JPH07322588A - 3相ブラシレスモータ - Google Patents

3相ブラシレスモータ

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JPH07322588A
JPH07322588A JP10395894A JP10395894A JPH07322588A JP H07322588 A JPH07322588 A JP H07322588A JP 10395894 A JP10395894 A JP 10395894A JP 10395894 A JP10395894 A JP 10395894A JP H07322588 A JPH07322588 A JP H07322588A
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JP
Japan
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rotor
poles
phase
magnetic flux
flux density
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JP10395894A
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Minoru Takahashi
稔 高橋
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型且つ高出力で、しかも回転トルクの変動
が小さい構造を得る。 【構成】 ロータ7Aの外周面7aで、S極とN極との
境界から電気角で90度ずれた部分に凹溝16、16を
形成する。又、駆動コイルを構成する3相のコイルはデ
ルタ結線とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係る3相ブラシレスモ
ータは、例えば電動式パワーステアリング装置の駆動源
として利用する。
【0002】
【従来の技術】自動車の操舵力を軽減させる為にパワー
ステアリング装置が広く使用されているが、軽自動車等
の小型自動車用パワーステアリング装置の駆動源とし
て、3相ブラシレスモータを使用する事が研究されてい
る。図9は、一般的な3相ブラシレスモータを示してい
る。モータケース1は、円筒状の筒部2の前端(図9の
上端)開口を円輪状の前蓋3により、後端(図9の下
端)開口を円板状の後蓋4により、それぞれ塞いでい
る。前記前蓋3と後蓋4との中央部にはそれぞれ軸受
5、5を設け、これら両軸受5、5により、前記筒部2
の中心部を挿通した回転軸6を、回転自在に支持してい
る。
【0003】前記回転軸6の中間部外周面で、前記モー
タケース1内に位置する部分には、ロータ7を支持固定
している。このロータ7は、永久磁石により円筒状に構
成されており、図10に示す様に外周面7aの磁極(S
極とN極)を、円周方向に亙って交互に、且つ等間隔に
変化させている。この様なロータ7は、それぞれが円弧
状に形成された、同形、同大の永久磁石(セグメント)
を円筒状に組み合わせたり、或は円筒状に形成された1
個の永久磁石の着磁方法を工夫する事で、外周面7aの
磁極を交互に変化させている。
【0004】一方、前記筒部2の内周面には、3相の駆
動コイル8を支持固定している。この駆動コイル8は、
磁性材製のコア9に、次述する図11に示す様なコイル
10a、10b、10cを巻回する事により、円筒状に
構成されており、その内周面を前記ロータ7の外周面と
対向させている。この駆動コイル8は、図11に示す様
に、a相、b相、c相の3相のコイル10a、10b、
10cを、各コイル10a、10b、10cの一端同士
を1個所で結ぶ、所謂スター結線により組み合わせて成
る。そして、次述する位相検出素子12からの信号に基
づき、同図に示す様な制御回路により、これら各コイル
10a、10b、10cへの通電を制御している。
【0005】前記回転軸6の後端部(図9の下端部)
で、前記後蓋4の内面4aと対向する部分には、位相検
出用永久磁石11を固定している。円輪状に形成され
た、この位相検出用永久磁石11は、上述したロータ7
と同様に、円周方向に亙る磁極を交互に且つ等間隔に変
化させている。そして、この位相検出用永久磁石11の
側面に対向させて、ホール素子、ホールIC、磁気抵抗
素子等の位相検出素子12を設けている。図示の例で
は、3個の位相検出素子12を、非磁性材製で円輪状の
支持板13に支持し、この支持板13を前記後蓋4の内
面4aに、ステー14、14を介して支持している。
尚、前記位相検出素子12を前記ロータ7に対向させる
事により、前記位相検出用永久磁石11を省略する事も
できる。
【0006】前記位相検出素子12によるロータ7と駆
動コイル8との位相検出は、位相検出用永久磁石11に
より形成される磁気回路の磁束の方向を、前記位相検出
素子12により検出する事で行なう。位相検出用永久磁
石11の磁極が変化するピッチと、前記ロータ7の外周
面7aの磁極が変化するピッチとは互いに等しい。従っ
て、前記位相検出素子12によりロータ7と駆動コイル
8との位相を検出し、前記駆動コイル8を構成するa
相、b相、c相の3相のコイル10a、10b、10c
のうちの何れか2相のコイルに適当なタイミングで適宜
方向の直流電流を送れば、前記ロータ7を所望方向に回
転させる事ができる。
【0007】即ち、前記回転軸6を回転させる場合に
は、前記位相検出素子12により検出される、前記ロー
タ7と駆動コイル8との位相に基づき、図11に示す様
な制御回路を構成する、トランジスタ15、15やSC
R(シリコン制御整流器)の働きにより、前記駆動コイ
ル8を構成する各コイル10a、10b、10cに、図
12に示す様な適宜方向の直流電流を送り、前記駆動コ
イル8を励磁する。即ち、前記a相、b相、c相の3相
のコイル10a、10b、10cのうちの何れか2相の
コイルに、互いに逆方向の電流を矩形波的に通電し、残
りの1相のコイルに通電しない状態を、電気角で60度
ごとに通電しないコイルを変え(スイッチングし)つ
つ、繰り返し実現させる。この結果、この駆動コイル8
と前記ロータ7を構成する永久磁石との間に吸引力並び
に反発力が作用して、このロータ7が回転する。
【0008】上述の様に構成され作用する3相ブラシレ
スモータを、パワーステアリング装置の駆動源として利
用する場合には、前記回転軸6の前端部(図9の上端
部)から回転駆動力を取り出し、この回転駆動力によっ
て、ステアリングシャフトを回転させる。但し、前記回
転駆動力(トルク)の大きさTは、前記ステアリングシ
ャフトを回転させる為に要する力(トルク)Fよりも小
さく(T<F)して、この回転駆動力を、ステアリング
ホイールを操作する為に要する操舵力の軽減に利用す
る。又、操舵輪(一般的には自動車の前輪)に舵角を付
与したままとする場合には、前記回転軸6により前記ス
テアリングシャフトに、前記舵角を保持する方向の力を
加える。この結果、舵角保持の為にステアリングホイー
ルに加え続けなければならない操舵力が軽減される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の様に
構成され作用する従来の3相ブラシレスモータの場合、
回転に伴うトルク変動が大きく、そのままでは自動車用
パワーステアリングの駆動源として好ましくない。
【0010】即ち、永久磁石により構成されるロータ7
の外周面7aの磁束密度は、図13に示す様に、正弦波
的に変化する。そして、駆動コイル8への通電に基づ
き、前記各コイル10a、10b、10cとロータ7と
の間に作用する、このロータ7を回転させる方向のトル
クは、この磁束密度に比例して変化する。例えば、a相
のコイル10aとロータ7との間に作用するトルクが図
14に実線aで示す様に変化する場合には、b相のコイ
ル10bとロータ7との間に作用するトルクは同図に鎖
線bで示す様に、c相のコイル10cとロータ7との間
に作用するトルクは同図に破線cで示す様に、それぞれ
変化する。前記ロータ7を介して回転軸6に加えられる
回転トルクTは、これら各相のコイル10a、10b、
10cとロータ7との間に作用するトルクの合計値とな
る。従って、この様な回転トルクTは、前記回転軸6の
回転に伴って、図14の実線Aに示す様に変化する。
【0011】この実線Aから明らかな通り、前記回転軸
6の回転トルクTは、電気角で60度を1周期として
(図10に示す様に、S極とN極とを3組ずつ設けた場
合には回転軸6の1/18回転を1周期として)変動
し、しかも変動幅△T(トルクリップル)がかなり大き
くなる。本発明者の試算によると、回転トルクTの最大
値TMAX と最小値TMIN との差である変動幅△T(=T
MAX −TMIN )が回転トルクTの平均値TAVE (=(T
MAX +TMIN )/2)に対する割合は、14.2%にも
達する。
【0012】この様に前記回転軸6の回転トルクTが大
きく変動する3相ブラシレスモータを、パワーステアリ
ング装置の駆動源として使用すると、アシスト力(回転
トルク)の変動に伴って、運転者がステアリングホイー
ルを操作する為に要する力(操舵力)が大きく変動し、
運転者に奇異な感じを与える為、好ましくない。
【0013】この様な事情に鑑みて本発明者は先に、ロ
ータ7の外周面7aでS極とN極との境界からそれぞれ
円周方向に、電気角でほぼ60度ずれた位置に、低磁束
密度領域若しくは無磁束領域を設けた3相ブラシレスモ
ータに関する発明をなした(実願平5−50632号、
同5−50977号、特願平6−4339号)。これら
先発明では、低磁束密度領域若しくは無磁束領域部分で
回転軸に加えられる回転トルクは、磁束密度が低くなっ
た分だけ小さくなる。この様に、磁束密度が低くなって
回転軸の回転トルクが小さくなる部分は、この回転トル
クが最大となる部分に対応する為、回転トルクの最大値
が低くなる分だけ、この最大値と最小値との差、即ち回
転トルクの変動幅が小さくなる。
【0014】これら各先発明に係る3相ブラシレスモー
タは、回転トルクの変動幅が小さく、自動車用パワース
テアリングの駆動源として好ましいものであるが、出力
増大を図る上では改良すべき点がある。即ち、3相ブラ
シレスモータを構成する駆動コイル8の内部抵抗及びイ
ンダクタンスを小さくし、高出力を得るべく、大電流を
送り込む事を可能にする為には、上記駆動コイル8を構
成する各コイル10a、10b、10cを、図11に示
す様なスター結線ではなく、本発明の実施例を示す図3
に示す様な、デルタ結線とする事が好ましい。ところ
が、これら各コイル10a、10b、10cをデルタ結
線とした場合には、各コイル10a、10b、10cへ
の通電状態がスター結線の場合とは異なったものとな
る。この結果、上記各先発明の様に、磁極の境界から電
気角でほぼ60度ずれた位置に、低磁束密度領域若しく
は無磁束領域を設けた構造では、回転トルクの変動幅を
小さくできない。
【0015】しかも、上記各コイル10a、10b、1
0cをスター結線した場合には、ロータ7の外周面7a
の磁束密度を、図15に示す様に矩形波的に変化させれ
ば、或る程度トルク変動を抑える事ができるが、デルタ
結線した場合には、矩形波的な磁束密度変化では上記ト
ルク変動を抑える事ができない。
【0016】本発明の3相ブラシレスモータは、この様
な事情に鑑みて発明したものであって、大きな出力を得
る為に大電流を流す事が可能で、しかも回転トルクの変
動幅を小さくする事が可能な3相ブラシレスモータを提
供するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の3相ブラシレス
モータは、前述した従来の3相ブラシレスモータと同様
に、回転軸と、この回転軸の外周面に固定されたロータ
と、このロータを囲んで設けられた3相の駆動コイルと
を備えている。又、上記ロータの外周面にはS極とN極
とが交互に、且つ等間隔に着磁されており、上記駆動コ
イルはデルタ結線されたものである。
【0018】特に、本発明の3相ブラシレスモータに於
いては、上記ロータの外周面の隣り合うS極とN極との
境界からそれぞれ円周方向同方向に、電気角でほぼ90
度ずれた部分に、低磁束密度領域若しくは無磁束領域が
存在する。
【0019】
【作用】上述の様に構成される本発明の3相ブラシレス
モータの場合、上記低磁束密度領域若しくは無磁束領域
で磁束密度が低くなった分だけ、回転軸の回転トルクも
小さくなる。この様に、磁束密度が低くなって回転軸の
回転トルクが小さくなる部分は、この回転トルクが最大
となる部分に対応する。従って、回転トルクの最大値が
低くなる分だけ、この最大値と最小値との差、即ち回転
トルクの変動幅が小さくなる。
【0020】
【実施例】図1〜5は本発明の第一実施例を示してい
る。尚、本発明の特徴は、駆動コイル8にデルタ結線を
使用した3相ブラシレスモータの回転トルクの変動を抑
えるべく、ロータ7Aの構造を工夫する事により、この
ロータ7Aの外周面7aとコア9の内周面との間の隙間
部分の磁束密度を調節した点に特徴がある。その他の部
分の構成及び作用は、前述した従来の3相ブラシレスモ
ータと同様である。よって、同様部分に就いては図示並
びに説明を省略し、以下、本発明の特徴部分を中心に説
明する。尚、図面中の角度は、総て電気角で表してい
る。
【0021】上記ロータ7Aの外周面7aには、S極と
N極とを交互に、且つ等間隔で配置している。本実施例
の場合には、上記ロータ7Aの周面を6等分し、それぞ
れ3箇所ずつのS極とN極とを交互に配置している。そ
して、隣り合うS極とN極との境界からそれぞれ円周方
向同方向に電気角でほぼ90度ずれた部分である、各極
の中央部分に凹溝16、16を、上記ロータ7Aの軸方
向(図1の表裏方向)に亙って形成している。
【0022】上述の様に構成されるロータ7Aを組み込
んだ本発明の3相ブラシレスモータの場合、上記ロータ
7Aの外周面7aとコア9の内周面との間の隙間部分の
磁束密度が、図2に示す様に、前記各凹溝16、16に
よる低磁束密度領域を設けた、前記異極同士の境界から
電気角でほぼ90度ずれた位置部分で低くなる。前記ロ
ータ7Aの外周面7aと対向する駆動コイル8(図9)
には、前述した従来構造の場合と同様に、3相のコイル
10a、10b、10c(次述する図3参照)が設けら
れている。
【0023】但し、本発明の3相ブラシレスモータの場
合には、前述した従来装置の場合とは異なり、これら各
コイル10a、10b、10cを、図3に示す様に、デ
ルタ結線している。即ち、コイル10aの一端とコイル
10bの一端とを、コイル10bの他端とコイル10c
の一端とを、コイル10cの他端とコイル10aの他端
とを、それぞれ結んでいる。この様に各コイル10a、
10b、10c同士をデルタ結線し、位相検出素子12
からの信号に基づき、トランジスタ15、15によりこ
れら各コイル10a、10b、10cへの通電状態を切
り換える(スイッチングする)と、これら各コイル10
a、10b、10cに、図4に示す様な互いに位相がず
れた電流が、矩形波状に通電される。
【0024】即ち、各コイル10a、10b、10cに
流れる電流の最大絶対値を|I|とした場合に、a相の
コイル10aに流れる電流の値は、電気角で0〜60度
及び120〜180度の範囲で+I/2、60〜120
度の範囲で+I、180〜240度及び300〜360
度の範囲で−I/2、240〜300度の範囲で−Iと
なる。又、b相であるコイル10bに流れる電流の値
は、コイル10aと位相が120度異なったものとな
り、c相であるコイル10cに流れる電流の値は、同じ
く240度異なったものとなる。そして、ロータ7Aの
外周面7aと特定の磁極と、当該磁極に対向するコイル
10a(又は10b、10c)との間に発生して上記ロ
ータ7Aを回転させようとするトルクは、前記図2に示
した磁束密度と図4に示した電流値との積に比例したも
のとなる。
【0025】そして、a相のコイル10aとロータ7A
との間に作用するトルクが図5に実線a´で示す様に変
化する場合には、b相のコイル10bとロータ7Aとの
間に作用するトルクは同図に鎖線b´で示す様に、c相
のコイル10cとロータ7Aとの間に作用するトルクは
同図に破線c´で示す様に、それぞれ変化する。前記ロ
ータ7Aを介して回転軸6に加えられる回転トルクは、
これら各相のコイル10a、10b、10cとロータ7
Aとの間に作用するトルクの合計値となる。従って、こ
の様な回転トルクは、前記回転軸6の回転に伴って、図
5の実線A´に示す様に変化する。
【0026】この実線A´で表される、回転軸6の回転
トルクTは、前記ロータ7Aの外周面7aの磁束密度が
低くなった分だけ小さくなる。そして、この様に磁束密
度が低くなって回転軸6の回転トルクTが小さくなる部
分は、前記凹溝16、16を設けないと仮定した場合
に、この回転トルクTが最大となる部分に対応する。従
って、上記凹溝16、16を設ける事により回転トルク
Tの最大値TMAX ´が低くなる分だけ、この最大値T
MAX ´と最小値TMIN ´との差、即ち回転トルクTの変
動幅△T´が小さくなる。
【0027】本発明者の試算によると、前記凹溝16、
16を形成する事により、前記境界から電気角で90度
ずれた位置部分の磁束密度を、凹溝16、16を形成し
ない場合に得られる磁束密度の80%にまで減少させた
場合には、回転トルクTの最大値TMAX ´と最小値T
MIN ´との差である変動幅△T´(=TMAX ´−TMIN
´)が回転トルクTの平均値TAVE ´(=(TMAX ´+
MIN ´)/2)に対する割合を約5%にまで低減でき
る事が分った。
【0028】次に、図6は本発明の第二実施例を示して
いる。上述した第一実施例の場合には、ロータ7Aを円
筒状に形成された単一の永久磁石により構成し、この単
一の永久磁石の外周面の磁極を6等分していた。これに
対し、本実施例の場合にはロータ7Bを、それぞれが断
面円弧形に形成された永久磁石である複数のセグメント
17、17を同一円周上に配置する事で円筒形に形成し
ている。図示の実施例では、それぞれの中心角が機械角
で60度である、同形、同大の6個のセグメント17、
17を円筒形に組み合わせる事により、上記ロータ7B
を構成している。
【0029】又、上記各セグメント17、17の外周面
の磁極は、片半部をS極とし、他半部をN極としてい
る。そして、隣り合うセグメント17、17は、同極同
士を対向させた状態で、円周方向端面同士を突き合わせ
ている。従って、隣り合うS極とN極との境界と、隣り
合うセグメント17、17同士の突き合わせ面とは、円
周方向に亙り電気角で90度ずれている。
【0030】この様にして円筒状に組み合わされた各セ
グメント17、17の外周面で、円周方向両端縁部に
は、それぞれ面取り部18、18を形成している。この
様な面取り部18、18を形成した6個のセグメント1
7、17により前記円筒形のロータ7Bを構成した状態
で、このロータ7Bの外周面には、断面がV字形である
6個の凹溝19、19が、円周方向に亙って等間隔に、
それぞれロータ7Bの軸方向(図6の表裏方向)に亙っ
て形成される。そして、これら各凹溝19、19部分が
低磁束密度領域として機能する。そして、上記ロータ7
Bの外周面7aとコア9(図9参照)の内周面との間の
隙間部分の磁束密度が、隣り合うS極とN極との境界か
ら電気角でほぼ90度ずれた位置部分で低くなる。この
結果、前述した第一実施例の場合と同様に、回転トルク
の変動幅が小さくなる。
【0031】次に、図7は本発明の第三実施例を示して
いる。本実施例の場合には、ロータ7Cを構成する為の
セグメント17a、17aの円周方向に亙る幅寸法を、
上述した第二実施例の場合に比べて小さくしている。各
セグメント17a、17aの外周面で円周方向両端縁部
には、特に凹溝形成に十分な程度に大きな面取り部を形
成してはいない。この様に幅寸法が小さな前記各セグメ
ント17a、17aは、上述した第二実施例の場合と同
様に、やはり回転軸6の中間部外周面に固定して、円筒
形のロータ7Cを構成する。
【0032】この様に円筒形のロータ7Cを構成する前
記各セグメント17a、17aは、円周方向に亙って互
いに等ピッチで配置する。従って、隣り合うセグメント
17a、17aの円周方向両端面同士の間には、それぞ
れ隙間状の凹溝19a、19aが形成される。そして、
これら各凹溝19a、19a部分が、無磁束領域として
機能する。この様な凹溝19a、19aを形成する位置
も、上述した第二実施例と同様に、隣り合うS極とN極
との境界から円周方向同方向に、電気角でほぼ90度だ
けずれた部分としている。本実施例の場合、ロータ7C
の外周面に凹溝19a、19aを形成する事が容易で、
ロータ7C並びにこのロータ7Cを組み込んだ3相ブラ
シレスモータの製作費の低廉化を図れる。
【0033】上記ロータ7Cの外周面とコア9(図9)
の内周面との間に存在する磁束の密度は、上記無磁束領
域に対応する部分で低く(他の部分からの磁束の流れに
より零とはならない)なる。従って、前述した第一実施
例及び上述した第二実施例の場合と同様に、回転トルク
の変動を抑える事ができる。その他の構成及び作用は、
上述した第二実施例と同様である。
【0034】次に、図8は本発明の第四実施例を示して
いる。本実施例の場合には、前述した第一実施例の場合
と同様に、ロータ7Dを円筒状に形成された単一の永久
磁石により構成し、この単一の永久磁石の外周面の磁極
を6等分している。特に、本実施例の場合には、上記ロ
ータ7Dの内部外周面寄り部分で、各S極及びN極の円
周方向中間位置に、このロータ7Dの軸方向(図8の表
裏方向)に亙る通孔20、20を形成している。従っ
て、上記各S極及びN極の円周方向中間位置の磁束密度
が、上記各通孔20、20を形成した分だけ低くなる。
即ち、これら各通孔20、20を形成した部分が、低磁
束密度領域として機能する。その他の構成及び作用は、
前述した第一実施例と同様である。
【0035】尚、上述の各実施例では、ロータ7A、7
B、7C、7Dを構成する永久磁石の形状を工夫する事
により、低磁束密度領域若しくは無磁束領域を設けてい
るが、必ずしも永久磁石の形状を従来構造と異ならせる
必要はない。例えば、図10に示す様な円筒形の永久磁
石への着磁方法を工夫する事により、上記低磁束密度領
域若しくは無磁束領域を設ける事もできる。更に、上記
各ロータ7A、7B、7C、7Dの外周面を、合成樹
脂、アルミニウム等の非磁性材により円筒状に造られた
カバーで覆い、これら各ロータ7A、7B、7C、7D
を構成する永久磁石の割れ防止を図る事もできる。
【0036】
【発明の効果】本発明の3相ブラシレスモータは、以上
に述べた通り構成され作用する為、回転軸に加わるトル
クむらを小さくして、例えばパワーステアリング装置の
駆動源として使用した場合に、運転者に違和感を与える
事を防止できる。又、駆動コイルの内部抵抗及びインダ
クタンスを小さくし、高出力を得るべく、大電流を送り
込む事を可能にできる為、小型で高出力の3相ブラシレ
スモータを得る事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例を示す、ロータの端面図。
【図2】図1に示したロータの外周面の円周方向に亙る
磁束密度の変化を示す線図。
【図3】本発明に使用する駆動コイルの駆動回路を示す
回路図。
【図4】駆動コイルへの通電状況を示す線図。
【図5】本発明の実施例の3相ブラシレスモータのトル
ク変動を示す線図。
【図6】本発明の第二実施例を示す、図1と同様の図。
【図7】同第三実施例を示す、図1と同様の図。
【図8】同第四実施例を示す、図1と同様の図。
【図9】本発明の対象となる3相ブラシレスモータの構
造の1例を示す断面図。
【図10】従来の3相ブラシレスモータに組み込まれて
いたロータの端面図。
【図11】従来構造に使用する駆動コイルの駆動回路を
示す回路図。
【図12】駆動コイルへの通電状況を示す線図。
【図13】図10に示したロータの外周面の、円周方向
に亙る磁束密度の変化を示す線図。
【図14】従来の3相ブラシレスモータのトルク変動を
示す線図。
【図15】回転トルク変動を抑える事が可能なロータ外
周面の磁束密度の変化を示す線図。
【符号の説明】
1 モータケース 2 筒部 3 前蓋 4 後蓋 4a 内面 5 軸受 6 回転軸 7、7A、7B、7C、7D ロータ 7a 外周面 8 駆動コイル 9 コア 10a、10b、10c コイル 11 位相検出用永久磁石 12 位相検出素子 13 支持板 14 ステー 15 トランジスタ 16 凹溝 17、17a セグメント 18 面取り部 19、19a 凹溝 20 通孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸と、この回転軸の外周面に固定さ
    れたロータと、このロータを囲んで設けられた3相の駆
    動コイルとを備え、上記ロータの外周面にはS極とN極
    とが交互に、且つ等間隔に着磁されており、上記駆動コ
    イルはデルタ結線されたものである3相ブラシレスモー
    タに於いて、上記ロータの外周面の隣り合うS極とN極
    との境界からそれぞれ円周方向同方向に、電気角でほぼ
    90度ずれた部分に、低磁束密度領域若しくは無磁束領
    域が存在する事を特徴とする3相ブラシレスモータ。
JP10395894A 1994-01-20 1994-05-18 3相ブラシレスモータ Pending JPH07322588A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10395894A JPH07322588A (ja) 1994-05-18 1994-05-18 3相ブラシレスモータ
US08/374,871 US5682072A (en) 1994-01-20 1995-01-19 Three-phase brushless motor
EP95100774A EP0664600B1 (en) 1994-01-20 1995-01-20 Three-phase brushless motor
DE69500852T DE69500852T2 (de) 1994-01-20 1995-01-20 Dreiphasiger bürstenloser Motor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10395894A JPH07322588A (ja) 1994-05-18 1994-05-18 3相ブラシレスモータ

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6528920B2 (en) 1997-09-29 2003-03-04 Hitachi, Ltd. Permanent magnet rotary machine and electric vehicle using the same
JP2004274963A (ja) * 2003-03-12 2004-09-30 Mitsubishi Electric Corp 電動パワーステアリング装置用永久磁石型モータ

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