JPH07316043A - 医療用貼付剤 - Google Patents
医療用貼付剤Info
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- JPH07316043A JPH07316043A JP11090994A JP11090994A JPH07316043A JP H07316043 A JPH07316043 A JP H07316043A JP 11090994 A JP11090994 A JP 11090994A JP 11090994 A JP11090994 A JP 11090994A JP H07316043 A JPH07316043 A JP H07316043A
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Abstract
支持体とのアンカー力を向上させることにより、粘着剤
層とフィルム状支持体との接着性が優れた医療用貼付剤
を提供する。 【構成】フィルム状の支持体の片面に含水性粘着剤層が
設けられた貼付剤であって、該支持体と該粘着剤層との
間に、アミノ基を含有するモノエチレン系不飽和ラジカ
ル重合性モノマーと(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルとの共重合体からなるプライマー層が設けられてい
る。
Description
にフィルム状の支持体と粘着剤層との接着性を改善した
医療用貼付剤に関する。
療用貼付剤が挙げられ、例えば、このような貼付剤とし
て、天然ゴム系、合成ゴム系、アクリル系等の粘着剤に
経皮吸収性薬物を含有させたテープ剤;プラスター剤;
ゼラチン、ポリアクリル酸塩、ポリビニルアルコール等
の水溶性高分子と水とを媒体として該媒体中に経皮吸収
性薬物を含有させたパップ剤が汎用されている。これら
の医療用貼付剤において、粘着剤層を含水性粘着剤から
形成する場合、皮膚から蒸散する水分を吸収し、皮膚刺
激性を低くすることが知られている。
剤層は、フィルム状の支持体に対して大きなアンカー効
果を発揮しにくく、接着性が不十分となるため、界面剥
離を起こし易いという問題点があった。このため、従来
より含水性粘着剤が用いられる医療用貼付剤には、その
支持体として不織布を使用するケースが多かった。しか
し、不織布支持体は、粘着剤層の水分が揮散し易く、粘
着剤層の水分量の変化によって、粘着物性や柔らかさな
どが経時的に変化する共に、微量含有薬物のドーズコン
トロールが難しくなるという問題点があった。
支持体として、不織布にフィルム等をラミネート加工し
た積層体が提案されている(特開昭63−238017
号公報)。しかしながら、このような積層体は、厚くな
って柔軟性が低下するため、使用感が悪くなると共に、
薬剤が不織布に溶解又は吸着されることがあり、薬剤の
安定性や放出性に悪影響を及ぼすという問題点があっ
た。
鑑みてなされたものであって、その目的とするところ
は、含水性粘着剤からなる粘着剤層とフィルム状の支持
体とのアンカー力を向上させることにより、粘着剤層と
フィルム状支持体との接着性が優れた医療用貼付剤を提
供することにある。
ルム状の支持体としては、柔軟性を有すると共に貼付剤
に自己支持性を付与し、粘着剤層の薬物の揮散や移行を
防止するものが好ましく、このようなフィルム状支持体
の素材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブタジエン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−アルキル
(メタ)アクリレート共重合体、ポリブテン等のポリオ
レフィン系重合体;スチレン−イソプレン−スチレンブ
ロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロ
ック共重合体及びこれらの水素添加物等のポリスチレン
系共重合体;ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−エ
チレン共重合体等の塩化ビニリデン系重合体;ポリ塩化
ビニル、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−
アクリル酸アルキルエステル共重合体等の塩化ビニル系
(共)重合体;シリコン樹脂;ポリフッ化エチレン;ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト等のポリエステル;ポリウレタン;ポリアミド等が挙
げられ、好ましくは柔軟性を有し人体の動きに追随でき
るものである。上記フィルムは単層で用いられてもよ
く、二種以上の積層体として用いられてもよい。
m以下が好ましく、より好ましくは40〜200μmで
ある。また、フィルム状支持体の粘着剤層形成面には、
必要に応じて、コロナ放電処理、薬品酸化処理、オゾン
処理などが施されていてもよい。
剤層との間にプライマー層が設けられる。
モノエチレン系不飽和ラジカル重合性モノマーと、(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルとを構成成分とする共
重合体から形成される。上記アミノ基を含有するモノエ
チレン系不飽和ラジカル重合性モノマーとしては、一般
式CH=CR1 −CO−A−R2 −NR3 で表されるの
が好ましい。
を示す。R1 は水素原子又はアルキル基を示し、好まし
くはメチル基である。Aは酸素原子又はイミノ基を示
し、好ましくは−NH−である。R2 は直鎖状又は分岐
状のアルキレンであり、好ましくは炭素数2〜8のアル
キレンである。R3 は水素原子又は炭素数22までの有
機残基を示し、好ましくはアルキル基、アリール基又は
アラルキル基である。
不飽和ラジカル重合性モノマーとしては、例えば、ジメ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、 ジエチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、モルホリノエチル(メタ)ア
クリレート、ピペリゾノエチル(メタ)アクリレート、
ジメチルアミノ−2−プロピル(メタ)アクリレート、
ジメチルアミノネオペンチル(メタ)アクリレート、ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル
アミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジブチルアミノ
エチル(メタ)アクリルアミド、モルホリノエチル(メ
タ)アクリルアミド、ピペリゾノエチル(メタ)アクリ
ルアミド、ジメチルアミノ−2−プロピル(メタ)アク
リルアミド、ジメチルアミノネオペンチル(メタ)アク
リルアミド等が挙げられる。
モノエチレン系不飽和ラジカル重合性モノマーの量は、
少なくなると親水性が低下して含水性接着剤との接着性
が向上せず、高くなると疎水性の支持体との高い接着性
が得られなくなるので、共重合体構成成分中5〜80重
量%が好ましい。上記モノエチレン系不飽和ラジカル重
合性モノマーのアミノ基は、必要に応じて、塩酸などに
よって第四級アンモニウム塩として用いてもよい。
としては、炭素数1〜18のものが好ましく、例えば、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル
酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、
(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)ア
クリル酸n−ドデシル等が挙げられる。
や柔軟性を阻害しない範囲で、他の共重合性モノマーが
添加されてもよい。このような共重合性モノマーとして
は、例えば、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリ
ル酸、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステ
ル、(メタ)アクリル酸ポリアルキレングリコールエス
テル、エチレン、ビニルアセテート、ビニルプロピオネ
ート、N−ビニル−2−ピロリドン等が挙げられる。こ
れらの共重合性モノマーの含有量は共重合体構成成分中
20重量%未満が好ましい。
製造することができ、例えば、水中又は有機溶媒中での
重合、水相中の乳化重合(酸の形での共重合体は水溶性
が低下する)等によって製造される。この共重合体は溶
液又は水分散液として得られるので、例えば、噴霧乾燥
などによって粉体となされる。
形性が悪くなり、大きくなると加工性が低下するので、
重量平均分子量1×104 〜3×106 が好ましい。
イソシアネート化合物、多官能エポキシ化合物、メラミ
ン樹脂、有機又は無機過酸化物等の架橋剤が添加されて
もよい。また、必要に応じて、光架橋や放射線架橋など
が行われてよい。
は、例えば、上記共重合体をメタノール等の揮発性用溶
剤に溶解させ、バーコーター、グラビヤ塗工機などで塗
工し、乾燥する方法が挙げられる。
厚くなってもアンカー性改善効果が得られなくなるの
で、0.1〜5μmが好ましい。
の主成分である含水性粘着剤から形成される。上記含水
性粘着剤としては、例えば、ゼラチン等のタンパク質
類;寒天、マンナン、アルギン酸等の多糖類;カルボキ
シメチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース
誘導体;ポリ(メタ)アクリル酸(塩)、(メタ)アク
リル酸−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合
体、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、カル
ボキシビニルポリマー等の(メタ)アクリル系ポリマー
類;ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、部
分ケン化ポリビニルアルコール、アセタール化ポリビニ
ルアルコール等のポリビニルアルコール類;ポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレン−
プロピレングリコール共重合体等のポリアルキレングリ
コール;ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルエチル
エーテル等のポリビニルアルキルエーテル類;ポリアク
リルアミド、ジメチルアミノエチルアクリルアミド、ダ
イアセトンアクリルアミド等のアクリルアミド類;ポリ
ビニルアセトアミド、トラガントガム、ローカストビー
ンガム等のガム類などが挙げられ、これらの一種又は二
種以上が用いられる。また、これらの金属塩又は架橋剤
による架橋体が用いられてもよい。
の含有量は、0.1〜90重量%が好ましく、より好ま
しくは5〜70重量%である。
ために、必要に応じて、グリセリン、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、
ソルビトール、マルチトール、ポリエチレングリコール
等の多価アルコールの一種又は二種以上が含有されても
よい。これらの含有量は、1〜70重量%が好ましく、
より好ましくは5〜60重量%である。
と十分な貼付力が得られず、高くなると貼付剤としての
形状保持が難しくなるので、0.1〜70重量%が好ま
しく、より好ましくは1〜50重量%である。
高めるために、ステアリン酸n−ブチル、ミリスチン酸
イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル等の溶解剤
や、粘着剤層中の水と乳化させるための界面活性剤が添
加されてもよい。また、含水性粘着剤層には、必要に応
じて、粘着付与剤、安定剤、酸化防止剤、充填剤等が添
加されてもよい。
ることにより、医療用貼付剤が得られる。薬物として
は、特に限定されず、例えば、サリチル酸メチル、イン
ドメタシン等の消炎鎮痛剤;抗炎症剤;冠血管拡張剤;
精神安定剤;抗高血圧剤、抗生物質;抗菌性物質;抗ヒ
スタミン剤などが挙げられる。上記含水性粘着剤層にお
ける薬物の含有量は、1〜30重量%が好ましい。
は、従来公知の粘着テ−プの製造方法が使用可能であ
り、例えば、含水性粘着剤を支持体上のプライマー層に
直接塗布する方法;含水性粘着剤を一旦、剥離性表面を
有する平坦な無端ベルト上に塗布、乾燥して粘着剤層を
形成した後、この粘着剤層をプライマー層を形成した支
持体のプライマー層上に圧着して転写する方法などが挙
げられる。
必要量の薬物を含有させることができず、厚くなると支
持体付近の粘着剤層に含有される薬物が十分に拡散せ
ず、薬物利用率が低下するので、30〜1,000μm
が好ましい。
て用いられる場合は、粘着剤層を保護するために粘着剤
層上に剥離紙が積層されてもよい。このような剥離紙と
しては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエ
チレンコート上質紙、ポリプロピレンフィルム等にシリ
コン処理されたものが用いられる。剥離紙の厚さは30
0μm以下が好ましく、より好ましくは10〜200μ
mである。
ー層が設けられることにより、プライマーの疎水成分が
支持体面に接着し、親水性成分が含水性粘着剤層と接着
するので、支持体と粘着剤層とはプライマー層を介して
強固に接着する。
体フィルム支持体上に、メタクリル酸ジメチルアミノエ
チル−メタクリル酸メチル−メタクリル酸ブチル(重量
比1:2:1)共重合体(Rohm Pharma社製
「EUDRAGIT E−100」)の10重量%メタ
ノール溶液を、乾燥後の厚さが1μmとなるように塗布
し、60℃で3分間乾燥してプライマー層を形成した。
次いで、このプライマー層上に含水性粘着剤を塗布し、
乾燥後の厚さ200μmの含水性粘着剤層を形成し、医
療用貼付剤を得た。尚、含水性粘着剤としては、ポリア
クリル酸塩10重量%、水50重量%、グリセリン35
重量%及び乾燥水酸化アルミニウムゲル5重量%からな
る混合物を使用した。
ポリエチレンフィルムを使用したこと以外は、実施例1
と同様にして、医療用貼付剤を作製した。
ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用したこと以
外は、実施例1と同様にして、医療用貼付剤を作製し
た。
ニルピロリドン20重量%、エチレングリコール10重
量%、ポリエチレングリコール30重量%及びエタノー
ル40重量%からなる混合物を使用し、粘着剤塗布後6
0℃で3分間乾燥して含水性粘着剤層を形成したこと以
外は、実施例1と同様にして、医療用貼付剤を作製し
た。
ニルアセトアミド8重量%、乾燥水酸化アルミニウムゲ
ル1重量%、グリセリン40重量%、酒石酸1重量%及
び水50重量%かたなる混合物を使用したこと以外は、
実施例1と同様にして、医療用貼付剤を作製した。
ル酸塩化トリメチルアンモニウムチル−アクリル酸エチ
ル−メタクリル酸メチル(重量比0.2:1:2)共重
合体(RohmPharma社製「EUDRAGIT
RS POL」)の10重量%メタノール溶液を使用し
たこと以外は、実施例1と同様にして、医療用貼付剤を
作製した。
ったこと以外は、実施例1と同様にして、医療用貼付剤
を作製した。
ったこと以外は、実施例2と同様にして、医療用貼付剤
を作製した。
ったこと以外は、実施例3と同様にして、医療用貼付剤
を作製した。
アンカー力試験を行い、その結果を表1に示した。JI
S Z0237に準拠して、医療用貼付剤を幅15m
m、長さ100mmに切り取って試料とし、この試料を
表面にアクリル系粘着剤両面テープを接着したステンレ
ス板の中央部に貼り、一昼夜放置後180度定速剥離試
験(剥離速度100mm/分、温度35±1℃、相対湿
度50%)を行い、剥離強度をアンカー力とした。
通りであり、フィルム状の支持体上にアミノ基を含有す
るモノエチレン系不飽和ラジカル重合性モノマーと(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体からなる
プライマー層が設けられているので、支持体と粘着剤層
との接着力が著しく向上すると共に、安定した接着力を
発揮する。従って、含水性接着剤の低皮膚刺激性を利用
して、種々の目的の医療用貼付剤を容易に設計すること
ができる。
Claims (1)
- 【請求項1】フィルム状の支持体の片面に含水性粘着剤
層が設けられた貼付剤であって、該支持体と該粘着剤層
との間に、アミノ基を含有するモノエチレン系不飽和ラ
ジカル重合性モノマーと(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルとの共重合体からなるプライマー層が設けられて
いることを特徴とする医療用貼付剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11090994A JP3480984B2 (ja) | 1994-05-25 | 1994-05-25 | 医療用貼付剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11090994A JP3480984B2 (ja) | 1994-05-25 | 1994-05-25 | 医療用貼付剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07316043A true JPH07316043A (ja) | 1995-12-05 |
JP3480984B2 JP3480984B2 (ja) | 2003-12-22 |
Family
ID=14547727
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11090994A Expired - Lifetime JP3480984B2 (ja) | 1994-05-25 | 1994-05-25 | 医療用貼付剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3480984B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001213768A (ja) * | 2000-02-01 | 2001-08-07 | Okayama Taiho Pharmaceutical Co Ltd | パップ剤 |
JP2006055554A (ja) * | 2004-08-24 | 2006-03-02 | Tac Kasei Kk | ロール状ゲルシート |
JP2008094794A (ja) * | 2006-10-13 | 2008-04-24 | Nippon Denshi Seiki Kk | 貼付剤 |
-
1994
- 1994-05-25 JP JP11090994A patent/JP3480984B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001213768A (ja) * | 2000-02-01 | 2001-08-07 | Okayama Taiho Pharmaceutical Co Ltd | パップ剤 |
JP2006055554A (ja) * | 2004-08-24 | 2006-03-02 | Tac Kasei Kk | ロール状ゲルシート |
JP2008094794A (ja) * | 2006-10-13 | 2008-04-24 | Nippon Denshi Seiki Kk | 貼付剤 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3480984B2 (ja) | 2003-12-22 |
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