JPH07317086A

JPH07317086A - 吊り床式地下構造物

Info

Publication number: JPH07317086A
Application number: JP6130864A
Authority: JP
Inventors: Hiroshi Muroi; 紘室井
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1994-05-23
Filing date: 1994-05-23
Publication date: 1995-12-05
Anticipated expiration: 2013-07-09
Also published as: JP2773071B2

Abstract

(57)【要約】【目的】階層構造体の水平に対する剛性を強大且つ軽
量とすることができ、工期が短かく構築コストも低減で
きる吊り床式地下構造物を提供する。【構成】すり鉢状の空間を形成する周壁部と；すり鉢
状の空間の最上部周囲に同一平面高さとなるように配置
された円環状又は多角環状の外枠フレームと；外枠フレ
ームをすり鉢状の空間の最上部周囲に同一平面高さとな
るように支持する支持手段と；すり鉢状の空間の上方に
架設され、外枠フレームに端部を支えられた複数の支持
梁と；少くとも周壁部から所定の間隔を隔ててすり鉢状
の空間の中央部に配置された階層部を有する階層構造体
と；そして、階層構造体をすり鉢状の空間に吊り下げて
支持する支持梁に吊着された複数の吊下手段と；を含ん
で構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、基本的に柱を必要とし
ない構造物に係り、特に、地面から地下に直接掘り下げ
た地下構造物であって、各階層構造体が吊下手段によっ
て吊り下げられている形式の吊り床式地下構造物に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】本発明者は、基本的に柱を必要としない
地下構造物を発明し、特許出願を行った（特願平５−１
６５１２０号、特願平５−１６５１２１号、特願平５−
１６５１２２号、特願平５−１６５１２３号、特願平５
−１６５１２４号、特願平５−１６５１２５号および特
願平５−１６５１２６号）。

【０００３】この地下構造物は、基本的に、すり鉢状の
空間を形成する周壁部と；すり鉢状の空間の周囲に同一
平面高さとなるように、かつそのような平面高さが複数
層となるように設けられた複数の支持部材と；そして、
同一平面高さの支持部材に端部を支えられた梁、およ
び、少くとも周壁部から所定の間隔を隔てて中央部に配
置された階層部を有する複数の階層を形成するように層
設された複数の階層構造体と；を含んで構成されてい
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】この地下構造物によれ
ば、基本的に柱を必要としないため構造物の有効利用面
積が増大し、地下構造物であるため冷暖房に要するエネ
ルギが少なくてすむ等の利点があるが、すり鉢状の空間
の周囲に同一平面高さとなるように、かつそのような平
面高さが複数層となるように設けられた複数の支持部材
と、同一平面高さの支持部材に端部を支えられた複数の
梁とを有し、各階層構造体をこれら梁によりそれぞれ支
えているため、これら各階層構造体および各梁が大型と
なり、これら各階層構造体および各梁を支持する支持部
材を複数必要としていた。

【０００５】本発明者は、各階層構造体を鋼ワイヤ等の
吊下手段で吊設すれば、各階層構造体を支えている梁を
小さいサイズのものに代えることができると共に、必ず
しも各階層構造体をそのような平面高さに合わせて設け
られた複数の支持部材に支持させる必要がないことに着
目し、本発明を完成した。

【０００６】すなわち、各階層構造体を支えている梁を
小さいサイズのものに代えることにより、コストを低減
することができ、また、各階層構造体のための複数の支
持部材を設置しなくてもよいから、地下構造物の構築工
程が少なくなり工期が短縮されると共に、構築コストも
低減できる。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、実質的に、屋
根、床、階層部材等の階層構造体を支える柱をなくすこ
とができる地下構造物において、工期が短かく構築コス
トも低減できる吊り床式地下構造物を提供することを目
的とする。

【０００８】本発明の吊り床式地下構造物は、すり鉢状
の空間を形成する周壁部と；すり鉢状の空間の最上部周
囲に同一平面高さとなるように配置された円環状又は多
角環状の外枠フレームと；外枠フレームをすり鉢状の空
間の最上部周囲に同一平面高さとなるように支持する支
持手段と；すり鉢状の空間の上方に架設され、外枠フレ
ームに端部を支えられた複数の支持梁と；少くとも周壁
部から所定の間隔を隔てて鉢状の空間の中央部に配置さ
れた階層部を有する階層構造体と；そして、階層構造体
をすり鉢状の空間に吊り下げて支持する支持梁に吊着さ
れた複数の吊下手段と；を含んで構成されている。

【０００９】本発明の好ましい実施例では、多角形を構
成するためにそれぞれ連結された複数の連結梁が、前記
外枠フレームの上部に支持され、前記複数の支持梁の各
一端が前記連結梁の所定位置にそれぞれ固定され、しか
もすり鉢状の空間の中央上方に向って斜めに架設されて
いる複数の支持梁の各他端がすり鉢状の空間の中央上方
位置で相互に連結されている。

【００１０】本発明の他の好ましい実施例では、前記外
枠フレームと前記支持梁との間、または前記外枠フレー
ムと前記連結梁との間に、免振クッションがそれぞれ介
在されている。

【００１１】本発明のさらに他の好ましい実施例では、
支持手段が、岩盤に到達して外枠フレームをすり鉢状の
空間の最上部周囲に同一平面高さとなるように支持でき
る支持杭基礎からなっている。

【００１２】本発明のさらに他の好ましい実施例では、
階層構造体が、複数の階層を形成するように複数吊設さ
れていると共に、下層の階層構造体を吊着する吊下手段
は、上層の階層構造体を貫通して、かつその位置で当該
階層構造体を支持するように構成されている。

【００１３】本発明のさらに他の好ましい実施例では、
すり鉢状の空間の周囲に同一平面高さとなるように，か
つそのような平面高さが複数層となるように設けられた
複数の支持部材を備えており、階層構造体は、階層部を
支えると共にすり鉢状の空間の周囲に同一平面高さとな
るように、かつそのような平面高さが複数層となるよう
に設けられた複数の支持部材に端部を支えられた床梁を
有する。

【００１４】

【作用】本発明の吊り床式地下構造物では、各階層構造
体は、支持手段により支持され、かつすり鉢状の空間の
最上部周囲に同一平面高さとなるように配置された円環
状又は多角環状の外枠フレームに、端部を支えられた複
数の支持梁に吊着された複数の鋼ワイヤよりなる吊下手
段で吊り下げられる。複数の支持梁は、各一端が前記外
枠フレームの所定位置にそれぞれ水平に架設され、かつ
各他端がすり鉢状の空間の中央上方位置で相互に連結さ
れているか、また、多角形を構成するためにそれぞれ連
結された複数の連結梁が、前記外枠フレームの上部に支
持され、前記複数の支持梁の各一端が前記連結梁の所定
位置にそれぞれ固定され、しかもすり鉢状の空間の中央
上方に向って斜めに架設されている複数の支持梁の各他
端がすり鉢状の空間の中央上方位置で相互に連結されて
いる。

【００１５】前記外枠フレームと支持梁との間、または
前記外枠フレームと前記連結梁との間には、免振クッシ
ョンをそれぞれ介在させることができ、その場合、階層
構造体を地震による揺れから実質的に隔離することがで
きる。

【００１６】前記支持手段を、岩盤に到達して外枠フレ
ームをすり鉢状の空間の最上部周囲に同一平面高さとな
るように支持できる支持杭基礎とすることができ、その
場合、基礎工事としては支持杭基礎のみで吊り床式地下
構造物を構築でき、工期を短縮できる。

【００１７】階層構造体は、複数の鋼ワイヤよりなる吊
下手段で複数の階層を形成するように複数吊設すること
ができ、その場合、下層の階層構造体を吊着する吊下手
段は、上層の階層構造体を貫通し、かつその位置で当該
階層構造体を支持するように構成される。

【００１８】

【実施例】以下、図面を用いて本発明の吊り床式地下構
造物について詳細に説明する。

【００１９】図１および図２は、本発明に係る吊り床式
地下構造物の一実施例の概略平面図および概略縦断面図
であり、図３は、本発明に係る吊り床式地下構造物の要
部を示す斜視図である。

【００２０】本発明に係る吊り床式地下構造物１０は、
概略的に、すり鉢状の空間を形成する周壁部１２と、す
り鉢状の空間の最上部周囲に同一平面高さとなるように
配置された例えば六角環状の外枠フレーム１４と、この
外枠フレーム１４を支持する支持杭１６と、外枠フレー
ム１４に一端部１８ｂを水平に支えられ、中央における
他端部１８ａで相互に連結された複数の支持梁１８と、
すり鉢状の空間の中央部に複数層をなすように配置され
た階層構造体２０と、そして、これら階層構造体２０を
すり鉢状の空間に吊り下げるために支持梁１８に吊着さ
れた複数の鋼ワイヤ２２とから構成されている。

【００２１】前記支持杭１６は、その下端が岩盤２３に
到達して外枠フレーム１４をすり鉢状の空間の最上部周
囲に同一平面高さとなるように支持できるよう設けたも
のである。

【００２２】なお、前記外枠フレーム１４としては、六
角環状以外の多角環状又は円環状としても良いこと勿論
である。

【００２３】図において、ＧＬは地面を表しており、地
下構造物１０の全体的大きさは、地面ＧＬのレベルで直
径約４０ｍ、深さが約２０ｍである。

【００２４】図示した実施例では、吊り床式地下構造物
１０は４層構造を有しているが、これに限られるもので
はなく１層以上何層でも良い。各層の高さは等しくする
こともでき、あるいは、異なるようにすることもでき
る。各層における使用の仕方および区切りの仕方は任意
である。

【００２５】図２に図示されているように、周壁１２
は、地面ＧＬから下方にすり鉢状に堀下げることによっ
て形成する。周壁部１２の水平に対する角度は、任意に
選定し得るが、これを大きくすると、平面広さ当りの階
層数を多くすることができ、逆に小さくすると多くの太
陽光を下の階層に供給することができる。

【００２６】周壁部１２の平面形状は、図１に示されて
いるような正６角形の他、円形、四角形、楕円形及び概
略水滴形状などの種々の形状とすることができる。

【００２７】前記複数の支持梁１８は、すり鉢状の空間
の上方中央において適宜溶接等より相互に連結されてい
るＩ型鋼材よりなり、この支持梁１８の中央に位置する
各他端部１８ａから放射状に延び、その各一端部１８ｂ
が前記外枠フレーム１４に免振クッション２４を介して
支持されている。この免振クッション２４を設けること
により前記階層構造体２０を地震による揺れから実質的
に隔離することができる。

【００２８】なお、前記複数の支持梁１８の上部には、
必要とすれば図示しない地下構造物の屋根を張設しても
良い。

【００２９】前記階層構造体２０は、前記外枠フレーム
１４の外形とほぼ相似形をなしており、すり鉢状の空間
の中央部に複数層をなすように配置されている。地下１
階から地下４階までの各階層構造体２０の外形は、上層
から下層に従って順次小径になっている。また各階層構
造体２０は、地下１階、地下２階…では、それぞれ地下
１階の床面および地下２階の天井、地下２階の床面およ
び地下３階の天井…となる。図示の実施例では、階層構
造体２０は、各階層の床面と下の階層の天井とを兼ねて
いるが、別部材とすることもできる。また階層構造体２
０の外縁と周壁部１２との間には、各層とも所定の間隔
の空間が形成されている。この空間の間隔が大きいと、
多くの太陽光が下の階層に供給される。

【００３０】前記階層構造体２０は、図３に示すように
階層床体２０ａとＩ型鋼材２０ｂとより構成されてい
る。この階層構造体２０は、４層の階層を形成するよう
に複数の鋼ワイヤ２２により複数吊設している。その場
合、下層の階層床体２０ａを吊着する鋼ワイヤ２２は、
上層の階層床体２０ａと床梁となるＩ型鋼材２０ｂとを
貫通し、かつその位置で当該上層の階層床体２０ａを固
定部材２５によって支持するように構成されている。

【００３１】このようにして構成された吊り床式地下構
造物１０は、支持梁１８の中央および両側において鋼ワ
イヤ２２によりバランス良く吊着されているため、階層
構造体２０の水平に対する剛性が強くなり、この階層構
造体２０を軽量とすることができ、作業性が良好とな
り、コストも低廉となる。

【００３２】また、構造物の利用空間が地下にあるた
め、地上の温度変化に影響されにくい特徴を有してい
る。従って、地球の温暖化によって夏場の気温が上昇し
ても、吊り床式地下構造物はそれに影響されず、冷房に
要するエネルギを減少させることができる。また、冬場
の暖房も、地熱によって吊り床式地下構造物自体が暖め
られているため、暖房に要するエネルギも減少させるこ
とができる。

【００３３】さらに、地表面は、運動場、公園、駐車場
等に利用することができると共に、吊り床式地下構造物
は周囲の音から実質的に隔離されるため、病院、図書
館、学校等の公共建築物にも最適である。

【００３４】図４は、本発明に係る吊り床式地下構造物
の、他の実施例の概略縦断面図である。

【００３５】この図において、図１及び図２に示した符
号と同一符号は同一部分を示す。

【００３６】この実施例においては、本発明に係る吊り
床式地下構造物１０ａは、概略的に、すり鉢状の空間を
形成する周壁部１２と、すり鉢状の空間の最上部周囲に
同一平面高さとなるように配置された例えば四角環状の
外枠フレーム１４と、この外枠フレーム１４の下端が岩
盤２３に到達して外枠フレーム１４をすり鉢状の空間の
最上部周囲に同一平面高さとなるように支持した支持杭
１６と、例えば四角錐２６を形成する４個の支持梁２７
および４個の連結梁２８と、すり鉢状の空間の中央部に
複数層をなすように配置された階層構造体２０と、そし
て、これら階層構造体２０をすり鉢状の空間に吊り下げ
るために四角錐２６を形成する支持梁２６に吊着された
複数の鋼ワイヤ２２とから構成されている。

【００３７】前記支持梁２７および連結梁２８は、Ｉ型
鋼材よりなっており、これらの支持梁２７および連結梁
２８によって四角錐２６が形成されている。すなわち、
４個の連結梁２８を連結して四角形の底辺部を構成する
と共に、各連結梁２８の所定位置に支持梁２７の一端部
２７ｂを適宜溶接等により固定し、この所定位置から中
央上方に向って斜めに架設されている４個の支持梁２７
の各他端部２７ａをすり鉢状の空間の中央上方位置で適
宜溶接等により相互に連結して頂点部２６ａとし、かつ
これら各支持梁２７を稜線部としたものである。

【００３８】前記連結梁２８の所定位置と各支持梁２７
の一端部２７ｂとの固定部分は、前記外枠フレーム１４
の所定位置に免振クッション２４を介してそれぞれ支持
されている。前記免振クッション２４を設けることによ
り前記階層構造体２０を地震による揺れから実質的に隔
離することができる。

【００３９】このように、４個の支持梁２７および連結
梁２８によって四角錐２６を形成した構造では、四つの
各面がそれぞれ例えば二等辺三角形を有しているため、
下向きの静荷重に対して強い構造となり、したがって前
記支持梁２７は、水平に架設された支持梁１８に比べる
と、断面係数の小さなものとすることができ、軽量に
し、かつコストを低廉とすることができる。

【００４０】なお、前記外枠フレーム１４としては、四
角環状以外の多角環状又は円環状としても良く、また四
角環状の外枠フレーム１４を用いた場合、４個の支持梁
２７および連結梁２８によって四角錐２６を形成させた
が、これに限らず複数個の支持梁を用いて四角錐以外の
多角錐を形成させても良いこと勿論である。

【００４１】図５は、本発明に係る吊り床式地下構造物
のさらに他の実施例の概略縦断面図である。この図にお
いて、図１および図２、そして図４に示した符号と同一
符号は同一部分を示し、その説明を省略する。

【００４２】この実施例においては、本発明に係る吊り
床式地下構造物１０ｂの階層構造体２０には、概略的
に、階層部を支えると共にすり鉢状の空間の周囲に同一
平面高さとなるように、かつそのような平面高さが複数
層となるように設けられた複数の支持部材２９に端部を
支えられた床梁３０が設けられている。

【００４３】図４に示した実施例と基本的に異なるとこ
ろは、前記支持部材２９と床梁３０とを設けた点にあ
る。

【００４４】このような構造にすると、階層構造体２０
をその両端だけで支持する場合に比べて、水平に対する
強度を維持することができ、またこの階層構造体２０が
何層であっても前記支持梁２７に吊着された複数の鋼ワ
イヤ２２と相俟って水平に対する強度を維持することが
できる。

【００４５】また、前記床梁３０は例えば階段等を適宜
施工設置する場合に利用することができる。

【００４６】

【発明の効果】本発明の吊り床式地下構造物は、すり鉢
状の空間を形成する周壁部と；すり鉢状の空間の最上部
周囲に同一平面高さとなるように配置された円環状又は
多角環状の外枠フレームと；前記外枠フレームをすり鉢
状の空間の最上部周囲に同一平面高さとなるように支持
する支持手段と；すり鉢状の空間の上方に架設され、前
記外枠フレームに端部を支えられた複数の支持梁と；少
くとも前記周壁部から所定の間隔を隔ててすり鉢状の空
間の中央部に配置された階層部を有する階層構造体と；
そして、前記階層構造体をすり鉢状の空間に吊り下げて
支持する前記支持梁に吊着された複数の吊下手段と；を
含んで構成したので、屋根、床、階層部材等の階層構造
体を支える柱をなくすことができると共に、従来のよう
に各階層構造体および各梁をそれぞれ独立して支持する
支持部材を複数必要とすることなく、構造が簡単とな
り、また階層構造体の水平に対する剛性が強くなり、こ
の階層構造体を軽量とすることができ、作業性が良好と
なる。また地下構造物の構築工程が少なくなり、工期が
短縮されると共に、構築コストも低減できるという効果
がある。

【００４７】また、多角形を構成するためにそれぞれ連
結された複数の連結梁が、前記外枠フレームの上部に支
持され、前記複数の支持梁の各一端が前記連結梁の所定
位置にそれぞれ固定され、しかもすり鉢状の空間の中央
上方に向って斜めに架設されている複数の支持梁の各他
端がすり鉢状の空間の中央上方位置で相互に連結されて
いるので、下向きの静荷重に対して強い構造となり、前
記支持梁の断面係数を小さなものとすることができ、軽
量にし、かつコストを低廉とすることができる利点もあ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る吊り床式地下構造物の一実施例
の概略平面図である。

【図２】図１の吊り床式地下構造物の概略縦断面図で
ある。

【図３】本発明に係る吊り床式地下構造物の要部を示
す斜視図である。

【図４】本発明に係る吊り床式地下構造物の他の実施
例を示す概略縦断面図である。

【図５】本発明に係る吊り床式地下構造物のさらに他
の実施例を示す概略縦断面図である。

【符号の説明】

１０、１０ａ、１０ｂ吊り床式地下構造物１２周壁部１４外枠フレーム１６支持杭１８、２７支持梁１８ａ、２７ａ他端部１８ｂ、２７ｂ一端部２０階層構造体２２鋼ワイヤ２４免振クッション２５固定部材２６四角錐２６ａ頂点部２８連結梁２９支持部材３０床梁

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】すり鉢状の空間を形成する周壁部と；すり
鉢状の空間の最上部周囲に同一平面高さとなるように配
置された円環状又は多角環状の外枠フレームと；前記外
枠フレームをすり鉢状の空間の最上部周囲に同一平面高
さとなるように支持する支持手段と；すり鉢状の空間の
上方に架設され、前記外枠フレームに端部を支えられた
複数の支持梁と；少くとも前記周壁部から所定の間隔を
隔ててすり鉢状の空間の中央部に配置された階層部を有
する階層構造体と；そして、前記階層構造体をすり鉢状の空間に吊り下げて支持する
前記支持梁に吊着された複数の吊下手段と；を含んで構
成されてなる吊り床式地下構造物。
【請求項２】請求項１に記載の吊り床式地下構造物にお
いて、多角形を構成するためにそれぞれ連結された複数の連結
梁が、前記外枠フレームの上部に支持され、前記複数の
支持梁の各一端が前記連結梁の所定位置にそれぞれ固定
され、しかもすり鉢状の空間の中央上方に向って斜めに
架設されている複数の支持梁の各他端がすり鉢状の空間
の中央上方位置で相互に連結されていることを特徴とす
る吊り床式地下構造物。
【請求項３】請求項１又は２に記載の吊り床式地下構造
物において、さらに、前記外枠フレームと前記支持梁との間、または前記外枠
フレームと前記連結梁との間に、免振クッションがそれ
ぞれ介在されていることを特徴とする吊り床式地下構造
物。
【請求項４】請求項１〜３のいずれか１項に記載の吊り
床式地下構造物において、前記支持手段が、岩盤に到達して前記外枠フレームをす
り鉢状の空間の最上部周囲に同一平面高さとなるように
支持できる支持杭基礎であることを特徴とする吊り床式
地下構造物。
【請求項５】請求項１〜４のいずれか１項に記載の吊り
床式地下構造物において、前記階層構造体が、複数の階層を形成するように複数吊
設されていると共に、下層の階層構造体を吊着する吊下
手段は、上層の階層構造体を貫通して、かつその位置で
当該階層構造体を支持するように構成されていることを
特徴とする吊り床式地下構造物。
【請求項６】請求項５に記載の吊り床式地下構造物にお
いて、さらに、すり鉢状の空間の周囲に同一平面高さとなるように，か
つそのような平面高さが複数層となるように設けられた
複数の支持部材を備えており、前記階層構造体は、階層部を支えると共にすり鉢状の空
間の周囲に同一平面高さとなるように、かつそのような
平面高さが複数層となるように設けられた複数の支持部
材に端部を支えられた床梁を有することを特徴とする吊
り床式地下構造物。