JPH0731670Y2 - ヘツドホン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案はヘッドホンに関する。

〈従来の技術〉 一般にヘッドホンは、頭頂部に懸架支持させるスプリン
グアームの左右遊端部夫々に前記スプリングアームの付
勢力によって左右の耳に押圧させてスピーチ，音楽等を
聴くためのユニットを取付けて構成されている。

〈考案が解決しようとする問題点〉 しかしながら従来のこの種のヘッドホンにあってはユニ
ットがスプリングアームに固設されているために、例え
ばユニットからの音と外部からの音とを同時に聴くよう
な場合にあっては、一方のユニットだけが耳に接当する
ように、ヘッドホン全体を傾けた状態で頭部に支持させ
たり、或いは、ヘッドホンを頭部より取外し、手によっ
て片方の耳に片方のユニットを保持して当てて聴くとい
った機会が多い。そのような場合前者の場合にあっては
安定性が悪く、また後者の場合にあっては、一方の手が
ふさがり、作業性に欠けるといった問題があった。ま
た、この種のヘッドホンは、頭頂部と左右の耳の三点支
持によって保持するものであるので、スプリングアーム
（１）の付勢力が弱いと安定性に欠け、また、強いと比
較的柔らかな耳介を押圧するので長時間の使用に際して
は不快感を与えるものであった。また、スピーチ（通
話）用ユニットと、音楽用ユニットを簡単に取付け交換
が不可能なので、夫々専用のヘッドホンを備えていちい
ち、ヘッドホン全体をつけ替える不便さと不経済さがあ
った。

本考案はかかる実情に鑑み、上述の従来欠点を解消する
とともに、ユニットの取付け、取外しが簡単な構造によ
って自在にして、ユニットからの音と外部からの音を同
時に聴けるように容易にできる点に目的を有する。

〈問題点を解決するための手段〉 上記目的を達成するために、本考案の構成を実施例に対
応する第１図乃至第３図を用いて説明すると、本考案に
係るヘッドホンは頭頂部に懸架支持する円弧状のスプリ
ングアーム（１）の左右遊端部夫々に、該スプリングア
ーム（１）の付勢力によって側頭部に接当押圧する左右
一対のヘッドパット（３），（３）を設けるとともに、
該ヘッドパット（３）に設けたブラケット（５）を嵌入
する挿入孔（9a）と、前記ヘッドパット（３）に設けた
突起（６）に嵌合して取付位置を固定させる切欠溝（9
b）と、前記ヘッドパット（３）の外側縁に接当係止す
る舌片（10）を設け、かつ一端にスピーカを内装したユ
ニット部（７）の取付位置を変更固定自在に設けてなる
接続具（９）を着脱自在に取付けたものである。

〈作用〉 このような構成を有する本考案に係るヘッドホンによれ
ば、ヘッドパット（３）のブラケット（５）を、ユニッ
ト部（７）を装着した接続具（９）の挿入孔（9a）に挿
入し、その後、接続具（９）方向へスライドさせて、切
欠溝（9b）とヘッドパット（３）の突起（６）とを嵌合
するとともに、係合用舌片（10）をヘッドパット（３）
の外縁に係合することにより、ユニット部（７）をヘッ
ドセットに装着させることができる。また、ユニット部
（７）を取外す場合は、前記とは逆に、接続具（９）の
切欠溝（9b）とヘッドパット（３）の突起（６）との嵌
合、及び係合用舌片（10）とヘッドパット（３）の外縁
との係合を解除することにより、取り外すことができ
る。

〈実施例〉 頭頂部に懸架支持させる円弧状のスプリングアーム
（１）の左右遊端部夫々に、中間部材（２）を介して前
記スプリングアーム（１）の付勢力により側頭部に接当
押圧させるヘッドパット（３）を取付けてヘッドセット
を構成してある。

前記ヘッドパット（３）は、側頭部に接当する面に弾性
材（４）が取付けられるとともに、外面部に前記中間部
材（２）のロッド（2a）に嵌合させるＵの字状の切欠部
（5a）を設けたブラケット（５）を一体連設し、かつそ
の下方に縦長の突起（６）を設けてある。

そして、下方にスピーカを内装したユニット部（７）を
摺動固定自在に取付けたアーム（８）を一体連設した接
続具（９）に、前記ブラケット（５）を嵌入させる挿入
孔（9a）と、該挿入孔（9a）に連なり前記突起（６）に
嵌合して位置固定させる切欠溝（9b）を形成するととも
に、前記ヘッドパット（３）の下縁に接当係止して支持
する舌片（10）を一体的に連設してある。

図中（11）は、マイクロホンアームであって、前記中間
部材（２）に取付けたホルダー（12）に、水平軸芯
（Ｘ）周りで回動、固定自在でかつその軸芯方向に摺
動、固定自在にマイクロホン（13）を取付けてある。

以上本考案の代表的と思われる実施例について説明した
が、本考案は必ずしもこれらの実施例構造のみに限定さ
れるものではなく、本考案にいう構成要件を備えかつ、
本考案にいう目的を達成し、以下にいう効果を有する範
囲内において適宜改変して実施することができるもので
ある。

〈考案の効果〉 以上詳述したことからも明らかなように、本考案による
ホッドホンは、ユニット部（７）と支持部とを別体構成
にしたもので、ユニット部（７）の耳への押圧力を外部
の騒音混入、或いはスピーカからの低音の漏洩を防ぎ得
る程度に低減させることができ、その結果長時間の使用
に際しての不快感を解消することができる。また、支持
部の一部であるヘッドパット（３）に着脱自在な構成と
したがために、スピーカからの音と外部からの音とを同
時に聴きたいような場合、一方のユニット部（７）を手
で持って、係止舌片（10）の係止を解除して、上方に持
ち上げることによって、挿入孔（9a）とブラケット
（５）、切欠溝（9b）と突起（６）との嵌入、嵌合状態
を解除することにより、ヘッドパット（３）から取外す
ことが容易に可能となり、かつ、片方のユニット部
（７）だけ装着する場合、前記と逆に、ユニット部
（７）の挿入孔（９）を、ブラケット（５）にその上方
から挿入して、ユニット部（７）が、ぐらつくことなく
ヘッドパット（３）に取り付けられるという所期の目的
を達成できるに至ったのである。従って、本考案は音質
の異なるスピーチ用或いは音楽用のユニットをいちいち
スプリングアームごと取外すことなく、ヘッドセットに
交換取付けできる便利さも併せ有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は全体正面図、第
２図は離脱状態を示す要部の斜視図、第３図は装着状態
を示す要部の斜視図である。 図中、（１）はスプリングアーム、（３）はヘッドパッ
ト、（５）はブラケット、（６）は突起、（７）はユニ
ット部、（８）はアーム、（９）は接続具、（9a）は挿
入孔、（9b）は切欠溝、（10）は舌片である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】頭頂部に懸架支持する円弧状のスプリング
   アーム（１）の左右遊端部夫々に、該スプリングアーム
   （１）の付勢力によって側頭部に接当押圧する左右一対
   のヘッドパット（３），（３）を設けるとともに、該ヘ
   ッドパット（３）に設けたブラケット（５）を嵌入する
   挿入孔（9a）と、前記ヘッドパット（３）に設けた突起
   （６）に嵌合して取付位置を固定させる切欠溝（9b）
   と、前記ヘッドパット（３）の外側縁に接当係止する舌
   片（10）を設け、かつ一端にスピーカを内装したユニッ
   ト部（７）の取付位置を変更、固定自在に設けてなる接
   続具（９）を着脱自在に設けたヘッドホン。