JPH07318304A - 磁気式位置センサ - Google Patents

磁気式位置センサ

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JPH07318304A
JPH07318304A JP11290394A JP11290394A JPH07318304A JP H07318304 A JPH07318304 A JP H07318304A JP 11290394 A JP11290394 A JP 11290394A JP 11290394 A JP11290394 A JP 11290394A JP H07318304 A JPH07318304 A JP H07318304A
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coil
magnetic path
magnetic member
branch
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JP11290394A
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Tetsuro Muraji
哲朗 連
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Mikuni Corp
Original Assignee
Mikuni Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 少なくとも1つの第1閉磁路を形成する第1
の磁路形成手段(1)と、第1の磁路形成手段に対して
非接触で所定範囲に亘って相対的に移動可能であって第
1閉磁路を2つの閉磁路に分岐する分岐路を形成する第
2の磁路形成手段(6)と、所定範囲を挟む位置にて第
1閉磁路に鎖交する2つの第1及び第2コイル(2,
3)と、分岐磁路に鎖交する1つの第3コイル(6)
と、前記3つのうち少なくとも1つのコイルを交流励磁
して他のコイルに発生する起電力を検出する検出手段
と、により磁気式位置センサを構成する。 【効果】 本発明の磁気式位置センサによれば、非接触
型であるので耐久性があるとともに、構造が簡素である
ので製造が容易かつ安価である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直線移動あるいは回転
移動する可動部材の位置を検出できる磁気式位置センサ
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる磁気式位置センサとして、
自動車等のスロットル開度を検出するスロットルポジシ
ョンセンサ(Throttle Position Senser)が知られてい
る。一例を示すと、例えば、特公昭55−13286及
び特公昭55−9818に開示されているものがある。
これらは、可動磁心と固定磁心とが3つの対向部で結合
し、2つの閉回路を構成している。可動磁心の変位によ
り対向部面積が変化し、各閉磁路の磁気抵抗による各コ
イルのインダクタンス変化を検出して、可動磁心の位置
信号を検出するものである。
【0003】しかし、可動磁心と固定磁心で作られる2
つの閉回路は、対向部面積以外に、そのギャップ長の影
響を受けることになり、固定磁心が可動磁心に対して変
位する時に、両磁心のギャップ長を一定に維持するため
には、両磁心の対向面の平行度を高精度に製造する必要
があるため製造コストが高くなるという問題がある。ま
た、ホール素子を利用した磁気式位置センサがある。例
えば特開平5−26610号公報に開示されているよう
なものである。
【0004】かかるセンサの構造は、スロットルバルブ
に連動して回転するスロットルシャフトと一体的に回動
するように、その回転面上に一対の永久磁石を対向配置
し、さらに、この一対の永久磁石間でスロットルシャフ
トの軸線上に一つのホール素子を配置したものとなって
いる。これによれば、一対の永久磁石がスロットルシャ
フトの回転軸を挟んで磁気回路を形成する。そして、そ
の形成された磁気回路の磁界方向は、スロットルシャフ
トの回転角度に応じて変化することになる。従って、か
かる一対の永久磁石間に設けられたホール素子を通過す
る磁束の変化を検出して、スロットルの開度を検出でき
るというものである。
【0005】また、シャフトの回転軸を中心とする円弧
上に沿って一対の円弧状永久磁石を並設し、これら円弧
状永久磁石から回転軸の軸線方向に離間した位置に一つ
のホール素子を配置して、かかる一対の円弧状永久磁石
によって形成される磁気回路の磁界の方向を検出するこ
とにより、アイドル運転状態を検出できるというもので
ある。
【0006】これらの磁気式位置センサはいずれも、一
つの磁気回路内に一つのホール素子を配置して、かかる
磁気回路内の磁界の変化等を検出する構造となってい
る。しかし、磁気位置センサにホール素子等を用いる場
合には、その温度特性により出力ドリフトが生じるので
温度補償のための温度補償回路等が必要になるという欠
点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の問題点
等に鑑み、本願発明の目的とするところは、加工精度を
要求しない簡素な構成で、かつ耐久性があり、回動移動
あるいは直線移動等の変位位置を高精度に検出できる磁
気式位置センサを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気式位置セン
サは、少なくとも1つの第1閉磁路を形成する第1の磁
路形成手段と、前記第1の磁路形成手段に対して非接触
で所定範囲に亘って相対的に移動可能であって前記第1
閉磁路を2つの閉磁路に分岐する分岐磁路を形成する第
2の磁路形成手段と、前記所定範囲を挟む位置にて前記
第1閉磁路に鎖交する2つの第1及び第2コイルと、前
記分岐磁路に鎖交する1つの第3コイルと、前記3つの
コイルのうち少なくとも1つのコイルを交流励磁して他
のコイルに発生する起電力を検出する検出手段とからな
ることを特徴とするものである。
【0009】
【作用】このような特徴を有する本発明の磁気式位置セ
ンサは少なくとも1つの第1閉磁路を形成する第1の磁
路形成手段と、前記第1の磁路形成手段に対して非接触
で所定範囲に亘って相対的に移動可能であって前記第1
閉磁路を2つの閉磁路に分岐する分岐磁路を形成する第
2の磁路形成手段と、前記所定範囲を挟む位置にて前記
第1閉磁路に鎖交する2つの第1及び第2コイルと、前
記分岐磁路に鎖交する1つの第3コイルとからなり、前
記3つのコイルのうち少なくとも1つのコイルを交流励
磁して他のコイルに発生する起電力を検出する検出手段
とにより第1の磁路形成手段と可動な第2の磁路形成手
段の相対位置を検出している故、構造の簡素化を図りつ
つも非接触型センサであるので耐久性に優れ、かつ位置
検出手段としてコイルを用いているので温度特性の受け
ることなく、高精度に変動位置等の検出を行うことがで
きる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の磁気式位置センサに係る実施
例について、図面に基づき説明する。図1は、回転移動
における回動角を検出する磁気式位置センサの実施例を
示すものである。図1(a)乃至図1(c)に示される
構成においては、磁性部材1は一対の半円環状磁性部材
1a,1b間を互いに平行に位置決めする一対の磁性連
結部材1c,1dから構成されている。そして、この磁
性連結部材1c,1dにはコイル2,3が夫々巻回配置
されている。また、半円環状磁性部材1a,1bの対向
する空間内には、ギャップ4,5が生ずるようにコイル
6が巻回された磁性部材10が配置されている。この磁
性部材10は非磁性材料からなる連結棒7を介して回動
シャフト9に固着されている。ここで、一対の半円環状
磁性部材1a,1bの曲率半径と連結棒7の長さすなわ
ち磁性部材10の回動半径とは同一に設定され、半円環
状磁性部材1a,1bの曲率の中心と磁性部材10の回
動の中心とが一致している。
【0011】従って、回動シャフト9が回動することに
より、磁性部材10は、一対の半円環状磁性部材1a,
1b間をその周方向に沿って移動することになる。以上
のような構成から成る磁気式位置センサによれば、コイ
ル6を図示しない交流電源にて励磁すると、コイル6に
流れる交流電流による起磁力が発生する。この起磁力が
磁性部材1内に分布してコイル2,3に鎖交する磁束を
生じ、コイル2,3に交流の起電力を発生させる。この
交流起電力の大きさはコイル2,3に鎖交する磁束φの
変化率〓φ/〓tに比例する。ここで、コイル6の位置
に応じて、コイル2,3に鎖交する磁束の変化率は変化
する。即ち、コイル6の回転位置に応じてコイル2,3
に生じる起電力が変化するという原理を利用して、コイ
ル6の回転位置を検出するものである。
【0012】交流励磁されたコイル6から発した磁束
は、ギャップ4を通過して半円環状磁性部材1aに入
り、磁路が2つに分岐し、磁性連結部材1c,1dを夫
々通過し、さらにギャップ5を通過して、再びコイル6
に戻り、2つの閉磁路が形成される。また、閉磁路の磁
束の方向は電流の方向に応じて変化する。このように、
2分された閉磁路の各々の磁性連結部材1c,1dに巻
回配置されたコイル2,3の出力電圧を第2図の如き位
置検出回路にて検出及び演算を行いコイル6の位置即ち
回動シャフト9の位置を検出することが出来る。尚、コ
イル6に対する交流起電力供給には回動シャフト9にス
リップリング(図示せず)を設けてこれに摺接するブラ
シ(図示せず)を介して行うことも可能である。また、
本実施例ではコイル6に交流電力を供給してコイル2,
3から交流電圧を検出しているが、コイル2,3のいず
れか一方に交流電力を供給してコイル2,3の他方とコ
イル6とに生ずる交流電圧を検出電圧とすることも可能
である。
【0013】第2図に示される回路おいては、コイル
2,3の出力電圧の実効値を電圧検出器12,13にて
夫々検出し、その出力を増幅器14,15にて夫々増幅
して出力V1,V2となり、次に演算回路16にてV1
/(V1+V2)なる演算を行う。この演算結果はコイ
ル6の位置即ち回動シャフト9の回転角の位置を示して
いる。
【0014】第3図は回転移動における回動角を検出す
る磁気式位置センサの第2の実施例を示すものである。
尚、図3において図1と同等部分は同一符号を付してあ
る。図3に示されるように、磁性部材1は一対の半円環
状磁性部材1a,1bと、これらを互いに平行に位置決
めする一対の磁性連結部材1c,1dから構成されてい
る。そして、この磁性連結部材1c,1dにはコイル
2,3が夫々巻回配置されている。また、コイル6は回
動自在な回動シャフト9に巻回されており、回動シャフ
ト9には、磁路部材8a,8bが固着されている。磁路
部材8a,8bは交流励磁されたコイル6から発生する
磁束を半円環状磁性部材1a,1bに伝達させるための
通路としての役割を担うものである。かかる磁路部材は
磁性材料からなる。半円環状磁性部材1a,1bの半円
周内上で、一対の磁路部材8a,8bが半円環状磁性部
材1a,1bに対し相対運動が可能となるように回動可
能な回動シャフト9の半径方向に沿って伸張するように
担持されている。一対の半円環状磁性部材1a,1bの
曲率半径よりも磁路部材8a,8bの回動半径は小さく
設定され、また、それら曲率の中心と回動の中心とは一
致している。従って、回動シャフト9が回動することに
より、磁路部材8a,8bは、一対の半円環状磁性部材
1a,1bの内壁に対向しつつその周方向に沿って移動
することになる。
【0015】以上のような構成から成る磁気式位置セン
サによれば、図示しない交流電源にてコイル6を励磁す
るとこれによって発生する磁束は、磁路部材8aを通
り、磁路部材8aと半円環状磁性部材1aとのギャップ
を通過して半円環状磁性部材1aに入り、磁束は2つに
分岐し、連結部1c,1dを夫々経由し、半円環状磁性
部材1bと磁路部材8bとのギャップを通り、磁路部材
8bを通過して、再びコイル6に戻り2つの閉磁路が形
成される。この磁束の方向は電流の方向に応じて変化す
る。
【0016】このように、2分された閉磁路において、
コイル2,3の出力電圧より前記第1の実施例と同様に
して、前記第2図の位置検出回路より磁路部材8の位置
すなわち回動シャフト9の回動角を検出することができ
る。尚、回動コイル6を励磁するためには図示しないス
リップリング及びブラシの構成を用いても良い。
【0017】第4図は、回転移動における回動角を検出
する磁気式位置センサの第3の実施例を示すものであ
る。図1及び図3と同等部分には同一符号を付してあ
る。本図に示される実施例においては、第1の磁路形成
手段は、半円環状磁性部材1a及び半円環状磁性部材1
aの両脚部間に架設された棒状磁性部材1bとからな
る。第2の磁路形成手段は、コイル6が巻回された磁性
部材10及び磁路部材8から構成されている。磁性部材
10及び磁路部材8は、半円環状磁性部材1a及び棒状
磁性部材1bによって囲まれる空間内に配置されてい
る。磁性部材10の一端は棒状磁性部材1bと当接又は
固着している。また、磁性部材10と棒状磁性部材1b
とは一体に成型されることも考えられる。磁路部材8は
回動シャフト9にネジ等の結合手段11により結合され
ており、磁路部材8は回動シャフト9に担持されて半円
環状磁性部材1aの半円周内で回動運動を行う。磁性部
材10の他端は磁性部材8の回転中心部と当接してい
る。半円環状磁性部材1aの曲率半径よりも磁路部材8
の回動半径は小さく設定され、それら曲率の中心と回動
の中心とは一致している。また、半円環状磁性部材1a
には一対のコイル2,3が巻回配置されている。
【0018】以上のような構成から成る磁気式位置セン
サによれば、コイル6を交流電源にて励磁するとコイル
6からでた磁束は、磁路部材8を通り、磁路部材8と半
円環状磁性部材1aとのギャップを通過して半円環状磁
性部材1aに入り、2つの磁束に分離されコイル2,3
を夫々経由し、棒状磁性部材1bを通り、再びコイル6
に戻り2つの閉磁路を形成する。この磁束の方向は励磁
電流の方向に応じて変化する。
【0019】このように、2分された閉磁路において、
コイル2,3の出力電圧より前記第1の実施例と同様に
して、前記第2図の位置検出回路より磁路部材8の位置
すなわち回動シャフト9の回動角を検出することができ
る。当該構成とすれば、半円環状磁性部材1a及び棒状
磁性部材1bにて1つの閉磁路を形成することが出来る
ので装置の小型化が可能である。また、コイル6を固定
している故、安定した磁場を供給することが可能とな
る。
【0020】第5図は、他の実施例を示し、この実施例
においては、コイル2及び3を交流励磁して、コイル6
に生じる起電力を検出して磁路部材8の位置すなわち回
動シャフト9の回動角の検出を行う。第4図の実施例と
同−部分は同一符号を付し、同一部分の説明は省略す
る。図5において、交流電源17と18とは周波数は同
じで、位相は一定の関係にあり、コイル2,3の巻き方
はこれらによる磁束が半円環状磁性部材1a及び棒状磁
性部材1bにおいて相加するようになっている。
【0021】コイル2を交流電源17にて励磁するとコ
イル2から発した磁束は棒状磁性部材1bを通り(D1
方向)、磁性部材10の位置で2つに分岐し、一方は磁
性部材10及び磁路部材8を通り、半円環状磁性部材1
aに入り、再びコイル2に戻り、他方は、半円環状磁性
部材1aに入り、コイル3を経由して再びコイル2に戻
る。
【0022】また、コイル3を交流電源18にて励磁す
るとコイル3からでた磁束は半円環状磁性部材1aをD
2方向に流れ、磁路部材8の位置で磁束は2つに分岐
し、一方は磁路部材8及び磁性部材10を通過し棒状磁
性部材1bに入り再びコイル3に戻り、他方はコイル2
を経由し、棒状磁性部材1bに入り、再びコイル3に戻
る。磁束の方向は電流の方向により変化する。
【0023】コイル6にはコイル2及びコイル3から発
せられた磁束により、磁路部材8の回転位置に応じた起
電力が発生することになる。この起電力を検出して磁路
部材8の位置を検出することができる。かかる構成とす
れば、1つのコイルに生じる起電力を検出することによ
り、磁路部材8の位置を検出することができるので演算
回路等を設ける必要がなく簡単な回路構成にて位置検出
が可能となる。
【0024】上記図1乃至図5の実施例による磁気式位
置センサの具体的応用については、回動シャフトを例え
ば内燃機関のスロットルバルブに連結することにより、
スロットルポジションセンサを得ることができる。以上
の実施例に係る磁気式位置センサは、さらに、自動工作
機械、自動搬送機械等における位置検出手段としても用
いることができ、工場の自動化(FA)等においても好
ましく適用できるものである。
【0025】第6図は本願発明の他の実施例を示すもの
である。図1、図3、図4、及び図5と同等部分は同一
符号を付してある。本図に示される実施例においては、
第1の磁路形成手段すなわち磁性部材1は、一対の磁性
部材1a,1bと、一対の磁性部材1a,1bを互いに
平行に位置決めする一対の磁性連結部材1c,1dと、
から構成されている。そして、この磁性連結部材1c,
1dにはコイル2,3が夫々巻回配置されている。第2
の磁路形成手段は、コイル6が巻回された磁性部材10
と、磁性部材1a,1bに平行な補助分岐磁性部材8a
と、磁性部材1bと補助分岐磁性部材8aとの間を平行
移動する可動磁性部材8bと、から成る。磁性部材10
は磁性部材1aと補助分岐磁性部材8aとを磁気的に連
結している。また、可動磁性部材8bは、補助分岐磁性
部材8aと磁性部材1bとの間に非接触に配置されてい
る。可動磁磁性部材8bは図示しない支持部材により支
持されて、図示しない所定の駆動手段により磁性部材1
bと補助分岐磁性部材8aとの対向面内を長手方向(矢
印M方向)に亘って移動可能である。
【0026】以上のような構成から成る磁気式位置セン
サによれば、図示しない交流電源にてコイル6を励磁す
るとこれによって発生する磁束は、補助分岐磁性部材8
aを通り、補助分岐磁性部材8aと可動磁性部材8bと
のギャップ、可動磁性部材8b、及び可動磁性部材8b
と磁性部材1bとのギャップをそれぞれ通り、磁性部材
1bに入り、磁束は2つに分岐し、磁性連結部材1c,
1dを夫々経由し、磁性部材1aを通り、再びコイル6
に戻り2つの閉磁路が形成される。この磁束の方向は電
流の方向に応じて変化する。このように、2分された閉
磁路において、コイル2,3の出力電圧より前記第1の
実施例と同様にして、前記第2図の位置検出回路より可
動磁性部材8bの位置を検出することができる。
【0027】次に、本願発明による磁気式位置センサの
検出原理を図7に基づいて説明する。図7の概念図に示
されるように、コイル6を磁性部材10に巻回し、コイ
ル6を交流電源19にて励磁すると磁束が生じる。この
磁束の大きさはコイルの導線の巻き数と励磁電流の大き
さに比例する。本概念図ではコイルの6のギャップ4側
がN極、ギャップ5側をS極とする(電流の方向に応じ
てN極とS極は変わる。)固定の磁性部材1には一対の
コイル2,3が設けられている。以下に、このコイル6
から発生する磁束の通過経路及びコイル2,3に生じる
起電力の検出方法について説明する。
【0028】コイル6から発した磁束はギャップ4を通
過して磁性部材1に入り、コイル2,3を夫々通過した
磁束はギャップ5を通過して再びコイル6に戻り、2つ
の閉磁気回路S1及びS2が夫々形成される。このと
き、2つの閉磁路S1及びS2を通る磁束の大きさは、
コイル6の位置に応じて変化する。コイル6は磁性部材
1の長手方向に対して移動可能である。例えば、コイル
6がコイル2側(左方向)に移動すれば、コイル2に鎖
交する磁束の大きさが増加し、その分コイル3に鎖交す
る磁束の大きさが減少する。一方、コイル6がコイル3
側(右方向)に移動すれば、上記内容と逆の現象が生ず
る。
【0029】以下、この検出原理を図1の概念図に基づ
いて詳述する。V1及びV2はコイル2および3にて検
出された出力電圧を示し、αは磁性部材1の全長(La
+Lb)に対する一端からの距離(Lb)の割合を示す。
磁束の通過する断面積を全てSとし、磁性部材1の透磁
率をμとし、空気(ギャップ)の透磁率をμ0とし、ギ
ャップ4,5のギャップ幅をEとし、磁界の強さをH
4,H5とし、コイル2,3に鎖交する磁束による磁界の
強さをHa,Hbとし、コイル6が巻回されている磁性部
材10の長さをL6とし、コイル6の磁界の強さをH6と
すると、アンペア周回積分の定理により、下記数式1が
導き出される。
【0030】
【数1】H4E+HaLa+H5E=H6L6 H4E+HbLb+H5E=H6L6 ここで、H6L6はコイル6の起磁力を示す。上記数式1
を簡単にすると下記数式2となる。
【0031】
【数2】HaLa=HbLb ここで、L=La+Lb、α=Lb/Lとすると上記数式
2により、下記数式3が導かれる。
【0032】
【数3】
【0033】コイル2,3に生じる交流電圧V1及びV2
は、Ha及びHbに比例するので下記数式4が導かれる。
【0034】
【数4】
【0035】以上の説明から明らかなように、磁性部材
1に夫々配置されたコイルに生じる起動電圧V1,V2を
得ることで、コイル6の位置を検出することができる。
尚、上記実施例及び概念図では可動のコイル6を励磁
し、他の二つのコイル2,3に生じる電圧を検出してコ
イル6の位置を検出しているが、コイル2を励磁し、コ
イル3,6に生じる電圧を検出してもコイル6の位置を
検出することが可能である。同様に、コイル3を励磁
し、コイル2,6に生じる電圧を検出しても良い。
【0036】尚、上記3つの検出方法においては、コイ
ル2,3のどちらか一方を励磁した場合には自己誘導に
より生じる電流が他方のコイルに流れる可能性があるた
め、コイル6を励磁する場合が検出誤差が少なくなる。
【0037】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の磁気式位置
センサは、非接触型であるので耐久性があり、かつ構造
が簡単である。また、可動の磁性部材と固定の磁性部材
とのギャップは高精度である必要がないので加工が容易
である。更に、ホール素子等のかわりにコイルを用いて
いるため温度特性に大きく影響されることなく被検知対
象に連動する可動部材の位置を高精度に検出することが
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る磁気式位置センサの第1の実施
例を示す図であり図1(a)はセンサの平面図、図1
(b)は図1(a)をB−B線から見た断面図、図1
(c)は図1(a)をC−C線から見た断面図を夫々示
す。
【図2】 本発明に係る磁気式位置センサの位置検出回
路を示す。
【図3】 本発明に係る磁気式位置センサの第2の実施
例を示す図であり、図3(a)はセンサの平面図、図3
(b)は図3(a)をB−B線から見た断面図、図3
(c)は図3(a)をC−C線から見た断面図を夫々示
す。
【図4】 本発明に係る磁気式位置センサの第3の実施
例を示す図であり図4(a)はセンサの正面図、図4
(b)は図4(a)のB−B線からみた断面図を夫々示
す。
【図5】 本発明に係る磁気式位置センサの第4の実施
例を示す図であり図5(a)はセンサの正面図、図5
(b)は図5(a)のB−B線からみた断面図を夫々示
す。
【図6】 本発明に係る磁気式位置センサの第5の実施
例を示す図であり、図6(a)はセンサの見取り図、図
6(b)は図6(a)のB矢示図を夫々示す。
【図7】 本発明に係る磁気式位置センサの検出原理を
示す概念図を示す。
【主要部分の符号の説明】
1,10 磁性部材 2,3,6 コイル 4,5 ギャップ 7 連結部材 8 磁路部材 9 回動シャフト

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つの第1閉磁路を形成する
    第1の磁路形成手段と、前記第1の磁路形成手段に対し
    て非接触で所定範囲に亘って相対的に移動可能であって
    前記第1閉磁路を2つの閉磁路に分岐する分岐磁路を形
    成する第2の磁路形成手段と、前記所定範囲を挟む位置
    にて前記第1閉磁路に鎖交する2つの第1及び第2コイ
    ルと、前記分岐磁路に鎖交する1つの第3コイルと、前
    記3つのうち少なくとも1つのコイルを交流励磁して他
    のコイルに発生する起電力を検出する検出手段と、から
    なることを特徴とする磁気式位置センサ。
  2. 【請求項2】 前記第1の磁路形成手段は少なくとも一
    対の対向部を形成する固定磁性部材からなり、前記第2
    の磁路形成手段は、前記対向部を連結し、かつ少なくと
    も一部が前記対向部の少なくとも一方に対して相対的に
    移動可能な可動分岐磁性部材からなることを特徴とする
    請求項1記載の磁気式位置センサ。
  3. 【請求項3】 前記第2の磁路形成手段は、前記対向部
    に対向する補助分岐磁性部材と、一端が前記対向部の一
    方に固着されかつ他端が補助分岐磁性部材に固着された
    固定分岐磁性部材とからなり、前記可動分岐磁性部材は
    前記対向部の他方と前記補助分岐磁性部材との対向面間
    を平行移動可能であることを特徴とする請求項2記載の
    磁気式位置センサ。
  4. 【請求項4】 前記第2の磁路形成手段は前記対向部の
    一方に一端が固設した固定分岐磁性部材を更に含み、前
    記可動分岐磁性部材は前記固定分岐磁性部材の他端の近
    傍の回転中心軸の回りに回動自在であり、かつ前記対向
    部の他方が前記可動分岐磁性部材の先端の可動軌跡に沿
    って延在していることを特徴とする請求項2記載の磁気
    式位置センサ。
  5. 【請求項5】 前記第3コイルは前記固定分岐磁性部材
    に巻回されていることを特徴とする請求項3又は4記載
    の磁気式位置センサ。
  6. 【請求項6】 前記検出手段は、前記第3のコイルを交
    流励磁し前記第1及び第2のコイルに発生する起電力を
    検出することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1
    記載の磁気式位置センサ。
JP11290394A 1994-05-26 1994-05-26 磁気式位置センサ Pending JPH07318304A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08297007A (ja) * 1995-04-27 1996-11-12 Mikuni Corp 磁気式位置センサ
JP2009192517A (ja) * 2007-10-03 2009-08-27 Denso Corp 変位検出装置
US7893689B2 (en) 2007-10-03 2011-02-22 Denso Corporation Displacement measuring device

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