JPH07323400A - プレス型及びその製造方法 - Google Patents

プレス型及びその製造方法

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JPH07323400A
JPH07323400A JP12255494A JP12255494A JPH07323400A JP H07323400 A JPH07323400 A JP H07323400A JP 12255494 A JP12255494 A JP 12255494A JP 12255494 A JP12255494 A JP 12255494A JP H07323400 A JPH07323400 A JP H07323400A
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JP
Japan
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die
panel
frame
press
press die
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JP12255494A
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English (en)
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Masaharu Ito
雅晴 伊藤
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は所望の形状に加工されたパネルをプレ
ス型として用いることにより、プレス型の当接面の形状
出し工程を不要とし、製造コストの低減を図ることを目
的とする。 【構成】固設された下フレーム1と、この下フレーム1
に対向して配置され前記下フレーム1の方向に移動自在
な上フレーム2と、所望の形状に成形されたパネルの抜
き線より切断され分離された一方のパネルを上型12と
して前記上フレームに、他方のパネルを下型11として
下フレームにそれぞれ配設したプレス型。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプレス加工に用いられる
プレス型と、その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】自動車用パネルをプレス成形する際、1回
で所望の形状にプレス加工できる自動車用パネルは少な
く、単純な形状から複雑な形状へと加工されていく。こ
の工程の中には、寄せ曲げ加工や絞り加工、しごき加工
あるいは抜き加工といった様々な加工があり、また、そ
れぞれの加工に合わせて様々なプレス型がある。それら
の一例として、製品部分と不要部分との境界を示す抜き
線よりパネルを切断、分離する抜き加工に用いられる抜
き型について以下に図10に基づいて説明する。
【0003】図10は抜き型全体を表す断面図であり、
床面6に固設され、上面にパネルを載置する当接面20
が形成された下型11と、断面コ字状の上型12とが対
向して配置されている。この上型12は、図示しない駆
動源によって下型11方向に移動可能に設けられてい
る。また、上型12内にはパッド13が配置されてお
り、スプリング16がその一端をパッド13に他端を上
型12に固着され配置されている。更に、上型12のコ
字状の先端部には上切刃14、下型11の上切刃14に
対向する部位には下切刃15が形成されていて、上型1
2の下降に伴い上切刃14と下切刃15との協動によ
り、パネルの抜き線より抜き加工を行う。下型11のパ
ネルの当接面20と、これと対向するパッド13のパネ
ルとの当接面21は、プレス製品に対応する形状に形成
されている。
【0004】次に上記抜き型の作用を説明する。作業者
は前工程のプレス加工によって所望の形状に成形された
パネルを、下型11の当接面20の形状に倣わせて配置
する。その後、図示しない駆動源により、上型12とパ
ッド13とを一体的に下降させる。上型12の下降に伴
い、まずパッド13がパネルの上面に倣って当接し、下
型11との間でパネルを挟持しつつ、上切刃14と下切
刃15とが協動してパネルを抜き線に沿って切断する。
このような抜き型を製造する為には、当接面20及び当
接面21がパネルの形状に倣わせて精度良く形成される
必要があり、そのために以下のような製造工程を経て仕
上げている。
【0005】まず、溶融した鋳鉄が、大方の形状を形ど
った木型に流し込まれ、型が鋳造される。この後、所望
の形状を3次元的な座標の数値に置き換えたデータに基
づきNC工作機械によって、当接面20と当接面21が
切削加工される。次に研磨機によって荒磨きが行われ、
複雑な形状の部位に対しては手作業による磨きが行われ
る。磨き終わった型は、プレス装置に組付けられた後、
トライアンドエラーにより再び形状出しの微妙な修正
が、手作業による磨き加工によって行われる。
【0006】以上、抜き型の製造工程を述べたが、他の
プレス型の製造方法についても同様である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような様々なプ
レス加工に用いられるプレス型は普通、鋳物に所望の形
状出しを行ったものが用いられている。しかし、このプ
レス型で生産される製品が小量生産の場合においては、
製品の製造コストに占める、プレス型の製造コストの割
合が大きくなってしまい、結果的に、製品の製造コスト
が大きくなってしまう。
【0008】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたものであって、本発明が解決しようとする課題と
して請求項1あるいは請求項3では、所望の形状に加工
されたパネルをプレス型として用いることにより、プレ
ス型の型材を鋳造する工程と、当接面の形状出しを行う
工程とを不要とし、製造コストの低減を図ることにあ
り、請求項2では、押さえ部材として所望の形状にプレ
ス成形されたパネルを利用することにより、プレス型の
押さえの形状出し工程を不要とし、プレスの型の製造コ
ストを低減することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明に係る請求項1では、固設された
下フレームと、この下フレームに対向して配置され前記
下フレームの方向に移動自在な上フレームと、所望の形
状に成形されたパネルの抜き線より切断され分離された
一方のパネルを上型として前記上フレームに、他方のパ
ネルを下型として下フレームにそれぞれ配設したプレス
型であって、本発明に係る請求項2では、前記上フレー
ムに配設され、前記上フレームの移動方向に前記上フレ
ームと相対移動が可能な押さえフレームと、この押さえ
フレームの前記下型に対向する部位に設けられ、前記下
型に用いられたパネルで形成された押さえとを備えた請
求項1に記載のプレス型における抜き型であり、更に本
発明に係る請求項3では、所望の形状に成形されたパネ
ルを抜き線に沿って切断し分離する切断工程と、該切断
工程によって切断され分離された一方のパネルを前記上
フレームに、他方のパネルを前記下フレームに取付ける
取付け工程とによってプレス型を製造するプレス型の製
造方法である。
【0010】
【作用】本発明の作用として本発明に係る請求項1ある
いは請求項3では、所望の形状にプレス成形されたパネ
ルを、抜き線に沿って切断したものをそれぞれ上フレー
ムと下フレームに取付け、プレスの上型と下型として用
いることによって、これら上型と下型に鋳鉄製の型材を
用いずにかつ形状出しを不要とする。また、請求項2で
は、請求項1のプレス型の抜き型において、押さえに、
所望の形状のパネルを抜き線より切断したものの一方を
用いることによって、プレス加工の際にパネルをその面
形状に沿って固定する。
【0011】
【実施例】以下、本発明に係る第1の実施例を図1乃至
図4に基づいて説明する。まず、第1の実施例としての
抜き型の構造を図1に示す。床面6に固設された下フレ
ーム1と、上フレーム2とが対向して配置されている。
この上フレーム2は図示しない駆動源により図1中の上
下方向に移動可能である。
【0012】また、棒状の押さえフレーム3がスプリン
グ16を介して上フレーム2に支持されている。この押
さえフレーム3は、下フレーム1方向にのびて配置され
ている。このスプリング16は、例えばエアシリンダや
油圧シリンダ、ガスシリンダあるいはゴム部材や発泡樹
脂、ウレタン等その他の弾性部材を用いることが可能で
ある。
【0013】一方、図2のようにプレス加工によって所
望の形状を得たパネルの、抜き線より切り離した一方の
パネルを上フレーム2に、他方のパネルを下フレーム1
に所定枚数重ねて配置し、それぞれを抜き型の上型1
2、下型11とする。ここで、所定枚数とは、プレス加
工の際にプレス型にかかる荷重に耐え得る剛性を少なく
とも有するだけの枚数のことである。従って、パネルを
何枚重ねてプレスの上型や下型とするかは、パネルの材
質や加工方法によって異なるので、製造者が適宜枚数を
選択すればよい。
【0014】更に、この上型12と下型11の抜き線8
に面する側の部位a部とb部には肉盛りを施し切刃とす
る。
【0015】尚、パネルを抜く際の動きについては、従
来の抜き型と同様である。次に、本発明に係る第1の実
施例の抜き型の製造方法について述べる。図3は所望の
形状に成形されたパネル9を示し、次工程で抜かれる抜
き線8を二点鎖線で示す。
【0016】このパネル9は、パネルの断面図である図
4に示されるように、レーザ溶断、プラズマ溶断、機械
加工等によって切断されて内側の素材5と外側の素材4
とに分離される。そして、それぞれが所定枚数重ねられ
て固着される。その後、一方が上フレーム1に、他方が
下フレーム2に固着され、それぞれが抜き型の上型1
2、下型11となる。
【0017】尚、上型12と下型11とは、上型12の
移動過程においてワークとなるパネルを協動して切断す
るよう配置されている。固着には、接着剤やガラス繊維
樹脂等が用いられたり、必要に応じてボルト締めが施さ
れる。その後、図2に示すように、上型12のb部と下
型11のa部とは肉盛り材によって肉盛りが施され、上
下切刃となる。
【0018】次に、第2の実施例を図5と図6に基づい
て説明する。本実施例は、第1の実施例で述べられた上
型と下型の工夫に加えて、更に押さえ7を工夫したもの
である。図6に示すように、パネル9の抜き線8に沿っ
て切断、分離したものの内、抜き線8の内側のパネル5
を所定枚数重ねたものを、押さえフレーム3の下型11
に対向する部位に固着し、押さえ7とする。この押さえ
7は上フレーム2の下降に伴って下降し、抜き加工を行
うパネルの上面の形状に倣って当接する。
【0019】この押さえ7が形成された抜き型の全体断
面図を図5に示す。次に、本発明の第3の実施例を図7
と図8に基づいて説明する。図8に示すようにパネルの
抜き線8から所定長さcだけ内側の切り取り線10が、
抜き線8と同様な方法で切断され、パネルの抜き線8と
切取り線10とを輪郭とする部分22が所定枚数重ねら
れ、一方が上フレーム2に、他方が下フレーム1に固着
され、それぞれが上型12、下型11とされる。固着に
は、第1の実施例と同様、接着剤やガラス繊維樹脂等が
用いられ、必要に応じてボルト締めが施される。
【0020】抜き型の全体断面図を図7に示す。この抜
き型の作用は、上述した第1の実施例や第2の実施例の
抜き型と同様である。第4の実施例として、図9に基づ
いて以下に示す。この抜き型は、第1の実施例で示した
抜き型の、押さえフレーム3を弾性部材に置き換えるこ
とにより、スプリング16と押さえ7を不要としたプレ
ス型である。この弾性部材から成る押さえフレーム3を
有するプレス型の作用を以下に説明する。
【0021】図9において、図示しない駆動源により、
上フレーム2が床面6に固設された下フレーム1に向か
って下降させられる。その際、上フレーム2と押さえフ
レーム3とは、一体的に下降し、まず押さえフレーム3
の先端が、ワークとなるパネルの上面に当接する。弾性
部材である押さえフレーム3の先端は、弾性特性によ
り、その当接しているワークとなるパネルの形状に倣い
つつ、下型11とによってワークとなるパネルを挟持す
る。更に、上フレーム2を下降させると、押さえフレー
ム3は、その先端をワークとなるパネルの形状に倣わせ
たまま、図9上下方向に収縮して停止し、上フレーム2
のみが下降する。その後、上型12が絞パネルと圧接
し、下型11と共動して絞パネルを抜き線より切断す
る。尚、弾性部材として、例えば発泡樹脂やウレタン、
ゴム部材が考えられる。
【0022】さてここで上記した4つの実施例の抜き型
の製造方法により製造された抜き型と従来の抜き型との
製造費用、製造期間及び構造について比較したものを図
11に示す。図11によれば本発明の構造は、従来の構
造により製造費用は少なくなり製造期間も短縮され、か
つ構造も簡単である。以上、抜き型を例にとって、本発
明の実施例を示したが、パネルに曲げ加工や絞り加工を
施すプレス型等にも上型12と下型11とが成すクリア
ランスを調整することによって、本発明を適用すること
が可能である。
【0023】
【発明の効果】本発明の効果として、本発明に係る請求
項1あるいは請求項3では、所望の形状出しが行われた
パネルを、そのままプレス型として用いているので、プ
レス型の型材を鋳造する工程と、当接面の形状出し工程
とを不要とし、プレス型の製造期間を短縮させることが
できるとともに、プレス型の製造コストを低減すること
が可能である。また、本発明に係る請求項2では、請求
項1あるいは請求項3の効果に加え、抜き加工の際、押
さえがワークとなるパネルの形状に倣って固定すること
ができるため、確実にワークとなるパネルが下型上に固
定されつつ抜きが行われ、精度のよい抜き加工が可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る抜き型の全体断面図である。
【図2】図1の一部の断面図である。
【図3】抜き加工の前工程においてプレス成形されたパ
ネルの全体正面図である。
【図4】図3の断面図である。
【図5】本発明に係る抜き型の全体断面図である。
【図6】図5の一部の断面図である。
【図7】本発明に係る抜き型の全体断面図である。
【図8】本発明に係る抜き型を製造する際のパネルの切
断位置を示すパネルの断面図である。
【図9】本発明に係る抜き型の全体断面図である。
【図10】従来の抜き型を示す全体断面図である。
【図11】本発明と従来との効果を比較した図である。
【符号の説明】
1…下フレーム 2…上フレーム 3…押さえフレーム 4…絞パネルの抜き線より外側の部位 5…絞パネルの抜き線より内側の部位 6…床面 7…押さえ 8…抜き線 9…絞パネル 10…切り取り線 11…下型 12…上型 13…パッド 14…上切刃 15…下切刃 16…スプリング 17…ピン孔 18…ピン溝 19…ピン 20、21…当接面 22…所定長さ部分

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固設された下フレームと、この下フレーム
    に対向して配置され前記下フレームの方向に移動自在な
    上フレームと、所望の形状に成形されたパネルの抜き線
    より切断され分離された一方のパネルを上型として前記
    上フレームに、他方のパネルを下型として下フレームに
    それぞれ配設したことを特徴とするプレス型。
  2. 【請求項2】前記上フレームに配設され、前記上フレー
    ムの移動方向に前記上フレームと相対移動が可能な押さ
    えフレームと、この押さえフレームの前記下型に対向す
    る部位に設けられ、前記下型に用いられたパネルで形成
    された押さえとを備えたことを特徴とする請求項1に記
    載のプレス型における抜き型。
  3. 【請求項3】所望の形状に成形されたパネルを抜き線に
    沿って切断し分離する切断工程と、該切断工程によって
    切断され分離された一方のパネルを前記上フレームに、
    他方のパネルを前記下フレームに取付ける取付け工程と
    によってプレス型を製造するプレス型の製造方法。
JP12255494A 1994-06-03 1994-06-03 プレス型及びその製造方法 Pending JPH07323400A (ja)

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