は、車室部を構成するキャビン3と、その
前方に配設されたエンジンルームを構成するフロントボ
ディ4と、キャビン3の後方に配設された荷台部を構成
するリヤボディ5とによって構成されている。
【0020】上記車体フレーム1は、左右一対のサイド
メンバ6と、その所定位置に配設された第1〜第5クロ
スメンバ7〜12とを有している。また、上記車体フレ
ーム1のサイドメンバ6は、キャビン3の取付け部3a
を有する中央部のキャビン支持部13と、その前方に設
けられた前部サスペンション支持部部14と、キャビン
支持部13の後方に設けられた後部サスペンション支持
部15とからなっている。
【0021】そして、上記サイドメンバ6のキャビン支
持部13の外径が前部サスペンション支持部14および
後部サスペンション支持部15の外径よりも小さく設定
され、あるいは上記キャビン支持部13の板厚が前部サ
スペンション支持部14および後部サスペンション支持
部15の板厚よりも小さく設定される等により、キャビ
ン支持部13の重量および剛性の少なくとも一方が上記
前部サスペンション支持部14および後部サスペンショ
ン支持部15よりも小さな値に設定されている。
【0022】上記前部サスペンション支持部部14の後
端部に配設された第3クロスメンバ9は、車体の斜め後
方側に伸びる左右一対の連結部16と、この連結部16
の後端部間に設けられたトランスミッション17の支持
部18とからなり、上記連結部16の側端部が上記サイ
ドメンバ6の前部サスペンション支持部14に溶接等の
手段で剛体的に結合されている。
【0023】また、上記トランスミッション17の支持
部18上には、ばねダンパーもしくはラバーマウント等
からなるフローティングマウント部材19が設置され、
このフローティングマウント部材19によって上記トラ
ンスミッション17の中央部が弾性的に支持されてい
る。
【0024】上記キャビン支持部8の取付け部3aに
は、車体本体2のキャビン3がフローティングマウント
部材20によって弾性的に支持されている。また、上記
サイドメンバ6の前部サスペンション支持部14および
後部サスペンション支持部15には、フロントボディ4
およびリヤボディ5がそれぞれボルト止め等の手段で剛
体的に結合されるとともに、前輪21および後輪22が
サスペンション機構23,24によってそれぞれ支持さ
れている。
【0025】このようにサイドメンバ6の中央部に位置
するキャビン支持部13の質量および剛性少なくとも一
方を、前後のサスペンション支持部14,15に比べて
小さな値に設定してなる自動車の下部車体構造におい
て、上記トランスミッション17の支持部18が設けら
れたクロスメンバ9の側端部をサイドメンバ6の前部サ
スペンション支持部部14に連結するように構成したた
め、自動車の運転時に上記トランスミッション17から
クロスメンバ9に入力された回転振動およびエンジン振
動等が、剛性等の大きい上記前部サスペンション支持部
14に伝達されて効果的に支持されることになる。
【0026】したがって、上記トランスミッション17
をクロスメンバ9によって安定状態で支持することがで
きるとともに、図25に示すように、トランスミッショ
ン17の支持部が設けられたクロスメンバ9aの側端部
を剛性等が小さいサイドメンバ6のキャビン支持部13
に連結してなる従来例のように、クロスメンバ8に入力
されたトランスミッション17の回転振動等がサイドメ
ンバ6のキャビン支持部13に直接伝達されることがな
いので、キャビン3内に入力される振動の伝達量を効果
的に低減することができる。
【0027】図4および図5は、クロスメンバ9の中央
部、つまりトランスミッション17の支持部18の外径
を左右の連結部16よりも大きく形成する等により、上
記支持部18の質量および剛性の少なくとも一方をクロ
スメンバ9の他部に比べて大きな値に設定してなる本発
明の第2実施例を示している。
【0028】上記のように構成した場合には、トランス
ミッション17からクロスメンバ9に入力された振動を
上記支持部18において効果的に吸収し、クロスメンバ
9の連結部16からサイドメンバ6に振動が伝達される
のを効果的に抑制することができる。このため、上記支
持部18における振動吸収作用と、上記クロスメンバ9
の側端部をサイドメンバ6の前部サスペンション支持部
14に連結することによる振動伝達の抑制作用とが相俟
ってキャビン3内に入力される振動量がより効果的に低
減されることになる。
【0029】実験モデルを使用してキャビン3内に伝達
される振動の大きさを計算によって解析したところ、図
6に示すようなデータが得られた。このデータにおい
て、線Aは、図2に示すように、トランスミッション1
7の支持部18を有するクロスメンバ9をその全長に亘
って略均一断面に形成し、その側端部をサイドメンバ6
の前部サスペンション支持部14に連結してなる本発明
の第1実施例のデータを示している。また、線Bは、図
4に示すようにクロスメンバ9に設けられた上記支持部
18の質量および剛性を他部に比べて大きな値に設定し
てなる本発明の第2実施例のデータを示している。ま
た、線Cは、図25に示すように、クロスメンバ6の側
端部をサイドメンバ6のキャビン支持部13に連結して
なる従来例のデータを示している。
【0030】上記データから、本発明の第1実施例
(A)では、従来例(C)に比べ、周波数が600Hz
以下の低周波領域の振動を効果的に遮断できる反面、周
波数が600Hz以上の高周波数領域における振動遮断
作用が不十分であることが確認された。これに対して本
発明の第2実施例(B)では、上記従来例(C)に比
べ、低周波領域から高周波領域の略全域に亘って振動を
効果的に遮断できることが確認された。
【0031】また、図7および図8は、上記クロスメン
バ9の支持部18内に鋼球等からなるマス部材25と、
発泡樹脂材等からなる弾性支持部材26とを配設し、こ
の弾性支持部材26によってマス部材25を上記支持部
18に弾性的に支持させてなる本発明の第3実施例を示
している。このように構成した場合には、上記マス部材
25の振動減衰作用により、トランスミッション17か
らサイドメンバ6に回転振動等が伝達されるのをさらに
効果的に抑制することができる。
【0032】なお、上記鋼球からなるマス部材25に代
え、図9および図10に示すように、クロスメンバ9内
に鋼板材からなるマス部材27を配設し、このマス部材
27を発泡樹脂材等からなる弾性支持部材26に弾性的
に支持させるとともに、上記マス部材27の端部を回転
自在に枢支させるように構成してもよい。このように構
成された第4実施例では、上記マス部材27をクロスメ
ンバ9の補強部材として利用できるため、自動車の側突
時等における荷重を効果的に支持できるという作用効果
が得られることになる。
【0033】図11および図12は、前輪用サスペンシ
ョン機構23を構成するトーションバー29の後端部の
支持部30を上記クロスメンバ9の前端部に設け、上記
サスペンション機構23から入力された振動等をクロス
メンバ9によりサイドメンバ6の前部サスペンション支
持部14に伝達して支持するように構成された本発明の
第5実施例を示している。このように構成した場合に
は、自動車の走行時に上記トーションバー29から入力
された上記サスペンション機構23の振動が車体本体2
のキャビン3内に伝達されるのを効果的に防止すること
ができる。
【0034】上記のようにトーションバー29の後端部
をクロスメンバ9の前端部に支持させるように構成した
場合には、トーションバー29の全長が短くなって単位
長さ当りの歪み量が大きくなるため、これに耐え得るよ
うに上記トーションバー29の径を大きくする等の手段
を講じる必要がある。
【0035】図13および図14に示す第5実施例で
は、取付ボルト31aによって圧縮コイルばね31をク
ロスメンバ9に取り付けるとともに、トーションバー2
9の後端部に設けられた取付ブラケット29aを上記圧
縮コイルばね31によって支持し、上記サスペンション
機構23のトーションバー29に入力される捩じり荷重
の一部を上記圧縮コイルばね31によって吸収するよう
構成している。このように構成した場合には、上記トー
ションバー29の全長および径を大きくすることなく、
その単位長さ当りの歪み量を小さくすることができる。
【0036】図15は、トーションバー29の後端部を
クロスメンバ9の下面に設けられた支持部32に支持さ
せるとともに、トーションバー29の前端部を車体フレ
ーム1の前端部に設けられた第1クロスメンバ7に支持
させることにより、上記トーションバー29を所定長さ
に形成してその単位長さ当りの歪み量が大きくなるのを
防止するように構成した本発明の第6実施例を示してい
る。また、図16は、クロスメンバ9の後端部に突設さ
れた支持部33にトーションバー29の後端部を支持さ
せることにより、トーションバー29を所定長さに形成
してその単位長さ当りの歪み量が小さくなるのを防止す
るように構成した本発明の第7実施例を示している。
【0037】また、図17および図18は、サイドメン
バ6の前部サスペンション支持部14と、トランスミッ
ション17の支持部18を有するクロスメンバ9とを一
体に形成するとともに、サイドメンバ6の後部サスペン
ション支持部15の前端部に、斜め前方に突出する一対
の延長部34を備えたクロスメンバ35を一体に形成し
てなる本発明の第9実施例を示している。そして、上記
両延長部34の前端部間に設けられた支持部36の下面
に、プロペラシャフト37のセンタベアリング38から
なる振動入力源を取り付けるとともに、上記クロスメン
バ35の延長部34と、サイドメンバ6の後部サスペン
ション支持部15との間に、リーフスプリング39から
なるリヤサスペンション機構を設置している。
【0038】上記のように構成した場合には、センタベ
アリング38のケーシングおよびリーフスプリング39
の前端部から上記クロスメンバ35に入力される振動等
を、質量および剛性の大きい上記後部サスペンション支
持部15に伝達してこれを効果的に支持することができ
る。したがって、上記センタベアリング38等から入力
された振動がサイドメンバ6のキャビン支持部13に伝
達されるのを抑制し、上記振動がキャビン3内に入力さ
れるのを効果的に防止することができる。
【0039】また、図19は、サイドメンバ6の前部サ
スペンション支持部14の後端部に突設されたクロスメ
ンバ9と、サイドメンバ6の後部サスペンション支持部
15の前端部に突設されたクロスメンバ35とを連結フ
レーム40によって連結するとともに、この連結フレー
ム40の所定位置にプロペラシャフト37のセンタベア
リング38を支持させてなる本発明の第10実施例を示
している。
【0040】上記の構成によれば、連結フレーム40の
任意の位置をベアリング38の支持部として利用できる
ので、このセンタベアリング38から入力される振動を
遮断する上で最適な位置に、センタベアリング38の支
持部を配設することができる。なお、車体の軽量化を図
るため、この連結フレーム40の壁面に多数の透孔41
を形成することが望ましい。
【0041】また、上記のようにクロスメンバ35の側
端部をサイドメンバ6の後部サスペンション支持部15
に連結するように構成した上記各実施例に代え、図20
に示すように、クロスメンバ42の側端部をサイドメン
バ6のキャビン支持部13に連結するとともに、上記ク
ロスメンバ42の中央部にセンタベアリング38の保持
部材43を設けた構造としてもよい。
【0042】上記のように構成された第11実施例で
は、クロスメンバ42の中央部に上記保持部材43を設
けることにより、このセンタベアリング38の支持部の
質量および剛性をクロスメンバ42の他部よりも大きな
値に設定することができるため、上記センタベアリング
38からセンタベアリング38から入力された振動を上
記支持部において効果的に吸収し、サイドメンバ6に上
記振動が伝達されるのを抑制することができる。
【0043】また、上記第11実施例において、図21
に示すように、クロスメンバ42の側端部をサイドメン
バ6の外方に突出させ、このクルスメンバ42の側端部
に振動減衰用のマス部材44を設置するとともに、この
マス部材44の設置部の内方部をラバーマウント等から
なるフローティングマウント部材45を介してサイドメ
ンバ6に支持させるように構成した場合には、上記プロ
ペラシャフト37のセンタベアリング38からサイドメ
ンバ6に伝達される振動量をさらに効果的に低減するこ
とができる。
【0044】すなわち、図25に示す従来例では、クロ
スメンバ42の断面がその全長に亘って均一に形成さ
れ、その質量および剛性が均一に設定されているので、
クロスメンバ42の中央部に支持されたセンタベアリン
グ38から入力される振動荷重に応じ、図22に示すよ
うに、クロスメンバ42の側端部から所定距離L1だけ
内方側に位置する部分を節部として振動変位する。この
ため、サイドメンバ6との連結部となるクロスメンバ4
2の側端部が上記節部を支点に振動変位し、この振動が
キャビン3に入力されることが避けられない。
【0045】これに対して上記第11実施例に示すよう
に、クロスメンバ42の中央部に上記保持部43を設け
てその質量および剛性をクロスメンバ42の他部に比べ
て大きな値に設定するとともに、クロスメンバ42の側
端部にマス部材44を設けた場合には、図23に示すよ
うに、クロスメンバ42の側端部に近い位置L2が上記
センタベアリング38の支持部から入力される振動の節
部となるので、この節部に近い位置に上記マウント部材
45が設置され、このマウント部材45の設置部が大き
く揺動変位することが防止されることになる。
【0046】したがって、上記プロペラシャフト37か
ら大きな駆動力が後輪に伝達される自動車の運転時に、
プロペラシャフト37の回転がアンバランス状態とな
り、あるいはプロペラシャフト37の折れ角に起因した
偶力等に応じて生じる振動が、上記マウント部材44か
らサイドメンバ6に伝達される等の事態が生じるのを効
果的に防止することができる。
【0047】また、図24は、トランスミッション17
の支持部を有するクロスメンバ9と、センタベアリング
38の支持部を有するクロスメンバ42とを車体の前後
方向に伸びる左右一対の連結部45によって一体に連結
してなるサブフレーム46を設け、このサブフレーム4
6の連結部45を前後一対の接合部47によって左右の
サイドフレーム6にそれぞれ接合してなる本発明の第1
2実施例を示している。
【0048】そして、上記サブフレーム46の前方部お
よび後方部、つまりクロスメンバ9,38を構成する部
材の板厚を、サブフレーム45の他部、つまり連結部4
7に比べて大きくする等により、上記トランスミッショ
ン17およびセンタベアリング38の支持部の質量およ
び剛性の少なくとも一方を、上記連結部47に比べて大
きな値に設定している。この構成によると、上記トラン
スミッション17およびセンタベアリング38から入力
された振動が上記支持部において効果的に支持されるた
め、連結部47から接合部47を介して上記サイドメン
バ6に振動が伝達されるのを防止することができる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明は、サイドメンバの中央部に位置するキャビン支持部
の質量および剛性の少なくとも一方を、その前方もしく
は後方に設けられた前後のサスペンション支持部に比べ
て小さな値に設定するとともに、トランスミッション等
からなる振動入力源の支持部が設けられたクロスメンバ
の側端部をサイドメンバの上記サスペンション支持部に
連結したため、自動車の運転時に上記振動入力源からク
ロスメンバに入力された振動がサイドメンバのキャビン
支持部に伝達されるのを効果的に防止し、車体本体のキ
ャビン内に入力される振動量を低減してその静粛性を向
上させることができる。
【0050】また、請求項2に係る発明は、クロスメン
バに設けられた振動入力源の支持部の質量および剛性の
少なくとも一方を、クロスメンバの他部に比べて大きな
値に設定したため、上記振動入力源から入力された振動
をクロスメンバによって効果的に吸収することができ、
これによってクロスメンバからサイドメンバに振動が伝
達されるのを抑制してキャビン内に入力される振動量を
効果的に低減することができる。
【0051】請求項3に係る発明は、トランスミッショ
ンの支持部をクロスメンバに設け、このクロスメンバの
側端部をサイドメンバのサスペンション支持部に連結
し、あるいは上記支持部の質量および剛性の少なくとも
一方をクロスメンバの他部に比べて大きな値に設定する
ように構成したため、自動車の走行時に上記トランスミ
ッションからクロスメンバに入力された回転振動がサイ
ドメンバのキャビン支持部に入力されるのを効果的に防
止することができる。
【0052】請求項4に係る発明は、サスペンション機
構のトーションバーの支持部をクロスメンバに設け、こ
のクロスメンバの側端部をサイドメンバのサスペンショ
ン支持部に連結し、あるいは上記支持部の質量および剛
性の少なくとも一方をクロスメンバの他部に比べて大き
な値に設定するように構成したため、自動車の走行時に
上記トーションバーからクロスメンバに入力された振動
がサイドメンバのキャビン支持部に入力されるのを効果
的に防止することができる。
【0053】請求項5に係る発明は、プロペラシャフト
のセンタベアリングの支持部をクロスメンバに設け、こ
のクロスメンバの側端部をサイドメンバのサスペンショ
ン支持部に連結し、あるいは上記支持部の質量および剛
性の少なくとも一方をクロスメンバの他部に比べて大き
な値に設定するように構成したため、自動車の走行時に
上記センタベアリングからクロスメンバに入力された振
動がサイドメンバのキャビン支持部に入力されるのを効
果的に防止することができる。
【0054】また、請求項6に係る発明は、上記クロス
メンバに設けられた振動入力源の支持部内に、鋼球等か
らなるマス部材を弾性的に支持させたため、このマス部
材の振動減衰作用により、上記振動入力源からサイドメ
ンバに伝達される回転振動等をさらに効果的に抑制して
キャビン内に入力される振動量を効果的に低減すること
ができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車の下部車体構造を有する自
動車の側面図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る下部車体構造を示す
平面図である。
【図3】図2に示す下部車体構造の側面図である。
【図4】本発明の第2実施例に係る下部車体構造を示す
平面図である。
【図5】図4に示す下部車体構造の側面図である。
【図6】振動伝達量の解析データを示すグラフである。
【図7】本発明の第3実施例に係る下部車体構造を示す
部分切欠き平面図である。
【図8】図7のD−D線断面図である。
【図9】本発明の第4実施例に係る下部車体構造を示す
部分切欠き平面図である。
【図10】図9に示す下部車体構造の側面断面図であ
る。
【図11】本発明の第5実施例に係る下部車体構造を示
す平面図である。
【図12】図11に示す下部車体構造の側面断面図であ
る。
【図13】本発明に係る下部車体構造に設けられたサス
ペンション機構の構成を示す斜視図である。
【図14】本発明の第6実施例に係る下部車体構造を示
す平面図である。
【図15】本発明の第7実施例に係る下部車体構造を示
す平面図である。
【図16】本発明の第8実施例に係る下部車体構造を示
す平面図である。
【図17】本発明の第9実施例に係る下部車体構造を示
す平面図である。
【図18】図17に示す下部車体構造の側面断面図であ
る。
【図19】本発明の第10実施例に係る下部車体構造を
示す平面図である。
【図20】本発明の第11実施例に係る下部車体構造を
示す斜視図である。
【図21】図20のE−E線断面図である。
【図22】従来例に係る自動車の下部車体構造に設けら
れたクロスメンバの振動変位状態を示す説明図である。
【図23】本発明の第11実施例に係る自動車の下部車
体構造に設けられたクロスメンバの振動変位状態を示す
説明図である。
【図24】本発明の第12実施例に係る下部車体構造を
示す平面図である。
【図25】従来例に係る下部車体構造を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
6 サイドメンバ 9,35,42 クロスメンバ 13 キャビン支持部 14,15 サスペンション支持部 17 トランスミッション(振動入力源) 18 トランスミッションの支持部 23 サスペンション機構 25,27 マス部材 29 トーションバー 30 トーションバーの支持部 36 センタベアリングの支持部 37 プロペラシャフト 38 センタベアリング(振動入力源)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小泉 陽 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 宇都宮 昭則 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 山下 真一郎 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 石田 茂徳 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右一対のサイドメンバと、両サイドメ
    ンバ間に配設されたクロスメンバとを有する自動車の下
    部車体構造において、上記サイドメンバの中央部に位置
    するキャビン支持部の質量および剛性の少なくとも一方
    を、このキャビン支持部の前方もしくは後方に位置する
    サスペンション支持部に比べて小さな値に設定するとと
    もに、上記クロスメンバに振動入力源の支持部を設け、
    このクロスメンバの側端部を上記サイドメンバのサスペ
    ンション支持部に連結したことを特徴とする自動車の下
    部車体構造。
  2. 【請求項2】 左右一対のサイドメンバと、両サイドメ
    ンバ間に配設されたクロスメンバとを有する自動車の車
    体構造において、上記クロスメンバに振動入力源の支持
    部を設け、この支持部の質量および剛性の少なくとも一
    方を、クロスメンバの他部に比べて大きな値に設定した
    ことを特徴とする自動車の下部車体構造。
  3. 【請求項3】 トランスミッションからなる振動入力源
    の支持部をクロスメンバに設けたことを特徴とする請求
    項1または2記載の自動車の下部車体構造。
  4. 【請求項4】 サスペンション機構のトーションバーか
    らなる振動入力源の支持部をクロスメンバに設けたこと
    を特徴とする請求項1または2記載の自動車の下部車体
    構造。
  5. 【請求項5】 プロペラシャフトのセンタベアリングか
    らなる振動入力源の支持部をクロスメンバに設けたこと
    を特徴とする請求項1または2記載の自動車の下部車体
    構造。
  6. 【請求項6】 クロスメンバに、振動減衰用のマス部材
    を弾性的に支持させたことを特徴とする請求項1ないし
    5の何れかに記載の自動車の下部車体構造。
JP6126544A 1994-06-08 1994-06-08 自動車の下部車体構造 Pending JPH07329825A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009001215A (ja) * 2007-06-25 2009-01-08 Toyota Auto Body Co Ltd 車体下部構造
JP2019534205A (ja) * 2016-10-31 2019-11-28 アピコ アマタ カンパニー リミテッド シャーシ上の連結点用強化部品およびその製造

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