JPH0732425U - 空気調和機の室外機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多室を空調するために、筐体内に圧縮機、送
風機及び熱交換器を二台分内蔵して分担して運転する大
型の室外機が使用されている。ベース板上に積重ねて設
置した二台の熱交換器の間に挟んで、吸込み空気通路の
分散を防ぐために上下仕切板を設けている。暖房運転時
に上部熱交換器から発生し、飛散する凝縮水を集め、下
部熱交換器に滴下する構造を備えた上下仕切板を有する
空気調和機を提供することを目的とする。 【構成】 下部熱交換器４ａと上部熱交換器４ｂに挟ま
れた上下仕切板１０の外周部１３の内側に沿って、外側
に緩やかに内側に急な所定の巾と高さで土手１４を形成
する。さらに、外周部１３の巾の中央線に沿って、スリ
ット状の孔１５を所定の長さと間隔を開けて穿設してい
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は空気調和機に係り、特に詳しくは大型空気調和機の室外機に設けられ た熱交換器を区画する上下仕切板の構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

多室を空調する複数の室内機を一台の室外機で対応するために、室外機の筐体 １内に圧縮機２、送風機３及び熱交換器４を一台分毎に二台分内蔵して複数の室 内機を二系統に分担して運転する大型の室外機にあっては、図２に示すように、 トレイ状に形成したベース５上に仕切板６を設けて機械室７と熱交換室８とに区 画し、機械室７には圧縮機２と図示していないが制御装置等が収納されており、 ベース５と仕切板６及び図示していない天井板で囲まれた熱交換室８には二台分 の熱交換器４を上下に、モータ取付け板９を介してそれぞれの送風機３とともに 設置され、空気流路の分散による熱交換器４の効率を低下させないために上下仕 切板１０を挟んで別々の空気流路を形成している。ベース５上に設置した下部熱 交換器４ａをベース５と仕切板６に固着し、下部熱交換器４ａの上に上下仕切板 １０を載せて仕切板６の係止部１１に係止し、ベース５上に立設したモータ取付 け板９及び図示していないが吹出口カバーに螺子で固着している。上下仕切板１ ０の上に上部熱交換器４ｂを載せ、上下仕切板１０と仕切板６に螺子で固着して いる。上部熱交換器４ｂと下部熱交換器４ａの何れかが単独で運転れるとき、室 外空気が他方の熱交換器側から吸い込まれ、運転中の熱交換器の吸い込み空気量 を減少し熱交換能力が低下する。それぞれの熱交換器４ａ，４ｂの熱交換能力の 低下を防ぐために設けた上下仕切板１０に、両方の熱交換器４の暖房運転中に上 部熱交換器４ｂに発生し、飛散する凝縮水を集め下部熱交換器４ａに滴下して下 部熱交換器４ａの熱交換能力を向上し、かつ、上下仕切板１０の強度を増すこと が望まれる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】 上記のような要望を解決するために、本考案は上部熱交換器に発生する凝縮水 を集め、かつ、強度を増強する構造の上下仕切板を備えた空気調和機を提供する ことを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、トレイ状に形成したベース上に仕切板を立設し、同仕切板によって 区画された機械室に圧縮機を配設し、熱交換室を上下仕切板によって上下に区画 し、熱交換器及び送風機をそれぞれ配設してなるものにおいて、前記上下仕切板 の前記熱交換器に挟まれる外側縁部の内側に、外側になだらかで内側に急な所定 の巾と高さの傾斜を有する土手を形成したことを特徴とする。 また前記上下仕切板の前記熱交換器に挟まれる外側縁部の中央線に沿って外側 にスリット状の孔を所定の長さと間隔で穿設したことを特徴とする。

【０００５】

【作用】

本考案によれば、上部熱交換器と下部熱交換器に挟まれて空気流路を確保する ために設けられた上下仕切板の外周部の内側に凝縮水の流れ込む傾斜を形成した 土手を設け、上下の熱交換器に挟まれる外周部にスリット状の孔を穿設すること によって、上部熱交換器で発生し、飛散する凝縮水を集め、下部熱交換器上に滴 下することができ、かつ、上下仕切板自体の強度も増すことができる。

【０００６】

【実施例】

本考案による実施例を図１に基づいて説明する。仕切板６によって区画された 熱交換室内に、ベース板上に設置した下部熱交換器４ａをベース５と仕切板６に 固着し、下部熱交換器４ａの上に上下仕切板１０を載せて仕切板６の係止部１１ に係止し、ベース５上に立設したモータ取付け板９及び吹出口カバー１２に螺子 で固着している。上下仕切板１０の上に上部熱交換器４ｂを載せ、上下仕切板１ ０と仕切板６に螺子で固着している。上部、下部熱交換器４ｂ，４ａに挟まれた 上下仕切板１０の外周部１３の内側に沿って、外側に緩やかに内側に急な所定の 巾と高さで絞りを入れて土手１４を形成する。さらに、上下仕切板１０の上部、 下部熱交換器４ｂ，４ａに挟まれた外周部１２の巾の中央線に沿って、スリット 状の孔１５を所定の長さと間隔をあけて穿設している。

【０００７】

【考案の効果】

以上のように、本考案によれば、上部熱交換器と下部熱交換器に挟まれて空気 流路を確保するために設けられた上下仕切板の外周部の内側に凝縮水の流れ込む 傾斜を形成した土手を設け、上下の熱交換器に挟まれる外周部にスリット状の孔 を穿設することによって、全体で暖房運転を行う際に、上部熱交換器で発生し、 飛散する凝縮水を集め、下部熱交換器上に滴下して熱交換能力を向上することが できる。さらに、上下仕切板自体の強度も増すことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（Ａ）図は本考案の実施例の概要を示す断面
図、（Ｂ）図は要部を示す斜視図である。

【図２】従来例の概要を示す斜視図である。

【符号の説明】 １ 筐体 ２ 圧縮機 ３ 送風機 ４ 熱交換器 4a 下部熱交換器 4b 上部熱交換器 ５ ベース ６ 仕切板 ７ 機械室 ８ 熱交換室 ９ モータ取付け板 10 上下仕切板 11 係止部 12 吹出口カバー 13 外周部 14 土手 15 スリット状の孔

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 トレイ状に形成したベース上に仕切板を
   立設し、同仕切板によって区画された機械室に圧縮機を
   配設し、熱交換室を上下仕切板によって上下に区画し、
   熱交換器及び送風機をそれぞれ配設してなるものにおい
   て、前記上下仕切板の前記熱交換器に挟まれる外側縁部
   の内側に、外側になだらかで内側に急な所定の巾と高さ
   の傾斜を有する土手を形成したことを特徴とする空気調
   和機の室外機。
2. 【請求項２】 前記上下仕切板の前記熱交換器に挟まれ
   る外側縁部の中央線に沿って外側にスリット状の孔を所
   定の長さと間隔で穿設したことを特徴とする請求項１記
   載の空気調和機の室外機。