JPH07329238A - 積層体及びその製造方法 - Google Patents
積層体及びその製造方法Info
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- JPH07329238A JPH07329238A JP13224394A JP13224394A JPH07329238A JP H07329238 A JPH07329238 A JP H07329238A JP 13224394 A JP13224394 A JP 13224394A JP 13224394 A JP13224394 A JP 13224394A JP H07329238 A JPH07329238 A JP H07329238A
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Abstract
を解消し、密着性、加工性及び耐皮膜下腐食性に優れた
積層体及びその製造法を提供する。 【構成】 樹脂プライマー層が平均膜厚が0.05乃至
2.0μmのエポキシ・アクリル・フェノール樹脂系塗
膜から成り且つ該塗膜の式 IR = IE /IA 式中、IE は該塗膜について測定した赤外吸収スペクト
ルにおける波数1606cm-1近傍ピークのベンゼン環
の吸光度であり、IAは上記赤外吸収スペクトルにおけ
る波数1726cm-1近傍ピークのカルボニルの吸光度
である で定義される吸光度比(IR )が0.75乃至9.24
の範囲にある積層体及びその製造方法。
Description
脂層とが樹脂プライマー層を介して積層された積層体及
びその製造方法に関するもので、より詳細には、密着
性、加工性及び耐皮膜下腐食性に優れた積層体及びその
製造法に関する。特に、本発明は、水性樹脂プライマー
を用いて上記積層体を製造する方法にも関する。
熱可塑性樹脂フィルムとの積層体は、レトルトパウチ、
カップ等の半硬質容器、ピーラブルヒートシール蓋、絞
り乃至深絞り缶、イージイオープン蓋等の形で包装容器
の分野に広く使用されている。
には、熱硬化性プライマーを使用し、基体とフィルムと
の密着性を向上させ、且つ金属の腐食を防止するように
することも知られている。
キシ当量が450乃至5500のエポキシ樹脂と、エポ
キシ樹脂と反応しうる官能基を有する硬化剤樹脂成分と
からなり且つクロロホルム抽出ゲル分率が50乃至10
0%の範囲にある熱硬化性プライマー層を介して金属箔
とヒートシール性ポリエステルフィルムとを熱接着させ
た積層体が記載されている。
040号公報には、金属板の表面に有機表面処理剤を有
効被覆面積率で98%以下となるように施し、塗布後の
金属板の表面粗度を0.01乃至乃至5μmとした後、
熱可塑性樹脂フィルムをラミネートすることが記載され
ている。
は、金属板と熱可塑性樹脂フィルムとが樹脂プライマー
層を介してラミネートされた積層体において、樹脂プラ
イマー層として、ポリアミドジカルボン酸変性エポキシ
樹脂と、硬化剤樹脂と、硬化触媒とを含有する組成物を
用いることが記載されている。
ェノール樹脂等の硬化剤樹脂成分を含有する塗料組成物
は、金属基体と熱可塑性樹脂樹脂フィルムとの密着性に
或程度優れ、金属基体の腐食防止効果にも或程度優れた
ものであるが、この積層体を高度の絞り加工や、深絞り
薄肉化加工に付するときには、加工中に微細な剥離やマ
イクロクラック等が発生したり、或いは加工後の積層体
に塗膜下腐食(UFC)が発生したりするという問題を
有している。
気汚染を防止する見地から、水性塗料を可及的に使用し
ようという環境上の配慮が講じられているが、水性塗料
を積層体のプライマーに適用する場合の、金属及びフィ
ルムの密着性や積層体の加工性と塗料の分散性や塗工性
との関係については未だ不明の点が多い。事実、前述し
た従来技術で使用されているプライマーは何れも有機溶
剤系のものであり、有機溶剤を用いたプライマーでは、
作業環境や生活環境に対する悪影響の他、包装容器とし
ての最終用途において、残留溶剤によるフレーバーへの
影響も無視できない。
は、プライマーの硬化性である。即ち、プライマー用塗
料は、塗料の状態では分散安定性に優れ十分な棚寿命を
有することは勿論必要であるが、硬化時には短時間の処
理で硬化されることが生産性の点で要求される。フィル
ムの熱接着時にプライマーの硬化が行われれば、工程の
短縮の点で非常に大きいメリットがある。
ィルム積層体における上記の問題を解消し、密着性、加
工性及び耐皮膜下腐食性に優れた積層体及びその製造法
を提供するにある。
密着性や積層体の加工性と塗料の分散性や塗工性、更に
は短時間硬化性との組み合わせに優れた水性プライマー
組成物を用いて、積層体を製造しうる方法を提供するに
ある。
体と熱可塑性樹脂層とが樹脂プライマー層を介して積層
された積層体において、前記樹脂プライマー層が平均膜
厚が0.05乃至2.0μm、好適には0.1乃至1.
0μmのエポキシ・アクリル・フェノール樹脂系塗膜か
ら成り且つ該塗膜の式 IR = IE /IA 式中、IE は該塗膜について測定した赤外吸収スペクト
ルにおける波数1606cm-1近傍ピークのベンゼン環
の吸光度であり、IAは上記赤外吸収スペクトルにおけ
る波数1726cm-1近傍ピークのカルボニルの吸光度
である で定義される吸光度比(IR )が0.75乃至9.2
4、好適には1.10乃至6.00の範囲にあることを
特徴とする積層体が提供される。
性樹脂フィルムの積層すべき少なくとも一方の表面に、
エポキシ樹脂成分、アクリル樹脂成分及びフェノール樹
脂成分を、乾燥状態で測定した式 IR = IE /IA 式中、IE は該塗膜について測定した赤外吸収スペクト
ルにおける波数1606cm-1近傍ピークのベンゼン環
の吸光度であり、IAは上記赤外吸収スペクトルにおけ
る波数1726cm-1近傍ピークのカルボニルの吸光度
である で定義される吸光度比(IR )が0.75乃至9.2
4、好適には1.10乃至6.00の範囲となる量比で
含む水性ゾル塗料を、メルトフロー後の平均膜厚が0.
05乃至2.0μm、好適には0.1乃至1.0μmと
なるように塗布し、前記塗料を乾燥させた後、前記塗料
がメルトフローする条件下で金属基体と熱可塑性樹脂フ
ィルムとを熱接着させることを特徴とする積層体の製造
方法が提供される。
ライマーとして、エポキシ樹脂、アクリル樹脂及びフエ
ノール樹脂を含有する塗料組成物を使用するが、この塗
料組成物として、前記式で定義される吸光度比(IR )
が0.75乃至9.24の範囲にある組成物を使用し、
この塗料組成物をメルトフロー後の膜厚が0,05乃至
2.0μmとなる薄い厚みで設けたことが顕著な特徴で
ある。
ゼン環の特性吸収の吸光度であり、これは、上記組成物
中に含まれるエポキシ樹脂及びフェノール樹脂の量と関
係している。一方、吸光度比(IR )の分母となるIA
はカルボニル基の特性吸収の吸光度であり、これは、上
記組成物中に含まれるアクリル樹脂の量と関係してい
る。かくして、この吸光度比(IR )は、アクリル樹脂
当たりのエポキシ樹脂及びフェノール樹脂の量比に関係
する値を示している。
いるエポキシ・アクリル・フェノール樹脂系塗膜の吸光
度比(IR )が0.75乃至9.24、特に1.10乃
至6.00の範囲にあることが、金属及びフィルムの密
着性や積層体の加工性、更には加工後の耐腐食性の組み
合わせに関して重要であることが分かった。
脂系塗料は、水性系の塗料として公知のものであるが、
従来の水性系の塗料では、塗料の分散性やその硬化性、
更には耐腐食性については検討されているものの、金属
基体とフィルムとの密着性や、この積層体の加工性、更
には加工後の耐腐食性については未だ不明の点が多い。
比(IR )が0.75を下回る場合(比較例1及び2)
並びに9.24を上回る場合(比較例3)の何れにおい
ても、金属−フィルム積層体が、深絞り加工やフランジ
加工のような過酷な加工を受けた場合に積層体の剥離を
生じ、フィルム下腐食(UFC)や金属の孔食等の深刻
なトラブルとなる。この理由として、吸光度比(IR )
が0.75を下回る場合には、アクリル樹脂が過剰に存
在すると金属とフィルムとの接着阻害要因となることが
挙げられ、一方吸光度比(IR )が9.24を上回る場
合には、金属基体に対する塗料のカバレージが不十分と
なることが挙げられる。本発明によれば、吸光度比(I
R )が0.75乃至9.24の範囲にあるエポキシ・ア
クリル・フェノール樹脂系塗膜を形成させることによ
り、金属基体に対するカバレージも良好で、金属−フィ
ルムの密着性も良好で、しかも加工後にも全く剥離傾向
のない積層体を得ることができるものである。
ール樹脂系塗膜の厚みが、メルトフロー後の値で、0.
05乃至2.0μm、特に0.1乃至1.0μmの範囲
にあることも重要である。上記範囲よりも塗膜の厚みが
増大すると、積層体を加工したときに金属−フィルムの
密着性が低下したり、或いはフィルム下腐食が発生した
りする傾向があり、これは、積層体の加工時にプライマ
ー層に歪みや欠陥が発生するためと思われる。一方、上
記範囲よりの厚みが小さいと、積層体を加工したときに
金属−フィルム剥離を生じたり、或いは金属に孔食が発
生したりする傾向があり、これは、プライマーのカバレ
ージが不完全であることが原因である。本発明における
プライマー塗膜の厚みは、著しく薄いものであるから、
通常の方法では測定不可能なものであり、後述する方法
により測定可能となるものである。
ェノール樹脂系塗膜の吸光度比(I R )は、厚みが0.
05乃至2.0μmでの値であることに留意する必要が
ある。エポキシ・アクリル・フェノール樹脂系水性塗料
では、樹脂成分、特にエポキシ樹脂及びフェノール樹脂
成分は分散樹脂相の形で存在し、一方アクリル樹脂は上
記分散粒子層と水連続層との界面に存在するものと信じ
られる。この水性塗料を金属基体上に上記の厚さに設け
ると、形成される塗膜の吸光度比(IR )は塗料組成か
らの値に比してかなり小さい値を示す。これは、塗布層
の厚みを一様にしやすい塗布ローラ等による塗装では、
金属面に対するアクリル樹脂成分の移行が優先的に生じ
ることを意味しており、このような塗膜では、既に述べ
たとおり、金属−フィルムの接着阻害要因となる。
性塗料における樹脂分の分散粒径を0.3μm以下に規
制し、塗装時の偏析付着傾向を解消して、薄膜のプライ
マー層を形成させることが可能となる。この理由として
は、分散粒径が大きくなり塗布厚みが小さい条件下で
は、塗布ローラ表面に残留するエポキシ樹脂及びフェノ
ール樹脂粒子(比較的大径)の比率が大きくなる反面、
塗装面に移行するアクリル樹脂(比較的小径の粒子表面
に高濃度で存在する)の量比が大きくなるためであると
考えられる。この意味で、樹脂分の分散粒径を0.3μ
m以下のような小さい粒径に規制することは、塗装する
塗料の塗布ローラーと塗装すべき表面とによる塗料層の
二分割に際して、上記塗料組成の偏析付着傾向を解消し
て、塗料組成を均質化しつつ、積層体の諸特性の点で最
も優れたプライマー層を形成させることを可能とするも
のである。
ルムとの間で接着阻害要因を生じることは既に指摘した
とおりであるが、エポキシ樹脂及びフェノール樹脂の周
囲に存在するアクリル樹脂の必要量は、アクリル樹脂の
酸価にも関係する。アクリル樹脂の酸価は180乃至5
00、特に200乃至400の範囲にあることが好まし
い。アクリル樹脂の酸価が上記範囲よりも少ない場合に
は、分散安定性の点で必要なアクリル樹脂の量が増大す
る結果として接着阻害要因が現れる。一方、アクリル樹
脂の酸価が上記範囲よりも多い場合には、アクリル樹脂
の親水性が増大する結果として塗膜の耐水性が低下し、
UFC傾向が増大し、硬化後の塗膜物性も低下する傾向
にある。
準で、10乃至230、特に16乃至160の範囲にあ
ることが好ましい。塗料全体の酸価が上記範囲よりも少
ない場合には、塗料の分散安定性が低下する。一方、塗
料の酸価が上記範囲よりも多い場合には、塗膜の耐水性
が低下し、UFC傾向が増大し、硬化後の塗膜物性も低
下する傾向にある。
脂とフェノール樹脂との割合は、一般に重量比で97:
3〜40:60、特に95:5〜45:55の範囲にあ
ることが金属及びフィルムの密着性や積層体の加工性、
更には加工後の耐腐食性の組み合わせに関して望まし
い。
ィルムとの間に設けるプライマー層のエポキシ・アクリ
ル・フェノール樹脂系塗膜の組成及び膜厚を規定するこ
とにより、金属及びフィルムの密着性や積層体の加工
性、更には加工後の積層体の耐腐食性の組み合わせに関
して極めて満足すべき結果が得られる。
ライマーとして水性塗料の施用が可能となり、有機溶剤
の使用量を低減して、作業環境や生活環境への悪影響を
防止し、良好な作業性や生産性を以て、加工性や耐食性
及びフレーバー保持性に優れた積層体、特に製缶用積層
体を製造することができる。
は、金属基体1と、その両表面に施されたプライマー層
2a,2bと、プライマー層を介して設けられた熱可塑
性樹脂フィルム層3a,3bとから成っている。プライ
マー層2a,2bは前述した組成及び膜厚のエポキシ・
アクリル・フェノール樹脂系塗膜から成っている。熱可
塑性樹脂フィルム層3aは缶等の容器に成形したとき、
内面側に位置するものであり、耐内容物性に優れたもの
であり、一方熱可塑性樹脂フィルム層3bは缶等の容器
に成形したとき、外面側に位置するものであり、耐傷性
に優れたものである。
て、この積層体は、金属基体1と、その容器内面側とな
る面に施されたプライマー層2と、プライマー層を介し
て設けられた熱可塑性樹脂フィルム内面保護層3と、そ
の容器外面側となる面に施された保護塗料層4とから成
っている。プライマー層2及び熱可塑性樹脂フィルム3
は前述した場合と同様であり、一方保護塗料層4は缶等
の容器に成形したとき、外面側に位置するものであり、
同様に耐傷性に優れたものである。
は、各種表面処理鋼板やアルミニウム等の軽金属板や、
これらの金属箔が使用されるが、水との接触角が30゜
以下(25℃)のヌレ性を有する金属基体が好ましい。
鈍後二次冷間圧延し、亜鉛メッキ、錫メッキ、ニッケル
メッキ、電解クロム酸処理、クロム酸処理等の表面処理
の一種または二種以上行ったものを用いることができ
る。好適な表面処理鋼板の一例は、電解クロム酸処理鋼
板であり、特に10乃至200mg/m2 の金属クロム
層と1乃至50mg/m2 (金属クロム換算)のクロム
酸化物層とを備えたものであり、このものは塗膜密着性
と耐腐食性との組合せに優れている。表面処理鋼板の他
の例は、0.5乃至11.2g/m2 の錫メッキ量を有
する硬質ブリキ板である。このブリキ板は、金属クロム
換算で、クロム量が1乃至30mg/m2となるような
クロム酸処理或いはクロム酸/リン酸処理が行われてい
ることが望ましい。
の他にアルミニウム合金板が使用される。耐腐食性と加
工性との点で優れたアルミニウム合金板は、Mn:0.
2乃至1.5重量%、Mg:0.8乃至5重量%、Z
n:0.25乃至0.3重量%、及びCu:0.15乃
至0.25重量%、残部がAlの組成を有するものであ
る。これらの軽金属板も、金属クロム換算で、クロム量
が20乃至300mg/m2 となるようなクロム酸処理
或はクロム酸/リン酸処理が行われていることが望まし
い。
途或いはサイズによっても相違するが、一般に0.05
乃至0.50mmの厚みを有するのがよく、この内でも
表面処理鋼板の場合には、0.05乃至0.30mmの
厚み、また軽金属板の場合には0.15乃至0.40m
mの厚みを有するのがよい。
リル樹脂成分、エポキシ樹脂成分及びエポキシ樹脂に対
する硬化剤としてのフェノール樹脂成分の3成分を含有
する。この場合、カルボキシル基含有アクリル樹脂成分
とエポキシ樹脂成分とが共重合体の形で溶液中に含有さ
れていてもよいし、またカルボキシル基含有アクリル樹
脂成分とエポキシ樹脂成分とがブレンドの形で溶液中に
含有されていてもよい。
00、特に200乃至400の範囲とすることが一般に
好ましい。即ちアクリル樹脂の酸価が上記範囲よりも低
い場合には、後述する中和工程及びこれに続く相転換乳
化工程で、塗料樹脂分を粒径が微細で且つ均斉なO/W
(水中油)型分散粒子に乳化させることが困難となり、
また分散粒子の乳化安定性も低下する傾向がある。ま
た、アクリル樹脂の酸価が上記範囲よりも高い場合に
は、アクリル樹脂が後の工程で塗料樹脂分から分離して
水相に移行する傾向があり、このために微細で均斉な粒
径への乳化が困難となり且つ分散液の安定性もかえって
低下するようになり、更に形成される塗膜は湿度に敏感
となりやすいという欠点をも生じる。本発明によれば、
アクリル樹脂の酸価を上記範囲内に選ぶことにより、均
一且つ微細な粒径への塗料樹脂分の乳化と乳化樹脂の分
散安定性との向上が可能となり、且つ形成される塗膜を
耐湿性、耐水性等に優れたものとすることができる。
酸価が上述した範囲内にある限り任意のアクリル樹脂を
用いることができる。このアクリル樹脂は、上述した酸
価のカルボキシル基を樹脂中に与えるエチレン系不飽和
カルボン酸又はその無水物と、アクリル酸エステル又は
メタクリル酸エステルと、所望によりこれらと共重合可
能な他のエチレン系不飽和単量体との共重合体から成
る。エチレン系不飽和カルボン酸又はその無水物として
は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、無水マレイ
ン酸、無水イタコン酸等である。
ては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アク
リル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メ
タ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブ
チル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリ
ル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、
(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アク
リル酸n−オクチルなどがある。ただし、上記の(メ
タ)アクリル酸とはアクリル酸もしくはメタクリル酸を
示す。
単量体としては、スチレン、ビニルトルエン、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル等を挙げることができ
る。
酸、アクリル酸エチル及びスチレンから成る共重合樹脂
を挙げることができ、この共重合樹脂における重合比
は、メタアクリル酸30乃至70重量%、アクリル酸エ
チル10乃至50重量%及びスチレン10乃至50重量
%から成るものがよい。
に足る分子量を有するべきであり、一般に重量平均分子
量(スチレン換算GPC法)で5,000 乃至200,000 、特
に7,000 乃至150,000 の範囲内の分子量を有しているこ
とが望ましい。これらのアクリル樹脂は、これらの単量
体を有機溶媒中、アゾビスイソブチロニトリル類や過酸
化物の存在下で重合させることにより容易に得られる。
等のビスフェノール類とエピハロヒドリンとの重縮合に
より得られたビスフェノール型エポキシ樹脂が好適であ
り、そのエポキシ当量は一般に400乃至20,000、特に
1,000 乃至5,000 の範囲に、また、数平均分子量は1,00
0 乃至20,000、特に2,000 乃至13,000の範囲にあるのが
好ましい。
化剤として、フェノール樹脂、特にレゾール型のフェノ
ール・ホルムアルデヒド樹脂を使用する。このフェノー
ル樹脂の製造に用いるフェノール類としては、ベンゼン
環1個当たりの官能性が2官能性のフェノールを用いる
ことが望ましく、フェノールとしてはp−クレゾール等
のp−アルキルフェノールや、ビスフェノールA等のビ
スフェノール類を挙げることができる。フェノール類と
ホルムアルデヒドとの反応は、アルカリ触媒の存在下に
行い、レゾール型樹脂を生成させる。樹脂中のメチロー
ル基は、ブタノール等の低級アルキル基でエーテル化さ
れていてもよい。上記フェノール樹脂はメチロール基と
フェノール性水酸基を含有しており、エポキシ樹脂の硬
化に有効に寄与するばかりではなく、金属基体との密着
性にも優れている。含有熱硬化性樹脂、特にレゾール型
フェノール樹脂が好適である。
及びフェノール樹脂の合計量との割合は、0.75乃至
9.24の吸光度比(IR )を与えるように設定され
る。一方、エポキシ樹脂とフェノール樹脂との組成比が
任意の範囲内にある場合にも、この塗料樹脂を微細な分
散粒径に乳化分散させ得る。エポキシ樹脂とフェノール
樹脂との割合いは、97:3乃至40:60の重量比、
特に95:5乃至45:55の重量比の範囲内にあるの
が好適である。
ル塗料の形で用いる。この塗料は、エポキシ・アクリル
・フェノール樹脂の有機溶剤溶液に、アンモニア或いは
アミン水溶液を添加し、アクリル樹脂中のカルボキシル
基を中和すると共に、上記塗料溶液をO/W型エマルジ
ョンに相転換することにより得られる。
ン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノン等のケトン系溶媒;エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等のアルコール系溶媒;エチルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ等のセロスルブ系溶媒;酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒等の1種又は2種以
上を用いることができる。原料溶液中に樹脂分濃度は、
一般に5乃至80重量%、特に5乃至70重量%の範囲
内にあるのがよい。この原料溶液には、それ自体公知の
塗料用配合剤、例えば可塑剤、滑剤、顔料、充填剤、安
定剤等を所望により配合してよい。
は、トリメチルアミン、トリエチルアミン、n−ブチル
アミン等のアルキルアミン類、2−ジメチルアミノエタ
ノール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、
アミノメチルプロパノール、ジメチルアミノメチルプロ
パノール等アルコールアミン類等が使用される。またエ
チレンジアミン、ジエチレントリアミン等多価アミンも
使用できる。更に、分岐鎖アルキル基を有するアミンや
複素環アミンも好適に使用される。分岐鎖アルキル基を
有するアミンとしては、イソプロピルアミン、sec −ブ
チルアミン、tert−ブチルアミン、イソアミルアミン等
の炭素数3乃至6、特に炭素数3乃至4の分岐鎖アルキ
ルアミンが使用される。複素環アミンとしては、ピロリ
ジン、ピペリジン、モルホリン等の1個の窒素原子を含
む飽和複素環アミンが使用される。アンモニア及びアミ
ン類は、アクリル樹脂のカルボキシル基に対して、少な
くとも0.3 化学当量、特に0.7 乃至1.3化学当量の量で
用いるのがよい。
ポキシ樹脂及びフェノール樹脂成分は分散樹脂相の形で
存在し、一方アクリル樹脂は少なくとも一部は分散樹脂
相の中に含まれていて、上記分散粒子層と水連続層との
界面に存在する。この水性塗料における樹脂分の分散粒
径は0.3μm以下の形で存在するのがよい。塗料固形
分濃度は、一般に3乃至30重量%、特に3乃至25重
量%の範囲にあるのが、塗装作業性の点で好ましい。
リエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共
重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ア
クリル酸エステル共重合体、アイオノマー等のオレフィ
ン系樹脂フィルム:ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンテレフタ
レート、エチレンテレフタレート/イソフタレート共重
合体(PET/I)、エチレンテレフタレート/アジペ
ート共重合体、及びブレンド共重合体等のポリエステル
フィルム:ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン1
1、ナイロン12等のポリアミドフィルム:ポリ塩化ビ
ニルフィルム:ポリ塩化ビニリデンフィルム等を挙げる
ことができる。これらのフィルムは未延伸のものでも、
一軸乃至二軸延伸のものでもよい。その厚みは、一般に
3乃至100μm、特に5乃至50μmの範囲にあるこ
とが望ましい。
ート或いはエチレンテレフタレート単位を主体とする共
重合ポリエステルやポリエチレンテレフタレートを主体
とするポリエステルブレンド物も使用し得る。これらの
フィルムは、単層のフィルムでもよく、また多層のフィ
ルム、例えば、表面側がポリエチレンテレフタレート
で、金属基体側がエチレンテレフタレート単位を主体と
する共重合ポリエステル(PET/I)である積層フィ
ルムであってもよい。
ソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳
香族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸等の脂
環族ジカルボン酸;コハク酸、アジピン酸、セバチン
酸、ドデカンジオン酸等の脂肪族ジカルボン酸;の1種
又は2種以上の組合せが挙げられ、エチレングリコール
以外のジオール成分としては、プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,
6−ヘキシレングリコール、シクロヘキサンジメタノー
ル、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物等の
1種又は2種以上が挙げられる。
ポリエステルは、少なくともフィルムを形成するに足る
分子量を有するべきであり、用途に応じて、射出グレー
ド或いは押出グレードのものが使用される。その固有粘
度(I.V.)は一般的に0.56乃至1.4dl/
g、特に0.58乃至1.3dl/gの範囲にあるもの
が望ましい。
れているのがよく、フィルム面方向−厚み方向の複屈折
は、一般に0.06乃至0.16の範囲にあるのがよ
い。
塗装に適した粘度で、上記金属素材や、熱可塑性樹脂フ
ィルム、或いは両方のラミネートすべき表面に施す。こ
のプライマー塗料の塗装には、ローラ塗布、ドクターコ
ーター、エアナイフコーター、リバースコーター等の各
種コーターによる塗布、スプレー塗装、静電塗装等を用
いることができる。
フリーの状態に乾燥しただけで、ラミネートのための熱
接着に用いることもできるし、またキュアした後ラミネ
ートのための熱接着に用いることもできる。前者の未硬
化のプライマー樹脂層を用いたラミネートでは、熱接着
時の熱によりプライマー樹脂組成物のメルトフローと硬
化とが同時に行われる。このプライマー樹脂組成物は、
150乃至300℃の温度でしかも数秒程度の短時間で
硬化可能であるという特徴を有する。例えば150℃の
ような比較的低温でも10乃至300秒間の加熱で十分
であり、250℃のような比較的高温では1乃至15秒
間のような著しく短時間の加熱で硬化し、後の深絞り加
工等の加工に耐えうる凝集力を有する。
ルによる圧着等の伝熱加熱方式、電熱オーブン、ガス燃
焼オーブン、各種熱源から発生させた熱風オーブン等に
よる雰囲気加熱方式の他、金属基体側から加熱する抵抗
加熱、誘導加熱方式等を採用し得る。熱接着のための温
度は、用いる樹脂の融点(mp)を基準にして、mp−
100℃乃至mp+50℃の温度範囲が好適である。積
層終了後の積層体は、水噴霧、水中浸漬、冷風吹き付け
等の手段で急冷する。
使用しうる。積層金属板を、缶の製造に使用するには、
積層金属板を円盤の形に剪断し、これを絞りダイスと絞
りポンチの組み合わせを用いて、径の大きい浅絞りカッ
プに絞り加工し、次いで径が小さくハイトの大きい深絞
りカップに再絞り成形する。本発明の積層金属板では、
絞り比が2.0乃至4.0となるような高度の絞りを行
った場合にも、また、再絞りに際して側壁部の厚みが底
壁の厚みの55乃至98%となるような曲げ延ばしによ
る薄肉化深絞り加工を行った場合にも、又、再絞り成形
時にしぼりダイスとしごきリングを同時に併用した絞り
−しごき加工を行った場合にも十分満足すべき耐腐食性
が得られる。
ス成形、或いは更にスコア加工、ボタン成形、タブの取
付け等を行って、罐蓋或いはイージイ・オープン罐蓋に
成形する。
実施例に使用した樹脂は以下の方法で作成した。また、
測定法、評価法も併せて説明する。
セロソルブを表1の仕込み量に従って混合し、その混合
物の1/4を、攪拌機、温度計、冷却器、窒素ガス供給
装置を備えた反応器に入れ、過酸化ベンゾイル4重量部
を加えて、窒素ガス置換し115℃に加熱し、残りの3
/4を5時間かけて滴下し、滴下終了後さらに2時間攪
拌し、固形分40%のアクリル樹脂溶液を得た。
合成 ビスフェノールA1.0モルと2.4モルのホルムアル
デヒドの37%水溶液とを反応器に加え、50℃に加熱
攪拌して溶解後、0.1モルの水酸化マグネシウムを添
加し、温度を90℃に上げ、1時間反応させた。次い
で、n−ブタノール75%、キシレン25%の混合溶剤
を加えて縮合生成物を抽出し、脱イオン水で2回洗浄
後、水層を取り除き、さらに、共沸法で残留水分を除去
し、冷却してフェノールホルムアルデヒド樹脂の30%
溶液を得た。
ロソルブ:シクロヘキサノン:キシレン=1:1:1)
40重量部を反応器に入れ50℃で溶解し、固形分60
%のエポキシ樹脂溶液を得た。
とエポキシ樹脂溶液を攪拌機、温度計、冷却器、窒素ガ
ス供給装置を備えた窒素ガス置換した反応器に入れ、さ
らに、ブチルカルビトール20重量部を加え、135℃
で8時間反応を行い固形分50%のアクリル・エポキシ
樹脂溶液を得た。
90重量部を滴下し中和を行い、表1に示した量の上記
フェノールホルムアルデヒド樹脂溶液とイオン交換水6
66重量部を加えた。その後、溶剤分を減圧除去しn−
ブタノール、ヘキシルセロソルブ、ブチルセロソルブを
最終的に塗料中にそれぞれ2%となるよう添加し、イオ
ン交換水で希釈し、固形分20%の水性塗料を得た。
にフェノールフタレインを指示薬として、N/10KO
Hエタノール溶液で滴定した。酸価は次式で与えられ
る。 酸価=A×f×5.611/S A;N/10KOHエタノール溶液の使用量(ml) f;N/10KOHエタノール溶液のファクター S;樹脂量(g)
ブラウン運動と光子相関分光分析法により測定する下記
装置にて求めた。 測定装置 コールター社製コールターmodel N
4 装置仕様 粒径測定範囲 0.003〜5μm レーザー 5mW He−Ne(632.8nm)レ
ーザー 測定温度 25℃
属板塗料塗布面の赤外吸収スペクトルを下記装置を用
い、平衡偏光の赤外線を大きい移入射角で入射させるこ
とにより感度を向上させた感度反射法にて得た。測定は
下記条件にて行った。図3に示したように、このスペク
トルの1540cm-1と1660cm-1を結んだ直線を
ベースラインとし、このベースラインから、ベンゼン環
の赤外吸収に基づくピークの1606cm-1近傍のピー
クトップまでの吸光度をIE とし、また、1660cm
-1と1800を結んだ直線をベースラインとし、このベ
ースラインからカルボニルの赤外吸収に基づくピークの
1726cm-1近傍のピークトップまでの吸光度をIA
とし、次式よりIR を求めた。 IR =IE /IA FT−IR 日本電子製JIR100 反射ユニット 日本電子製IR−RSC110 偏光子 IR−OPTO2 入射角度 80゜ 分 解 能 4cm-1 積算回数 400回 検 知 器 TGS(硫酸三グリシン)
内面フィルムに1mm角で100個、碁盤目の切れ目を
いれた。次に、セロテープ(スコッチ610;3M社)
を張り付けた後、引きはがした。剥離面積を%で表し、
接着力の評価を行った。
ラジアス部に直径10mmの鋼製の棒を置き、500g
のおもりを60mmの高さから落下させて衝撃を与え
た。その後、37℃にて貯蔵試験を行い1年後の缶内の
鉄溶存量(5缶の平均)を誘起プラズマ発光分析法にて
測定した。併せて、缶内面の状態を観察した。
たプライマー膜厚の測定を下記要領による赤外線吸収に
より行った。赤外領域の測定波長と比較波長の3種の光
を被測定物に投光し、反射した光のエネルギー比を下記
装置を用いて測定した。測定波長は、被測定物の厚さに
応じて吸収されるエネルギー量が変化するため、その量
より被測定物の厚さを知ることができ、また測定波長と
平行して比較波長を投光し、これらの比を求めることに
より外乱を補正できるため、10-1μm程度の膜厚まで
測定できるものである。このエネルギー比と下記要領で
作成した検量線からプライマー膜厚を求めた。 赤外線膜厚計 (株)ヤハバ製YH−25 測定波長 3.4μm 比較波長 3.2μm、3.7μm 測定径 約12×20mmの長円 検量線の作成 水性塗料を金属基体に0〜50mg/dm2 の範囲で0
mg/dm2 と50mg/dm2 付近を含むように5点
の2×4cmの大きさの検量線作成用水性塗料塗布金属
基体を作成した。これらを、100〜1000℃まで加
熱し有機物を分解させ金属基体上の有機物を高感度で炭
素含有量として測定する下記装置にて測定し、炭素量を
求めた。この炭素量を樹脂仕込み割合から計算した炭素
量割合を用いて換算し塗膜量とした。ついで、この塗膜
量を塗膜密度で割り塗膜厚を求め検量線作成用の値とし
た。次に、これら試料を上記装置にてエネルギー比を求
め、エネルギー比−プライマー塗膜厚の検量線を作成し
た。 マルチフェイス炭素分析装置 LECO社製RC−
412 検出方式 赤外線吸収法 測定温度 50から500℃まで昇温 フィルムに塗布を行った場合の測定 水性塗料を塗布、乾燥したフィルムの質量を測定し、次
にテトラヒドロフラン(THF)に数秒間浸し、洗浄を
行い、真空乾燥機にて数時間乾燥後質量を測定した。こ
の洗浄前後での質量差を塗布量とし、塗膜密度で割るこ
とにより、プライマー塗膜厚を求めた。
スチール(TFS)の片面に表2記載の塗料1を乾燥膜
厚で0.3μmとなるようグラビアコーターでロールの
周速をTFS通板速度と同一にして塗布し、熱風式オー
ブンで200℃、5秒の乾燥・焼き付けを行った。この
ときの金属板を切り出し、IR の測定をした。つづけ
て、誘電加熱法により250℃に加熱し、厚み25μm
の2軸配向PET/I(テレフタル酸/イソフタル酸=
88/12)共重合ポリエステルフィルムと熱ラミネー
トし、直ちに水冷することにより、ラミネート金属板を
得た。このラミネート金属板にパラフィンワックスを塗
布し、直径179mmの円盤を打ち抜き、80℃にて常
法に従い浅絞りカップを得た。
あった。次いで、この絞りカップを80℃に予備加熱を
して、第1次、第2次薄肉化再絞り成形を行った。この
再絞り工程の成形条件は次のとおりであった。 第1次再絞り比 1.37 第2次再絞り比 1.27
特性は以下のとおりであった。 カップ径 66mm カップ高さ 128mm 側壁厚み変化率 −20%(素板厚に対して)
いドーミング成形を行い、220℃にて熱処理を行った
後、カップを放冷後、開口端縁部のトリミング加工、曲
面印刷、ネックイン加工、フランジ加工を行って350
gツーピース缶を作成した。表2にこの缶の評価結果を
示したが、どの評価においても良好であり、接着性・加
工性及び耐食性の優れた有機被覆金属板が得られること
がわかった。
9μmとなるようにTFSに塗布し、ラミネート、成形
を行い、缶の評価に共した。その結果を表3に示した。
これらの結果より、特に以上は認められなかった。
1μmとなるようにTFSに塗布し、ラミネート、成形
を行い、缶の評価に共した。その結果を表3に示した。
これらの結果より、特に以上は認められなかった。
3μmとなるようにTFSに塗布し、ラミネート、成形
を行い、缶の評価に共した。その結果を表3に示した。
これらの結果より、特に以上は認められなかった。
3μmとなるようにTFSに塗布し、ラミネート、成形
を行い、缶の評価に共した。その結果を表3に示した。
これらの結果より、特に以上は認められなかった。
グラビアコーターでPET/I共重合ポリエステルフィ
ルムに塗布し、熱風式オーブンで100℃10秒の乾燥
を行った。IR は、TFSに乾燥膜厚が0.6μmとな
るよう塗料1を塗布し、フィルム塗布時の乾燥条件と同
じ条件で乾燥したものについて測定した。次に、実施例
1と同様にTFSにこのフィルムをラミネートし、成形
を行い、缶の評価に共した。その結果を表3に示した。
これらの結果より、特に異常は認められなかった。
mm)を併用した他は、表2記載の塗料1を実施例1と
同様に塗装・ラミネート・缶の評価を行った。その結果
を表3に示した。これらの結果より、特に異常は認めら
れなかった。
表2記載の塗料4を乾燥膜厚で0.3μmとなるように
TFSに塗布し、ラミネート、成形を行い、缶の評価に
共した。このときの評価結果は、表3に示したが、金属
板のIR が0.7と低く、220℃熱処理工程中にフラ
ンジ部に微小なフィルムの剥離が生じた。また、コーラ
貯蔵テストでは、缶内面フィルム及び塗膜下腐食が甚だ
しく、缶内の鉄溶存量も、4.66ppmと多く、容器
として満足な性能を示すものでなかった。
01μmとなるようにTFSに塗布し、ラミネート、成
形を行い、缶の評価に共した。このときの評価結果は、
表3に示したが、金属板のIR が0.6と低く、220
℃熱処理工程中にフランジ部に微小なフィルムの剥離が
生じた。また、コーラ貯蔵テストでは、缶内面フィルム
及び塗膜下腐食が甚だしく、缶内の鉄溶存量も、3.7
8ppmと多く、容器として満足な性能を示すものでな
かった。
3μmとなるようにTFSに塗布し、ラミネート、成形
を行い、缶の評価に共した。このときの評価結果は、表
3に示したが、金属板のIR が10.1と高く第2次薄
肉化再絞り工程中に缶内面上部フィルムの剥離が生じ
た。また、コーラ貯蔵テストでは、缶上部の腐食が甚だ
しく、100缶中46缶の漏洩缶が発生した。このため
缶内鉄溶存量は測定しなかった。
た塗料7を水中に分散したところ、沈澱が生じ安定な水
分散体が得られなかった。このため、後の評価は行わな
かった。
ル樹脂硬化剤よりなる溶剤型塗料8を乾燥膜厚で0.3
μmとなるようにTFSに塗布し、ラミネート、成形を
行い、缶の評価に共した。このときの評価結果は、表3
に示したが、第2次薄肉化再絞り工程中に缶内面上部フ
ィルムの剥離が生じた。このときIR は、IA のピーク
がないため無限大となることから求めなかった。また、
コーラ貯蔵テストでは、缶上部の腐食が甚だしく、10
0缶中68缶の漏洩缶が発生した。このため缶内鉄溶存
量は測定しなかった。
に表2記載の塗料3を乾燥膜厚で0.07μmとなるよ
うナチュラルコーターで塗布した。この時の条件は、硬
度70度のゴムロールを用い、ロールの周速を通板速度
の4倍の速度とし、塗布量は乾燥膜厚で0.07μmと
なるようロールとTFS間を調節し、剪断の大きい状態
で行った。後のラミネート、成形、缶の評価は、実施例
1と同様に行った。この時の評価結果は、表3に示した
が金属板のIR が10.6と高く、第2次薄肉化再絞り
工程中に缶内面上部フィルムの剥離が生じた。また、コ
ーラ貯蔵テストでは、缶上部の腐食が甚だしく、100
缶中39缶の漏洩缶が発生した。このため缶内鉄溶存量
は測定しなかった。
装を行った以外は、実施例1と同様にラミネート、成形
を行い、缶の評価に供した。その結果を表3に示した
が、第2次薄肉化再絞り工程中に缶内面上部フィルムの
剥離が甚だしく生じた。また、コーラ貯蔵テストでは、
缶上部の腐食が甚だしく、100缶中82缶の漏洩缶が
発生した。このため缶内鉄溶存量は測定しなかった。
フィルムとの間に設けるプライマー層のエポキシ・アク
リル・フェノール樹脂系塗膜の組成及び膜厚を規定する
ことにより、金属及びフィルムの密着性や積層体の加工
性、更には加工後の積層体の耐腐食性の組み合わせに関
して極めて満足すべき結果が得られる。
ライマーとして水性塗料の施用が可能となり、有機溶剤
の使用量を低減して、作業環境や生活環境への悪影響を
防止し、良好な作業性や生産性を以て、加工性や耐食性
及びフレーバー保持性に優れた積層体、特に製缶用積層
体を製造することができる。
フ図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 金属基体と熱可塑性樹脂層とが樹脂プラ
イマー層を介して積層された積層体において、前記樹脂
プライマー層が平均膜厚が0.05乃至2.0μmのエ
ポキシ・アクリル・フェノール樹脂系塗膜から成り且つ
該塗膜の式 IR = IE /IA 式中、IE は該塗膜について測定した赤外吸収スペクト
ルにおける波数1606cm-1近傍ピークのベンゼン環
の吸光度であり、IAは上記赤外吸収スペクトルにおけ
る波数1726cm-1近傍ピークのカルボニルの吸光度
である で定義される吸光度比(IR )が0.75乃至9.24
の範囲にあることを特徴とする積層体。 - 【請求項2】 熱可塑性樹脂層がポリエステルフィルム
である請求項1記載の積層体。 - 【請求項3】 金属基体及び熱可塑性樹脂フィルムの積
層すべき少なくとも一方の表面に、エポキシ樹脂成分、
アクリル樹脂成分及びフェノール樹脂成分を、乾燥状態
で測定した式 IR = IE /IA 式中、IE は該塗膜について測定した赤外吸収スペクト
ルにおける波数1606cm-1近傍ピークのベンゼン環
の吸光度であり、IAは上記赤外吸収スペクトルにおけ
る波数1726cm-1近傍ピークのカルボニルの吸光度
である で定義される吸光度比(IR )が0.75乃至9.24
の範囲となる量比で含む水性ゾル塗料を、メルトフロー
後の平均膜厚が0.05乃至2.0μmとなるように塗
布し、前記塗料を乾燥させた後、前記塗料がメルトフロ
ーする条件下で金属基体と熱可塑性樹脂フィルムとを熱
接着させることを特徴とする積層体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13224394A JP3528240B2 (ja) | 1994-06-14 | 1994-06-14 | 積層体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13224394A JP3528240B2 (ja) | 1994-06-14 | 1994-06-14 | 積層体及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07329238A true JPH07329238A (ja) | 1995-12-19 |
JP3528240B2 JP3528240B2 (ja) | 2004-05-17 |
Family
ID=15076719
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13224394A Expired - Fee Related JP3528240B2 (ja) | 1994-06-14 | 1994-06-14 | 積層体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3528240B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005200720A (ja) * | 2004-01-16 | 2005-07-28 | Nippon Paint Co Ltd | ノンクロム被覆金属材料及びノンクロム金属表面処理方法 |
CN115133185A (zh) * | 2017-12-06 | 2022-09-30 | 大日本印刷株式会社 | 电池用包装材料、电池、它们的制造方法和聚酯膜 |
-
1994
- 1994-06-14 JP JP13224394A patent/JP3528240B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2005200720A (ja) * | 2004-01-16 | 2005-07-28 | Nippon Paint Co Ltd | ノンクロム被覆金属材料及びノンクロム金属表面処理方法 |
CN115133185A (zh) * | 2017-12-06 | 2022-09-30 | 大日本印刷株式会社 | 电池用包装材料、电池、它们的制造方法和聚酯膜 |
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JP3528240B2 (ja) | 2004-05-17 |
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