JPH07316925A - 改質ポリエステル繊維の製造方法 - Google Patents

改質ポリエステル繊維の製造方法

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JPH07316925A
JPH07316925A JP12987494A JP12987494A JPH07316925A JP H07316925 A JPH07316925 A JP H07316925A JP 12987494 A JP12987494 A JP 12987494A JP 12987494 A JP12987494 A JP 12987494A JP H07316925 A JPH07316925 A JP H07316925A
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polyester
mol
modified polyester
fiber
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Tetsuya Yamaoka
哲也 山岡
Takashi Akita
隆 秋田
Hideo Sakakura
秀夫 坂倉
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶融粘度の高い改質剤を均一に供給すると同
時に、混合斑のない高品質のカチオン染料可染性及び制
電性、吸水性、防汚性が付与された改質ポリエステル繊
維を安定に得る。 【構成】 主押出機からのエチレンテレフタレート主体
の5−アルカリ金属スルホイソフタル酸を1モル%以上
4モル%未満共重合したポリエステルのポリマー溶融流
に減圧可能な脱気孔を有する二軸押出機からの改質剤溶
融流を合流させ、直ちに静止型混合攪拌素子を通過させ
て紡糸し、改質ポリエステル繊維を製造する方法におい
て、改質剤として、エチレンテレフタレート主体の5−
アルカリ金属スルホイソフタル酸を10モル%以上50
モル%未満共重合した共重合ポリエステルと分子量10
万〜150万のポリエチレンオキサイドとの混合物を用
い、該改質剤をポリエステルに対し1重量%以上15重
量%未満添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カチオン染料可染性に
改質された改質ポリエステル繊維の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリエステルに各種の改質剤
を添加することにより、繊維性能の向上、特殊機能の付
与、風合いや染色性の改良等がなされている。改質剤の
添加方法としては、大別して次の3通りがある。 ポリエステル重合時またはチップ化前に改質剤を添加
する方法。 改質剤を高濃度に含むマスターバッチを予め作り、紡
糸時にベースポリマーとブレンドして紡糸する方法。 溶融紡糸時に、押出機を出た後のポリマー溶融流に、
別に溶融した改質剤流を混入し、紡糸する方法。
【0003】これらの方法のうち、多品種生産に適した
最も効率のよい方法は、の方法である。また、この
は、改質剤が受ける熱履歴も最も少ないために、改質剤
の熱劣化を防ぐ意味でも好ましい方法である。しかしな
がら、の方法においては、ポリマーと改質剤との間で
の溶融粘度の差が大きく、また一般に相溶性も低いため
に、両者を均一に混合し、混合斑のない繊維を安定に紡
糸することが困難であるという問題がある。また、改質
剤を別に溶融する際に、溶融可能な改質剤の粘度が限ら
れるため、高粘度の改質剤を添加することができない等
の問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリマー溶
融流に改質剤を溶融状態で混入する際に、改質剤を二軸
押出機を用いることにより、溶融粘度の高い改質剤を均
一に押出供給することを可能とすると同時に、混合斑の
ない高品質にカチオン染料可染性及び、制電性、吸水
性、防汚性が付与された改質ポリエステル繊維を安定に
得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、主押出機から
供給されるエチレンテレフタレートを主たる繰り返し単
位とし5−アルカリ金属スルホイソフタル酸を1モル%
以上4モル%未満共重合したポリエステルのポリマー溶
融流に、20Torr以下に減圧可能な脱気孔を有する
二軸押出機から供給される改質剤溶融流を、合流させて
複合流となし、直ちに静止型混合攪拌素子を通過させ、
紡糸口金より紡糸して改質剤が混合されたポリエステル
繊維を製造する方法において、改質剤として、エチレン
テレフタレートを主たる繰り返し単位とし5−アルカリ
金属スルホイソフタル酸を10モル%以上50モル%未
満共重合した共重合ポリエステルと分子量10万〜15
0万のポリエチレンオキサイドとの重量比で1/5〜5
/1の混合物を用い、該改質剤をポリエステルに対し1
重量%以上15重量%未満添加することを特徴とする改
質ポリエステル繊維の製造方法にある。
【0006】好ましくは、複合流を静止型混合攪拌素子
を通過させる際、素子1段あたりの分割数Dと総段数n
とで規定される流体総分割数S=Dnが16,000以
上となる静止型混合攪拌素子を用いる改質ポリエステル
繊維の製造方法にある。
【0007】本発明を更に詳細に説明する。図1は、本
発明を実施する溶融紡糸装置の例を示す概略図である。
図1に示すように、主押出機1から供給されるポリエス
テルのポリマー溶融流に対して、スクリューフィーダー
2より振動フィーダー3を介して二軸押出機4から供給
される改質剤溶融流を、計量ポンプ6を経て合流点7に
おいて、合流させて複合流とする。この際、改質剤は、
二軸押出機4において2つのスクリューにより溶融混練
される間20Torr以下の減圧下で脱気される。
【0008】ポリマー溶融流と改質剤溶融流とを合流点
7において複合流とした直後に、この複合流を、静止型
混合攪拌素子8を通過させ、計量ポンプ9において計量
した後、紡糸パック10に供給し、紡糸パックの紡糸口
金より改質剤が混合されたポリエステル繊維を紡糸す
る。
【0009】本発明において、主押出機からの供給に用
いられるポリエステルは、エチレンテレフタレートを主
たる繰り返し単位とし、5−アルカリ金属スルホイソフ
タル酸を1モル%以上4モル%未満共重合したポリエス
テルであり、5−アルカリ金属スルホイソフタル酸の共
重合量が1モル%未満では、十分なカチオン染料可染性
が得られず、4モル%以上では、ポリマーの溶融粘度が
大きくなりすぎ曳糸性が不良となる。
【0010】5−アルカリ金属スルホイソフタル酸とし
ては、そのアルカリ金属として、ナトリウム、カリウ
ム、リチウム等が挙げられ、好ましくは5−ナトリウム
スルホイソフタル酸が用いられる。
【0011】ポリエステルには、カチオン染料可染性、
曳糸性及び繊維物性を損なわない範囲で、イソフタル
酸、アジピン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン
酸、アゼライン酸等のジカルボン酸、ジエチレングリコ
ール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリ
コール等のジオール成分、p−(2−ヒドロキシエトキ
シ)安息香酸等のオキシカルボン酸が共重合されていて
もよく、またポリエステルが実質的に線状であればトリ
メリット酸、ペンタエリスリトール等の重合停止剤が含
まれていてもよい。
【0012】ポリエステルは、公知の任意の方法で合成
したものでよく、例えばポリエチレンテレフタレートを
得る合成過程で5−アルカリ金属スルホイソフタル酸を
添加共重合させて得る。ポリエステルを得るにあたって
は、公知の触媒、抗酸化剤、着色防止剤等が適宜用いら
れる。
【0013】本発明においては、減圧脱気可能な二軸押
出機をサイドフィードプロセスとして用いることによ
り、従来使用困難であった高粘度の改質剤をポリエステ
ルに混合することが可能になり、ポリエステルと改質剤
とが均一に混合された斑のない繊維を安定に溶融紡糸す
ることが可能となる。
【0014】本発明においては、改質剤として、エチレ
ンテレフタレートを主たる繰り返し単位とし5−アルカ
リ金属スルホイソフタル酸を10モル%以上50モル%
未満、好ましくは20モル%以上40モル%以下共重合
した共重合ポリエステルと分子量10万〜150万、好
ましくは15万〜120万のポリエチレンオキサイドと
の混合物を用いる。
【0015】改質剤における5−アルカリ金属スルホイ
ソフタル酸共重合の共重合ポリエステルは、本発明にお
ける主成分のポリエステルと同様に公知の任意の方法に
よって得たものでよく、また他の共重合成分が含まれて
いてもよいが、共重合ポリエステルにおける5−アルカ
リ金属スルホイソフタル酸の共重合量が10モル%未満
では、十分な吸水性、防汚性が得られず、50モル%以
上となると、紡糸時の安定性が著しく不良となる。また
ポリエチレンオキサイドの分子量が10万未満では、紡
糸を多錘化したときの錘間差が生じやすくなり、150
万を超えると、紡糸時の安定性が著しく不良となるだけ
でなく、混合斑が生じる。
【0016】改質剤における共重合ポリエステルとポリ
エチレンオキサイドとの混合比は、重量比で1/5〜5
/1、好ましくは1/3〜3/1の範囲とする。混合比
が1/5未満では、防汚性が得られず、5/1を超える
と、制電性が得られない。
【0017】本発明においては、かかる改質剤を主成分
たるポリエステルに対し1重量%以上15重量%未満添
加する。改質剤の添加量が1重量%未満では、制電性、
吸水性、防汚性が得られず、15重量%以上となると、
紡糸時の安定性が著しく不良となるだけでなく、混合斑
が生じる。
【0018】本発明においては、ポリエステルポリマー
溶融流と改質剤溶融流とを合流させて一つの複合流とし
た後、直ちにこの複合流を、静止型混合攪拌素子を通過
させるが、本発明において用いる静止型混合攪拌素子
は、駆動部を持たない混合装置であり、流路内に静置さ
れ流路を変換する素子により、流体の流れを分割、反
転、転換させる作用を繰り返して、流体同士の混合を行
うものである。流れの分割、反転、転換を何段も繰り返
すことによって、流れの分割数は、指数関数的に増加し
混合度を高める。
【0019】静止型混合攪拌素子1段あたりの分割数を
D、総段数をnとすると、流体総分割数Sは、S=Dn
で表されるが、本発明において、高粘度の改質剤をポリ
マー流中に高度に分散させるためには、流体総分割数S
=Dnが16,000以上となる静止型混合攪拌素子を
通過させる必要があり、好ましくは流体総分割数が6
5,000以上、特に好ましくは260,000以上で
ある。流体総分割数が16,000未満では、改質剤の
分散状態が粗く、紡糸時の安定性が不良になったり、混
合斑により得られた繊維に染色斑を与える。
【0020】本発明における溶融紡糸には、公知の紡糸
口金が適用され、公知の方法により紡糸口金より紡出
し、延伸、熱処理して繊維とする。得られた繊維は、必
要に応じ、賦形して加工糸等にしたり、或いは更にアル
カリ減量加工や染色仕上げ加工等の任意の加工が施され
る。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお、実施例における各特性は、下記の方法により
測定し評価した。また、表1での評価の◎、○、△、×
は、極めて良好、良好、やや良好、不良をそれぞれ表
す。
【0022】極限粘度:試料をフェノール/テトラクロ
ルエタン(50/50重量比)混合溶媒に溶解し、ウベ
ローデ粘度計により25℃にて測定した。 繊度斑:延伸糸の断面を光学顕微鏡にて倍率300倍で
観察し、目視にて判定した。
【0023】制電性能: 次の条件 経糸 ポリエチレンテレフタレート糸(50デニール/
18フィラメント) 緯糸 本発明による糸(100デニール/48フィラメ
ント) 経糸密度 59.1本/cm 緯糸密度 22.3本/cm で製織した後、JIS L1094(1988年)参考
法の摩擦帯電放電曲線測定法に拠った。
【0024】装置としてカネボウエンジニアリング
(株)製、摩擦帯電圧測定装置EST−3を用い、測定
は、温度20±1℃、相対湿度30±2%の状態下で実
施した。試料の洗濯、摩擦布(羊毛)の湯洗い、試料及
び摩擦布の調整は、JIS L1094に従った。1試
料につき5回測定して得られた摩擦帯電放電曲線から3
0秒後の帯電圧V30、60秒後の減衰率D60を平均値と
して求めた。なお、帯電圧の単位は、ボルト(V)であ
り、符号は、マイナス(−) である。
【0025】吸水性能: 次の条件 経糸 ポリエチレンテレフタレート糸(50デニール/
18フィラメント) 緯糸 本発明による糸(100デニール/48フィラメ
ント) 経糸密度 59.1本/cm 緯糸密度 24.4本/cm で製織した後、アルカリ減量処理を行い減量率20wt
%とし、次の水滴消出時間により評価した。
【0026】(水滴消出時間)上記織物からの20cm
×20cmの試験片を直径15cmの金属製リングに取
り付け、試験片とビューレットとの距離を1cmに設定
し、ビューレットから20±2℃の蒸留水を0.04c
c滴下した後、試験片が水滴を吸収して鏡反射が消える
までの時間を測定し、10回の測定値の平均値で示し
た。
【0027】防汚性能:試料の糸より製編した7cm×
7cmの編地を、下記2種の方法により評価した。 試験片にごま油を0.4cc付着させ、24時間室温
にて乾燥した後、市販洗剤25g/水40リットルの浴
で10分間洗濯、7分間水すすぎを行い、汚れ落ちを目
視にて判定した。 試験片を泥水中に30秒間かき混ぜた後取り出し、そ
のまま乾燥し、汚れの付着状態を目視にて判定した。
【0028】(実施例1)図1に示した溶融紡糸装置を
用いて、主押出機1から5−ナトリウムスルホイソフタ
ル酸2.3モル%及びアジピン酸5.0モル%を共重合
した極限粘度0.60の共重合ポリエチレンテレフタレ
ートを280℃で溶融押出し、他方、二軸押出機4か
ら、5−アルカリ金属スルホイソフタル酸30モル%を
共重合した共重合ポリエチレンテレフタレートと分子量
15万〜40万の粉末状ポリエチレンオキサイド(PE
O)との混合比(重量)1/1の混合物からなる改質剤
を215℃にて溶融押出し、計量ポンプ6で主押出機1
から供給される共重合ポリエチレンテレフタレートに対
する改質剤の添加量が4wt%となるように、改質剤溶
融流を共重合ポリエチレンテレフタレート溶融流と合流
させ、複合流とした。複合流は、直ちに1段あたり2分
割の素子を22段有する静止型混合攪拌素子8を通過さ
せ、次いで、この複合流を計量ポンプ9を介して紡糸パ
ック10に供給した。
【0029】その後、孔径0.6mmの円形孔を48個
有する紡糸口金を通して265℃にて紡出し、紡出糸条
を冷却空気にて冷却した後、油剤を付与し、1,400
m/分の巻取速度で巻取った。次いで常法により延伸、
熱処理し、100デニール/48フィラメントの改質ポ
リエステル繊維を得た。繊維を得る際の溶融紡糸時の安
定性及び得られた繊維の繊維特性の評価結果を表1に示
した。
【0030】(比較例1〜2)実施例1において、改質
剤中の共重合ポリエチレンテレフタレートを5−ナトリ
ウムスルホイソフタル酸8モル%及び60モル%共重合
の共重合ポリエステルにそれぞれ代えた以外は、実施例
1と同様にしてそれぞれ100デニール/48フィラメ
ントの改質ポリエステル繊維を得た。紡糸時の安定性及
び得られた繊維の繊維特性の評価結果を表1に示した。
【0031】(実施例2)実施例1において、改質剤中
のPEOを分子量60万〜120万のPEOに代えた以
外は、実施例1と同様にして100デニール/48フィ
ラメントの改質ポリエステル繊維を得た。紡糸時の安定
性及び得られた繊維の繊維特性の評価結果を表1に示し
た。
【0032】(比較例3〜4)実施例1において、改質
剤中のPEOを分子量2万及び220万〜310万のP
EOにそれぞれ代えた以外は、実施例1と同様にしてそ
れぞれ100デニール/48フィラメントの改質ポリエ
ステル繊維を得た。紡糸時の安定性及び得られた繊維の
繊維特性の評価結果を表1に示した。
【0033】(実施例3〜4)実施例1において、改質
剤の混合物の共重合ポリエチレンテレフタレートとPE
Oとの混合比を1/3及び3/1にそれぞれ代えた以外
は、実施例1と同様にしてそれぞれ100デニール/4
8フィラメントの改質ポリエステル繊維を得た。紡糸時
の安定性及び得られた繊維の繊維特性の評価結果を表1
に示した。
【0034】(比較例5〜6)実施例1において、改質
剤の混合物の共重合ポリエチレンテレフタレートとPE
Oとの混合比を1/8及び8/1にそれぞれ代えた以外
は、実施例1と同様にしてそれぞれ100デニール/4
8フィラメントの改質ポリエステル繊維を得た。紡糸時
の安定性及び得られた繊維の繊維特性の評価結果を表1
に示した。
【0035】(実施例5〜6)実施例1において、共重
合ポリエチレンテレフタレートに対する改質剤の添加量
を2wt%、紡糸温度を270℃及び添加量を8wt
%、紡糸温度を262℃にそれぞれ代えた以外は、実施
例1と同様にしてそれぞれ100デニール/48フィラ
メントの改質ポリエステル繊維を得た。紡糸時の安定性
及び得られた繊維の繊維特性の評価結果を表1に示し
た。
【0036】(比較例7〜8)実施例1において、共重
合ポリエチレンテレフタレートに対する改質剤の添加量
を0.5wt%、紡糸温度を275℃及び添加量を20
wt%、紡糸温度を260℃にそれぞれ代えた以外は、
実施例1と同様にしてそれぞれ100デニール/48フ
ィラメントの改質ポリエステル繊維を得た。紡糸時の安
定性及び得られた繊維の繊維特性の評価結果を表1に示
した。なお、比較例8においては繊維を安定に得ること
は困難であった。
【0037】(実施例7)実施例1において、静止型混
合攪拌素子の段数を16段に代えた以外は、実施例1と
同様にして100デニール/48フィラメントの改質ポ
リエステル繊維を得た。紡糸時の安定性及び得られた繊
維の繊維特性の評価結果を表1に示した。
【0038】(比較例9)実施例1において、静止型混
合攪拌素子の段数を12段に代えた以外は、実施例1と
同様にして100デニール/48フィラメントの改質ポ
リエステル繊維を得た。紡糸時の安定性及び得られた繊
維の繊維特性の評価結果を表1に示した。
【0039】(比較例10〜11)実施例1において、
改質剤を共重合ポリエチレンテレフタレートのみの改質
剤及びPEOのみの改質剤にそれぞれ代えた以外は、実
施例1と同様にしてそれぞれ100デニール/48フィ
ラメントの改質ポリエステル繊維を得た。紡糸時の安定
性及び得られた繊維の繊維特性の評価結果を表1に示し
た。
【0040】(実施例8)実施例1において、主押出機
1から供給する共重合ポリエチレンテレフタレートを、
酸化チタンを0.05wt%含む5−ナトリウムスルホ
イソフタル酸2.3モル%及びアジピン酸5.0モル%
を共重合した極限粘度0.57の共重合ポリエチレンテ
レフタレートに代えた以外は、実施例1と同様にして1
00デニール/48フィラメントの改質ポリエステル繊
維を得た。紡糸時の安定性及び得られた繊維の繊維特性
の評価結果を表1に示した。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、高溶融粘度の改質剤を
均一な溶融状態で供給することを可能とし、混合斑を減
少させた高品質の恒久的に制電性能、吸水性能、防汚性
能に優れたカチオン染料可染性の改質ポリエステル繊維
を安定に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する溶融紡糸装置の例を示す概略
図である。
【符号の説明】
1 主押出機 2 スクリューフィーダー 3 振動フィーダー 4 二軸押出機 5 脱気孔 6 計量ポンプ 7 合流点 8 静止型混合攪拌素子 9 計量ポンプ 10 紡糸パック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D01F 6/84 305 C

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主押出機から供給されるエチレンテレフ
    タレートを主たる繰り返し単位とし5−アルカリ金属ス
    ルホイソフタル酸を1モル%以上4モル%未満共重合し
    たポリエステルのポリマー溶融流に、20Torr以下
    に減圧可能な脱気孔を有する二軸押出機から供給される
    改質剤溶融流を、合流させて複合流となし、直ちに静止
    型混合攪拌素子を通過させ、紡糸口金より紡糸して改質
    剤が混合されたポリエステル繊維を製造する方法におい
    て、改質剤として、エチレンテレフタレートを主たる繰
    り返し単位とし5−アルカリ金属スルホイソフタル酸を
    10モル%以上50モル%未満共重合した共重合ポリエ
    ステルと分子量10万〜150万のポリエチレンオキサ
    イドとの重量比で1/5〜5/1の混合物を用い、該改
    質剤をポリエステルに対し1重量%以上15重量%未満
    添加することを特徴とする改質ポリエステル繊維の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 静止型混合攪拌素子として素子1段あた
    りの分割数Dと総段数nとで規定される流体総分割数S
    =Dnが16,000以上となる静止型混合攪拌素子を
    用いる請求項1記載の改質ポリエステル繊維の製造方
    法。
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