JPH0732008Y2

JPH0732008Y2 - 廃プラスチツク処理装置

Info

Publication number: JPH0732008Y2
Application number: JP40092490U
Authority: JP
Inventors: 惣一山本; 政利吉岡; 政広鈴木; 実笹原
Original assignee: Yamamoto Manufacturing Co Ltd
Current assignee: Yamamoto Manufacturing Co Ltd
Priority date: 1990-12-18
Filing date: 1990-12-18
Publication date: 1995-07-26
Anticipated expiration: 2005-07-26
Also published as: JPH0490509U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、廃プラスチツクを粗砕
した後に加熱溶融処理する廃プラスチツク処理装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】廃プラスチツク処理装置として、廃プラ
スチツクを粗砕し、粗砕された廃プラスチツクを加熱溶
融処理する廃プラスチツク処理装置がある。

【０００３】この種の廃プラスチツク処理装置では、カ
ツタを内蔵した粗砕機が設けられており、投入された廃
プラスチツクを粗砕した後に搬送するようになってい
る。粗砕機には、縦送りスクリユウコンベアを介して溶
融機が併設されている。この溶融機には加熱溶融部が設
けられており、さらにバーナが取り付けられている。溶
融機内へ搬送された粗砕後の廃プラスチツクは、バーナ
からの熱風によって加熱溶融され、溶融された廃プラス
チツクは溶融機の落下口から落下して容器に収容され冷
却固化する。

【０００４】ところで、従来のこの種の廃プラスチツク
処理装置では、形状や材質に拘わらず全ての廃プラスチ
ツクを支障なく処理することが困難であった。すなわ
ち、比較的薄肉（１〜３ｍｍ程度）の廃プラスチツクや
屈曲し易い廃プラスチツクを粗砕機に投入しても、それ
以上は細かく粗砕でき無いばかりか、さらにこれらの廃
プラスチツクがそのまま粗砕機のカツタやスクリユウコ
ンベアのスクリユに絡み付いて詰まり、搬送が不能にな
る等の故障の原因となった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】本考案は上記事実を考
慮し、形状や材質に拘わらず全ての廃プラスチツクを支
障なく処理することができ機能が向上する廃プラスチツ
ク処理装置を得ることが目的である。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本考案に係る廃プラスチ
ツク処理装置は、廃プラスチツクをカツタで粗砕して落
下させると共に前記カツタの下方に設けられた横送りス
クリユウコンベアによって横方向へ搬送する粗砕機と、
前記横送りスクリユウコンベアに連結され搬送された廃
プラスチツクを上方へ搬送する縦送りスクリユウコンベ
アと、前記縦送りスクリユウコンベアの上端部に連結さ
れ搬送された廃プラスチツクが投入されて加熱溶融する
溶融機と、前記溶融機へ熱風を送給する熱風発生機と、
を備えた廃プラスチツク処理装置において、前記溶融機
の縦送りスクリユウコンベアとの連結部分以外の部位
に、廃プラスチツクを溶融機の内部へ投入可能な補助投
入口を設けたことを特徴としている。

【０００７】

【作用】上記構成の廃プラスチツク処理装置では、通常
の場合は、廃プラスチツクを粗砕機へ投入すると、投入
された廃プラスチツクが粗砕された後に縦送りスクリユ
ウコンベアによって溶融機へ搬送され、粗砕後の廃プラ
スチツクはこの溶融機内で熱風発生機からの熱風によっ
て加熱溶融される。

【０００８】一方、特殊な形状や材質の廃プラスチツク
（例えば、１〜３ｍｍ程度の比較的薄肉の廃プラスチツ
クや屈曲し易い廃プラスチツク）を処理する際には、溶
融機に設けられた補助投入口から廃プラスチツクを直接
溶融機内へ投入する。これにより、これらの廃プラスチ
ツクがそのまま粗砕機のカツタやスクリユウコンベアの
スクリユに絡み付いて詰まることが無く、搬送が不能に
なる等の故障が発生することが防止される。

【０００９】このように、形状や材質に応じて補助投入
口を使用することにより、全ての廃プラスチツクを支障
なく処理することができ機能が向上する。

【００１０】

【実施例】図１には本考案に係る廃プラスチツク処理装
置１０の全体構成が断面図にて示されており、図２には
廃プラスチツク処理装置１０の要部斜視図が示されてい
る。

【００１１】この廃プラスチツク処理装置１０は、粗砕
機１２、縦送りスクリユウコンベア１３、溶融機１４及
び熱風発生機１６から構成されている。

【００１２】粗砕機１２は上側が開口した容器１８を有
し、容器１８内部の下側には、回転刃２０と固定刃２２
とからなるカツタ２４が配置されている。回転刃２０
は、粗砕機１２の外壁２６、２８の幅方向略中間部に回
動可能に軸支された水平な軸３０に固定されている。軸
３０は外壁２６に取りつけられたモータ３２によって回
転駆動され、これによって回転刃２０が回転されるよう
になっている。

【００１３】図３に示される如く、回転刃２０は軸３０
の軸線と垂直な平面内に９０度間隔に夫々４本一組とし
て固定され、かつ、軸３０の長手方向に沿って、一定間
隔をおいて複数組配置されている。これに対応して、軸
３０の下方には、固定刃２２が配置されている。固定刃
２２は平板状の部材で形成されており、回転刃２０に対
応して複数の長孔３４が形成されている。この長孔３４
の幅寸法は、回転刃２０の幅寸法より若干広くなってお
り、この長孔３４に回転刃２０が入り込むようになって
いる。したがって回転刃２０が回転された場合には、回
転刃２０と固定刃２２の長孔３４との間で廃プラスチツ
クＰが粗砕される構成である。

【００１４】カツタ２４の下方には、横送りスクリユウ
コンベア３５が配置されている。横送りスクリユウコン
ベア３５には、図３に示す如く側壁３８、４０によって
断面形状略Ｖ字状に形成された搬送ガイド３７が設けら
れている。搬送ガイド３７の内部下方には、スクリユウ
５８が水平に配置されている。このスクリユウ５８は、
粗砕機１２の外壁２６に取り付けられたモータ６０によ
って回転駆動され、粗砕された廃プラスチツクＰを粗砕
機１２の外壁２８に形成された出口６２へ搬送できる。

【００１５】一方、出口６２の外方には、案内連通部６
３が接続されている。案内連通部６３は出口６２から斜
め下方へ突出しており、案内連通部６３の先端部は縦送
りスクリユウコンベア１３の垂直円筒体６６に接続され
ている。垂直円筒体６６の内部には、長手方向に沿って
スクリユウ６８が配置されている。スクリユウ６８は垂
直円筒体６６の上端部に取りつけられたモータ７０によ
って回転駆動され、粗砕された廃プラスチツクＰを上方
へ搬送するようになっている。垂直円筒体６６の上端部
近傍の側壁には、斜め下方に向けられた筒状のシユート
７２が取り付けられており、垂直円筒体６６の上方に搬
送された廃プラスチツクＰをシユート７２の先端部から
落下させるようになっている。

【００１６】溶融機１４は、全体として略箱形で供給部
７４、溶融部７６及び放冷部７８から構成されている。
供給部７４上端部の粗砕機１２側の角部近傍には投入口
８０が形成されており、この投入口８０に縦送りスクリ
ユウコンベア１３のシユート７２が挿入されている。こ
のため、縦送りスクリユウコンベア１３によって搬送さ
れた廃プラスチツクＰを投入口８０を介して供給部７４
内へ投入できる。

【００１７】一方、供給部７４の側壁中央部分には補助
投入口５０が形成されており、さらに補助投入口５０に
はホツパ４４が取り付けられている。ホツパ４４は断面
コ字状でヒンジ４６によって回動可能に支持されてお
り、ヒンジ４６廻りに回動することにより補助投入口５
０を開放または閉鎖可能である。ホツパ４４の側壁４４
Ａのヒンジ４６側の端部には、一対のストツパ４８が屈
曲して形成されている。このストツパ４８は、ホツパ４
４が回動して補助投入口５０を開放する状態となった際
に、補助投入口５０の周囲壁の内方側に当接してホツパ
４４の回動を制限し、開放状態で保持するようになって
いる。また、ホツパ４４の側壁４４Ａのヒンジ４６と反
対側の端部は、側壁４４Ａよりも更に先端へ突出して形
成されており、当接部４４Ｂとなっている。この当接部
４４Ｂは、ホツパ４４が回動して補助投入口５０を閉鎖
する状態となった際に、補助投入口５０の上端周囲壁の
外方側に当接してホツパ４４の回動を制限し、閉鎖状態
で保持するようになっている。

【００１８】なお、ホツパ４４の形状及び取付け構造は
本実施例に限定されるものでなく、他の形状や取付け構
造であってもよいことは無論である。

【００１９】供給部７４内の上方で投入口８０と反対側
の角部近傍には、排気室８２が設けられている。排気室
８２の外方には排気ブロワ９２が取り付けられており、
溶融機１４内の排気を外方へ排気できる。

【００２０】供給部７４の下方には、溶融部７６が設け
られている。溶融部７６の内部には下方に向かって開口
断面が減少する漏斗状の溶融炉９４が設けられている。
この溶融炉９４の下端部には落下口９６が形成されてお
り、炉壁９８には水平方向に細長い熱風導入口１００が
多数形成されている。この熱風導入口１００の上方端部
には、溶融炉９４の内方へ向かって斜め下方に突出した
熱風導入口被覆板１０２が形成されており、上方から落
下した廃プラスチツクＰが熱風導入口１００から溶融炉
９４の外方へ飛び出すことを防止している。

【００２１】溶融炉９４と溶融部７６の側壁１０３との
間には、熱風停滞室１０４が形成され、接続管１０６を
介して熱風発生機１６が接続されている。熱風発生機１
６には、バーナ１０８とブロワ１１０が備えられてい
る。バーナ１０８で熱せられた空気はブロワ１１０で熱
風停滞室１０４へ送り込まれ、さらに、熱風停滞室１０
４から熱風導入口１００を通過して溶融炉９４内へ排出
されるようになっている。

【００２２】一方、溶融炉９４の落下口９６には、スト
ツパー１１２が取り付けられている。このストツパー１
１２は溶融炉９４の落下口９６の下端部から下側内方へ
向けて放射状に突出しており、溶けていない廃プラスチ
ツクＰが引っ掛かるようなっている。

【００２３】ストツパー１１２の下方には、溶融した廃
プラスチツクＰを冷却及び固化するため放冷部７８が設
けられている。放冷部７８の内部には、容器１１４が配
置されており、溶融炉９４の落下口９６から流れ落ちた
廃プラスチツクＰを収容するようになっている。また、
放冷部７８前面側には、容器１１４を入れ替える際に使
用するドア１１６が備えられている。

【００２４】次に本実施例の作用を説明する。上記構成
の廃プラスチツク処理装置１０では、通常の場合には、
廃プラスチツクＰの溶融処理を開始する際には、発泡ス
チロール、ポリエチレン、ポリ塩化ビニール、ポリプロ
ピレン等の廃プラスチツクＰを粗砕機１２の容器１８に
投入する。これらの廃プラスチツクＰが粗砕機１２へ投
入されると、モータ３２によって回転された回転刃２０
と固定刃２２との間に、これらの廃プラスチツクＰが挟
まれて粗砕される。粗砕された廃プラスチツクＰは固定
刃２２の長孔３４を通過して、横送りスクリユウコンベ
ア３５内部へ落下する。横送りスクリユウコンベア３５
内部の粗砕された廃プラスチツクＰは、モータ６０によ
って駆動されるスクリユウ５８によって粗砕機１２の出
口６２へ搬送される。出口６２から搬出された廃プラス
チツクＰは、案内連通部６３内を通過して縦送りスクリ
ユウコンベア１３の下端部へ送り込まれる。さらに、粗
砕された廃プラスチツクＰは、モータ７０によって駆動
されるスクリユウ６８によって縦送りスクリユウコンベ
ア１３の上方へ搬送され、シユート７２を経て溶融機１
４に落下される。溶融機１４の供給部７４及び溶融炉９
４内では、所定の量の粗砕された廃プラスチツクＰが堆
積される。

【００２５】一方、熱風発生機１６では、空気がバーナ
１０８によって熱せられ、ブロワ１１０によって熱風と
される。この熱風は接続管１０６を経て熱風停滞室１０
４内に送り込まれ、さらに熱風停滞室１０４から溶融炉
９４の内部へ送り込まれる。また、これと同時に熱風は
溶融炉９４の炉壁９８を加熱する。したがって、廃プラ
スチツクＰは、熱風による直接的な加熱作用と、溶融炉
９４の炉壁９８を経て伝わる熱による間接的な加熱作用
を受けて溶融される。溶融された廃プラスチツクＰは自
重によって溶融炉９４の落下口９６から放冷部７８へ流
れ落ちる。この際、溶融していない廃プラスチツクＰは
ストツパー１１２に引っ掛かるので、溶融するまでは放
冷部７８の容器１１４に流れ落ちない。また、溶融する
際に廃プラスチツクＰから発生したガス等の排気は排気
ブロワ１１０によって上側の排気室８２から溶融機１４
の外方へ排出される。

【００２６】溶融炉９４の落下口９６から流れ落ちた溶
融された廃プラスチツクＰは放冷部７８の容器１１４に
溜まり、ここで自然空冷され固化する。また、容器１１
４に廃プラスチツクＰが溜まった場合には、放冷部７８
のドア１１６を開けて、容器１１４取り出す。

【００２７】一方、特殊な形状や材質の廃プラスチツク
（例えば、１〜３ｍｍ程度の比較的薄肉の廃プラスチツ
クや屈曲し易い廃プラスチツク）を処理する際には、溶
融機１４の供給部７４に設けられた補助投入口５０から
廃プラスチツクＰを直接供給部７４内へ投入する。すな
わち、ホツパ４４を回動させて補助投入口５０を開放状
態とし、さらにこのホツパ４４を介して廃プラスチツク
Ｐを直接供給部７４内へ投入する。これにより、これら
の廃プラスチツクＰはそのまま溶融炉９４内て加熱され
て溶融される。したがって、これらの特殊な形状や材質
の廃プラスチツクＰが粗砕機１２の回転刃２０や固定刃
２２、あるいは横送りスクリユウコンベア３５のスクリ
ユウ５８や縦送りスクリユウコンベア１３のスクリユウ
６８等に絡み付いて詰まることが無く、搬送が不能にな
る等の故障が発生することが防止される。

【００２８】このように、廃プラスチツク処理装置１０
では、廃プラスチツクＰの形状や材質に応じて補助投入
口５０を使用することにより、全ての廃プラスチツクＰ
を支障なく処理することができ機能が向上する。

【００２９】

【考案の効果】以上説明した如く本考案に係る廃プラス
チツク処理装置は、形状や材質に拘わらず全ての廃プラ
スチツクを支障なく処理することができ機能が向上する
優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る廃プラスチツク処理装置の構成を
示す全体断面図である。

【図２】廃プラスチツク処理装置の補助投入口を示す斜
視図である。

【図３】粗砕機及び横送りコンベアを示す図１III−III
線に沿った断面図である。

【符号の説明】

１０廃プラスチツク処理装置１２粗砕機１３縦送りスクリユウコンベア１４溶融機１６熱風発生機４４ホツパ５０補助投入口７４供給部Ｐ廃プラスチツク

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】廃プラスチツクをカツタで粗砕して落下
させると共に前記カツタの下方に設けられた横送りスク
リユウコンベアによって横方向へ搬送する粗砕機と、前
記横送りスクリユウコンベアに連結され搬送された廃プ
ラスチツクを上方へ搬送する縦送りスクリユウコンベア
と、前記縦送りスクリユウコンベアの上端部に連結され
搬送された廃プラスチツクが投入されて加熱溶融する溶
融機と、前記溶融機へ熱風を送給する熱風発生機と、を
備えた廃プラスチツク処理装置において、前記溶融機の
縦送りスクリユウコンベアとの連結部分以外の部位に、
廃プラスチツクを溶融機の内部へ投入可能な補助投入口
を設けたことを特徴とする廃プラスチツク処理装置。