JP2005126368A - 皮膚外用剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】 主としてメラニンの生成を抑制し、日焼け後の色素沈着・しみ・そばかす等の予防及び改善に有用な化粧料、外用医薬品等の美白用皮膚外用剤に関し、優れた美白効果を有し、且つ製剤中で変質することがなく、十分な薬効を有する化粧料、外用医薬品等の皮膚外用剤を提供することを課題とする。
【解決手段】 キンモクセイの抽出液又はモクレンの抽出液の少なくともいずれかを皮膚外用剤に配合させたことを特徴とする。
【選択図】 なし
【解決手段】 キンモクセイの抽出液又はモクレンの抽出液の少なくともいずれかを皮膚外用剤に配合させたことを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
本発明は、皮膚外用剤、主としてメラニンの生成を抑制し、日焼け後の色素沈着・しみ・そばかす等の予防及び改善に有用で、かつ優れた美白効果を有する化粧料、外用医薬品等の美白用皮膚外用剤に関する。
皮膚におけるしみ・そばかす等の発生機序については必ずしも十分には解明されていないが、一般にはホルモンの異常や太陽光に含まれる紫外線の刺激が原因となってメラニン色素が生合成され、これらが皮膚内に異常沈着するものと考えられている。このメラニン色素は、皮膚内では表皮基底層に存在するメラニン細胞(メラノサイト)内のメラニン生成顆粒(メラノソーム)において生合成され、生合成されたメラニンは隣接する表皮細胞へ拡散する。
このメラノサイト内におけるメラニン生成反応は、アミノ酸であるチロシンが酵素チロシナーゼの作用によりドーパキノンとなり、これが酵素的又は非酵素的に反応を進行させるものと考えられており、最終的に黒色のメラニンが生成される過程がメラニン色素の生成過程である。従って、このようなメラニン色素の生成反応の第一段階であるチロシナーゼの作用を抑制することがメラニン生成の抑制に重要である。
こうしたことから、従来より日焼け後の色素沈着・しみ・そばかす等の予防及び改善を目的に、乳液、化粧水、クリーム、ジェル、パック、洗浄料、ファンデーション、軟膏などの皮膚外用剤には、アスコルビン酸類、グルタチオン、コロイドイオウ、ハイドロキノン、胎盤抽出液などの美白成分が配合されている。
たとえばアスコルビン酸を配合するものとして、下記特許文献1や特許文献2のような出願がなされ、グルタチオンを配合するものとして、下記特許文献3のような出願がなされている。
また、アスコルビン酸、グルタチオンの他、ハイドロキノンを配合するものとして下記特許文献4のような出願がなされ、コロイドイオウを配合するものとして下記特許文献5のような出願がなされ、胎盤抽出液を配合するものとして下記特許文献6のような出願がなされている。
しかし、これらの美白成分を配合した皮膚外用剤では、美白成分の効果が十分でなかったり、或いは製剤中で変質する等して十分な薬効が得られない場合が多く、その改善が望まれていた。
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたもので、優れた美白効果を有し、且つ製剤中で変質することがなく、十分な薬効を有する化粧料、外用医薬品等の皮膚外用剤を提供することを課題とする。
本発明者等は、このような課題を解決すべく、種々の物質についてメラニン生成抑制効果を調べた結果、キンモクセイの抽出液或いはモクレンの抽出液が高いメラニン抑制作用を有していることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、キンモクセイの抽出液又はモクレンの抽出液の少なくともいずれかを皮膚外用剤に配合させたことを特徴とする。
本発明の皮膚外用剤は、チロシナーゼ活性阻害作用及びメラニン生成抑制作用を有しており、色素沈着に対し高い抑制効果を発揮し、肌のくすみ、日焼け等による皮膚の黒化、しみ、そばかすの防止及び改善等に有効となる効果がある。
本発明に用いられる抽出液は、キンモクセイ又はモクレンの葉、茎、花、樹皮、種子等を乾燥したものから、抽出溶媒を用いて抽出する。その調整方法は特に限定されていないが、たとえば種々の適当な溶媒を用いて低温若しくは室温ないし加温下で抽出される。
抽出溶媒としては、たとえば水、又はメタノール、エタノールなどの低級1価アルコール、又はグリセリン、プロピレングリコール、1,3 −ブチレングリコール等の液状多価アルコール、含水アルコール類等を単独或いは組み合わせて用いることができる。
好ましい抽出方法の例としては、含水濃度20〜80容量%のエタノール又は1,3 −ブチレングリコールを用い、室温にて1〜5日間抽出を行ったのち、濾過する方法が挙げられる。
好ましい抽出方法の例としては、含水濃度20〜80容量%のエタノール又は1,3 −ブチレングリコールを用い、室温にて1〜5日間抽出を行ったのち、濾過する方法が挙げられる。
本発明における植物抽出液の配合量は、特に限定されるものではないが、外用剤全量中、乾燥固形物量で0.0005〜5重量%が好ましい。0.0005重量%未満では本発明の効果が充分に得られない可能性があり、一方、5重量%を越えても、その増量に見合った効果の向上は認められないからである。この観点からは、0.001 〜3重量%がより好ましい。
皮膚外用剤の形態は特に限定されるものではなく、例えば、乳液、クリーム、化粧水、パック、洗浄料、ファンデーション等の化粧料や、分散液、軟膏等の外用医薬品等とすることができる。
また、皮膚外用剤の形態に応じ、上記必須成分以外に通常の化粧品や外用医薬品等の皮膚外用剤に用いられる成分、たとえば精製水、低級アルコール、多価アルコール、油性成分、粉体、界面活性剤、増粘剤、色材、防腐剤、保湿剤、香料等を、本発明の効果を損なわない範囲で用いることができる。
以下、本発明の実施例について説明する。
〔キンモクセイ抽出液の製造〕
キンモクセイの葉を乾燥して細かく砕いたもの10g に、含水濃度50容量%エタノール100ml を加え、室温にて5日間抽出を行った後、濾過し、キンモクセイ抽出液を得た。このとき、乾燥固形物量は、1.35重量%であった。
〔キンモクセイ抽出液の製造〕
キンモクセイの葉を乾燥して細かく砕いたもの10g に、含水濃度50容量%エタノール100ml を加え、室温にて5日間抽出を行った後、濾過し、キンモクセイ抽出液を得た。このとき、乾燥固形物量は、1.35重量%であった。
〔モクレン抽出液の製造〕
モクレンの葉を乾燥して細かく砕いたもの10g に、含水濃度50容量%エタノール100ml を加え、室温にて5日間抽出を行った後、濾過し、モクレン抽出液を得た。このとき、乾燥固形物量は、1.17重量%であった。
モクレンの葉を乾燥して細かく砕いたもの10g に、含水濃度50容量%エタノール100ml を加え、室温にて5日間抽出を行った後、濾過し、モクレン抽出液を得た。このとき、乾燥固形物量は、1.17重量%であった。
〔チロシナーゼ活性阻害試験〕
(試験方法)
1.細胞培養
細胞培養としては、マウス由来のB16メラノーマ培養細胞を用いた。10重量%牛胎児血清(ISN製)を含むダルベッコ改変イーグル培地(シグマ製)にB16メラノーマ細胞を懸濁し、96ウェルマイクロプレートに播種し、CO2インキュベーター(95重量%空気、5重量%二酸化炭素)内、37℃の条件下で24時間培養した。
(試験方法)
1.細胞培養
細胞培養としては、マウス由来のB16メラノーマ培養細胞を用いた。10重量%牛胎児血清(ISN製)を含むダルベッコ改変イーグル培地(シグマ製)にB16メラノーマ細胞を懸濁し、96ウェルマイクロプレートに播種し、CO2インキュベーター(95重量%空気、5重量%二酸化炭素)内、37℃の条件下で24時間培養した。
2.チロシナーゼ活性測定
24時間培養後、マイクロプレート中の培地を除去し、PBS 0.1 ml で1回洗浄した。各ウエルに0.05mlの1重量%Triton X−100 (シグマ製)を含む50mMリン酸緩衝液(pH6.8)を加えて、細胞膜を破壊し、酵素溶液とした。次に0.05mlの0.1 重量%L−DOPA(シグマ製)溶液及び0.05mlの試料溶液を、反応液の最終濃度がそれぞれ10-3w/v %(0.001 重量%)、10×10-3w/v %(0.01重量%)、100 ×10-3w/v %(0.1 重量%)となるように添加し、37℃のインキュベーターにて3時間反応させ、405nm における吸光度を測定した。植物抽出液由来の405nm における吸収を補正するため、酵素溶液の代わりに1重量%Triton X−100(シグマ製)を含む50mMリン酸緩衝液(pH6.8)を加えたマイクロプレートを用意し、同様に反応を行い、測定した。チロシナーゼ活性阻害率は植物抽出液を添加していない系を100 として計算した。また、比較例としてアルブチン(ナカライテスク製)について、チロシナーゼ活性阻害率を算出した。
24時間培養後、マイクロプレート中の培地を除去し、PBS 0.1 ml で1回洗浄した。各ウエルに0.05mlの1重量%Triton X−100 (シグマ製)を含む50mMリン酸緩衝液(pH6.8)を加えて、細胞膜を破壊し、酵素溶液とした。次に0.05mlの0.1 重量%L−DOPA(シグマ製)溶液及び0.05mlの試料溶液を、反応液の最終濃度がそれぞれ10-3w/v %(0.001 重量%)、10×10-3w/v %(0.01重量%)、100 ×10-3w/v %(0.1 重量%)となるように添加し、37℃のインキュベーターにて3時間反応させ、405nm における吸光度を測定した。植物抽出液由来の405nm における吸収を補正するため、酵素溶液の代わりに1重量%Triton X−100(シグマ製)を含む50mMリン酸緩衝液(pH6.8)を加えたマイクロプレートを用意し、同様に反応を行い、測定した。チロシナーゼ活性阻害率は植物抽出液を添加していない系を100 として計算した。また、比較例としてアルブチン(ナカライテスク製)について、チロシナーゼ活性阻害率を算出した。
(試験方法)
キンモクセイ抽出液の試験結果を図1に示し、モクレン抽出液の試験結果を図2に示し、アルブチンの試験結果を図3に示す。尚、図3にも示すように、アルブチンの溶液は、キンモクセイ抽出液及びモクレン抽出液の3倍の濃度に調整されている。図1乃至図3からも明らかなように、キンモクセイ抽出液及びモクレン抽出液のチロシナーゼ活性阻害効果は、アルブチンのチロシナーゼ活性阻害率よりも優れていた。
キンモクセイ抽出液の試験結果を図1に示し、モクレン抽出液の試験結果を図2に示し、アルブチンの試験結果を図3に示す。尚、図3にも示すように、アルブチンの溶液は、キンモクセイ抽出液及びモクレン抽出液の3倍の濃度に調整されている。図1乃至図3からも明らかなように、キンモクセイ抽出液及びモクレン抽出液のチロシナーゼ活性阻害効果は、アルブチンのチロシナーゼ活性阻害率よりも優れていた。
〔メラニン生成抑制試験〕
(試験方法)
1.細胞培養
細胞培養としてマウス由来のB16メラノーマ培養細胞を用いた。10重量%牛胎児血清(ISN製)を含むダルベッコ改変イーグル培地(シグマ製)にB16メラノーマ細胞を懸濁し、6ウェルマイクロプレートに播種し、CO2インキュベーター(95重量%空気、5重量%二酸化炭素)内、37℃の条件下で24時間培養した。
(試験方法)
1.細胞培養
細胞培養としてマウス由来のB16メラノーマ培養細胞を用いた。10重量%牛胎児血清(ISN製)を含むダルベッコ改変イーグル培地(シグマ製)にB16メラノーマ細胞を懸濁し、6ウェルマイクロプレートに播種し、CO2インキュベーター(95重量%空気、5重量%二酸化炭素)内、37℃の条件下で24時間培養した。
2.メラニン生成量の測定
24時間培養後、マイクロプレート中の培地を除去し、予めキンモクセイ抽出液及びモクレン抽出液の最終濃度がそれぞれ10-4w/v %(0.0001重量%)、10×10-4w/v %(0.001 重量%)、100 ×10-4w/v %(0.01重量%)となるように添加された10重量%牛胎児血清(ISN製)を含むダルベッコ改変イーグル培地(シグマ製)を加えて、CO2インキュベーター(95重量%空気、5重量%二酸化炭素)内、37℃の条件下で7日間培養した。培地を除去し、PBS 0.1 ml で1回洗浄した後、0.2ml の3N水酸化ナトリウム溶液を加えて、細胞を完全に溶解した。この細胞溶解液の405nm における吸光度を測定した。標準メラニンに合成メラニン(シグマ製)を用いて検量線を作成し、メラニン量を求めた。また、細胞溶解液中のタンパク質量はプロテインアッセイ(バイオラッド製)を用いて求めた。メラニン生成量はタンパク質量あたりのメラニン量で示した。比較例としてアルブチン(ナカライテスク製)について、メラニン量を求めた。
24時間培養後、マイクロプレート中の培地を除去し、予めキンモクセイ抽出液及びモクレン抽出液の最終濃度がそれぞれ10-4w/v %(0.0001重量%)、10×10-4w/v %(0.001 重量%)、100 ×10-4w/v %(0.01重量%)となるように添加された10重量%牛胎児血清(ISN製)を含むダルベッコ改変イーグル培地(シグマ製)を加えて、CO2インキュベーター(95重量%空気、5重量%二酸化炭素)内、37℃の条件下で7日間培養した。培地を除去し、PBS 0.1 ml で1回洗浄した後、0.2ml の3N水酸化ナトリウム溶液を加えて、細胞を完全に溶解した。この細胞溶解液の405nm における吸光度を測定した。標準メラニンに合成メラニン(シグマ製)を用いて検量線を作成し、メラニン量を求めた。また、細胞溶解液中のタンパク質量はプロテインアッセイ(バイオラッド製)を用いて求めた。メラニン生成量はタンパク質量あたりのメラニン量で示した。比較例としてアルブチン(ナカライテスク製)について、メラニン量を求めた。
(試験結果)
キンモクセイ抽出液の試験結果を図4に示し、モクレン抽出液の試験結果を図5に示し、アルブチンの試験結果を図6に示す。図4及び図6からも明らかなように、キンモクセイ抽出液及びモクレン抽出液のメラニン生成抑制効果は、アルブチンのメラニン生成抑制効果よりも優れていた。
キンモクセイ抽出液の試験結果を図4に示し、モクレン抽出液の試験結果を図5に示し、アルブチンの試験結果を図6に示す。図4及び図6からも明らかなように、キンモクセイ抽出液及びモクレン抽出液のメラニン生成抑制効果は、アルブチンのメラニン生成抑制効果よりも優れていた。
〔美白効果試験1〕
上記のとおり、チロシナーゼ活性阻害剤及びメラニン合成抑制剤であるキンモクセイ抽出液及びモクレン抽出液のうち、キンモクセイ抽出液を配合したクリームを下記のような製造方法にて調製し、その美白効果を確認した。
上記のとおり、チロシナーゼ活性阻害剤及びメラニン合成抑制剤であるキンモクセイ抽出液及びモクレン抽出液のうち、キンモクセイ抽出液を配合したクリームを下記のような製造方法にて調製し、その美白効果を確認した。
(クリームの調製)
スクワレン、セチルイソオクタノエート、及びマイクロクリスタリンワックスを加熱溶解後、粘土鉱物、POEグリセロールトリイソステアリン酸エステル(界面活性剤)を加え、70℃に保ち、均一に分散・溶解して油性ゲルを得た。
スクワレン、セチルイソオクタノエート、及びマイクロクリスタリンワックスを加熱溶解後、粘土鉱物、POEグリセロールトリイソステアリン酸エステル(界面活性剤)を加え、70℃に保ち、均一に分散・溶解して油性ゲルを得た。
次に、キンモクセイ抽出液を所定濃度となるように精製水に溶解し、70℃に加温した後、油性ゲルの中へ十分に攪拌しながらゆっくりと添加した。ホモミキサーで均一に混合した後、脱気、30℃まで冷却し、クリームを得た。
(クリームの処方例)
このようにして得られたクリームの組成及び配合比は次のとおりである。
組成 配合比(重量%)
スクワレン 20%
セチルイソオクタノエート 8.5%
マイクロクリスタリンワックス 1%
粘土鉱物 1.3%
POEグリセロール
トリイソステアリン酸エステル 0.2%
キンモクセイ抽出液 1%
水 残量
このようにして得られたクリームの組成及び配合比は次のとおりである。
組成 配合比(重量%)
スクワレン 20%
セチルイソオクタノエート 8.5%
マイクロクリスタリンワックス 1%
粘土鉱物 1.3%
POEグリセロール
トリイソステアリン酸エステル 0.2%
キンモクセイ抽出液 1%
水 残量
(比較例)
組成 配合比(重量%)
スクワレン 20%
セチルイソオクタノエート 8.5%
マイクロクリスタリンワックス 1%
粘土鉱物 1.3%
POEグリセロール
トリイソステアリン酸エステル 0.2%
水 残量
組成 配合比(重量%)
スクワレン 20%
セチルイソオクタノエート 8.5%
マイクロクリスタリンワックス 1%
粘土鉱物 1.3%
POEグリセロール
トリイソステアリン酸エステル 0.2%
水 残量
(試験方法)
被験クリーム1品につき女性(25〜45歳)15名をパネルとし、毎日朝と夜の2回、3ケ月間にわたって洗顔後に被験クリームの適量を顔面に塗布した。塗布による美肌効果を以下の基準によって評価した。
被験クリーム1品につき女性(25〜45歳)15名をパネルとし、毎日朝と夜の2回、3ケ月間にわたって洗顔後に被験クリームの適量を顔面に塗布した。塗布による美肌効果を以下の基準によって評価した。
(評価基準)
〔評価〕 〔内容〕
有効 肌のくすみが目立たなくなった。
やや有効 肌のくすみがあまり目立たなくなった。
無効 使用前と変化なし
〔評価〕 〔内容〕
有効 肌のくすみが目立たなくなった。
やや有効 肌のくすみがあまり目立たなくなった。
無効 使用前と変化なし
(試験結果)
表1に美白効果試験1の結果を示す。尚、表1において、実施例1はキンモクセイ抽出液を配合した上記処方例のクリームであり、比較例1はキンモクセイ抽出液を配合しない上記処方例のクリームである。
表1に美白効果試験1の結果を示す。尚、表1において、実施例1はキンモクセイ抽出液を配合した上記処方例のクリームであり、比較例1はキンモクセイ抽出液を配合しない上記処方例のクリームである。
表1からも明らかなように、キンモクセイ抽出液を配合したクリームを用いることにより、肌のくすみ等の発生を防止し、改善することができ、使用者を美しい肌にしうることが明らかとなった。
〔美白効果試験2〕
上記のとおり、チロシナーゼ活性阻害剤及びメラニン合成抑制剤であるキンモクセイ抽出液を配合した化粧水を次のような製法により調製し、その美白効果を試験した。
上記のとおり、チロシナーゼ活性阻害剤及びメラニン合成抑制剤であるキンモクセイ抽出液を配合した化粧水を次のような製法により調製し、その美白効果を試験した。
(化粧水の調製)
界面活性剤POE(20)オレイルアルコールエーテル、増粘剤メチルセルロース、及びクインスシード、エタノールを含有する化粧水基剤を調製し、所定濃度のキンモクセイ抽出液を添加した。
界面活性剤POE(20)オレイルアルコールエーテル、増粘剤メチルセルロース、及びクインスシード、エタノールを含有する化粧水基剤を調製し、所定濃度のキンモクセイ抽出液を添加した。
(化粧水の処方例)
得られた化粧水の組成及び配合比は次のとおりである。
組成 配合比(重量%)
POE(20)オレイルアルコールエーテル 0.5%
メチルセルロース 0.2%
クインスシード 0.1%
エタノール 10%
キンモクセイ抽出液 1%
水 残量
得られた化粧水の組成及び配合比は次のとおりである。
組成 配合比(重量%)
POE(20)オレイルアルコールエーテル 0.5%
メチルセルロース 0.2%
クインスシード 0.1%
エタノール 10%
キンモクセイ抽出液 1%
水 残量
(比較例)
組成 配合比(重量%)
POE(20)オレイルアルコールエーテル 0.5%
メチルセルロース 0.2%
クインスシード 0.1%
エタノール 10%
水 残量
組成 配合比(重量%)
POE(20)オレイルアルコールエーテル 0.5%
メチルセルロース 0.2%
クインスシード 0.1%
エタノール 10%
水 残量
(試験方法)
被験クリーム1品につき女性(25〜45歳)15名をパネルとし、毎日朝と夜の2回、3ケ月間にわたって洗顔後に被験化粧水の適量を顔面に塗布した。塗布による美肌効果を以下の基準によって評価した。
被験クリーム1品につき女性(25〜45歳)15名をパネルとし、毎日朝と夜の2回、3ケ月間にわたって洗顔後に被験化粧水の適量を顔面に塗布した。塗布による美肌効果を以下の基準によって評価した。
(評価基準)
〔評価〕 〔内容〕
有効 肌のくすみが目立たなくなった。
やや有効 肌のくすみがあまり目立たなくなった。
無効 使用前と変化なし
〔評価〕 〔内容〕
有効 肌のくすみが目立たなくなった。
やや有効 肌のくすみがあまり目立たなくなった。
無効 使用前と変化なし
(試験結果)
表2に美白効果試験2の結果を示す。尚、表2において、実施例2はキンモクセイ抽出液を配合した上記処方例の化粧水であり、比較例2はキンモクセイ抽出液を配合しない上記処方例の化粧水である。
表2に美白効果試験2の結果を示す。尚、表2において、実施例2はキンモクセイ抽出液を配合した上記処方例の化粧水であり、比較例2はキンモクセイ抽出液を配合しない上記処方例の化粧水である。
表2の結果からも明らかなように、キンモクセイ抽出液を配合した化粧水を用いることにより、肌のくすみ等の発生を防止し、改善することができ、使用者を美しい肌にしうることが明らかとなった。
〔官能評価試験〕
美白効果試験1,2で調製したキンモクセイ抽出液を配合したクリーム(実施例1)及び化粧水(実施例2)の使用感を評価した。
美白効果試験1,2で調製したキンモクセイ抽出液を配合したクリーム(実施例1)及び化粧水(実施例2)の使用感を評価した。
(試験方法)
被験クリーム及び化粧水1品につき女性(23〜48歳)15名をパネルとし、1週間にわたって使用した後の被験品の特性を評価した。評価は、アンケートの「肌へのなじみがよい」と回答した人数で示した。
被験クリーム及び化粧水1品につき女性(23〜48歳)15名をパネルとし、1週間にわたって使用した後の被験品の特性を評価した。評価は、アンケートの「肌へのなじみがよい」と回答した人数で示した。
表3に官能評価の結果を示す。
表3に示すように、実施例1及び2では、比較例1及び2に比べて「肌へのなじみがよい」と回答した人が約2倍であった。
本発明の皮膚外用剤は、主としてメラニンの生成を抑制し、日焼け後の色素沈着・しみ・そばかす等の予防及び改善に有用で、かつ優れた美白効果を有する化粧料に適用することができ、また外用医薬品等の美白用皮膚外用剤に適用することができる。
Claims (4)
- キンモクセイの抽出液又はモクレンの抽出液の少なくともいずれかを配合したことを特徴とする皮膚外用剤。
- キンモクセイの抽出液又はモクレンの抽出液の少なくともいずれかの配合量が、外用剤全量中、乾燥固形物量で0.0005〜5.0 重量%である請求項1記載の皮膚外用剤。
- キンモクセイの抽出液又はモクレンの抽出液の少なくともいずれかを配合したことを特徴とする美白用皮膚外用剤。
- キンモクセイの抽出液又はモクレンの抽出液の少なくともいずれかの配合量が、外用剤全量中、乾燥固形物量で0.0005〜5.0 重量%である請求項3記載の美白用皮膚外用剤。
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- 2003-10-23 JP JP2003363590A patent/JP2005126368A/ja not_active Withdrawn
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