JPH07316975A - 繊維の捲縮特性の測定方法及びその装置 - Google Patents

繊維の捲縮特性の測定方法及びその装置

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JPH07316975A
JPH07316975A JP12806494A JP12806494A JPH07316975A JP H07316975 A JPH07316975 A JP H07316975A JP 12806494 A JP12806494 A JP 12806494A JP 12806494 A JP12806494 A JP 12806494A JP H07316975 A JPH07316975 A JP H07316975A
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JP
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crimp
fiber
light
crimps
tow
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JP12806494A
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English (en)
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Masahiro Tsumura
村 昌 弘 津
Masaya Yoshinori
則 雅 也 義
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Daicel Corp
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 繊維の撮像による映像信号を画像処理するこ
とにより繊維の捲縮特性を自動測定可能にした繊維の捲
縮特性の測定方法及びその装置を提供することを目的と
する。 【構成】 繊維の長手方向に張力を付加して、前記繊維
の捲縮に対応した明暗を形成せしめると共に、この明暗
を繊維上部より撮影し、得られた明暗を画像処理装置に
より光量レベル信号に変換すると共に、この信号に所定
以上の光量レベル差がある場合を捲縮として認識し、繊
維の捲縮特性を計測することを特徴とする繊維の捲縮特
性の測定方法及びその装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維の捲縮特性の測定
方法及び測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たばこフィルターは、喫煙により発生す
るたばこ煙中に含有されるニコチン及びタール成分を濾
過、分離させるために用いられている。たばこフィルタ
ーのトウは、上記ニコチン及びタール成分の濾過や分離
効率を向上させるために捲縮がかけられており、上記濾
過、分離効率が変動することを回避するために、捲縮数
や捲縮の形状などの捲縮特性は所定水準に管理すること
が必要である。
【0003】図2に示すように、上記捲縮は、振幅が小
さく20〜50クリンプ/インチの1次捲縮数を有する
周期が短い1次捲縮20と、振幅が大きく10クリンプ
/インチの2次捲縮数を有する周期が長い2次捲縮30
とが存在するように形成されている。上記トウの濾過、
分離効率は、上記トウの1次捲縮数に大きく依存してい
るとされており、しかも、上記1次捲縮数の測定は、目
視により行われている。
【0004】上記測定作業は、極めて細かい作業であ
り、複数回の精密測定を必要とするので熟練した測定者
でないと信頼性のある測定データが得られないという問
題があった。
【0005】また、従来の捲縮特性測定装置では撮像手
段により得られたパターンデータの変化率をみて、変化
分の方向により、山または谷を検出し、これらの数を計
数して捲縮数を決定するようにしたものが知られている
(特開平5−132852号公報)。
【0006】この形式の捲縮特性測定装置は、たばこフ
ィルターのトウの如き繊維糸が絡み合った幅広の合成繊
維束の捲縮特性測定には摘要できないという問題があっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題点を解決するためになされたもので、その目的とする
ところは、繊維を撮像手段で撮影し、得られた映像信号
を画像処理することにより、繊維の平均捲縮数などの捲
縮特性を精度よく自動測定するとともに、測定時間を大
幅に短縮できる新規な繊維の捲縮特性の測定方法および
その装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明の繊維の捲縮特性の測定方法は、繊維の長
手方向に張力を付加して、前記繊維の捲縮に対応した明
暗を形成せしめると共に、この明暗を繊維上部より撮影
し、得られた明暗を画像処理装置により光量レベル信号
に変換すると共に、この信号に所定以上の光量レベル差
がある場合を捲縮として認識し、繊維の捲縮特性を計測
することを特徴とするものである。
【0009】また、本発明の繊維の捲縮特性の測定装置
は、支持台上の繊維の長手方向に張力を付加する張力付
加手段と、前記繊維を照明し繊維に形成された捲縮の振
幅に対応して明暗を形成せしめる照明光源と、前記明暗
を呈する繊維を上部から撮像する撮像手段と、上記撮像
手段から得られた映像信号を画像処理し所定の濃淡レベ
ル差をもって上記捲縮として認識する画像処理装置とか
らなり、前記支持台を水平移動させることにより繊維の
捲縮特性を測定するように構成したことを特徴とするも
のである。
【0010】
【作用】本発明によれば、繊維は張力付加手段により繊
維の長手方向に所定の張力が付加されて、捲縮の測定が
行われる。照明光源からの照明光は所定の方向から繊維
の撮像部分に照射され充分な照度をもって照明が行われ
るから、上記撮像部分には明暗が形成される。
【0011】撮像手段は、上記明暗を呈する繊維を繊維
上部から撮像し、この映像信号は画像処理装置に入力さ
れ、この画像処理装置で得られた画像を捲縮に対応した
明暗の光量レベルに変換し、得られた光量レベル波形に
平滑化等の処理をして1次捲縮や2次捲縮に対応する周
期範囲以外の成分を除去し、除去後の光量レベル波形の
ピークのうち一定以上の明暗の光量レベル差がある場合
を捲縮として認識することにより、平均1次捲縮数及び
2次捲縮数を測定する。
【0012】この操作は繊維の長手方向全長にわたり走
査することにより、繊維の所定の長さ当りの平均捲縮
数、周期などの捲縮特性を演算処理により測定すること
ができる。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照にして本発明の実施例につ
いて説明する。図1は、本発明をたばこのフィルターの
トウの測定に応用したトウ捲縮特性測定装置の構成図で
ある。図1において、10はトウ捲縮特性測定装置を示
し、11は張力付加手段である。
【0014】張力付加手段11は、移動台(支持台)6
の上部にて測定すべきトウ1の両端を固定する固定治具
2,3,移動台6の一端に取付けられた滑車4、この滑
車4に掛合されたトウ1の端部に取付けられた分銅5と
で構成している。固定治具2は移動台6の一端に固着さ
れるとともに、固定治具3も移動台6の他端に摺動自在
に取付けられている。
【0015】そして、上記張力付加手段11は、分銅5
による荷重のもとで移動台6上に支持された状態にて、
トウ1の長手方向に所定の張力を付加させ、トウ1を伸
長させて、トウ1の捲縮を確実に認識できるようにして
いる。
【0016】上記張力付加手段11の下部には移動台6
を支持する台12が設けられ、また、移動台6は、図示
を省略した駆動機構を介して駆動され、上記駆動機構の
駆動により移動台6はトウ1に張力を付加させた状態を
保持しながら正確な位置決めのもとで水平移動出来るよ
うになっている。7は照明光源、8は撮像手段を示し、
撮像手段8は光学レンズ8a、カメラ8bなどよりな
る。
【0017】照明光源7は、例えば、ハロゲンランプ、
蛍光灯などの各種人工光源または自然光などが用いら
れ、照明光はトウ1の斜め上約20°方向からトウ1の
撮像部分に照射され、充分な照度をもって照明が行われ
るとともに、上記捲縮の振幅に対応した明暗が形成され
る。
【0018】撮像手段8はトウ1の上部からトウ1を撮
像するものであり、上記カメラ8bは、例えば、CCD
カメラなどが好適である。上記光学レンズ8aは、上記
撮像部分の映像を拡大し、また、CCDカメラとトウ1
の撮像部分との距離ならびにフォーカスを調整する。C
CDカメラからの映像信号は、画像メモリ付きの画像処
理装置13に入力されて光量レベル信号として256階
調の光量データに変換され濃淡処理が行われる。画像処
理装置13では、パソコン14とともに上記光量レベル
信号から規定周期よりも短かい周期成分であるノイズ成
分を除去する。
【0019】次いで、画像処理装置13およびパソコン
14により光量レベル信号のピークのうち、濃淡レベル
差が10階調以上のピークを捲縮として認識させてい
る。
【0020】[実施例1]実施例1は本発明のたばこフ
ィルター用トウ捲縮数測定装置を用いて1次捲縮数を測
定した例を示したものである。全デニール数が3900
0デニール、単繊維当たりのデニールが3.3のY字断
面の酢酸セルロースのフィルター用トウ1を約1mに切
り、トウの一方の端を固定治具2と移動台6との間には
さんで固定し、次に、トウ1を滑車4の上を通し、トウ
1の他端に300gの分銅5をつりさげ、一定の張力で
トウ1を引っ張り、最後に固定治具3と移動台6との間
にはさんでトウ1を固定する。
【0021】このとき、10インチ分の1次捲縮数を熟
練した測定者が目視測定し、平均化した1次捲縮数は3
0.7クリンプ/インチであった。次に、トウ捲縮の振
幅に対応した明暗を作り出すために、トウ斜め上20°
方向からハロゲンランプを光源とする照明光源7を用い
て照明した。
【0022】そして、トウ捲縮の振幅に対応した明暗を
撮影するために、撮像手段8を用いて、トウ1の上方か
ら撮影する。このとき、光学レンズ8aを用いて映像を
拡大し、撮像手段8であるCCDカメラとトウ1の距離
及び光学レンズ8aのフォーカスを調整する。なお、撮
影視野におけるトウ長手方向幅は0.5インチに調整さ
れている。
【0023】次に、トウ捲縮の振幅に対応した明暗の光
量レベルを計測するために、撮影された画像を、画像処
理装置13で256階調の光量レベルデータに変換し、
この光量レベルデータから画像撮影時に発生したノイズ
成分を画像処理装置13やパソコン14で平滑化処理に
より除去する。
【0024】次に、光量レベルデータに変換されたトウ
長手方向0.5インチ分のデータをトウ幅方向に等間隔
で10回パソコン14のメモリに取り出し、1次捲縮の
周期よりも短いノイズと思われるピーク波形をトウ長手
方向に1次元の移動平均法を用いてスムージングにより
除去する。次に、濃淡レベル差が10階調以上のピーク
を捲縮として認識させる。その場合の捲縮数及び周期
は、パソコン14のメモリに記憶させておく。
【0025】続いて、パソコン14の制御のもと、台1
2上の移動台6を長手方向に0.5インチ移動させる。
再び、上記と同様に濃淡レベルから捲縮の認識を行い、
捲縮数及び周期を記憶してこれを20回繰り返し、10
インチ相当の捲縮数、周期の測定を行う。結果は、3
1.0クリンプ/インチとなり、目視検査とほぼ同様に
1次捲縮数が測定できた。
【0026】同様に、目視検査で平均化した1次捲縮数
が28.1クリンプ/インチのトウを上記装置で測定し
たところ、結果は、28.5クリンプ/インチとなり、
目視検査とほぼ同様な1次捲縮数が測定できた。
【0027】[実施例2]実施例2は本発明のたばこフ
ィルター用トウ捲縮数測定装置を用いて2次捲縮数を測
定した例を示したものである。実施例1と同様に、全デ
ニール数が35000、単繊維当たりのデニールが4の
Y字断面の酢酸セルローズのフィルター用トウ1を約1
mに切り、トウの一方の端を固定治具2と移動台6との
間にはさんで固定し、次にトウを滑車4の上を通し、最
後にトウ1の他端に70gの分銅5をつりさげ、一定の
張力でトウを引っ張り、固定治具3と移動台6の間には
さんでトウ1を固定する。このとき、20インチ分の2
次捲縮数を熟練した測定者が目視測定し、平均化した捲
縮数は6.5クリンプ/インチであった。
【0028】次に、トウ捲縮の振幅に対応した明暗を作
り出すために、トウ長手方向に平行で、トウ斜め上20
°方向からハロゲンランプを光源とする照明光源7を用
いて照明し、トウ捲縮の振幅に対応した明暗をCCDカ
メラにて撮影する。
【0029】なお、このとき、撮影視野におけるトウ長
手方向幅は1インチに調整されている。次に、トウ捲縮
の振幅に対応した明暗の光量レベルを計測するために、
撮影された画像を画像処理装置13で256階調の光量
レベルデータに変換し、画像撮影時に発生したノイズ成
分を画像処理装置13やパソコン14で平滑化処理によ
り除去する。
【0030】ここで、周期が短い1次捲縮の信号成分を
除去するために、移動平均法を用いてスムージングを行
う。スムージングされ1次捲縮の信号成分が除かれたト
ウ長手方向1インチ分のデータをトウ幅方向に等間隔で
10回取り出し、濃淡レベル差が10以上のピークを捲
縮としてそれぞれ認識させる。その場合の捲縮数及び周
期は、パソコン14のメモリに記憶させておく。
【0031】次に、台12上の移動台6を長手方向に1
インチ移動する。再び、上記と同様に濃淡レベルから捲
縮の認識を行い、捲縮数及び周期を記憶しておく。これ
を20回繰り返し、20インチ相当の捲縮の周期測定を
行う。結果は、6.7クリンプ/インチとなり、目視検
査とほぼ同様に2次捲縮数が測定できた。
【0032】同様に、目視検査で平均化した2次捲縮数
が8.3クリンプ/インチであったトウをこの装置で測
定したところ、8.5クリンプ/インチとなり、目視検
査とほぼ同様に2次捲縮数が測定できた。
【0033】なお、トウ捲縮の振幅に対応した明暗の光
量レベル差と実際に測定した振幅の対応を十分にとるこ
とにより、1次捲縮の平均振幅、2次捲縮の平均振幅、
1次捲縮振幅の標準偏差及び2次捲縮振幅の標準偏差等
の測定も可能である。また、認識した捲縮の1次捲縮の
平均周期、2次捲縮の平均周期、1次捲縮周期の標準偏
差及び2次捲縮周期の標準偏差等の測定も可能である。
また、通常フィルタートウ用トウは長手方向に捲縮数が
変動が大きいため、撮影する部分を長手方向に複数測定
し、平均化することが好ましい。また、用いたは光学レ
ンズは被写界深度が良好なものを用いることが好まし
い。なお、本発明ではトウ1に直接分銅5を取り付けた
が、トウ1に紐を取り付けて、この紐に分銅5を取り付
けるように構成してもよい。
【0034】本実施例では、たばこのフィルター用のト
ウの測定を例に説明したが、繊維であれば、どのような
ものも上記方法及び装置により全く同様に測定すること
ができる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
繊維糸が絡み合った幅広の合成繊維束からなるトウの撮
像による映像信号の画像処理により、トウの平均捲縮数
などの捲縮特性を精度よく自動測定できるとともに、測
定時間を大幅に短縮できる等の多大な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すトウ捲縮特性測定装置
の構成図である。
【図2】トウの捲縮を示す拡大説明図である。
【符号の説明】
1 トウ 6 移動台 7 照明光源 8 撮像手段 11 張力付加手段 13 画像処理装置 14 パソコン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維の長手方向に張力を付加して、前記
    繊維の捲縮に対応した明暗を形成せしめると共に、この
    明暗を繊維上部より撮影し、得られた明暗を画像処理装
    置により光量レベル信号に変換すると共に、この信号に
    所定以上の光量レベル差がある場合を捲縮として認識
    し、繊維の捲縮特性を計測することを特徴とする繊維の
    捲縮特性の測定方法。
  2. 【請求項2】 支持台上の繊維の長手方向に張力を付加
    する張力付加手段と、前記繊維を照明し繊維に形成され
    た捲縮の振幅に対応して明暗を形成せしめる照明光源
    と、前記明暗を呈する繊維を上部から撮像する撮像手段
    と、上記撮像手段から得られた映像信号を画像処理し所
    定の濃淡レベル差をもって上記捲縮として認識する画像
    処理装置とからなり、前記支持台を水平移動させること
    により繊維の捲縮特性を測定するように構成したことを
    特徴とする繊維の捲縮特性の測定装置。
JP12806494A 1994-05-19 1994-05-19 繊維の捲縮特性の測定方法及びその装置 Pending JPH07316975A (ja)

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