JPH06249020A - 内燃機関の燃料供給制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料供給制御装置

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JPH06249020A
JPH06249020A JP6296393A JP6296393A JPH06249020A JP H06249020 A JPH06249020 A JP H06249020A JP 6296393 A JP6296393 A JP 6296393A JP 6296393 A JP6296393 A JP 6296393A JP H06249020 A JPH06249020 A JP H06249020A
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JP
Japan
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combustion engine
internal combustion
amount
battery voltage
air flow
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Application number
JP6296393A
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English (en)
Inventor
Toshinari Nagai
俊成 永井
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸入空気量を熱線式空気流量センサで検出す
る構成であるにも関わらず、始動時、特に冷間始動時に
おいて、実際の吸入空気量に対応した最適な燃料量を供
給する。 【構成】 エンジンの吸気通路には吸入空気量を検出す
る熱線式エアフロメータを備える。ECUは、イグニッ
ションスイッチがオン状態に切り換えられた時点から所
定期間、エアフロメータ補正係数FAFMを設定するこ
とにより燃料噴射量を減量補正する。さらに、イグニッ
ションオン時のバッテリ電圧VB が低い程、その減量を
拡大する。このため、冷間始動時において、バッテリ電
圧VB が低下して熱線式エアフロメータの増量側への検
出誤差が大きくなった場合に、燃料噴射量の減量が拡大
されることから、実際の吸入空気量に応じた適正な量の
燃料噴射がなされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱線式の空気流量セン
サを備え、その熱線式空気流量センサにより検出される
吸入空気量に基づいて内燃機関への燃料供給量を制御す
る内燃機関の燃料供給制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、内燃機関への燃料供給制御は、
吸入空気量に基づいて燃料供給量を制御することにより
行なわれる。従って、吸入空気量の測定が燃料供給制御
の基本となり、その測定装置の一つとして熱線式の空気
流量センサがよく使用されている。熱線式空気流量セン
サは、空気流の中に発熱体としての熱線(細い白金線)
と温度センサとを置き、熱線と空気との温度差を抵抗変
化値として取り出し、ホイーストンブリッジを構成し
て、温度差が一定となるように熱線に電流を流すもので
ある。この構成により、吸入空気の温度補償がなされ、
高精度に吸入空気の流量が測定される。
【0003】ところで、前記熱線式空気流量センサは、
その起動時において、熱線と空気流との温度差が平衡状
態となるまで熱線を加熱する必要があり、その加熱分だ
け空気流量を多い側に誤検出してしまう欠点があった。
このため、内燃機関の燃料供給制御装置では、内燃機関
の始動時において、その誤った検出値に基づいて必要以
上に多い燃料供給量が算出されることになる。この問題
を解消するものとして、イグニッションスイッチがオン
状態とされた時から所定の時間だけ、内燃機関への燃料
量を減量側に補正することで、適正な燃料供給量を得る
燃料制御装置が提案されている(特開平3−25374
1号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の技術では、未だ最適な燃料供給量を得ることができ
ず、より一層の改善が望まれていた。というのは、熱線
式空気流量センサの前述した始動時における誤検出は、
イグニッションスイッチがオン状態とされた時からの経
過時間だけに依存するものではなく、イグニッションオ
ン時の内燃機関のバッテリ電圧にも大きく左右されるた
めである。熱線式空気流量センサの出力特性は、バッテ
リ電圧が低いと、バッテリ電圧が高いときと比較して、
より大きな検出誤差となることから、冷間時等のバッテ
リの放電能力が低下している場合、熱線式空気流量セン
サの検出誤差が大きくなり、このため、前記時間に依存
する減量補正量では充分に補正しきれず、燃料供給量の
補正不足となり、燃料供給量が過剰となった。従って、
冷間始動時において、最適空燃比に制御することができ
ない等の問題を招来した。
【0005】本発明の内燃機関の燃料供給制御装置は、
こうした問題点に鑑みてなされたもので、吸入空気量を
熱線式空気流量センサで検出する構成であるにも関わら
ず、始動時、特に冷間始動時において、実際の吸入空気
量に対応した最適な燃料量を供給可能とすることを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
べく、前記課題を解決するための手段として、以下に示
す構成をとった。
【0007】即ち、本発明の内燃機関の燃料供給制御装
置は、図1に例示するように、内燃機関M1への吸入空
気量を検出する熱線式空気流量センサM2と、該熱線式
空気流量センサM2により検出される吸入空気量に基づ
いて前記内燃機関M1への燃料供給量を算出する燃料量
算出手段M3とを備える内燃機関の燃料供給制御装置で
あって、前記内燃機関M1の始動開始後の所定期間、前
記燃料供給量を減量側に補正する減量補正手段M4と、
前記内燃機関M1のバッテリ電圧を検出するバッテリ電
圧検出手段M5と、該検出されたバッテリ電圧が低い
程、前記減量側への補正量と前記所定期間との少なくと
も一方を大きくすることにより、前記減量補正手段M4
による減量を拡大する減量拡大手段M6とを設けたこと
を、その要旨としている。
【0008】
【作用】以上のように構成された本発明の内燃機関の燃
料供給制御装置は、燃料量算出手段M3で算出される内
燃機関M1の燃料供給量を、内燃機関M1の始動開始後
の所定期間、減量補正手段M4により、減量側に補正す
ることで、熱線式空気流量センサM2の始動開始後にお
ける増量側への誤検出を補正する。さらに、バッテリ電
圧検出手段M5により検出されたバッテリ電圧が低い
程、減量拡大手段M6により、その減量側への補正量と
その所定期間との少なくとも一方を大きくして、減量補
正手段M4による減量を拡大する。
【0009】このため、冷間始動時において、バッテリ
電圧が低下して熱線式空気流量センサM2の増量側への
検出誤差が大きくなった場合に、燃料供給量の減量が拡
大されることから、適正量の燃料供給がなされる。
【0010】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明の好適な実施例について説
明する。図2は、本発明の第1実施例である燃料供給制
御装置を搭載した自動車用エンジンおよびその周辺装置
を表す概略構成図である。
【0011】同図に示すように、エンジン1の吸気通路
2には、吸入空気の取り入れ口から、エアクリーナ3、
スロットルバルブ5、吸入空気の脈動を抑えるサージタ
ンク6およびエンジン1に燃料を噴射する燃料噴射弁7
が設けられている。吸気通路2を介して吸入される吸入
空気は、燃料噴射弁7から噴射される燃料と混合され
て、エンジン1の燃焼室11内に吸入される。この燃料
混合気は、燃焼室11内で点火プラグ12によって火花
点火され、エンジン1を駆動させる。燃焼室11内で燃
焼したガス(排気)は、排気通路15を介して触媒コン
バータ16に導かれ、浄化された後、大気側に排出され
る。
【0012】点火プラグ12には、ディストリビュータ
21を介してイグナイタ22からの高電圧が印加され、
この印加タイミングによって点火時期が決定される。な
お、ディストリビュータ21は、イグナイタ22で発生
した高電圧を各気筒の点火プラグ12に分配するための
もので、このディストリビュータ21には、1回転に2
4発のパルス信号を出力する回転速度センサ23が設け
られている。
【0013】また、エアクリーナ3の下流には、吸入空
気量を検出する熱線式エアフロメータ25が備えられて
いる。さらに、エンジン1には、その運転状態を検出す
るためのセンサとして、両センサ23,25のほか、ス
ロットルバルブ5の開度を検出すると共にスロットルバ
ルブ5の全閉状態を検出するアイドルスイッチ50(図
3)を内蔵したスロットルポジションセンサ51、吸気
通路2に配設されて吸入空気(吸気)の温度を検出する
吸気温センサ52、シリンダブロックに配設されて冷却
水温を検出する水温センサ54、排気通路15における
触媒コンバータ16の上流側に配設されて排気中の酸素
濃度を検出する酸素濃度センサ55および車両の速度を
検出する車速センサ57等が備えられている。これら各
センサの検出信号は電子制御ユニット(以下、ECUと
呼ぶ)70に入力される。
【0014】ECU70は、図3に示すように、マイク
ロコンピュータを中心とする論理演算回路として構成さ
れ、詳しくは、予め設定された制御プログラムに従って
エンジン1を制御するための各種演算処理を実行するC
PU70aと、CPU70aで各種演算処理を実行する
のに必要な制御プログラムや制御データ等が予め格納さ
れたROM70bと、同じくCPU70aで各種演算処
理を実行するのに必要な各種データが一時的に読み書き
されるRAM70cと、電源オフ時においてもデータを
保持可能なバックアップRAM70dと、上記各センサ
からの検出信号を入力するA/Dコンバータ70eおよ
び入力処理回路70fと、CPU70aでの演算結果に
応じて燃料噴射弁7およびイグナイタ22等に駆動信号
を出力する出力処理回路70g等を備えている。
【0015】こうした構成のECU70は、イグニッシ
ョンスイッチ71を介して車載用のバッテリ72から給
電される。なお、エンジン1には、その始動開始時にク
ランクシャフトに回転を与えるスタータ73が備えられ
ており、スタータ73に内蔵されるスタータスイッチ7
4の出力信号は、ECU70に入力される。また、バッ
テリ72の電圧信号(バッテリ電圧)もECU70に入
力される。かかるECU70によって、エンジン1の運
転状態に応じて燃料噴射弁7およびイグナイタ22が駆
動制御され、燃料噴射制御や点火時期制御、あるいは空
燃比制御等が行なわれる。
【0016】熱線式エアフロメータ25の構成につい
て、次に説明する。図4に示すように、熱線式エアフロ
メータ25は、吸気通路2内に設けられており、吸気通
路2の空間の中央付近に配置される白金熱線25aと、
その白金熱線25aの前方(吸入空気の上流側)に配置
される温度センサ25bとを備える。熱線式エアフロメ
ータ25では、白金熱線25aと温度センサ25b部分
との温度差を抵抗変化値として取り出し、電子回路25
cによりホイーストンブリッジを構成して、温度差が一
定となるように白金熱線25aに給電を行なう。そし
て、この給電量でもって吸気通路2を流れる吸入空気量
を検出する。
【0017】次に、ECU70のCPU70aにより実
行される燃料噴射制御処理ルーチンについて、図5に基
づいて説明する。なお、この制御処理ルーチンは、所定
クランク角、例えば、360゜CA毎に実行される。
【0018】CPU70aは、処理が開始されると、ま
ず、回転速度センサ23で検出され入力処理回路70f
を介して入力された回転速度Neを、RAM70cから
読み込み(ステップS110)、その回転速度Neが予
め定められた所定回転速度α(例えば、400[r.p.m]
)より大きいか否かを判別する。ここで、所定回転速
度α以下であると判別された場合、エンジン1のクラン
キングが未だ完了していないとして、ステップ120に
進む。
【0019】ステップ120では、クランキング時にお
ける燃料噴射量TAUSTを算出する処理を行なう。燃
料噴射量TAUSTは、水温センサ54で検出された冷
却水温や、前記回転速度Ne等を基に定まる量であり、
ROM70bに予め用意されたマップの検索、又は計算
により求められる。次いで、その燃料噴射量TAUST
を実燃料噴射量TAUとしてセットする(ステップS1
30)。
【0020】一方、ステップS110で、回転速度Ne
が所定回転速度αより大きいと判別された場合には、ク
ランキング後の通常運転時として、ステップS140に
進む。
【0021】ステップS140では、熱線式エアフロメ
ータ25で検出されA/Dコンバータ70eでA/D変
換された吸入空気量Qを、RAM70cから読み込む処
理を実行する。続いて、ステップS100およびS14
0で読み込んだ回転速度Neおよび吸入空気量Qを用い
て、基本燃料噴射量TPを次式(1)に従って算出する
(ステップS150)。 TP ← k・Q/Ne … (1) (但し、kは定数)
【0022】続いて、次式(2)に従うように、基本燃
料噴射量TPに電子制御補正係数FEFIを掛けること
により実燃料噴射量TAUを算出する(ステップS16
0)。 TAU ← TP・FEFI … (2) なお、電子制御補正係数FEFIは後述するFEFI算
出処理ルーチンにより算出される。
【0023】ステップS130またはS160で実燃料
噴射量TAUが算出されると、続いて、その実燃料噴射
量TAUに相当する燃料噴射時間を燃料噴射弁7の開弁
時間を決定する図示しないカウンタにセットする(ステ
ップS170)。この結果、そのカウンタにセットされ
た開弁時間だけ、燃料噴射弁7が開弁駆動される。その
後、「リターン」に抜けて処理を一旦終了する。
【0024】こうした構成の燃料噴射制御処理ルーチン
によれば、エンジン回転速度Neが所定回転速度α以下
であるクランキング時においては、冷却水温等で定まる
所定燃料噴射量TAUSTを噴射実行し、その後、クラ
ンキングが完了すると、エンジン回転速度Neと吸入空
気量Qとから定まる基本燃料噴射量TPに電子制御補正
係数FEFIを掛けて求まる燃料噴射量TAUを噴射実
行する。
【0025】次に、ECU70のCPU70aにより実
行されるFEFI算出処理ルーチンについて、図6に基
づいて説明する。このFEFI算出処理ルーチンは電子
制御補正係数FEFIを求めるもので、所定時間毎に実
行される。
【0026】CPU70aは、処理が開始されると、図
6に示すように、まず、イグニッションスイッチ71が
オフ状態からオン状態に切り換えられたときか否かを判
別する(ステップS200)。ここで、その切替時であ
ると判別されると、A/Dコンバータ70eを介して入
力されたバッテリ電圧VB を読み込み(ステップS21
0)、バッテリ電圧VB に基づくエアフロメータ補正係
数FAFMを算出する処理を行なう(ステップS22
0)。具体的には、図7に示すようにバッテリ電圧VB
の大きさに応じてエアフロメータ補正係数FAFM(初
期値)が定められたマップAを、ROM70bに予め用
意し、このマップAを検索することにより求めている。
なお、図7に示したマップAによれば、エアフロメータ
補正係数FAFMは、バッテリ電圧VB が充分に高いと
きには、値1.0に近い値をとり、バッテリ電圧VB が
低くなるにつれて、値1.0から離れた小さい値をと
る。ステップS220の実行後、「リターン」に抜けて
本ルーチンを一旦終了する。
【0027】一方、ステップS200で、イグニッショ
ンスイッチ71がオン状態に切り換えられた後であると
判別されると、次の処理を行なう。まず、ステップS2
20で算出されたエアフロメータ補正係数FAFMを所
定値(減衰率)βだけインクリメントする処理を行なう
(ステップS230)。次いで、そのインクリメントし
たエアフロメータ補正係数FAFMの値が1.0より大
きいか否かを判別し(ステップS240)、ここで、
1.0より大きいと判別された場合、エアフロメータ補
正係数FAFMを値1.0とする(ステップS25
0)。一方、ステップS240で、FAFMが1.0以
下であると判別された場合は、ステップS250を飛ば
して、エアフロメータ補正係数FAFMはそのままの値
とする。
【0028】続いて、そのエアフロメータ補正係数FA
FMに、次式(3)に従うように各種補正係数を掛ける
ことにより電子制御補正係数FEFIを算出する(ステ
ップS260)。 FEFI ← FAFM・FAF・FWL・a・b …(3)
【0029】ここで、FAFは空燃比補正係数であり、
酸素濃度センサ55の出力信号が理論空燃比に相当する
基準レベルとなるようにフィードバック制御する処理ル
ーチンにより算出される。FWLは暖機増量補正係数で
あり、冷却水温THWが60℃以下の間は1.0以上の
値をとる。a,bは、その他の補正係数であり、例え
ば、吸気温補正,過渡時補正等に関する補正係数が該当
する。ステップS260の実行後、「リターン」に抜け
て本ルーチンを一旦終了する。
【0030】こうした構成のFEFI算出処理ルーチン
によれば、イグニッションスイッチ71がオフ状態から
オン状態に切り換えられたエンジン1の始動開始時に、
バッテリ電圧VB に基づいてエアフロメータ補正係数F
AFMの初期値(≦1.0)を算出し、その後、エアフ
ロメータ補正係数FAFMを値βずつ徐々に大きくし、
そのエアフロメータ補正係数FAFMに各種補正係数F
WL…を掛けて電子制御補正係数FEFIを算出する。
【0031】以下、このFEFI算出処理ルーチンと前
述した燃料噴射制御処理ルーチンとを繰り返すことによ
り、エアフロメータ補正係数FAFMとその他の変数が
時間と共にどのように変化していくかを、図8のタイミ
ングチャートに基づいて説明する。
【0032】図8に示すように、まず、イグニッション
スイッチ71がオン状態に切り換えられると(時間t
1)、エアフロメータ補正係数FAFMは、この時のバ
ッテリ電圧VB の大きさに応じた初期値に設定される。
なお、この初期値は、バッテリ電圧VB が低い場合(図
中、2点鎖線)、そのバッテリ電圧VB が高い場合(図
中、実線)と比較して値1.0から離れたより小さな値
となっている。その後、スタータ73が作動し、エンジ
ン1のクランキングが開始されると、このクランキング
時(時間t1〜t2)においては、バッテリ電圧VB は
低下し不安定な状態となり、一方、熱線式エアフロメー
タ25の出力信号は急上昇する。熱線式エアフロメータ
25の出力信号が急上昇するのは、白金熱線25aと温
度センサ25b部分との温度差を平衡状態に立ち上げる
べく白金熱線25aを加熱したことに起因しており、そ
の出力信号は、図中、破線に示す実際の吸入空気量と相
違する誤った特性を示す。
【0033】クランキング終了後、熱線式エアフロメー
タ25の出力信号は徐々に低下するが、イグニッション
オン時のバッテリ電圧VB が低い場合、そのバッテリ電
圧VB が高い場合と比較してより長い時間かかって低下
する。他方、時間t1で初期値に設定されたエアフロメ
ータ補正係数FAFMは、時間経過と共に所定値βずつ
徐々に上昇し、熱線式エアフロメータ25の出力信号が
低出力値に落ち着くと(時間t3)、値1.0に復帰す
る。なお、バッテリ電圧VB が低い場合には、その復帰
時は時間t3より後の時間t4である。
【0034】このように、本実施例では、イグニッショ
ンスイッチ71がオン状態に切り換えられた時点から所
定期間、エアフロメータ補正係数FAFMを設定するこ
とにより燃料噴射量を減量補正する。さらに、イグニッ
ションオン時のバッテリ電圧VB が低い程、その減量を
拡大する。このため、冷間始動時において、バッテリ電
圧VB が低下して熱線式エアフロメータ25の増量側へ
の検出誤差が大きくなった場合に、従来、燃料噴射量が
過剰となったが、これに対して本実施例では、燃料噴射
量の減量が拡大されることから、実際の吸入空気量に応
じた適正な量の燃料噴射がなされる。従って、空燃比が
最適空燃比に調節される。
【0035】本発明の第2実施例を次に説明する。第2
実施例は、第1実施例と比較して、CPU70aにより
実行されるFEFI算出処理ルーチンの構成が相違し、
その他の構成については同じである。
【0036】また、FEFI算出処理ルーチンにおいて
も、図9に示すように、第1実施例のFEFI算出処理
ルーチン(図6)と比較して、ステップS220の後
に、ステップS300を追加した点が相違するだけであ
る。即ち、ステップS220でエアフロメータ補正係数
FAFMを算出後、次いで、ステップS210で読み込
んだバッテリ電圧VB に基づいてエアフロメータ補正係
数FAFMの減衰率βを算出する処理を行なう(ステッ
プS300)。具体的には、図10に示すようにバッテ
リ電圧VB の大きさに応じてその減衰率βが定められた
マップBを、ROM70bに予め用意し、このマップB
を検索することにより求めている。なお、図10に示し
たマップBによれば、エアフロメータ補正係数FAFM
の減衰率βは、バッテリ電圧VB が高い程、大きな値を
とる。
【0037】ステップS300の実行後、「リターン」
に抜けて本ルーチンを一旦終了する。その後、ステップ
S200でイグニッションスイッチ71がオン状態に切
り換えられた後であると判別されると、ステップS23
0でエアフロメータ補正係数FAFMに減衰率βだけイ
ンクリメントがなされる。
【0038】こうした構成の第2実施例によれば、図1
1に示すように、イグニッションオン(時間t1)後の
エアフロメータ補正係数FAFMは、第1実施例では、
バッテリ電圧VB の大きさに関係なく一定の値で減衰す
るが、本実施例では、バッテリ電圧VB が低下すると、
より遅れた減衰率βで変化する。この結果、バッテリ電
圧VB が低下する冷間始動時において燃料供給量が過剰
となることをより一層防ぐことができる。
【0039】本発明の第3実施例を次に説明する。第3
実施例は、第1,第2実施例と比較して、CPU70a
により実行されるFEFI算出処理ルーチンの構成が相
違し、その他の構成については同じである。図12に第
3実施例のFEFI算出処理ルーチンを示すフローチャ
ートを示したが、図中、ステップSS200,ステップ
S240〜S260については第1実施例と同一の処理
を行なう。
【0040】CPU70aによりFEFI算出処理ルー
チンが実行開始されると、図12に示すように、ステッ
プS200でイグニッションスイッチ71がオフ状態か
らオン状態へ切換時であると判別されると、イグニッシ
ョンオン時からの経過時間を示すカウンタCNTSTを
値0にクリアする(ステップS400)。イグニッショ
ンスイッチ71のオン状態への切替後には、バッテリ電
圧VB を読み込み(ステップS410)、バッテリ電圧
VB とカウンタCNTSTの値とに基づくエアフロメー
タ補正係数FAFMを算出する処理を行なう(ステップ
S420)。
【0041】具体的には、図13に示すようにカウンタ
CNTSTとバッテリ電圧VB との大きさに応じてエア
フロメータ補正係数FAFMが定められたマップCをR
OM70bに予め用意し、このマップCを検索すること
により求めている。なお、図13に示したマップCによ
れば、エアフロメータ補正係数FAFMはカウンタCN
TSTが大きい程、また、バッテリ電圧VB が高い程、
大きな値をとる。
【0042】ステップS420の実行後、第1実施例と
同じステップS240ないしS260の処理を行ない、
その後、カウンタCNTSTを値1だけインクリメント
する(ステップS430)。その後、「リターン」に抜
けて本ルーチンを一旦終了する。
【0043】こうした構成のFEFI算出処理ルーチン
により算出されるエアフロメータ補正係数FAFMは、
イグニッションオンへの切替後、まず、バッテリ電圧V
B に応じて初期値が設定され、その後、そのイグニッシ
ョンオン時からの経過時間を示すカウンタCNTSTの
増大に応じて徐々に大きな値をとる。従って、第1,第
2実施例と同様に、バッテリ電圧VB が低下する冷間始
動時において、燃料供給量が過剰となることを防いで、
最適な燃料量を供給することができる。特に、本第3実
施例では、エアフロメータ補正係数FAFMはバッテリ
電圧VB に加えてイグニッションオン時からの経過時間
CNTSTに応じて可変設定されていることから、エア
フロメータ補正係数FAFMをより自由度を上げて調節
することができる。このため、実際の吸入空気量により
一致した燃料噴射量とすることができる。
【0044】本発明の第4実施例を次に説明する。第4
実施例は、第1実施例と比較して、CPU70aにより
実行されるFEFI算出処理ルーチンの構成が相違し、
その他の構成については同じである。
【0045】また、FEFI算出処理ルーチンにおいて
も、図14に示すように、第1実施例のFEFI算出処
理ルーチン(図6)と比較して、ステップS220の後
に、ステップS500およびS510を追加し、ステッ
プS230に替えてステップS520とした点が相違す
るだけである。即ち、ステップS220でエアフロメー
タ補正係数FAFMを算出後、次いで、吸気温センサ5
2で検出されA/Dコンバータ70eでA/D変換され
た吸気温THAをRAM70cから読み込み(ステップ
S500)、続いて、その吸気温THAに基づいてFA
FM吸気温補正係数FAFMTHAを算出する処理を行
なう(ステップS510)。
【0046】具体的には、図15に示すように吸気温T
HAの大きさに応じてその補正係数FAFMTHAが定
められたマップDを、ROM70bに予め用意し、この
マップDを検索することにより求めている。なお、図1
5に示したマップDによれば、補正係数FAFMTHA
は、吸気温THAが高い程、大きな値をとる。
【0047】ステップS3510の実行後、「リター
ン」に抜けて本ルーチンを一旦終了する。その後、ステ
ップS200でイグニッションスイッチ71がオン状態
に切り換えられた後であると判別されると、エアフロメ
ータ補正係数FAFMを次式(4)に従って更新する
(ステップS520)。 FAFM ← (FAFM+β)・FAFMTHA … (4) 即ち、ステップS520では、エアフロメータ補正係数
FAFMを減衰率βで減衰させると共に、吸気温THA
に基づく補正係数FAFMTHAによる補正を行なう。
【0048】こうした構成の第4実施例によれば、第1
ないし第3実施例と同様に、バッテリ電圧VB が低下す
る冷間始動時において燃料供給量が過剰となることを防
ぐことができる。また、従来、熱線式エアフロメータ2
5の白金熱線25aに給電した熱量がこの白金熱線25
aの支持部からボデイ側に逃げ、エンジン始動時におけ
る前述してきた誤検出が増大する問題があったが、本第
4実施例では、エアフロメータ補正係数FAFMをバッ
テリ電圧VB に加えて吸気温THAに応じて可変する構
成であることから、吸気温THAからそのボディ側への
熱量の逃げ分を吸気温THAに応じて考慮してエアフロ
メータ補正係数FAFMを定めることができ、この結
果、より適した燃料量を噴射することができる。
【0049】さらに、その他の実施例として次の構成を
とってもよい。前記第2実施例では、エアフロメータ補
正係数FAFMの初期値をバッテリ電圧VB に応じて算
出し、その後、バッテリ電圧VB に応じてその低下と共
に増量される減衰率βでその初期値を徐々に更新する構
成をとっていたが、これに替えて、その初期値は一定値
として、減衰率βだけをバッテリ電圧VB に応じて可変
する構成としてもよく、前述した各実施例と同様に、冷
間始動時において適正燃料量を噴射することができる。
【0050】以上、本発明の一実施例を詳述してきた
が、本発明は、こうした実施例に何等限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々な
る態様にて実施することができるのは勿論のことであ
る。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明の内燃機関の
燃料供給制御装置では、吸入空気量を熱線式空気流量セ
ンサで検出する構成であるにも関わらず、冷間時等のバ
ッテリの放電能力が低下している場合の始動時におい
て、実際の吸入空気量に対応した最適な燃料供給量を算
出することができる。このため、燃料供給量が過剰とな
ることもなく、最適な燃料量を供給することができ、空
燃比も最適空燃比に調節することができる。
【0052】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内燃機関の燃料供給制御装置を例示す
るブロック図である。
【図2】本発明の第1実施例である燃料供給制御装置を
搭載した自動車用エンジンおよびその周辺装置を表す概
略構成図である。
【図3】ECUを中心とした制御系の電気的な構成を示
すブロック図である。
【図4】熱線式エアフロメータの破断斜視図である。
【図5】ECUのCPUにより実行される燃料噴射制御
処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】同じくCPUにより実行されるFEFI算出処
理ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】マップAを示すグラフである。
【図8】CPUで実行される各種制御処理に基づく動作
を示すタイミングチャートである。
【図9】本発明の第2実施例におけるCPUにより実行
されるFEFI算出処理ルーチンを示すフローチャート
である。
【図10】マップBを示すグラフである。
【図11】第2実施例におけるエアフロメータ補正係数
FAFMの変化を示すタイミングチャートである。
【図12】本発明の第3実施例におけるCPUにより実
行されるFEFI算出処理ルーチンを示すフローチャー
トである。
【図13】マップCを示すグラフである。
【図14】本発明の第4実施例におけるCPUにより実
行されるFEFI算出処理ルーチンを示すフローチャー
トである。
【図15】マップDを示すグラフである。
【符号の説明】
M1…内燃機関 M2…熱線式空気流量センサ M3…燃料量算出手段 M4…減量補正手段 M5…バッテリ電圧検出手段 M6…減量拡大手段 1…エンジン 2…吸気通路 3…エアクリーナ 5…スロットルバルブ 6…サージタンク 7…燃料噴射弁 11…燃焼室 12…点火プラグ 15…排気通路 16…触媒コンバータ 21…ディストリビュータ 22…イグナイタ 23…回転速度センサ 25…熱線式エアフロメータ 25a…白金熱線 25b…温度センサ 50…アイドルスイッチ 51…スロットルポジションセンサ 52…吸気温センサ 54…水温センサ 55…酸素濃度センサ 57…車速センサ 70…ECU 70a…CPU 70b…ROM 70c…RAM 71…イグニッションスイッチ 72…バッテリ 73…スタータ CNTST…カウンタ FAFM…エアフロメータ補正係数 FAFMTHA…FAFM吸気温補正係数補正係数 FEFI…電子制御補正係数 Ne…エンジン回転速度 Q…吸入空気量 TAU…実燃料噴射量 THA…吸気温 THW…冷却水温 TP…基本燃料噴射量 VB …バッテリ電圧 β…減衰率

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関への吸入空気量を検出する熱線
    式空気流量センサと、 該熱線式空気流量センサにより検出される吸入空気量に
    基づいて前記内燃機関への燃料供給量を算出する燃料量
    算出手段とを備える内燃機関の燃料供給制御装置であっ
    て、 前記内燃機関の始動開始後の所定期間、前記燃料供給量
    を減量側に補正する減量補正手段と、 前記内燃機関のバッテリ電圧を検出するバッテリ電圧検
    出手段と、 該検出されたバッテリ電圧が低い程、前記減量側への補
    正量と前記所定期間との少なくとも一方を大きくするこ
    とにより、前記減量補正手段による減量を拡大する減量
    拡大手段とを設けた内燃機関の燃料供給制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009002353A (ja) * 2008-09-01 2009-01-08 Hitachi Ltd 内燃機関の制御装置
JP2014152676A (ja) * 2013-02-07 2014-08-25 Hitachi Automotive Systems Ltd 内燃機関の制御装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009002353A (ja) * 2008-09-01 2009-01-08 Hitachi Ltd 内燃機関の制御装置
JP2014152676A (ja) * 2013-02-07 2014-08-25 Hitachi Automotive Systems Ltd 内燃機関の制御装置

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