JPH0732915B2 - 有機性廃水の嫌気性処理法 - Google Patents

有機性廃水の嫌気性処理法

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JPH0732915B2
JPH0732915B2 JP31111986A JP31111986A JPH0732915B2 JP H0732915 B2 JPH0732915 B2 JP H0732915B2 JP 31111986 A JP31111986 A JP 31111986A JP 31111986 A JP31111986 A JP 31111986A JP H0732915 B2 JPH0732915 B2 JP H0732915B2
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acetic acid
anaerobic treatment
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mpb
biofilm
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  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、有機性廃水の嫌気性処理法に係わり、特に
担体に付着した微生物を用いたものにおいて、メタン生
成菌の占有率を高く維持してメタンの収率を高めるよう
にした有機性廃水の嫌気性処理法に関する。
〔従来の技術〕
有機性廃水の嫌気性処理法は、下水処理の余剰活性汚
泥、し尿のほかに、食品、化学等の産業廃水の処理に広
く利用されている。それは、好気性処理法と比較して、
消費エネルギーが少なく、また余剰汚泥発生量が少ない
という大きな利点があるからである。
嫌気性処理法は、主に2つの反応からなることが知られ
ている。すなわち、まず第一に廃水中の有機物が通性嫌
気性液化菌群(腐敗菌群)の作用により酢酸、プロピオ
ン酸、酪酸などの揮発性有機酸にする酸生成反応が行わ
れ、次いで第二に生成した揮発性有機酸がメタン生成菌
によって、メタンに転換するガス化反応(メタン生成反
応)が行われる。処理方式はこれら2つの主反応を一槽
内で同時に行う混相嫌気処理法と、同一槽内で二相に分
けたり、別々の槽で反応を段階的に行う、いわゆる二相
嫌気処理法とがある。
また、処理方式を生物膜を形成した微生物を用いる方法
と、生物膜を形成することなく懸濁した微生物を用いる
方法とに大別することもできる。生物膜とは、固体表面
上あるいは菌体の集合物上に、菌体が付着増殖した結
果、得られる連続した微生物層である。生物膜を形成し
た微生物を用いる方法としては、反応槽内で担体に付着
して生物膜を形成した微生物が流動するもの(流動床式
嫌気性処理法)、反応槽内で担体に付着して生物膜を形
成した微生物が、又は、担体なしに自己集塊してペレッ
トを形成した微生物がスラッジブランケットを形成し、
廃水がそのスラッジブランケットに上向流で通水される
もの(UASB,上向流スラッジブランケット法)反応槽内
に砕石やプラスチックなどの担体を充填し、これらの表
面に生物膜を形成し、担体を静止状態に置きながら上向
流、下向流又は横流で通水する方法。いずれの処理方式
も廃水中の有機物を微生物によって嫌気的に分解するこ
とによって廃水処理を行うと供に、生成したメタンガス
をエネルギーとして回収しようとするものである。
しかしながら、生物膜中の微生物の組成をコントロール
することができずメタンガスの生成量が減少したり、あ
るいは生成が完全に停止することがあった。その原因の
1つとして、廃水中の硫酸イオンが、嫌気性条件下で硫
酸塩還元菌(以下SRBと略すこともある)により、有機
物の酸化に伴なって酸化水素に還元され、その硫化水素
がメタン生成菌(以下MPBと略すこともある)に対して
強い毒性を示すためであると言われている。またもう1
つの原因として、SRBとMPBが、電子供与体である水素を
めぐって競合した結果、水素に対して親和性の大きなSR
Bが、これをより効率的に消費してしまうためであると
も言われている。しかしながら近年、酢酸を資化できる
SRBが発見されたことにより、酢酸をめぐってMPBとSRB
が競合することが明らかになった。特に、廃水の嫌気性
処理においては、有機物の70%以上が酢酸を経由してメ
タンに転換されるため、この酢酸をめぐるMPBとSRBとの
競合は、実用上非常に重要な意味を持っている。すなわ
ち、両者の競合の結果、場合によっては、MPBがSRBによ
って反応槽内から駆遂されてしまうことも考えられる。
一方、懸濁した微生物を用いる方法では、硫酸還元菌の
酢酸に対する親和性は、メタン生成細菌よりも強く、し
かも最大増殖速度もSRBの方がMPBより大きい。したがっ
てこの方法では、▲SO2- 4▼を含む廃水を嫌気性処理し
て、メタンガうを得ることは困難である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上述の従来の生物膜を形成した微生物を用いた嫌気性処
理法においても、MPBとSRBの競合をコントロールする操
作因子が不明であったため、両者の競合をコントロール
することができず、メタン生成量が減少する問題点があ
った。
この発明は、MPBとSRBの競合をコントロールして、反応
槽内のMPBの占有薬を高め、以ってメタンを効率よく生
成する方法を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明の有機性廃水の嫌気性処理法は、▲SO2- 4▼を
含む有機性廃水を、反応槽内で生物膜を形成した微生物
と嫌気性下に接触させる嫌気性処理法において、反応槽
内の酢酸濃度を8mg/以上に維持することを特徴とする
有機性廃水の嫌気性処理法である。
有機性廃水としては、下水の好気性処理において発生す
る余剰活性汚泥、し尿、その他食品、化学等の産業廃水
またはその活性汚泥処理の余剰汚泥が主な対象となる
が、これに限定されない。反応槽内で生物膜を形成した
微生物と嫌気性下に接触させる嫌気性処理法としては、
流動床式嫌気性処理法、上向流スラッジブランケット
法、固定床式嫌気性処理法などを採用することができ
る。
流動床式嫌気性処理法を採用する場合、生物膜の核とな
る担体としては、砂、活性炭、ガラス、セラミックスな
どの細粒が使用でき、粒径は0.3mm以下が好ましい。担
体に微生物が付着すると、見かけ密度が減少するので担
体の比重は1.1以上が好ましい。
上向流スラッジブランケット法を採用する場合は、前述
のような担体を用いることもできるが、単に廃水中に含
まれる不活性な固形物や通常、種汚泥として廃水と混合
する消化汚泥中の不活性な固形物が担体となることが多
い。固定床式嫌気性処理を採用する場合は、前述のよう
な担体のほか、ラッシッヒリング、プラスチック波板な
どを固定用に用いることができる。
次に、本発明を実施するために好適な処理フローを第1
図に示す。第1図は、二相流動床式嫌気性処理法の系統
図である。1は酸生成反応槽、2はメタン生成反応槽、
3A、4Aは担体粒子、3B、4Bは流動床を示す。有機性廃水
は管5から酸生成反応槽1へ上向流で導入される。酸酸
性反応槽1の流出水の一部は管6Aを経由して、原水と共
に酸生成反応槽1に再導入され循環することによって担
体粒子3Aは展開されて流動床3Bを形成する。流出水の残
部は管6Bを経由してメタン生成反応槽2へ上向流で導入
される。メタン生成反応槽2の流出水の一部は管7Aを経
由して、酸生成反応槽1の流出水と共にメタン生成反応
槽2に再導入され循環することによって担体粒子4Aは展
開されて流動床4Bを形成する。メタン生成反応槽2の流
出水の残部は系外に排出される。
有機性廃水が酸生成反応槽1に導入されると、通性嫌気
性液化菌群(腐敗菌群)の作用により、有機物は、酢
酸、プロピオン酸、酪酸などの揮発性有機酸に転換され
る。次に、この流出水はメタン生成反応槽2に導入さ
れ、メタン生成菌によって揮発性有機酸はメタンガスに
転換される。
メタン生成反応槽2においては、流動床を形成している
担体粒子の表面に生物膜が形成されており、生物膜内に
は、メタン生成菌(MPB)のほかに、硫酸塩還元菌(SR
B)も存在している。揮発性有機酸、特に酢酸をめぐっ
てMPBとSRBは競合関係にあるので、MPBの増殖速度をSRB
のそれより大きくし、MPBを優占種としなければならな
い。したがって、本発明においては、このメタン生成反
応槽2内の酢酸濃度を8mg/以上に維持する。メタン生
成反応槽2の流出水の一部は、酸生成反応槽1の流出水
の共にメタン生成反応槽2へ再導入され循環しているの
で、いわゆる完全混合の状態になっており、メタン生成
反応槽2内の酢酸濃度は、流出水の酢酸濃度を測定する
ことによって知ることができる。この測定は、ガスクロ
マトグラフィーなどの常法により行うことができるし、
酢酸が流出水のTOC(全有機炭素量)の大半を占める場
合は、TOC計を用いて行うこともできる。
メタン生成反応槽2内の酢酸濃度が8mg/より小さくな
ったならば、酸生成反応槽1からメタン生成反応槽2へ
流入する水量を増加して、負荷を高め、メタン生成反応
槽2内の酢酸濃度を上げる。又、反応槽2の温度を下げ
ることによっても、酢酸の残留濃度を上昇させることが
できる。温度を下げるには、通常原水を熱交換器で35℃
前後で加温してから反応槽に導入しているので、加温の
程度を加減すればよい。酢酸濃度8mg/以上にするため
の汚泥負荷の目安としは、0.45g−COD/g−VSS・day以上
である。この汚泥負荷は、流動床における汚泥濃度が通
常20〜30kg−VSS/m3であるので、槽負荷としては9〜14
kg−COD/m3・day程度以上に相当する。
〔作用〕
メタン生成反応槽内の酢酸濃度を8mg/以上に維持する
ことにより、メタン生成菌の増殖速度を、硫酸塩還元菌
のそれよりも大きくし、メタン生成菌を優占種とするこ
とができる。
〔実 施 例〕
直径5cm高さ100cmの円筒カラム(総容量3.2)に、平
均粒径0.35mmの天然ゼオライトを約640ml装填し、原水
を上向流で通水して、処理水の一部をカラムに循環する
ことによって担体の流動を行い、展開率30〜50%の流動
床を形成した。原水は、第1表の組成の基質を水道水で
希釈し、酢酸イオン濃度を400mg/、硫酸イオン濃度を
400mg/とした。
運転Aでは、0.34g−COD/g−VSS・day(0.13g−TOC/g−
VSS・day)以下の汚泥負荷で原水を通水し、その後運転
Bでは通水量を徐々に増加させて、0.77g−COD/g−VSS
・day(0.29g−TOC/g−VSS・day)以下の汚泥負荷で通
水した。なお、負荷は流出水のTOC濃度が運転Aでは1.5
mg−TOC/程度、運転Bでは10mg−TOC/以上になるよ
うにコントロールした。流出水のTOC濃度は、反応槽が
完全混合型であるため、反応槽内のTOC濃度と同じであ
り、酢酸濃度としては、運転Aでは、3.75mg−酢酸/
運転Bでは、25mg−酢酸/以上である。
運転A及び運転Bにおける原水TOC濃度、流出水TOC濃
度、及びメタン菌に利用されたTOC(メタンガス生成量
と溶存メタン量とから換算したもの)の経時変化を第2
図に示す。第2図から、運転Aでは、時間の経過ととも
にTOC(酢酸)のメタンに転換される割合が減少してい
ることがわかる。また、運転Bでは、通水量を増加させ
て負荷を高めたため、残留酢酸濃度が高くなり、その結
果、相対的にTOC(酢酸)のメタン生成菌に利用される
割合が上昇している。
運転Aと運転Bにおけるメタン菌及び硫酸還元菌に資化
された酢酸の量を比較すると第2表のとおりである。
第2表から運転Aでは、初期にはメタン生成菌に資化さ
れる酢酸の割合は、硫酸塩還元菌に資化される酢酸の割
合より多いけれども、後期にはその割合は逆転してしま
うことがわかり、また、通水量を増加させてカラム内の
残留酢酸濃度を高めた運転Bでは、メタン生成菌に資化
される酢酸の割合は増加してくることがわかる。
次にカラム内のメタン生成菌(MPB)及び硫酸塩還元菌
(SRB)の菌体量の推移を第3図に示す。菌体量は次の
ようにして求めた。まずカラム全体のメタン生成最大速
度γmaxM(g−C/day)及びカラム全体の硫酸還元最大
速度γmaxS(g−C/day)は、運転A及びBの期間中、
約2週間に一度の割合で通水を一時停止し、カラム内に
酢酸ナトリウム及び硫酸ナトリウムを適量づつ添加して
回分実験を行い測定した。また、γmaxM及びγmaxSはそ
れぞれMPBの菌体量XM(g−VSS)及びSRBの菌体量X
S(g−VSS)に比例すると考えられるので,式が成
り立つ。
γmaxM=kmaxM・XM …… γmaxS=kmaxS・XM …… ここで、kmaxMはMPB菌体当りのメタン生成最大速度(g
−C/g−VSS・day)であり、kmaxSはSRB菌体当りの硫酸
還元最大速度(g−C/g−VSS・day)である。
また、MPB及びSRBの菌体量の和が全体の付着生物量X
T(g−VSS)とみなせば、次式が得られる。
XT=XM+XS …… 〜の式より式が導かれる。
全付着生物量当りのメタン生成最大速度(γmaxM/XT
をX軸に、全付着生物量当りの硫酸還元最大速度(γma
xS/XT)をY軸にプロットすると、前記回分実験のデー
タは1つの直線に収れんし、X軸切片、Y軸切片がそれ
ぞれkmaxM・kmaxSとなる。
また、式/式より式の関係が得られる。
したがって、先に求めたγmaxM,γmaxS及びkmaxM,kmaxS
の値を式に代入し、前記回分実験の時点におけるMPB,
SRBの割合(XM/XS)を求めることができ、別に求めてお
いたXTの値から式により各菌体量XM,XSを得た。
第3図から明らかなように、運転Aでは酢酸が律速とな
って、メタン生成菌が減少し、硫酸還元菌が増加してい
る。一方運転Bでは、酢酸律速は解除されているので、
両菌とも増殖しているが、増殖速度はメタン生成菌の方
が大きく、メタン生成菌が優占種になることを示してい
る。
次に第3図に示した菌体量の変化からメタン生成菌及び
硫酸塩還元菌の動力学定数を求め、これを用いて両者の
増殖曲線を描くと、第4図の通りとなる。すなわち、酢
酸濃度が8mg/以上の場合はメタン生成菌の増殖速度は
硫酸塩還元菌のそれしのぎ、メタン生成菌が優占種とな
ることがわかる。なお、前述の動力学定数の決定は、以
下のとおりである。
微生物の比増殖速度μは、次のように表わすことができ
る。
ここで、μ:比増殖速度(day-1) X:菌体量(g−VSS) Y:転換率(g−VSS/g−C) γsu:基質消費速度(g−C/day) Ka:剥離速度定数(day-1) Kd:自己分解速度定数(day-1)である。
一方、Monodの式によりγsuは次のように表わすことが
できる。
ここで kamx:最大速度(g−C/g−VSS/day) KS:親和定数(mg/) S:基質濃度(mg/) これらの式(,)が、MPBとSRBとのいずれの場合に
ついても成り立つので、MPB及びSRBについて別々に、Y,
KS,kmax,Ka,Kdを求めた。まず、kmaxは前述した回分実
験から式により、kmaxM=0.73g−C/g−VSS・day,kmax
S=0.37g−C/g−VSS・dayが得られた。また、KSも、前
記回分実験において、基質濃度と基質資化速度の関係を
調べKSM=13.0mg−C/g(酢酸としては32.8mg/)、KSS
=3.8mg−C/(同9.5mg/)が得られた。
一方、Y,Ka,Kdは、運転A及びBの連続実験の結果及び
文献値により、下記の式に基いて、算出した。まず微小
時間においては菌体量は準定常状態であるから、式よ
り、次式が得られる。
γsu=(Kd+Ka)X/Y …… 従って、運転A及びBの連続実験にけるMPB又はSRBによ
る基質消費速度γsuをY軸に、MPB又はSRBの菌体量Xを
X軸にプロットすると、原点を通る直線が得られ、その
直線の傾きが、(Kd+Ka)/Yとなる。MPB,SRBの(Kd+K
a)/Yは、それぞれ0.117,0.138が得られた。
まず、メタン生成菌を主体とする流動床におけるKd,Ka
はそれぞれ0.002,0.0004day-1であることは、知られて
いる(Yoda,M,et al(1986),“Anaerobic Fluidized
bed treatment with a steady−state biofilm",13th I
AWPRC Biennial International Conf.,17−22,August,R
io de Janeiro.)。したがって、メタン生成菌のYは、
0.051g−VSS/g−C(0.02g−VSS/g−酢酸)が得られ
た。また、硫酸塩還元菌のY,Ka,及びKdはそれぞれ0.041
g/VSS/g−C(0.016g−VSS/g−酢酸)、0.004day-1,0.0
016day-1が得られた。
このようにして得られたMPB及びSRBの動力学的定数より
比増殖速度μを計算し、基質濃度との関係を示したもの
が第4図である。
以上、主に二相流動床式嫌気性処理法について述べた
が、混相流動床、混相UASBあるいは二相UASBまたは固定
床の各方式の嫌気性処理法においても、本発明方法を適
用することができる。
〔効果〕
有機物の嫌気的分解においては、その70%以上が酢酸を
経由するといわれている。▲SO2- s▼の存在下で、メタ
ン生成菌と硫酸塩還元菌のいずれも、この酢酸を利用で
きるけれども、本発明によれば、メタン生成菌の増殖素
度を、硫酸塩還元菌のそれよりも大きくし、メタン生成
菌を優占種とすることができるので、硫酸塩還元菌によ
る硫化水素の発生を低減できるとともに、メタンガスを
効率よく生成しながら有機性廃水を処理することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明を実施するために好適な系統図、第2
図は、本発明の一実施例の原水及び処理水の水質を示す
グラフ、第3図は本発明の一実施例における菌体量の推
移を示すグラフ、第4図はメタン生成菌及び硫酸塩還元
菌の増殖曲線を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】▲SO2- 4▼を含む有機性廃水を、反応槽内
    で生物膜を形成した微生物と嫌気性下に接触させる嫌気
    性処理法において、反応槽内の酢酸濃度を8mg/以上に
    維持することを特徴とする有機性廃水の嫌気性処理法。
  2. 【請求項2】生物膜を形成した微生物は反応槽内を流動
    することを特徴とする特許請求の範囲第一項記載の有機
    性廃水の嫌気性処理法。
  3. 【請求項3】生物膜を形成した微生物は反応槽内でスラ
    ッジブランケットを形成し、有機性廃水はスラッジブラ
    ンケットを上向流で通ることを特徴とする特許請求の範
    囲第一項記載の有機性廃水の嫌気性処理法。
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