JPH07315910A - 窯業生製品の乾燥炉 - Google Patents

窯業生製品の乾燥炉

Info

Publication number
JPH07315910A
JPH07315910A JP14128794A JP14128794A JPH07315910A JP H07315910 A JPH07315910 A JP H07315910A JP 14128794 A JP14128794 A JP 14128794A JP 14128794 A JP14128794 A JP 14128794A JP H07315910 A JPH07315910 A JP H07315910A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
furnace
temperature
hot air
relative humidity
humidity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP14128794A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3571759B2 (ja
Inventor
Toshio Katsu
敏夫 勝
Hiroshi Katsumata
浩史 勝股
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takasago Industry Co Ltd
Original Assignee
Takasago Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takasago Industry Co Ltd filed Critical Takasago Industry Co Ltd
Priority to JP14128794A priority Critical patent/JP3571759B2/ja
Publication of JPH07315910A publication Critical patent/JPH07315910A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3571759B2 publication Critical patent/JP3571759B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Drying Of Solid Materials (AREA)
  • Furnace Details (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 炉体1に乾燥用の熱風を供給する循環ダクト
2にその熱風中に蒸気を混入する加湿器10が設けら
れ、炉体1に炉内相対湿度を検出する炉内湿度センサ1
2が設けられている。制御器13において、炉内湿度セ
ンサ12による炉内相対湿度の検出値と、格納されたプ
ログラムの炉内相対湿度の設定値とが比較され、その差
に基づいて加湿器10からの蒸気混入量が増減制御され
て、炉内相対湿度が設定湿度に調整される。 【効果】 外部の気象条件とは無関係に炉内相対湿度を
制御でき、乾燥歩留まりが安定化される。炉内温度の上
昇に追従して相対湿度が制御でき、乾燥時間の短縮化が
図られる。炉内が過飽和になって水蒸気が結露するのが
防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、瓦、煉瓦等の湿式成形
された窯業生製品を焼成前に乾燥させるのに用いる乾燥
炉に関する。
【0002】
【従来の技術】瓦や赤煉瓦等の生素地は水分を20%程
度含有した原料で湿式成形される場合が多く、乾燥に伴
う収縮が大きくて切れや変形が発生しやすいために、乾
燥炉の乾燥条件を適切に制御するのが重要となる。
【0003】乾燥工程を詳細に説明すると、以下の3段
階に分けられる。 第1乾燥期間:この期間では、乾燥炉に打ち込まれる熱
風の熱は素地の温度の上昇に費やされ、素地の乾燥はほ
とんど行われない。しかし、特に肉厚の厚い瓦や赤煉瓦
等では、中心部まで温度を上昇させる間に素地の表面か
ら乾燥が始まって切れや変形の原因となるから、素地の
乾燥を防止するために、炉内の相対湿度を100%近く
にまで高める必要がある。素地の温度はできるだけ高く
した方が次の第2乾燥期間での乾燥が速くなる。
【0004】第2乾燥期間:素地の温度の上昇に伴っ
て、素地の表面からの蒸発速度に素地内部から表面に移
動する水の速度(水の量)が追従するため、この期間で
はほぼ一定の速度で乾燥が行われ、それにより恒率乾燥
期間といわれる。
【0005】素地の温度が高いほど素地内部から表面に
移動する水の速度が速くなって、素地の表面からの乾燥
速度も速くできることになるが、この期間は素地の収縮
を伴うから、乾燥炉内の雰囲気の変動(相対湿度が低く
なるか温度が高くなる)によって乾燥条件が良くなる
と、素地の表面から蒸発する水の量が多くなる一方で、
素地内部から表面に移動する水の量が追従できなくなっ
て、素地の厚み方向もしくは幅方向で中心部と表面部と
に乾燥の差が生ずる。それが当然収縮の差になるから、
操作を誤ると素地に切れや変形などが発生する。したが
って、この期間でも素地の温度に見合った乾燥条件を形
成することが重要である。
【0006】第3乾燥期間:素地の表面からの蒸発速度
の方が、素地内部から表面に移動する水の速度より大き
くなり、水分の低下とともに次第に乾燥速度は弱まっ
て、やがて終了する。この期間を減率乾燥期間という。
この期間では素地の収縮をほとんど伴わないから、素地
に及ぼす悪影響は少ない。
【0007】続いて、従来の乾燥炉の一例を図3によっ
て説明する。バッチ式の乾燥炉の炉体aには、炉内ガス
を炉外に吸引したのち再度炉内に導入して循環させる経
路を形成する循環ダクトbが設けられ、その循環ダクト
bの循環方向の上流側から順次に、排気ダクトc、外気
吸引ダクトd、送風機eおよびバーナfが設けられてお
り、排気ダクトcに排気ダンパgが、循環ダクトbの排
気ダクトcと外気吸引dの間に循環ダンパhが、また、
外気吸引ダクトdに外気吸引ダンパiがそれぞれ設けら
れている。また、炉体aには、炉内温度を検出する温度
センサjが設けられて制御器kを介して上記のバーナf
と接続されている。
【0008】そして、温度センサjによる炉内温度の検
出値が、制御器kにおいて予め定められた炉内温度の設
定値と比較演算されて、その差に基づいてバーナfの燃
焼量が制御される。すなわち、炉内温度の検出値が設定
値より低かったらバーナfの燃焼量が増加され、検出値
が設定値より高かったらバーナfの燃焼量が減少され
て、炉内温度が設定温度に調整される。
【0009】一方の炉内の相対湿度の制御については、
湿度の供給源が素地から蒸発する水分、燃焼ガスに含ま
れる水分および外気に含まれる水分であることから、単
に排気ダンパgと外気吸引ダンパiの開度を調整するこ
とによって行われていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に炉内の温度と相対湿度を制御するに際して、連続炉の
場合は各々の区間における条件を一定に保てばよいが、
バッチ炉の場合は時間の経過とともに温度や相対湿度を
順次に変化させねばならないから、温度やダンパの調整
は、運転当初にプログラムにより予め設定して行うもの
であり、基本的に一度設定したプログラムは運転のつど
変更するものではない。
【0011】そのため、特に、排気ダンパgと外気吸引
ダンパiの開度調整によってのみ制御する炉内の相対湿
度については、変動する気象条件の影響を直接受けて常
に変動する結果となる。
【0012】また、運転開始から第1乾燥期間の定常値
に達するまでと、第1乾燥期間の終了から第2乾燥期間
の定常値に達するまでの間は、一般に相対湿度を一定に
維持しつつ温度を次第に上昇させるのであるが、温度の
上昇に伴って飽和蒸気圧が上がることから、相対湿度を
一定に保つためには温度上昇に追従して排気ダンパgと
外気吸引ダンパiの開度調整を行う必要があって、特に
短時間での温度上昇に伴って相対湿度を制御するのはか
なり困難であり、従来は、上記の期間の昇温を緩やかに
行うことで対応していた。
【0013】したがって、従来の制御方法では、素地の
乾燥歩留まりが日によって異なる不安定な状態となり、
また、乾燥時間の短縮も望めない欠点があった。
【0014】なお、各々の区間においてそれぞれ条件を
一定に保てば良い連続式の乾燥炉においても、気象条件
の変動によって炉内の相対湿度が変動するのは同様であ
るし、また、休日等を挟んで炉の操業を再開する場合の
立ち上がりは、温度と相対湿度を経時的に制御する必要
があるため、バッチ炉と同様の問題が生じていた。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の窯業生製品の乾
燥炉は、上記した課題を解決するために完成されたもの
であって、請求項1の発明は、湿式成形された窯業生製
品を収容する炉体にバーナを介設した熱風供給路を接続
し、炉体に設けた炉内温度センサによる炉内温度の検出
値と炉内温度の設定値の差に基づいてバーナの燃焼量を
制御して炉体内の温度調整を行うようにした乾燥炉にお
いて、熱風供給路に介設されて熱風中に蒸気を混入する
加湿器と、炉体に設けられて炉内の相対湿度を検出する
炉内湿度センサと、その炉内湿度センサの検出値と炉内
相対湿度の設定値の差に基づいて加湿器の蒸気混入量を
制御する制御手段と、を具備した構成となっている。
【0016】また、請求項2の発明は、湿式成形された
窯業生製品を収容する炉体にバーナを介設した熱風供給
路を接続し、炉体に設けた炉内温度センサによる炉内温
度の検出値と炉内温度の設定値の差に基づいてバーナの
燃焼量を制御して炉体内の温度調整を行うようにした乾
燥炉において、熱風供給路に介設されて熱風中に蒸気を
混入する加湿器と、供給される熱風の相対湿度を検出す
る熱風湿度センサと、供給される熱風の温度を検出する
熱風温度センサと、炉内相対湿度の設定値と、炉内温度
センサによる炉内温度の検出値または炉内温度の設定値
とから絶対湿度を演算し、さらに、その絶対湿度に対す
る熱風温度センサで得られた熱風の温度における相対湿
度を演算して、その演算値を相対湿度の補正設定値とし
て出力する演算手段と、熱風湿度センサの検出値と演算
手段で得られた補正設定値の差に基づいて加湿器の蒸気
混入量を制御する制御手段と、を具備した構成となって
いる。
【0017】
【作用】請求項1の発明の作用は以下のとおりである。
炉内湿度センサによる炉内相対湿度の検出値が、制御手
段において予め定められた炉内相対湿度の設定値と比較
されて、その差に基づいて加湿器から熱風中に混入され
る蒸気の量が制御される。すなわち、炉内相対温度の検
出値が設定値より低かったら加湿器からの蒸気混入量が
増加され、検出値が設定値より高かったら蒸気混入量が
減少されて、炉内相対湿度が設定湿度に調整される。
【0018】上記の請求項1の発明では、炉内相対湿度
の設定値に対応するように蒸気混入量を制御する場合
に、熱風の温度変化を伴うと、厳密には設定値との間に
誤差を生ずる。例えば、炉内相対湿度の設定値に合わせ
て蒸気混入量が制御されるとともに、炉内温度を上昇さ
せるべく熱風の温度が上昇制御されると、炉内の温度が
上がるのに伴って飽和蒸気圧が上がるために、炉内の相
対湿度が設定値よりも低くなる。これは、乾燥時間を短
縮するために炉内温度を短時間で上昇させようとするほ
どより影響が出る。したがって、特に複雑な切れやすい
形状の生製品について乾燥歩留まりの低下を招くおそれ
がある。
【0019】そのため、請求項2の発明では以下のよう
に作用する。炉内相対湿度を制御するに際して、まず、
演算手段において、予め定められた炉内相対湿度の設定
値と、炉内温度センサによる炉内温度の検出値または予
め定められた炉内温度の設定値とから絶対湿度が演算さ
れ、さらに、その絶対湿度に対する熱風温度センサで得
られた熱風の温度における相対湿度が演算され、その演
算値が相対湿度の補正設定値として出力される。
【0020】続いて、制御手段において、熱風湿度セン
サで得られた熱風の相対湿度の検出値が、上記の演算手
段から出力された補正設定値と比較されて、その差に基
づいて加湿器から熱風中に混入される蒸気の量が制御さ
れ、熱風の相対湿度が補正設定値に制御される。
【0021】すなわち、炉内温度が変化して炉内相対湿
度が変化するのを見越して、それを補完するように熱風
に混入する蒸気量が制御され、炉内温度が変化するにも
かかわらず炉内相対湿度が設定値に正確に調整される。
【0022】
【発明の効果】すなわち、請求項1の発明によれば、炉
内の相対湿度を監視しつつ加湿器からの蒸気混入量を増
減して炉内相対湿度を制御するようにしたから、外部の
気象条件とは無関係に設定値に制御にすることができ、
また、炉内温度の上昇に追従して相対湿度を制御するこ
とができる。したがって、生製品の乾燥歩留まりを気象
条件を異にする日によっても安定化させることができ、
乾燥時間の短縮化も図ることができる。
【0023】また、相対湿度が設定値に正確に制御され
るから、炉内が過飽和になって水蒸気が炉内で結露する
のが防止され、結露した水滴が生製品の表面に付着して
班紋を残したり、装置の腐食を引き起こすのを未然に防
止することができる。
【0024】また、請求項2の発明によれば、炉内相対
湿度の制御がより正確で繊細に行われるから、複雑な形
状の生製品でもその切れや変形を防止して乾燥歩留まり
の向上を図ることができ、また、乾燥時間のより短縮化
を図ることができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1および図2に基
づいて説明する。 (第1実施例)図1は本発明の第1実施例を示す。同図
において、符号1はバッチ式の乾燥炉の炉体であって、
その炉体1には、炉内ガスを炉外に吸引したのち再度炉
内に導入して循環させる経路を形成する循環ダクト2が
付設されている。
【0026】その循環ダクト2の吸引口から供給口に向
かって順次に、排気ダンパ4を備えた排気ダクト3、循
環ダンパ5、外気吸引ダンパ7を備えた外気吸引ダクト
6および送風機8が設けられ、送風機8の下流側に、バ
ーナ9と、熱風中に蒸気を混入する超音波加湿器等の加
湿器10が介設されている。
【0027】炉体1には、炉内温度を検出するための炉
内温度センサ11と、炉内相対湿度を検出するための炉
内湿度センサ12とが設けられている。
【0028】両センサ11、12と、バーナ9および加
湿器10の間には制御器13が介設されている。この制
御器13は、炉内温度と炉内相対湿度の経時的な設定値
を定めたプログラムが格納されるようになっており、炉
内温度センサ11による炉内温度の検出値と、プログラ
ムにおける炉内温度の設定値を比較してその差に基づい
てバーナ9の燃焼量を増減制御し、かつ、炉内湿度セン
サ12による炉内相対湿度の検出値と、炉内相対湿度の
設定値を比較してその差に基づいて加湿器10の蒸気混
入量を増減制御する機能を持っている。
【0029】本第1実施例は上記した構造であって、炉
内温度の制御については、炉内温度の検出値と設定値と
が比較されつつ、検出値が設定値より低かったらバーナ
9の燃焼量が増加され、検出値が設定値より高かったら
バーナ9の燃焼量が減少されて炉内温度が設定温度に調
整され、これは従来と同様である。
【0030】炉内相対湿度の制御については、排気ダク
ト4と外気吸引ダクト7の開度調整により大まかに湿度
調整されるのに加えて、炉内湿度センサ12による炉内
相対湿度の検出値とプログラムの設定値とが比較されつ
つ、検出値が設定値より低かったら加湿器10による蒸
気混入量が増加され、検出値が設定値より高かったら蒸
気混入量が減少されて、炉内相対湿度が設定湿度に調整
される。
【0031】具体的には、以下のようなプログラムで炉
内雰囲気の制御を行った。第1乾燥期間は、温度を45
℃、相対湿度を98%の雰囲気条件に設定して保持時間
を3時間とし、第2乾燥期間は、温度を60℃、相対湿
度を85%の雰囲気条件に設定して保持時間を3時間と
し、また、第3乾燥期間は温度を80℃に設定して保持
時間を4時間とし、加湿器10による制御は行わなかっ
た。
【0032】また、運転開始から第1乾燥期間の定常値
に達するまでの間は、相対湿度を98%に保って常温か
ら定常値45℃までを4時間で昇温し、第1乾燥期間の
終了から第2乾燥期間の定常値に達するまでの間は、相
対湿度を85%として45℃から60℃までを同じく4
時間で昇温するようにプログラムした。この両間は、温
度よりも相対湿度を優先させた制御を行った。これは、
設定に対して温度上昇が早くて相対湿度が遅い場合は、
製品に悪影響が出るからである。
【0033】本実施例により以上のプログラムによって
炉内雰囲気の制御を行ったところ、製品に切れや変形の
生じない良好な乾燥が達成できた。
【0034】すなわち、炉内の相対湿度を監視しつつ加
湿器10からの蒸気混入量を増減して炉内相対湿度を制
御するのであるから、外部の気象条件とは無関係に設定
値に制御にすることができ、したがって、素地の乾燥歩
留まりを気象条件を異にする日によっても安定化させる
ことができた。
【0035】また、炉内温度の上昇に追従して相対湿度
を制御することができるから、乾燥時間の短縮化も図る
ことができ、加湿器10を用いた制御を行わない従来の
場合は、乾燥に合計24時間を要していたのに対して、
18時間に短縮できた。
【0036】また、相対湿度が設定値に正確に制御され
るから、炉内が過飽和になって水蒸気が炉内で結露する
のが防止され、結露した水滴が生製品の表面に付着して
班紋を残したり、装置の腐食を引き起こす不具合もなく
なった。
【0037】(第2実施例)図2は本発明の第2実施例
を示す。前述の本発明の作用の項でも説明したように、
上記の第1実施例では、炉内相対湿度の設定値に対応す
るように蒸気混入量を制御する場合に、熱風の温度変化
を伴うと、厳密には設定値との間に誤差を生ずる。例え
ば、炉内相対湿度の設定値に合わせて蒸気混入量が制御
されるとともに、炉内温度を上昇させるべく熱風の温度
が上昇制御されると、炉内の温度が上がるのに伴って飽
和蒸気圧が上がるために、炉内の相対湿度が設定値より
も低くなる。これは、乾燥時間を短縮するために炉内温
度を短時間で上昇させようとするほど影響が出る。した
がって、特に複雑な切れやすい形状の素地の乾燥歩留ま
りの低下を招くおそれがある。
【0038】そこで、本第2実施例では、循環ダクト2
の加湿器10の下流側に、炉体1に供給される熱風の温
度を検出する熱風温度センサ21と、その熱風の相対湿
度を検出する熱風湿度センサ22とが介設されている。
この両センサ21、22は、炉体1に設けられた炉内温
度センサ11、炉内湿度センサ12とともに制御器23
の入力側に接続され、出力側にバーナ9と加湿器10と
が接続されている。
【0039】この制御器23は、炉内温度と炉内相対湿
度の経時的な設定値を定めたプログラムが格納されるよ
うになっており、まず、炉内温度センサ11による炉内
温度の検出値と、プログラムにおける炉内温度の設定値
を比較してその差に基づいてバーナ9の燃焼量を増減制
御する機能を持っている。
【0040】それとともに、湿度制御に関して、プログ
ラムの炉内相対湿度の設定値の補正値を演算する演算部
24を有しており、この演算部24には、数1に示すよ
うな絶対湿度と相対湿度の関係式と、温度ごとの飽和蒸
気圧の表が予め格納されている。
【0041】
【数1】
【0042】この演算部24は、プログラムの炉内相対
湿度の設定値と、炉内温度センサ11による炉内温度の
検出値に基づき、上記の演算式と飽和蒸気圧の表を用い
て対応する絶対湿度を演算し、さらに、その絶対湿度
と、熱風温度センサ21から得られた熱風の温度の検出
値に基づき、その絶対湿度に対応した供給される熱風の
温度における相対湿度を演算し、その演算値を相対湿度
の補正設定値として出力する機能を持っている。
【0043】そして、制御器23は、熱風湿度センサ2
2で得られた熱風の相対湿度の検出値を、上記の演算部
24から出力された補正設定値と比較し、その差に基づ
いて加湿器10から熱風中に混入される蒸気の量を増減
制御する機能を果たすようになっている。その他の構造
については前記第1実施例と同様である。
【0044】本実施例の作動は以下のとおりである。炉
内温度の制御については、炉内温度の検出値とプログラ
ムの設定値とが比較されつつ、検出値が設定値より低か
ったらバーナ9の燃焼量が増加され、検出値が設定値よ
り高かったらバーナ9の燃焼量が減少されて炉内温度が
設定温度に調整され、これは前記第1実施例と同様であ
る。
【0045】炉内相対湿度の制御については、排気ダク
ト4と外気吸引ダクト7の開度調整により大まかに湿度
調整されるのに加え、制御器23において、設定された
相対湿度と炉内温度センサ11の温度とから絶対湿度が
演算されたのち、その絶対湿度に対する熱風温度センサ
21の温度における相対湿度が演算されて、その演算値
である相対湿度の補正設定値と、熱風湿度センサ22か
ら得られた熱風の相対湿度の検出値とが比較されつつ、
検出値が補正設定値より低かったら加湿器10による蒸
気混入量が増加され、検出値が補正設定値より高かった
ら蒸気混入量が減少されて、熱風の相対湿度が補正湿度
に調整される。
【0046】すなわち、炉内温度が変化して炉内相対湿
度が変化するのを見越して、それを補完するように熱風
に混入する蒸気量が制御され、炉内温度が変化するにも
かかわらず炉内相対湿度が設定値に正確に調整される。
【0047】具体的には、以下のようなプログラムで炉
内雰囲気の制御を行った。第1乾燥期間は、温度を50
℃、相対湿度を100%の雰囲気条件に設定して保持時
間を3時間とし、第2乾燥期間は、温度を60℃、相対
湿度を85%の雰囲気条件に設定して保持時間を3時間
とし、また、第3乾燥期間は温度を80℃に設定して保
持時間を5時間とし、加湿器10による制御は行わなか
った。
【0048】また、運転開始から第1乾燥期間の定常値
に達するまでの間は、相対湿度を100%に保って常温
から定常値50℃までを2時間で昇温し、第1乾燥期間
の終了から第2乾燥期間の定常値に達するまでの間は、
相対湿度を85%として50℃から60℃までを同じく
2時間で昇温するようにプログラムした。
【0049】本第2実施例により以上のプログラムによ
って炉内雰囲気の制御を行ったところ、製品に切れや変
形の生じない良好な乾燥が達成できた。
【0050】特に、炉内相対湿度の制御が前記の第1実
施例に比べてより正確で繊細に行われるから、複雑な形
状の素地でもその切れや変形を防止して乾燥歩留まりの
向上を図ることができた。また、乾燥時間のより短縮化
が図られ、15時間に短縮できた。
【0051】なお、本実施例において制御器23の演算
部24で絶対湿度を演算する際、炉内温度センサ11の
炉内温度の検出値に変えて、プログラムされた炉内温度
の設定値を用いてもよい。また、本実施例のように熱風
の相対湿度を監視しつつその制御を行う限りは、炉体1
の炉内湿度センサ12は特に必要としない。
【0052】また、本第2実施例に示した熱風の相対湿
度制御は、特に第1乾燥期間で効果的であって、第2乾
燥期間では前記の第1実施例に示した湿度制御方法を採
用してもよい。
【0053】また、第1、第2実施例とも、第3乾燥期
間では経済的な理由から湿度制御は行わなかったが、第
1または第2実施例で示したいずれかの湿度制御を行っ
ても差し支えない。
【0054】なお、本発明は、上記実施例に例示したバ
ッチ式の乾燥炉に限らず、各々の区間においてそれぞれ
乾燥条件を一定に保てば良い連続式の乾燥炉にも同様に
適用できる。すなわち、連続式の乾燥炉でも、気象条件
の変動によって炉内の相対湿度が変動するのは同様であ
るし、休日等を挟んで炉の操業を再開する場合の立ち上
がりは、バッチ炉と同様に温度と相対湿度を経時的に制
御する必要があるため、本発明を適用することによって
上記のバッチ炉と同様の作用効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成図である。
【図2】第2実施例の構成図である。
【図3】従来例の構成図である。
【符号の説明】
1:炉体 2:循環ダクト(熱風供給路) 8:送風機
9:バーナ 10:加湿器 11:炉内温度センサ
12:炉内湿度センサ 13:制御器(制御手段) 2
1:熱風温度センサ 22:熱風湿度センサ 23:制
御器(制御手段) 24:演算部(演算手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湿式成形された窯業生製品を収容する炉
    体にバーナを介設した熱風供給路を接続し、前記炉体に
    設けた炉内温度センサによる炉内温度の検出値と炉内温
    度の設定値の差に基づいて前記バーナの燃焼量を制御し
    て前記炉体内の温度調整を行うようにした乾燥炉におい
    て、 前記熱風供給路に介設されて熱風中に蒸気を混入する加
    湿器と、 前記炉体に設けられて炉内の相対湿度を検出する炉内湿
    度センサと、 該炉内湿度センサの検出値と炉内相対湿度の設定値の差
    に基づいて前記加湿器の蒸気混入量を制御する制御手段
    と、を具備したことを特徴とする窯業生製品の乾燥炉。
  2. 【請求項2】 湿式成形された窯業生製品を収容する炉
    体にバーナを介設した熱風供給路を接続し、前記炉体に
    設けた炉内温度センサによる炉内温度の検出値と炉内温
    度の設定値の差に基づいて前記バーナの燃焼量を制御し
    て前記炉体内の温度調整を行うようにした乾燥炉におい
    て、 前記熱風供給路に介設されて熱風中に蒸気を混入する加
    湿器と、 供給される熱風の相対湿度を検出する熱風湿度センサ
    と、 供給される熱風の温度を検出する熱風温度センサと、 炉内相対湿度の設定値と、前記炉内温度センサによる炉
    内温度の検出値または炉内温度の設定値とから絶対湿度
    を演算し、さらに、その絶対湿度に対する前記熱風温度
    センサで得られた熱風の温度における相対湿度を演算し
    て、その演算値を相対湿度の補正設定値として出力する
    演算手段と、 前記熱風湿度センサの検出値と前記演算手段で得られた
    前記補正設定値の差に基づいて前記加湿器の蒸気混入量
    を制御する制御手段と、を具備したことを特徴とする窯
    業生製品の乾燥炉。
JP14128794A 1994-05-30 1994-05-30 窯業生製品の乾燥炉 Expired - Lifetime JP3571759B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14128794A JP3571759B2 (ja) 1994-05-30 1994-05-30 窯業生製品の乾燥炉

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14128794A JP3571759B2 (ja) 1994-05-30 1994-05-30 窯業生製品の乾燥炉

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07315910A true JPH07315910A (ja) 1995-12-05
JP3571759B2 JP3571759B2 (ja) 2004-09-29

Family

ID=15288383

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14128794A Expired - Lifetime JP3571759B2 (ja) 1994-05-30 1994-05-30 窯業生製品の乾燥炉

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3571759B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2130656A1 (en) * 2007-03-28 2009-12-09 NGK Insulators, Ltd. Method of drying honeycomb molding, and drying apparatus therefor
JP2010223561A (ja) * 2009-03-25 2010-10-07 Ngk Insulators Ltd 焼成炉の露点制御方法
CN103868340A (zh) * 2012-12-14 2014-06-18 广东中鹏热能科技有限公司 陶瓷坯的干燥方法及其所用的节能快速干燥窑

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2130656A1 (en) * 2007-03-28 2009-12-09 NGK Insulators, Ltd. Method of drying honeycomb molding, and drying apparatus therefor
EP2130656A4 (en) * 2007-03-28 2012-01-11 Ngk Insulators Ltd METHOD FOR DRYING A WAVE MOLDING AND DRYING DEVICE THEREFOR
US8584375B2 (en) 2007-03-28 2013-11-19 Ngk Insulators, Ltd. Method of drying honeycomb article, and drying apparatus therefor
JP2010223561A (ja) * 2009-03-25 2010-10-07 Ngk Insulators Ltd 焼成炉の露点制御方法
CN103868340A (zh) * 2012-12-14 2014-06-18 广东中鹏热能科技有限公司 陶瓷坯的干燥方法及其所用的节能快速干燥窑
CN103868340B (zh) * 2012-12-14 2015-12-23 广东中鹏热能科技有限公司 陶瓷坯的干燥方法及其所用的节能快速干燥窑

Also Published As

Publication number Publication date
JP3571759B2 (ja) 2004-09-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20040079354A1 (en) Direct gas burner type furnace
JPH07315910A (ja) 窯業生製品の乾燥炉
JP3564656B2 (ja) 窯業成形物の乾燥方法およびその装置
JP3455813B2 (ja) 窯業成形物の乾燥方法およびその装置
JP3528379B2 (ja) 熱処理炉
US4391585A (en) Method of operating a continuous ceramic kiln
JP3564657B2 (ja) 窯業成形物の乾燥方法およびその装置
JP2590709B2 (ja) フォトレジスト用オーブン
JPH1163843A (ja) 焼成炉内の温度制御方法
JP2502910Y2 (ja) 塗装用乾燥装置
JP3023184B2 (ja) 連続式トンネル炉
CN218001531U (zh) 一种胶片烘燥废气排放控制装置
JP2607795B2 (ja) 連続式炉の処理条件調整方法およびその装置
JP5432665B2 (ja) 無機材料の熱風乾燥方法
JPH085255A (ja) 連続焼成炉
JPH0313864B2 (ja)
JPS59114710A (ja) 熱風循環式エナメル線焼付炉
JPS61119987A (ja) 連続式加熱炉の炉圧制御方法
JP4172880B2 (ja) アスファルト合材製造装置
SU924492A1 (ru) Способ автоматического управлени процессом обжига клинкера во вращающейс печи
JPS58193084A (ja) 加熱炉の被加熱体出炉温度制御装置
JPH04362059A (ja) バッチ式乾燥炉による生素地乾燥装置
JP2001099420A (ja) 蓄熱式バーナ装置の排ガス量制御装置
JPH07324732A (ja) トンネルキルンの燃焼用空気制御方法
RU2287752C1 (ru) Способ управления процессом сушки в барабанных сушилках

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20040123

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040218

RD13 Notification of appointment of power of sub attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7433

Effective date: 20040218

A521 Written amendment

Effective date: 20040220

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20040427

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040506

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20040601

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040625

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090702

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090702

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100702

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110702

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110702

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120702

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130702

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term