JPH07328378A - 排ガスの処理方法 - Google Patents
排ガスの処理方法Info
- Publication number
- JPH07328378A JPH07328378A JP6142622A JP14262294A JPH07328378A JP H07328378 A JPH07328378 A JP H07328378A JP 6142622 A JP6142622 A JP 6142622A JP 14262294 A JP14262294 A JP 14262294A JP H07328378 A JPH07328378 A JP H07328378A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- exhaust gas
- heavy oil
- combustion ash
- absorbent
- oil combustion
- Prior art date
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-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A50/00—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
- Y02A50/20—Air quality improvement or preservation, e.g. vehicle emission control or emission reduction by using catalytic converters
Landscapes
- Treating Waste Gases (AREA)
- Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 簡単な構成及び操作かつ低コストで，硫黄酸
化物，塩化水素，弗化水素，窒素化合物，ダイオキシン
類，ダストなどを除去することができる排ガスの処理方
法を提供する。 【構成】 次の３つの工程からなることを特徴とする排
ガスの処理方法。 (1) 排ガス中に，中和吸収剤（中和吸収剤貯留タンク
５）と重油燃焼灰（重油燃焼灰貯留タンク６）とを噴霧
する工程，(2) 中和吸収剤（中和吸収剤貯留タンク５）
と重油燃焼灰（重油燃焼灰貯留タンク６）とを噴霧した
排ガスをバグフィルター８と接触させて，バグフィルタ
ー８に中和吸収剤（中和吸収剤貯留タンク５）と重油燃
焼灰（重油燃焼灰貯留タンク６）とからなる層を形成さ
せる工程，(3) 中和吸収剤（中和吸収剤貯留タンク５）
と重油燃焼灰（重油燃焼灰貯留タンク６）とから形成さ
れた層を有するバグフィルター８と，中和吸収剤（中和
吸収剤貯留タンク５）と重油燃焼灰（重油燃焼灰貯留タ
ンク６）とを噴霧した排ガスとを接触させる工程。
化物，塩化水素，弗化水素，窒素化合物，ダイオキシン
類，ダストなどを除去することができる排ガスの処理方
法を提供する。 【構成】 次の３つの工程からなることを特徴とする排
ガスの処理方法。 (1) 排ガス中に，中和吸収剤（中和吸収剤貯留タンク
５）と重油燃焼灰（重油燃焼灰貯留タンク６）とを噴霧
する工程，(2) 中和吸収剤（中和吸収剤貯留タンク５）
と重油燃焼灰（重油燃焼灰貯留タンク６）とを噴霧した
排ガスをバグフィルター８と接触させて，バグフィルタ
ー８に中和吸収剤（中和吸収剤貯留タンク５）と重油燃
焼灰（重油燃焼灰貯留タンク６）とからなる層を形成さ
せる工程，(3) 中和吸収剤（中和吸収剤貯留タンク５）
と重油燃焼灰（重油燃焼灰貯留タンク６）とから形成さ
れた層を有するバグフィルター８と，中和吸収剤（中和
吸収剤貯留タンク５）と重油燃焼灰（重油燃焼灰貯留タ
ンク６）とを噴霧した排ガスとを接触させる工程。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は，焼却炉や加熱炉などの
排ガス中に含まれる硫黄酸化物，塩化水素，弗化水素な
どの酸性成分や窒素化合物，水銀，ダイオキシン類など
の有害成分及びダストを除去することができる排ガスの
処理方法に関するものである。
排ガス中に含まれる硫黄酸化物，塩化水素，弗化水素な
どの酸性成分や窒素化合物，水銀，ダイオキシン類など
の有害成分及びダストを除去することができる排ガスの
処理方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来，酸性成分や有害成分を含む排ガス
の処理方法として，例えば，特開昭61-293531 号公報に
は，塩化水素を主体とする酸性物質，水銀及びその化合
物を含む排ガス中に，まず，ケイソウ土とパーライトと
からなる反応助剤を添加して，後工程のバグフィルター
の濾布表面に反応助剤層を形成させ，次いで，消石灰，
硫化ソーダ，亜鉛粉末とからなる吸着剤を排ガス中に添
加して，後工程のバグフィルターの濾布表面に吸着剤層
を形成させて，この二層を有するバグフィルターに排ガ
スを通過させる方法が示されている。
の処理方法として，例えば，特開昭61-293531 号公報に
は，塩化水素を主体とする酸性物質，水銀及びその化合
物を含む排ガス中に，まず，ケイソウ土とパーライトと
からなる反応助剤を添加して，後工程のバグフィルター
の濾布表面に反応助剤層を形成させ，次いで，消石灰，
硫化ソーダ，亜鉛粉末とからなる吸着剤を排ガス中に添
加して，後工程のバグフィルターの濾布表面に吸着剤層
を形成させて，この二層を有するバグフィルターに排ガ
スを通過させる方法が示されている。
【０００３】また，特開昭62-74439号公報には，酸性成
分を含む排ガス中に，まず，ケイソウ土やパーライトな
どからなる反応助剤粉末を吹き込み，後工程のバグフィ
ルターの濾布表面に反応助剤層を形成させ，次いで，消
石灰又は炭酸カルシウムとからなる中和吸収剤粉末もし
くはスラリーを排ガス中に吹き込んで，後工程の濾布表
面に中和吸収剤層を形成させて，この二層を有するバグ
フィルターに排ガスを通過させる方法が記載されてい
る。
分を含む排ガス中に，まず，ケイソウ土やパーライトな
どからなる反応助剤粉末を吹き込み，後工程のバグフィ
ルターの濾布表面に反応助剤層を形成させ，次いで，消
石灰又は炭酸カルシウムとからなる中和吸収剤粉末もし
くはスラリーを排ガス中に吹き込んで，後工程の濾布表
面に中和吸収剤層を形成させて，この二層を有するバグ
フィルターに排ガスを通過させる方法が記載されてい
る。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら，特開昭
61-293531 号公報に記載されている方法では，複数成分
からなる反応助剤及び吸着剤が用いられ，バグフィルタ
ーの濾布表面の形成層も二層に層別されているなど，複
雑な構成及び操作により，コストが高くなり，しかも，
窒素酸化物やダイオキシン類などが除去できないといっ
た問題があった。また，特開昭62-74439号公報に記載さ
れている方法では，反応助剤と中和吸収剤とが用いられ
ているが，この場合も，バグフィルターの濾布表面は二
層に層別されているなど，複雑な構成及び操作により，
コストが高くなり，しかも，水銀，窒素酸化物，ダイオ
キシン類などは除去できないといった問題があった。本
発明は，簡単な構成及び操作かつ低コストで，硫黄酸化
物，塩化水素，弗化水素，窒素化合物，ダイオキシン
類，ダストなどを除去することができる排ガスの処理方
法を提供することを目的とするものである。
61-293531 号公報に記載されている方法では，複数成分
からなる反応助剤及び吸着剤が用いられ，バグフィルタ
ーの濾布表面の形成層も二層に層別されているなど，複
雑な構成及び操作により，コストが高くなり，しかも，
窒素酸化物やダイオキシン類などが除去できないといっ
た問題があった。また，特開昭62-74439号公報に記載さ
れている方法では，反応助剤と中和吸収剤とが用いられ
ているが，この場合も，バグフィルターの濾布表面は二
層に層別されているなど，複雑な構成及び操作により，
コストが高くなり，しかも，水銀，窒素酸化物，ダイオ
キシン類などは除去できないといった問題があった。本
発明は，簡単な構成及び操作かつ低コストで，硫黄酸化
物，塩化水素，弗化水素，窒素化合物，ダイオキシン
類，ダストなどを除去することができる排ガスの処理方
法を提供することを目的とするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は，このような課
題を解決するものであって，本発明の要旨は，次の３つ
の工程からなることを特徴とする排ガスの処理方法であ
る。 (1) 排ガス中に，中和吸収剤と重油燃焼灰とを噴霧する
工程，(2) 中和吸収剤と重油燃焼灰とを噴霧した排ガス
をバグフィルターと接触させて，バグフィルターに中和
吸収剤と重油燃焼灰とからなる層を形成させる工程，
(3) 中和吸収剤と重油燃焼灰とから形成された層を有す
るバグフィルターと，中和吸収剤と重油燃焼灰とを噴霧
した排ガスとを接触させる工程。
題を解決するものであって，本発明の要旨は，次の３つ
の工程からなることを特徴とする排ガスの処理方法であ
る。 (1) 排ガス中に，中和吸収剤と重油燃焼灰とを噴霧する
工程，(2) 中和吸収剤と重油燃焼灰とを噴霧した排ガス
をバグフィルターと接触させて，バグフィルターに中和
吸収剤と重油燃焼灰とからなる層を形成させる工程，
(3) 中和吸収剤と重油燃焼灰とから形成された層を有す
るバグフィルターと，中和吸収剤と重油燃焼灰とを噴霧
した排ガスとを接触させる工程。
【０００６】以下，図面を参照しつつ，本発明を具体的
に説明する。図１は，本発明の排ガスの処理方法の一例
を示す概略フロー図である。図１において，焼却炉１か
ら排出された，酸性成分，有害成分，ダストなどを含む
排ガスは，ガス冷却器２及び空気予熱器３において冷却
され，反応塔４に導入される。反応塔４では，中和吸収
剤貯留タンク５に貯留された中和吸収剤と重油燃焼灰貯
留タンク６に貯留された重油燃焼灰とを噴霧剤混合槽７
で混合したものを，反応塔４に導入された排ガス中に噴
霧し，排ガスと接触させることにより，排ガス中の酸性
成分を中和し，有害成分の一部を除去した後，バグフィ
ルター８に導入される。
に説明する。図１は，本発明の排ガスの処理方法の一例
を示す概略フロー図である。図１において，焼却炉１か
ら排出された，酸性成分，有害成分，ダストなどを含む
排ガスは，ガス冷却器２及び空気予熱器３において冷却
され，反応塔４に導入される。反応塔４では，中和吸収
剤貯留タンク５に貯留された中和吸収剤と重油燃焼灰貯
留タンク６に貯留された重油燃焼灰とを噴霧剤混合槽７
で混合したものを，反応塔４に導入された排ガス中に噴
霧し，排ガスと接触させることにより，排ガス中の酸性
成分を中和し，有害成分の一部を除去した後，バグフィ
ルター８に導入される。
【０００７】噴霧される中和吸収剤としては，消石灰，
生石灰，水酸化マグネシウム，酸化マグネシウム等の粉
末あるいはスラリーがあげられる。中和吸収剤の噴霧量
としては，排ガスの性状，中和吸収剤の種類，重油燃焼
灰の性状及び噴霧量などによって異なるが，概ね，乾き
排ガス量１m3N 当たり１〜10ｇ程度が好ましい。
生石灰，水酸化マグネシウム，酸化マグネシウム等の粉
末あるいはスラリーがあげられる。中和吸収剤の噴霧量
としては，排ガスの性状，中和吸収剤の種類，重油燃焼
灰の性状及び噴霧量などによって異なるが，概ね，乾き
排ガス量１m3N 当たり１〜10ｇ程度が好ましい。
【０００８】また，中和吸収剤とともに噴霧される重油
燃焼灰としては，重油を燃焼させて集塵器で捕集され
た，飛散灰やボイラー内灰の粉末あるいはスラリーがあ
げられる。重油燃焼灰の成分としては，重油の種類，重
油添加剤の種類及び量，燃焼及び排ガスの処理条件など
によって異なるが，未燃炭素の他に，硫酸アンモニウム
などのアンモニウム化合物，バナジウム，ニッケルなど
のレアメタル化合物，鉄などの金属化合物，マグネシウ
ム，カリウムなどのアルカリ土類金属，アルカリ金属化
合物，亜硫酸イオンなどの硫黄化合物など，多種多様に
含有しており，重油燃焼灰の平均粒径としては，20〜60
μm ，比表面積としては，５〜15m2/gであり，熱安定性
にも優れている。
燃焼灰としては，重油を燃焼させて集塵器で捕集され
た，飛散灰やボイラー内灰の粉末あるいはスラリーがあ
げられる。重油燃焼灰の成分としては，重油の種類，重
油添加剤の種類及び量，燃焼及び排ガスの処理条件など
によって異なるが，未燃炭素の他に，硫酸アンモニウム
などのアンモニウム化合物，バナジウム，ニッケルなど
のレアメタル化合物，鉄などの金属化合物，マグネシウ
ム，カリウムなどのアルカリ土類金属，アルカリ金属化
合物，亜硫酸イオンなどの硫黄化合物など，多種多様に
含有しており，重油燃焼灰の平均粒径としては，20〜60
μm ，比表面積としては，５〜15m2/gであり，熱安定性
にも優れている。
【０００９】この重油燃焼灰の噴霧量としては，排ガス
の性状，中和吸収剤の種類，重油燃焼灰の性状及び噴霧
量などによって異なるが，概ね，乾き排ガス量１m3N 当
たり0.1 〜５ｇ程度が好ましい。なお，中和吸収剤と重
油燃焼灰との噴霧方法としては，１つの反応塔にこれら
を単独又は混合して噴霧することができる。また，２つ
の反応塔に，それぞれを単独に噴霧してもよいが，均質
な噴霧とコンパクトな設備にするために，中和吸収剤と
重油燃焼灰を混合して，１つの反応塔へ噴霧すること
が，より好ましい。また，排ガスと，中和吸収剤及び重
油燃焼灰との接触時間としては，反応塔１つにつき，１
秒以上であればよいが，より好ましくは２秒以上であ
る。
の性状，中和吸収剤の種類，重油燃焼灰の性状及び噴霧
量などによって異なるが，概ね，乾き排ガス量１m3N 当
たり0.1 〜５ｇ程度が好ましい。なお，中和吸収剤と重
油燃焼灰との噴霧方法としては，１つの反応塔にこれら
を単独又は混合して噴霧することができる。また，２つ
の反応塔に，それぞれを単独に噴霧してもよいが，均質
な噴霧とコンパクトな設備にするために，中和吸収剤と
重油燃焼灰を混合して，１つの反応塔へ噴霧すること
が，より好ましい。また，排ガスと，中和吸収剤及び重
油燃焼灰との接触時間としては，反応塔１つにつき，１
秒以上であればよいが，より好ましくは２秒以上であ
る。
【００１０】次に，反応塔４からバグフィルター８に導
入された中和吸収剤，重油燃焼灰，ダストなどの成分を
含有する排ガスは，バグフィルター８の濾布表面に前記
の成分が捕集されて層を形成し，この層に排ガスを通過
させることにより，排ガス中に残存する有害成分が，層
の成分と反応，吸着除去されて，清浄ガスとなる。な
お，濾布表面に形成された層は，パルスジェット方式な
どにより，周期的に払い落とされ，更新される。最後
に，清浄ガスは，煙突９から大気中に排出される。
入された中和吸収剤，重油燃焼灰，ダストなどの成分を
含有する排ガスは，バグフィルター８の濾布表面に前記
の成分が捕集されて層を形成し，この層に排ガスを通過
させることにより，排ガス中に残存する有害成分が，層
の成分と反応，吸着除去されて，清浄ガスとなる。な
お，濾布表面に形成された層は，パルスジェット方式な
どにより，周期的に払い落とされ，更新される。最後
に，清浄ガスは，煙突９から大気中に排出される。
【００１１】
【作用】本発明においては，酸性成分，有害成分，ダス
トなどを含む排ガス中に，中和吸収剤と重油燃焼灰とを
噴霧して排ガスと接触させ，この排ガスをバグフィルタ
ーと接触させて，バグフィルターに中和吸収剤と重油燃
焼灰とからなる層を形成させ，この層を有するバグフィ
ルターと，中和吸収剤と重油燃焼灰とを噴霧した排ガス
とを接触させることにより，硫黄酸化物，塩化水素，弗
化水素などの酸性成分や，窒素酸化物，水銀，ダイオキ
シン類などの有害成分及びダストを除去できるという役
目を果たす。
トなどを含む排ガス中に，中和吸収剤と重油燃焼灰とを
噴霧して排ガスと接触させ，この排ガスをバグフィルタ
ーと接触させて，バグフィルターに中和吸収剤と重油燃
焼灰とからなる層を形成させ，この層を有するバグフィ
ルターと，中和吸収剤と重油燃焼灰とを噴霧した排ガス
とを接触させることにより，硫黄酸化物，塩化水素，弗
化水素などの酸性成分や，窒素酸化物，水銀，ダイオキ
シン類などの有害成分及びダストを除去できるという役
目を果たす。
【００１２】すなわち，噴霧される中和吸収剤は，硫黄
酸化物，塩化水素，弗化水素などの酸性成分を除去する
効果を有しており，重油燃焼灰中に存在する未燃炭素
は，ダイオキシン類，水銀などの吸着除去効果を有して
いる。また，重油燃焼灰中に存在するアンモニウム化合
物は，窒素酸化物除去効果（脱硝効果）を，重油燃焼灰
中に存在するレアメタル化合物は，ダイオキシン類や脱
硝触媒の分解効果を有しており，さらに，重油燃焼灰中
に存在する硫黄化合物は，水銀吸着除去効果，ダイオキ
シン類還元分解効果を有している。
酸化物，塩化水素，弗化水素などの酸性成分を除去する
効果を有しており，重油燃焼灰中に存在する未燃炭素
は，ダイオキシン類，水銀などの吸着除去効果を有して
いる。また，重油燃焼灰中に存在するアンモニウム化合
物は，窒素酸化物除去効果（脱硝効果）を，重油燃焼灰
中に存在するレアメタル化合物は，ダイオキシン類や脱
硝触媒の分解効果を有しており，さらに，重油燃焼灰中
に存在する硫黄化合物は，水銀吸着除去効果，ダイオキ
シン類還元分解効果を有している。
【００１３】
【実施例】次に，実施例及び比較例によって本発明を具
体的に説明する。 実施例１，比較例１ まず，都市ごみを，2.3t/hr,900 ℃で焼却した炉から排
出された，酸性成分，有害成分，ダストなどを含む1400
0m3N/hr ・dry の排ガスを，ガス冷却器及び空気予熱器
で250 ℃に冷却した。ガス冷却器及び空気予熱器からの
排ガスは，次に，反応塔に導入され，160 ℃に冷却しな
がら，中和吸収剤貯留タンクに貯留された消石灰1670kg
と，重油燃焼灰貯留タンクに貯留された重油燃焼灰330k
g 及び水８m3を噴霧剤混合槽で混合して調整したスラリ
ーを，導入された排ガスに，400 リットル／hr（422kg/
hr，乾き排ガス量１m3N 当たり, 消石灰５ｇ，重油燃焼
灰１ｇ）で噴霧し，排ガスと2.5 秒間接触させて, 排ガ
ス中の酸性成分を中和するとともに，有害成分の一部を
除去した。
体的に説明する。 実施例１，比較例１ まず，都市ごみを，2.3t/hr,900 ℃で焼却した炉から排
出された，酸性成分，有害成分，ダストなどを含む1400
0m3N/hr ・dry の排ガスを，ガス冷却器及び空気予熱器
で250 ℃に冷却した。ガス冷却器及び空気予熱器からの
排ガスは，次に，反応塔に導入され，160 ℃に冷却しな
がら，中和吸収剤貯留タンクに貯留された消石灰1670kg
と，重油燃焼灰貯留タンクに貯留された重油燃焼灰330k
g 及び水８m3を噴霧剤混合槽で混合して調整したスラリ
ーを，導入された排ガスに，400 リットル／hr（422kg/
hr，乾き排ガス量１m3N 当たり, 消石灰５ｇ，重油燃焼
灰１ｇ）で噴霧し，排ガスと2.5 秒間接触させて, 排ガ
ス中の酸性成分を中和するとともに，有害成分の一部を
除去した。
【００１４】重金属燃焼灰としては，電気集塵気器で捕
集された飛散灰を用いた。この飛散灰の成分としては，
未燃炭素72.7％，マグネシウム4.98％，カリウム4.29
％，硫黄3.16％，バナジウム3.13％，鉄2.77％，ニッケ
ル2.32％，アンモニア性窒素0.17％などを含有し，平均
粒径は39.2μm,比表面積は9.52m2/gであった。
集された飛散灰を用いた。この飛散灰の成分としては，
未燃炭素72.7％，マグネシウム4.98％，カリウム4.29
％，硫黄3.16％，バナジウム3.13％，鉄2.77％，ニッケ
ル2.32％，アンモニア性窒素0.17％などを含有し，平均
粒径は39.2μm,比表面積は9.52m2/gであった。
【００１５】次に，消石灰，重油燃焼灰，ダストなどの
成分を含有する排ガスを，反応塔から，PPS （ポリフェ
ニレンサルファイド）繊維からなる濾布を有するバグフ
ィルターに導入し，濾布表面に上記の成分を捕集させて
層を形成させた。この層に，上記の排ガスを1.3m/secで
通過させて，反応層で除去できずに残存した有害ガス
を，この層で除去して清浄ガスとした。この清浄ガス
は，煙突から大気中へ排出された。
成分を含有する排ガスを，反応塔から，PPS （ポリフェ
ニレンサルファイド）繊維からなる濾布を有するバグフ
ィルターに導入し，濾布表面に上記の成分を捕集させて
層を形成させた。この層に，上記の排ガスを1.3m/secで
通過させて，反応層で除去できずに残存した有害ガス
を，この層で除去して清浄ガスとした。この清浄ガス
は，煙突から大気中へ排出された。
【００１６】実施例１で行った排ガス処理において，処
理前のガスとして反応塔入口ガスを，処理後のガスとし
てバグフィルター出口ガスを採取して，それぞれのガス
の硫黄酸化物，塩化水素，弗化水素，窒素酸化物，水
銀，ダイオキシン類，ダストの濃度を測定した。その結
果を表１に示す。
理前のガスとして反応塔入口ガスを，処理後のガスとし
てバグフィルター出口ガスを採取して，それぞれのガス
の硫黄酸化物，塩化水素，弗化水素，窒素酸化物，水
銀，ダイオキシン類，ダストの濃度を測定した。その結
果を表１に示す。
【００１７】また，比較として，重油燃焼灰の噴霧を省
略した点以外は，実施例１と同様に処理を行った。すな
わち，消石灰1670kgと水8.33m3のみを混合したスラリー
を，反応塔で排ガスに噴霧して，排ガスと接触させた
（比較例１）。比較例１で行った排ガス処理において
も，実施例１と同様にして，処理前，処理後それぞれの
ガスの硫黄酸化物，塩化水素，弗化水素，窒素酸化物，
水銀，ダイオキシン類，ダストの濃度を測定した。その
結果を表１に示す。
略した点以外は，実施例１と同様に処理を行った。すな
わち，消石灰1670kgと水8.33m3のみを混合したスラリー
を，反応塔で排ガスに噴霧して，排ガスと接触させた
（比較例１）。比較例１で行った排ガス処理において
も，実施例１と同様にして，処理前，処理後それぞれの
ガスの硫黄酸化物，塩化水素，弗化水素，窒素酸化物，
水銀，ダイオキシン類，ダストの濃度を測定した。その
結果を表１に示す。
【００１８】
【表１】
【００１９】排ガス中に，中和吸収剤である消石灰と重
油燃焼灰とを噴霧した実施例１と，消石灰だけを噴霧し
た比較例１とを比較すると，表１より明らかなように，
硫黄酸化物，塩化水素，弗化水素，窒素酸化物，水銀，
ダストのすべてについて，比較例１より実施例１の方
が，よく除去できていることが分かる。なかでも，窒素
酸化物，水銀，ダイオキシン類について，特に優れた除
去効果を示した。
油燃焼灰とを噴霧した実施例１と，消石灰だけを噴霧し
た比較例１とを比較すると，表１より明らかなように，
硫黄酸化物，塩化水素，弗化水素，窒素酸化物，水銀，
ダストのすべてについて，比較例１より実施例１の方
が，よく除去できていることが分かる。なかでも，窒素
酸化物，水銀，ダイオキシン類について，特に優れた除
去効果を示した。
【００２０】
【発明の効果】本発明によれば，簡単な構成及び操作か
つ低コストで，排ガス中の硫黄酸化物，塩化水素，弗化
水素などの酸性成分や，窒素酸化物，水銀，ダイオキシ
ン類などの有害成分及びダストを除去することが可能と
なる。
つ低コストで，排ガス中の硫黄酸化物，塩化水素，弗化
水素などの酸性成分や，窒素酸化物，水銀，ダイオキシ
ン類などの有害成分及びダストを除去することが可能と
なる。
【図１】本発明の排ガスの処理方法の一例を示す概略フ
ロー図である。
ロー図である。
１ 焼却炉 ２ ガス冷却器 ３ 空気予熱器 ４ 反応塔 ５ 中和吸収剤貯留タンク ６ 重油燃焼灰貯留タンク ７ 噴霧剤混合槽 ８ バグフィルター ９ 煙突
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ０１Ｄ 53/50 53/81 53/56 53/68 53/70 53/64 Ｂ０１Ｄ 53/34 １２９ Ｚ １３４ Ａ １３４ Ｃ １３４ Ｅ １３６ Ａ
Claims (1)
- 【請求項１】 次の３つの工程からなることを特徴とす
る排ガスの処理方法。 (1) 排ガス中に，中和吸収剤と重油燃焼灰とを噴霧する
工程，(2) 中和吸収剤と重油燃焼灰とを噴霧した排ガス
をバグフィルターと接触させて，バグフィルターに中和
吸収剤と重油燃焼灰とからなる層を形成させる工程，
(3) 中和吸収剤と重油燃焼灰とから形成された層を有す
るバグフィルターと，中和吸収剤と重油燃焼灰とを噴霧
した排ガスとを接触させる工程。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6142622A JPH07328378A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 排ガスの処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6142622A JPH07328378A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 排ガスの処理方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07328378A true JPH07328378A (ja) | 1995-12-19 |
Family
ID=15319627
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6142622A Pending JPH07328378A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 排ガスの処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07328378A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004174391A (ja) * | 2002-11-27 | 2004-06-24 | Central Res Inst Of Electric Power Ind | 排ガスからフッ素成分を選択的に除去する方法 |
| JP2006205128A (ja) * | 2005-01-31 | 2006-08-10 | Babcock Hitachi Kk | 排ガス中微量有害物質の除去装置及びその運転方法 |
| JP2008030017A (ja) * | 2006-07-26 | 2008-02-14 | Babcock Hitachi Kk | 排ガス中微量有害物質の除去装置及びその運転方法 |
| CN100441270C (zh) * | 2005-01-13 | 2008-12-10 | 清华大学 | 一种对粘附性烟气可吸入颗粒物的净化方法及其装置 |
| US8202482B2 (en) | 2006-07-26 | 2012-06-19 | Babcock-Hitachi Kabushiki Kaisha | Apparatus for removing of trace of toxic substance from exhaust gas and method of operating the same |
-
1994
- 1994-05-31 JP JP6142622A patent/JPH07328378A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004174391A (ja) * | 2002-11-27 | 2004-06-24 | Central Res Inst Of Electric Power Ind | 排ガスからフッ素成分を選択的に除去する方法 |
| JP4518460B2 (ja) * | 2002-11-27 | 2010-08-04 | 財団法人電力中央研究所 | 排ガスからフッ素成分を選択的に回収する方法 |
| CN100441270C (zh) * | 2005-01-13 | 2008-12-10 | 清华大学 | 一种对粘附性烟气可吸入颗粒物的净化方法及其装置 |
| JP2006205128A (ja) * | 2005-01-31 | 2006-08-10 | Babcock Hitachi Kk | 排ガス中微量有害物質の除去装置及びその運転方法 |
| JP2008030017A (ja) * | 2006-07-26 | 2008-02-14 | Babcock Hitachi Kk | 排ガス中微量有害物質の除去装置及びその運転方法 |
| US8202482B2 (en) | 2006-07-26 | 2012-06-19 | Babcock-Hitachi Kabushiki Kaisha | Apparatus for removing of trace of toxic substance from exhaust gas and method of operating the same |
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