JPH07324095A - 環状ペプチドシュードステラリン並びにこれを含有するチロシナーゼ活性阻害剤、メラニン生成抑制剤および皮膚化粧料 - Google Patents

環状ペプチドシュードステラリン並びにこれを含有するチロシナーゼ活性阻害剤、メラニン生成抑制剤および皮膚化粧料

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JPH07324095A
JPH07324095A JP6116499A JP11649994A JPH07324095A JP H07324095 A JPH07324095 A JP H07324095A JP 6116499 A JP6116499 A JP 6116499A JP 11649994 A JP11649994 A JP 11649994A JP H07324095 A JPH07324095 A JP H07324095A
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Japan
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cyclic peptide
psuedostellarin
tyrosinase activity
formula
inhibitor
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JP6116499A
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Hideji Itokawa
秀治 糸川
Hiroshi Morita
博史 森田
Koichi Takeya
孝一 竹谷
Sachiko Shirota
幸子 代田
Koji Miyazaki
幸司 宮崎
Minoru Ichioka
稔 市岡
Teruo Yokokura
輝男 横倉
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Yakult Honsha Co Ltd
Original Assignee
Yakult Honsha Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記式(1)〜(7)で表される環状ペプチ
ドシュードステラリンA〜G、並びにこれらを有効成分
とするチロシナーゼ活性阻害剤、メラニン生成抑制剤お
よび皮膚化粧料。 【化1】 【効果】 本発明によれば、チロシナーゼ活性阻害効果
およびメラニン生成抑制効果に優れ、人体に対して安全
なシュードステラリンA〜Gを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、環状ペプチドシュード
ステラリンA〜Gおよびそのチロシナーゼ活性阻害効
果、メラニン生成抑制効果に基づく用途を提供するもの
である。
【0002】
【従来の技術】しみ、そばかす、日焼け等によりヒトの
肌が黒く変色するのは、表皮の基底層に存在する色素細
胞中でメラニンが生成されることが原因とされており、
中高年層の肌の悩みの一つとなっている。メラニンは酸
化酵素であるチロシナーゼがアミノ酸の一種であるチロ
シンを酸化重合させることにより生成される。従来よ
り、このチロシナーゼ活性を阻害することによりメラニ
ンの生成を抑制する種々の物質が提案されており、例え
ばビタミンC、システイン、アルブチン、コウジ酸、ハ
イドロキノン等が知られている。また、天然物由来のメ
ラニン生成抑制物質として、セリ科植物抽出物、胎盤抽
出物などが知られている。また、最近乳酸菌より単離さ
れた環状テトラペプチドがチロシナーゼ阻害活性を有す
ることが報告されている(特開平6−49094号公
報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来知
られているチロシナーゼ阻害剤の作用は充分満足できる
ものではなかった。従って、本発明の目的は、チロシナ
ーゼ阻害活性効果およびメラニン生成抑制効果に優れた
新規物質およびこれを含有する化粧料を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはメラニン生
成抑制効果に優れた物質について鋭意探索研究を進めた
結果、中国の伝統的な生薬として知られ、主に強壮、鎮
静薬として使用されている、ナデシコ科太子参(Psu
edostellaria heterophyll
a)の根の抽出物がチロシナーゼ活性阻害効果を有し、
メラニン生成抑制効果に優れていることを見出し、さら
に単離、精製を行い、その活性本体が環状ペプチドであ
るシュードステラリンA〜Gであることを突き止めた。
また安全性も高く、広く化粧料などに配合できることを
確認し、本発明を完成した。
【0005】なお、環状ペプチドとは、数個のアミノ酸
が環状構造をとっているもので、細菌類の生産する抗菌
性ペプチドとして、チロシジン、バシトラシンなどが知
られている。また、植物由来のものとして太子参の根の
抽出物から、2種の環状ペプチドが単離され報告されて
いる(Tanら,Phytochemistry,Vo
l 32,No.5,pp.1327−1330,19
93)が、その生理活性特にチロシナーゼ阻害活性につ
いては記載されていない。
【0006】すなわち、本発明は下記式(1)〜(7)
で表される環状ペプチドシュードステアリンA〜Gを提
供するものである。
【0007】
【化8】
【0008】また、本発明は式(1)〜(7)で表され
るシュードステラリンA〜Gを有効成分とするチロシナ
ーゼ活性阻害剤、メラニン生成抑制剤および皮膚化粧料
を提供するものである。
【0009】本発明のシュードステラリンA〜Gは、G
ly(グリシン)、Pro(プロリン)、Tyr(チロ
シン)、Leu(ロイシン)、Ala(アラニン)、I
le(イソロイシン)、Phe(フェニルアラニン)、
Ser(セリン)、Val(バリン)、Thr(トレオ
ニン)から選ばれる複数個のアミノ酸から構成される環
状ペプチドである。
【0010】シュードステラリンA〜Gは、太子参を原
料とし、それから天然物化学における一般的な抽出方法
によって抽出、単離することができる。そのような抽
出、単離法の具体的な一例を示す。まず、太子参の根を
加熱した抽出溶媒で抽出し、得られた抽出液を減圧濃縮
して粗抽出物を得る。抽出溶媒としては例えば、水や、
メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、
イソプロパノール等の低級1価アルコール、グリセリ
ン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコー
ル等の多価アルコール、アセトン等のジアルキルケトン
などの水性有機溶媒が挙げられ、これらの混合溶媒を用
いることもできる。抽出条件は、特に制限はないが室温
下、または加温下または煮沸還流下、具体的には室温〜
100℃の範囲で行うことができる。抽出時間にも特に
制限はないが、1時間〜数日の範囲で行うことができ
る。また、室温〜60℃の範囲において2〜3時間かけ
てエタノールを用いて抽出する方法を採用することがで
きる。
【0011】次に、この抽出物を水に懸濁させ、抽出溶
媒で抽出を行い、この抽出溶媒を減圧濃縮し、抽出物を
得る。この場合、抽出溶媒としてはn−ブタノール、酢
酸エチル、クロロホルムなどを用いることができるが、
n−ブタノールを用いることが好ましい。
【0012】この抽出物を水に懸濁させ、ダイアイオン
HP−20カラム(水−メタノール)等のイオン交換樹
脂クロマト分離にかけ、80%と100%メタノール溶
出画分をシリカゲルカラム(CH2Cl2−MeOH)に
て分画した。さらに10%メタノール溶出画分をさらに
HPLC(ODSカラム、30%CH3CN/0.05
%TFA)にて分画し、シュードステラリンA〜Fを得
る。また、上記抽出物を水で懸濁させ、ダイヤイオンH
P−20カラム(水−メタノール)にて分離し、80%
メタノール溶出画分をシリカゲルカラムにて分画、さら
にODS(70%メタノール)のHPLCにより分画
し、シュードステラリンGを得る。
【0013】上記で得られたシュードステラリンA〜G
および下記式(8)、(9)で表わされるヘテロフィリ
ンA、ヘテロフィリンBはチロシナーゼ活性阻害効果、
メラニン生成抑制効果に優れたものであり、これらの1
種または2種以上を有効成分とするチロシナーゼ活性阻
害剤、メラニン生成抑制剤、美白を目的とした皮膚化粧
料の用途に好適である。
【0014】
【化9】
【0015】
【化10】
【0016】チロシナーゼ活性阻害剤におけるシュード
ステラリンA〜Gの含有量は抽出液で0.001〜10
重量%(以下、単に%で示す)、特に0.01〜5%と
することが好ましく、シュードステラリンA〜G固体で
0.0001〜1%、特に0.001〜0.5%とする
ことが好ましい。また、ヘテロフィリンA、Bの含有量
は0.001〜5%、特に0.01〜0.5%とするこ
とが好ましい。
【0017】メラニン生成抑制剤におけるシュードステ
ラリンA〜Gの含有量は抽出液で0.001〜10%、
特に0.01〜5%とすることが好ましく、シュードス
テラリンA〜G固体で0.0001〜1%、特に0.0
01〜0.5%とすることが好ましい。また、ヘテロフ
ィリンA、Bの含有量は0.001〜5%、特に0.0
1〜0.5%とすることが好ましい。
【0018】チロシナーゼ活性阻害剤およびメラニン生
成抑制剤には、上記成分のほかに本発明の効果を損ねな
い範囲で、ビタミンA、ビタミンB6 、ビタミンH等の
ビタミン類、アスコルビン酸、システィン等の酸化防止
剤、白色ワセリン、パラフィン、スクワラン等の化粧品
用原料などを配合することができる。
【0019】皮膚化粧料におけるシュードステラリンA
〜Gの含有量は化粧料の形態によっても異なるが、抽出
液で0.001〜10%、特に0.01〜5%とするこ
と好ましく、シュードステラリンA〜G固体で0.00
01〜10%、特に0.01〜0.5%とすることが好
ましい。また、ヘテロフィリンA、Bの含有量は0.0
01〜5%、特に0.01〜0.5%とすることが好ま
しい。
【0020】本発明の皮膚化粧料は、クリーム、乳液、
化粧水、油性化粧料、粉末化粧料、パック剤等の形態と
することができる。また、本発明化粧料には、シュード
ステラリンA〜Gのほかに、本発明の効果を損ねない範
囲で、通常、化粧料に配合される成分、例えば非イオン
界面活性剤、陰イオン界面活性剤、両性イオン界面活性
剤等の乳化剤;植物油、動物油、高級脂肪酸、高級アル
コール、合成エステル油、ワックス油、シリコーン油等
の油性物質;水、香料、防腐剤、顔料、皮膚栄養剤、皮
膚賦活剤、保湿剤、紫外線防止剤、pH調整剤などを配合
することができる。
【0021】
【発明の効果】本発明のシュードステラリンA〜Gは、
チロシナーゼ活性阻害効果およびメラニン生成抑制効果
に優れたものであり、これらの効果に基づく各種用途に
適用できる。また、シュードステラリンA〜Gは、従来
漢方薬として利用されている植物から得られる抽出物で
あるため、人体に対して安全であり、特に使用上の問題
はない。
【0022】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0023】実施例1 太子参の根10.0kgを熱メタノールで3回抽出を行
い、得られた抽出液を減圧濃縮することにより粗抽出物
2kgを得た。この抽出物を水に懸濁させ、n−ブタノー
ルで抽出を行い、このブタノール抽出液を減圧濃縮し、
n−ブタノール抽出物167gを得た。このn−ブタノ
ール抽出物を水に懸濁させ、ダイアイオンHP−20カ
ラム(水−メタノール)にかけ、80%と100%メタ
ノール溶出画分をシリカゲルカラム(CH2Cl2−Me
OH)にて分画した。さらに10%メタノール溶出画分
をHPLC(ODSカラム、30%CH3CN/0.0
5%TFA)にて分画し、環状ペプチドシュードステラ
リンA〜Fをそれぞれ250mg(A)、600mg
(B)、450mg(C)、400mg(D)、850mg
(E)、125mg(F)、150mg(G)得た。上記で
得られた環状ペプチドシュードステラリンA〜Gの理化
学的性質を以下に示す。
【0024】<環状ペプチドシュードステラリンA> 外観:無色針状 融点(m.p.):151〜153℃ 旋光度:〔α〕D=−118.7°(C=0.92、メ
タノール) 分子式:C253656(M++H,HR−FAB−M
Sによる) 計算値:502.2665、実測値:502.2636 分子量:501.6 不飽和度:11 構成アミノ酸組成:プロリン、アラニン、グリシン、ロ
イシン、チロシン 構造:下記式(1)
【0025】
【化11】
【0026】 IRνmax(KBr)/cm-1;3350(-NH), 1660(amide C=0) UVλmax(MeOH)/nm;277(ε1460) NMR;表1
【0027】
【表1】
【0028】〈環状ペプチドシュードステラリンB〉 外観:無色針状 融点(m.p.):167〜169℃ 旋光度:〔α〕D=−54.5°(C=0.32、メタ
ノール) 分子式:C334788(M++H,HR−FAB−M
Sによる) 計算値:683.3518、実測値:683.3494 分子量:682.8 不飽和度:15 構成アミノ酸組成:プロリン(2分子)、グリシン(4
分子)、フェニルアラニン、イソロイシン 構造:下記式(2)
【0029】
【化12】
【0030】 IRνmax(KBr)/cm-1;3350(-NH), 1650(amide C=0) UVλmax(MeOH)/nm;257(ε420) NMR;表2
【0031】
【表2】
【0032】<環状ペプチドシュードステラリンC> 外観:無色針状 融点(m.p.):185〜187℃ 旋光度:〔α〕D=−39.1°(C=0.52、メタ
ノール) 分子式:C4061810(M++H,HR−FAB−M
Sによる) 計算値:813.4510、実測値:813.4546 分子量:812.0 不飽和度:15 構成アミノ酸組成:プロリン(2分子)、グリシン、フ
ェニルアラニン、ロイシン(2分子)、セリン、トレオ
ニン 構造:下記式(3)
【0033】
【化13】
【0034】 IRνmax(KBr)/cm-1;3350(-NH), 1640(amide C=0) UVλmax(MeOH)/nm;285(ε670) NMR;表3
【0035】
【表3】
【0036】<環状ペプチドシュードステラリンD> 外観:無色針状 融点(m.p.):177〜179℃ 旋光度:〔α〕D=−64.8°(C=0.54、メタ
ノール) 分子式:C365678(M++H,HR−FAB−M
Sによる) 計算値:714.4190、実測値:714.4184 分子量:713.88 不飽和度:13 構成アミノ酸組成:プロリン、グリシン(2分子)、イ
ソロイシン、ロイシン(2分子)、チロシン 構造:下記式(4)
【0037】
【化14】
【0038】 IRνmax(KBr)/cm-1;3300(-NH), 1650(amide C=0) UVλmax(MeOH)/nm;276(ε1800) NMR;表4
【0039】
【表4】
【0040】<環状ペプチドシュードステラリンE> 外観:無色針状 融点(m.p.):168〜170℃ 旋光度:〔α〕D=−112.1°(C=0.33、メ
タノール) 分子式:C456899(M++H,HR−FAB−M
Sによる) 計算値:878.5140、実測値:878.5154 分子量:877 不飽和度:17 構成アミノ酸組成:プロリン(3分子)、グリシン(2
分子)、イソロイシン、ロイシン、バリン、フェニルア
ラニン 構造:下記式(5)
【0041】
【化15】
【0042】 IRνmax(KBr)/cm-1;3350(-NH), 1650(C=0) UVλmax(MeOH)/nm;257(ε230) NMR;(−)1 H-NMR および13C-NMR分析では、有効なデータが得られ
なかったので、α−chymotripsin処理によ
りペプチド結合を1箇所切断し、直鎖構造としたものに
ついて質量ESIMS/MSによる分析を行い構造を決
定した。
【0043】<環状ペプチドシュードステラリンF> 外観:無色針状 融点(m.p.):169〜171℃ 旋光度:〔α〕D=−58.9°(C=0.98、メタ
ノール) 分子式:C3857810(M++H,HR−FAB−M
Sによる) 計算値:785.4197、実測値:785.4181 分子量:784.9 不飽和度:15 構成アミノ酸組成:プロリン(2分子)、グリシン(2
分子)、ロイシン(2分子)、チロシン、セリン 構造:下記式(6)
【0044】
【化16】
【0045】IRνmax(KBr)/cm-1;3350(-NH), 1650(C=
0) UVλmax(MeOH)/nm;276(ε1660) NMR;表5および表6
【0046】
【表5】
【0047】
【表6】
【0048】<環状ペプチドシュードステラリンG> 外観:無色針状 融点(m.p.):265℃(分解点) 旋光度:〔α〕D=−57.7°(C=0.78、メタ
ノール) 分子式:C425789(M++H,HR−FAB−M
Sによる) 計算値:817.4248、実測値:817.4249 分子量:816.0 不飽和度:19 構成アミノ酸組成:プロリン(2分子)、フェニルアラ
ニン(2分子)、セリン、アラニン、グリシン、ロイシ
ン 構造:下記式(7)
【0049】
【化17】
【0050】 IRνmax(KBr)/cm-1;3350(-NH), 1650(C=0) UVλmax(MeOH)/nm;257(ε460) NMR;表7および表8
【0051】
【表7】
【0052】
【表8】
【0053】実施例2 実施例1で得られた環状ペプチドシュードステラリンA
〜G、比較のためのアルブチン、Cyclo(Pro−
Try−Pro−Val)(特開平6−49094号公
報記載のテトラペプチド)のチロシナーゼ活性阻害作用
およびメラニン生成阻害作用を下記試験方法により測定
した。
【0054】〔チロシナーゼ活性阻害作用試験〕 酵素溶液:マッシュルーム由来チロシナーゼ溶液(10
00単位/ml)を25μl、L−チロシン溶液(2.5
mM)を37.5μl、0.4M−HEPES緩衝液(pH
6.8)を37.5μl、エタノールを50μl、およ
び段階的濃度で調製した試料を混合し(96−well
plate)37℃で15分インキュベートした。反
応前後に475nmにおける吸光度をBIO−RADプレ
ートリーダーで測定し、次式(1)からチロシナーゼ活
性の阻害率を算出した。
【0055】
【数1】
【0056】ここで、A、Bは試料を添加したもののイ
ンキュベート前後の475nmにおける吸光度を示し、ま
たC、Dは試料を添加していないもののインキュベート
前後の475nmにおける吸光度を示している。チロシナ
ーゼ阻害活性をIC50値として算出した。
【0057】〔メラニン生成阻害作用試験〕メラニン生
成細胞としてマウスB16メラノーマ細胞を用い、培養
用6ウエルプレートに10%牛胎児血清を含むダルベッ
コ変法MEM培地を分注し、各ウエルに1〜2×105
個の細胞を接種して5%CO2、37℃の条件下で1〜
2日間培養した。次いで培地を交換した後、種々の濃度
の試料(エタノールに溶解)を添加してさらに2〜3日
間培養後、トリプシン処理により細胞を集め、メラニン
量および蛋白量を測定した。対照(1%エタノール)に
対する蛋白あたりのメラニン量よりメラニン生成阻害率
を算出した。メラニン生成阻害活性をIC50値として算
出した。
【0058】その結果、シュードステラリンA〜Gはマ
ッシュルーム由来チロシナーゼに対して強い阻害活性を
示した。この活性は、アルブチン(1.2mM)および最
近、乳酸菌(Lactobacillus helve
ticus)より単離された環状テトラペプチド(プロ
リン−チロシン−プロリン−バリン)(1.5mM)より
高い(7〜30倍)ものであった。また、シュードステ
ラリンC、D、Gについてメラニン生成阻害活性を測定
した結果、強いメラニン生成阻害活性を示した。測定結
果を表9に示す。
【0059】
【表9】
【0060】実施例3〜5 化粧品の製造 表10〜表12に示すクリーム、乳液、化粧水を製造し
た。
【0061】
【表10】 クリーム (組成) % シュードステラリンG 0.5 流動パラフィン 23.0 ワセリン 7.0 ベヘニルアルコール 1.0 ステアリン酸 2.0 ミツロウ 2.0 ソルビタンモノステアレート 3.5 ポリオキシエチレンソルビタン モノステアレート(20E.O.) 2.5 パラオキシ安息香酸ブチル 0.05 グリセリン 5.0 1,3−ブチレングリコール 5.0 パラオキシ安息香酸メチル 0.1 香料 0.15 精製水 バランス
【0062】得られたクリームは、美白効果に優れ、か
つ使用感も良好であった。
【0063】
【表11】 乳液 (組成) % シュードステラリンG 0.01 ステアリン酸 2.0 流動パラフィン 6.0 スクワラン 2.0 ソルビタンモノステアレート 1.5 ポリオキシエチレンソルビタン モノステアレート(20E.O.) 2.0 パラオキシ安息香酸ブチル 0.05 グリセリン 5.0 1,3−ブチレングリコール 5.0 パラオキシ安息香酸メチル 0.1 香料 0.15 精製水 バランス
【0064】得られた乳液は、美白効果に優れ、かつし
っとりとした使用感を有していた。
【0065】
【表12】 化粧水 (組成) % シュードステラリンG 0.05 エタノール 20.0 グリセリン 10.0 1,3−ブチレングリコール 5.0 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(50E.O.) 0.05 パラオキシ安息香酸メチル 0.1 香料 0.1 精製水 バランス
【0066】得られた化粧水は、美白効果に優れ、かつ
さっぱりとした使用感を有していた。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 7/48 38/55 AED C07K 7/66 (72)発明者 代田 幸子 東京都港区東新橋1丁目1番19号 株式会 社ヤクルト本社内 (72)発明者 宮崎 幸司 東京都港区東新橋1丁目1番19号 株式会 社ヤクルト本社内 (72)発明者 市岡 稔 東京都港区東新橋1丁目1番19号 株式会 社ヤクルト本社内 (72)発明者 横倉 輝男 東京都港区東新橋1丁目1番19号 株式会 社ヤクルト本社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1)で表される環状ペプチドシ
    ュードステラリンA。 【化1】
  2. 【請求項2】 下記式(2)で表される環状ペプチドシ
    ュードステラリンB。 【化2】
  3. 【請求項3】 下記式(3)で表される環状ペプチドシ
    ュードステラリンC。 【化3】
  4. 【請求項4】 下記式(4)で表される環状ペプチドシ
    ュードステラリンD。 【化4】
  5. 【請求項5】 下記式(5)で表される環状ペプチドシ
    ュードステラリンE。 【化5】
  6. 【請求項6】 下記式(6)で表される環状ペプチドシ
    ュードステラリンF。 【化6】
  7. 【請求項7】 下記式(7)で表される環状ペプチドシ
    ュードステラリンG。 【化7】
  8. 【請求項8】 請求項1〜7記載のシュードステラリン
    A〜G、ヘテロフィリンAおよびヘテロフィリンBから
    選ばれる1種または2種以上を有効成分とするチロシナ
    ーゼ活性阻害剤。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7記載のシュードステラリン
    A〜G、ヘテロフィリンAおよびヘテロフィリンBから
    選ばれる1種または2種以上を有効成分とするメラニン
    生成抑制剤。
  10. 【請求項10】 請求項1〜7記載のシュードステラリ
    ンA〜G、ヘテロフィリンAおよびヘテロフィリンBか
    ら選ばれる1種または2種以上を有効成分とする皮膚化
    粧料。
JP6116499A 1994-05-30 1994-05-30 環状ペプチドシュードステラリン並びにこれを含有するチロシナーゼ活性阻害剤、メラニン生成抑制剤および皮膚化粧料 Pending JPH07324095A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001001131A1 (en) * 1999-06-29 2001-01-04 New York University Screening methods for compounds that affect melanogenesis
KR100837517B1 (ko) * 2002-03-26 2008-06-12 (주)아모레퍼시픽 멜라닌 생성 억제 펩티드, 그 제조방법, 및 이를함유하는 피부 외용제 조성물
CN109265515A (zh) * 2018-02-07 2019-01-25 南通大学 一种环肽化合物及其制备方法与应用

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