JPH0731977Y2 - さく岩機の補助具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はさく岩機を安定して保持すると共に、さく岩機
の移動を容易にし得る補助具に関する。

〔従来技術〕

従来型さく岩機は、その筒状本体の上方にハンドルが突
出され、作業者がそのハンドルを支持しながらコンクリ
ート面等を削り取る作業を行っていた。そして、機器重
量をさく岩機の先端で支えることになると共に、作業時
に転倒方向へ働く力は、作業員がハンドルをしっかりと
支持することにより、さく岩機本体の姿勢を垂直に維持
していた。そのため、長時間のさく岩作業は疲労の激し
いものであった。

〔課題を解決するための手段〕

そこで本考案は以上の問題点を取り除くため、次の構成
をとる。

ほぼ柱状をなす、さく岩機本体１の上端部にハンドル２
がさく岩機本体１の半径方向外方に突出したものであ
る。このようなさく岩機において本考案の特徴とすると
ころは、さく岩機本体１の中間部に半径方向外方へ伸び
るように固定アーム３の一端部を着脱自在に締結固定す
る。そして固定アーム３の先端に揺動リンク４の上端を
枢着する。更に、固定アーム３の中間部に伸長方向に付
勢された伸縮自在なシリンダ５の上端を枢着すると共
に、該シリンダ５の下端を揺動リンク４の下端に枢着す
る。そして、固定アーム３と揺動リンク４とシリンダ５
とによりリンク機構を形成し、該リンク機構の下端に一
対の車輪7,7を設け、該車輪７の下面がさく岩機のチゼ
ル13の先端にほぼ一致するように形成したものである。

〔作用〕

従って本さく岩機の補助具によれば、一対の車輪7,7の
存在により、作業中にさく岩機が転倒することを防止す
ると共に、さく岩機の上下動があっても車輪７は常に接
地され、安定したさく岩作業を行うことができる。ま
た、本補助具を使用することができない狭小な場所では
固定アーム３の一端を取り外すことにより、本補助具を
容易に取り除き、さく岩作業を行うことができる。ま
た、さく岩機を移動するには、第４図に示すようにさく
岩機本体１を傾斜することにより容易に行い得る。

〔実施例〕

次に図面に基づいて本考案の実施例につき説明する。

第１図は本補助具を有するさく岩機の側面図、第２図は
同正面図、第３図は同さく岩機の移動状態を示す説明
図、第４図は第２図のIII部拡大図である。

この実施例のさく岩機は公知のものであり、ほぼ筒状に
形成されたさく岩機本体１の下端に複数のチゼル13が設
けられている。そして、さく岩機本体１の上端部は内部
にショック吸収装置を有するシリンダを介して、その上
端が自動二輪車のハンドル状に形成されている。そして
ハンドルの根元には第２図に示す如くエアカプラー11が
設けられ、その先端に圧縮空気に連通するエアホースが
着脱自在に接続される。また、さく岩機本体１の下端部
には第３図に示す如くゴム製のダストカバー８がバンド
12により締結され、それがチゼル13の外周を被弊する。
またダストカバー８には吸引ホース９が連結され、それ
が図示しない吸塵装置に連通されている。次に、さく岩
機本体１の中間部にはフランジが形成され、そこにボル
ト10を介して水平な固定アーム３の一端が着脱自在に締
結される。この固定アーム３の他端には、への字状に形
成された揺動リンク４の上端が枢着される。更に固定ア
ーム３の中間部にはシリンダ５の上端が枢着される。こ
のシリンダ５にはスプリングが内蔵され、それにより伸
長方向にシリンダ５を付勢している。そしてシリンダ５
の下端部は揺動リンク４の下端に枢着される。この枢着
部には一対の車輪７が第１図及び第２図に示す如く、回
転自在に取付けられている。

このようにしてなるさく岩機は、その移動時には第４図
に示す如く、さく岩機本体１を傾けてさく岩機の自重を
車輪７に支持させ、それを容易に移動することができ
る。また、本さく岩機によりコンクリート面等を削る場
合には、第１図及び第２図に示すようにその本体を垂直
に位置させ、エアカプラー11を図示しないエアホースを
介してコンプレッサに連結する。そして、複数のチゼル
13を上下方向に移動させ、その先端でコンクリート面を
削り取ると共に、その際に生じた粉塵を吸引ホース９を
介して図示しない集塵装置に集収する。このときさく岩
機本体１は上下方向に激しく振動するが、車輪７自体は
常に接地している。そして、チゼル13の上下動の衝撃は
シリンダ５の伸縮動作により吸収される。このとき揺動
リンク４は第１図において左右方向に僅かに揺動する。

次に、本補助具が使用できない狭小な場所においてはさ
く岩機本体１の中間部に設けたボルト10を取り除き本補
助具全体を取り外すことができる。そして、さく岩作業
を継続することが可能となる。

〔考案の効果〕

本考案の補助具は、さく岩機本体１の中間部に着脱自在
に締結固定した固定アーム３を有し、該アームに伸縮自
在なリンク機構が形成され、その下端に車輪7,7を設け
たから、さく岩機を安定して支持することができる。ま
たハンドル２を引き倒し、さく岩機本体１を傾斜させる
ことにより、さく岩機全体を車輪７に支持して移動する
ことができる。更には、狭小な場所においては固定アー
ム３の一端部を取り外すことにより、本補助具を用いず
にさく岩作業を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本補助具を有するさく岩機の側面図、第２図は
同正面図、第３図は同さく岩機の移動状態を示す説明
図、第４図は第２図のIII部拡大図である。 １…さく岩機本体、２…ハンドル ３…固定アーム、４…揺動リンク ５…シリンダ、６…金具 ７…車輪、８…ダストカバー ９…吸引ホース、10…ボルト 11…エアカプラー、12…バンド 13…チゼル

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ほぼ柱状をなす、さく岩機本体（１）の上
   端部にハンドル（２）が該本体（１）の半径方向外方に
   突出したさく岩機において、前記半径方向外方へ伸びる
   ように、前記本体（１）の中間部に一端部が着脱自在に
   締結固定される固定アーム（３）と、該固定アーム
   （３）の先端に上端が枢着した揺動リンク（４）と、前
   記固定アーム（３）の中間部に上端が枢着すると共に下
   端が前記リンク（４）の下端に枢着され、伸長方向に付
   勢された伸縮自在なシリンダ（５）と、によりリンク機
   構を形成し、該リンク機構の下端に一対の車輪（７）
   （７）をその下面がさく岩機のチゼル（13）の先端にほ
   ぼ一致するように設けたことを特徴とするさく岩機の補
   助具。