JPH07322486A - 過電圧抑制回路 - Google Patents
過電圧抑制回路Info
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- JPH07322486A JPH07322486A JP11652094A JP11652094A JPH07322486A JP H07322486 A JPH07322486 A JP H07322486A JP 11652094 A JP11652094 A JP 11652094A JP 11652094 A JP11652094 A JP 11652094A JP H07322486 A JPH07322486 A JP H07322486A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 過電圧抑制回路に課される耐電圧仕様を低減
してその小形化、コスト低減を図る。 【構成】 リアクトル4cと抵抗6aとの並列体および
リアクトル4dと抵抗6bとの並列体を配電線路2と直
列に挿入する。そして、抵抗6a、6bの抵抗値を配電
線路2の特性インピーダンスZiより小さく設定する。
してその小形化、コスト低減を図る。 【構成】 リアクトル4cと抵抗6aとの並列体および
リアクトル4dと抵抗6bとの並列体を配電線路2と直
列に挿入する。そして、抵抗6a、6bの抵抗値を配電
線路2の特性インピーダンスZiより小さく設定する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば電力用電気機
器の低圧制御回路等を、侵入するサージ電圧から保護す
る過電圧抑制回路に関するものである。
器の低圧制御回路等を、侵入するサージ電圧から保護す
る過電圧抑制回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図10は例えば「電気協同研究第32巻
第2号低圧制御回路絶縁設計」社団法人電気協同研究会
昭和51年8月発行P.143に示されたこの種の従来
の過電圧抑制回路の構成図である。図において、1は交
流電線路としての配電線路2に接続された被保護電気機
器である低圧制御回路、3は低圧制御回路1の入力端に
接続挿入された過電圧抑制回路である。そして、この過
電圧抑制回路3は、リアクトル4a、4b、いわゆるコ
モンモードの過電圧対策用のコンデンサ5a、5b、お
よびいわゆるノーマルモードの過電圧対策用のコンデン
サ5cから構成されている。
第2号低圧制御回路絶縁設計」社団法人電気協同研究会
昭和51年8月発行P.143に示されたこの種の従来
の過電圧抑制回路の構成図である。図において、1は交
流電線路としての配電線路2に接続された被保護電気機
器である低圧制御回路、3は低圧制御回路1の入力端に
接続挿入された過電圧抑制回路である。そして、この過
電圧抑制回路3は、リアクトル4a、4b、いわゆるコ
モンモードの過電圧対策用のコンデンサ5a、5b、お
よびいわゆるノーマルモードの過電圧対策用のコンデン
サ5cから構成されている。
【0003】次に、配電線路2から雷サージなどのサー
ジ電圧が襲来した場合の過電圧抑制回路3の動作につい
て説明する。図11はコモンモードのサージ電圧Viが
侵入した場合である。このサージ電圧の挙動時間で考え
た場合、換言すればサージ電圧の周波数で考えた場合、
リアクトル4aのインピーダンスはコンデンサ5aのイ
ンピーダンスに比較して非常に大きくなるように、各定
数が選ばれる。そして、サージ電圧Viはリアクトル4
aとコンデンサ5aとの直列体に加わるので、その電圧
のほとんどはリアクトル4aで負担され、コンデンサ5
aの端子間電圧はほとんど上昇しない。従って、低圧制
御回路1の入力端Cの対地電位は十分低い値に抑制され
る。低圧制御回路1の入力端Dの対地電位についても、
全く同様の現象で十分低い値に抑制される。
ジ電圧が襲来した場合の過電圧抑制回路3の動作につい
て説明する。図11はコモンモードのサージ電圧Viが
侵入した場合である。このサージ電圧の挙動時間で考え
た場合、換言すればサージ電圧の周波数で考えた場合、
リアクトル4aのインピーダンスはコンデンサ5aのイ
ンピーダンスに比較して非常に大きくなるように、各定
数が選ばれる。そして、サージ電圧Viはリアクトル4
aとコンデンサ5aとの直列体に加わるので、その電圧
のほとんどはリアクトル4aで負担され、コンデンサ5
aの端子間電圧はほとんど上昇しない。従って、低圧制
御回路1の入力端Cの対地電位は十分低い値に抑制され
る。低圧制御回路1の入力端Dの対地電位についても、
全く同様の現象で十分低い値に抑制される。
【0004】図12はノーマルモードのサージ電圧Vi
が侵入した場合の動作を示す。この場合、コンデンサ5
a、5bの直列体とコンデンサ5cとの並列回路にリア
クトル4a、4bが直列に接続され、この回路にサージ
電圧Viが印加されることになる。従って、この場合も
リアクトル4a、4bのインピーダンスが非常に大き
く、サージ電圧のほとんどはこれらリアクトル4a、4
bが負担し、結果として低圧制御回路1の入力端C、D
間の電圧上昇は低いレベルに抑制される。
が侵入した場合の動作を示す。この場合、コンデンサ5
a、5bの直列体とコンデンサ5cとの並列回路にリア
クトル4a、4bが直列に接続され、この回路にサージ
電圧Viが印加されることになる。従って、この場合も
リアクトル4a、4bのインピーダンスが非常に大き
く、サージ電圧のほとんどはこれらリアクトル4a、4
bが負担し、結果として低圧制御回路1の入力端C、D
間の電圧上昇は低いレベルに抑制される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の過電圧抑制回路
3は以上のように、サージ電圧を抑制して低圧制御回路
1を保護するという点では十分その目的を達成するもの
であるが、過電圧抑制回路3の構成要素たるリアクトル
4a、4bに着目した場合、特にその耐電圧仕様はかな
り過酷なものとなる。以下、この点を図13にもとづき
説明する。
3は以上のように、サージ電圧を抑制して低圧制御回路
1を保護するという点では十分その目的を達成するもの
であるが、過電圧抑制回路3の構成要素たるリアクトル
4a、4bに着目した場合、特にその耐電圧仕様はかな
り過酷なものとなる。以下、この点を図13にもとづき
説明する。
【0006】今、図13に示すように、配電線路2を分
布定数回路で考え、その特性インピーダンスをZi、負
荷インピーダンスをZl、入射電圧をViとしたとき、終
端(端子A、B)における端子電圧Vt、反射電圧Vr、
入射電流Ii、反射電流Irは次式(1)で表されること
は良く知られている。
布定数回路で考え、その特性インピーダンスをZi、負
荷インピーダンスをZl、入射電圧をViとしたとき、終
端(端子A、B)における端子電圧Vt、反射電圧Vr、
入射電流Ii、反射電流Irは次式(1)で表されること
は良く知られている。
【0007】
【数1】
【0008】ここで、負荷インピーダンスZlはほぼリ
アクトル4のインピーダンスで決まり、かつこのリアク
トル4のインピーダンスは既述した通り大きな値とな
り、通例配電線路2の特性インピーダンスZiより1桁
以上大きい。即ち、Zi《Zlの関係が成立し、このため
上式(1)からVt≒2Viとなる。これは、リアクトル
4a、4bとしてサージ電圧Viの最大2倍の絶縁耐力
が要求されることになり、結果として過電圧抑制回路が
大形化コスト高となるという問題点があった。また、反
射電圧の存在で配電線路に接続されている他機器にも絶
縁上悪影響を及ぼす恐れもあった。
アクトル4のインピーダンスで決まり、かつこのリアク
トル4のインピーダンスは既述した通り大きな値とな
り、通例配電線路2の特性インピーダンスZiより1桁
以上大きい。即ち、Zi《Zlの関係が成立し、このため
上式(1)からVt≒2Viとなる。これは、リアクトル
4a、4bとしてサージ電圧Viの最大2倍の絶縁耐力
が要求されることになり、結果として過電圧抑制回路が
大形化コスト高となるという問題点があった。また、反
射電圧の存在で配電線路に接続されている他機器にも絶
縁上悪影響を及ぼす恐れもあった。
【0009】この発明は以上のような問題点を解消する
ためになされたもので、その目的は、過電圧抑制回路に
課される耐電圧仕様を低減してその小形化、コスト低減
を図ることである。
ためになされたもので、その目的は、過電圧抑制回路に
課される耐電圧仕様を低減してその小形化、コスト低減
を図ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る過電圧抑制回路は、交流電線路に直列に挿入され、交
流電流の通電路として機能するリアクトルとサージ電流
の通電路として機能する抵抗との並列体からなり、上記
抵抗の抵抗値を上記交流電線路の特性インピーダンスよ
り小さく設定したものである。
る過電圧抑制回路は、交流電線路に直列に挿入され、交
流電流の通電路として機能するリアクトルとサージ電流
の通電路として機能する抵抗との並列体からなり、上記
抵抗の抵抗値を上記交流電線路の特性インピーダンスよ
り小さく設定したものである。
【0011】また、請求項2に係る過電圧抑制回路は、
更に、接地端と電気機器の入力端との間にコンデンサを
接続挿入したものである。
更に、接地端と電気機器の入力端との間にコンデンサを
接続挿入したものである。
【0012】また、請求項3に係る過電圧抑制回路は、
更に、電気機器の入力端相互間にコンデンサを接続挿入
したものである。
更に、電気機器の入力端相互間にコンデンサを接続挿入
したものである。
【0013】また、請求項4に係る過電圧抑制回路は、
更に、接地端と電気機器の入力端との間に非線形抵抗素
子を接続挿入したものである。
更に、接地端と電気機器の入力端との間に非線形抵抗素
子を接続挿入したものである。
【0014】また、請求項5に係る過電圧抑制回路は、
更に、電気機器の入力端相互間に非線形抵抗素子を接続
挿入したものである。
更に、電気機器の入力端相互間に非線形抵抗素子を接続
挿入したものである。
【0015】
【作用】この発明の請求項1に係る過電圧抑制回路にお
いては、サージ電圧侵入時はリアクトルはそのインピー
ダンスが大きいため回路上ほとんど機能せず、交流電線
路の特性インピーダンスより小さい抵抗値の抵抗が主と
して機能して反射電圧を抑制し、端子電圧の上昇も抑制
され過電圧抑制回路としての耐電圧仕様の低減が可能と
なる。また、定常時の交流受電時は、低インピーダンス
となるリアクトルが通電路として機能し、抵抗にはほと
んど電流が流れず損失の発生もない。
いては、サージ電圧侵入時はリアクトルはそのインピー
ダンスが大きいため回路上ほとんど機能せず、交流電線
路の特性インピーダンスより小さい抵抗値の抵抗が主と
して機能して反射電圧を抑制し、端子電圧の上昇も抑制
され過電圧抑制回路としての耐電圧仕様の低減が可能と
なる。また、定常時の交流受電時は、低インピーダンス
となるリアクトルが通電路として機能し、抵抗にはほと
んど電流が流れず損失の発生もない。
【0016】また、請求項2に係る過電圧抑制回路にお
いては、接地端と電気機器の入力端との間に挿入したコ
ンデンサが、コモンモードにおける負荷側インピーダン
スを確実に低減し、電気機器に印加されるサージ電圧を
一層抑制する。
いては、接地端と電気機器の入力端との間に挿入したコ
ンデンサが、コモンモードにおける負荷側インピーダン
スを確実に低減し、電気機器に印加されるサージ電圧を
一層抑制する。
【0017】また、請求項3に係る過電圧抑制回路にお
いては、電気機器の入力端相互間に挿入したコンデンサ
が、ノーマルモードにおける負荷側インピーダンスを確
実に低減し、電気機器に印加されるサージ電圧を一層抑
制する。
いては、電気機器の入力端相互間に挿入したコンデンサ
が、ノーマルモードにおける負荷側インピーダンスを確
実に低減し、電気機器に印加されるサージ電圧を一層抑
制する。
【0018】また、請求項4に係る過電圧抑制回路にお
いては、接地端と電気機器の入力端との間に挿入した非
線形抵抗素子が、コモンモードにおける電気機器への印
加電圧をその制限電圧以下に確実に抑制する。
いては、接地端と電気機器の入力端との間に挿入した非
線形抵抗素子が、コモンモードにおける電気機器への印
加電圧をその制限電圧以下に確実に抑制する。
【0019】また、請求項5に係る過電圧抑制回路にお
いては、電気機器の入力端相互間に挿入した非線形抵抗
素子が、ノーマルモードにおける電気機器への印加電圧
をその制限電圧以下に確実に抑制する。
いては、電気機器の入力端相互間に挿入した非線形抵抗
素子が、ノーマルモードにおける電気機器への印加電圧
をその制限電圧以下に確実に抑制する。
【0020】
実施例1.図1は、この発明の実施例1による過電圧抑
制回路を示す構成図である。ここでは、リアクトル4c
および4dと並列に、それぞれ抵抗6aおよび6bを接
続している。そして、交流周波数では、リアクトル4
c、4dのインピーダンスが抵抗6a、6bのインピー
ダンスに比較して十分小さい値となり、サージ電圧周波
数に対しては、逆に抵抗6a、6bのインピーダンスが
リアクトル4c、4dのインピーダンスより十分小さい
値となるよう各定数が設定されている。従って、定常時
の直流もしくは交流受電時はもっぱらリアクトル4c、
4dが通電路として機能し、サージ電圧に対しては抵抗
6a、6bが通電路として機能する。
制回路を示す構成図である。ここでは、リアクトル4c
および4dと並列に、それぞれ抵抗6aおよび6bを接
続している。そして、交流周波数では、リアクトル4
c、4dのインピーダンスが抵抗6a、6bのインピー
ダンスに比較して十分小さい値となり、サージ電圧周波
数に対しては、逆に抵抗6a、6bのインピーダンスが
リアクトル4c、4dのインピーダンスより十分小さい
値となるよう各定数が設定されている。従って、定常時
の直流もしくは交流受電時はもっぱらリアクトル4c、
4dが通電路として機能し、サージ電圧に対しては抵抗
6a、6bが通電路として機能する。
【0021】次に、コモンモード時を例に、先の図13
で示した回路条件における端子電圧Vt、反射電圧Vr、
入射電流Ii、反射電流Irを求めると次式(2)の通り
となる。
で示した回路条件における端子電圧Vt、反射電圧Vr、
入射電流Ii、反射電流Irを求めると次式(2)の通り
となる。
【0022】
【数2】
【0023】但し、Ziは配電線路2の特性インピーダ
ンス(一般に10〜100Ω程度)、Rは抵抗6a、6
bの抵抗値、Viは入射電圧(侵入するサージ電圧)
で、低圧制御回路1の内部等価インピーダンスは抵抗6
a、6bのインピーダンスより十分小さいとしている。
ンス(一般に10〜100Ω程度)、Rは抵抗6a、6
bの抵抗値、Viは入射電圧(侵入するサージ電圧)
で、低圧制御回路1の内部等価インピーダンスは抵抗6
a、6bのインピーダンスより十分小さいとしている。
【0024】ここで、R<Ziとなるよう抵抗値Rを設
定すると、(Zi/R)>1となるので、式(2)から
Vt<Viとなる。即ち、端子電圧Vtはサージ電圧Viよ
り低い値にとどまる。また、入射電流Iiは抵抗6a、
6bでジュール損として消費されるので、サージ侵入エ
ネルギーは急速に減衰する。また、(R/Zi)<1と
なるので、反射電圧Vrは式(2)より負値をとり、侵
入サージを低減するように配電線路2へ反射される。そ
のため、配電線路2に接続されている他機器へ及ぼす絶
縁上の悪影響も従来より低減される。端子電圧Vtのほ
とんどは抵抗6a、6b(従ってリアクトル4a、4
b)に印加されるが、Vt自体の値が従来の場合に比較
して大幅に抑制されるので、過電圧抑制回路3の耐電圧
仕様が低減しその小形化、コスト低減が実現する。な
お、以上はコモンモード時を例にとり説明したが、ノー
マルモードの場合も同様の特性が得られる。
定すると、(Zi/R)>1となるので、式(2)から
Vt<Viとなる。即ち、端子電圧Vtはサージ電圧Viよ
り低い値にとどまる。また、入射電流Iiは抵抗6a、
6bでジュール損として消費されるので、サージ侵入エ
ネルギーは急速に減衰する。また、(R/Zi)<1と
なるので、反射電圧Vrは式(2)より負値をとり、侵
入サージを低減するように配電線路2へ反射される。そ
のため、配電線路2に接続されている他機器へ及ぼす絶
縁上の悪影響も従来より低減される。端子電圧Vtのほ
とんどは抵抗6a、6b(従ってリアクトル4a、4
b)に印加されるが、Vt自体の値が従来の場合に比較
して大幅に抑制されるので、過電圧抑制回路3の耐電圧
仕様が低減しその小形化、コスト低減が実現する。な
お、以上はコモンモード時を例にとり説明したが、ノー
マルモードの場合も同様の特性が得られる。
【0025】実施例2.図2はこの発明の実施例2によ
る過電圧抑制回路を示す構成図である。図1では低圧制
御回路1の等価インピーダンス1a、1bが十分小さい
として検討したが、この図2では、コンデンサ5d、5
eを接続挿入することにより、サージ電圧周波数におけ
る低圧制御回路1の入力端のインピーダンスを確実に抑
え、過電圧抑制効果を実現している。ここで、コンデン
サ5dとして必要な静電容量Cは例えば以下に示す要領
で求めればよい。
る過電圧抑制回路を示す構成図である。図1では低圧制
御回路1の等価インピーダンス1a、1bが十分小さい
として検討したが、この図2では、コンデンサ5d、5
eを接続挿入することにより、サージ電圧周波数におけ
る低圧制御回路1の入力端のインピーダンスを確実に抑
え、過電圧抑制効果を実現している。ここで、コンデン
サ5dとして必要な静電容量Cは例えば以下に示す要領
で求めればよい。
【0026】即ち、侵入電流Iiがコンデンサ5dを充
電しているときの電圧Vcは次(3)式で、そしてその
(3)式から静電容量Cは(4)式で表される。
電しているときの電圧Vcは次(3)式で、そしてその
(3)式から静電容量Cは(4)式で表される。
【0027】
【数3】
【0028】(3)式右辺の電流Iiの積分値は、侵入
サージ電圧Viの大きさやサージ発生時間等から求める
ことができる。従って、この積分値と許容できる電圧値
Vcとを(4)式に代入することにより、静電容量Cが
求められる。コンデンサ5eについても同様である。
サージ電圧Viの大きさやサージ発生時間等から求める
ことができる。従って、この積分値と許容できる電圧値
Vcとを(4)式に代入することにより、静電容量Cが
求められる。コンデンサ5eについても同様である。
【0029】実施例3.図3はこの発明の実施例3によ
る過電圧抑制回路を示す構成図である。ここでは、新た
に、コンデンサ5dおよび5eと並列に非線形素子であ
るそれぞれ酸化亜鉛形避雷器7aおよび7bを接続挿入
している。これにより、低圧制御回路1の入力端C、D
の対地電位は酸化亜鉛形避雷器7a、7bの制限電圧V
co以下に確実に抑制される。なお、酸化亜鉛形避雷器7
a、7bを挿入することにより、その浮遊静電容量が新
たに加わるので、低圧制御回路1の入力端C、Dの対地
電位はその分上昇しにくくなる。
る過電圧抑制回路を示す構成図である。ここでは、新た
に、コンデンサ5dおよび5eと並列に非線形素子であ
るそれぞれ酸化亜鉛形避雷器7aおよび7bを接続挿入
している。これにより、低圧制御回路1の入力端C、D
の対地電位は酸化亜鉛形避雷器7a、7bの制限電圧V
co以下に確実に抑制される。なお、酸化亜鉛形避雷器7
a、7bを挿入することにより、その浮遊静電容量が新
たに加わるので、低圧制御回路1の入力端C、Dの対地
電位はその分上昇しにくくなる。
【0030】実施例4.図4はこの発明の実施例4によ
る過電圧抑制回路を示す構成図である。ここでは、処理
エネルギーの大きい例えば酸化亜鉛形避雷器7c、7d
を接続挿入することにより、図3の回路よりその部品点
数を減らしている。この場合も、酸化亜鉛形避雷器7
c、7dの浮遊静電容量の働きで、サージ電圧が抑制さ
れるとともに、特にエネルギーの大きなサージ電圧が侵
入しても、低圧制御回路1の入力端電位は酸化亜鉛形避
雷器7c、7dの制限電圧Vco以下に確実に抑制され
る。
る過電圧抑制回路を示す構成図である。ここでは、処理
エネルギーの大きい例えば酸化亜鉛形避雷器7c、7d
を接続挿入することにより、図3の回路よりその部品点
数を減らしている。この場合も、酸化亜鉛形避雷器7
c、7dの浮遊静電容量の働きで、サージ電圧が抑制さ
れるとともに、特にエネルギーの大きなサージ電圧が侵
入しても、低圧制御回路1の入力端電位は酸化亜鉛形避
雷器7c、7dの制限電圧Vco以下に確実に抑制され
る。
【0031】実施例5.なお、上記図1〜図4の各実施
例ではコモンモードサージ対策について示したが、別途
ノーマルモードサージ対策も必要となる場合は、それぞ
れ図5〜8に示す各種ノーマルモード対策回路を組み合
わせればよい。即ち、図5は図1の回路に組み合わせる
ノーマルモード対策回路を例示するもので、低圧制御回
路1の入力端C、D間にコンデンサ5f、コンデンサ5
gと酸化亜鉛形避雷器7eとの並列体、または酸化亜鉛
形避雷器7fを接続する。いずれも、サージ挙動時間に
対して低圧制御回路1の入力端C、D間のインピーダン
スを低くすることにより、低圧制御回路1に侵入するサ
ージ電圧の上昇を抑制する。
例ではコモンモードサージ対策について示したが、別途
ノーマルモードサージ対策も必要となる場合は、それぞ
れ図5〜8に示す各種ノーマルモード対策回路を組み合
わせればよい。即ち、図5は図1の回路に組み合わせる
ノーマルモード対策回路を例示するもので、低圧制御回
路1の入力端C、D間にコンデンサ5f、コンデンサ5
gと酸化亜鉛形避雷器7eとの並列体、または酸化亜鉛
形避雷器7fを接続する。いずれも、サージ挙動時間に
対して低圧制御回路1の入力端C、D間のインピーダン
スを低くすることにより、低圧制御回路1に侵入するサ
ージ電圧の上昇を抑制する。
【0032】図6、図7、図8も同様で、それぞれ図
2、図3、図4の回路に組み合わせるノーマルモード対
策回路例を示す。
2、図3、図4の回路に組み合わせるノーマルモード対
策回路例を示す。
【0033】実施例6.図9はこの発明の更に他の実施
例を示すもので、既述した各種のノーマルモード対策回
路とコモンモード対策回路とを交互に多段に接続したも
ので、過電圧抑制効果の一層の増大が期待できる。
例を示すもので、既述した各種のノーマルモード対策回
路とコモンモード対策回路とを交互に多段に接続したも
ので、過電圧抑制効果の一層の増大が期待できる。
【0034】実施例7.なお、上記各実施例では、その
抵抗6、コンデンサ5や酸化亜鉛形避雷器7は、それぞ
れ単一の素子からなるように図示したが、その電圧、電
流、容量の条件に応じて適宜、直並列に接続してなる複
数の素子で構成するようにしてもよい。また、被保護機
器としても、電力用電気機器の低圧制御回路に限定され
ないのは当然である。
抵抗6、コンデンサ5や酸化亜鉛形避雷器7は、それぞ
れ単一の素子からなるように図示したが、その電圧、電
流、容量の条件に応じて適宜、直並列に接続してなる複
数の素子で構成するようにしてもよい。また、被保護機
器としても、電力用電気機器の低圧制御回路に限定され
ないのは当然である。
【0035】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1に係
る過電圧抑制回路は、交流電線路に直列に挿入され、交
流電流の通電路として機能するリアクトルとサージ電流
の通電路として機能する抵抗との並列体からなり、上記
抵抗の抵抗値を上記交流電線路の特性インピーダンスよ
り小さく設定したので、端子電圧の上昇が抑制され、過
電圧抑制回路に課される耐電圧仕様が低減してその小形
化、コスト低減が実現する。
る過電圧抑制回路は、交流電線路に直列に挿入され、交
流電流の通電路として機能するリアクトルとサージ電流
の通電路として機能する抵抗との並列体からなり、上記
抵抗の抵抗値を上記交流電線路の特性インピーダンスよ
り小さく設定したので、端子電圧の上昇が抑制され、過
電圧抑制回路に課される耐電圧仕様が低減してその小形
化、コスト低減が実現する。
【0036】また、請求項2に係る過電圧抑制回路にお
いては、接地端と電気機器の入力端との間にコンデンサ
を接続挿入したので、コモンモードにおける負荷側イン
ピーダンスが確実に低減し、侵入サージ電圧が一層抑制
される。
いては、接地端と電気機器の入力端との間にコンデンサ
を接続挿入したので、コモンモードにおける負荷側イン
ピーダンスが確実に低減し、侵入サージ電圧が一層抑制
される。
【0037】また、請求項3に係る過電圧抑制回路にお
いては、電気機器の入力端相互間にコンデンサを接続挿
入したので、ノーマルモードにおける負荷側インピーダ
ンスが確実に低減し、侵入サージ電圧が一層抑制され
る。
いては、電気機器の入力端相互間にコンデンサを接続挿
入したので、ノーマルモードにおける負荷側インピーダ
ンスが確実に低減し、侵入サージ電圧が一層抑制され
る。
【0038】また、請求項4に係る過電圧抑制回路にお
いては、接地端と電気機器の入力端との間に非線形抵抗
素子を接続挿入したので、コモンモードにおける電気機
器への印加電圧がその制限電圧以下に確実に抑制され
る。
いては、接地端と電気機器の入力端との間に非線形抵抗
素子を接続挿入したので、コモンモードにおける電気機
器への印加電圧がその制限電圧以下に確実に抑制され
る。
【0039】また、請求項5に係る過電圧抑制回路にお
いては、電気機器の入力端相互間に非線形抵抗素子を接
続挿入したので、ノーマルモードにおける電気機器への
印加電圧がその制限電圧以下に確実に抑制される。
いては、電気機器の入力端相互間に非線形抵抗素子を接
続挿入したので、ノーマルモードにおける電気機器への
印加電圧がその制限電圧以下に確実に抑制される。
【図1】 この発明の実施例1による過電圧抑制回路を
示す構成図である。
示す構成図である。
【図2】 この発明の実施例2による過電圧抑制回路を
示す構成図である。
示す構成図である。
【図3】 この発明の実施例3による過電圧抑制回路を
示す構成図である。
示す構成図である。
【図4】 この発明の実施例4による過電圧抑制回路を
示す構成図である。
示す構成図である。
【図5】 図1の回路と組み合わせるノーマルモード対
策回路を例示する図である。
策回路を例示する図である。
【図6】 図2の回路と組み合わせるノーマルモード対
策回路を例示する図である。
策回路を例示する図である。
【図7】 図3の回路と組み合わせるノーマルモード対
策回路を例示する図である。
策回路を例示する図である。
【図8】 図4の回路と組み合わせるノーマルモード対
策回路を例示する図である。
策回路を例示する図である。
【図9】 この発明の実施例6による過電圧抑制回路を
示す構成図である。
示す構成図である。
【図10】 従来の過電圧抑制回路を示す構成図であ
る。
る。
【図11】 従来の回路における、コモンモードのサー
ジ侵入時の動作を説明する図である。
ジ侵入時の動作を説明する図である。
【図12】 従来の回路における、ノーマルモードのサ
ージ侵入時の動作を説明する図である。
ージ侵入時の動作を説明する図である。
【図13】 分布定数回路で考えた配電線路端における
各電圧、電流を示す図である。
各電圧、電流を示す図である。
1 低圧制御回路、2 配電線路、3 過電圧抑制回
路、4c,4d リアクトル、5d,5e,5f,5g
コンデンサ、6a,6b 抵抗、7a,7b,7c,
7d,7e,7f 酸化亜鉛形避雷器。
路、4c,4d リアクトル、5d,5e,5f,5g
コンデンサ、6a,6b 抵抗、7a,7b,7c,
7d,7e,7f 酸化亜鉛形避雷器。
Claims (5)
- 【請求項1】 交流電線路に接続される電気機器の入力
端に接続され、上記交流電線路から襲来し上記電気機器
に侵入するサージ電圧を抑制する過電圧抑制回路におい
て、 上記交流電線路に直列に挿入され、交流電流の通電路と
して機能するリアクトルとサージ電流の通電路として機
能する抵抗との並列体からなり、上記抵抗の抵抗値を上
記交流電線路の特性インピーダンスより小さく設定した
ことを特徴とする過電圧抑制回路。 - 【請求項2】 接地端と電気機器の入力端との間にコン
デンサを接続挿入したことを特徴とする請求項1記載の
過電圧抑制回路。 - 【請求項3】 電気機器の入力端相互間にコンデンサを
接続挿入したことを特徴とする請求項1または2記載の
過電圧抑制回路。 - 【請求項4】 接地端と電気機器の入力端との間に非線
形抵抗素子を接続挿入したことを特徴とする請求項1な
いし3のいずれかに記載の過電圧抑制回路。 - 【請求項5】 電気機器の入力端相互間に非線形抵抗素
子を接続挿入したことを特徴とする請求項1ないし4の
いずれかに記載の過電圧抑制回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11652094A JPH07322486A (ja) | 1994-05-30 | 1994-05-30 | 過電圧抑制回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11652094A JPH07322486A (ja) | 1994-05-30 | 1994-05-30 | 過電圧抑制回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07322486A true JPH07322486A (ja) | 1995-12-08 |
Family
ID=14689176
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11652094A Pending JPH07322486A (ja) | 1994-05-30 | 1994-05-30 | 過電圧抑制回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07322486A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20000060883A (ko) * | 1999-03-20 | 2000-10-16 | 이종수 | 인버터 구동 전동기의 과전압 억제장치 |
JP2020502987A (ja) * | 2016-12-23 | 2020-01-23 | アーベーベー・シュバイツ・アーゲー | 電源システムにおける誘導性素子保護 |
-
1994
- 1994-05-30 JP JP11652094A patent/JPH07322486A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20000060883A (ko) * | 1999-03-20 | 2000-10-16 | 이종수 | 인버터 구동 전동기의 과전압 억제장치 |
JP2020502987A (ja) * | 2016-12-23 | 2020-01-23 | アーベーベー・シュバイツ・アーゲー | 電源システムにおける誘導性素子保護 |
US10666088B2 (en) | 2016-12-23 | 2020-05-26 | Abb Schweiz Ag | Inductive element protection in a power supply system |
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