JPH07324569A - パイプシャッタ−におけるパイプとリンクの連結構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パイプシャッタ−を構成する部品点数を減少
させると共に、リンクとパイプとの連結をより簡単に行
うことができるパイプとリンクとの連結構造を提供する
ことを目的とする。 【構成】 対向する側片の８ａ、８ｂ長さ方向両端部位
にパイプ２を挿通する軸孔３ａ、３ｂを対向して設けて
リンク１ａ、１ｂを形成し、リンク１ａ、１ｂの長さ方
向端部を隣接するリンクの長さ方向端部に挿入あるいは
外嵌し、隣接するリンクの軸孔周縁同士を着脱自在に嵌
合させてリンク１ａ、１ｂを連結し、軸孔３ａ、３ｂに
挿通したパイプ２にはリンクの対向する側片３ｂ間から
止め輪４を嵌着した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、多数のパイプをリンク
で格子状に連結してなるパイプシャッタ−に係り、詳し
くは、リンクとパイプとの連結構造に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来のパイプシャッタ−におけるパイプ
とリンクプレ−トの結合方法を図１に基づいて説明す
る。図１（ａ）のものは、リンクプレ−トａに設けた軸
孔ｂに内パイプｃを挿通させ、リンクプレ−トａを挟ん
で両側から内パイプｃに外パイプｄを外嵌し、両端にお
いて端パイプｅと内パイプｃをリベットｆで止着して全
体を固定するようにしたものである。しかしながら、こ
のものは部品点数が多く、結合に手間がかかっていた。
図１（ｂ）のものは、パイプ支持孔を有し、両端にリン
クプレ−トの軸孔と嵌合する溝ｇを形成してなるブッシ
ュｈを用いたものであって、リンクプレ−トｉとブッシ
ュｈを組立て、パイプｊをブッシュｈの孔に挿通させ
て、両者をリベットｋで固定している。しかし、リンク
プレ−トとブッシュを固定するためには両者にリベット
孔を穿設する必要があり、特にパイプは表面が円形であ
るため、作業が手間である。また、リンクプレ−トは所
定個数を連結して一体化して工場に納入されるが、工場
では、開口部の高さ寸法に合わせて連結したリンクプレ
−トを外す必要がある。この時、リンクプレ−トとブッ
シュの嵌合が堅いため、外すのに手間がかかり、また、
外したリンクプレ−トを他のリンクプレ−トに嵌合させ
るには別途専用工具が必要となる。このため、何種類か
の長さのものを在庫しているのが実情である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
リンクとパイプの結合方法の欠点を一掃するべく創案さ
れたものであって、パイプシャッタ−を構成する部品点
数を減少させると共に、リンクとパイプとの連結をより
簡単に行うことができるパイプとリンクとの連結構造を
提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明が採用した技術手段は、対向する側片の長さ方
向両端部位にパイプを挿通する軸孔を対向して設けてリ
ンクを形成し、リンクの長さ方向端部を隣接するリンク
の長さ方向端部に挿入あるいは外嵌し、隣接するリンク
の軸孔周縁同士を着脱自在に嵌合させてリンクを連結
し、軸孔に挿通したパイプにはリンクの対向する側片間
から止め輪を嵌着したことを特徴とするものである。好
ましくは、上記リンクを外リンクと内リンクで構成し、
外リンクの軸孔周縁を内側に突出させて嵌合片を形成す
る一方、内リンクの軸孔周縁には上記嵌合片を嵌入する
嵌入溝を形成し、外リンクの対向する側片間に内リンク
の長さ方向端部を挿入させ、該嵌合片と該嵌入溝を嵌合
させて外リンクと内リンクを交互に連結し、軸孔に挿通
したパイプには内リンクの対向する側片間から止め輪を
嵌着したことを特徴とするものである。

【０００５】

【作用】隣接するリンクの軸孔周縁を互いに嵌合させる
という簡単な手段でリンクを連結することができ、連結
したリンクを等間隔で並らべ、リンクの軸孔にパイプを
挿通し、止め輪を内リンクの側片間から挿入してパイプ
に嵌着させてリンクの横ずれを防止するようになってい
る。

【０００６】

【実施例】以下、本発明を図示する実施例に基いて詳細
に説明する。図２は本発明に係るリンクとパイプの結合
を示すものであって、リンクは外リンク１ａと内リンク
１ｂとの二種類からなり、外リンク１ａ及び内リンク１
ｂの上下端部にはそれぞれパイプ２を挿通する軸孔３
ａ、３ｂが形成してある。内リンク１ｂの軸孔周縁と外
リンク１ａの軸孔周縁は互いに着脱自在に嵌合可能にな
っており、内リンク１ｂと外リンク１ａを軸孔周縁を介
して交互に上下方向に連結した後、パイプ２を軸孔３
ａ、３ｂに挿通させてシャッタ−カ−テンを形成するよ
うになっている。図中、４は止め輪であって、内リンク
１ｂ内に位置するパイプ２に嵌着させることにより、リ
ンク１ａ、１ｂの横ずれを防止するようになっている。
シャッタ−カ−テンの左右方向の端部には、短寸筒体５
が一体となった端リンク６を取り付けるようになってお
り、パイプ２の端部に短寸筒体５を外嵌させ、両者を螺
子７で固着してある。

【０００７】図３（ａ）は、外リンク１ａの詳細を示す
図であって、外リンク１ａは対向する扁平状の側片８ａ
と、側片８ａの一側端中央部位を連結する背部９とから
なり、外リンク１ａの長さ方向両端部において、対向す
る側片８ａが内リンク１ｂの長さ方向端部を挿入する挿
入溝１０を形成している。側片８ａの長さ方向両端部に
は該挿入溝１０を挟んでパイプを挿通する軸孔３ａが対
向して形成してあり、該軸孔３ａの周縁を対向して突出
させ、後述する内リンクの軸孔の周縁に形成した嵌入溝
１１ｂに嵌入する環状嵌入片１１ａが形成されている。

【０００８】図３（ｂ）は、内リンクの１ｂ詳細を示す
図であって、内リンク１ｂは扁平状の側片８ｂを対向さ
せ、側片８ｂの上下端縁を連結してなり、側片間には止
め輪４を挿入する挿入溝１２が形成してある。側片８ｂ
の長さ方向両端部には該挿入溝１２を挟んでパイプを挿
通する軸孔３ｂが対向して形成してあり、該軸孔３ｂの
周縁には外側から内側に向かって環状嵌入溝１１ｂが形
成してあり、前記外リンクの軸孔の嵌入片１１ａが嵌入
できるようになっている。内リンク１ｂの厚さは、外リ
ンク１ａの側辺間に形成された挿入溝１０の幅と略同寸
法に設定してあり、内リンク１ｂの長さ方向端部を外リ
ンク１ａの長さ方向端部に挿入し、軸孔周縁同士を嵌合
できるようになっている。

【０００９】図４は、リンクの横ずれ防止部材として機
能する止め輪４の詳細を示す図であって、止め輪４は、
対向する円弧片１３と、円弧片１３の連結片１４とから
側面視略コ字状に形成されている。円弧片１３はパイプ
２に嵌合係着するような形状を有し、パイプに対向する
内周には抜け止め突起が形成してある。止め輪４の厚さ
（実施例では連結片の幅）は内リンクの対向する側片８
ｂが形成する挿入溝１２幅と略同寸法になっており、内
リンクの側片８ｂが形成する挿入溝１２に挿入して、か
かる部位のパイプ２に嵌着すると共に、該挿入溝１２内
における止め輪自体の横方向の移動を規制するようにな
っている。また、対向する円弧片１３の内周縁には対向
して止め輪の横ずれ規制部１５が設けてあり、止め輪４
が左右両方向共にずれにくいようになっている。本実施
例の止め輪４は所望形状に打ち抜いた平板を対向するよ
う折曲して形成されており、平板打ち抜き時に発生する
バリが横ずれ規制部１５として機能している。尚、止め
輪４は、必ずしもすべての連結部位に設ける必要はな
く、所望部位に設けることによりリンクの横ずれを防止
することができる。また、止め輪の横ずれ規制部１５も
バリに限定されるものではなく、円弧片１３の内周縁が
止め輪の横ずれを防止するように形成されていればよ
い。

【００１０】叙上のように構成されたリンクとパイプを
連結してシャッタ−カ−テンを組み立てるには、まず、
外リンク１ａの軸孔周縁の環状嵌入片１１ａを内リンク
１ｂの軸孔周縁の環状嵌入溝１１ｂに嵌入させ、外リン
ク１ａと内リンク１ｂを交互に２０から３０ピッチ分連
結して一体化する。次に、連結したリンクを等間隔で並
らべ、リンクの軸孔３ａ、３ｂにパイプ２を挿通する。
そして、３ピッチおき程度に止め輪４を内リンクの側片
間の挿入溝１２に挿入してパイプ２に嵌着させ、リンク
１ａ、１ｂの横ずれを防止する。このように、本願発明
では外リンク１ａの軸孔周縁と内リンク１ｂの軸孔周縁
を嵌合させるという簡単な手段でリンク同士を連結し、
連結したリンクの軸孔にパイプ２を挿入すればよいの
で、シャッタ−カ−テンの組立ての手間が軽減でき、現
場でシャッタ−カ−テンを組み立てることも可能とな
る。また、止め輪を１枚板で形成した場合には、パイプ
に嵌着した時、バリのある方向にはずれにくいが、逆の
方向にずれ易いという欠点があったが、上述のように止
め輪を対向する円弧片で形成し、円弧片の内周縁に対向
して横ずれ規制部としてのバリを設けることで左右両方
向にもずれにくいようになっている。

【００１１】図５は、リンクの他の実施例を示し、この
ものでは、単一のリンクを用いている。リンクの詳細を
図６に基づいて説明すると、リンク１ｃは対向する扁平
状の側片８ｃと、側片８ｃの一側端中央部位を連結する
背部９ａとからなり、側片８ｃの長さ方向両端には軸孔
３ｃが対向して形成してある。側片８ｃの長さ方向一端
部位を対向して絞って段部１６が形成してあり、段部１
６の厚さは、他端部位の側片間が形成する溝１７の幅と
略同寸法に設定してあり、段部１６が隣接するリンクの
他端部位の側片間の溝１７に挿入できるようになってい
る。段部１６に形成した軸孔３ｃの周縁には外側から内
側に向かって環状嵌入溝１１ｃを形成する一方、他端部
位に形成した軸孔３ｃの周縁を内側に対向して突出させ
て環状嵌入片１１ｄを形成してあり、隣接するリンクの
軸孔周縁を着脱自在に嵌合できるようになっている。

【００１２】このようなリンク１ｃを用いて、シャッタ
−カ−テンを組み立てるには、まず、リンク１ｃの一端
を隣接するリンク１ｃの他端に順次挿入し、軸孔周縁を
嵌合させて一体化し、連結したリンク１ｃを等間隔で並
べて、軸孔３ｃにパイプ２を挿通させればよい。そし
て、連結部位のパイプに段部を形成した側片間の溝１８
から止め輪４ａを嵌合させればよい。尚、本実施例では
１枚板の止め輪を採用している。

【００１３】

【発明の効果】本願発明は、対向する側片の長さ方向両
端部位にパイプを挿通する軸孔を対向して設けてリンク
を形成し、リンクの長さ方向端部を隣接するリンクの長
さ方向端部に挿入あるいは外嵌し、隣接するリンクの軸
孔周縁同士を着脱自在に嵌合させてリンクを連結し、軸
孔に挿通したパイプにはリンクの対向する側片間から止
め輪を嵌着したこと、あるいは、前記リンクを外リンク
と内リンクで構成し、外リンクの軸孔周縁を内側に突出
させて嵌合片を形成する一方、内リンクの軸孔周縁には
上記嵌合片を嵌入する嵌入溝を形成し、外リンクの対向
する側片間に内リンクの長さ方向端部を挿入させ、該嵌
合片と該嵌入溝を嵌合させて外リンクと内リンクを交互
に連結し、軸孔に挿通したパイプには内リンクの対向す
る側片間から止め輪を嵌着したことを特徴とするので、
以下のような格別顕著な効果を奏する。 （１）図１に示すような従来のものに比べ、パイプシャ
ッタ−を構成する部品点数を減少させると共に、リンク
とパイプとの連結をより簡単に行うことができ、もって
パイプシャッタ−のコストを削減することができる。 （２）リンク同士は着脱自在に嵌合可能になっているの
で、一種類のシャッタ−カ−テンを在庫しておけば、開
口部の高さ寸法に合わせてリンクを外したり、追加する
ことによりシャッタ−カ−テンの寸法を調整することが
できる。これにより、従来のように何種類のシャッタ−
カ−テンを在庫しておく必要がなくなる。 （３）現場においてもリンクの嵌合が簡単にできるの
で、工場出荷時にシャッタ−カ−テンを分割しておき、
現場で組み立てることができる。これにより、重量のあ
るシャッタ−カ−テンの吊り込みを容易かつ安全に行う
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来のパイプシャッタ−におけるパイプとリン
クプレ−トの結合方法を示す図である。

【図２】（ａ）は本願発明に係るパイプとリンクの結合
方法を示す図である。（ｂ）は結合状態を示す正面図で
あり、上から、開口部内側から見た図、開口部外側から
見た図、シャッタ−カ−テンの端部を示す図である。
（ｃ）は（ｂ）の側面図である。

【図３】（ａ）は外リンクを示し、左から、背面図、側
面図、正面図であり、また軸孔周縁の嵌入片を拡大して
示している。（ｂ）は内リンクを示し、左から、背面
図、側面図、正面図であり、また軸孔周縁の嵌入溝を拡
大して示している。

【図４】止め輪を拡大して示す図である。

【図５】（ａ）は他の実施例にかかるリンクを用いたパ
イプとリンクの結合方法を示す図である。（ｂ）は結合
状態を示す正面図であり、上から、開口部内側から見た
図、開口部外側から見た図、シャッタ−カ−テンの端部
を示す図である。（ｃ）は（ｂ）の側面図である。

【図６】他の実施例に係るリンクを示し、左から、背面
図、側面図、正面図であり、また軸孔周縁の嵌合片およ
び嵌入溝を拡大して示している。

【図７】止め輪の他の実施例を拡大して示す図である。

【符号の説明】

１ａ 外リンク １ｂ 内リンク １ｃ リンク ２ パイプ ３ａ 軸孔 ３ｂ 軸孔 ３ｃ 軸孔 ４ 止め輪 ４ａ 止め輪 ８ａ 側片 ８ｂ 側片 ８ｃ 側片 １０ 挿入溝 １１ａ 嵌入片 １１ｂ 嵌入溝 １１ｃ 嵌入溝 １１ｄ 嵌入片 １２ 挿入溝

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 光宏 東京都新宿区西新宿２丁目１番１号 三和 シヤッタ−工業株式会社内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】対向する側片の長さ方向両端部位にパイプ
   を挿通する軸孔を対向して設けてリンクを形成し、リン
   クの長さ方向端部を隣接するリンクの長さ方向端部に挿
   入あるいは外嵌し、隣接するリンクの軸孔周縁同士を着
   脱自在に嵌合させてリンクを連結し、軸孔に挿通したパ
   イプにはリンクの対向する側片間から止め輪を嵌着した
   ことを特徴とするパイプシャッタ−におけるパイプとリ
   ンクの連結構造。
2. 【請求項２】リンクを外リンクと内リンクで構成し、外
   リンクの軸孔周縁を内側に突出させて嵌合片を形成する
   一方、内リンクの軸孔周縁には上記嵌合片を嵌入する嵌
   入溝を形成し、外リンクの対向する側片間に内リンクの
   長さ方向端部を挿入させ、該嵌合片と該嵌入溝を嵌合さ
   せて外リンクと内リンクを交互に連結し、軸孔に挿通し
   たパイプには内リンクの対向する側片間から止め輪を嵌
   着したことを特徴とする請求項１記載のパイプシャッタ
   −におけるパイプとリンクの結合構造。
3. 【請求項３】止め輪は、対向する円弧片と連結片とから
   側面視コ字状に形成され、円弧片の内周縁には対向して
   止め輪の横ずれ規制部を設けたことを特徴とする請求項
   １、２記載のパイプシャッタ−におけるパイプとリンク
   の結合構造。