JPH07322395A - 超音波液中マイクロフォン - Google Patents

超音波液中マイクロフォン

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JPH07322395A
JPH07322395A JP13376894A JP13376894A JPH07322395A JP H07322395 A JPH07322395 A JP H07322395A JP 13376894 A JP13376894 A JP 13376894A JP 13376894 A JP13376894 A JP 13376894A JP H07322395 A JPH07322395 A JP H07322395A
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JP
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electrode
interdigital
piezoelectric
wave
thin plate
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JP13376894A
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Koji Toda
耕司 戸田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 すだれ状電極を備えた圧電薄板を非圧電基板
の一方の板面F1に設け、非圧電基板のもう一方の板面
F2に液体を接触させ、移相手段を駆使することにより
所定の周波数の超音波をその液体中に照射する超音波液
中マイクロフォンを提供する。 【構成】 電極TXに入力された電気信号の電圧に応じ
た周波数の電気信号がすだれ状電極T0,T1およびT2
に入力され、弾性表面波が圧電磁器薄板1を伝搬する。
この弾性表面波はアクリル板2中にバルク波として漏洩
され、アクリル板2と液体との界面において縦波に変換
されて液体中に放射される。電極TXに音楽等の電気信
号を入力すれば、液体中へその音楽をFM信号の形で伝
えることができる。 【効果】 魚類の養殖や植物の水耕栽培に効果を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明はすだれ状電極を備えた圧
電薄板を非圧電基板の一方の板面F1に設け、その非圧
電基板のもう一方の板面F2に液体を接触させ、移相手
段を駆使することにより所定の周波数の超音波をその液
体中に照射する超音波液中マイクロフォンに関する。
【従来の技術】液体中に超音波を照射する場合、従来は
圧電薄板上にすだれ状電極を設けて成る超音波トランス
デューサが利用されてきた。このような超音波トランス
デューサを用いることにより、液体中に漏洩レイリ−波
や漏洩ラム波などを励振させることができる。漏洩レイ
リ−波は速度に対し周波数が一定値を示すことから、構
成は簡単ではあるがデバイス設計の自由度が小さく、し
かもすだれ状電極を含む板面が液体と接触する側にある
という問題点を有している。また、高周波を促進しよう
とすると圧電薄板のさらなる薄型化を必要とし、薄型化
すればするほど脆弱性を伴うという問題を残す。このよ
うにして、従来の液体中への超音波の照射手段では超音
波トランスデューサの構造そのものに限界があり、従っ
て、このような超音波トランスデューサでは応用域が限
られていた。
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、低消
費電力で効率良く超音波を液体中に照射することができ
るだけでなく、移相手段を駆使することにより、入力さ
れた電気信号の電圧に応じた周波数の超音波をその液体
中に照射することができ、従って、たとえば音楽等の電
気信号をFM信号の形で液体中に伝えることができる超
音波液中マイクロフォンを提供することにある。また、
本発明は応答時間が短く、感度が良く、加工性や量産性
に優れた超音波液中マイクロフォンを提供することを目
的とする。
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の超音波
液中マイクロフォンは、入力用電極TXおよび出力用電
極RX並びにすだれ状電極群を備えた圧電薄板と、非圧
電基板と、増幅器と、液体中に超音波を照射する手段と
を備えた超音波液中マイクロフォンであって、前記すだ
れ状電極群が少なくとも1組の入力用すだれ状電極T0
および該すだれ状電極T0に対応する出力用すだれ状電
極R0から成り、前記電極TX並びに前記すだれ状電極T
0およびR0は前記圧電薄板における一方の板面P1に設
けられ、前記電極RXは前記圧電薄板におけるもう一方
の板面P2の前記電極TXに対応する部分に設けられて
いて、前記圧電薄板は前記板面P2を介して前記非圧電
基板の一方の板面F1に固着されており、前記超音波照
射手段は移相手段を含み、前記移相手段は前記電極
X、RXおよび前記圧電薄板を含み、前記超音波照射手
段は、前記電極TXに入力された電気信号の電圧に応じ
た周波数の電気信号を前記すだれ状電極T0に入力し、
前記圧電薄板と前記非圧電基板との界面に前記周波数の
弾性表面波を励振し、該弾性表面波の一部を前記非圧電
基板中にバルク波としてモード変換させ、該非圧電基板
中の該バルク波を前記非圧電基板のもう一方の板面F2
に接触した液体中に縦波として照射し、前記界面に励振
された前記弾性表面波の残部を前記すだれ状電極R0
ら電気信号として出力させる手段を含み、前記すだれ状
電極T0とR0との間の前記弾性表面波の伝搬路のほぼ中
央に前記電極RXが配置されていることを特徴とする。
請求項2に記載の超音波液中マイクロフォンは、前記す
だれ状電極群が前記すだれ状電極T0およびR0並びに少
なくとも2組の入力用すだれ状電極T1およびT2で成
り、前記超音波照射手段は、前記電極TXに入力された
電気信号の電圧に応じた周波数の電気信号を前記すだれ
状電極T0,T1およびT2に入力し、前記圧電薄板と前
記非圧電基板との界面に前記周波数の弾性表面波を励振
し、該弾性表面波の一部を前記非圧電基板中にバルク波
としてモード変換させ、該非圧電基板中の該バルク波を
縦波として前記液体中に照射し、前記すだれ状電極
0,T1,T2およびR0の電極周期長は前記弾性表面波
の波長にほぼ等しく、前記非圧電基板単体を伝搬するバ
ルク波の速度は前記圧電薄板単体を伝搬する弾性表面波
の速度よりも小さいことを特徴とする。請求項3に記載
の超音波液中マイクロフォンは、前記板面P1上におい
て前記すだれ状電極T0とR0とを互いに線対称にする線
と、前記板面P1上において前記すだれ状電極T1とT2
とを互いに線対称にする線とが互いに交叉し、その交点
と前記電極TXの中心点とがほぼ一致することを特徴と
する。請求項4に記載の超音波液中マイクロフォンは、
前記すだれ状電極R0の出力端が前記増幅器の入力端に
接続され、前記増幅器の出力端は前記すだれ状電極群に
含まれる入力用すだれ状電極の入力端に接続されてお
り、前記すだれ状電極T0から前記すだれ状電極R0に至
る間の前記非圧電基板における弾性表面波の伝搬路を遅
延素子とする発振器が構成されていて、前記発振器の信
号ループは前記すだれ状電極T0と、前記非圧電基板に
おける前記弾性表面波の前記伝搬路と、前記すだれ状電
極R0と、前記増幅器とから成ることを特徴とする。請
求項5に記載の超音波液中マイクロフォンは、前記すだ
れ状電極群に含まれるすだれ状電極が円弧状を成すこと
を特徴とする。請求項6に記載の超音波液中マイクロフ
ォンは、前記圧電薄板の厚さが前記すだれ状電極群に含
まれるすだれ状電極の電極周期長以下であることを特徴
とする。請求項7に記載の超音波液中マイクロフォン
は、前記非圧電基板がアクリル板で成り、前記圧電薄板
が圧電セラミックで成り、該圧電セラミックの分極軸の
方向は該圧電セラミックにおけるすだれ状電極を有する
板面と垂直であることを特徴とする。請求項8に記載の
超音波液中マイクロフォンは、前記非圧電基板がアクリ
ル板で成り、前記圧電薄板がLiNbO3その他の単結
晶で成ることを特徴とする。請求項9に記載の超音波液
中マイクロフォンは、前記圧電薄板がPVDFその他の
圧電高分子フィルムで成ることを特徴とする。
【作用】本発明の超音波液中マイクロフォンは、入力用
電極TX、出力用電極RXおよびすだれ状電極群を備えた
圧電薄板と、非圧電基板と、増幅器と、液体中に超音波
を照射する手段とを備えた簡単な構造を有する。この超
音波照射手段は移相手段を含み、その移相手段は電極T
X、RXおよび圧電薄板から構成されており、電極TX
入力された電気信号の電圧に応じて発振周波数を変化さ
せる機能を有する。電極TXおよびすだれ状電極群は圧
電薄板における一方の板面P1に設けられ、しかも電極
Xはその板面P1のほぼ中央に配置された構造が採用
されている。一方、電極RXは圧電薄板におけるもう一
方の板面P2のほぼ中央部の電極TXに対応する部分に
設けられている。圧電薄板はその板面P2を介して非圧
電基板の一方の板面F1に固着されている。本発明の超
音波液中マイクロフォンでは、移相手段を駆使すること
により、非圧電基板のもう一方の板面F2に液体を接触
させた際、時間の経過とともに周波数が変調する超音波
をその液体中に照射することができる。このとき、電極
X、RXおよび圧電薄板は移相器としての機能を果た
す。すなわち、電極TXに入力された電気信号の電圧に
応じた周波数の超音波をその液体中に照射することを可
能にする。従って、本発明の超音波液中マイクロフォン
は、音楽等の電気信号を電極TXに入力することにより
液体中へその音楽をFM信号の形で伝える液中マイクロ
フォンとしての機能を有する。このようにして、たとえ
ば魚類の養殖や、イルカの調教や、水槽で熱帯魚を飼育
する場合など、魚の種類に応じて所定の周波数の超音波
を液中に照射することが可能となるので、魚の成長を促
進したりすることが可能となる。また、植物の水耕栽培
の際にその植物の種類に応じて所定の周波数の超音波を
液中に照射することが可能となるので、植物の成長を促
進することも可能である。本発明の超音波液中マイクロ
フォンでは、すだれ状電極群が少なくとも1組の入力用
すだれ状電極T0およびそのすだれ状電極T0に対応する
出力用すだれ状電極R0で成る構造を採用することがで
きる。この場合、電極TXに入力された電気信号の電圧
に応じた周波数の電気信号がすだれ状電極T0に入力さ
れ、圧電薄板と非圧電基板との界面には前記周波数を有
する速度VSの弾性表面波が励振される。圧電薄板を非
圧電基板に固着する構造を採用することにより、この弾
性表面波を非圧電基板にバルク波として漏洩する形でモ
ード変換させることができる。このとき漏洩される弾性
表面波の位相速度は非圧電基板単体中の横波の速度VAT
よりも大きい。つまり、圧電薄板に励振される弾性表面
波のうちVSがVATよりも大きいという関係を満たすも
のが非圧電基板に漏洩される。このようにして、圧電薄
板に励振された弾性表面波のうち、位相速度が非圧電基
板単体中の横波の速度VATよりも大きく縦波の速度VAL
よりも小さい波は速度VATとほぼ等しい速度を有する波
に効率よく変換されて非圧電基板に漏洩される。また、
圧電薄板に励振された弾性表面波のうち、位相速度が非
圧電基板単体中の縦波の速度VALよりも大きな波は速度
ATあるいは速度VALとほぼ等しい速度を有する波に効
率よく変換されて非圧電基板に漏洩される。さらに、こ
のようにして漏洩されたバルク波の一部は非圧電基板の
板面F2に接触した液体中に効率よく速度VWの縦波と
して放射される。圧電薄板と非圧電基板との界面に励振
された弾性表面波のうち、位相速度が非圧電基板単体中
の縦波の速度VATよりも小さいものは非圧電基板には漏
洩されず圧電薄板を伝搬することから、その弾性表面波
(VSがVATよりも小さいもの)をすだれ状電極R0から
電気信号として出力させることができる。本発明の超音
波液中マイクロフォンでは、電極RXがすだれ状電極T0
とR0との間の弾性表面波の伝搬路のほぼ中央に配置さ
れた構造が採用されている。これは、電極RXに電気信
号を入力することにより、すだれ状電極T0とR0との間
の弾性表面波の伝搬路長を効率的に伸縮させるためであ
る。すなわち、その伝搬路長の変化が発振周波数の変化
をもたらしている。その発振周波数の変化の度合は電極
Xに入力された電気信号の電圧に相関する。このよう
にして、所定の発振周波数を得ることが、電極RXに入
力する電気信号の電圧を制御することによって可能とな
る。すだれ状電極群としてすだれ状電極T0,R0の他
に、少なくとも2組の入力用すだれ状電極T1およびT2
を含む構造を採用することができる。この場合、圧電薄
板の板面P1上においてすだれ状電極T0とR0とを互い
に線対称にする線と、すだれ状電極T1とT2とを互いに
線対称にする線とが互いにほぼ平行になるような構造を
採用することができる。また、すだれ状電極T0とR0
を互いに線対称にする線と、すだれ状電極T1とT2とを
互いに線対称にする線とが互いに交叉させ、その交点と
電極TXの中心点とがほぼ一致するような位置に電極TX
を配置する構造を採用することができる。すだれ状電極
0,R0の他に、少なくとも2組の入力用すだれ状電極
1およびT2を含む構造を有する超音波液中マイクロフ
ォンでは、電極TXに入力された電気信号の電圧に応じ
た周波数の電気信号がすだれ状電極T0,T1およびT2
に入力され、圧電薄板と非圧電基板との界面には前記周
波数を有する速度VSの弾性表面波が励振される。この
弾性表面波のうち一部(VSがVATよりも大きいもの)
は非圧電基板にバルク波として漏洩する形でモード変換
され、そのバルク波は縦波として板面F2に接触した液
体中に照射される。前記弾性表面波の残部(VSがVAT
よりも小さいもの)はすだれ状電極R0から電気信号と
して出力される。出力用のすだれ状電極R0の出力端は
増幅器の入力端に接続され、増幅器の出力端はすだれ状
電極群に含まれる入力用のすだれ状電極、つまり、すだ
れ状電極T0やT1やT2の入力端に接続されている。従
って、すだれ状電極R0から出力された電気信号は増幅
器によって増幅されて再び入力用すだれ状電極に印加さ
れる。このようにして、すだれ状電極T0からすだれ状
電極R0に至る間の非圧電基板における弾性表面波の伝
搬路を遅延素子とする発振器が構成される。この発振器
の信号ループはすだれ状電極T0と、非圧電基板におけ
る弾性表面波の前記伝搬路と、すだれ状電極R0と、増
幅器とから成る。従って、本発明の超音波液中マイクロ
フォンでは回路構成が簡略化され、しかも発振器内蔵型
の装置が形成されることから、装置の小型軽量化が促進
され携帯が容易になるとともに低電圧で低消費電力での
駆動が可能となる。本発明の超音波液中マイクロフォン
ではすだれ状電極として正規型のものだけでなく円弧状
のものも可能である。圧電薄板の厚さをすだれ状電極の
電極周期長以下にし、すだれ状電極の電極周期長を圧電
薄板に励振された弾性表面波の波長にほぼ等しくする構
造を採用することにより、すだれ状電極に加えられる電
気的エネルギーが弾性表面波に変換される度合を大きく
することができるだけでなく、圧電薄板と非圧電基板と
の界面での音響インピーダンスの不整合等によって生じ
る反射等を抑圧することができる。従って、弾性表面波
の非圧電基板への効果的な漏洩を促進させることができ
る。なお、すだれ状電極の電極周期長すなわち弾性表面
波の波長λに対する圧電薄板の厚さdの割合(d/λ)
が小さいほど効果は大きい。本発明の超音波液中マイク
ロフォンは、圧電薄板の厚さdを小さくすることに伴う
脆弱性を圧電薄板を非圧電基板に固着することによって
克服している。すなわち、非圧電基板は圧電薄板の脆弱
性を克服するために重要な役割を果たしている。また、
すだれ状電極は圧電薄板における板面P1に設けられて
いて、圧電薄板の板面P2は非圧電基板の一方の板面F
1に固着されている。つまり、圧電薄板をすだれ状電極
を有しない方の板面を介して非圧電基板に固着する構造
を採用することにより、すだれ状電極に加えられる電気
的エネルギーを効率よく弾性表面波に変換することがで
きる。非圧電基板としてアクリル板を採用し、圧電薄板
として圧電セラミックを採用し、その圧電セラミックの
分極軸の方向が圧電セラミックにおけるすだれ状電極を
有する板面と垂直になるような構造を採用することによ
り、圧電薄板に効率よく弾性表面波を励振することがで
き、さらにその弾性表面波を非圧電基板に効率よく漏洩
することができる。非圧電基板としてアクリル板を採用
し、圧電薄板としてLiNbO3その他の単結晶を採用
することにより、その圧電薄板に効率よく弾性表面波を
励振することができ、さらにその弾性表面波を非圧電基
板に効率よく漏洩することができる。 圧電薄板として
PVDFその他の圧電高分子フィルムを採用することに
より、より高周波対応が可能な形で圧電薄板に効率よく
弾性表面波を励振することができ、さらにその弾性表面
波を非圧電基板に効率よく漏洩することができる。
【実施例】図1は本発明の超音波液中マイクロフォンの
一実施例を示す断面図である。本実施例は入力用電極T
X、出力用電極RX、入力用すだれ状電極T0,T1
2,出力用すだれ状電極R0、圧電磁器薄板1、アクリ
ル板2および増幅器3から成る。電極TXおよびRXはア
ルミニウム薄膜で成る。前記各すだれ状電極は円弧状を
成し、アルミニウム薄膜で成る。但し、図1ではすだれ
状電極T1およびT2は描かれていない。圧電磁器薄板1
は直径15mm、厚さ(d)200μmの円板状のTD
K製101A材(製品名)で成る。アクリル板2は直径
16mm、厚さ(TA)1mmの円板で成る。電極TX
よび各すだれ状電極は圧電磁器薄板1の一方の板面上に
設けられ、圧電磁器薄板1のもう一方の板面上の電極T
Xに対応する部分には電極RXが設けられている。圧電磁
器薄板1はエポキシ系樹脂によってアクリル板2上に固
着されている。すだれ状電極R0の出力端は増幅器3を
介してすだれ状電極T0,T1およびT2の入力端に接続
されている。但し、図1ではすだれ状電極T1およびT2
の入力端への接続回路は省いて描かれている。また、電
極RXはグランドに接地されているが、図1では省いて
描かれている。図2は図1の超音波液中マイクロフォン
の平面図である。但し、図2ではすだれ状電極T1およ
びT2の入力端への接続回路および増幅器3は省いて描
かれている。各すだれ状電極は電極周期長(2P)が4
30μmの円弧状を成し、5対の電極指を有する。すだ
れ状電極T0とR0との電極離間距離およびすだれ状電極
1とT2との電極離間距離はともに6.88mmであ
る。電極TXは圧電磁器薄板1のほぼ中央に設けられて
いる。図3は図1の超音波液中マイクロフォンの斜視図
である。但し、図3では各すだれ状電極への接続回路お
よび増幅器3は省いて描かれている。図1の超音波液中
マイクロフォンの駆動時、すだれ状電極T0に電気信号
を入力するとその電気信号の周波数のうちすだれ状電極
0に対応する中心周波数とその近傍の周波数の電気信
号のみが弾性表面波に変換されて圧電磁器薄板1を速度
Sで伝搬する。弾性表面波の速度VSがアクリル板2単
体中での横波の速度VATよりも大きく縦波の速度VAL
りも小さい場合には、この弾性表面波は速度VATの横波
に変換されてアクリル板2に漏洩される。弾性表面波の
速度VSがアクリル板2単体中での縦波の速度VALより
も大きい場合には、この弾性表面波は速度VATの横波お
よび速度VALの縦波に変換されてアクリル板2に漏洩さ
れる。アクリル板2に漏洩されたバルク波はアクリル板
2と液体との界面において速度VWの縦波に変換されて
液体中に放射される。弾性表面波の速度VSがアクリル
板2単体中での横波の速度VATよりも小さい場合には、
この弾性表面波はすだれ状電極R0から電気信号として
出力される。この際、時間とともに電圧が変化する電気
信号、たとえば音楽などの電気信号を電極TXに入力す
ると、すだれ状電極T0とR0との間の弾性表面波の伝搬
路長が伸縮する。この伝搬路長の変化は弾性表面波の波
数の増減に対応している。従って、伝搬路長の変化が発
振周波数の変化をもたらす。その発振周波数の変化の度
合は電極RXに入力された電気信号の電圧に相関するこ
とから、電極RXに入力する電気信号の電圧を制御する
ことによって所定の発振周波数を得ることが可能とな
る。このようにして、電極TXに入力された電気信号の
電圧に応じた周波数の電気信号がすだれ状電極T0,T1
およびT2に入力されることとなるので、結果として、
時間の経過とともに周波数が変調する超音波を前記液体
中に照射することを可能にする。図1の超音波液中マイ
クロフォンでは、すだれ状電極R0から出力された電気
信号は増幅器3によって増幅され、再びすだれ状電極T
0,T1およびT2に入力されることから、すだれ状電極
0からすだれ状電極R0に至る間のアクリル板2におけ
る弾性表面波の伝搬路を遅延素子とする発振器を構成す
ることができる。この発振器の信号ループはすだれ状電
極T0、前記伝搬路、すだれ状電極R0および増幅器3か
ら成る。このような発振器を構成することにより、回路
構成が簡略化され、装置の小型軽量化が促進されるとと
もに低電圧で低消費電力での駆動が可能となる。図4は
圧電磁器薄板1を伝搬する弾性表面波がアクリル板2を
経由し縦波として液体中に伝搬されるまでの伝搬形態を
示す図である。但し、図4ではすだれ状電極T0、圧電
磁器薄板1およびアクリル板2が示される。すだれ状電
極T0に電気信号を入力すると速度VSの弾性表面波が圧
電磁器薄板1を伝搬する。この弾性表面波の速度VS
アクリル板2単体中での横波の速度VATよりも大きく縦
波の速度VALよりも小さいとき(VAT<VS<VAL)、
この弾性表面波は速度VATの横波に変換されてアクリル
板2に漏洩される。圧電磁器薄板1からバルク波が漏洩
されるときの漏洩角θATはVATとVSとの比(VAT
S)に相関する。アクリル板2を伝搬するバルク波は
アクリル板2と液体との界面において速度VWの縦波に
変換されて液体中に放射される。このときの放射角θW
は速度VWとVATとの比(VW/VAT)に相関する。図5
は圧電磁器薄板1に伝搬する弾性表面波の速度VSがア
クリル板2単体中での縦波の速度VALよりも大きい場合
の超音波の伝搬形態を示す図である。この場合(VAL
S)、弾性表面波は速度VATの横波および速度VAL
縦波に変換されてアクリル板2に漏洩される。圧電磁器
薄板1からバルク波として横波が漏洩されるときの漏洩
角θATはVATとVSとの比(VAT/VS)に相関し、縦波
の場合の漏洩角θALはVALとVSとの比(VAL/VS)に
相関する。アクリル板2を励振するバルク波はアクリル
板2と液体との界面において速度VWの縦波に変換され
て液体中に放射される。このときの放射角θWは速度VW
とVATとの比(VW/VAT)または速度VWとVALとの比
(VW/VAL)に相関する。図6はアクリル板2とアク
リル板2に接触された液体との界面付近での超音波の伝
搬形態を示す図である。但し、速度VSが図4の条件
(VAT<VS<VAL)を満たすときのものである。アク
リル板2を伝搬するバルク横波が該界面に達すると、反
射角θATを示す横波反射率RT、反射角θALを示す縦波
反射率RLおよび縦波透過率TLの3成分を生じる。この
ようにして、アクリル板2を伝搬するバルク横波は前記
界面において一部が横波反射率RTおよび縦波反射率RL
として反射され、残部が縦波透過率TLとして放射角θW
で液体中に放射される。図7は図1の超音波液中マイク
ロフォンにおける圧電磁器薄板1およびアクリル板2か
ら成る層状媒体を伝搬する弾性表面波の速度分散曲線を
示す特性図であり、弾性表面波の周波数fと圧電磁器薄
板2の厚さdとの積に対する各モードの位相速度を示す
図である。但し、圧電磁器薄板1は、圧電磁器薄板1の
アクリル板2と接触する方の板面(アクリル側板面)と
もう一方の空気に接触する方の板面(空気側板面)とが
ともに電気的に開放状態にあるものを用いた。本図にお
いて”open”は開放状態であることを示す。また、
○印は実測値を示す。弾性表面波には複数個のモードが
ある。fd値がほぼ0.4MHz・mm以下のときのA
0モードの波は速度がアクリル板2の横波速度VATより
も小さい。このような波は波のエネルギーが表面付近に
局在して伝搬する表面波であり、アクリル板2に漏洩さ
れることは無い。速度がVATよりも大きなA0モードお
よびその他のモードの波には速度の虚数成分が存在し、
波のエネルギーの一部はアクリル板2中にバルク波とし
て漏洩される。各モードの弾性表面波のうち速度がVAT
よりも大きくVALよりも小さい領域の波がアクリル板2
中にバルク横波として効果的に漏洩される。速度がVAL
よりも大きい領域の波はバルク縦波およびバルク横波と
してアクリル板2中に漏洩される。図8は図1の超音波
液中マイクロフォンにおけるモード変換効率Cとfd値
との関係を示す特性図である。但し、圧電磁器薄板1
は、圧電磁器薄板1のアクリル側板面ともう一方の空気
側板面とがともに電気的に開放状態にあるものを用い
た。A0モードを除くどのモードにおいても圧電磁器薄
板1に伝搬する弾性表面波が効率よくアクリル板2にバ
ルク波として漏洩されることがわかる。図9は圧電磁器
薄板1の異なる2つの電気的境界条件下での位相速度差
から算出した実効的電気機械結合係数k2とfd値との
関係を示す特性図である。但し、圧電磁器薄板1は、圧
電磁器薄板1の空気側板面に各すだれ状電極(IDT)
を設けアクリル側板面を電気的に開放状態にしたものを
用いている。A0モードのk2はfd=2.8MHz・m
m付近からほぼ一定の値(k2=4%)を示している。
0モードはfd=1.4MHz・mm付近で1つのピ
ーク(k2=17.5%)が存在する。このピークは圧
電磁器薄板1からアクリル板2へ漏洩される表面波に対
応するものと考えられる。A1およびA2モードもまた効
率的には良好な値を示している。このようにして、A0
モードを除くどのモードにおいても弾性表面波を圧電磁
器薄板1からアクリル板2へ効率よく漏洩させることが
でき、fd値を調整することによりアクリル板2への最
も効率のよい漏洩を実現することができる。また、圧電
磁器薄板1の空気側板面に各すだれ状電極を設けた構造
は製作上の容易性にもつながるという利点を有してい
る。図10は圧電磁器薄板1の異なる2つの電気的境界
条件下での位相速度差から算出した実効的電気機械結合
係数k2とfd値との関係を示す特性図である。但し、
圧電磁器薄板1は、圧電磁器薄板1の空気側板面に各す
だれ状電極を設けアクリル側板面を電気的に短絡状態に
したものを用いている。本実施例においては圧電磁器薄
板1の板面に金属薄膜を被覆することによりその板面を
電気的に短絡状態にしている。本図において”shor
t”は短絡状態であることを示す。図10においても図
9と同様に、A0モードを除くどのモードにおいても弾
性表面波を圧電磁器薄板1からアクリル板2へ効率よく
漏洩させることができ、fd値を調整することによりア
クリル板2への最も効率のよい漏洩を実現することがで
きる。また、圧電磁器薄板1の空気側板面に各すだれ状
電極を設けた構造は製作上の容易性にもつながるという
利点を有している。図11は図6に示す横波反射率
T、縦波反射率RLおよび縦波透過率TLの位相速度に
対するエネルギー分配率と角度との関係を示す特性図で
ある。すなわち、バルク横波に関する特性図である。但
し、このときの角度は横波反射率RTに対しては反射角
θATを、縦波反射率RLに対しては反射角θALを、縦波
透過率TLに対しては放射角θWを示す。縦波透過率TL
の値が最も大きいのは位相速度がほぼ1800m/sか
ら2400m/s付近の領域であって、このときの放射
角θWは約60度から40度程度であることがわかる。
図12はバルク縦波に関する横波反射率RT、縦波反射
率RLおよび縦波透過率TLの位相速度に対するエネルギ
ー分配率と角度との関係を示す特性図である。縦波透過
率TLの透過率が最も大きいのは位相速度がほぼ280
0m/s付近よりも大きな領域であって、このときの放
射角θWは約40度以下であることがわかる。図13は
図1の超音波液中マイクロフォンにおける挿入損失と周
波数との関係の一実施例を示す特性図であり、圧電磁器
薄板1の厚さdが200μm、すだれ状電極T0および
0の電極周期長2Pが460μmの場合の結果であ
る。本図において実線はアクリル板2に液体が接触して
いない場合を示し、点線はアクリル板2に液体が接触し
ている場合を示す。各周波数における実線と点線との差
が大きいほど液体中に縦波として放射される度合が大き
いことから、A0モードを除くどのモードの表面波でも
液体中に縦波として効率よく放射されていることがわか
る。特に、中心周波数がほぼ6MHzのS0モードや中
心周波数がほぼ13MHzのS2モードの表面波が液体
中に縦波として放射される度合が大きいことがわかる。
【発明の効果】本発明の超音波液中マイクロフォンによ
れば、入力用電極TX、出力用電極RXおよびすだれ状電
極群を備えた圧電薄板を非圧電基板の一方の板面F1に
固着した構造を採用することにより、非圧電基板のもう
一方の板面F2に接触した液体中に、時間の経過ととも
に周波数が変調する超音波を照射することができる。す
なわち、移相手段を駆使することにより電極TXに入力
された電気信号の電圧に応じた周波数の超音波をその液
体中に照射することを可能にする。従って、本発明の超
音波液中マイクロフォンは、音楽等の電気信号を電極T
Xに入力することにより液体中へその音楽をFM信号の
形で伝える液中マイクロフォンとしての機能を有する。
このようにして、たとえば魚類の養殖や、イルカの調教
や、水槽で熱帯魚を飼育する場合など、魚の種類に応じ
て所定の周波数の超音波を液中に照射することが可能と
なるので、魚の成長を促進したりすることが可能とな
る。また、植物の水耕栽培の際にその植物の種類に応じ
て所定の周波数の超音波を液中に照射することが可能と
なるので、植物の成長を促進することも可能である。す
だれ状電極群は正規型または円弧状の少なくとも1組の
入力用すだれ状電極T0と、そのすだれ状電極T0に対応
する出力用すだれ状電極R0を含む必要がある。すだれ
状電極群として、このような基本構造にさらに入力用す
だれ状電極のみを加えた構造、たとえば、すだれ状電極
1およびT2を加えた構造を採用することができる。こ
の場合、電極TXに入力された電気信号の電圧に応じた
周波数の電気信号がすだれ状電極T0,T1およびT2
入力され、圧電薄板と非圧電基板との界面には前記周波
数を有する速度VSの弾性表面波が励振される。この弾
性表面波の一部(VSが非圧電基板単体中の横波の速度
ATよりも大きいもの)が非圧電基板にバルク波として
漏洩する形でモード変換され、さらに、非圧電基板の板
面F2に接触した液体中に効率よく速度VWの縦波とし
て放射される。前記弾性表面波の残部(VSがVATより
も小さいもの)はすだれ状電極R0から電気信号として
出力される。このとき、すだれ状電極T0とR0との間の
弾性表面波の伝搬路のほぼ中央に配置された電極RX
電気信号を入力する構造を採用することにより、すだれ
状電極T0とR0との間の弾性表面波の伝搬路長を効率的
に伸縮させることができる。その伝搬路長の変化が発振
周波数の変化をもたらし、その発振周波数の変化の度合
は電極RXに入力された電気信号の電圧に相関している
ことから、電極RXに入力する電気信号の電圧を制御す
ることによって所定の発振周波数を得ることができる。
また、すだれ状電極R0の出力端を増幅器の入力端に接
続し、増幅器の出力端をすだれ状電極T0,T1およびT
2の入力端に接続する構造を採用することにより、すだ
れ状電極R0から出力された電気信号は増幅器によって
増幅されて再びすだれ状電極T0,T1およびT2に入力
される。このようにして、すだれ状電極T0からすだれ
状電極R0に至る間の非圧電基板における弾性表面波の
伝搬路を遅延素子とする発振器が構成される。この発振
器の信号ループはすだれ状電極T0と、非圧電基板にお
ける弾性表面波の前記伝搬路と、すだれ状電極R0と、
増幅器とから成る。従って、本発明の超音波液中マイク
ロフォンでは回路構成が簡略化され、しかも発振器内蔵
型の装置が形成されることから、装置の小型軽量化が促
進され携帯が容易になるとともに低電圧で低消費電力で
の駆動が可能となる。圧電薄板の厚さをすだれ状電極の
電極周期長以下にし、すだれ状電極の電極周期長を圧電
薄板に励振された弾性表面波の波長にほぼ等しくする構
造を採用することにより、すだれ状電極に加えられる電
気的エネルギーが弾性表面波に変換される度合を大きく
することができるだけでなく、圧電薄板と非圧電基板と
の界面での音響インピーダンスの不整合等によって生じ
る反射等を抑圧することができる。従って、弾性表面波
の非圧電基板への効果的な漏洩を促進させることができ
る。なお、すだれ状電極の電極周期長すなわち弾性表面
波の波長λに対する圧電薄板の厚さdの割合(d/λ)
が小さいほど効果は大きい。本発明の超音波液中マイク
ロフォンは、圧電薄板の厚さdを小さくすることに伴う
脆弱性を圧電薄板を非圧電基板に固着することによって
克服している。すなわち、非圧電基板は圧電薄板の脆弱
性を克服するために重要な役割を果たしている。また、
すだれ状電極は圧電薄板における板面P1に設けられて
いて、圧電薄板の板面P2は非圧電基板の一方の板面F
1に固着されている。つまり、圧電薄板をすだれ状電極
を有しない方の板面を介して非圧電基板に固着する構造
を採用することにより、すだれ状電極に加えられる電気
的エネルギーを効率よく弾性表面波に変換することがで
きる。非圧電基板としてアクリル板を採用し、圧電薄板
として圧電セラミックを採用し、その圧電セラミックの
分極軸の方向が圧電セラミックにおけるすだれ状電極を
有する板面と垂直になるような構造を採用することによ
り、圧電薄板に効率よく弾性表面波を励振することがで
き、さらにその弾性表面波を非圧電基板に効率よく漏洩
することができる。また、圧電薄板としてLiNbO3
その他の単結晶を採用することにより、その圧電薄板に
効率よく弾性表面波を励振することができ、さらにその
弾性表面波を非圧電基板に効率よく漏洩することができ
る。さらに、圧電薄板としてPVDFその他の圧電高分
子フィルムを採用することにより、より高周波対応が可
能な形で圧電薄板に効率よく弾性表面波を励振すること
ができ、さらにその弾性表面波を非圧電基板に効率よく
漏洩することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波液中マイクロフォンの一実施例
を示す断面図。
【図2】図1の超音波液中マイクロフォンの平面図。
【図3】図1の超音波液中マイクロフォンの斜視図。
【図4】圧電磁器薄板1を伝搬する弾性表面波がアクリ
ル板2を経由し縦波として液体中に伝搬されるまでの伝
搬形態を示す図。
【図5】圧電磁器薄板1に伝搬する弾性表面波の速度V
Sがアクリル板2単体中での縦波の速度VALよりも大き
い場合の超音波の伝搬形態を示す図。
【図6】アクリル板2とアクリル板2に接触された液体
との界面付近での超音波の伝搬形態を示す図。
【図7】図1の超音波液中マイクロフォンにおける圧電
磁器薄板1およびアクリル板2から成る層状媒体を伝搬
する弾性表面波の速度分散曲線を示す特性図。
【図8】図1の超音波液中マイクロフォンにおけるモー
ド変換効率Cとfd値との関係を示す特性図。
【図9】圧電磁器薄板1の異なる2つの電気的境界条件
下での位相速度差から算出した実効的電気機械結合係数
2とfd値との関係を示す特性図。
【図10】圧電磁器薄板1の異なる2つの電気的境界条
件下での位相速度差から算出した実効的電気機械結合係
数k2とfd値との関係を示す特性図。
【図11】図6に示す横波反射率RT、縦波反射率RL
よび縦波透過率TLの位相速度に対するエネルギー分配
率と角度との関係を示す特性図。
【図12】バルク縦波に関する横波反射率RT、縦波反
射率RLおよび縦波透過率TLの位相速度に対するエネル
ギー分配率と角度との関係を示す特性図。
【図13】図1の超音波液中マイクロフォンにおける挿
入損失と周波数との関係の一実施例を示す特性図。
【符号の説明】
1 圧電磁器薄板 2 アクリル板 3 増幅器 TX 入力用電極 RX 出力用電極 T0,T1,T2 入力用すだれ状電極 R0 出力用すだれ状電極

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力用電極TXおよび出力用電極RX並び
    にすだれ状電極群を備えた圧電薄板と、非圧電基板と、
    増幅器と、液体中に超音波を照射する手段とを備えた超
    音波液中マイクロフォンであって、 前記すだれ状電極群が少なくとも1組の入力用すだれ状
    電極T0および該すだれ状電極T0に対応する出力用すだ
    れ状電極R0から成り、 前記電極TX並びに前記すだれ状電極T0およびR0は前
    記圧電薄板における一方の板面P1に設けられ、 前記電極RXは前記圧電薄板におけるもう一方の板面P
    2の前記電極TXに対応する部分に設けられていて、 前記圧電薄板は前記板面P2を介して前記非圧電基板の
    一方の板面F1に固着されており、 前記超音波照射手段は移相手段を含み、 前記移相手段は前記電極TX、RXおよび前記圧電薄板を
    含み、 前記超音波照射手段は、前記電極TXに入力された電気
    信号の電圧に応じた周波数の電気信号を前記すだれ状電
    極T0に入力し、前記圧電薄板と前記非圧電基板との界
    面に前記周波数の弾性表面波を励振し、該弾性表面波の
    一部を前記非圧電基板中にバルク波としてモード変換さ
    せ、該非圧電基板中の該バルク波を前記非圧電基板のも
    う一方の板面F2に接触した液体中に縦波として照射
    し、前記界面に励振された前記弾性表面波の残部を前記
    すだれ状電極R0から電気信号として出力させる手段を
    含み、 前記すだれ状電極T0とR0との間の前記弾性表面波の伝
    搬路のほぼ中央に前記電極RXが配置されていることを
    特徴とする超音波液中マイクロフォン。
  2. 【請求項2】 前記すだれ状電極群が前記すだれ状電極
    0およびR0並びに少なくとも2組の入力用すだれ状電
    極T1およびT2で成り、 前記超音波照射手段は、前記電極TXに入力された電気
    信号の電圧に応じた周波数の電気信号を前記すだれ状電
    極T0,T1およびT2に入力し、前記圧電薄板と前記非
    圧電基板との界面に前記周波数の弾性表面波を励振し、
    該弾性表面波の一部を前記非圧電基板中にバルク波とし
    てモード変換させ、該非圧電基板中の該バルク波を縦波
    として前記液体中に照射し、 前記すだれ状電極T0,T1,T2およびR0の電極周期長
    は前記弾性表面波の波長にほぼ等しく、 前記非圧電基板単体を伝搬するバルク波の速度は前記圧
    電薄板単体を伝搬する弾性表面波の速度よりも小さいこ
    とを特徴とする請求項1に記載の超音波液中マイクロフ
    ォン。
  3. 【請求項3】 前記板面P1上において前記すだれ状電
    極T0とR0とを互いに線対称にする線と、前記板面P1
    上において前記すだれ状電極T1とT2とを互いに線対称
    にする線とが互いに交叉し、その交点と前記電極TX
    中心点とがほぼ一致することを特徴とする請求項2に記
    載の超音波液中マイクロフォン。
  4. 【請求項4】 前記すだれ状電極R0の出力端は前記増
    幅器の入力端に接続され、前記増幅器の出力端は前記す
    だれ状電極群に含まれる入力用すだれ状電極の入力端に
    接続されており、 前記すだれ状電極T0から前記すだれ状電極R0に至る間
    の前記非圧電基板における弾性表面波の伝搬路を遅延素
    子とする発振器が構成されていて、 前記発振器の信号ループは前記すだれ状電極T0と、前
    記非圧電基板における前記弾性表面波の前記伝搬路と、
    前記すだれ状電極R0と、前記増幅器とから成ることを
    特徴とする請求項1,2または3に記載の超音波液中マ
    イクロフォン。
  5. 【請求項5】 前記すだれ状電極群に含まれるすだれ状
    電極が円弧状を成すことを特徴とする請求項1,2,3
    または4に記載の超音波液中マイクロフォン。
  6. 【請求項6】 前記圧電薄板の厚さは前記すだれ状電極
    群に含まれるすだれ状電極の電極周期長以下であること
    を特徴とする請求項1,2,3,4または5に記載の超
    音波液中マイクロフォン。
  7. 【請求項7】 前記非圧電基板がアクリル板で成り、前
    記圧電薄板が圧電セラミックで成り、該圧電セラミック
    の分極軸の方向は該圧電セラミックにおけるすだれ状電
    極を有する板面と垂直であることを特徴とする請求項
    1,2,3,4,5または6に記載の超音波液中マイク
    ロフォン。
  8. 【請求項8】 前記非圧電基板がアクリル板で成り、前
    記圧電薄板がLiNbO3その他の単結晶で成ることを
    特徴とする請求項1,2,3,4,5または6に記載の
    超音波液中マイクロフォン。
  9. 【請求項9】 前記圧電薄板がPVDFその他の圧電高
    分子フィルムで成ることを特徴とする請求項1,2,
    3,4,5または6に記載の超音波液中マイクロフォ
    ン。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11164384A (ja) * 1997-11-25 1999-06-18 Nec Corp 超指向性スピーカ及びスピーカの駆動方法
JP2019517220A (ja) * 2016-05-24 2019-06-20 セントレ・ナショナル・デ・ラ・レシェルシェ・サイエンティフィーク 音響ピンセット

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