JPH0731803B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH0731803B2
JPH0731803B2 JP21873187A JP21873187A JPH0731803B2 JP H0731803 B2 JPH0731803 B2 JP H0731803B2 JP 21873187 A JP21873187 A JP 21873187A JP 21873187 A JP21873187 A JP 21873187A JP H0731803 B2 JPH0731803 B2 JP H0731803B2
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信行 山本
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明分野] 本発明は、磁気記録媒体に関し、更に詳細には、裁断加
工が容易であり、しかも切断面が鋭利であり、粉落ちの
ない優れた特性を有する磁気記録媒体に関する。
[発明の背景] 一般に、磁気記録媒体はテープ状のものが多く使用され
ており、このテープ状磁気記録媒体は、強磁性粉末を含
有する磁性塗料をポリエステルフィルムの如き非磁性支
持体の表面に塗布し、配向、乾燥、カレンダー処理等を
行なった後、所望の幅に裁断することによって製造され
る。
裁断されたテープの裁断面に、欠けやクラックが生じて
いたり、切り粉(切りクズ)の残りが付着していたりす
ると、その部位から粉落ちや、エッジダメージが発生し
たり、ドロップアウトの原因になったりして、磁気記録
媒体としての性能が著しく低下する結果となる。従っ
て、テープの裁断面を奇麗に仕上げることはテープ状磁
気記録媒体の製造に於て極めて重要な意味を有する。
磁気記録媒体の裁断には、通常、刃物によるシアーカッ
ティング法が採用され、10μm以下と言う極めて高い加
工精度の刃物が使用されている。また、裁断装置につい
て種々の改良が提案されている。然しながら、最近で
は、テープ状磁気記録媒体の裁断面が極めて高品質であ
ることが要求されており、裁断装置及び方法の改良では
このような要求に満足に対応することができない。
また、このような裁断工程では、使用する刃物の摩耗は
避けられず、定期的に刃物を研磨するか、或いは取り換
えなくてはならない。従って、テープ状磁気記録媒体の
生産効率を上げるためには、この刃物の摩耗を出来るだ
け少なくすることが必要である。
[発明の目的] 本発明の目的は、シアーカッティング法によって裁断さ
れたテープ状磁気記録媒体の裁断面が極めて奇麗で高品
質であり、粉落ち、エッジダメージ、ドロップアウト等
が殆ど無く、電磁変換特性、走行耐久性の極めて優れた
テープ状磁気記録媒体を製造することが出来る磁気記録
媒体を提供することである。
本発明の他の目的は、裁断に使用する刃物の摩耗が極め
て少なくそのために刃物の連続使用期間を長くすること
ができ、テープ状磁気記録媒体を高能率で生産すること
ができる磁気記録媒体を提供することである。
[発明の要旨] 本発明者等は、磁気記録媒体の裁断性について鋭意研究
した結果、新規な特定の非磁性支持体と特定の性質の磁
性層との組合せを含む磁気記録媒体によって、上記目的
が達成されることを見出し本発明を完成したものであ
る。
本発明は、非磁性支持体と、その表面に設けられた磁性
層とを含む磁気記録媒体に於て、 該非磁性支持体が、6以上の裁断適性結晶指標(Y)
[但し、Yは下記式(1) Y=−6.36−28.4xi+0.254xc−26△n ……(1) {式中、xiはX線回折(110)面ピーク強度I(110)と
X線回折(100)面ピーク強度I(100)との比I(11
0)/I(100)であり、xcは結晶子サイズであり、 △nは△n=nMD−nTDで示される屈折率の差(但し、n
MDは長手方向屈折率、nTDは幅方向屈折率である)であ
る} で求められる値である] を有する、ポリエチレンテレフタレートを主体とするフ
ィルムであり、且つ、 該磁性層が、10%以下の降伏伸び(L)及び1.0Kg/mm2
以下の降伏点までのエネルギー(E)を有することを特
徴とする磁気記録媒体にある。
[発明の詳細な記述] 本発明の磁気記録媒体の非磁性支持体は、6以上の裁断
適性結晶指標(Y)[但し、Yは下記式(1) Y=−6.36−28.4xi+0.254xc−26△n ……(1) {式中、xiはX線回折(110)面ピーク強度I(110)と
X線回折(100)面ピーク強度I(100)との比I(10
0)/I(100)であり、xcは結晶子サイズであり、 △nは△n=nMD−nTDで示される屈折率の差(但し、n
MDは長手方向屈折率、nTDは幅方向屈折率である)であ
る} で求められる値である] を有する、ポリエチレンテレフタレートを主体とするフ
ィルムである。
式(1)は、磁気記録媒体の原反から1/2インチ幅のビ
デオテープを裁断した際の裁断端面切れ味の良し悪しを
裁断適性とし、官能検査により点数化し、裁断適性が最
良のものを7点とし、最悪のものを1点とし、点数値を
Yとして求めた実験式である。
式(1)において、xiは結晶の面配向度を示す値であ
り、非磁性支持体のX線回折による、(110)面ピーク
強度I(110)とX線回折(100)面ピーク強度I(10
0)との比I(110)/I(100)である。xiは、8×10-2
〜16×10-2であることが好ましい。なお、各ピーク強度
の測定は、X線がCuKαで、スリットが1゜−1゜−0.3
mmであるグラファイトモノクロメーターを使用して行な
う。
また、xcは結晶子サイズであり、非磁性支持体のX線回
折における(200)面の半値幅から求められる。即ち、x
c=1.15λ/βcos θ[λは波長、θは回折角度、βは
回折ピークの幅の拡がり{β=(B2−b21/2B:試料の
回折ピークの半値幅、b:大きく完全な結晶の回折ピーク
の半値幅}]で求められる。なお、X線はCuKβで、試
料を回転しながら測定した。xcは、40〜60であることが
好ましい。
また、△nは、該フィルムの長手方向屈折率nMDと幅方
向屈折率nTDとの差(nMD−nTD)であり、−0.02〜−0.0
5の値であることが好ましい。なお、これらの屈折率
は、NaD線を光源としたアッベの屈折計によって求めら
れる。
また、長手方向屈折率nMDは1.63〜1.66であり、幅方向
屈折率nTDは1.65〜1.69であることが好ましい。
上記のような6以上の裁断適性結晶指標(Y)を有する
ポリエチレンテレフタレートを主体とするフィルムは、
従来知られておらず、新規なフィルムであり、例えば、
次のような方法によって製造することが出来る。
即ち、常法によって製造されたポリエチレンテレフタレ
ートを主体とするフィルムを、まず、周速差をもたせた
一対のロール間で、90〜110℃の温度で、長手(成形機
押し出し)方向に2〜4倍に延伸し、次いで該フィルム
をテンターに送り両端をクリップで保持しながら、90〜
120℃の温度で幅(横)方向に3〜5倍に延伸し、最後
に、同じくテンター内で幅方向に2〜8%弛緩させなが
ら、200〜250℃の温度で5〜10秒間熱処理することによ
って製造することができる。
上記製造法において、幅方向の延伸倍率を大きくすると
xi及び△nは共に増大し、熱処理温度を高くするとxcは
増大し、また、ポリエステルへのフィラーの添加量を増
すとxcは増大する。従って、上記フィルムを製造する際
の諸条件を適当に調節することによって、所望の裁断適
性結晶指標(Y)を有するポリエチレンテレフタレート
を主体とする未延伸フィルムを容易に製造することがで
きる。
本発明における非磁性支持体のその他の条件、例えば、
厚さ、引張強度、弾性率等の機械的性質、熱収縮率等の
熱的性質などの条件については、それ自体従来公知の条
件を適用することができる。
本発明の磁気記録媒体は、更に、非磁性支持体の表面に
設けられた磁性層が10%以下、好ましくは、6%以下の
降伏伸び(L)及び1.0Kg/mm2以下、好ましくは、0.7Kg
/mm2以下の降伏点までのエネルギー(E)を有すること
をが必要である。
本明細書において、磁性層の力学特性は、引張試験機
(例えば、東洋ボールドウィン社製万能引張試験機STM
−T−50BP)を用いて測定される。測定条件は、温度23
℃、温度70%RH雰囲気中で引張り速度10%/分である。
磁気記録媒体から直接磁性層を取り出すことは非常に困
難であるので、磁性層の応力−歪み特性値を求めるため
には、まず、磁気記録媒体全体の応力−歪み特性値を求
め、次いで、磁気記録媒体から磁性層のみを脱膜した非
磁性支持体(バック層が付いた非磁性支持体を含む)の
応力−歪み特性値を求め、これを磁気記録媒体全体の応
力−歪み特性値から減算することにより磁性層の応力−
歪み特性値を求める方法を採用する。
その際、複合則を用いて、応力−歪み特性値を算出す
る。その一例を、応力−歪み曲線を示す第1図について
説明する。第1図において、A点は降伏点であり、降伏
点に至るまでの歪みLを降伏伸び(L)とし、降伏点に
至るまでに要するエネルギー、即ち、斜線の部分の面積
Eを降伏点までのエネルギー(E)とする。
磁性層の降伏点までのエネルギー(E)は、磁気記録媒
体の裁断の際に磁気記録媒体と刃物との間に消費される
熱エネルギーに相当するものであり、磁性層の降伏点ま
でのエネルギー(E)が小さいほど裁断し易く刃物の摩
耗も少ないことになる。また、降伏伸び(L)が大きい
と、裁断過程で磁性層自体が変形して裁断の開始が遅れ
ることになり、それだけ磁性層が刃物と接している時間
及び面積が増すことになり、刃物の摩耗を促進すること
になる。更に、広い面積で磁性層の破壊が起きるので、
裁断面は不規則で凹凸が生じ、切りクズが多数残る結果
となる。
しかしながら、磁性層の降伏点までのエネルギー(E)
及び降伏伸び(L)があまり小さ過ぎると、磁性層の機
械的強度が低下したり、柔軟性が少なくなり、磁気記録
媒体として必要な特性、例えば、走行耐久性、電磁変換
特性等が低下するので好ましくなく、降伏点までのエネ
ルギー(E)は、一般に、0.2〜1.0Kg/mm2、特に、0.3
〜0.7Kg/mm2であることが好ましく、また、降伏伸び
(L)は、一般に、0.5〜10%、特に、1〜6%である
ことが好ましい。
磁性層の降伏伸び及び降伏点までのエネルギーの値は、
磁性層を形成するために使用される磁性塗料に配合する
結合剤の組成割合及び配合量を調節することによって、
任意に変えることができる。上記結合剤は、一般に、塩
化ビニル系樹脂、セルロース誘導体等のような分散性に
優れている第一成分、ポリエステル樹脂、ポリウレタン
樹脂、エポキシ樹脂、ブタジエン−アクリロニトリル共
重合体等のような可撓性に優れている第二成分、及びポ
リイソシアナートのような架橋剤からなる。上記二成分
の組成割合を大きくすると降伏伸びは大きくなり、第二
成分の組成割合を小さくすると降伏伸びは小さくなる。
また、降伏点までのエネルギーは、降伏伸び及び/又は
第1図における降伏点の位置を変えることによって、変
えることができる。上記第一成分の組成割合を大きくす
るか、または、上記架橋剤の反応を強くする、例えば、
触媒を添加したり、熱処理温度を高くすると、該降伏点
は高くなり、逆にすると該降伏点は低くなる。従って、
磁性層の結合剤の組成割合等を適宜調節することによっ
て、所望の値の降伏伸び及び降伏点までのエネルギーを
有する磁性層を容易に製造することができる。
本発明の磁気記録媒体は、特定された新規な非磁性支持
体と、特定された性質を有する磁性層との組合せに特徴
的構成を有しており、それ以外の部分については、従来
公知の磁気記録媒体についての技術を適用することがで
きる。例えば、非磁性支持体の磁性層が設けられている
面の反対側表面には、バック層が設けられていてもいな
くてもよく、また、強磁性粉末、磁性層及びバック層に
使用される結合剤、帯電防止剤、研磨材、潤滑剤、その
他の材料等としては、それ自体公知のものを適宜の量で
使用することができ、また、磁気記録媒体の製造方法に
ついても、それ自体公知の方法を採用することができ
る。
次に、本発明を実施例及び比較例により、更に具体的に
説明する。
[磁性塗料の調製] 降伏伸び及び降伏点までのエネルギーが異なる磁気記録
媒体の磁性層を得るために、下記のようにして種々の磁
性塗料を調製した。
磁性塗料1 下記組成物の一部をボールミルに入れ充分混練し、次い
で、残部の組成物をボールミルに追加して充分に混練
し、更にポリイソシアネート(デスモジュールL−75、
バイエル社製)13部を添加し、均一に混合分散して、磁
性塗料を調製した。
Co含有γ−Fe2O3粉末 100 部 (窒素吸着比表面積:31m2/g粉末のHc:650Oe) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 10 部 (VMCH、ユニオンカーバイド社製) ポリウレタン樹脂 14 部 (ニッポランN2304、日本ポリウレタン(株)製) カーボンブラック 10 部 (平均粒子サイズ:15mμ) レシチン 0.1部 オレイン酸 0.5部 ミリスチン酸ブチル 1 部 ミリスチン酸 2 部 酢酸ブチル 150 部 メチルエチルケトン 60 部 磁性塗料2 下記組成物の一部をボールミルに入れ充分混練し、次い
で、残部の組成物をボールミルに追加して充分に混練
し、更にポリイソシアネート(デスモジュールL−75、
バイエル社製)12部を添加し、均一に混合分散して、磁
性塗料を調製した。
Co含有γ−Fe2O3粉末 100 部 (窒素吸着比表面積:31m2/g粉末のHc:650Oe) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 17 部 (VMCH、ユニオンカーバイド社製) ポリウレタン樹脂 17 部 (ニッポランN2304、日本ポリウレタン(株)製) カーボンブラック 10 部 平均粒子サイズ:15mμ) レシチン 0.1部 オレイン酸 0.5部 ミリスチン酸ブチル 1 部 ミリスチン酸 2 部 酢酸ブチル 150 部 メチルエチルケトン 60 部 磁性塗料3 下記組成物の一部をボールミルに入れ充分混練し、次い
で、残部の組成物をボールミルに追加して充分に混練
し、更にポリイソシアネート(デスモジュールL−75、
バイエル社製)7部を添加し、均一に混合分散して、磁
性塗料を調製した。
Co含有γ−Fe2O3粉末 100 部 (窒素吸着比表面積:31m2/g粉末のHc:650Oe) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 10 部 (VMCH、ユニオンカーバイド社製) ポリウレタン樹脂 34 部 (ニッポランN2304、日本ポリウレタン(株)製) カーボンブラック 10 部 (平均粒子サイズ:15mμ) レシチン 0.1部 オレイン酸 0.5部 ミリスチン酸ブチル 1 部 ミリスチン酸 2 部 酢酸ブチル 150 部 メチルエチルケトン 60 部 磁性塗料4 下記組成物の一部をボールミルに入れ充分混練し、次い
で、残部の組成物をボールミルに追加して充分に混練
し、更に、ポリイソシアネート(デスモジュールL−7
5、バイエル社製)10部を添加し、均一に混合分散し
て、磁性塗料を調製した。
Co含有γ−Fe2O3粉末 100 部 (窒素吸着比表面積:42m2/g粉末のHc:850Oe) スルフォン酸基含有塩化ビニル系樹脂 12 部 (SO3Na基含量、ポリマー1g当り6×10-5当量、Mn=30,
000) カルボキシル基含有ポリウレタン樹脂 15 部 (COOH基含量、ポリマー1g当り4×10-5当量、Mn=30,0
00) カーボンブラック 1 部 (平均粒子サイズ:15mμ) オレイン酸 0.5部 ラウリン酸オクチル 1 部 ラウリン酸 1.5部 酢酸ブチル 170 部 メチルエチルケトン 70 部 [非磁性支持体の製造] 下記のようにして、裁断適性結晶指標の異なるポリエチ
レンテレフタレートを主体とする厚さ15μmの非磁性支
持体フィルムを製造した。
フィルム1 a)ポリエステルの製造 テレフタル酸ジメチル及びエチレングリコールの等モル
量混合物に、酢酸カルシウム0.08重量%、酢酸リチウム
0.15重量%、酸化アンチモン0.04重量%、トリメチルフ
ォスフェート0.15重量%及び平均粒子径1.1μmの炭酸
カルシウム0.03重量%を添加し、常法により重縮合して
ポリエステルを製造した。
b)ポリエステルフィルムの製膜 a)で得られたポリエステルを乾燥し、押出成形機によ
り未延伸シートを製造し、このシートをロールによって
フィルム温度(赤外線温度計で測定)100℃で縦(押出
し)方向に3.2倍延伸し、次いで、テンター内で両端を
クリップして、フィルム温度110℃で横方向に3.7倍延伸
し、次いで、横方向に5%弛緩させて205℃の温度で10
秒間熱処理してポリエステルフィルム1を得た。
フィルム2 炭酸カルシウムの使用量を0.035重量%に変えてポリエ
ステルを製造した他は、フィルム1の製造におけると同
様にしてポリエステルフィルム2を製造した。
フィルム3 炭酸カルシウムの使用量を0.5重量%に変えてポリエス
テルを製造し、横延伸倍率を3.9倍に変えた他は、フィ
ルム1の製造におけると同様にしてポリエステルフィル
ム3を製造した。
フィルム1、2及び3の、裁断適性結晶指標Y、並び
に、前記式(1)におけるxi、xc及び△nの値を、第1
表に示す。なお、これらの値は、前記した方法によって
測定した。
[実施例1] 上記「フィルム3」の表面に、上記「磁性塗料1」を乾
燥後の厚さが4.2μmになるように塗布し、配向、乾燥
及びカレンダシリングして、磁気記録媒体原反を製造し
た。次いで、この原反を幅が1/2インチになるように裁
断して磁気テープを製造した。この磁気テープの評価結
果を第1表に示す。また、第1表には、前記した方法に
よって測定した、磁性層の降伏伸び(L)及び降伏点ま
でのエネルギー(E)の値も示す。
第1表において「裁断クズ」及び「粉落ち」は、次のよ
うにして評価した。
「裁断クズ」 裁断した後のテープ断面を顕微鏡で観察し、5cm当りの
裁断の際に発生した切りクズの数で示す。裁断クズが少
ないほど、裁断面の形状は好ましい。
「粉落ち」 VHSタイプのVTR(松下電器産業(株)製NV−8300)を用
いて、試験テープを全長2時間、1000パス走行させ、デ
ッキ内及びハーフ内のオーディオコントロールヘッド及
びポールに付着した汚れ具合を観察し、5点満点評価の
点数で表示した。
[実施例2] 「磁性塗料1」を「磁性塗料4」に変えた他は、実施例
1におけると同様にして、磁気テープを製造した。この
磁気テープの特性値及び評価結果を第1表に示す。
[比較例1〜4] 磁性塗料及びフィルムを、夫々第1表に示すように変え
た他は、実施例1におけると同様にして、磁気テープを
製造した。これらの磁気テープの特性値及び評価結果を
第1表に示す。
第1表の結果から、非磁性支持体及び磁性層の特性値
が、共に本発明で特定する範囲内の磁気記録媒体でなけ
れば、優れたテープ状磁気記録媒体が得られないことが
明らかである。
即ち、本発明で特定する条件を満足する非磁性支持体を
使用しても、磁性層の特性が本発明における範囲外であ
ると、良好な裁断面を有する磁気テープは得られず(比
較例1及び2)、また、磁性層の特性が本発明で特定す
る条件を満足しても、非磁性支持体の特性が本発明にお
ける範囲外であると、良好な裁断面を有する磁気テープ
は得られない(比較例3及び4)。
[発明の効果] 本発明の磁気記録媒体は、例えば、シアーカッティング
法によって裁断してテープ状磁気記録媒体にすると、そ
の裁断面が極めて奇麗で高品質であり、粉落ち、エッジ
ダメージ、ドロップアウト等が殆ど無く、電磁変換特
性、走行耐久性の極めて優れたテープ状磁気記録媒体を
製造することが出来ると言う、顕著に優れた効果を奏す
るものである。
また、本発明の磁気記録媒体は、それの裁断に使用する
刃物の摩耗が極めて少なくそのために刃物の連続使用期
間を長くすることができ、テープ状磁気記録媒体を高能
率で生産することが出来ると言う、顕著に優れた効果を
奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の磁気記録媒体の一実施例の磁性層と
応力−歪み特性を示す応力−歪み曲線図である。A点は
降伏点、Lは降伏伸び、E(面積)は降伏点に至るまで
に要するエネルギーである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 日比野 信郎 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富 士写真フイルム株式会社内 (72)発明者 岩本 憲三 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富 士写真フイルム株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体と、その表面に設けられた磁
    性層とを含む磁気記録媒体に於て、 該非磁性支持体が、6以上の裁断適性結晶指標(Y)
    [但し、Yは下記式(1) Y=−6.36−28.4xi+0.254xc−26△n ……(1) {式中、xiはX線回折(110)面ピーク強度I(110)と
    X線回折(100)面ピーク強度I(100)との比I(10
    0)/I(100)であり、xcは結晶子サイズであり、 △nは△n=nMD−nTDで示される屈折率の差(但し、n
    MDは長手方向屈折率、nTDは幅方向屈折率である)であ
    る} で求められる値である] を有する、ポリエチレンテレフタレートを主体とするフ
    ィルムであり、且つ、 該磁性層が、10%以下の降伏伸び(L)及び1.0Kg/mm2
    以下の降伏点までのエネルギー(E)を有することを特
    徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】該非磁性支持体の、X線回折(110)面ピ
    ーク強度I(110)とX線回折(100)面ピーク強度I
    (100)との比xi=I(110)/I(100)が、8×10-2〜1
    6×10-2であることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】該非磁性支持体の結晶子サイズxcが、40〜
    60であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】該非磁性支持体の長手方向屈折率が1.63〜
    1.66であり、幅方向屈折率が1.65〜1.69であり、且つ、
    屈折率の差△nが−0.02〜−0.05であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】該非磁性支持体が、二軸配向フィルムであ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の磁気記
    録媒体。
  6. 【請求項6】該磁性層の降伏伸びが6%以下であること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の磁気記録媒
    体。
  7. 【請求項7】該磁性層の降伏点までのエネルギーが0.7K
    g/mm2以下であることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の磁気記録媒体。
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