JPH07323488A - バッグ状容器の製造方法 - Google Patents

バッグ状容器の製造方法

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JPH07323488A
JPH07323488A JP6141141A JP14114194A JPH07323488A JP H07323488 A JPH07323488 A JP H07323488A JP 6141141 A JP6141141 A JP 6141141A JP 14114194 A JP14114194 A JP 14114194A JP H07323488 A JPH07323488 A JP H07323488A
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Japan
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bag
seal bar
shaped container
temperature
mold
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JP6141141A
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English (en)
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Hiroshi Aoyama
宏 青山
Michio Oiwa
三千雄 大岩
Tatsuaki Kamimura
達明 上村
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SHIOTANI M S KK
Tokan Kogyo Co Ltd
Original Assignee
SHIOTANI M S KK
Tokan Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 [目的] 中間位置を剥離可能に接合したバッグ状容器
を1工程で製造する方法を提供することを目的とする。 [構成] 開閉可能な金型43に一対のエアシリンダ4
5を互いに対向するように設けておき、この金型43内
においてパリソン40をブロー成形して2液用バッグ1
0を成形する際に、両側のエアシリンダ45によってシ
ールバー46を互いに近接するように突出させ、中間の
接合部15を接合させて内部空間を2分割したものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はバッグ状容器の製造方法
に係り、とくに合成樹脂によって成形されるバッグ状容
器であって、医療用の輸液等を充填するのに用いて好適
なバッグ状容器の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば特開平4−242647号公報に
は、偏平なプラスチック製ブロー成形容器の対向する内
壁に帯状に溶着された剥離可能な仕切部によってによっ
て複数の分室を容器に形成するとともに、仕切部を形成
する溶着部位あるいはその近傍のフィルムの多層構造の
部分の内層の素材を外層および他の部位の素材と異なる
ようにし、2つの分室にそれぞれ別々の輸液を充填する
とともに、必要に応じて溶着部位を互いに剥離し、これ
によって2室の輸液を混合するようにした医療用容器が
提案されている。
【0003】このような容器によれば、2種類の輸液を
互いに別々に分室に充填した状態で供給することができ
るとともに、使用時に仕切部を分離して2つの分室を互
いに連通させることにより、2種類の輸液を混合するこ
とができ、輸液を容器から出すことなく混合してそのま
ま使用できるという利点をもたらす。従って輸液の供給
に用いた場合には、細菌の汚染等の問題を生ずることが
なくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のこの種のブロー
成形されたバッグ状の容器においては、パリソンを金型
内でブロー成形してバッグ状の容器を成形するととも
に、この後にブロー成形用金型からバッグ状容器を取出
し、別の工程でこの容器の中間部分をシールして2室を
形成するようにしていた。従ってバッグ状容器を製造す
る工程が2工程になっていた。そして別工程でセンター
シールを行なうと、接合部にしわが出来たり、空気だま
りが出来て剥離強度が不均一になり、剥離に支障をきた
すとともに、成形された容器の寸法も狂って自動充填性
が低下するという問題があった。またブロー成形装置の
他に、中間部分をセンターシールするための装置を必要
とし、これによって装置が大掛りになる欠点がある。
【0005】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たものであって、1つの工程でブロー成形と同時に中間
部分を接合して内部空間を複数の部屋に分割するように
したバッグ状容器の製造方法を提供することを目的とす
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、バッグ状
容器を合成樹脂によって成形する方法であって、内部空
間を複数の部屋に分割するように中間位置に少なくとも
その内表面が2種類の樹脂材料の混合体から成る層を互
いに対向するように形成し、成形用金型のキャビティ内
に突出するシールバーによって前記2種類の樹脂の内の
冷却過程の凝固点の低い樹脂の凝固点より高く、冷却過
程の凝固点の高い樹脂の凝固点より低い温度で前記中間
位置を接合するようにしたことを特徴とするバッグ状容
器の製造方法に関するものである。
【0007】第2の発明は、上記第1の発明において、
前記2種類の樹脂の混合体がポリエチレンとポリプロピ
レンの混合体から構成され、融液より固化する125〜
100℃の範囲の温度で前記中間位置を接合することを
特徴とするバッグ状容器の製造方法に関するものであ
る。
【0008】第3の発明は、上記第1の発明において、
シールバーの温度調整、シールバーに加わる圧力調整、
シールバーによるシール時間調整をそれぞれ行ないなが
ら前記シールバーによって前記中間位置を接合するよう
にしたことを特徴とするバッグ状容器の製造方法に関す
るものである。
【0009】
【作用】第1の発明によれば、成形用金型によって成形
されるバッグ状容器は、この成形時にその中間部分がシ
ールバーによってシールされて接合されることになり、
これによって内部空間が複数の部屋に分割されたバッグ
状容器が得られるようになる。なおシールバーは互いに
対向するように両側に設けてもよく、あるいはまた片側
に設け、反対側の金型の表面に圧着するように移動させ
てもよい。
【0010】第2の発明は、ポリエチレンとポリプロピ
レンの混合体から成る層が中間位置であってその内表面
に互いに対向するように形成されており、シールバーに
よってこの部分を125〜100℃の範囲の温度で溶着
することによって接合されるようになる。
【0011】第3の発明によれば、シールバーの温度と
シールバーに加わる圧力とシールバーによるシール時間
がそれぞれ調整された状態で中間位置の接合が行なわれ
る。
【0012】
【実施例】図1および図2は本発明の一実施例に係る方
法によって製造されたバッグ状容器を示すものであっ
て、このバッグ状容器は2液用バッグ10から成り、ブ
ロー成形によって成形されたものである。そしてこのバ
ッグ10の上部には口部11が筒状に形成されるととも
に、この口部11の上端にはフランジ12が形成される
ようになっている。またこのバッグ10の下端側には吊
下げ部13が形成されるとともに、この吊下げ部13に
はフックを挿通させる円形孔14が形成されるようにな
っている。そして吊下げ部13の側部には斜めに口部2
1が筒状に形成されるとともに、この口部21の先端に
フランジ22が形成されている。
【0013】このようなブロー成形された2液用バッグ
10はその中間位置において互いに対向する壁面が図2
に示すように融着され、接合部15を構成している。そ
してこの接合部15によってバッグ10の内部空間が2
分割され、上側空間16と下側空間17とから構成され
ている。しかもこのような2液用バッグ10は図2に示
すように、2層構造をなしており、外層19と内層20
の2層構造にになっている。接合部15においては内層
20の部分が互いに熱溶着されてシールされている。
【0014】このようなバッグ状容器を構成する外層1
9は低密度ポリエチレンから構成されている。これに対
して内層20は低密度ポリエチレンとポリプロピレンの
混合体から構成されており、本実施例においてはポリエ
チレンが80%であってポリプロピレンが20%のブレ
ンド比になっている。また外層19と内層20の比率は
93%対7%の割合になっている。
【0015】内層20を構成するポリエチレンとポリプ
ロピレンのブレンド比は種々に変更可能であって、ポリ
エチレンが10〜95%の範囲内であって、ポリプロピ
レンが90〜5%の範囲内で任意に選択可能である。ま
た外層19と内層20の比率は必ずしも上記の比率であ
る必要がなく、外層を0〜98%とし、内層を100〜
2%の範囲内とすることが可能である。すなわち内層2
0を構成する組成の高分子組成物のみによってこのバッ
グ10の全体を構成するようにしてもよい。
【0016】図3はこのようなバッグ状容器10を製造
するためのパリソンを成形するダイを示している。この
パリソン成形用ダイ24はその中心部がコア25から構
成されるとともに、このコア25の外側に中間ガイド2
6が配され、中間ガイド26の外側には外側ケース27
が配されるようになっている。
【0017】外側ケース27には外側樹脂注入口30と
内側樹脂注入口31とがそれぞれ設けられている。そし
て外側樹脂注入口30は外側ケース27と中間ガイド2
6との間の隙間を構成するスリット32に連通されるよ
うになっている。これに対して内側樹脂注入口31は中
間ガイド26を貫通し、中間ガイド26とコア25との
間の隙間に形成されているスリット33に連通されるよ
うになっている。そして外側のスリット32と内側のス
リット33は下端側において合流するとともに、口金3
4の内側に形成されているスリット35に連通されてい
る。
【0018】次にこのようなパリソン成形用ダイ24に
よって押出し成形されるパリソン40から2液用バッグ
10を成形するための金型について説明すると、図4に
示すように金型43は左右に互いに分割可能になってお
り、その内側の凹部がキャビティ44を構成している。
そして左右の金型はそれぞれエアシリンダ45を備え、
これらのエアシリンダ45のピストンロッドにはシール
バー46が設けられるようになっている。
【0019】シールバー46にはヒータ47が設けられ
ており、このヒータ47によってシールバー46を加熱
するようにしている。すなわちヒータ47はヒータ駆動
回路48に接続されるとともに、このヒータ駆動回路4
8がコントローラ49によって制御されるようになって
いる。またシールバー46には熱電対51が埋設され、
この熱電対51によってシールバー46の温度が検出さ
れ、コントローラ49に供給されるようになっている。
コントローラ49はさらに制御弁50を制御するように
している。制御弁50は一対の金型43に組込まれてい
るエアシリンダ45内への空気の供給と遮断およびその
圧力を制御するためのものである。
【0020】次に以上のようなパリソン成形用ダイ24
を用いてパリソン40を成形するとともに、このパリソ
ン40によって2液用バッグ10を成形する動作につい
て説明する。まずパリソン成形用ダイ24の外側樹脂注
入口30からポリエチレン樹脂の溶融体を押出す。これ
に対してダイ24の内側樹脂注入口31からは、ポリエ
チレンとポリプロピレンの混合物の溶融体を押出す。こ
れら2種類の溶融樹脂はそれぞれスリット32、33を
通り、それらの先端部においてスリット35のところで
合流され、互いに2層構造をなすパリソン40(図4参
照)を押出すようになる。
【0021】パリソン40は互いに左右に開かれた金型
43内に導入されるとともに、金型43が図4に示す状
態から図5に示す状態に変化し、型閉じが行なわれる。
これによってパリソン40の上下の部分は金型43によ
って押えられるとともに、このパリソン40の上部側お
よび下部側からは空気供給源53を通して圧縮空気がパ
リソン40内に導入される。これによって内部が中空に
なっている2液用バッグ10が成形される。しかもこの
ような成形の際であって金型43を開く前に、左右のエ
アシリンダ45が互いに作動され、これによって両側の
エアシリンダ45のシールバー46が互いに近接するよ
うに前進する。シールバー46はヒータ駆動回路48で
駆動されるヒータ47によって予め所定の温度に加熱さ
れている。従って左右から互いに近接するように前進す
るシールバー46によって、このような2液用バッグ1
0の中間の接合部15を互いに溶着して接合する。また
このときのシールバー46の圧着力および圧着時間はコ
ントローラ49によって制御弁50を制御することによ
り調整される。
【0022】上述の如くこの2液用バッグ10の内層2
0はポリエチレンとポリプロピレンとの混合体から構成
されている。そしてシールバー46による加圧は低密度
ポリエチレンの冷却過程の凝固点である100℃よりも
高い温度であって、ポリプロピレンの冷却過程の凝固点
である125℃よりも低い温度であって、好ましくは1
05〜120℃の範囲の温度でシールバー46によって
溶着して接合されるようになっている。なおシール温度
として、とくに110〜115℃の温度とすることが好
ましい。
【0023】シールバー46による接合部15の溶着の
温度を高くすると接合部15の接合の融着力は大きくな
るものの、使用時における剥離が困難になる。これに対
して低い温度にすると、使用時に剥離する際に小さな力
で接合部15が剥離できるものの、接合部15の溶着強
度が小さいために、使用する前に接合部15が互いに剥
離する可能性がある。
【0024】このような剥離に要する力を測定するため
に、図1において鎖線56で示すように接合部15を横
切るように短冊状に切断して図6に示すような切断片を
取出す。この切断片は接合部15の上下の部分を少しず
つ残した状態で幅15mmに切出したものである。そし
てその高さ方向の中間位置に接合部15が存在するよう
にする。このような試験片の上端を横に引張ったときの
剥離力、すなわち接合部15を剥離するのに要する力が
100〜500gf/15mm幅、とくに150〜40
0gf/15mm幅となるようにすることが好ましい。
このような剥離力で剥離するような接合部15を形成す
ることによって、使用前に接合部15が不測に剥離する
ことがなくなるとともに、使用時における剥離が容易に
行なわれ、互いに相矛盾する要求を満たす接合強度を有
する接合部15を有するバッグ状容器10を提供できる
ようになる。
【0025】あるいはまた図1において鎖線58で示す
ような断面積が例えば100cm2の円板を用意する。
そしてバッグ状容器10の上側空間16と下側空間17
とにそれぞれ所定の量の液体を充填しておき、円板58
を容器10の上から静かに押す。そしてこの円板58を
押す押圧力が5〜50gfの間の力で接合部15が剥離
するような接合部15とする。より好ましくは円板58
を押す強度が15〜25kgfの力で接合部15が剥離
して上側空間16と下側空間17とが互いに連通するよ
うに剥離するのが好ましい。従ってこのような剥離強度
を有するようにシールバー46による接合部15の溶着
を行なえばよい。
【0026】ポリエチレンの冷却過程の凝固点よりも高
い温度であってポリプロピレンの冷却過程の凝固点より
も低い温度でシールバー46により接合部15を溶着す
ると、内層20を構成する2つの高分子材料の内のポリ
エチレンのみが溶融するとともに、ポリプロピレンは溶
融しない。従って完全な熱溶着よりも低い接合力で溶着
することが可能になる。従ってポリエチレンのブレンド
比を高めることによって、接合部15の融着力を高める
ことが可能になるとともに、ポリプロピレンのブレンド
比を高めると、接合部15の融着力が弱くなる。従って
内層20を構成するポリエチレンとポリプロピレンのブ
レンド比によって融着力を調整することも可能になる。
【0027】図7はコントローラ49およびヒータ駆動
回路48によってヒータ47を制御してシールバー46
の温度を55℃にして一対の金型43の型閉じからの遅
延時間に対するシール強度の変化を測定した結果を示し
ている。ここでは空気供給源53からパリソン40内に
吹込まれる空気の圧力に応じて、シール強度が大きく変
化することが明確に示されている。すなわちパリソン4
0内に印加される空気圧が高いほど、型閉じの時点から
のセンターシール遅延時間を短くできるようになり、3
kg/cm2 の圧力の場合には、センターシール遅延時
間が2.1〜2.15秒で目標とする強度域に達するの
に対し、圧力が低くなるに従ってセンタシール遅延時間
を長くしなければ目標とする強度域に収まらないことが
示されている。
【0028】図8は同様の方法でヒータ47を制御して
シールバー46の温度を75℃とし、3kg/cm2
低圧ブローと2kg/cm2 の低圧ブローを行なったと
きの結果を示している。この結果から明らかなように、
3kg/cm2 の空気圧の方が2kg/cm2 の空気圧
の場合よりもセンターシール遅延時間を短くすることが
できるものの、強度変化の勾配は2kg/cm2 の方が
緩かなために、センターシール遅延時間の幅を広くして
目標とする強度域に収めるための制御が容易になる。
【0029】一般にパリソン40内に印加される空気圧
がより低圧の場合の方が目標とする強度域により確実に
収まる傾向にある。パリソン40内に吹込まれる空気圧
が低圧の場合には、パリソン40が内圧によって押出さ
れるときの金型43あるいはシールバー46への密着度
が低く、このためにシールバー46を通しての熱の移動
がゆっくりと行なわれるために、温度の低下が遅れるこ
とによるものと推定される。
【0030】図7および図8に示す実験結果から、シー
ルバー46の温度を75℃に保つ方が55℃に保つ場合
よりも目標とするシール強度の範囲内にするための制御
を容易に達成することができることが判明した。本実施
例に係る2液用バッグ10はとくに3kg/cm2 の低
圧ブローを行なって接合部15を接合したものである。
【0031】このような2液用バッグ10の接合部15
の融着力のばらつきを少なくするためには、次のような
対策を行なえばよい。まずシールバー46の温度に関し
ては、適切な容量のヒータ47を選択するとともに、ヒ
ータ駆動回路48によって最適な温度制御を行なうとと
もに、ヒートパイプ等の活用によって、設定値±1℃以
内にコントロールすることが好ましい。またシールバー
46の圧着力については、シリンダ45に供給される圧
縮空気の供給路にサージタンクを設け、設定圧±0.1
kg/cm2 以内に調整することが好ましい。またこの
ブロー成形装置の環境温度および空気供給源53によっ
てパリソン40内に吹込まれるブローエアの温度のばら
つきは、パリソン40に対して直接影響を与える。環境
温度については最適な設備によって、設定値±1℃以内
に調整するとともに、空気供給源53からパリソン40
内に吹込まれる空気はその流路内にヒータを設け、設定
値±1℃以内に調整することがより好ましい。
【0032】このような構造の2液用バッグ10によれ
ば、接合部15のところで互いに2分割された上側空間
16と下側空間17とにそれぞれ2種類の輸液を充填
し、この状態で供給することが可能になる。そして使用
時において比較的小さな力を加え、接合部15を剥離す
ることによって、上側空間16と下側空間17にそれぞ
れ充填されている輸液を混合してそのままの状態で使用
することができる。すなわち2種類の輸液を別の容器に
取出して混合する必要がなく、これによって輸液の汚損
や細菌の汚染が防止される。
【0033】本実施例に係るバッグ状容器の製造方法に
よれば、図4および図5に示すように、パリソン40を
用いてバッグ状容器10をブロー成形する金型43内に
エアシリンダ45を設けておき、それらのシールバー4
6をを互いに対向するように突出させて接合部15を接
合して溶着するようにしている。従ってブロー成形時に
接合部15の接合をも同時に接合することが可能にな
り、2液用バッグ10の製造プロセスが1工程で済むよ
うになる。また金型から取出した後に接合部15を接合
する必要がなくなるために、後から接合するための装置
が必要でなくなり、これによって製造装置の簡素化を図
ることが可能になる。
【0034】一般に金型43から取出した後にセンター
シールを行なうと、接合部15にしわが入って剥離によ
る開封が困難になる。また後から接合部15のシールを
行なうと接合部に空気が溜って液漏れを生ずる可能性が
ある。さらにはブロー成形と別工程での後からのセンタ
ーシールによれば、2工程間の間にバッグの高さ方向の
寸法が伸びる傾向にあり、これによって自動充填機でこ
のバッグ状容器内に輸液を充填するときに自動充填の際
のトラブルの原因になる。
【0035】本実施例のようなバッグ状容器10の製造
方法によれば、センターシールをブロー成形の際に金型
43内で同時に行なうようにしているために、接合部1
5にしわが入ることが回避される。また接合部15に空
気だまりが生ずることがなく、液漏れが防止される。さ
らには単一工程で行なうために出来上ったバッグ状容器
10の寸法精度が高く、これによって自動充填機による
自動充填を円滑に行なうことが可能になる。
【0036】
【発明の効果】第1の発明は、内部空間を複数の部屋に
分割するように中間位置に少なくともその内表面が2種
類の樹脂材料の混合体から成る層を互いに対向するよう
に形成し、成形用金型のキャビティ内に突出するシール
バーによって2種類の樹脂の内の冷却過程の凝固点の低
い樹脂の凝固点より高く、冷却過程の凝固点の高い樹脂
の凝固点より低い温度で中間位置を接合するようにした
ものである。
【0037】従ってこのバッグ状容器を製造する金型内
においてシールバーを用いて2種類の樹脂材料の混合体
から成る層を互いに接合して内部空間を複数の部屋に分
割することが可能になる。従って成形と中間部の接合の
工程とを一挙に行なうことが可能になり、これによって
工程の短縮化を図ることが可能になる。また後から接合
部を成形するための装置が不要になり、これによってバ
ッグ状容器の製造装置の簡潔化を図ることが可能にな
る。
【0038】また本発明によれば、バッグ状容器を成形
する金型内においてシールを行なって内部空間を複数の
部屋に分割するようにしているために、接合部にしわが
入り難く、開封が困難になったり、空気だまりが出来て
液漏れを生じたりするトラブルを解消できる。また単一
の工程で接合を行なうことができるために、成形された
バッグ状容器の寸法精度が高くなって自動充填が円滑に
行なえるようになる。
【0039】第2の発明は、2種類の樹脂の混合体がポ
リエチレンとポリプロピレンの混合体から構成され、融
液より固化する125〜100℃範囲の温度で中間位置
を接合するようにしたものである。従って125〜10
0℃の温度で中間位置を接合することによって、ポリエ
チレンのみが溶融してポリプロピレンが溶融しない状態
で中間位置が接合されることになり、比較的小さな力で
剥離可能に中間位置の接合が行なわれる。
【0040】第3の発明は、シールバーの温度調整と、
シールバーに加わる圧力調整と、シールバーによるシー
ル時間調整とをそれぞれ行ないながらシールバーによっ
て中間位置を接合するようにしたものである。従ってこ
れらの温度調整、圧力調整および時間調整によって、中
間位置の接合強度のばらつきをより少なくし、接合部の
剥離強度をより安定な値とすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バッグ状容器の正面図である。
【図2】バッグ状容器の縦断面図である。
【図3】2層構造のパリソンを成形するパリソン成形用
ダイの縦断面図である。
【図4】バッグ状容器を成形する金型が開かれた状態の
縦断面図である。
【図5】同閉じられた状態の縦断面図である。
【図6】剥離強度のテストを行なっている状態の外観斜
視図である。
【図7】シールバーの温度を55℃にしてシールしたと
きのシール強度の変化を示すグラフである。
【図8】シールバーの温度を75℃としたときのシール
強度の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
10 2液用バッグ 11 口部 12 フランジ 13 吊下げ部 14 円形孔 15 接合部 16 上側空間 17 下側空間 19 外層 20 内層 24 パリソン成形用ダイ 25 コア 26 中間ガイド 27 外側ケース 30 外側樹脂注入口 31 内側樹脂注入口 32 スリット 33 スリット 34 口金 35 スリット 40 パリソン 43 金型 44 キャビティ(凹部) 45 エアシリンダ 46 シールバー 47 ヒータ 48 ヒータ駆動回路48 49 コントローラ 50 制御弁 51 熱電対 53 空気供給源 56 鎖線 58 円板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バッグ状容器を合成樹脂によって成形する
    方法であって、 内部空間を複数の部屋に分割するように中間位置に少な
    くともその内表面が2種類の樹脂材料の混合体から成る
    層を互いに対向するように形成し、 成形用金型のキャビティ内に突出するシールバーによっ
    て前記2種類の樹脂の内の冷却過程の凝固点の低い樹脂
    の凝固点より高く、冷却過程の凝固点の高い樹脂の凝固
    点より低い温度で前記中間位置を接合するようにしたこ
    とを特徴とするバッグ状容器の製造方法。
  2. 【請求項2】前記2種類の樹脂の混合体がポリエチレン
    とポリプロピレンの混合体から構成され、融液より固化
    する125〜100℃の範囲の温度で前記中間位置を接
    合することを特徴とする請求項1に記載のバッグ状容器
    の製造方法。
  3. 【請求項3】シールバーの温度調整、シールバーに加わ
    る圧力調整、シールバーによるシール時間調整をそれぞ
    れ行ないながら前記シールバーによって前記中間位置を
    接合するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の
    バッグ状容器の製造方法。
JP6141141A 1994-05-31 1994-05-31 バッグ状容器の製造方法 Pending JPH07323488A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007516137A (ja) * 2003-06-11 2007-06-21 サーモジェネシス コーポレイション 血液製剤を入れるための耐破断性ブロー成形冷凍バッグ
WO2014104281A1 (ja) * 2012-12-28 2014-07-03 味の素株式会社 複室容器
JP2015027414A (ja) * 2012-12-28 2015-02-12 エイワイファーマ株式会社 複室容器

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Effective date: 20040428