JPH07324104A - 酢酸ビニル樹脂の製造方法 - Google Patents
酢酸ビニル樹脂の製造方法Info
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- JPH07324104A JPH07324104A JP11812694A JP11812694A JPH07324104A JP H07324104 A JPH07324104 A JP H07324104A JP 11812694 A JP11812694 A JP 11812694A JP 11812694 A JP11812694 A JP 11812694A JP H07324104 A JPH07324104 A JP H07324104A
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- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F18/00—Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an acyloxy radical of a saturated carboxylic acid, of carbonic acid or of a haloformic acid
- C08F18/02—Esters of monocarboxylic acids
- C08F18/04—Vinyl esters
- C08F18/08—Vinyl acetate
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 分子量分布幅の狭い、高分子量の酢酸ビニル
樹脂を高転化率で得ることができる、酢酸ビニル樹脂の
製造方法を提供する。 【構成】 酢酸ビニル、熱重合開始剤及び光重合開始剤
からなる重合性組成物を、押出機に供給し、熱重合開始
剤の分解温度以上に加熱し、熱重合させ、熱重合性生成
物を製造した後、該熱重合生成物に紫外線を照射して光
重合させる。
樹脂を高転化率で得ることができる、酢酸ビニル樹脂の
製造方法を提供する。 【構成】 酢酸ビニル、熱重合開始剤及び光重合開始剤
からなる重合性組成物を、押出機に供給し、熱重合開始
剤の分解温度以上に加熱し、熱重合させ、熱重合性生成
物を製造した後、該熱重合生成物に紫外線を照射して光
重合させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酢酸ビニル樹脂の製造方
法に関する。
法に関する。
【0002】
【従来の技術】酢酸ビニルを熱重合する際、塊状重合に
よると、重合反応の進行に伴い、反応系の粘度が急上昇
し、機械的攪拌が不可能となるため、酢酸ビニル樹脂の
製造に付随する重合発熱を適切に除去することできず、
反応の制御が困難となる。従って、酢酸ビニル樹脂の製
造には一般に、有機溶媒や水を媒体とする溶液重合、懸
濁重合、乳化重合が用いられる。
よると、重合反応の進行に伴い、反応系の粘度が急上昇
し、機械的攪拌が不可能となるため、酢酸ビニル樹脂の
製造に付随する重合発熱を適切に除去することできず、
反応の制御が困難となる。従って、酢酸ビニル樹脂の製
造には一般に、有機溶媒や水を媒体とする溶液重合、懸
濁重合、乳化重合が用いられる。
【0003】しかし、上記製造方法では有機溶媒や水を
用いるため、用途によっては酢酸ビニル樹脂の有機溶媒
や水を除去する必要があり、又、有機溶媒を用いる場合
には、健康上の問題があった。
用いるため、用途によっては酢酸ビニル樹脂の有機溶媒
や水を除去する必要があり、又、有機溶媒を用いる場合
には、健康上の問題があった。
【0004】一方、特公平2−55448号公報には、
水や有機溶媒等の重合媒体を用いずに、メチルメタクリ
レートやアクリレート等のビニルモノマーを押出機にお
いて連続重合する方法が開示されている。この方法で
は、そのまま酢酸ビニルを塊状重合する方法として転用
することが考えられるが、実際には重合性物質の反応速
度に限界があるため、重合性物質の重合転化率が低くな
るという問題点があった。
水や有機溶媒等の重合媒体を用いずに、メチルメタクリ
レートやアクリレート等のビニルモノマーを押出機にお
いて連続重合する方法が開示されている。この方法で
は、そのまま酢酸ビニルを塊状重合する方法として転用
することが考えられるが、実際には重合性物質の反応速
度に限界があるため、重合性物質の重合転化率が低くな
るという問題点があった。
【0005】そこで、この問題点の対策として、押出機
の流量を極めて小さくする方法;押出機を極端に長くす
る方法;ラジカル重合開始剤の添加量を増加する方法;
反応温度を高くする方法等によって、重合反応の完結さ
せることが考えられる。しかしながら、押出機の流量を
極めて小さくする方法は限界がある上に生産性の低下を
招き、押出機を極端に長くする方法は押出機の機構上不
可能であり、さらにラジカル重合開始剤の添加量の増加
及び反応温度を高くする方法は、重合反応においてフリ
ーカジカルの濃度が増加するため、得られる重合体の分
子量が低下するといった問題があった。
の流量を極めて小さくする方法;押出機を極端に長くす
る方法;ラジカル重合開始剤の添加量を増加する方法;
反応温度を高くする方法等によって、重合反応の完結さ
せることが考えられる。しかしながら、押出機の流量を
極めて小さくする方法は限界がある上に生産性の低下を
招き、押出機を極端に長くする方法は押出機の機構上不
可能であり、さらにラジカル重合開始剤の添加量の増加
及び反応温度を高くする方法は、重合反応においてフリ
ーカジカルの濃度が増加するため、得られる重合体の分
子量が低下するといった問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、分子量分布
幅が狭く、高分子量の酢酸ビニル樹脂を高重合転化率で
得ることができる酢酸ビニル樹脂の製造方法を提供する
ことにある。
幅が狭く、高分子量の酢酸ビニル樹脂を高重合転化率で
得ることができる酢酸ビニル樹脂の製造方法を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明で用いられる重合
性組成物は、酢酸ビニル、熱重合開始剤及び光重合開始
剤からなる。
性組成物は、酢酸ビニル、熱重合開始剤及び光重合開始
剤からなる。
【0008】本発明で用いられる酢酸ビニルは、化学式
CH2 =C(H)−OCOCH3 で表される化合物であ
る。酢酸ビニルには、これと共重合する目的で、アクリ
ロニトリル;アクリル酸、フマル酸、クロトン酸及びこ
れらのエチル、ブチル、オクチル、2−エチルヘキシル
等のエステルなどの共重合モノマーが含まれてもよい。
これらの共重合モノマーの量は、酢酸ビニル100重量
部に対して100重量部未満が好ましい。
CH2 =C(H)−OCOCH3 で表される化合物であ
る。酢酸ビニルには、これと共重合する目的で、アクリ
ロニトリル;アクリル酸、フマル酸、クロトン酸及びこ
れらのエチル、ブチル、オクチル、2−エチルヘキシル
等のエステルなどの共重合モノマーが含まれてもよい。
これらの共重合モノマーの量は、酢酸ビニル100重量
部に対して100重量部未満が好ましい。
【0009】上記熱重合開始剤は、一般にビニルモノマ
ーの熱重合反応に用いられるものであれば特に限定され
ず、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジク
ロルベンゾイルパーオキサイド、p−クロルベンゾイル
パーオキサイド、o−メチルベンゾイルパーオキサイ
ド、ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノールパーオ
キサイド等のジアシルパーオキサイド;ジクミルパーオ
キサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert
−ブチルパーオキシ)ヘキサン、tert−ブチルクミ
ルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイ
ド、1,3−ビス−(tert−ブチルパーオキシイソ
プロピル)ベンゼン等のジアルキルパーオキサイド;
1,1−ジ−tert−ブチルパーオキシシクロヘキサ
ン等のパーオキシケタール、tert−ブチルパーオキ
シベンゾエート等のアルキルパーエステル;ジイソプロ
ピルパーオキシジカーボネート等のパーカーボネート等
の有機過酸化物、2、2' −アゾビス(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)、2,2'−アゾビスイソブチロニ
トリル、2,2' −アゾビスシクロヘキシルニトリル等
のアゾニトリル化合物等が挙げられ、これらは2種以上
が併用されてもよい。なお、熱重合開始剤の分解温度と
は、半減期が1時間となる温度をいう。
ーの熱重合反応に用いられるものであれば特に限定され
ず、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジク
ロルベンゾイルパーオキサイド、p−クロルベンゾイル
パーオキサイド、o−メチルベンゾイルパーオキサイ
ド、ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノールパーオ
キサイド等のジアシルパーオキサイド;ジクミルパーオ
キサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert
−ブチルパーオキシ)ヘキサン、tert−ブチルクミ
ルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイ
ド、1,3−ビス−(tert−ブチルパーオキシイソ
プロピル)ベンゼン等のジアルキルパーオキサイド;
1,1−ジ−tert−ブチルパーオキシシクロヘキサ
ン等のパーオキシケタール、tert−ブチルパーオキ
シベンゾエート等のアルキルパーエステル;ジイソプロ
ピルパーオキシジカーボネート等のパーカーボネート等
の有機過酸化物、2、2' −アゾビス(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)、2,2'−アゾビスイソブチロニ
トリル、2,2' −アゾビスシクロヘキシルニトリル等
のアゾニトリル化合物等が挙げられ、これらは2種以上
が併用されてもよい。なお、熱重合開始剤の分解温度と
は、半減期が1時間となる温度をいう。
【0010】上記熱重合開始剤の半減期が1時間となる
温度が、高くなると重合反応速度が低下し押出機内での
酢酸ビニルの重合重合転化率が低下し、低くなると重合
反応速度が速くなりすぎ、反応の制御が困難となるた
め、60〜150℃が好ましい。なお、半減期が1時間
となる温度とは、ベンゼン又はトルエンに溶解した物質
の半減期が1時間を示す温度をいい、例えば、重合禁止
剤の一種であるジフェニル−1−ピクリルヒドラジル
(DPPH)を用いて、その消失速度を紫外線吸収スペ
クトルにより測定することで得ることができる。
温度が、高くなると重合反応速度が低下し押出機内での
酢酸ビニルの重合重合転化率が低下し、低くなると重合
反応速度が速くなりすぎ、反応の制御が困難となるた
め、60〜150℃が好ましい。なお、半減期が1時間
となる温度とは、ベンゼン又はトルエンに溶解した物質
の半減期が1時間を示す温度をいい、例えば、重合禁止
剤の一種であるジフェニル−1−ピクリルヒドラジル
(DPPH)を用いて、その消失速度を紫外線吸収スペ
クトルにより測定することで得ることができる。
【0011】これらの熱重合開始剤の中でも、用いられ
る酢酸ビニルに可溶なのは、重合性組成物中における熱
重合開始剤の分配性が向上し好ましく、さらに1時間の
半減期温度が60〜150℃のものとしては、例えば、
ベンゾイルパーオキサイド、2、2' −アゾビスイソブ
チロニトリル、2,2' −アゾビスシクロヘキシルニト
リル、2,2' −アゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)等が挙げられる。
る酢酸ビニルに可溶なのは、重合性組成物中における熱
重合開始剤の分配性が向上し好ましく、さらに1時間の
半減期温度が60〜150℃のものとしては、例えば、
ベンゾイルパーオキサイド、2、2' −アゾビスイソブ
チロニトリル、2,2' −アゾビスシクロヘキシルニト
リル、2,2' −アゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)等が挙げられる。
【0012】上記熱重合開始剤の添加量は、多くなると
フリーラジカルが増加しすぎ、得られる酢酸ビニル樹脂
の分子量が低下し、少なくなると重合反応の初期に使い
尽くされ、酢酸ビニルの重合転化率が低下するので、酢
酸ビニル100重量部に対して、0.005〜1重量部
が好ましく、より好ましくは0.02〜0.5重量部で
ある。
フリーラジカルが増加しすぎ、得られる酢酸ビニル樹脂
の分子量が低下し、少なくなると重合反応の初期に使い
尽くされ、酢酸ビニルの重合転化率が低下するので、酢
酸ビニル100重量部に対して、0.005〜1重量部
が好ましく、より好ましくは0.02〜0.5重量部で
ある。
【0013】上記酢酸ビニルの熱重合に際して、必要に
応じて、物性を損なわない範囲で、樹脂、連鎖移動剤、
安定剤、架橋剤、粘着付与剤;ガラス繊維、マイカ、タ
ルク等の無機充填剤が添加されてもよい。これらの添加
量は、酢酸ビニルと必要に応じて使用される共重合性モ
ノマーを併せたラジカル重合性モノマー100重量部に
対して30重量部以下好ましい。
応じて、物性を損なわない範囲で、樹脂、連鎖移動剤、
安定剤、架橋剤、粘着付与剤;ガラス繊維、マイカ、タ
ルク等の無機充填剤が添加されてもよい。これらの添加
量は、酢酸ビニルと必要に応じて使用される共重合性モ
ノマーを併せたラジカル重合性モノマー100重量部に
対して30重量部以下好ましい。
【0014】上記光重合開始剤は、一般にアクリル酸ア
ルキルエステル等の光重合に用いられるもので、且つ、
押出機中の熱履歴に耐えうるものであれば、特に限定さ
れず、例えば、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニ
ル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ
−2,2−ジメチルアセトフェノン、メトキシアセトフ
ェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェ
ノン等のアセトフェノン系光重合開始剤;ベンゾインエ
チルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベ
ンゾインエーテル系光重合開始剤;ベンジルジメチルケ
タール等のケタール系光重合開始剤;その他、ハロゲン
化ケトン、アシルホスフィノキシド、アシルホスフォナ
ート等が挙げられ、特に4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケト
ン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベ
ンジルジメチルケタールが好ましい。
ルキルエステル等の光重合に用いられるもので、且つ、
押出機中の熱履歴に耐えうるものであれば、特に限定さ
れず、例えば、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニ
ル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ
−2,2−ジメチルアセトフェノン、メトキシアセトフ
ェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェ
ノン等のアセトフェノン系光重合開始剤;ベンゾインエ
チルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベ
ンゾインエーテル系光重合開始剤;ベンジルジメチルケ
タール等のケタール系光重合開始剤;その他、ハロゲン
化ケトン、アシルホスフィノキシド、アシルホスフォナ
ート等が挙げられ、特に4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケト
ン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベ
ンジルジメチルケタールが好ましい。
【0015】光重合開始剤の添加量は、多くなると得ら
れる酢酸ビニル樹脂中に、未反応の光重合開始剤やフリ
ーラジカルが残存する可能性があるため得られるアクリ
ル系重合体の劣化を招き、少なくなると紫外線の積算照
射量が多く必要になるので、酢酸ビニル100重量部に
対して、0.01〜5重量部が好ましく、0.1〜2重
量部が特に好ましい。
れる酢酸ビニル樹脂中に、未反応の光重合開始剤やフリ
ーラジカルが残存する可能性があるため得られるアクリ
ル系重合体の劣化を招き、少なくなると紫外線の積算照
射量が多く必要になるので、酢酸ビニル100重量部に
対して、0.01〜5重量部が好ましく、0.1〜2重
量部が特に好ましい。
【0016】本発明は、重合性組成物を押出機に供給
し、熱重合させ、該熱重合生成物を製造し、該熱重合生
成物に紫外線を照射して光重合させ、酢酸ビニルを重合
体を得る。
し、熱重合させ、該熱重合生成物を製造し、該熱重合生
成物に紫外線を照射して光重合させ、酢酸ビニルを重合
体を得る。
【0017】本発明で用いられる押出機は、特に限定さ
れず、1軸押出機、2軸押出機の他、3本以上のスクリ
ューを有する多軸スクリュー押出機等が用いられ、1軸
押出機としては、例えば、フルフライト型スクリューを
有するもののほか、不連続フライト型スクリュー、ピン
バレル、ミキシングヘッド等を有するものが挙げられ、
2軸押出機としては、例えば、噛み合い型同方向回転
型、噛み合い異方向回転型、非噛み合い異方向回転型等
が挙げられ、これらのうちで、部分的にニーディングデ
ィスクエレメントを有する噛み合い(セルフワイピン
グ)同方向回転型2軸スクリュー押出機が好適に用いら
れる。
れず、1軸押出機、2軸押出機の他、3本以上のスクリ
ューを有する多軸スクリュー押出機等が用いられ、1軸
押出機としては、例えば、フルフライト型スクリューを
有するもののほか、不連続フライト型スクリュー、ピン
バレル、ミキシングヘッド等を有するものが挙げられ、
2軸押出機としては、例えば、噛み合い型同方向回転
型、噛み合い異方向回転型、非噛み合い異方向回転型等
が挙げられ、これらのうちで、部分的にニーディングデ
ィスクエレメントを有する噛み合い(セルフワイピン
グ)同方向回転型2軸スクリュー押出機が好適に用いら
れる。
【0018】重合性組成物をスクリュー押出機に供給す
る方法は、特に限定されず、例えば、酢酸ビニル、熱重
合開始剤、光重合開始剤等を、攪拌槽等を用いて、予め
混合したものを、一の供給口より供給してもよく、又、
これらの幾つかを予め混合したもの、或いは各々単独の
ものを別々の供給口より供給してもよい。
る方法は、特に限定されず、例えば、酢酸ビニル、熱重
合開始剤、光重合開始剤等を、攪拌槽等を用いて、予め
混合したものを、一の供給口より供給してもよく、又、
これらの幾つかを予め混合したもの、或いは各々単独の
ものを別々の供給口より供給してもよい。
【0019】重合性組成物を供給する際、重合反応の酸
素阻害を防止し、更には、オリゴマー等の副生成物の生
成を防止するために、重合性組成物は、窒素置換等によ
り溶存する酸素を十分除去したものであることが好まし
く、溶存酸素濃度を1ppm以下となるように除去する
のが好ましく、0.5ppm以下が更に好ましい。
素阻害を防止し、更には、オリゴマー等の副生成物の生
成を防止するために、重合性組成物は、窒素置換等によ
り溶存する酸素を十分除去したものであることが好まし
く、溶存酸素濃度を1ppm以下となるように除去する
のが好ましく、0.5ppm以下が更に好ましい。
【0020】スクリュー押出機のバレル温度は、熱重合
開始剤の分解温度以上であれば良いが、押出機の前段部
では、酢酸ビニルが沸騰、気化しない範囲内で、熱重合
開始剤の分解温度以上に加熱し、中央部では、反応の暴
走を防止しつつ重合反応を進行させる様に、後段部で
は、スクリュー・ポンピングが安定する完全充填状態と
なるように、酢酸ビニル及び熱重合開始剤の種類、平均
滞留時間を考慮しつつ、設定するのが好ましい。
開始剤の分解温度以上であれば良いが、押出機の前段部
では、酢酸ビニルが沸騰、気化しない範囲内で、熱重合
開始剤の分解温度以上に加熱し、中央部では、反応の暴
走を防止しつつ重合反応を進行させる様に、後段部で
は、スクリュー・ポンピングが安定する完全充填状態と
なるように、酢酸ビニル及び熱重合開始剤の種類、平均
滞留時間を考慮しつつ、設定するのが好ましい。
【0021】なお、平均滞留時間の測定方法として、例
えば、適当なトレーサーを供給口より少量注入し、押出
機の吐出口における滞留時間分布を測定し、平均滞留時
間を得ることができる。具体的には、トレーサーに有機
染料を用い、吐出する物質中の染料濃度の経時変化を吸
光分析等により定量し、分布関数を求め平均滞留時間を
得ることができる。
えば、適当なトレーサーを供給口より少量注入し、押出
機の吐出口における滞留時間分布を測定し、平均滞留時
間を得ることができる。具体的には、トレーサーに有機
染料を用い、吐出する物質中の染料濃度の経時変化を吸
光分析等により定量し、分布関数を求め平均滞留時間を
得ることができる。
【0022】所望の平均滞留時間は、モノマーの供給速
度やバレル温度等の操作条件の他、スクリュー押出機の
バレル径及び長さ、スクリューの形状及び回転数、スク
リュー押出機出口部におけるブレーカー、ダイヘッド、
ダイ等の形状等により、設定することができる。
度やバレル温度等の操作条件の他、スクリュー押出機の
バレル径及び長さ、スクリューの形状及び回転数、スク
リュー押出機出口部におけるブレーカー、ダイヘッド、
ダイ等の形状等により、設定することができる。
【0023】酢酸ビニルの熱重合による重合転化率は、
低いと、熱重合生成物内部に酸素が溶け込み、光重合反
応を阻害することとなり、又、高くしようとすると、重
合温度を上げるか、押出機を長くする必要があり、重合
温度を上げると、得られる酢酸ビニル樹脂の分子量が低
下し、押出機を長くするのは、押出機の機構上不可能で
あるので、50〜99%に限定され、好ましくは70〜
90%である。
低いと、熱重合生成物内部に酸素が溶け込み、光重合反
応を阻害することとなり、又、高くしようとすると、重
合温度を上げるか、押出機を長くする必要があり、重合
温度を上げると、得られる酢酸ビニル樹脂の分子量が低
下し、押出機を長くするのは、押出機の機構上不可能で
あるので、50〜99%に限定され、好ましくは70〜
90%である。
【0024】尚、本発明における重合転化率は以下の式
で表される。 重合転化率=100−100×(未反応の酢酸ビニル量
/供給した酢酸ビニル量)
で表される。 重合転化率=100−100×(未反応の酢酸ビニル量
/供給した酢酸ビニル量)
【0025】また、重合転化率の目安として、ラジカル
重合の反応動力学に基づく関係式を有効に利用すること
ができる。
重合の反応動力学に基づく関係式を有効に利用すること
ができる。
【0026】
【化1】
【0027】上式は、重合転化率xが、熱重合開始剤の
効率f、初期濃度 [I]0、熱重合開始剤の半減期th 、
酢酸ビニルの反応速度定数kp 2 /kt 、反応時間tの
関数で表され、さらには、th とkp 2 /kt が温度T
の関数で示されることを意味する。従って、tを平均滞
留時間、Tを押出機バレル設定温度として近似するな
ら、ある操作条件における酢酸ビニルの重合転化率を予
測することができる。尚、酢酸ビニルの成長反応速度k
p の二乗と、停止反応速度kt との比であるkp 2 /k
t とTの関係は、例えば、フロリー著の「高分子化学
上」(丸善社発行、第3版)の115頁15行から11
7頁22行目に紹介された方法により知ることができ
る。
効率f、初期濃度 [I]0、熱重合開始剤の半減期th 、
酢酸ビニルの反応速度定数kp 2 /kt 、反応時間tの
関数で表され、さらには、th とkp 2 /kt が温度T
の関数で示されることを意味する。従って、tを平均滞
留時間、Tを押出機バレル設定温度として近似するな
ら、ある操作条件における酢酸ビニルの重合転化率を予
測することができる。尚、酢酸ビニルの成長反応速度k
p の二乗と、停止反応速度kt との比であるkp 2 /k
t とTの関係は、例えば、フロリー著の「高分子化学
上」(丸善社発行、第3版)の115頁15行から11
7頁22行目に紹介された方法により知ることができ
る。
【0028】スクリュー押出機より吐出される重合生成
物は、押出機出口部に設けられたダイ金型により、所望
の形状としてもよく、シート状、フィルム状、ロッド
状、ストランド状とする他、他の基材と多層押出しを行
い又は他の基材に塗布、含浸させ、積層体としてもよい
が、最終製品に合わせた形状とすることは、得られた酢
酸ビニル樹脂を賦形する工程を省くことができ、好適で
ある。
物は、押出機出口部に設けられたダイ金型により、所望
の形状としてもよく、シート状、フィルム状、ロッド
状、ストランド状とする他、他の基材と多層押出しを行
い又は他の基材に塗布、含浸させ、積層体としてもよい
が、最終製品に合わせた形状とすることは、得られた酢
酸ビニル樹脂を賦形する工程を省くことができ、好適で
ある。
【0029】本発明では、熱重合の後、更に、熱重合生
成物に紫外線を照射して未反応の酢酸ビニルを光重合さ
せる。この紫外線照射は、熱重合生成物が押出機から吐
出される前又は吐出された後のいずれの段階で行われて
もよい。
成物に紫外線を照射して未反応の酢酸ビニルを光重合さ
せる。この紫外線照射は、熱重合生成物が押出機から吐
出される前又は吐出された後のいずれの段階で行われて
もよい。
【0030】紫外線を照射する方法は、特に限定され
ず、例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧
水銀ランプ、ケミカルランプ、メタルハライドランプ、
ブラックライト等を用いて照射する方法等が挙げられ、
超高圧水銀ランプは、光重合開始剤の活性波長領域の光
を効率よく発光し、架橋の原因となる短波長成分や原料
の加熱蒸発の原因となる長波長成分が少ないので、好適
に用いられ、ランプに循環水のジャケットを設けた水冷
式超高圧水銀ランプが特に好適に用いられる。
ず、例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧
水銀ランプ、ケミカルランプ、メタルハライドランプ、
ブラックライト等を用いて照射する方法等が挙げられ、
超高圧水銀ランプは、光重合開始剤の活性波長領域の光
を効率よく発光し、架橋の原因となる短波長成分や原料
の加熱蒸発の原因となる長波長成分が少ないので、好適
に用いられ、ランプに循環水のジャケットを設けた水冷
式超高圧水銀ランプが特に好適に用いられる。
【0031】熱重合生成物が押出機から吐出された後紫
外線を照射する場合は、熱重合生成物を一定量得た後、
まとめて紫外線を照射してもよいが、押出機から得られ
た生成物を一定形状を保持しつつ引き取りながら、連続
的に紫外線を照射する方が、生産効率が向上するので好
ましい。
外線を照射する場合は、熱重合生成物を一定量得た後、
まとめて紫外線を照射してもよいが、押出機から得られ
た生成物を一定形状を保持しつつ引き取りながら、連続
的に紫外線を照射する方が、生産効率が向上するので好
ましい。
【0032】また、フィルム状の酢酸ビニル樹脂を製造
する場合は、熱重合生成物の線速度が大きく、所望の紫
外線照射時間の確保が困難な場合があるので、吐出前に
紫外線照射するのが好ましい。
する場合は、熱重合生成物の線速度が大きく、所望の紫
外線照射時間の確保が困難な場合があるので、吐出前に
紫外線照射するのが好ましい。
【0033】紫外線の照射強度は、多くなると、開始ラ
ジカル濃度が増し、得られる酢酸ビニル樹脂の分子量が
低下し、又、少なくなると、光重合反応の反応効率が低
下するので、0.1〜400mW/cm2 が好ましく、
1〜40mW/cm2 が特に好ましい。
ジカル濃度が増し、得られる酢酸ビニル樹脂の分子量が
低下し、又、少なくなると、光重合反応の反応効率が低
下するので、0.1〜400mW/cm2 が好ましく、
1〜40mW/cm2 が特に好ましい。
【0034】紫外線の照射時間は、長いと、紫外線によ
る重合体の断裂が生じ、又、短いと、酢酸ビニルの重合
転化率が低下するので、10秒〜10分が好ましく、2
0秒〜4分が特に好ましい。
る重合体の断裂が生じ、又、短いと、酢酸ビニルの重合
転化率が低下するので、10秒〜10分が好ましく、2
0秒〜4分が特に好ましい。
【0035】従って、紫外線の照射は、0.1〜100
mW/cm2 で、10秒〜10分照射するのが好まし
く、1〜40mW/cm2 で20秒〜4分照射するのが
特に好ましい。
mW/cm2 で、10秒〜10分照射するのが好まし
く、1〜40mW/cm2 で20秒〜4分照射するのが
特に好ましい。
【0036】
【作用】本発明では、押出機内で重合性組成物の特定量
の熱重合を行い、次に押出機からの吐出前又は吐出後、
さらに熱重合と共に光重合を行っている。押出機内で略
重合性組成物が充填されているため、酸素が遮断され通
常問題となる酸素障害が起こりにくくなり、熱重合にお
ける重合性組成物の反応性の低下を防止できる。また、
重合反応の一部を光重合としているため、熱重合反応に
おいて重合完結のために高温にする必要がなく、得られ
る酢酸ビニル樹脂は、分子量分布が狭く、高分子量のも
のを得ることができる。
の熱重合を行い、次に押出機からの吐出前又は吐出後、
さらに熱重合と共に光重合を行っている。押出機内で略
重合性組成物が充填されているため、酸素が遮断され通
常問題となる酸素障害が起こりにくくなり、熱重合にお
ける重合性組成物の反応性の低下を防止できる。また、
重合反応の一部を光重合としているため、熱重合反応に
おいて重合完結のために高温にする必要がなく、得られ
る酢酸ビニル樹脂は、分子量分布が狭く、高分子量のも
のを得ることができる。
【0037】
(実施例1、2、比較例1)セルフワイピング型の2条
スクリューエレメントとニーディングディスクエレメン
トからなる直径39mm、L/D=42のスクリューを
備えた噛み合い型同方向回転2軸スクリュー押出機
〔(株)プラスチック工学研究所社製:商品名BT−4
0〕の先端に、幅17mm、厚さ2mmのシート状の吐
出口を持つコートハンガーダイを取り付けた。
スクリューエレメントとニーディングディスクエレメン
トからなる直径39mm、L/D=42のスクリューを
備えた噛み合い型同方向回転2軸スクリュー押出機
〔(株)プラスチック工学研究所社製:商品名BT−4
0〕の先端に、幅17mm、厚さ2mmのシート状の吐
出口を持つコートハンガーダイを取り付けた。
【0038】上記押出機のバレルの前段部(第1〜3バ
レル区間)、中段部(第4〜6バレル区間)、後段部
(第7バレル区間及びダイ部分)を、表1に示す温度に
設定し、スクリュー回転数を、表1に示す回転数に設定
した。
レル区間)、中段部(第4〜6バレル区間)、後段部
(第7バレル区間及びダイ部分)を、表1に示す温度に
設定し、スクリュー回転数を、表1に示す回転数に設定
した。
【0039】60リットルのタンクに酢酸ビニル20k
gを供給した。これを25℃未満に保持しつつ、原料溶
液に流量4リットル/分の窒素ガス(純度99.9%)
を吹き込み、溶存酸素計(セントラル化学社製「UC−
12−SOL型」)を用いて、酢酸ビニルの溶存酸素量
を測定し、溶存酸素濃度が0.1ppmとなったところ
で窒素置換を停止した。
gを供給した。これを25℃未満に保持しつつ、原料溶
液に流量4リットル/分の窒素ガス(純度99.9%)
を吹き込み、溶存酸素計(セントラル化学社製「UC−
12−SOL型」)を用いて、酢酸ビニルの溶存酸素量
を測定し、溶存酸素濃度が0.1ppmとなったところ
で窒素置換を停止した。
【0040】得られた窒素置換された酢酸ビニル100
重量部に対して、酢酸エチル0.5重量部に、2、2'
−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(AD
MVN)(分解温度66℃)0.1重量部及び4−(2
−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2
−プロピル)ケトン(HPHPK)0.5重量部を溶か
したものを素早く混合し、原料溶液とした。
重量部に対して、酢酸エチル0.5重量部に、2、2'
−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(AD
MVN)(分解温度66℃)0.1重量部及び4−(2
−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2
−プロピル)ケトン(HPHPK)0.5重量部を溶か
したものを素早く混合し、原料溶液とした。
【0041】次に、得られた原料溶液を、ケミカルギア
ポンプ〔(株)イワキ社製「GX−12SZKC−04
N1」〕を用いて、表1に示した所定の速度で、上記ス
クリュー押出機に連続的に供給し、塊状重合を開始し
た。
ポンプ〔(株)イワキ社製「GX−12SZKC−04
N1」〕を用いて、表1に示した所定の速度で、上記ス
クリュー押出機に連続的に供給し、塊状重合を開始し
た。
【0042】上記塊状重合反応が、定常状態となったと
ころで、スクリュー押出機から吐出される熱重合生成物
を一部採取してサンプル(a)とするとともに、得られ
た幅17cm、長さ10cm、厚さ2mmの熱重合生成
物を、内面が一辺40cmの反射板からなる立方体であ
る紫外線照射装置に入れ、8mW/cm2 の強度で2分
間紫外線を照射し、サンプル(b)を得た。なお、紫外
線の照射強度は、照度計〔東京工学(株)社製「商品名
UVR−36」〕を用いて行った。
ころで、スクリュー押出機から吐出される熱重合生成物
を一部採取してサンプル(a)とするとともに、得られ
た幅17cm、長さ10cm、厚さ2mmの熱重合生成
物を、内面が一辺40cmの反射板からなる立方体であ
る紫外線照射装置に入れ、8mW/cm2 の強度で2分
間紫外線を照射し、サンプル(b)を得た。なお、紫外
線の照射強度は、照度計〔東京工学(株)社製「商品名
UVR−36」〕を用いて行った。
【0043】(比較例2)スクリュー押出機のバレルの
前段部(第1〜3バレル区間)、中段部(第4〜6バレ
ル区間)、後段部(第7バレル区間及びダイ部分)を、
表1に示す温度に設定し、スクリュー回転数を、表1に
示す回転数に設定したこと、ならびに、実施例1と同様
にて得られた窒素置換された酢酸ビニル100重量部に
対して、酢酸エチル0.5重量部に2、2' −アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)(ADMVN)
0.15重量部を溶かしたものを素早く混合し原料溶液
としたこと、紫外線を全く照射しなかったこと以外は、
実施例1と同様にして熱重合行い、酢酸ビニル樹脂を得
た。
前段部(第1〜3バレル区間)、中段部(第4〜6バレ
ル区間)、後段部(第7バレル区間及びダイ部分)を、
表1に示す温度に設定し、スクリュー回転数を、表1に
示す回転数に設定したこと、ならびに、実施例1と同様
にて得られた窒素置換された酢酸ビニル100重量部に
対して、酢酸エチル0.5重量部に2、2' −アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)(ADMVN)
0.15重量部を溶かしたものを素早く混合し原料溶液
としたこと、紫外線を全く照射しなかったこと以外は、
実施例1と同様にして熱重合行い、酢酸ビニル樹脂を得
た。
【0044】上記塊状重合反応が、定常状態となったと
ころで、押出機中段部のサンプル採取口からサンプル
(a)を採取した。
ころで、押出機中段部のサンプル採取口からサンプル
(a)を採取した。
【0045】サンプル(a)及び(b)の評価 上記実施例及び比較例で得られたサンプル(a)及び
(b)につき、下記の測定を行いその結果を表1に示し
た。 (1)重合転化率 酢酸ビニルの重合重合転化率を、便宜上、以下の式から
算出した。 重合転化率(%)=100−〔(サンプル中に残存する
酢酸ビニル重量)/(サンプル重量)〕×100 尚、式中の、サンプル中の酢酸ビニル重量は、ガスクロ
マトグラフィー(島津製作所製「LC9A」)を用いて
測定した。また、カラムとしては、島津製作所製「PE
G20M」を用い、カラム温度を140℃とした。
(b)につき、下記の測定を行いその結果を表1に示し
た。 (1)重合転化率 酢酸ビニルの重合重合転化率を、便宜上、以下の式から
算出した。 重合転化率(%)=100−〔(サンプル中に残存する
酢酸ビニル重量)/(サンプル重量)〕×100 尚、式中の、サンプル中の酢酸ビニル重量は、ガスクロ
マトグラフィー(島津製作所製「LC9A」)を用いて
測定した。また、カラムとしては、島津製作所製「PE
G20M」を用い、カラム温度を140℃とした。
【0046】(2)重量平均分子量及び分布幅 液体クロマトグラフィー(島津製作所製「LC9
A」)、ディテクター(島津製作所製「RYD6A」)
からなるゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用い
て、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)及び数
平均分子量(Mn)を測定し、これらの値から分子量分
布幅(Mw/Mn)を得た。尚、カラムとしては、「G
PC−KF−805」(排除限界分子量400万)2
本、「GPC−KF−804」(排除限界分子量7万)
1本及び「GPC−KF−801」(排除限界分子量5
千)1本(いずれも昭和電工社製)を直列に接続して使
用した。また、溶媒としてテトラヒドロフランを用い、
温度を45℃とした。
A」)、ディテクター(島津製作所製「RYD6A」)
からなるゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用い
て、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)及び数
平均分子量(Mn)を測定し、これらの値から分子量分
布幅(Mw/Mn)を得た。尚、カラムとしては、「G
PC−KF−805」(排除限界分子量400万)2
本、「GPC−KF−804」(排除限界分子量7万)
1本及び「GPC−KF−801」(排除限界分子量5
千)1本(いずれも昭和電工社製)を直列に接続して使
用した。また、溶媒としてテトラヒドロフランを用い、
温度を45℃とした。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】本発明である酢酸ビニル樹脂の製造方法
は、上記の通りであり、重合転化率が高く、かつ分子量
分布幅の狭い高分子量の酢酸ビニル樹脂を製造すること
ができる。
は、上記の通りであり、重合転化率が高く、かつ分子量
分布幅の狭い高分子量の酢酸ビニル樹脂を製造すること
ができる。
Claims (1)
- 【請求項1】酢酸ビニル、熱重合開始剤及び光重合開始
剤からなる重合性組成物を、押出機に供給し、熱重合開
始剤の分解温度以上に加熱し、酢酸ビニルの重合転化率
が50〜99%となるように熱重合させ、熱重合生成物
を製造した後、該熱重合生成物に紫外線を照射して光重
合させることを特徴とする酢酸ビニル樹脂の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11812694A JPH07324104A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 酢酸ビニル樹脂の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11812694A JPH07324104A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 酢酸ビニル樹脂の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07324104A true JPH07324104A (ja) | 1995-12-12 |
Family
ID=14728689
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11812694A Pending JPH07324104A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 酢酸ビニル樹脂の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07324104A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015523452A (ja) * | 2012-07-30 | 2015-08-13 | エルジー・ハウシス・リミテッドLg Hausys,Ltd. | 硬化性樹脂組成物、その硬化方法及びそれから製造されたシート |
-
1994
- 1994-05-31 JP JP11812694A patent/JPH07324104A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015523452A (ja) * | 2012-07-30 | 2015-08-13 | エルジー・ハウシス・リミテッドLg Hausys,Ltd. | 硬化性樹脂組成物、その硬化方法及びそれから製造されたシート |
US10590217B2 (en) | 2012-07-30 | 2020-03-17 | Lg Hausys, Ltd. | Curable resin composition, method for curing same, and sheet manufactured therefrom |
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