JPH07321795A - バッファアドレス管理方法 - Google Patents

バッファアドレス管理方法

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JPH07321795A
JPH07321795A JP10698894A JP10698894A JPH07321795A JP H07321795 A JPH07321795 A JP H07321795A JP 10698894 A JP10698894 A JP 10698894A JP 10698894 A JP10698894 A JP 10698894A JP H07321795 A JPH07321795 A JP H07321795A
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JP
Japan
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stored
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Application number
JP10698894A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Shinohara
誠之 篠原
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大規模な誤りを含むバッファアドレスや重複
したバッファアドレスを検出することのできるバッファ
アドレス管理方法を提供する。 【構成】 交換装置内に存在する全てのバッファアドレ
スの使用状況を登録できるアドレス使用状況テーブルを
使用状況記憶部21内に設けておくことにより、交換装
置の共有バッファメモリ内にはどのようなバッファアド
レスが現実に存在していて、現在どの待ち行列内に存在
しているかを把握できる。状態値検査部22a,22b
でのアドレス使用状況テーブルの検索操作によって、ビ
ット誤りを含んだ非存在バッファアドレスの検出が可能
である。また、バッファアドレスを空きアドレス待ち行
列10に格納する前とアドレス待ち行列11に格納する
前に、状態値検査部による状態値の参照と状態値登録部
24a,24bによる既定状態値の固定登録を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通信データの蓄積に用
いるバッファメモリを全ての出線間で共有使用する共有
バッファ形交換装置、特に各出線から読み出される通信
データの格納されたバッファメモリ領域のバッファアド
レスを出線毎に待ち行列管理することによって交換機能
を実現する形式の交換装置におけるバッファアドレスの
異常検出方法に関し、バッファアドレスの重複をも検出
可能なバッファアドレス管理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、前記交換装置において、バッファ
アドレスの待ち行列用メモリへの書き込み、読み出し時
に発生するバッファアドレス誤りを検出する方法として
は、パリティチェック方法が一般的であった。この方法
は、2進コード化したバッファアドレスに2進値“1”
の総数が偶数個となるように調整するための1ビットの
冗長ビット(パリティビット)を付加したコードをアド
レス管理のために用いる情報単位とし、そのコード中の
“1”の個数が偶数個であるかどうかを随時検査するこ
とにより、そのコード中にビット誤りが発生したかどう
かを検出する方法である。しかし、この方法では検出で
きる誤りが1ビット誤りに限られ、2ビット以上の大規
模なビット誤りや、前記交換装置で複数の出線間での混
信の原因となるバッファアドレスの重複を見つけ出すこ
とは不可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上に述べたパリティ
チェック方法では、検出できる誤りが1ビット誤りに限
られ、2ビット以上の大規模なビット誤りやバッファア
ドレスの重複を認識することは不可能である。バッファ
アドレスの重複は、同一通信データ格納領域の複数出線
間での同時使用を招き、交換装置内混信を引き起こす。
【0004】本発明の目的は、このような従来の方法で
は検出不可能な大規模な誤りを含むバッファアドレスを
漏れなく認識することにより、正常な交換動作を常に保
証するバッファアドレス管理方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、通信デー
タを蓄積するバッファメモリを全ての出線間で共有使用
する構造をもち、通信データの出線から読み出す順序の
管理のために出線毎に設置したアドレス待ち行列でその
蓄積されている領域を指すバッファアドレスを待ち行列
管理し、また空いているバッファメモリ領域のバッファ
アドレスの管理のための空きアドレス待ち行列を備えた
共有バッファ形交換装置において、存在する全てのバッ
ファアドレスの使用状況を登録できるアドレス使用状況
テーブルを設け、バッファアドレスをアドレス待ち行列
に格納する前と空きアドレス待ち行列に格納する前の2
つの時点で、前記テーブル中の該当する状態値を参照し
て正常であるかどうかを判断した後でアドレス待ち行列
に格納する前ならば“使用中”を、空きアドレス待ち行
列に格納する前ならば“未使用中”を表す規定の状態値
を上書き登録することを特徴とする。
【0006】第2の発明は、第1の発明のアドレス使用
状況テーブルを用いたバッファアドレス管理方法におい
て、アドレス待ち行列あるいは空きアドレス待ち行列に
格納しようとするバッファアドレスの状態値を前記アド
レス使用状況テーブルから参照する段階で、そのバッフ
ァアドレスに対応するアドレス欄がアドレス使用状況テ
ーブル内に存在しないと判明した場合には、そのバッフ
ァアドレスを非存在バッファアドレスと判断することを
特徴とする。
【0007】第3の発明は、第1の発明のアドレス使用
状況テーブルを用いたバッファアドレス管理方法におい
て、バッファアドレスをアドレス待ち行列に格納する前
の時点で前記アドレス使用状況テーブルから参照される
状態値が“使用中”である場合、あるいはバッファアド
レスを空きアドレス待ち行列に格納する前の時点で前記
アドレス使用状況テーブルから参照される状態値が“未
使用中”である場合には、そのバッファアドレスがこれ
から格納されようとする待ち行列内には同一のバッファ
アドレスがすでに存在している、つまりそのバッファア
ドレスには重複が発生していると判断することを特徴と
する。
【0008】
【作用】第1の発明においては、存在する全てのバッフ
ァアドレスの使用状況を登録できるアドレス使用状況テ
ーブルを設けておくことにより、交換装置の共有バッフ
ァメモリ内にはどのようなバッファアドレスが現実に存
在していて、現在どの待ち行列内に存在しているかを把
握できる。バッファアドレスの使用状況の定義として
は、バッファアドレスがアドレス待ち行列内に存在する
場合を“使用中”、空きアドレス待ち行列内に存在する
場合を“未使用中”としている。バッファアドレスをア
ドレス待ち行列に格納する前と空きアドレス待ち行列に
格納する前の2つの時点において、アドレス待ち行列に
格納する前ならば使用中であることを示す状態値“1”
を、空きアドレス待ち行列に格納する前ならば未使用中
であることを示す状態値“0”をアドレス使用状況テー
ブル中の該当するバッファアドレス欄に上書き登録する
という操作を固定的に行わせる。この操作により、アド
レス使用状況テーブルを参照しさえすれば、任意のバッ
ファアドレスが目当てとする待ち行列内に存在している
かどうかを確実に知ることができる。
【0009】第2の発明においては、何らかの原因で発
生した大規模なビット誤りを含む非存在バッファアドレ
スを待ち行列に格納しようとした場合には、待ち行列に
格納する前の時点で実施するアドレス使用状況テーブル
内の状態値の参照段階で、該当するアドレス欄が存在し
ないことが判明して、それが異常バッファアドレスであ
ることを認識することができる。このようにして認識さ
れた非存在バッファアドレスを廃棄処分にすることによ
って、非存在バッファアドレスの使用による交換装置の
誤動作を未然に防げる。
【0010】第3の発明においては、バッファアドレス
を待ち行列に格納する前に実施する状態値登録の直前に
おいて、アドレス使用状況テーブルに登録されている使
用状態を参照することにより、これから格納しようとす
る待ち行列内に全く同一のバッファアドレスが存在して
いるかどうかを判断する。同じアドレス値を持つものが
たった1個しか存在しない正常なバッファアドレスで
は、状態値登録操作の結果、バッファアドレスをアドレ
ス待ち行列に格納する前に実施する状態値登録の直前に
参照する状態値(以後、これを参照状態値と呼ぶ)は必
ず未使用中(状態値“0”)であり、一方、空きアドレ
ス待ち行列に格納する前の参照状態値は必ず使用中
“1”である。ところが、重複の発生しているバッファ
アドレスでは、それをアドレス待ち行列に格納する前に
状態値を参照するとすでに使用中(状態値“1”)であ
った。これは全く同一の重複したバッファアドレスが存
在していて、それがすでにアドレス待ち行列内に格納さ
れている場合に当たる(異常ケース1)、また、それを
空きアドレス待ち行列に格納する前に状態値を参照する
とすでに未使用中“0”であった。これも全く同一の重
複したバッファアドレスが存在していて、それがすでに
空きアドレス待ち行列内に格納されている場合に当たる
(異常ケース2)、といった明らかに異常と認識できる
場合が確実に発生する。バッファアドレスの重複によっ
て出現する状態値異常が異常ケース1になるかそれとも
異常ケース2になるかは、その重複しているバッファが
それぞれその瞬間にどの箇所に存在しているのかとか、
それらを待ち行列に読み書きするタイミングの関係など
に依存するが、どちらも異常な状態であることに違いは
ない。このような状態値異常が検知されたバッファアド
レスを異常バッファアドレスと判断して廃棄処分するこ
とにより、交換装置内混信の発生を防ぐ。ただし、ここ
で廃棄処分にするバッファアドレスは、待ち行列に格納
する前の状態値参照の段階で異常結果を示したたった1
個の該当バッファアドレスだけであり、同一なアドレス
値を持つバッファアドレスを全て使えなくするなどの処
理は施さず、またアドレス使用状況テーブルの状態値も
異常が判明する直前の値にしておく。これは、重複して
いるバッファアドレスでもどちらか片方が消滅すれば、
もう一方のバッファアドレスは正常なバッファアドレス
としてそのまま使用できるとの考慮に基づき、利用可能
なバッファアドレスが急速に枯渇するのを防止する一助
でもある。
【0011】
【実施例】次に図面を参照して本発明の実施例について
説明する。
【0012】図1は固定長の通信データ(以後、これを
セルと呼ぶ)を扱う共有バッファ形ATM交換装置にお
ける本発明の一実施例を示すブロック構成図である。破
線で囲まれた部分20が本発明によるバッファアドレス
管理装置である。このバッファアドレス管理装置は、全
てのバッファアドレスの使用状態を保持する使用状況記
憶部21と、使用状況記憶部21から得られる各バッフ
ァアドレスの状態値の正常性を検査する状態値検査部2
2a,22bと、異常の判明したバッファアドレスを廃
棄するバッファアドレス廃棄処理部23a,23bと、
状態値を再登録する状態値登録部24a,24b、およ
びそれらの制御を受け持つ管理制御部25a,25bか
ら構成されている。
【0013】また標準の共有バッファ形ATM交換装置
は、セルを蓄積する共有バッファメモリ14と、N本の
入線17を1本に束ねる多重器15と、多重器と丁度逆
の働きをする分離器16からハード的に構成される。ま
たバッファメモリの共有使用化のために、N本の出線1
8毎に設置されるアドレス待ち行列11と、書き込みバ
ッファアドレスレジスタ12と、読み出しバッファアド
レスレジスタ13、さらに空きバッファメモリのアドレ
スを格納する空きアドレス待ち行列10を備えている。
【0014】アドレス使用状況テーブルは、図2に示す
ような構成で使用状況記憶部21に保存されている。ア
ドレス使用状況テーブル中の状態値は状態値登録部24
a,24bによって固定的に変更されるのみである。
【0015】図3は、本発明によるバッファアドレス管
理方法のバッファアドレスに対する基本的な処理のフロ
ーチャートである。入線17にセルが到着すると、その
セルの蓄積のために用いるバッファメモリ領域として空
きアドレス待ち行列10に格納されている空きバッファ
アドレスが割り当てられ、その空きバッファアドレスは
書き込みバッファアドレスレジスタ12を介してその宛
先出線18に相当するアドレス待ち行列11に格納され
るのであるが、空きアドレス待ち行列10から読み出し
て(ステップS1)から書き込みバッファアドレスレジ
スタ12に書き込むまでの間に、状態値検査部22a
と、バッファアドレス廃棄処理部23aと、状態値登録
部24aで一連の管理処理を施される。
【0016】状態値検査部22aでは空きアドレス待ち
行列10から読み出された空きバッファアドレスの状態
値をアドレス使用状況テーブルから読み出す(ステップ
S2)。
【0017】重複の発生していない正常な動作環境の下
では、このバッファアドレスは今まで空きアドレス待ち
行列10内に存在していて使われていなかったので、当
然のことながら参照状態値は未使用中“0”であるはず
である(ステップS3)。しかし、万一その参照状態値
が使用中“1”である場合には、全く同一なバッファア
ドレスが他に存在していて、それがすでにいずれかのア
ドレス待ち行列11内に入っている可能性が強いので、
状態検査部22aの次段に位置する異常バッファアドレ
ス廃棄処理部23aにおいて、そのバッファアドレスを
異常バッファアドレスとして廃棄処分にする(ステップ
S4)。空きアドレス待ち行列10から読み出した直後
の状態値が未使用中“0”である正常な空きバッファア
ドレスに関しては、廃棄処理を行わずにその次の状態値
登録部24aにおいてアドレス使用状況テーブル中の状
態値を使用中“1”に変更した後(ステップS5,S
6)、適当なアドレス待ち行列11に格納する(ステッ
プS7)。
【0018】また、ビット誤りを含む非存在バッファア
ドレスについては、状態値検査部22aでのアドレス使
用状況テーブル検索時において該当不能であることが容
易に判明するので、この類の異常バッファアドレスは状
態値検査部22aにおいて漏れなく検出することができ
る。
【0019】アドレス待ち行列11から読み出したバッ
ファアドレスについても空きアドレス待ち行列10へ格
納するまでに上述と同様な管理処理を行なう。すなわ
ち、読み出しバッファアドレスレジスタ13から読み出
してから空きアドレス待ち行列10に格納するまでの間
に、状態値検査部22bと、バッファアドレス廃棄処理
部23bと、状態値登録部24bで一連の管理処理を行
なう。
【0020】状態値検査部22bではアドレス待ち行列
11から読み出された(ステップS8)バッファアドレ
スの状態値をアドレス使用状況テーブルから参照する
(ステップS9)。重複の発生していない正常な動作環
境の下では、このバッファアドレスは今までアドレス待
ち行列に格納されていて使用されていたので、この時点
で読み出される状態値は当然のことながら使用中“1”
である(ステップS10)。このようなアドレス待ち行
列11から読み出した直後の状態値が使用中“1”であ
るバッファアドレスに関しては、廃棄処理を行なわずに
状態値登録部24bにおいてアドレス使用状況テーブル
中の状態値を未使用中“0”に変更した後(ステップS
11,S12)、空きアドレス待ち行列10に格納する
(ステップS13)。
【0021】もし、状態値検査部22bでの参照状態値
が未使用中“0”である場合には、状態検査部22bの
次段に位置する異常バッファアドレス廃棄処理部23b
において、そのバッファアドレスを異常バッファアドレ
スとして廃棄処分にする(ステップS14)。もちろ
ん、ビット誤りを含む非存在バッファアドレスは、状態
値検査部22bにおけるアドレス使用状況テーブル検索
の段階でもれなく摘出される。
【0022】以上の処理が繰り返されることによって、
重複の発生しているバッファアドレスの内の片方と非存
在バッファアドレスが廃棄される。これらの管理処理は
管理制御部25a,25bから各部への命令により実行
される。命令の信号は図が煩雑になるので図1では省略
されている。
【0023】バッファアドレスのビット誤りや重複化
は、主として両待ち行列用メモリへの書き込み時または
読み出し時に発生する。本発明によるバッファアドレス
管理方法では、空きアドレス待ち行列10への書き込み
時に発生する誤りと読み出し時に発生する誤り、またア
ドレス待ち行列11への書き込み時に発生する誤りと読
み出し時に発生する誤りはそれぞれ同位置で発生した同
一の誤りであるととらえられ、特に区別する必要はな
い。図4から図6は、本発明によるバッファアドレス管
理方法によって空きアドレス待ち行列10内で発生した
多ビット誤りを含む非存在バッファアドレスを検出する
一実施例である。
【0024】図4は、空きアドレス待ち行列10におい
てバッファアドレス#3がビット誤りによって全く存在
しないバッファアドレス#100に化けたときの状態で
ある。
【0025】次の図5は、化けて発生したバッファアド
レス#100が空きアドレス待ち行列10から読み出さ
れて管理処理を受けている状態である。状態値検査部2
2aでバッファアドレス#100の状態値を参照しよう
としても、交換装置内に存在する全てのバッファアドレ
スをあらかじめ登録してあるアドレス使用状況テーブル
にはバッファアドレス#100のエントリがないので、
図6に示すように次段の異常バッファアドレス廃棄処理
部23aにおいてこのバッファアドレス#100を異常
バッファアドレスとして廃棄処分にする。以上の処理の
ように、非存在バッファアドレスをアドレス待ち行列1
1に格納する前に廃棄処分することによって、交換装置
内に全く存在しないバッファアドレスが引き起こす交換
装置の誤動作を未然に防ぐことができる。
【0026】次に、図7〜図9と図10〜図12はそれ
ぞれ、本発明によるバッファアドレス管理方法によって
空きアドレス待ち行列10で発生した重複アドレスを検
出する一実施例である。図7〜図9は、空きアドレス待
ち行列10においてバッファアドレス#3が#1に化け
た場合に、その化けて発生した#1が空きアドレス待ち
行列10から読み出されて初めて管理処理を施されると
きに、本来の#1がアドレス待ち行列11内に存在する
ケースを想定したもの、図10〜図12は本来の#1が
空きアドレス待ち行列10内に存在するケースを想定し
たものである。図7〜図12では簡単のためにアドレス
待ち行列11を2個だけとしている。図7は、空きアド
レス待ち行列10においてバッファアドレス#3がバッ
ファアドレス#1に化けた時の状態である。次の図8
は、化けて発生した#1が空きアドレス待ち行列10か
ら読み出されて初めて管理処理を受けている状態であ
り、状態値検査部22aによってバッファアドレス#1
の状態値を参照している。この時本来の#1はアドレス
待ち行列11内に存在している。これまでのバッファア
ドレス#1に対する管理処理の対象はアドレス待ち行列
11内にある本来の#1であったので、この時点で状態
値検査部22aによって参照されるバッファアドレス#
1の状態値は当然のことながら使用中“1”である。こ
れは正常な状態に違反するので、図9に示すように次段
の異常バッファアドレス廃棄処理部23aにおいてこの
化けにより発生した#1を異常バッファアドレスとして
廃棄処分にする。しかし、アドレス待ち行列11内にあ
る本来の#1に関してはそのまま継続して使用する。以
上の処理が繰り返されることにより、アドレス待ち行列
11内に存在する同一バッファアドレスは常に1個以下
であるように制御され、複数の出線18間での混信を未
然に防ぐ。
【0027】次に、図10〜図12は空きアドレス待ち
行列10内で化けて発生した#1が空きアドレス待ち行
列10から読み出されて初めて管理処理を施されるとき
に、本来の#1が空きアドレス待ち行列10内に存在す
る場合における異常バッファアドレス検出の実施例であ
る。
【0028】図10は、空きアドレス待ち行列10内で
バッファアドレス#3がバッファアドレス#1に化けた
時の状態である。次の図11は、化けて発生した#1が
空きアドレス待ち行列10から読み出されて初めて管理
処理を受けている状態であり、状態値検査部22aによ
ってバッファアドレス#1の状態値を参照している。こ
の時、本来の#1は空きアドレス待ち行列10内に存在
している。これまでのバッファアドレス#1に対する管
理処理の対象は空きアドレス待ち行列10内にある本来
の#1であったので、この時点で状態値検査部22aに
よって参照されるバッファアドレス#1の状態値は当然
のことながら未使用中“0”である。この参照結果はバ
ッファアドレス#1については正常な状態であることを
示すので、図12のようにこの化けて発生した#1をそ
のままアドレス待ち行列11に格納することになるので
あるが、全てのアドレス待ち行列11内に存在するバッ
ファアドレス#1は1個だけであるので複数の出線18
間の混信は起こらず、図12の段階では何ら問題はな
い。図12以降ではどちらが化けて発生した#1である
のかは問題ではなくなり、とにかくいずれか一方の#1
を廃棄することを目指す。図12の後の処理としては、
この段階で空きアドレス待ち行列10内に存在している
重複バッファアドレス#1の片方が空きアドレス待ち行
列10から読み出されて管理処理を施されるときに、も
う片方の#1がアドレス待ち行列11内に存在する場合
には図8に続く形で、もう片方の#1が空きアドレス待
ち行列10内に存在する場合には図11に続く形で実行
される。これらの管理処理から明らかなように、2つの
重複したバッファアドレスのうち少なくとも1つが常に
空きアドレス待ち行列10内に存在する状態が続く場合
には、図10〜図12の処理が永遠に繰り返されること
になって重複したバッファアドレスを検出できないので
あるが、どの時点でも実際に使用されているのは重複し
て存在する2つのバッファアドレスの内のどちらか片方
だけであり、出線間の混信は絶対に発生しない。また、
このような2つの重複したバッファアドレスのうち少な
くとも1つが常に空きアドレス待ち行列10内に存在す
る状態が恒久的に続くはずはなく、いつしか必ず図8の
ように二重に使用しようとする状況に陥って重複したバ
ッファアドレスを廃棄する。以上の実施例により、空き
アドレス待ち行列10で発生した重複バッファアドレス
を本発明によるバッファアドレス管理方法によって検出
し、またその片方だけを処分することができることがわ
かる。
【0029】図7〜図9と図10〜図12は空きアドレ
ス待ち行列10内で化けて発生した重複バッファアドレ
スを検出するときの一実施例であるが、もちろんアドレ
ス待ち行列11内で化けて発生した重複バッファアドレ
スも全く同様の手順により検出することが可能である。
ただし、この場合には読み出しバッファアドレスレジス
タ13と空きアドレス待ち行列10の間に存在するバッ
ファアドレス管理装置が検出処理のために主として作用
する。また、共有バッファ形ATM交換装置において本
発明によるバッファアドレス管理方法の実施例を示した
が、通信データを蓄積するバッファメモリを複数の出線
間で共有使用するタイプでありながらATMと異なる通
信方式に基づいて動作する交換装置の場合にも本発明が
適用できることは明らかである。
【0030】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
通信データの蓄積のために用いるバッファメモリを全て
の出線間で共有使用する交換装置において、大規模なビ
ット誤りを含む非存在バッファアドレスの検出が可能で
ある。さらに、バッファアドレスの重複を検出すること
ができ、重複していると判断したバッファアドレスの一
方を廃棄することによって複数の出線間の混信を未然に
防ぐことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるバッファアドレス管理方法の共有
バッファ形ATM交換機における一実施例である。
【図2】図1の実施例における使用状況記憶部内に保存
されているアドレス使用状況テーブルの構成である。
【図3】図1の実施例におけるバッファアドレスに対す
る管理処理の手順を示すフローチャートである。
【図4】図1の実施例において空きアドレス待ち行列で
発生した非存在バッファアドレスを検出する際の処理手
順を説明する状態図である。
【図5】図1の実施例において空きアドレス待ち行列で
発生した非存在バッファアドレスを検出する際の処理手
順を説明する状態図である。
【図6】図1の実施例において空きアドレス待ち行列で
発生した非存在バッファアドレスを検出する際の処理手
順を説明する図である。
【図7】図1の実施例において空きアドレス待ち行列内
で発生した重複バッファアドレスを検出する際の処理手
順を説明する状態図である。
【図8】図1の実施例において空きアドレス待ち行列で
発生した重複バッファアドレスを検出する際の処理手順
を説明する図である。
【図9】図1の実施例において空きアドレス待ち行列内
で発生した重複バッファアドレスを検出する際の処理手
順を説明する図である。
【図10】図1の実施例において空きアドレス待ち行列
内で発生した重複バッファアドレスを検出する際の処理
手順を説明する図である。
【図11】図1の実施例において空きアドレス待ち行列
内で発生した重複バッファアドレスを検出する際の処理
手順を説明する状態図である。
【図12】図1の実施例において空きアドレス待ち行列
内で発生した重複バッファアドレスを検出する際の処理
手順を説明する状態図である。
【符号の説明】
10 空きアドレス待ち行列 11 アドレス待ち行列 12 書き込みバッファアドレスレジスタ 13 読み出しバッファアドレスレジスタ 14 共有バッファメモリ 15 多重器 16 分離器 17 入線 18 出線 20 バッファアドレス管理装置 21 使用状況記憶部 22a,22b 状態値検査部 23a,23b 異常バッファアドレス廃棄処理部 24a,24b 状態値登録部 25a,25b 管理制御部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】通信データを蓄積するバッファメモリを全
    ての出線間で共有使用する構造をもち、通信データの出
    線から読み出す順序の管理のために出線毎に設置したア
    ドレス待ち行列でその蓄積されている領域を指すバッフ
    ァアドレスを待ち行列管理し、また空いているバッファ
    メモリ領域のバッファアドレスの管理のための空きアド
    レス待ち行列を備えた共有バッファ形交換装置におい
    て、存在する全てのバッファアドレスの使用状況を登録
    できるアドレス使用状況テーブルを設け、バッファアド
    レスを前記アドレス待ち行列に格納する前と前記空きア
    ドレス待ち行列に格納する前の2つの時点で、前記テー
    ブル中の該当する状態値を参照して正常であるかどうか
    を判断した後で、前記アドレス待ち行列に格納する前な
    らば“使用中”を、前記空きアドレス待ち行列に格納す
    る前ならば“未使用中”を表す規定の状態値を前記アド
    レス使用状況テーブルに上書き登録することを特徴とす
    るバッファアドレス管理方法。
  2. 【請求項2】前記アドレス待ち行列あるいは前記空きア
    ドレス待ち行列に格納しようとするバッファアドレスの
    状態値を前記アドレス使用状況テーブルから参照する段
    階で、前記バッファアドレスに対応するアドレス欄が前
    記アドレス使用状況テーブル内に存在しないと判明した
    場合には、そのバッファアドレスを非存在バッファアド
    レスと判断することを特徴とする請求項1記載のバッフ
    ァアドレス管理方法。
  3. 【請求項3】前記バッファアドレスを前記アドレス待ち
    行列に格納する前の時点で前記アドレス使用状況テーブ
    ルから参照される状態値が“使用中”である場合、ある
    いは前記バッファアドレスを前記空きアドレス待ち行列
    に格納する前の時点で前記アドレス使用状況テーブルか
    ら参照される状態値が“未使用中”である場合には、そ
    のバッファアドレスがこれから格納されようとする待ち
    行列内にはすでに同一のバッファアドレスが存在してい
    る、つまりそのバッファアドレスには重複が発生してい
    ると判断することを特徴とする請求項1記載のバッファ
    アドレス管理方法。
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