JPH07325066A - 空燃比センサー用加熱手段の制御装置 - Google Patents

空燃比センサー用加熱手段の制御装置

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JPH07325066A
JPH07325066A JP6120041A JP12004194A JPH07325066A JP H07325066 A JPH07325066 A JP H07325066A JP 6120041 A JP6120041 A JP 6120041A JP 12004194 A JP12004194 A JP 12004194A JP H07325066 A JPH07325066 A JP H07325066A
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air
fuel ratio
heater
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Hiroto Nishide
宏人 西出
Sadaaki Yoshioka
禎明 吉岡
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヒーター電圧の制御データを格納するメモリ
ー容量とマッチングの工数を低下させるとともに制御量
の演算時間を短縮させる。 【構成】 空燃比センサー41は排気中の酸素濃度に応
じた信号を出力する検出素子41aおよびこの検出素子
41aを加熱するヒーター41bを備えており、ヒータ
ー41bに加える電圧を調整手段42が制御量に応じて
調整する。検出手段43では電源電圧を検出し、この電
源電圧に応じこの値が低下するほど大きくなる値の基本
制御量を算出手段44が算出すると、この制御量をヒー
ター電圧調整手段42に出力手段45が出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は空燃比センサー用加熱
手段の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】O2センサーと相違して、リーン側の空
燃比まで検出可能な、いわゆる空燃比センサーが排気中
の空燃比を正確に検出するには、センサーの素子温度を
所定の温度範囲に維持させることが要求されることか
ら、センサー素子を加熱する手段としてのヒーターを設
け、このヒーター電力を制御するようにしたものがある
(特開平1−158336号公報参照)。
【0003】これについて説明すると、エンジンの回転
数Nと吸気管圧力Pmが同じであっても、空燃比の相違
で排気温度が図25のように変化し、理論空燃比付近で
排気温度が最も高くなっている。このため、空燃比が理
論空燃比よりリーン側の値(たとえば20)のときにヒ
ーターへの供給電力を設定していると、目標空燃比の切
換で20から理論空燃比の14.7へと変化したとき
は、排気温度の上昇によりセンサーの素子温度が許容温
度の上限を上回ってしまうことが考えられる。
【0004】そこで、図26に示した流れ図にしたがっ
てヒーター電力(具体的にはパルス電圧のデューティー
値)を制御する。
【0005】まず、ステップ501でエンジン回転数
N、吸気管圧力Pm、ヒーター電圧Vh、ヒーター電流
Ihを読み込む。
【0006】ステップ502ではヒーター電圧Vhとヒ
ーター電流Ihから所定時間(たとえば100mse
c)当たりのヒーター電力量(デューティー値が100
%のときの電力量)Aを算出する。
【0007】ステップ503ではフラグXSTIの値を
みてXSTI=1のときは理論空燃比への制御時である
と判断し、ステップ504でエンジン回転数Nと吸気管
圧力Pmから図27を内容とするマップを参照して補正
電力量bを求める。XSTI=0のときはリーン条件と
判断しステップ505で補正電力量bを0とする。
【0008】ステップ506ではエンジン回転数Nと吸
気管圧力Pmから図28を内容とするマップを参照して
ヒーターの基本電力量Bを求め、ステップ507で目標
電力量Cを、 C=B−b の式で計算する。
【0009】ステップ508では目標電力量Cと上記の
電力量Aからヒーター電力制御用のデューティー値D
〔%〕を D=(C/A)×100 の式で求め、これをステップ509でパルス電圧に変え
て出力する。
【0010】さて、空燃比が上記の20というリーン側
の空燃比から14.7の理論空燃比へと変化するとき
は、補正電力量bにより基本電力量Bが減量補正される
ことになり、ヒーター発熱量が減らされる。上記のよう
に、理論空燃比への切換時は、排気温度の上昇によりセ
ンサーの素子温度が上昇するのであるから、ヒーター発
熱量を減らすことで、素子温度が上昇しないようにする
わけである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の装置
では、基本電力量B、補正電力量bの各データとも回転
数Nと吸気管圧力Pmをパラメーターとするマップで与
えているため、メモリー容量とマッチングの工数が増大
し、演算時間も長くなる。
【0012】また、バッテリー電流とバッテリー電圧の
読み込み誤差により、これらの積である電力量Aがばら
ついてしまい、デューティー値Dの算出精度が悪くな
る。
【0013】そこでこの発明は、電源電圧に応じてヒー
ター電圧を制御することにより、制御データを格納する
メモリー容量とマッチングの工数を低下させるとともに
制御量の演算時間を短縮することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、図29に
示すように、排気中の酸素濃度に応じた信号を出力する
検出素子41aおよびこの検出素子41aを加熱するヒ
ーター41bを備える空燃比センサー41と、制御量
(たとえばデューティー値)に応じて前記ヒーター41
bに加える電圧を調整する手段42と、電源電圧(たと
えばバッテリー電圧VB)を検出する手段43と、この
電源電圧に応じこの値が低下するほど大きくなる値の基
本制御量(たとえば基本デューティー値O2HVB)を
算出する手段44と、この基本制御量を前記ヒーター電
圧調整手段42に出力する手段45とを設けた。
【0015】第2の発明は、図30に示すように、排気
中の酸素濃度に応じた信号を出力する検出素子41aお
よびこの検出素子41aを加熱するヒーター41bを備
える空燃比センサー41と、制御量(たとえばデューテ
ィー値)に応じて前記ヒーター41bに加える電圧を調
整する手段42と、電源電圧(たとえばバッテリー電圧
VB)を検出する手段43と、この電源電圧に応じこの
値が低下するほど大きくなる値の基本制御量(たとえば
基本デューティー値O2HVB)を算出する手段44
と、エンジン回転数Nを検出する手段52と、このエン
ジン回転数Nに応じこの値が低くなるほど大きくなる値
の回転補正量O2HNを算出する手段53と、この回転
補正量O2HNで前記基本制御量O2HVBを増量補正
する手段54、この増量補正された制御量を前記ヒータ
ー電圧調整手段42に出力する手段45とを設けた。
【0016】第3の発明は、図31に示すように、排気
中の酸素濃度に応じた信号を出力する検出素子41aお
よびこの検出素子41aを加熱するヒーター41bを備
える空燃比センサー41と、制御量(たとえばデューテ
ィー値)に応じて前記ヒーター41bに加える電圧を調
整する手段42と、電源電圧(たとえばバッテリー電圧
VB)を検出する手段43と、この電源電圧に応じこの
値が低下するほど大きくなる値の基本制御量(たとえば
基本デューティー値O2HVB)を算出する手段44
と、エンジン負荷相当量(たとえば基本パルス幅Tp)
を検出する手段61と、この負荷相当量に応じこの値が
小さくなるほど大きくなる値の負荷補正量O2HTPを
算出する手段62と、この負荷補正量O2HTPで前記
基本制御量O2HVBを増量補正する手段63と、この
増量補正された制御量を前記ヒーター電圧調整手段42
に出力する手段45とを設けた。
【0017】第4の発明は、図32に示すように、排気
中の酸素濃度に応じた信号を出力する検出素子41aお
よびこの検出素子41aを加熱するヒーター41bを備
える空燃比センサー41と、制御量(たとえばデューテ
ィー値)に応じて前記ヒーター41bに加える電圧を調
整する手段42と、電源電圧(たとえばバッテリー電圧
VB)を検出する手段43と、この電源電圧に応じこの
値が低下するほど大きくなる値の基本制御量(たとえば
基本デューティー値O2HVB)を算出する手段44
と、空燃比(空燃比センサー41の検出値あるいは燃空
比相当量Dml)に応じこの値が理論空燃比よりリーン
側に向かうほど大きくなる値の空燃比補正量O2HDM
Lを算出する手段72と、この空燃比補正量O2HDM
Lで前記基本制御量O2HVBを増量補正する手段73
と、この増量補正された制御量を前記ヒーター電圧調整
手段42に出力する手段45とを設けた。
【0018】第5の発明は、図33に示すように、排気
中の酸素濃度に応じた信号を出力する検出素子41aお
よびこの検出素子41aを加熱するヒーター41bを備
える空燃比センサー41と、制御量(たとえばデューテ
ィー値)に応じて前記ヒーター41bに加える電圧を調
整する手段42と、電源電圧(たとえばバッテリー電圧
VB)を検出する手段43と、この電源電圧に応じこの
値が低下するほど大きくなる値の基本制御量(たとえば
基本デューティー値O2HVB)を算出する手段44
と、エンジン回転数Nを検出する手段52と、このエン
ジン回転数Nに応じこの値が低くなるほど大きくなる値
の回転補正量O2HNを算出する手段53と、この回転
補正量O2HNと1との和で前記基本制御量O2HVB
を増量補正する手段81と、この増量補正された制御量
を前記ヒーター電圧調整手段42に出力する手段45と
を設けた。
【0019】第6の発明は、図34に示すように、排気
中の酸素濃度に応じた信号を出力する検出素子41aお
よびこの検出素子41aを加熱するヒーター41bを備
える空燃比センサー41と、制御量(たとえばデューテ
ィー値)に応じて前記ヒーター41bに加える電圧を調
整する手段42と、電源電圧(たとえばバッテリー電圧
VB)を検出する手段43と、この電源電圧に応じこの
値が低下するほど大きくなる値の基本制御量(たとえば
基本デューティー値O2HVB)を算出する手段44
と、エンジン負荷相当量(たとえば基本パルス幅Tp)
を検出する手段61と、この負荷相当量に応じこの値が
小さくなるほど大きくなる値の負荷補正量O2HTPを
算出する手段62と、この負荷補正量O2HTPと1と
の和で前記基本制御量O2HVBを増量補正する手段9
1と、この増量補正された制御量を前記ヒーター電圧調
整手段42に出力する手段45とを設けた。
【0020】第7の発明は、図35に示すように、排気
中の酸素濃度に応じた信号を出力する検出素子41aお
よびこの検出素子41aを加熱するヒーター41bを備
える空燃比センサー41と、制御量(たとえばデューテ
ィー値)に応じて前記ヒーター41bに加える電圧を調
整する手段42と、電源電圧(たとえばバッテリー電圧
VB)を検出する手段43と、この電源電源に応じこの
値が低下するほど大きくなる値の基本制御量(たとえば
基本デューティー値O2HVB)を算出する手段44
と、空燃比(空燃比センサー41の検出値あるいは燃空
比相当量Dml)に応じこの値がリーン側に向かうほど
大きくなる値の空燃比補正量O2HDMLを算出する手
段72と、この空燃比補正量O2HDMLと1との和で
前記基本制御量O2HVBを増量補正する手段101
と、この増量補正された制御量を前記ヒーター電圧調整
手段42に出力する手段45とを設けた。
【0021】第8の発明は、第3の発明または第6の発
明において、エンジン回転数Nに応じ低回転域と高回転
域で小さく、中回転域で大きくなる値の回転補正率O2
HN2で前記負荷補正量O2HTPを増量補正する。
【0022】第9の発明は、第1の発明から第8の発明
のいずれかひとつにおいて、エンジン始動直後の前記ヒ
ーターへの初回通電時は所定時間TMO2HSのあいだ
大きな値の制御量を前記ヒーター電圧調整手段42に出
力する。
【0023】第10の発明は、第1の発明から第8の発
明のいずれかひとつにおいて、エンジン始動直後の前記
ヒーターへの初回通電時に所定時間TMO2HSのあい
だ出力する制御量を、前記基本制御量O2HVBを一定
倍率大きくした値とする。
【0024】第11の発明は、第9の発明または第10
の発明において、前記所定時間TMO2HSを始動時水
温TWKINTが低くなるほど長くする。
【0025】
【作用】第1の発明では、電源電圧に応じこの値が低下
するほど大きくなる値で基本制御量が算出され、この基
本制御量でヒーター電圧が制御されるので、電源電圧が
低下したときでも、検出素子温度が一定に保たれる。
【0026】また、基本制御量のデータはパラメーター
を1つ(つまり電源電圧)とするテーブルから求められ
るので、メモリー容量とマッチングの工数が低下し、演
算時間が短くなる。
【0027】また、電源電圧を読み込む必要があること
から、従来例と同様に読み込み誤差の影響を受けるもの
の、もう1つの読み込み誤差の大きなバッテリー電流に
ついては読み込む必要がないため、従来より読み込み誤
差の影響が小さくなる。
【0028】第2の発明では回転補正量O2HNにより
回転数Nが低くなるほどヒーター発熱量が多くなる側に
基本制御量が補正されるので、エンジン回転数に関係な
く、素子温度を目標温度範囲に収めることができる。
【0029】また、回転補正量O2HNのデータも、パ
ラメーターを1つとするテーブルから求められるので、
メモリー容量とマッチングの工数が低下し、演算時間が
短くなる。
【0030】第3の発明では負荷補正量O2HTPによ
り負荷相当量が小さくなるほどヒーター発熱量が多くな
る側に基本制御量が補正されるので、負荷相当量に関係
なく、素子温度を目標温度範囲に収めることができる。
【0031】また、負荷補正量O2HTPのデータも、
パラメーターを1つとするテーブルから求められるの
で、メモリー容量とマッチングの工数が低下し、演算時
間が短くなる。
【0032】第4の発明では空燃比補正量O2HDML
により空燃比が理論空燃比よりリーン側に向かうほどヒ
ーター発熱量が多くなる側に基本制御量が補正されるの
で、空燃比に関係なく、素子温度を目標温度範囲に収め
ることができる。
【0033】また、空燃比補正量O2HDMLのデータ
も、パラメーターを1つとするテーブルから求められる
ので、メモリー容量とマッチング工数が低下し、また演
算時間が短くなる。
【0034】第5の発明では、回転補正量O2HNと1
との和で基本制御量O2HVBを増量補正するので、回
転補正量O2HNから電源電圧の影響を除くことができ
る。
【0035】第6の発明でも、負荷補正量O2HTPと
1との和で基本制御量O2HVBを増量補正するので、
負荷補正量O2HTPから電源電圧の影響を除くことが
できる。
【0036】第7の発明でも、空燃比補正量O2HDM
Lと1との和で基本制御量O2HVBを増量補正するの
で、空燃比補正量O2HDMLから電源電圧の影響を除
くことができる。
【0037】第8の発明では回転補正率O2HN2によ
り中回転域でそれ以外の回転域(低回転域と高回転域)
より相対的にヒーター発熱量が多くなる側に負荷補正量
O2HTPを補正しているので、中回転域での素子温度
の低下を防止することができる。
【0038】第9の発明では、ヒーターへの初回通電時
に所定時間TMO2HSのあいだ大きな値の制御量を出
力するので、低回転域での空燃比センサーの活性化直後
に急発進したときでもヘジテーションを生じることがな
い。
【0039】第10の発明では、ヒーターへの初回通電
時に所定時間TMO2HSのあいだ出力する制御量を、
基本制御量O2HVBを一定倍率大きくした値とするの
で、ヒーターの耐久性を損なうことなく素子温度が早期
に上昇する。
【0040】第11の発明では、所定時間TMO2HS
を始動時水温TWKINTが低いほど長くしているの
で、始動時水温が低いときであっても、空燃比センサー
の活性化直後の急発進により生ずるヘジテーションが防
がれる。
【0041】
【実施例】図1において、エンジンにはエアクリーナー
11から吸気ダクト、スロットル弁5の設けられるスロ
ットルチャンバーおよび吸気マニホールドからなる吸気
管12を介して空気が吸入される。
【0042】吸気マニホールドの各ブランチ部12aに
は、ソレノイドコイルへの通電で開弁し、通電の停止で
閉弁する電磁式の開閉弁からなる燃料インジェクター3
が設けられ、後述するECU2からのパルス信号がハイ
レベルにあるあいだだけ、プレッシャーレギュレーター
により吸気管との差圧が一定となるように調整された燃
料を、エンジンの回転に同期して間欠的に噴射供給す
る。
【0043】この噴射燃料は空気とともに混合気を形成
してシリンダー内で火花点火により着火燃焼したあと、
排気管18に設けた三元触媒19を介して排出される。
【0044】4はエアクリーナーのすぐ下流に設けられ
る熱線式のエアフローメーターで、吸入空気流量Qに応
じた信号を出力する。7はクランク角度センサーでRe
f信号(4気筒の場合、クランク角度で180°ごとの
信号のこと)と、Pos信号(クランク角度で1°また
は2°ごとの単位信号のこと)を出力する。8はエンジ
ンのウォータージャケットの冷却水温Twを検出する水
温センサーである。
【0045】これらセンサーからの信号が、排気中の酸
素濃度に応じた信号を出力する空燃比センサー9からの
信号とともに、主にマイクロコンピューターからなるE
CU(エレクトロニックコントロールユニットの略であ
る)2に入力され、ECU2では、空燃比のフィードバ
ック制御(あるいはこれに加えて空燃比学習制御)を実
行しつつエンジンへの燃料供給を制御する。
【0046】ECU2での空燃比制御は次の通りであ
る。
【0047】燃料インジェクター3はRef信号に同期
して駆動される。シーケンシャル噴射方式ではエンジン
2回転ごとに1回、各気筒ごとに Ti=2×Te+Ts …(1) ただし、Te:有効パルス幅 Ts:バッテリー電圧に応じた無効パルス幅 の式で与えられる噴射パルス幅Tiでインジェクター3
を作動する。Tsはインジェクターの作動に伴う実際の
噴射量との誤差を補償するための補正値である。なお、
同時噴射方式のときはエンジン1回転ごとに1回、全気
筒同時に Ti=Te+Ts …(2) の式で与えられる噴射パルス幅Tiでインジェクター3
を作動する。
【0048】図2は上記(1)式の燃料噴射パルス幅T
iを算出するための流れ図で、一定周期(たとえば10
msec)で実行する。
【0049】ステップ1ではエアフローメーター4で検
出した空気流量Qとクランク角度センサ7で検出したエ
ンジン回転数Nから基本パルス幅Tpを、 Tp=(Q/N)×K …(3) ただし、K:定数 の式で計算する。このTpで決まる空燃比がベース空燃
比といわれている。
【0050】ステップ2では目標燃空比相当量Tfby
aを計算し(後述する)、ステップ3でこの目標燃空比
相当量Tfbyaと基本パルス幅Tpを用いて、燃料噴
射パルス幅Tiを、 Te=Tp×(Tfbya/100)×(α/100)×2+Ts …(4) ただし、Tfbya:目標燃空比相当量〔%〕 α:空燃比フィードバック補正係数〔%〕 の式で計算し、これを図3で示したように噴射タイミン
グで出力レジスターに転送する。4気筒エンジンにおけ
る点火順序を#1−#3−#4−#2として、今回のR
ef信号の入力で、たとえば1番気筒にTiに対応する
燃料が供給されたとすれば、次回(つまり1回後)のR
ef信号の入力で3番気筒に、2回後のRef信号の入
力で4番気筒に、3回後のRef信号の入力で2番気筒
にTiの燃料が供給されるわけである。
【0051】(4)式の空燃比フィードバック補正係数
αは空燃比センサー9の出力にもとづく比例積分制御
(フィードバック制御の一種)によってRef信号に同
期して求められる値で、αの値が100%を越えると
(4)式より空燃比がリッチ側へ、100%を下回ると
空燃比がリーン側へと戻される。このαにより、実際の
空燃比がほぼ1〜2Hzの周期で変化することになり、
平均の空燃比がウインドウ(理論空燃比を中心とする所
定の空燃比範囲)内に維持されるわけである。
【0052】一方、一定の条件が成立すると、コントロ
ールユニット2では、空燃比目標値を理論空燃比からリ
ーン側の空燃比に切換える、。空燃比目標値を理論空燃
比とリーン側の空燃比とで切換えるシステムを一般にリ
ーンバーンシステムといっているが、このリーンバーン
システムを、本願装置と出願人が同じである先願の装置
(特願平5−21389号参照)について以下に概説す
る。
【0053】図4は目標燃空比相当量Tfbyaを求め
るための流れ図で、10msec周期で実行する。
【0054】ステップ21ではリーン条件かどうかみ
て、リーン条件になると、ステップ22で図5を内容と
するリーンマップを参照して目標燃空比相当量のマップ
値MDMLL〔%〕を、またリーン条件でなければステ
ップ23で図6の非リーンマップを参照して目標燃空比
相当量のマップ値MDMLS〔%〕をそれぞれ求め、こ
れをステップ24でマップ値を表す変数Tdmlに入れ
る。
【0055】図5,図6のように目標燃空比相当量の各
マップ値は理論空燃比のときを100%とする相対値で
ある。これは、燃料制御が目標空燃比をめざして行い、
空気流量の検出値から最終的に供給燃料量を求めている
ことを考えると、(空気流量)×(燃空比)=(供給燃
料量)の関係が成立することから、燃空比のほうが空燃
比より扱いやすいためである。たとえば、空燃比がリー
ン側の20に相当する目標燃空比相当量はほぼ66%と
いった値である。
【0056】ステップ25で目標燃空比相当量のランプ
応答値Dml〔%〕を計算し(後述する)、ステップ2
6,27では水温増量補正係数Ktw〔%〕と始動後増
量補正係数Kas〔%〕を求め、ステップ28で目標燃
空比Tfbya〔%〕を Tfbya=Dml+Kas+Ktw …(5) の式により計算する。
【0057】(5)式の始動後増量補正係数Kasは、
クランキング中はその値が冷却水温に応じて定まり、エ
ンジン始動直後より時間とともに徐々に減少する値、水
温増量補正係数Ktwは冷却水温からテーブルを参照し
て求める値で、いずれも公知である。
【0058】図7は目標燃空比相当量のランプ応答値D
mlを算出するための流れ図で、Ref信号に同期して
実行する。
【0059】ランプ応答値Dmlの波形はその名のとお
り、図8に示したように、空燃比の切換時にステップ変
化するマップ値(Tdml)に対してランプ応答にした
もので、これをマップ値(Tdml)とリッチ方向への
燃空比変化速度Dmlr、リーン方向への燃空比変化速
度Dmllとから作ることになる。
【0060】ステップ41、42では次の条件〈ア〉ス
タートスイッチがONであること、〈イ〉Tdml≧上
限値TDMLR#のときが成立するかどうかみて、いず
れか一方の条件が成立したときは空燃比の切換中でない
と判断し、ステップ43で変数Tdmlの値をそのまま
ランプ応答値を表す変数Dmlに入れる。
【0061】2つの条件とも成立しないときはステップ
44に進み、変数Dmlold(前回のDmlの値が入
っている)と変数Tdmlの値を比較する。この比較で
いずれの方向への空燃比変化であるかがわかる。図8に
おいて、たとえばリッチ方向への切換時(つまり理論空
燃比への切換時)はDmlold<Tdmlとなり、こ
の逆にリーン方向への切換時になると、Dmlold≧
Tdmlとなるからである。
【0062】比較の結果Dmlold<Tdmlであれ
ばリッチ方向への切換であると判断して、ステップ45
で変数Tdmlの値と(Dmlold+Dmlr)の値
の小さいほうを変数Dmlに入れ、この逆にDmlol
d≧Tdmlのときはリーン方向への切換であるとして
ステップ46で変数Tdmlと(Dmlold−Dml
l)の値の大きいほうを変数Dmlに入れる。
【0063】図1に戻り、吸気絞り弁5をバイパスする
補助空気通路21に設けた流量制御弁22を用い、理論
空燃比からリーン側の空燃比への切換時に補助空気流量
を増量補正(理論空燃比への切換時は減量補正)するこ
とによって、切換の前後でトルクが同一となるようにト
ルク制御を行っている。制御弁22はアイドル回転数制
御にも共用される。また、リーン空燃比域での燃焼不安
定により増加するCO,HCを抑えるため、燃焼室内に
流れ込む吸気にスワールが与えられるよう、吸気ポート
12aの近くに、一部に切欠き(図示せず)を有するス
ワールコントロールバルブ13を設けている。リーン空
燃比域でスワールコントロールバルブ13を全閉位置に
して吸気を絞ることにより吸気の流速を高め、燃焼室内
にスワールを生じさせるのである。
【0064】以上で先願装置の概説を終える。
【0065】さて、理論空燃比を境にして2値的に変化
するO2センサーと異なり、空燃比センサー9で空燃比
を正確に検出するには、センサーの素子温度を狭い所定
温度範囲(たとえば750〜900℃)に維持させるこ
とが要求される。
【0066】この場合に、センサー素子を加熱するヒー
ターの電力量を制御する一方で、制御量としての基本電
力量や補正電力量のデータを、エンジン回転数とエンジ
ン負荷をパラメーターとするマップで与えたのでは、メ
モリー容量とマッチングの工数が増大し、演算時間も長
くなる。
【0067】これに対処するためコントロールユニット
2では、ヒーターの電圧制御を実行する。
【0068】図9において、空燃比センサー9は検出素
子9aとこの検出素子9aを加熱するヒーター9bを備
え、検出素子9aの一端にはバッテリー電圧(電源電
圧)21が加えられ、他端は抵抗22を介して接地され
る。この抵抗22は検出素子9aに流れる電流を検出す
るためのものであり、この抵抗22の両端に生じる電圧
が増幅回路23、A/D変換器24を介してマイクロコ
ンピューター25に入力される。
【0069】一方、セラミックからなるヒーター9bに
は、図10に示したパルス電圧が与えられる。図10に
おいて、一定周期当たりのON時間割合(つまりデュー
ティー値O2HDTY)を調整することで、ヒーター電
力量を調整することができる。ヒーター電力量はヒータ
ー電流とヒーター電圧の積により定まるので、定電流回
路を設けてヒーター電流を一定に保っておけば、デュー
ティー値とヒーター電力量が比例するわけである。
【0070】図9に戻り、マイクロコンピューター25
により算出されるこのデューティー値はPWM調整器2
6により一定周期(たとえば40msec)のパルスに
変換され、このパルスを入力としてヒーター駆動回路2
7がバッテリー電圧を断続すると、図10のパルス電圧
が得られる。図10においてON時の電圧がバッテリー
電圧VBである。
【0071】さて、定電力の条件でもセンサー素子温度
は、 〈1〉バッテリー電圧の差(たとえば12〜14.5
V) 〈2〉エンジン回転数の差(たとえばアイドル回転〜5
000rpm程度) 〈3〉負荷の差(Tpでたとえば1〜5msec) 〈4〉空燃比の差(14.7からたとえば23程度) により変動し、その変動幅は〈1〉の場合が最も大き
く、次に〈2〉の場合、その次に〈3〉,〈4〉の場合
と小さくなることが実験の結果わかった。
【0072】ここで、バッテリー電圧を一定に保ったと
き〈2〉、〈3〉、〈4〉により素子温度がどのように
変動するかを横軸を負荷相当量にして示すと、図11に
示したようになる。図11より低回転のときのほうが高
回転のときより素子温度が大きく低下し、回転を一定に
保ったときは、低負荷になるほど素子温度が低下してピ
ークを迎えふたたび素子温度が上昇している。また、回
転数Nと基本パルス幅Tpが同一でもリーン空燃比にな
ると、理論空燃比のときより素子温度が低下している。
【0073】こうした図11の実験結果よりヒーター素
子温度が一定になるように考慮しようとすれば、ヒータ
ー電圧制御用のデューティー値O2HDTY〔%〕を、 O2HDTY=f1(VB)+f2(N)+f3(Tp)+f4(Dml) …(6) ただし、f1(VB):基本デューティー値〔%〕 f2(N):回転補正量〔%〕 f3(Tp):負荷補正量〔%〕 f4(Dml):空燃比補正量〔%〕 の式で与えることがまず考えられる。ただし、(6)式
のf1,f2,f3,f4は関数(たとえばf1(VB)は
VBの関数)である。
【0074】ここで、(6)式の回転補正量f2、負荷
補正量f3、空燃比補正量f4は、実はバッテリー電圧V
Bの影響を大きく受ける値である。どういうことかとい
うと、バッテリー電圧VBが14Vのときにf2が5%
であったとして、VBが12Vに低下すると、そのぶん
ヒーター電力量が減るので、回転数が同じであればf2
はたとえば7%と大きくならなければ素子温度を一定に
保つことができない。つまり、バッテリー電圧の影響を
無くすには、 O2HDTY=f1(VB)+f2′(N,VB) +f3′(Tp,VB)+f4′(Dml,VB) …(7) の式でなければならないのである。
【0075】しかしながら、f2′、f3′、f4′を求
めるためのパラメーターが2つになると、データを格納
するメモリーがマップ構成となってしまう。
【0076】そこで、この例ではヒーター制御デューテ
ィー値O2HDTYを、 O2HDTY=f1(VB) ×(1+g2(N)+g3(Tp)+g4(Dml)) …(8) ただし、f1(VB):基本デューティー値〔%〕 g2(N):回転補正量〔無名数〕 g3(Tp):負荷補正量〔無名数〕 g4(Dml):空燃比補正量〔無名数〕 の式で構成する。(8)式のg2、g3、g4も関数であ
る。
【0077】(8)式によれば、(7)式より精度は若
干落ちるものの、バッテリー電圧VBの影響を小さくす
ることができ、かつg2、g3、g4を与えるためのパラ
メーターが1つになり、データを格納するメモリーはテ
ーブル構成でよい。
【0078】図12はヒーター制御デューティー値O2
HDTYを算出するための流れ図で、一定周期(たとえ
ば10msec)で実行する。
【0079】ステップ51では通電開始条件であるかど
うかをみる。通電開始条件には、始動後あること、
バッテリー電圧が正常範囲にあること、空燃比センサ
ーが故障していないこと、があり、これら条件のひとつ
でも満足しないときは、図12のルーチンを終了する。
【0080】3つの条件のすべてを満足するときは通電
開始条件になったと判断し、ステップ52でバッテリー
電圧VB、回転数N、基本パルス幅Tp、目標燃空比相
当量のランプ応答値Dmlを読み込む。
【0081】ステップ53ではバッテリー電圧VBから
図13を内容とするテーブルを参照して基本デューティ
ー値O2HVB〔%〕を求める。
【0082】図13のようにO2HVBの値はバッテリ
ー電圧VBが低下するほど大きくなる値である。これ
は、ヒーター電力=(バッテリー電圧)2/(ヒーター
抵抗)より、バッテリー電圧VBの低下でヒーター電力
(ヒーター発熱量)が低下することになるので、素子温
度が低下しないようにデューティー値を大きくすること
によってヒーターに与える平均電圧を上昇させるためで
ある。なお、約10V以下でO2HVBの値を100%
としているのは、約10V以下では素子温度を要求値ま
で上昇させることができないからである。
【0083】ステップ54では回転数Nから図14を内
容とするテーブルを参照して回転補正量OH2N〔無名
数〕を、ステップ55では基本パルス幅Tpから図15
を内容とするテーブルを参照して負荷補正量O2HTP
〔無名数〕を、ステップ56では回転数Nから図16を
内容とするテーブルを参照して負荷補正量の回転補正率
O2HN2〔無名数〕を、ステップ57では(100%
−DML)の値から図17を内容とするテーブルを参照
して空燃比補正量O2HDML〔無名数〕をそれぞれ求
める。
【0084】図14のように回転補正量O2HNの値は
回転数Nが低下するほど大きくなる値である。これは、
図11にも示したように、低回転のほうが素子温度の低
下が大きいので、低回転のときは高回転のときよりヒー
ター発熱量が相対的に大きくなるようにするわけであ
る。
【0085】図15のように負荷補正量O2HTPの値
は基本パルス幅Tpが小さくなるほど大きくなってピー
クをとりふたたび小さくなる値である。これも、図11
に示した実験データから得られるものである。図11よ
り、基本パルス幅Tpが小さくなるほど素子温度が低下
し、やがてピークをとりふたたび素子温度が上昇してい
るので、この特性と上下が逆の特性としたわけである。
【0086】図16については後述する。
【0087】図17においては横軸が100−Dmlに
なっているが、ランプ応答値Dmlは空燃比の切換時以
外でマップ値Tdmlに一致する値であるから、簡単に
は横軸を100−Tdmlに置き換えて考えてもかまわ
ない。このとき、理論空燃比ではマップ値(Tdml)
は100%、リーン側の空燃比でマップ値(Tdml)
は63%や70%といった値になるので(図5、図6参
照)、100−Tdmlは、この差の値が0のとき理論
空燃比に相当し、100−Tdmlが正の値で大きくな
るなるほどリーン側の空燃比であることを表す。したが
って、空燃比補正量O2HDMLの値は、理論空燃比
(つまり100−Dmlが0のときに相当)を基準にし
てリーン側になるほど大きくなる値である。図17の特
性とした理由も、図11の実験データから得られるもの
である。空燃比が理論空燃比よりリーン側になるほど、
排気温度の低下により素子温度が低下するので、リーン
側になるほど空燃比補正量O2HDMLを大きくするこ
とによってヒーター発熱量を高めるのである。
【0088】なお、図17において、100−Dmlが
所定値(空燃比でほぼ20ぐらいの値に相当)よりリー
ン側で一定値としているのは、リーンになるほど空燃比
に対する素子温度の感度が鈍くなるからである(補正の
効果あまり得られないので補正しない)。
【0089】このようにして求めた値を用いステップ5
8では O2HDTY=O2HVB×(1+O2HN+O2HTP×O2HN2 +O2HDML) …(9) の式でヒーター制御デューティー値O2HDTYを計算
し、これをステップ59で出力レジスターに転送する。
【0090】負荷補正量の回転補正率O2HN2は、他
の3つの補正量(O2HN、O2HTP、O2HDM
L)と異なり、追試験の結果必要となったものである。
というのも、 O2HDTY=O2HVB×(1+O2HN+O2HTP+O2HDML) …(10) の式でヒーター制御デューティー値O2HDTYを与え
て追試験を行ってみると、目標素子温度からのずれを生
じ、低回転域と高回転域とでは素子温度の低下が小さか
ったのに対し、中回転域で素子温度の低下が大きかった
のである。そこで、負荷補正量O2HTPに対して回転
補正率O2HN2を導入し、その特性を、図16に示し
たように中回転域での値が大きくなるようにしたのであ
る。
【0091】ここで、この例の作用を説明する。
【0092】この例では、ヒーター制御デューティー値
O2HDTYによりヒーター電圧を制御するものであ
り、バッテリー電圧VBが低下するほど大きくなる値で
基本デューティー値O2HVBを与えているので、バッ
テリー電圧VBが低下したときでも、素子温度を一定に
保つことができる。
【0093】また、基本デューティー値O2HVBのデ
ータはパラメーターを1つとする図13のテーブルから
求められるので、メモリー容量とマッチングの工数が低
下し、演算時間も短くなる。
【0094】また、この例でもバッテリー電圧を読み込
む必要があることから、従来例と同様に読み込み誤差の
影響を受けるものの、読み込み誤差の生じるもう1つの
バッテリー電流については読み込む必要がないため、従
来より読み込み誤差の影響を小さくできる。
【0095】一方、バッテリー電圧VBが一定に保た
れ、かつ回転数、負荷、空燃比が所定値のときセンサー
素子温度が望みの温度範囲に維持されていても、回転
数、負荷、空燃比のいずれか一つが所定値から変化する
と、排気温度が高くなったり低くなったりするので、そ
の影響を受けて素子温度が変動し、目標温度範囲を外れ
ることがある。
【0096】この場合に、排気温度は、回転数が低くな
るほど、負荷が低下するほど、また空燃比が理論空燃比
よりリーン側になるほど低下するので、この温度特性に
合わせて、この例で回転補正量O2HNにより回転数N
が低くなるほどヒーター発熱量が多くなる側に、負荷補
正量O2HTPにより負荷相当量としてのTpが低下す
るほどヒーター発熱量が多くなる側に、また空燃比補正
量O2HDMLにより空燃比が理論空燃比よりリーン側
になるほどヒーター発熱量が多くなる側にそれぞれヒー
ター電圧が補正されるので、回転数、負荷、空燃比に関
係なく、素子温度を目標温度範囲に収めることができ
る。
【0097】また、補正量O2HN、O2HTP、O2
HDMLの各データもすべて、パラメーターを1つとす
るテーブルから求められるので、メモリー容量とマッチ
ングの工数が低下し、演算時間も短くなる。
【0098】さらに、3つの補正量O2HN、O2HT
P、O2HDMLは、基本デューティー値O2HVBと
同じ単位のデューティー値でなく、(1+O2HN+O
2HTP+O2HDML)を基本デューティー値O2H
VBに掛ける形で与えているので、各補正量からバッテ
リー電圧VBの影響を小さなものに抑えることができ
る。
【0099】また、回転補正率O2HN2により中回転
域でそれ以外の回転域(低回転域と高回転域)より相対
的にヒーター発熱量が多くなる側に負荷補正量O2HT
Pを補正しているので、中回転域での素子温度の低下を
防止することができる。
【0100】図18は上記の(9)式によりヒーター電
圧を制御したときの実験データであり、常用域でバッテ
リー電圧、回転数、負荷、空燃比がそれぞれ変化して
も、目標温度範囲内において素子温度がほぼ一定に保た
れていることがわかる。
【0101】図19は第2実施例で、これはコントロー
ルユニットの通電開始後に1回だけ実行する。
【0102】さて、エンジンの暖機完了前の空燃比目標
値は理論空燃比であり、この条件では冷却水温が40〜
60℃程度でも空燃比センサー9が活性化したと判断し
て空燃比のフィードバック制御を開始している。これ
は、エンジンの始動後は一刻も早く空燃比フィードバッ
ク制御を開始して三元触媒19を働かせるほうが、排気
性能がよくなるからである。
【0103】しかしながら、低回転での空燃比センサー
の活性化直後に急発進させたときは、ヘジテーションを
生じるおそれがある。その原因は、空燃比を正確に検出
するには素子温度が図21に示した目標温度範囲になけ
ればならないところ、低温始動後すぐに急発進するとき
は、冷たい排気でセンサー素子が冷やされることによ
り、図21において最下段に示した特性のように、セン
サーが故障しない範囲内に素子温度が収まっているが目
標温度範囲内にはないため、空燃比を正確に検出できて
いないことにあると思われる。
【0104】そこで、この例では図22に示したよう
に、コントロールユニットの通電開始(冷間始動にかぎ
らない)直後だけは所定時間のあいだ大きな値のヒータ
ー制御デューティー値を出力することによってヒーター
電圧を高くし、センサー素子温度が応答よく立ち上がる
ようにしている。
【0105】具体的には、図19において、ステップ6
1でコントロールユニットの初回通電時であるかどうか
をフラグFの値からみて、F=0であれば初回通電時で
あると判断し、ステップ62に進む。なお、フラグFの
初期値は“0”である。
【0106】ステップ62ではこのステップ62に進む
のが初めてであるかどうかみて、初めてであればステッ
プ63で始動時水温TWKINT〔℃〕から図20を内
容とするテーブルを参照して所定時間TMO2HS〔s
ec〕を求める。初めてでなければステップ63を飛ば
してステップ64に進む。
【0107】ステップ64では所定時間TMO2HSと
コントロールユニット通電開始からの経過時間を表すタ
イマー値TM〔sec〕を比較し、TM<TMO2HS
であれば、ステップ65に進み、このステップ65に進
むのが初めてかどうかみる。初めてであればステップ6
6で所定値(一定値)O2HSTD#〔%〕をヒーター
制御デューティー値を表す変数O2HDTYに入れ、こ
のO2HDTYの値をステップ67で出力レジスターに
移す。
【0108】ステップ65に進むのが2回目からはステ
ップ68でタイマー値TMのインクリメントを続け、や
がてTM≧TMO2HSになると、ステップ69,70
に進んで後処理を行う(ステップ69でタイマー値TM
を初期値の0にリセットし、ステップ70でフラグFに
“1”を入れる)。
【0109】F=1であることは、通常時における通電
開始条件(図12のステップ51)のひとつであり、コ
ントロールユニットの通電開始後フラグFが“1”とな
るまで、図12においてステップ52以降に進むことは
ない。
【0110】この例では、コントロールユニットの通電
開始から所定時間TMO2HSのあいだ大きな値のヒー
ター制御デューティー値を出力しているので、低回転で
の空燃比センサーの活性化直後に急発進したときでもヘ
ジテーションを生じることがない。
【0111】また、所定時間TMO2HSを始動時水温
TWKINTが低いほど長くしているので、始動時水温
が低いときであっても、空燃比センサーの活性化直後の
急発進により生ずるヘジテーションを防ぐことができ
る。なお、所定時間TMO2HSは一定とし、始動時水
温が低いほど所定値O2HSTD#を大きくすることに
より、始動時水温を反映させるようにしてもかまわな
い。
【0112】図23は第3実施例で、図19に対応す
る。図19とはステップ71,72が相違し、コントロ
ールユニットの通電開始から所定時間経過までに出力す
るヒーター制御デューティー値O2HDTYを、 O2HDTY←O2HVB×O2HSTD2# …(11) ただし、O2HSTD2#:ゲインで1を越える値〔無
名数〕の式で求めるようにしたものである。
【0113】この例は、図19の例によりコントロール
ユニットの通電開始直後だけは所定時間のあいだで大き
な値のデューティー値にしたとき、当初の見積もりと異
なり、以下の問題が生ずることがわかったための改良案
である。
【0114】というのも、図19の例では、バッテリー
電圧が低下したときでも、センサー素子温度が急速に立
ち上がるように、比較的低いバッテリー電圧に対して所
定値O2HSTD#をマッチングしていた。このため、 バッテリー電圧VBがもともと高いときにも、同じ値
の所定値O2HSTD#を用いたのでは、ヒーター寿命
の大半を消費してしまい、ヒーターの耐久性を保証でき
ず、 かといって、所定値O2HSTD#を大きな値に設定
できなければ、バッテリー電圧VBが低下しているとき
に低電力しかヒーターに供給できないために素子温度を
急激に立ち上げることができない、 という問題が生じたのである。
【0115】そこで、コントロールユニットの通電開始
から所定時間TMO2HSが経過するまでは、基本デュ
ーティー値O2HVBを一定倍率アップした値(つまり
O2HVB×O2HSTD2#)を出力させることで、
ヒーターの耐久性を損なうことなく素子温度を早期に上
昇させることができる。
【0116】実施例では、図17にも示したように、横
軸の100−Dmlが0または負のとき(つまり理論空
燃比またはこれよりリーン側のとき)だけであり、理論
空燃比よりもリッチ側のときについては説明しなかった
が、このときについても考慮するときは次のようにすれ
ばよい。リッチ側空燃比(たとえば出力空燃比のとき)
での排気温度が理論空燃比のときより高いと、そのぶん
素子温度が上昇してしまうので、図24に示したように
100−Dmlの値が負で大きくなるほど空燃比補正量
O2HDMLの値を負で大きくする(つまり基本デュー
ティー値O2HVBを減量補正する)のである。
【0117】実施例では空燃比補正量(O2HDML)
を求めるための変数としてDml(目標燃空比相当量の
ランプ応答値)を用いているが、これに代えて、Tdm
l(目標燃空比相当量のマップ値)、Tfbya(目標
燃空比相当量)を用いることも、また空燃比センサー9
により検出される実際の空燃比を用いることもできる。
負荷補正量(O2HTP)を求めるための変数としての
負荷についても、Tpのほか、吸入空気流量Q、吸気管
負圧、スロットル弁開度などの負荷相当量を用いること
ができる。
【0118】
【発明の効果】第1の発明は、排気中の酸素濃度に応じ
た信号を出力する検出素子およびこの検出素子を加熱す
るヒーターを備える空燃比センサーと、制御量に応じて
前記ヒーターに加える電圧を調整する手段と、電源電圧
を検出する手段と、この電源電圧に応じこの値が低下す
るほど大きくなる値の基本制御量を算出する手段と、こ
の基本制御量を前記ヒーター電圧調整手段に出力する手
段とを設けたので、電源電圧が低下したときでも、検出
素子温度が一定に保たれるほか、基本制御量のデータを
格納するためのメモリー容量とマッチングの工数が低下
し、演算時間が短くなるとともに、従来より読み込み誤
差の影響を小さくできる。
【0119】第2の発明は、排気中の酸素濃度に応じた
信号を出力する検出素子およびこの検出素子を加熱する
ヒーターを備える空燃比センサーと、制御量に応じて前
記ヒーターに加える電圧を調整する手段と、電源電圧を
検出する手段と、この電源電圧に応じこの値が低下する
ほど大きくなる値の基本制御量を算出する手段と、エン
ジン回転数を検出する手段と、このエンジン回転数に応
じこの値が低くなるほど大きくなる値の回転補正量を算
出する手段と、この回転補正量で前記基本制御量を増量
補正する手段と、この増量補正された制御量を前記ヒー
ター電圧調整手段に出力する手段とを設けたので、エン
ジン回転数に関係なく、素子温度を目標温度範囲に収め
ることができるほか、回転補正量のデータを格納するた
めのメモリー容量とマッチングの工数が低下し、演算時
間が短くなる。
【0120】第3の発明は、排気中の酸素濃度に応じた
信号を出力する検出素子およびこの検出素子を加熱する
ヒーターを備える空燃比センサーと、制御量に応じて前
記ヒーターに加える電圧を調整する手段と、電源電圧を
検出する手段と、この電源電圧に応じこの値が低下する
ほど大きくなる値の基本制御量を算出する手段と、エン
ジン負荷相当量を検出する手段と、この負荷相当量に応
じこの値が小さくなるほど大きくなる値の負荷補正量を
算出する手段と、この負荷補正量で前記基本制御量を増
量補正する手段と、この増量補正された制御量を前記ヒ
ーター電圧調整手段に出力する手段とを設けたので、負
荷相当量に関係なく、素子温度を目標温度範囲に収める
ことができるほか、負荷補正量のデータを格納するため
のメモリー容量とマッチングの工数が低下し、演算時間
が短くなる。
【0121】第4の発明は、排気中の酸素濃度に応じた
信号を出力する検出素子およびこの検出素子を加熱する
ヒーターを備える空燃比センサーと、制御量に応じて前
記ヒーターに加える電圧を調整する手段と、電源電圧を
検出する手段と、この電源電圧に応じこの値が低下する
ほど大きくなる値の基本制御量を算出する手段と、空燃
比に応じこの値が理論空燃比よりリーン側に向かうほど
大きくなる値の空燃比補正量を算出する手段と、この空
燃比補正量で前記基本制御量を増量補正する手段と、こ
の増量補正された制御量を前記ヒーター電圧調整手段に
出力する手段とを設けたので、空燃比に関係なく、素子
温度を目標温度範囲に収めることができるほか、空燃比
補正量のデータを格納するためのメモリー容量とマッチ
ングの工数が低下し、また演算時間が短くなる。
【0122】第5の発明は、排気中の酸素濃度に応じた
信号を出力する検出素子およびこの検出素子を加熱する
ヒーターを備える空燃比センサーと、制御量に応じて前
記ヒーターに加える電圧を調整する手段と、電源電圧を
検出する手段と、この電源電圧に応じこの値が低下する
ほど大きくなる値の基本制御量を算出する手段と、エン
ジン回転数を検出する手段と、このエンジン回転数に応
じこの値が低くなるほど大きくなる値の回転補正量を算
出する手段と、この回転補正量と1との和で前記基本制
御量を増量補正する手段と、この増量補正された制御量
を前記ヒーター電圧調整手段に出力する手段とを設けた
ので、回転補正量から電源電圧の影響を除くことができ
る。
【0123】第6の発明は、排気中の酸素濃度に応じた
信号を出力する検出素子およびこの検出素子を加熱する
ヒーターを備える空燃比センサーと、制御量に応じて前
記ヒーターに加える電圧を調整する手段と、電源電圧を
検出する手段と、この電源電圧に応じこの値が低下する
ほど大きくなる値の基本制御量を算出する手段と、エン
ジン負荷相当量を検出する手段と、この負荷相当量に応
じこの値が小さくなるほど大きくなる値の負荷補正量を
算出する手段と、この負荷補正量と1との和で前記基本
制御量を増量補正する手段と、この増量補正された制御
量を前記ヒーター電圧調整手段に出力する手段とを設け
たので、負荷補正量から電源電圧の影響を除くことがで
きる。
【0124】第7の発明は、排気中の酸素濃度に応じた
信号を出力する検出素子およびこの検出素子を加熱する
ヒーターを備える空燃比センサーと、制御量に応じて前
記ヒーターに加える電圧を調整する手段と、電源電圧を
検出する手段と、この電源電圧に応じこの値が低下する
ほど大きくなる値の基本制御量を算出する手段と、空燃
比に応じこの値がリーン側に向かうほど大きくなる値の
空燃比補正量を算出する手段と、この空燃比補正量と1
との和で前記基本制御量を増量補正する手段と、この増
量補正された制御量を前記ヒーター電圧調整手段に出力
する手段とを設けたので、空燃比補正量から電源電圧の
影響を除くことができる。
【0125】第8の発明は、第3の発明または第6の発
明において、エンジン回転数Nに応じ低回転域と高回転
域で小さく、中回転域で大きくなる値の回転補正率で前
記負荷補正量を増量補正するので、中回転域での素子温
度の低下を防止することができる。
【0126】第9の発明は、第1の発明から第8の発明
のいずれかひとつにおいて、エンジン始動直後の前記ヒ
ーターへの初回通電時は所定時間のあいだ大きな値の制
御量を前記ヒーター電圧調整手段に出力するので、低回
転域での空燃比センサーの活性化直後に急発進したとき
でもヘジテーションを生じることがない。
【0127】第10の発明は、第1の発明から第8の発
明のいずれかひとつにおいて、エンジン始動直後の前記
ヒーターへの初回通電時に所定時間のあいだ出力する制
御量を、前記前記基本制御量を一定倍率大きくした値と
するので、ヒーターの耐久性を損なうことなく素子温度
を目標温度に向けて早期に上昇させることができる。第
11の発明は、第9の発明または第10の発明におい
て、前記所定時間を始動時水温が低くなるほど長くする
ので、始動時水温が低いときであっても、空燃比センサ
ーの活性化直後の急発進により生ずるヘジテーションを
防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例のシステム図である。
【図2】燃料噴射パルス幅Tiの算出を説明するための
流れ図である。
【図3】燃料噴射パルス幅Tiの出力を説明するための
流れ図である。
【図4】目標燃空比相当量Tfbyaの算出を説明する
ための流れ図である。
【図5】リーンマップの内容を説明するための特性図で
ある。
【図6】非リーンマップの内容を説明するための特性図
である。
【図7】目標燃空比相当量のランプ応答値Dmlの算出
を説明するための流れ図である。
【図8】目標燃空比相当量のランプ応答値Dmlの波形
図である。
【図9】空燃比センサー用のヒーター制御装置のシステ
ム図である。
【図10】ヒーター制御デューティー値O2HDTYを
説明するための波形図である。
【図11】バッテリー電圧が一定の条件下で回転数N、
負荷、空燃比を変化させたときの素センサー素子温度T
sの変動を示す実験データである。
【図12】通常時のヒーター制御デューティー値O2H
DTYの算出を説明するための流れ図である。
【図13】基本デューティー値O2HVBの特性図であ
る。
【図14】回転補正量O2HNの特性図である。
【図15】負荷補正量O2HTPの特性図である。
【図16】負荷補正量の回転補正率O2HN2の特性図
である。
【図17】空燃比補正量O2HDMLの特性図である。
【図18】第1実施例の作用を説明するための素子温度
の特性である。
【図19】第2実施例でのコントロールユニットの通常
開始直後のヒーター制御デューティー値O2HDTYの
算出を説明するための流れ図である。
【図20】所定時間TMO2HSの特性図である。
【図21】実ヒーター電力に対する素子温度の特性図で
ある。
【図22】第2実施例の作用を説明するための波形図で
ある。
【図23】第3実施例でのコントロールユニットの通常
開始直後のヒーター制御デューティー値O2HDTYの
算出を説明するための流れ図である。
【図24】第4実施例の空燃比補正量O2HDMLの特
性図である。
【図25】従来例の空燃比に対する排気温度の特性図で
ある。
【図26】従来例のヒーター電力の制御を説明するため
の流れ図である。
【図27】従来例の補正電力量bのマップ内容を説明す
るための特性図である。
【図28】従来例の基本電力量Bのマップ内容を説明す
るための特性図である。
【図29】第1の発明のクレーム対応図である。
【図30】第2の発明のクレーム対応図である。
【図31】第3の発明のクレーム対応図である。
【図32】第4の発明のクレーム対応図である。
【図33】第5の発明のクレーム対応図である。
【図34】第6の発明のクレーム対応図である。
【図35】第7の発明のクレーム対応図である。
【符号の説明】
2 コントロールユニット 3 燃料インジェクター 4 エアフローメーター 7 クランク角度センサー(回転数検出手段) 9 空燃比センサー 9a 検出素子 9b ヒーター 41 空燃比センサー 41a 検出素子 41b ヒーター 42 ヒーター電圧調整手段 43 電源電圧検出手段 44 基本制御量算出手段 45 制御量出力手段 52 回転数検出手段 53 回転補正量算出手段 54 増量補正手段 61 負荷相当量算出手段 62 負荷補正量算出手段 63 増量補正手段 72 空燃比補正量算出手段 73 増量補正手段 81 増量補正手段 91 増量補正手段 101 増量補正手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 27/12 B 27/41

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排気中の酸素濃度に応じた信号を出力する
    検出素子およびこの検出素子を加熱するヒーターを備え
    る空燃比センサーと、 制御量に応じて前記ヒーターに加える電圧を調整する手
    段と、 電源電圧を検出する手段と、 この電源電圧に応じこの値が低下するほど大きくなる値
    の基本制御量を算出する手段と、 この基本制御量を前記ヒーター電圧調整手段に出力する
    手段とを設けたことを特徴とする空燃比センサー用加熱
    手段の制御装置。
  2. 【請求項2】排気中の酸素濃度に応じた信号を出力する
    検出素子およびこの検出素子を加熱するヒーターを備え
    る空燃比センサーと、 制御量に応じて前記ヒーターに加える電圧を調整する手
    段と、 電源電圧を検出する手段と、 この電源電圧に応じこの値が低下するほど大きくなる値
    の基本制御量を算出する手段と、 エンジン回転数を検出する手段と、 このエンジン回転数に応じこの値が低くなるほど大きく
    なる値の回転補正量を算出する手段と、 この回転補正量で前記基本制御量を増量補正する手段
    と、 この増量補正された制御量を前記ヒーター電圧調整手段
    に出力する手段とを設けたことを特徴とする空燃比セン
    サー用加熱手段の制御装置。
  3. 【請求項3】排気中の酸素濃度に応じた信号を出力する
    検出素子およびこの検出素子を加熱するヒーターを備え
    る空燃比センサーと、 制御量に応じて前記ヒーターに加える電圧を調整する手
    段と、 電源電圧を検出する手段と、 この電源電圧に応じこの値が低下するほど大きくなる値
    の基本制御量を算出する手段と、 エンジン負荷相当量を検出する手段と、 この負荷相当量に応じこの値が小さくなるほど大きくな
    る値の負荷補正量を算出する手段と、 この負荷補正量で前記基本制御量を増量補正する手段
    と、 この増量補正された制御量を前記ヒーター電圧調整手段
    に出力する手段とを設けたことを特徴とする空燃比セン
    サー用加熱手段の制御装置。
  4. 【請求項4】排気中の酸素濃度に応じた信号を出力する
    検出素子およびこの検出素子を加熱するヒーターを備え
    る空燃比センサーと、 制御量に応じて前記ヒーターに加える電圧を調整する手
    段と、 電源電圧を検出する手段と、 この電源電圧に応じこの値が低下するほど大きくなる値
    の基本制御量を算出する手段と、 空燃比に応じこの値が理論空燃比よりリーン側に向かう
    ほど大きくなる値の空燃比補正量を算出する手段と、 この空燃比補正量で前記基本制御量を増量補正する手段
    と、 この増量補正された制御量を前記ヒーター電圧調整手段
    に出力する手段とを設けたことを特徴とする空燃比セン
    サー用加熱手段の制御装置。
  5. 【請求項5】排気中の酸素濃度に応じた信号を出力する
    検出素子およびこの検出素子を加熱するヒーターを備え
    る空燃比センサーと、 制御量に応じて前記ヒーターに加える電圧を調整する手
    段と、 電源電圧を検出する手段と、 この電源電圧に応じこの値が低下するほど大きくなる値
    の基本制御量を算出する手段と、 エンジン回転数を検出する手段と、 このエンジン回転数に応じこの値が低くなるほど大きく
    なる値の回転補正量を算出する手段と、 この回転補正量と1との和で前記基本制御量を増量補正
    する手段と、 この増量補正された制御量を前記ヒーター電圧調整手段
    に出力する手段とを設けたことを特徴とする空燃比セン
    サー用加熱手段の制御装置。
  6. 【請求項6】排気中の酸素濃度に応じた信号を出力する
    検出素子およびこの検出素子を加熱するヒーターを備え
    る空燃比センサーと、 制御量に応じて前記ヒーターに加える電圧を調整する手
    段と、 電源電圧を検出する手段と、 この電源電圧に応じこの値が低下するほど大きくなる値
    の基本制御量を算出する手段と、 エンジン負荷相当量を検出する手段と、 この負荷相当量に応じこの値が小さくなるほど大きくな
    る値の負荷補正量を算出する手段と、 この負荷補正量と1との和で前記基本制御量を増量補正
    する手段と、 この増量補正された制御量を前記ヒーター電圧調整手段
    に出力する手段とを設けたことを特徴とする空燃比セン
    サー用加熱手段の制御装置。
  7. 【請求項7】排気中の酸素濃度に応じた信号を出力する
    検出素子およびこの検出素子を加熱するヒーターを備え
    る空燃比センサーと、 制御量に応じて前記ヒーターに加える電圧を調整する手
    段と、 電源電圧を検出する手段と、 この電源電圧に応じこの値が低下するほど大きくなる値
    の基本制御量を算出する手段と、 空燃比に応じこの値がリーン側に向かうほど大きくなる
    値の空燃比補正量を算出する手段と、 この空燃比補正量と1との和で前記基本制御量を増量補
    正する手段と、 この増量補正された制御量を前記ヒーター電圧調整手段
    に出力する手段とを設けたことを特徴とする空燃比セン
    サー用加熱手段の制御装置。
  8. 【請求項8】エンジン回転数に応じ低回転域と高回転域
    で小さく、中回転域で大きくなる値の回転補正率で前記
    負荷補正量を増量補正することを特徴とする請求項3ま
    たは6に記載の空燃比センサー用加熱手段の制御装置。
  9. 【請求項9】エンジン始動直後の前記ヒーターへの初回
    通電時は所定時間のあいだ大きな値の制御量を前記ヒー
    ター電圧調整手段に出力することを特徴とする請求項1
    から8のいずれか一つに記載の空燃比センサー用加熱手
    段の制御装置。
  10. 【請求項10】エンジン始動直後の前記ヒーターへの初
    回通電時に所定時間のあいだ出力する制御量を、前記前
    記基本制御量を一定倍率大きくした値とすることを特徴
    とする請求項1から8のいずれか一つに記載の空燃比セ
    ンサー用加熱手段の制御装置。
  11. 【請求項11】前記所定時間を始動時水温が低くなるほ
    ど長くすることを特徴とする請求項9または10に記載
    の空燃比センサー用加熱手段の制御装置。
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