JPH0732133A - 熱交換器用偏平チューブの製造方法 - Google Patents

熱交換器用偏平チューブの製造方法

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JPH0732133A
JPH0732133A JP17893793A JP17893793A JPH0732133A JP H0732133 A JPH0732133 A JP H0732133A JP 17893793 A JP17893793 A JP 17893793A JP 17893793 A JP17893793 A JP 17893793A JP H0732133 A JPH0732133 A JP H0732133A
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Soichi Kato
宗一 加藤
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    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
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    • F28F3/02Elements or assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with recesses, with corrugations
    • F28F3/025Elements or assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with recesses, with corrugations the means being corrugated, plate-like elements
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インナーフィン専用のフラックス塗布器を不
要とし、製造管理およびコストの低減を図り、インナー
フィンとチューブ体とのろう付け性を向上する。 【構成】 所定のプレートを折り曲げて形成された横断
面長円形のチューブ内流通路に、波状に形成されたイン
ナーフィンを挿入して、前記チューブ流通路が長手方向
に沿う複数の流通路に区画された熱交換器用偏平チュー
ブにおいて、前記インナーフィンを挿入する前の前記プ
レートにおける所定箇所であって、前記インナーフィン
を挿入した後における該インナーフィンの波状の頂部面
が当接する箇所に、フラックスおよびろう材を案内する
案内孔を設ける工程と、前記プレートを折り曲げてチュ
ーブ体を形成する工程と、前記インナーフィンをチュー
ブ体に組み付ける工程と、前記チューブ体に非腐食性ろ
う接フラックスを塗布するフラックス塗布工程と、ろう
付け工程と、を具備した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チューブ内部を複数の
冷媒流通路に区画するインナーフィンが設けられた熱交
換器用偏平チューブの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、パラレルフロータイプの熱交換
器は、複数の偏平チューブが波状フィンを介して互いに
平行に積層され、これら複数の偏平チューブの両端は入
側および出側のヘッダタンクに接続され、そして双方の
ヘッダタンクの間で並列的に熱交換媒体が通流される構
造を備えている。
【0003】また、上記偏平チューブとしては、例え
ば、図9に示すように、偏平チューブ21の内部にイン
ナーフィン23が設けられて、内部流通路22を複数の
流通路22aに区画したインナーフィンタイプの偏平チ
ューブ21が知られている(例えば、特開昭62−17
5588号、特開平4−225792号、特開平5−1
893号)。
【0004】このようなインナーフィンタイプの偏平チ
ューブ21を製造するには、まず、ロール成形等によ
り、例えば、両面がクラッドされた所定の大きさのプレ
ートを折り曲げて横断面長円形のチューブ体24に形成
し、このチューブ体24内にインナーフィン23を挿入
してセットし、プレス等により潰すことによってインナ
ーフィン23の組付けが行なわれる。このインナーフィ
ンを組み付ける際には、インナーフィンの表面に形成さ
れた酸化被膜を除去するため、インナーフィン専用のフ
ラックス塗布器により、インナーフィンに例えば噴霧状
のフラックスが塗布される。
【0005】次に、インナーフィンが挿入された偏平チ
ューブを、フィンを介して複数積層し、偏平チューブの
両端をそれぞれヘッダタンクのチューブ挿入孔に挿入し
て熱交換器を構成し、この組立てられた熱交換器が治具
により組付けられる。
【0006】そして、偏平チューブやその他の部分の表
面に形成された酸化被膜を除去するため、熱交換器専用
のフラックス塗布器により偏平チューブ等に噴霧状のフ
ラックスを塗布し、その後、炉内で一体ろう付けが行な
われて、インナーフィンの波状の頂部面とチューブ体の
偏平面とのろう付けが行なわれる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の偏平チ
ューブ製造方法においては、熱交換器専用とインナーフ
ィン専用の2台のフラックス塗布器が必要となり、これ
に伴う設備も複数必要となり、製造工程が増大し製造コ
ストも嵩む問題があった。
【0008】さらに、インナーフィンの波状の頂部面を
偏平チューブの偏平面に当接して一体ろう付けする場合
は、頂部の周囲にフィレットが形成されて頂部と偏平面
とが接合されるが、上記頂部面と偏平面の双方の当接面
には、溶融したろう材の表面張力によりろう材が隅部に
溜まって、ろう材が双方の面の間に流れてしまい、双方
の面において確実に接合されないという問題があった。
【0009】そこで、本発明は、インナーフィン専用の
フラックス塗布器を不要として製造管理およびコストの
低減を図るとともに、インナーフィンの波状の頂部面と
チューブ体の偏平面との双方の接合面にろう材が流れ得
て、双方の面において確実にろう付けが可能となり、ろ
う付け性の向上を図ることのできる熱交換器用偏平チュ
ーブの製造方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の偏平チューブの
製造方法は、所定のプレートを折り曲げて形成された横
断面長円形のチューブ内流通路に、波状に形成されたイ
ンナーフィンを挿入して、該インナーフィンの波状の頂
部面がチューブ内の偏平面に接合され、前記チューブ流
通路が長手方向に沿う複数の流通路に区画された熱交換
器用偏平チューブにおいて、前記インナーフィンを挿入
する前の前記プレートにおける所定箇所であって、前記
インナーフィンを挿入した後における該インナーフィン
の波状の頂部面が当接する箇所に、フラックスおよびろ
う材を案内する案内孔を設ける工程と、前記プレートを
折り曲げて横断面長円形のチューブ体を形成する工程
と、前記チューブ体にインナーフィンを挿入してインナ
ーフィンをチューブ体に組み付ける工程と、前記チュー
ブ体をヘッダタンクに組み付けて、該チューブ体に非腐
食性ろう接フラックスを塗布するフラックス塗布工程
と、前記チューブ体を炉内でろう付けするろう付け工程
と、を具備した熱交換器用偏平チューブの製造方法であ
る。
【0011】
【作用】従って、インナーフィンの波状の頂部面が当接
するプレートの箇所に、フラックスおよびろう材を案内
する案内孔を予め設けて偏平チューブが製造されるの
で、ろう付け時には、インナーフィンの波状の頂部面と
チューブ体の偏平面との双方の接合面に前記案内孔から
ろう材が流れて確実にろう付けが可能となり、ろう付け
性の向上が図られる。また、インナーフィンの頂部面が
当接するチューブ体の箇所に案内孔を設けて偏平チュー
ブが製造されるので、熱交換器に組立てた際に、熱交換
器専用のフラックス塗布器によりフラックスを塗布する
ことで済むため、従来のようなインナーフィン専用のフ
ラックス塗布器が不要となり、従って組付け作業性が向
上し製造設備を低減することができて、製造管理および
コストの低減を図ることが可能となる。
【0012】
【実施例】以下に、本発明の第1実施例を図面に基づい
て説明する。本実施例の熱交換器1は、図1に示すよう
に、複数の偏平チューブ2が波状フィン3を介して互い
に平行に積層され、これらの偏平チューブ2の両端部
が、それぞれのヘッダタンク4,4に設けられたチュー
ブ挿入孔5に挿入され、ろう付けにより一体的に接合さ
れている。尚、図1中、6は盲キャップ、7は入口継
手、8は出口継手を示している。
【0013】上記偏平チューブ2は、図2に示すよう
に、1枚の成形プレートからなる横断面が長円形状のチ
ューブ体10と、波状に形成されて上記チューブ体10
に挿入されたインナーフィン12とから構成されてい
る。
【0014】上記チューブ体10は、図3に示すような
1枚の板状プレート10Aをロール成形により折り曲げ
て、横断面長円形状に形成されたものであり、図2に示
すように、側部には屈曲して形成された接合片11,1
1を一体ろう付けにより接合して当該チューブ体が形成
されている。
【0015】また、上記チューブ体10の偏平面10a
であって、インナーフィン12の頂部面12aが当接す
る箇所には、微小な案内孔13が所定間隔を隔てて複数
設けられている。
【0016】上記インナーフィン12は、後述する図6
に示すように、上記チューブ体10に挿入してろう付け
される際、その波状の頂部面12aが上記各々の微小な
案内孔13に侵入するろう材14により接合される。
【0017】次に、上記偏平チューブを製造する場合に
ついて説明する。偏平チューブ2を製造するには、所定
のプレート10Aにろう材14を案内する案内孔13を
設ける工程、所定のプレート10Aを折り曲げてチュー
ブ体10を形成する工程、チューブ体10にインナーフ
ィン12を挿入してインナーフィン12をチューブ体1
0に組み付ける工程、このようにして形成された偏平チ
ューブ2をヘッダタンク4に組み付ける工程、偏平チュ
ーブ2にフラックスを塗布する工程、偏平チューブ2を
炉内でろう付けする工程の順序に従って製造される。
【0018】上記案内孔13を設ける工程では、図3に
示すように、両面にろう材がクラッドされた所定の大き
さの1枚のプレート10Aの、横断面長円形のチューブ
体10に挿入されるインナーフィン12の頂部面が当接
する箇所に、微小な案内孔13を所定間隔を隔てて複数
設ける。
【0019】次に、上記チューブ体10を形成する工程
では、案内孔13が設けられた上記プレート10Aをロ
ール加工等により折り曲げ、図4に示すようなチューブ
体10を形成する。このときプレート10Aの折り曲げ
側の反対側が接合部となり、この接合部には接合片11
が形成される。
【0020】そして、上記インナーフィン12を組み付
ける工程では、図4に示すように、チューブ体10にイ
ンナーフィン12を挿入し、プレス等により押し付けて
潰し、図2に示すように、インナーフィン12をチュー
ブ体10に組付け、これにより偏平チューブ2が形成さ
れる。
【0021】次に、上記偏平チューブ2を組み付ける工
程では、インナーフィン12が挿入された複数の偏平チ
ューブ2をフィン3を介して積層し、治具により固定し
て積層された偏平チューブ2の両端をヘッダタンク4の
チューブ挿入孔5に挿入する。さらに、盲キャップ6や
その他の部品を治具により組付けて熱交換器1を組立て
る。
【0022】さらに、上記フラックス塗布工程では、熱
交換器1の組立て体に、フラックス塗布器により、例え
ば噴霧状のフラックスを吹き付けてフラックスが塗布さ
れる。この場合、上記フラックスとしては、例えば、非
腐食性のろう接フラックスを用い、吹き付けにより付着
したフラックスによって、各部の表面の酸化皮膜が除去
される。特に、偏平チューブ2においては、チューブ体
10の案内孔13に噴霧されたフラックスが、該案内孔
13からチューブ体10とインナーフィン12の頂部面
との間に侵入し、従って、これらの接合面の酸化皮膜が
確実に除去される。
【0023】そして、ろう付け工程では、上記熱交換器
の組立て体を炉内に入れ、所要温度で一定時間放置する
ことによりろう付けが行なわれる。この場合、フラック
スおよびろう材が溶融して各部の接合部が接合される
が、特に、上記偏平チューブ2のチューブ体10とイン
ナーフィン12においては、図5に示すように、先に融
点の低いフラックスが溶融して×印のように流れ、次
に、融点の高いチューブ体10表面のろう材14が溶融
して、図6に示すように、案内孔13からチューブ体1
0の偏平面とインナーフィン12の頂部面12aとの間
に侵入するとともに、案内孔13がろう材14で埋ま
り、またインナーフィン12の頂部隅部にフィレット1
6が形成される。また、チューブ体10の双方の接合片
11の間も、同様に、溶融したフラックスにより酸化皮
膜が除去され、溶融したろう材が流れる。その後、炉内
温度を下げることにより、各接合部のろう材14が固化
し、各接合部が互いに接合される。
【0024】従って、このような偏平チューブの製造方
法においては、インナーフィンの波状の頂部面とチュー
ブ体の偏平面との双方の接合面にろう材が流れて確実に
ろう付けが可能となり、ろう付け性の向上が図れるとと
もに、チューブ体に挿入されるインナーフィンの頂部面
が当接するチューブ体の箇所に案内孔を設けたことによ
り、熱交換器に組立てた際、熱交換器専用のフラックス
塗布器によりフラックスを塗布することで済むため、従
来のようなインナーフィン専用のフラックス塗布器が不
要となり、その結果、組付け作業性が向上し製造設備を
低減することができ、製造管理およびコストの低減を図
ることが可能となる。
【0025】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。尚、上記製造工程は同じであるので、共通する工程
の説明は省略する。
【0026】本実施例では、上記第1実施例の案内孔と
して、図7に示すように、微小幅のスリット17を設け
たものである。
【0027】すなわち、チューブ体10の偏平面10a
の上記インナーフィン12の頂部面12aが当接する箇
所に、所定の間隔を保って間歇的に、所定長のスリット
17が設けられている。
【0028】従って、本実施例でも、上記同様の効果が
得られ、インナーフィンの波状の頂部面とチューブ体の
偏平面との双方の接合面にろう材が流れて確実にろう付
けを行なうことが可能となり、ろう付け性の向上が図ら
れる。
【0029】さらに、本発明の第3実施例について説明
する。
【0030】本実施例では、インナーフィンの表面に微
小な凹凸を設けたものである。
【0031】すなわち、図8に示すように、インナーフ
ィン形成用のプレート10Aに予めプレス等により、微
小な凹凸18を設け、その後、プレス等により波状のイ
ンナーフィン12を形成し、インナーフィン12の頂部
面12aに微小な凹凸18を設けた構造である。
【0032】上記微小な凹凸18としては、本実施例で
は、図8に示すように、互いに交差する微小な凹状の線
を多数形成することにより、インナーフィン12の表面
に凹凸18を設けている。
【0033】従って、本実施例では、インナーフィンの
表面に設けられた多数の凹凸により、炉内で溶融したフ
ラックスやろう材が、インナーフィンの頂部面とチュー
ブ体の偏平面との双方の接合面の間に案内され、双方の
接合面がろう材より確実にろう付けが行なわれ、ろう付
け性の向上が図られるとともに、前例と同様の効果を得
ることができる。
【0034】尚、本実施例の微小な凹凸部としては、単
独にインナーフィンに設けて同様な効果を得ることがで
きるが、上記第1、第2実施例のような、チューブ体に
設けられる案内孔やスリットと併用することにより、よ
り確実なろう付け性の向上を図ることができる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明方法によれ
ば、インナーフィンの波状の頂部面が当接するプレート
の箇所に、予めフラックスおよびろう材を案内する案内
孔を設けて偏平チューブが製造されるので、ろう付け時
には、インナーフィンの波状の頂部面とチューブ体の偏
平面との双方の接合面にろう材が流れて確実にろう付け
を行なうことが可能となり、ろう付け性の向上が図られ
る。また、チューブ体に挿入されるインナーフィンの頂
部面が当接するチューブ体の箇所に、案内孔を設けて偏
平チューブが製造されるので、熱交換器に組立てた際に
フラックスを塗布することが一度で済むため、従来のよ
うなインナーフィン専用のフラックス塗布器が不要とな
り、従って組付け作業性が向上し製造設備を低減するこ
とができ、その結果、製造管理およびコストの低減を図
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係り、熱交換器の正面図
である。
【図2】偏平チューブの斜視図である。
【図3】チューブ体用のプレートを示す斜視図である。
【図4】チューブ体とインナーフィンを示す斜視図であ
る。
【図5】チューブ体とインナーフィンとの接合部での溶
融フラックスの動作を説明する断面図である。
【図6】チューブ体とインナーフィンとの接合状態を説
明する断面図である。
【図7】本発明の第2実施例に係り、偏平チューブの斜
視図である。
【図8】本発明の第3実施例に係り、インナーフィンの
斜視図である。
【図9】従来例に係り、偏平チューブの斜視図である。
【符号の説明】
1 熱交換器 2 偏平チューブ 4 ヘッダタンク 10 チューブ体 10A プレート 10a 偏平面 12 インナーフィン 12a 頂部面 13、17 案内孔 14 ろう材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のプレートを折り曲げて形成された
    横断面長円形のチューブ内流通路に、波状に形成された
    インナーフィンを挿入して、該インナーフィンの波状の
    頂部面がチューブ内の偏平面に接合され、前記チューブ
    流通路が長手方向に沿う複数の流通路に区画された熱交
    換器用偏平チューブにおいて、 前記インナーフィンを挿入する前の前記プレートにおけ
    る所定箇所であって、前記インナーフィンを挿入した後
    における該インナーフィンの波状の頂部面が当接する箇
    所に、フラックスおよびろう材を案内する案内孔を設け
    る工程と、 前記プレートを折り曲げて横断面長円形のチューブ体を
    形成する工程と、 前記チューブ体にインナーフィンを挿入してインナーフ
    ィンをチューブ体に組み付ける工程と、 前記チューブ体をヘッダタンクに組み付けて、該チュー
    ブ体に非腐食性ろう接フラックスを塗布するフラックス
    塗布工程と、 前記チューブ体を炉内でろう付けするろう付け工程と、
    を具備したことを特徴と熱交換器用偏平チューブの製造
    方法。
JP17893793A 1993-07-20 1993-07-20 熱交換器用偏平チューブの製造方法 Pending JPH0732133A (ja)

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