JPH07316669A - 一連の光輝焼鈍設備に後続配置された調質圧延設備 - Google Patents

一連の光輝焼鈍設備に後続配置された調質圧延設備

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JPH07316669A
JPH07316669A JP11910994A JP11910994A JPH07316669A JP H07316669 A JPH07316669 A JP H07316669A JP 11910994 A JP11910994 A JP 11910994A JP 11910994 A JP11910994 A JP 11910994A JP H07316669 A JPH07316669 A JP H07316669A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光輝焼鈍と調質圧延とを効率的に低コストで
かつ高品質で行う。 【構成】 金属帯30は、巻戻機43から巻取機44ま
で通板する間に、光輝焼鈍炉32で光輝焼鈍され、調質
圧延機34で調質圧延される。光輝焼鈍炉32と調質圧
延機34との間には、除塵機50が設けられる。光輝焼
鈍炉32中で用いられる雰囲気が外気と混じらないよう
に、その出入口にシール装置が設けられ、そのシール装
置にはフエルトなど繊維屑が発生しやすい材料が使用さ
れる。この繊維屑は除塵機50によって確実に除かれ、
また、合紙の挿入工程が調質圧延前に無いことから、紙
粉の発生、付着が無く、調質圧延機34で押込み疵など
が発生することはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ステンレス鋼帯、その
他の合金鋼帯、高合金帯、銅合金帯、銅帯などの金属帯
を、一連の設備によって光輝焼鈍した後で調質圧延する
設備に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、図7に示すような構成の設備
によって、金属帯1の調質圧延が行われている。図7
(A)は1パス方式の調質圧延設備を示し、図7(B)
はレバース方式の調質圧延設備を示す。1パス方式で
は、たとえば4重のロール構成を有する調質圧延機2に
よって、金属帯1がたとえば数%以下の圧下率で圧延さ
れる。金属帯1はコイル状の状態から巻戻機3によって
巻戻され、再びコイル状に巻取機4によって巻取られ
る。この調質圧延機2内に除塵装置が内蔵されたり、ま
た調質圧延機2の入側に除塵機5が設けられたりする場
合がある。一方、出側にレベラ6が設けられることもあ
る。除塵機5と巻戻機3の間、およびレベラ6と巻取機
4との間には、それぞれブライドル装置7,8が設けら
れることもある。金属帯1は、通常、表面疵発生防止の
ため、コイル状の状態では合紙を挟んで巻取られてい
る。そのため巻戻機3には合紙巻取機9が併設され、巻
取機4には合紙供給機10が併設される。レバース方式
では、金属帯11はレバース方式の調質圧延機12によ
って、往復方向に繰返して圧延される。このため金属帯
11は、調質圧延機12の両側に配置される巻取機1
3,14の間を往復する。したがって、除塵機15,1
6は、調質圧延機12の両側に設けられる場合がある。
合紙の巻取りと供給は、合紙巻取供給機17,18によ
って切換えて行われる。
【0003】このように除塵機5,15,16が設けら
れるのは、調質圧延機2,12によって金属帯1,11
を調質圧延する際に、金属帯1,11の表面に塵埃が付
着していると、上下圧延ロールによって金属帯1,11
の表面に押込まれ、押込み疵などが発生し、表面品質が
低下するからである。レベラ6は、通板された金属帯1
の形状をさらに矯正するために設けられる。ブライドル
装置7,8は、調質圧延機2によって調質圧延する際
に、金属帯1に適度な張力を付与するために設けられ
る。
【0004】図8は、従来の光輝焼鈍設備の簡略化した
構成を示す。図7に対応する部分には、同一の参照符を
付す。光輝焼鈍設備は、複数のコイルを順次接続して、
金属帯1を連続的に通板して連続光輝焼鈍する。巻戻機
3から供給される金属帯1は、溶接装置19によって順
次溶接され、複数のコイルから巻戻される金属帯1が連
続して光輝焼鈍される。溶接後、脱脂装置20で脱脂し
清浄化され、ルーパ装置21を介して光輝焼鈍炉22に
入る。光輝焼鈍炉22から炉外へ出た金属帯1は、ルー
パ装置23を介して除塵機24、検査装置25から剪断
機26を通過し、巻取機4によって巻取られる。ルーパ
装置21は、溶接装置19によって金属帯1を溶接して
いる際に、それまで蓄えられていた金属帯1を光輝焼鈍
炉22に払い出す。ルーパ装置23では、剪断機26に
よって溶接された部分を切断し、別々のコイルとして巻
取機4によって巻取る切換えの際に、金属帯1を蓄え
る。ルーパ装置21,23によって、光輝焼鈍炉22内
では連続的に通板される金属帯1がそれぞれ所定の条件
で光輝焼鈍を受けることができる。
【0005】光輝焼鈍の仕上げは、たとえば冷間圧延ス
テンレス鋼帯に関して、日本工業規格JIS G 43
05−1991の「BA」仕上げとして、「冷間圧延
後、光輝熱処理を行ったもの。」と規定されている。し
かしながら、形状修正や光沢度の向上のために、単に光
輝焼鈍処理のみではなく、さらに図7(A),(B)に
図示し説明したような別工程に設けられている調質圧延
設備に通板され調質圧延が行われて、表面光沢度を一層
向上させる場合が多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、金属帯の
表面仕上げとして、たとえば光輝焼鈍による「BA」仕
上げのステンレス鋼帯または同鋼板を製造し製品化して
ゆく場合には、通常、主として光沢度と、従として平坦
度等の良好な形状などを確保するために、調質圧延を含
めて行うことが多い。その場合、一般には、図8に示す
ような光輝焼鈍設備で光輝焼鈍を施した後、一旦コイル
として巻取り、次に図7に示すような別工程の調質圧延
設備で再びコイルを巻戻して調質圧延するようにしてい
る。
【0007】このため、光輝焼鈍設備(工程)から別工
程の調質圧延設備までコイルを運搬しなければならず、
この工程間でコイル間を溶接したりあるいは剪断したり
することを、繰返さなければならず、また調質圧延設備
の巻戻機でコイルを巻戻して巻取機へ金属帯の先端を巻
付けて調質圧延の準備体勢を整えたり、合紙のコイル内
への挿入と除去をもその都度繰返す必要があるなど、工
程内あるいは工程間で非常に効率が悪い。すなわち、単
に二度手間で作業性が悪いというだけでなく、能率や生
産性が低く問題であり、またコイルという物流面でも効
率が悪く不経済である。
【0008】一方、このような繰返しなどの間に、光輝
焼鈍設備の巻取機の手前までは清浄な金属帯表面であっ
たものが、この巻取機においてコイルに挿入される合紙
から発生する紙粉屑(紙粉、紙繊維の屑)や設備内など
に用いられているフエルト屑(フエルト繊維)などを主
体とする塵埃が付着してしまう可能性が高くなり、この
まま次の別工程で調質圧延してしまうと、これらの塵埃
が金属帯表面に押込まれて押込み疵を発生させて表面品
質を大きく低下させる問題点が生じる。したがって、調
質圧延前の金属帯は必ず図7に示す如く、除塵機5,1
5,16,24などによって金属帯1,11の表面を除
塵して清浄化しなければならない。しかしながら、この
調質圧延は通常圧延速度がたとえば300〜800m/
minと非常に高速で実施されるために、圧延前に金属
帯表面に付着する塵埃のうちの特に帯電によって付着し
ている紙粉屑やフエルト屑を瞬時にしかも確実に除去す
ることは困難であった。
【0009】本発明の目的は、以上の諸問題点を解決
し、金属帯の表面仕上げとして要求される光輝焼鈍仕上
げ、「BA」仕上げを効率的に行い、能率や生産性およ
び物流面で大幅に向上し経済的であるばかりでなく、低
コストで高品質な金属帯が得られる一連の光輝焼鈍設備
に後続配置される調質圧延設備を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属帯を連続
通板して光輝焼鈍する一連の光輝焼鈍設備と、光輝焼鈍
設備に後続して配置され、光輝焼鈍設備から送り出され
る金属帯を連続通板して調質圧延する調質圧延装置とを
含むことを特徴とする一連の光輝焼鈍設備に後続配置さ
れた調質圧延設備である。
【0011】また本発明は、前記一連の光輝焼鈍設備と
前記調質圧延装置との間に設けられ、金属帯表面に沿っ
てイオンを含む気体を流通させて吸引しながら付着塵埃
を除去する除塵装置を含むことを特徴とする。
【0012】また本発明の前記除塵装置は、金属帯の周
囲にイオンを発生させるイオン発生手段と、金属帯の表
面に接近させた開口を有し、開口から空気を吸引する吸
引箱とを含むことを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明に従えば、一連の光輝焼鈍設備に調質圧
延装置を後続して配置し、光輝焼鈍設備から送り出され
る金属帯を連続通板して調質圧延する。光輝焼鈍設備と
調質圧延装置との間で金属帯をコイルに巻取ったり再び
巻戻したりする必要がないので、層間スリップ疵発生防
止の目的で挿入する合紙は、調質圧延後ただ1回のみ挿
入するだけであるので、運搬コスト低減や生産性の向上
による低コスト化は当然のことながら、合紙の巻取り、
巻戻しの繰返しによる紙粉の発生や付着も無く、紙粉を
調質圧延機前で完全に除去できなかった場合の表面品質
の低下も防ぐことができる。
【0014】また本発明に従えば、光輝焼鈍設備と調質
圧延装置との間で、金属帯表面に沿ってイオンを含む気
体を流通させ、気体を吸引しながら金属帯に付着してい
る塵埃を除去する除塵装置が含まれる。光輝焼鈍設備に
おいては、その出入口のシール部にフエルトなどが用い
られ、繊維屑が金属帯表面に付着しやすい。繊維屑など
の塵埃が残存した状態で調質圧延すると、表面に押込ま
れて押込み疵が形成されやすい。このような繊維屑は、
静電気を帯びて金属帯表面に付着していることが多い。
発生されたイオンを含む気流によって繊維屑などは金属
帯表面から剥離して中和され、気流とともに金属帯表面
から除去される。
【0015】また本発明に従えば、金属帯表面でイオン
発生手段によってイオンを発生させ、イオンを含む空気
を金属帯の表面に接近させた開口を有する吸引箱によっ
て吸引する。吸引箱の開口付近にはイオンを含む空気の
流れが発生し、金属帯表面に静電的に付着している塵埃
を剥離させて空気の流れとともに吸引箱中に吸引するこ
とができる。調質圧延は、生産能率上から300〜80
0m/minの高速で実施される。一方帯電の中和に
は、帯電の程度にもよるが、0.1秒〜数秒の時間を要
し、調質圧延時の高速では、帯電除去のためにイオン噴
射を実施しても、帯電した塵埃が中和されたときには、
すでに圧延ロールのところまで金属帯は進行しており、
付着塵埃を圧延ロールが押込んでしまい、効果が少なか
った。一方、光輝焼鈍設備は、一般にライン速度が30
〜60m/minと遅く、調質圧延機と比べて、充分な
除塵時間が得られるため、帯電した繊維であってもイオ
ン噴射等によって、確実に除塵が行える。
【0016】
【実施例】本発明の実施例につき、図1〜図6によって
説明する。図1は本発明の一実施例の基本的構成を示
し、図2および図3は図1の実施例に用いる吸引除去装
置の正面図および側面図を示し、図4は図2および図3
に示す装置の使用法を示し、図5は図2および図3に示
す装置の動作原理を示し、図6は図1の実施例のより具
体的な構成を示す。
【0017】図1において、金属帯30は、一連の調質
圧延装置であるルーパ装置31、光輝焼鈍炉32および
ルーパ装置33に通板されて、光輝焼鈍処理が行われ
る。光輝焼鈍設備に後続して、調質圧延機34が配置さ
れる。調質圧延機34の出側では、検査装置35によっ
て金属帯30の表面の検査が行われる。さらに剪断機3
6によって、金属帯30のうちの溶接された部分が取除
かれる。
【0018】溶接装置41は、異なるコイルからの金属
帯30を光輝焼鈍設備に連続的に通板するために使用さ
れる。溶接装置41の出側には脱脂装置42が設けら
れ、さらにルーパ装置31が設けられる。複数のコイル
が巻戻機43によって巻戻されて順次的に溶接装置41
に供給されると、溶接装置41は先行するコイルの後端
と次のコイルの前端とを溶接する。この溶接時には金属
帯30は通板を一時的に停止しているので、ルーパ装置
31内に貯留されている金属帯が光輝焼鈍炉32に払い
出される。溶接された部分は剪断機36によって切断さ
れ、巻取機44によって別々のコイルとして巻取られ
る。剪断機36が金属帯30を切断している際に、金属
帯30は一時的に停止し、その間にも、光輝焼鈍炉32
によって連続的に光輝焼鈍される金属帯はルーパ装置3
3内に貯留される。ルーパ装置31への金属帯の貯留お
よびルーパ装置33に貯留された金属帯の払出しは、巻
戻機43と巻取機44との間で金属帯30を連続的に通
板している際に行う。コイルに金属帯30とともに巻か
れる合紙は、合紙巻取機45によって巻取られ、あるい
は合紙供給機46から供給される。光輝焼鈍設備の出側
と調質圧延機34の入側との間には、除塵機50が設け
られる。
【0019】図2および図3は、図1に示す除塵装置で
ある除塵機50の構成を示す。図2は一部を切欠いて示
す正面図であり、図3は側面図である。除塵機50は、
金属帯30の上下に、わずかな間隔をあけて吸引箱5
1,52を対向させて配置している。吸引箱51,52
が金属帯30の表面に望む部分には、開口部がそれぞれ
設けられている。吸引箱51,52内には、ブラシロー
ル53,54が設けられる。ブラシロール53,54
は、金属帯30の表面とは非接触の状態で回転し、塵埃
を巻込んで金属帯30の表面からの除去を確実にする。
ブラシロール53,54は、一般には馬毛を使用するこ
とが好ましい。馬毛は、吸湿度が大きく、導電性であ
り、帯電しにくいからである。しかしながら、本発明で
は、イオン発生器を併用するので、工業的に入手の容易
な品質の安定しているナイロンブラシを使うことができ
る。ナイロンブラシは、万一の脱落時にも、吸引される
空気に運ばれ、金属帯へ落下付着のないように、線径
0.1mm以下のものを使用する。
【0020】吸引箱51,52の上流側および下流側に
は、イオン発生器55,56,57,58が設けられ
る。ブラシロール53とイオン発生器55,56との間
には、フードブラシ59,60が設けられる。下側の吸
引箱52についても同様である。フードブラシ59,6
0は、金属帯30の表面を通る空気の流路断面積を減少
させて、流通速度を少なくとも20m/sec以上に上
昇させるために設けられる。
【0021】吸引箱51,52の上流側および下流側に
は、フレーム61,62が配置される。フレーム61,
62の内部にはガイドローラ63,64が設けられる。
吸引箱51,52内の空気は、吸引フード65,66に
よって吸引される。吸引箱51は、エアシリンダ67に
よって、図3に仮想線で示すようなパスラインPLと角
度θをなす角度まで開くことができる。θはたとえば3
0度である。
【0022】除塵機50の前後には、複数のシワ防止ロ
ール68が設けられる。前後段側のシワ防止ロール68
のうちの少なくとも1つは、フレーム69に一端が接続
されるエアシリンダ70のロッド先端に設けられる揺動
アーム71に取付けられ、金属帯30に対して押付け量
が変化可能である。上側の吸引箱51には端子箱72が
設けられ、下側の吸引箱73内には高電圧発生器73が
設けられる。上側の吸引箱51を開いた状態で保持する
ため、安全ピン差込孔74が形成されている。除塵機5
0は、車輪75によって移動することができ、また開く
ときの支点としてヒンジ76が設けられている。
【0023】図4は、図2および図3に示す除塵機50
の使用方法を示す。図4(A)に示すように、除塵機5
0から空気を吸引するために、集塵機77が設けられて
いる。集塵機77には、スイッチ箱78が取付けられて
いる。除塵機50および集塵機77は、金属帯30の通
板路の近傍に設けられる操作箱79から遠隔操作可能で
ある。除塵機50内のエアシリンダは、エア元弁80に
よって制御される。図4(A)の状態で、除塵機50
は、固定ピン81によってメンテナンスのための所定位
置に確実に固定さている。図4(B)に示すようにエア
元弁80を操作して、上側の吸引箱51を角変位させた
状態で、安全ピン82を図3に示す安全ピン差込孔74
に差込む。これによって吸引箱51を開いた状態で保持
することができる。次いで固定ピン81を外すと、図4
(C)に示すように、金属帯30を上下の吸引箱51,
52で挟持する状態まで除塵機50を移動させることが
できる。安全ピン82を抜いてエア元弁80を作動さ
せ、上側の吸引箱51を下側の吸引箱52と大略的に平
行な状態に戻してから、固定ピン83によって除塵機5
0を固定する。このように除塵機50を移動可能にして
おくと、設置場所の選択が容易であり、また保守などの
メンテナンスも容易に行うことができる。
【0024】図5は、図2および図3に示す除塵機の動
作原理を示す。図5(A)に示すように、金属帯30の
表面に帯電している異物84が付着していると、異物8
4と金属帯30の表面に誘導電荷が生じ、静電的な吸引
力が生じている。この状態で除塵機からイオンを噴射し
て除電を行っても、帯電部分ではイオンは中和されない
ので、効果的に除去することができない。金属帯30の
表面に沿ってイオン化された空気を流しながら除電を行
うと、図5(B)に示すように、異物84の一部が高速
の気流によって吸い上げられ、浮いた状態となるので、
帯電を中和することができ、付着力が弱められ金属帯3
0の表面から容易に除去することができる。なお図5
(C)に示すように、金属帯30を挟んで他方表面にロ
ール85が存在していると、ロール85の表面が帯電
し、金属帯30がロール85から離れた瞬間に異物84
が再度帯電するおそれがある。このため除電を行ってい
る金属帯30の表面には、ロール85が設置されていて
はいけない。このような異物84としては、光輝焼鈍炉
32の出入口シール装置に使用されるフエルトからのフ
エルト屑などの繊維屑が多い。その他に、合紙の破片で
ある紙粉や、空気中に浮遊している塵などの場合もあ
る。しかしながら、帯電によって付着しているのは、圧
倒的にフエルトおよび紙の繊維である。
【0025】図6は、図1に示す構成のより具体的な構
成を示す。金属帯30は、巻戻機43a,43bから交
互に供給する。巻戻す際に、合紙巻取機45a,45b
が合紙を巻取る。金属帯30に適度な張力を与えるた
め、ブライドル装置86,87,88,89が設けられ
ている。各装置の具体的な構成は必要に応じて変更しう
る。たとえば光輝焼鈍設備は竪型ではなく横型でもよ
い。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、光輝焼鈍
設備から送り出される金属帯を連続通板するように調質
圧延設備を設けているので、光輝焼鈍設備と調質圧延装
置との間で金属帯をコイルに巻取ったり巻戻したりする
必要がなく、層間スリップ疵発生防止の目的で挿入する
合紙は、調質圧延後ただ1回のみ挿入するだけであるの
で、運搬コスト低減、紙費用の低減や生産性が向上して
製造コストを低減することは当然のことながら、紙繊維
の付着する工程が調質圧延前に無いことから、金属帯の
表面品質が非常に向上する。また、運搬の際に発生しが
ちな、打疵や汚れなども、運搬回数が減ることで減少す
る効果もある。
【0027】また本発明によれば、金属帯表面に沿って
流通するイオンを含む気体によって、金属帯表面に付着
している帯電した塵埃が、調質圧延機のごとく高速ライ
ンでないため、除塵時間が充分得られることから、除去
され、光輝焼鈍設備特有の付着するフエルト繊維を確実
に除去することができる。また紙繊維が付着していたと
しても除去できることから押込み疵などの発生を防ぐこ
とができ、前述の製造コスト低減に加えて、大幅な品質
向上が達成できる。
【0028】また本発明によれば、空気の吹付けをせ
ず、吸引箱によって空気を吸引しながら、除塵するた
め、金属帯表面以外の塵埃を巻上げることがない。イオ
ン発生の際、わずかに発生する人体に有害なオゾンを塵
埃と一緒に吸引し、作業環境を悪化させない。金属帯を
上下の吸引箱で挟んでいる構造のため、板幅が幅狭〜幅
広まで変化しても、無駄な空気の吸引がなく、常に一定
した除塵能力を維持することができ、金属帯の品質が安
定するとともに、無駄なエネルギの消費が無い、等の効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の基本的構成を示す模式的な
正面図である。
【図2】図1の実施例に用いる除塵機50の一部を切欠
いて示す正面図である。
【図3】図1に示す除塵機50の側面図である。
【図4】図2および図3に示す除塵機50の使用方法を
示す模式的な側面図である。
【図5】図2および図5に示す除塵機50の動作原理を
示す模式的な正面図である。
【図6】図1に示す実施例のより詳細な構成を示す模式
的な正面図である。
【図7】従来からの調質圧延設備の模式的な正面図であ
る。
【図8】従来からの光輝焼鈍設備の簡略化した正面図で
ある。
【符号の説明】
30 金属帯 31,33 ルーパ装置 32 光輝焼鈍炉 34 調質圧延機 35 検査装置 36 剪断機 41 溶接装置 43,43a,43b 巻戻機 44 巻取機 45,45a,45b 合紙巻取機 46 合紙供給機 50 除塵機 51,52 吸引箱 53,54 ブラシロール 55〜58 イオン発生器 65,66 吸気ダクト 84 異物

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属帯を連続通板して光輝焼鈍する一連
    の光輝焼鈍設備と、 光輝焼鈍設備に後続して配置され、光輝焼鈍設備から送
    り出される金属帯を連続通板して調質圧延する調質圧延
    装置とを含むことを特徴とする一連の光輝焼鈍設備に後
    続配置された調質圧延設備。
  2. 【請求項2】 前記一連の光輝焼鈍設備と前記調質圧延
    装置との間に設けられ、金属帯表面に沿ってイオンを含
    む気体を流通させて吸引しながら付着塵埃を除去する除
    塵装置を含むことを特徴とする請求項1記載の一連の光
    輝焼鈍設備に後続配置された調質圧延設備。
  3. 【請求項3】 前記除塵装置は、金属帯の周囲にイオン
    を発生させるイオン発生手段と、 金属帯の表面に接近させた開口を有し、開口から空気を
    吸引する吸引箱とを含むことを特徴とする請求項2記載
    の一連の光輝焼鈍設備に後続配置された調質圧延設備。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53108024A (en) * 1977-03-03 1978-09-20 Kawasaki Steel Co Method of making stainlesssbright annealed belt steel
JPS62174687U (ja) * 1986-04-26 1987-11-06

Patent Citations (2)

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