JPH07317510A - エンジン用タペットの製造方法 - Google Patents
エンジン用タペットの製造方法Info
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- JPH07317510A JPH07317510A JP6116174A JP11617494A JPH07317510A JP H07317510 A JPH07317510 A JP H07317510A JP 6116174 A JP6116174 A JP 6116174A JP 11617494 A JP11617494 A JP 11617494A JP H07317510 A JPH07317510 A JP H07317510A
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01L—CYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
- F01L1/00—Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
- F01L1/12—Transmitting gear between valve drive and valve
- F01L1/14—Tappets; Push rods
- F01L1/143—Tappets; Push rods for use with overhead camshafts
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22F—WORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
- B22F3/00—Manufacture of workpieces or articles from metallic powder characterised by the manner of compacting or sintering; Apparatus specially adapted therefor ; Presses and furnaces
- B22F3/12—Both compacting and sintering
- B22F3/16—Both compacting and sintering in successive or repeated steps
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01L—CYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
- F01L2303/00—Manufacturing of components used in valve arrangements
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- General Engineering & Computer Science (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 エンジン用タペットに要求される強度および
耐摩耗性等の高機能を保持しつつ、熱処理や機械加工等
の工程を削減して生産性の向上を図る。 【構成】 シリンダヘッドの嵌合孔に嵌合する上壁1付
き円筒部2と、上壁1の外周縁に円筒部2に連続して上
向に形成された対カム接触シム嵌挿用の環状側壁6とを
有するエンジン用タペットの製造に際し、金属材料粉末
のプレス加工により、上壁1付き円筒部2および環状側
壁6を備えるタペット粗形体aを、上壁1、円筒部2お
よび環状側壁6の軸方向の寸法が、製造しようとするタ
ペットのそれよりも大となるように成形し、このタペッ
ト粗形体aを焼結した後、焼結後の粗形体aに再圧縮を
施して最終形状に仕上げる。
耐摩耗性等の高機能を保持しつつ、熱処理や機械加工等
の工程を削減して生産性の向上を図る。 【構成】 シリンダヘッドの嵌合孔に嵌合する上壁1付
き円筒部2と、上壁1の外周縁に円筒部2に連続して上
向に形成された対カム接触シム嵌挿用の環状側壁6とを
有するエンジン用タペットの製造に際し、金属材料粉末
のプレス加工により、上壁1付き円筒部2および環状側
壁6を備えるタペット粗形体aを、上壁1、円筒部2お
よび環状側壁6の軸方向の寸法が、製造しようとするタ
ペットのそれよりも大となるように成形し、このタペッ
ト粗形体aを焼結した後、焼結後の粗形体aに再圧縮を
施して最終形状に仕上げる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関における直動
型の動弁機構に用いられるエンジン用タペット、特に鉄
製のタペットの製造方法に関する。
型の動弁機構に用いられるエンジン用タペット、特に鉄
製のタペットの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のエンジン用タペットは、一般
に、シリンダヘッドの嵌合孔に嵌合する上壁付き円筒部
と、上壁の上面に形成された対カム接触シム嵌挿用の環
状側壁と、上壁の下面に形成された対バルブ接触用の厚
肉部と、上壁の周縁部上面と環状側壁との連設隅角部内
面側に形成された応力逃し用の環状溝とを有する構成と
されている。
に、シリンダヘッドの嵌合孔に嵌合する上壁付き円筒部
と、上壁の上面に形成された対カム接触シム嵌挿用の環
状側壁と、上壁の下面に形成された対バルブ接触用の厚
肉部と、上壁の周縁部上面と環状側壁との連設隅角部内
面側に形成された応力逃し用の環状溝とを有する構成と
されている。
【0003】従来、このようなエンジン用タペットを製
造する場合、軟鉄等の素材を冷間鍛造によってほぼ最終
形状まで成形した後、浸炭処理や焼入れ等の熱処理を施
して所定の機械的強度や耐摩耗性を付与し、その後歪み
箇所の修正、ならびに外周面や環状側壁、上壁の上面、
厚肉部、環状溝等に機械加工を施して仕上げている。
造する場合、軟鉄等の素材を冷間鍛造によってほぼ最終
形状まで成形した後、浸炭処理や焼入れ等の熱処理を施
して所定の機械的強度や耐摩耗性を付与し、その後歪み
箇所の修正、ならびに外周面や環状側壁、上壁の上面、
厚肉部、環状溝等に機械加工を施して仕上げている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のエンジ
ン用タペットの製造方法では、浸炭処理や焼入れ処理等
の複雑かつ面倒な工程を要するうえ、機械加工を施す箇
所も多いため、製造に多くの時間や手間がかかり、生産
性が低くて製造コストが高いという問題があった。
ン用タペットの製造方法では、浸炭処理や焼入れ処理等
の複雑かつ面倒な工程を要するうえ、機械加工を施す箇
所も多いため、製造に多くの時間や手間がかかり、生産
性が低くて製造コストが高いという問題があった。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、エンジン用タペットに要求される強度および
耐摩耗性等の高機能を保持しつつ、熱処理工程を省略す
るとともに、機械加工工程を削減して生産性の向上が図
れるようにしたエンジン用タペットの製造方法を提供す
ることを目的とする。
たもので、エンジン用タペットに要求される強度および
耐摩耗性等の高機能を保持しつつ、熱処理工程を省略す
るとともに、機械加工工程を削減して生産性の向上が図
れるようにしたエンジン用タペットの製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、シリンダヘッドの嵌合孔に嵌
合される上壁付き円筒部と、前記上壁の外周縁に円筒部
と連続して上向きに形成された対カム接触シム嵌挿用の
環状側壁とを有するエンジン用タペットの製造方法にお
いて、金属材料粉末のプレス加工により、前記上壁付き
円筒部および環状側壁を備えるタペット粗形体を、上
壁、円筒部および環状側壁の軸方向の寸法が、製造しよ
うとするタペットのそれよりも大となるように成形し、
このタペット粗形体を焼結した後、焼結後のタペット粗
形体に再圧縮加工を施して、最終形状に仕上げることを
特徴とするものである。
めに、請求項1の発明は、シリンダヘッドの嵌合孔に嵌
合される上壁付き円筒部と、前記上壁の外周縁に円筒部
と連続して上向きに形成された対カム接触シム嵌挿用の
環状側壁とを有するエンジン用タペットの製造方法にお
いて、金属材料粉末のプレス加工により、前記上壁付き
円筒部および環状側壁を備えるタペット粗形体を、上
壁、円筒部および環状側壁の軸方向の寸法が、製造しよ
うとするタペットのそれよりも大となるように成形し、
このタペット粗形体を焼結した後、焼結後のタペット粗
形体に再圧縮加工を施して、最終形状に仕上げることを
特徴とするものである。
【0007】請求項2の発明は、請求項1記載のエンジ
ン用タペットの製造方法において、タペット粗形体全体
の密度を予め低く設定しておき、焼結後の再圧縮加工に
より強度要求部位の密度を高めて緻密化することを特徴
とする。
ン用タペットの製造方法において、タペット粗形体全体
の密度を予め低く設定しておき、焼結後の再圧縮加工に
より強度要求部位の密度を高めて緻密化することを特徴
とする。
【0008】請求項3の発明は、請求項2記載のエンジ
ン用タペットの製造方法において、緻密化する部位を、
上壁、上壁と円筒部との連設部、および上壁と環状側壁
との連設部とすることを特徴とする。
ン用タペットの製造方法において、緻密化する部位を、
上壁、上壁と円筒部との連設部、および上壁と環状側壁
との連設部とすることを特徴とする。
【0009】
【作用】請求項1の発明によれば、金属材料粉末のプレ
ス加工によってタペット粗形体の形状がある程度任意に
設定でき、かつ焼結後のタペット粗形体を再圧縮するこ
とにより、最終形状に近い形状設定が初期段階で行え
る。したがって、従来の冷間鍛造等に比較して成形が短
時間で容易に行える。
ス加工によってタペット粗形体の形状がある程度任意に
設定でき、かつ焼結後のタペット粗形体を再圧縮するこ
とにより、最終形状に近い形状設定が初期段階で行え
る。したがって、従来の冷間鍛造等に比較して成形が短
時間で容易に行える。
【0010】請求項2の発明によれば、タペット粗形体
全体の材料密度を予め低く設定しておき、焼結後の再圧
縮加工により、強度要求部位についての緻密化を行うの
で、高い応力を受ける部位の強度を容易に高めうる。
全体の材料密度を予め低く設定しておき、焼結後の再圧
縮加工により、強度要求部位についての緻密化を行うの
で、高い応力を受ける部位の強度を容易に高めうる。
【0011】請求項3の発明によれば、強度のそれ程要
求されない円筒部のスカート部等は低密度となり、焼結
後において多孔質状態が保持されるので、潤滑油の保油
性が高まる。
求されない円筒部のスカート部等は低密度となり、焼結
後において多孔質状態が保持されるので、潤滑油の保油
性が高まる。
【0012】
【実施例】以下、本発明に係るエンジン用タペットの製
造方法の一実施例を、図面を参照して説明する。図1は
製造したタペットの構成を示す断面図、図2は製造工程
を示す模式図である。
造方法の一実施例を、図面を参照して説明する。図1は
製造したタペットの構成を示す断面図、図2は製造工程
を示す模式図である。
【0013】本実施例により製造したタペット(A)は、
図1に示すように、上面が上壁(1)により閉塞された円
筒部(2)を有している。この円筒部(2)が、シリンダヘ
ッド(3)の嵌合孔(4)に嵌合されて上下方向に摺動す
る。上壁(1)の上面には、弁隙間調整用のシム(5)を嵌
挿するための環状側壁(6)が上向きに突設されている。
この環状側壁(6)に嵌挿されるシム(5)の上面が、バル
ブ駆動用のカム(7)に接触する。上壁(1)の下面には厚
肉部(1a)が形成されている。この厚肉部(1a)には、エ
ンジンバルブ(8)の上端が接触する。なお、上壁(1)の
周縁部上面とこれに連設した環状側壁(6)との連設隅角
部の内面側には、シム(5)との嵌合による応力を逃すた
めの断面U字状の環状溝(9)が形成されている。
図1に示すように、上面が上壁(1)により閉塞された円
筒部(2)を有している。この円筒部(2)が、シリンダヘ
ッド(3)の嵌合孔(4)に嵌合されて上下方向に摺動す
る。上壁(1)の上面には、弁隙間調整用のシム(5)を嵌
挿するための環状側壁(6)が上向きに突設されている。
この環状側壁(6)に嵌挿されるシム(5)の上面が、バル
ブ駆動用のカム(7)に接触する。上壁(1)の下面には厚
肉部(1a)が形成されている。この厚肉部(1a)には、エ
ンジンバルブ(8)の上端が接触する。なお、上壁(1)の
周縁部上面とこれに連設した環状側壁(6)との連設隅角
部の内面側には、シム(5)との嵌合による応力を逃すた
めの断面U字状の環状溝(9)が形成されている。
【0014】次に、上述したタペットの製造方法を、図
2を参照して説明する。本実施例では、まず図2(A)に
示すように、予め金属材料粉末のプレス加工により、上
壁(1)付きの円筒部(2)および環状側壁(6)を有するタ
ペット粗形体(圧粉体)(a)を、上壁(1)、円筒部(2)お
よび環状側壁(6)の上下(軸方向)の寸法が、製造しよう
とするタペット(A)のそれよりも大となるように成形す
る。このタペット粗形体(a)の段階では、上述した厚肉
部(1a)を所定の形状に形成しない。また、タペット粗
形体(a)全体の密度は、最終製品としてのタペット(A)
に比較して低く(例えば6.6〜6.8g/cm3)に設定してあ
る。
2を参照して説明する。本実施例では、まず図2(A)に
示すように、予め金属材料粉末のプレス加工により、上
壁(1)付きの円筒部(2)および環状側壁(6)を有するタ
ペット粗形体(圧粉体)(a)を、上壁(1)、円筒部(2)お
よび環状側壁(6)の上下(軸方向)の寸法が、製造しよう
とするタペット(A)のそれよりも大となるように成形す
る。このタペット粗形体(a)の段階では、上述した厚肉
部(1a)を所定の形状に形成しない。また、タペット粗
形体(a)全体の密度は、最終製品としてのタペット(A)
に比較して低く(例えば6.6〜6.8g/cm3)に設定してあ
る。
【0015】次に、このタペット粗形体(a)を、図示し
ない焼結炉において所定温度で焼結し、その後、焼結後
のタペット粗形体(a)に塑性加工を施して最終形状に仕
上げる。すなわち図2(B)に示すように、タペット粗形
体(a)を金型(10)に挿入したのち、上下のパンチ(11)(1
2)により強圧し、厚肉部(1a)、上壁(1)、環状側壁
(6)、環状溝(9)、及び円筒部(2)の下端部内周面のテ
ーパ部(13)を、正規の寸法及び形状に形成する。この塑
性加工には、例えばサイジングまたはコイニング等の再
圧縮手段を適用し、この加圧成形によって、同時に強度
要求部位が緻密化される。
ない焼結炉において所定温度で焼結し、その後、焼結後
のタペット粗形体(a)に塑性加工を施して最終形状に仕
上げる。すなわち図2(B)に示すように、タペット粗形
体(a)を金型(10)に挿入したのち、上下のパンチ(11)(1
2)により強圧し、厚肉部(1a)、上壁(1)、環状側壁
(6)、環状溝(9)、及び円筒部(2)の下端部内周面のテ
ーパ部(13)を、正規の寸法及び形状に形成する。この塑
性加工には、例えばサイジングまたはコイニング等の再
圧縮手段を適用し、この加圧成形によって、同時に強度
要求部位が緻密化される。
【0016】ここで、緻密化による強度要求部位は、上
壁(1)と円筒部(2)との連設部(14)、上壁(1)と環状側
壁(6)との連設部(15)、および上壁(1)下面の厚肉部
(1a)である。上壁(1)と円筒部(2)との連設部(14)及
び上壁(1)と環状側壁(6)との連設部(15)には、カム
(7)によりタペット(A)が駆動される際、シリンダヘッ
ド(3)の嵌合孔(4)よりの大きな曲げ応力が作用し、ま
た、上壁(1)下面の厚肉部(1a)には、エンジンバルブ
(9)の上端との接触による圧縮応力が作用するため、特
にこれらの部位の強度を高める必要がある。
壁(1)と円筒部(2)との連設部(14)、上壁(1)と環状側
壁(6)との連設部(15)、および上壁(1)下面の厚肉部
(1a)である。上壁(1)と円筒部(2)との連設部(14)及
び上壁(1)と環状側壁(6)との連設部(15)には、カム
(7)によりタペット(A)が駆動される際、シリンダヘッ
ド(3)の嵌合孔(4)よりの大きな曲げ応力が作用し、ま
た、上壁(1)下面の厚肉部(1a)には、エンジンバルブ
(9)の上端との接触による圧縮応力が作用するため、特
にこれらの部位の強度を高める必要がある。
【0017】上記緻密化部位の密度は、例えば7.0〜7.2
g/cm3の範囲が好ましく、また強度のそれ程要求されな
い円筒部(2)の密度は、例えば6.6〜6.8g/cm3とするの
がよい。これにより、円筒部(2)のスカート部の気孔率
が高くなり、焼結時の多孔質状態が保持される。
g/cm3の範囲が好ましく、また強度のそれ程要求されな
い円筒部(2)の密度は、例えば6.6〜6.8g/cm3とするの
がよい。これにより、円筒部(2)のスカート部の気孔率
が高くなり、焼結時の多孔質状態が保持される。
【0018】以上の方法で製造した本実施例のタペット
(A)は、鉄系合金で下記(1)〜(3)の組成とした(数値
は重量パーセント)。 (1) Ni(1.75%)−Cu(1.5%)−Mo(0.5%)−
残Fe (2) Cu(2.0%)−C(0.5%)−残Fe (3) C(0.6%)−残Fe
(A)は、鉄系合金で下記(1)〜(3)の組成とした(数値
は重量パーセント)。 (1) Ni(1.75%)−Cu(1.5%)−Mo(0.5%)−
残Fe (2) Cu(2.0%)−C(0.5%)−残Fe (3) C(0.6%)−残Fe
【0019】以上の方法によれば、金属材料粉末のプレ
ス加工によってタペット粗形体(a)の形状がある程度任
意に設定でき、最終形状により近い形状設定が初期段階
で行えるので、従来の冷間鍛造等に比較して成形が短時
間で容易になしうる。また、タペット粗形体(a)の焼結
という粉末冶金法を採用することにより、素材段階での
炭素混合量のコントロールが容易に行えるので、従来の
浸炭処理や焼入れ処理等の複雑かつ面倒な工程を省略す
ることができる。しかも、焼結後のタペット粗形体(a)
にサイジング等の再圧縮処理を施して、各部を最終形状
に近づけることにより、円筒部(2)の外周面や上壁(1)
の上面等の少数箇所の仕上加工のみを行えばよく、機械
加工等の工程が削減されて生産性が大幅に向上する。
ス加工によってタペット粗形体(a)の形状がある程度任
意に設定でき、最終形状により近い形状設定が初期段階
で行えるので、従来の冷間鍛造等に比較して成形が短時
間で容易になしうる。また、タペット粗形体(a)の焼結
という粉末冶金法を採用することにより、素材段階での
炭素混合量のコントロールが容易に行えるので、従来の
浸炭処理や焼入れ処理等の複雑かつ面倒な工程を省略す
ることができる。しかも、焼結後のタペット粗形体(a)
にサイジング等の再圧縮処理を施して、各部を最終形状
に近づけることにより、円筒部(2)の外周面や上壁(1)
の上面等の少数箇所の仕上加工のみを行えばよく、機械
加工等の工程が削減されて生産性が大幅に向上する。
【0020】また、タペット粗形体(a)成形時の密度を
予め低く設定しておき、焼結後におけるサイジング等の
際に強度要求部位の密度の緻密化を行うことにより、高
い応力を受ける部位のみを緻密な構成として相応する強
度を付与し、円筒部(2)のスカート部等のような部位を
低密度として、焼結後による多孔質状態を保持させ、そ
の部分の保油性を高めて潤滑性を向上させることができ
る。
予め低く設定しておき、焼結後におけるサイジング等の
際に強度要求部位の密度の緻密化を行うことにより、高
い応力を受ける部位のみを緻密な構成として相応する強
度を付与し、円筒部(2)のスカート部等のような部位を
低密度として、焼結後による多孔質状態を保持させ、そ
の部分の保油性を高めて潤滑性を向上させることができ
る。
【0021】さらに、上壁(1)と円筒部(2)との連設部
(14)、上壁(1)と環状側壁(6)との連設部(15)、及び対
バルブ接触部となる上壁(1)下面の厚肉部(1a)など、
エンジン用タペット特有の応力作用箇所の強化が容易か
つ確実に行いうる。
(14)、上壁(1)と環状側壁(6)との連設部(15)、及び対
バルブ接触部となる上壁(1)下面の厚肉部(1a)など、
エンジン用タペット特有の応力作用箇所の強化が容易か
つ確実に行いうる。
【0022】上記実施例において、環状溝(9)をサイジ
ング等の再圧縮工程において形成したが、上壁(1)上面
の仕上加工と同時に行うこともある。また、上壁(1)の
下面に対バルブ接触用の厚肉部(10)を形成したが、この
ような厚肉部(10)を形成しないで、平坦面とすることも
ある。
ング等の再圧縮工程において形成したが、上壁(1)上面
の仕上加工と同時に行うこともある。また、上壁(1)の
下面に対バルブ接触用の厚肉部(10)を形成したが、この
ような厚肉部(10)を形成しないで、平坦面とすることも
ある。
【0023】
【発明の効果】以上で詳述したように、本発明に係るエ
ンジン用タペットの製造方法によれば、それに要求され
る強度および耐摩耗性等の高機能を保持しつつ、熱処理
や機械加工等の工程を削減して生産性の向上が図れると
いうすぐれた効果を奏する。
ンジン用タペットの製造方法によれば、それに要求され
る強度および耐摩耗性等の高機能を保持しつつ、熱処理
や機械加工等の工程を削減して生産性の向上が図れると
いうすぐれた効果を奏する。
【0024】すなわち、請求項1の発明によれば、金属
材料粉末のプレス加工によってタペット粗形体の形状が
ある程度任意に設定でき、より最終外形に近い形状設定
が初期段階で行える。したがって、従来の冷間鍛造等に
比較して成形が短時間で容易に行える。また、タペット
粗形体の焼結という粉末冶金法を採用することにより、
素材段階での炭素混合量のコントロールが容易に行える
ので、従来の浸炭処理や焼入れ処理等の複雑かつ面倒な
工程を省略することができる。しかも、焼結後のサイジ
ング等により各部が規定の形状に仕上げられるので、少
数箇所の仕上加工のみを行えばよい。
材料粉末のプレス加工によってタペット粗形体の形状が
ある程度任意に設定でき、より最終外形に近い形状設定
が初期段階で行える。したがって、従来の冷間鍛造等に
比較して成形が短時間で容易に行える。また、タペット
粗形体の焼結という粉末冶金法を採用することにより、
素材段階での炭素混合量のコントロールが容易に行える
ので、従来の浸炭処理や焼入れ処理等の複雑かつ面倒な
工程を省略することができる。しかも、焼結後のサイジ
ング等により各部が規定の形状に仕上げられるので、少
数箇所の仕上加工のみを行えばよい。
【0025】請求項2の発明によれば、タペット粗形体
全体の材料密度を予め低く設定しておき、焼結後の再圧
縮加工の際に強度要求部位についての緻密化を行うの
で、高い応力を受ける部位の強度を容易に高めうる。
全体の材料密度を予め低く設定しておき、焼結後の再圧
縮加工の際に強度要求部位についての緻密化を行うの
で、高い応力を受ける部位の強度を容易に高めうる。
【0026】請求項3の発明によれば、円筒部のスカー
ト部等は低密度となり、焼結後において多孔質状態が保
持されるので、潤滑油の保油性が高まり、耐摩耗性が向
上する。
ト部等は低密度となり、焼結後において多孔質状態が保
持されるので、潤滑油の保油性が高まり、耐摩耗性が向
上する。
【図1】本発明の方法により製造されるタペットの構成
を示す中央縦断正面図である。
を示す中央縦断正面図である。
【図2】本発明の製造方法を示す模式図で、(A)はタペ
ット粗形体の形状、(B)はタペット粗形体の再圧縮状態
である。 (1)上壁 (1a)厚肉部 (2)円筒部 (3)シリンダヘッド (4)嵌合孔 (5)シム (6)環状側壁 (7)カム (8)バルブ (9)環状溝 (10)金型 (11)(12)パンチ (13)テーパ部 (14)(15)連設部
ット粗形体の形状、(B)はタペット粗形体の再圧縮状態
である。 (1)上壁 (1a)厚肉部 (2)円筒部 (3)シリンダヘッド (4)嵌合孔 (5)シム (6)環状側壁 (7)カム (8)バルブ (9)環状溝 (10)金型 (11)(12)パンチ (13)テーパ部 (14)(15)連設部
Claims (3)
- 【請求項1】 シリンダヘッドの嵌合孔に嵌合される上
壁付き円筒部と、前記上壁の外周縁に円筒部と連続して
上向きに形成された対カム接触シム嵌挿用の環状側壁と
を有するエンジン用タペットの製造方法において、金属
材料粉末のプレス加工により、前記上壁付き円筒部およ
び環状側壁を備えるタペット粗形体を、上壁、円筒部お
よび環状側壁の軸方向の寸法が、製造しようとするタペ
ットのそれよりも大となるように成形し、このタペット
粗形体を焼結した後、焼結後のタペット粗形体に再圧縮
加工を施して、最終形状に仕上げることを特徴とするエ
ンジン用タペットの製造方法。 - 【請求項2】 タペット粗形体全体の密度を予め低く設
定しておき、焼結後の再圧縮加工により、強度要求部位
の密度を高めて緻密化することを特徴とする請求項1記
載のエンジン用タペットの製造方法。 - 【請求項3】 緻密化する部位を、上壁、上壁と円筒部
との連設部、および上壁と環状側壁との連設部とするこ
とを特徴とする請求項2記載のエンジン用タペットの製
造方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6116174A JPH07317510A (ja) | 1994-05-30 | 1994-05-30 | エンジン用タペットの製造方法 |
US08/561,845 US5724734A (en) | 1994-05-30 | 1995-11-22 | Method of forming a tappet in an internal combustion engine |
EP95308380A EP0775806A1 (en) | 1994-05-30 | 1995-11-22 | Method of forming a tappet in an internal combustion engine |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6116174A JPH07317510A (ja) | 1994-05-30 | 1994-05-30 | エンジン用タペットの製造方法 |
US08/561,845 US5724734A (en) | 1994-05-30 | 1995-11-22 | Method of forming a tappet in an internal combustion engine |
EP95308380A EP0775806A1 (en) | 1994-05-30 | 1995-11-22 | Method of forming a tappet in an internal combustion engine |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07317510A true JPH07317510A (ja) | 1995-12-05 |
Family
ID=27236919
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6116174A Pending JPH07317510A (ja) | 1994-05-30 | 1994-05-30 | エンジン用タペットの製造方法 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5724734A (ja) |
EP (1) | EP0775806A1 (ja) |
JP (1) | JPH07317510A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20010112169A (ko) * | 2001-11-13 | 2001-12-20 | 김창일 | 자동차용 엔진 밸브의 밸브 태핏 제조 방법 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US4251273A (en) * | 1979-03-02 | 1981-02-17 | Smith David T | Method of forming valve lifters |
EP0097027A3 (en) * | 1982-06-16 | 1985-11-27 | Ipm Corporation | Densification of selected areas of powder metal parts |
JPS60180969A (ja) * | 1984-02-28 | 1985-09-14 | 日本碍子株式会社 | エンジン部品およびその製造法 |
AT395550B (de) * | 1991-07-02 | 1993-01-25 | Miba Sintermetall Ag | Verfahren zum herstellen eines sinterkoerpers mit wenigstens einer molybdaenhaltigen verschleissschicht |
JP2562545Y2 (ja) * | 1992-05-28 | 1998-02-10 | フジオーゼックス株式会社 | 内燃機関用タペットにおけるシムの脱着工具 |
JPH0893416A (ja) * | 1994-09-21 | 1996-04-09 | Fuji Oozx Inc | 内燃機関用タペット及びその製造方法 |
-
1994
- 1994-05-30 JP JP6116174A patent/JPH07317510A/ja active Pending
-
1995
- 1995-11-22 EP EP95308380A patent/EP0775806A1/en not_active Withdrawn
- 1995-11-22 US US08/561,845 patent/US5724734A/en not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20010112169A (ko) * | 2001-11-13 | 2001-12-20 | 김창일 | 자동차용 엔진 밸브의 밸브 태핏 제조 방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US5724734A (en) | 1998-03-10 |
EP0775806A1 (en) | 1997-05-28 |
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