JPH07315762A - ケーブルクレーンの荷振れ止め方法及びその装置 - Google Patents

ケーブルクレーンの荷振れ止め方法及びその装置

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JPH07315762A
JPH07315762A JP6118832A JP11883294A JPH07315762A JP H07315762 A JPH07315762 A JP H07315762A JP 6118832 A JP6118832 A JP 6118832A JP 11883294 A JP11883294 A JP 11883294A JP H07315762 A JPH07315762 A JP H07315762A
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Yasuma Miyoshi
保馬 三好
Takakazu Shimizu
孝和 清水
Fumiaki Honda
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 横行ロープの弛みに応じた振れ止めパターン
を有するケーブルクレーンの荷振れ止め方法及びその装
置を提供する。 【構成】 トロリ3走行開始及び目的位置と吊り荷2の
高低差Hとから吊り荷2の経路を計算し、この経路にお
けるトロリ位置Xと巻き上げロープの吊り下げ長さLと
から吊り荷2の振れが止まるような巻き上げ及び横行の
加速の仕方を有する振れ止めパターン22を生成し、こ
の振れ止めパターンに応じて運転を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吊り荷を上げ下げしな
がら主ロープに沿って運搬するケーブルクレーンの荷振
れ止め方法及びその装置に係り、特に、横行ロープの弛
みに応じた振れ止めパターンを有するケーブルクレーン
の荷振れ止め方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ケーブルクレーンは、図13に示される
ように、巻き上げロープ1によって吊り荷2を上げ下げ
するトロリ3と、機械塔4と副塔5との間に掛け渡され
トロリ3を伝わせる主ロープ6と、主ロープ6に添えら
れトロリ3を走行させる横行ロープ7とを有する。横行
ロープ7は、一端がトロリ3に固定され、その固定箇所
から主ロープ6に沿って副塔5に至り、副塔5に設けた
ローラ131に掛けられ、主ロープ6の上方を戻されて
機械塔4に至り、機械塔4の横行ドラム132に巻き回
され、機械塔4から主ロープ6に沿ってトロリ3まで延
ばされて、反対端がトロリ3に固定されている。横行ド
ラムを回転させると、横行ロープ7が一方では巻き取ら
れ他方では繰り出される。これにより、トロリ3から副
塔5までの横行ロープ7の長さと機械塔4からトロリ3
までの横行ロープ7の長さとを増減させ、トロリ3を機
械塔4と副塔5との間で移動させることができる。ま
た、巻き上げロープ1は、一端が副塔5に固定され、そ
の固定箇所から主ロープ6に沿ってトロリ3に至り、ト
ロリ3内のローラ133に掛けられて下方へ垂らされ、
吊り荷2のローラ134に掛けられて上方へ立ち上げら
れ、トロリ3内の別のローラ135に掛けられ、このロ
ーラ135から主ロープ6に沿って機械塔4に至り、機
械塔4の巻き上げドラム136に巻き取られている。巻
き上げドラムを回転させることにより、巻き上げロープ
1の垂下量を増減して吊り荷2を上げ下げすることがで
きる。トロリ3が走行しても巻き上げロープ1の垂下量
には影響がない。
【0003】実際には、巻き上げロープ1の駆動と横行
ロープ7の駆動とを並行することにより、吊り荷2を上
げ下げしながら主ロープ6に沿って所望の経路で運搬す
ることができる。
【0004】ケーブルクレーンにあっては、トロリ横行
の加速を行うと吊り荷が振り子の作用により振れてしま
う。この振り子運動は吊り荷が到着した後も続くので吊
り荷の付け外しや内容物の出し入れを困難にし、危険な
場合もある。
【0005】荷振れ止め方法として、振り子の周期を利
用した方法が知られている。この方法は、吊り下げ部分
を単振り子と仮定し、巻き上げロープの吊り下げ長さ
L、即ち振り子の長さから振り子の半周期Tを求める。
【0006】
【数1】
【0007】一度、トロリ横行の加速を行った後、時間
Tが経過してから再び加速すると、最初の加速で生じた
吊り荷の振れが、2段目の加速によって相殺され、振れ
が止まる。この方法を、二段階加速法と呼び、時間Tを
二段階加速タイミングと呼ぶ。二段階加速タイミングは
吊り下げ長さLによって一意的に決まる。
【0008】なお、加速はトロリ横行を開始するときと
トロリを停止するとき(減速)とに必要になるので、二
段階加速タイミングによる速度変化を時間に沿って表し
たパターンは二重の台形状を呈する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ケーブルク
レーンにあっては、横行ロープ7を主ロープ6に添えて
支持するために、主ロープ6に間隔をおいてハンガを取
り付け、横行ロープ7をハンガに掛け渡している。横行
ロープ7が主ロープ6に複数箇所で懸垂されていること
になる。このため横行ロープ7には、サグ(弛み)が存
在する。サグが存在するために、あるタイミングで横行
ロープを加速駆動してもトロリの速度が必ずしもそれに
追随しない。サグが存在しないクレーン(ジブクレーン
など)で振れ止めができるように決められた加速タイミ
ングをケーブルクレーンに適用しても、十分な振れ止め
効果が得られないことになる。
【0010】図10は、従来の二段階加速法を用いたと
きの、横行ロープの駆動速度変化、トロリ横行の速度変
化、巻上げの速度変化及びこれによって生じる吊り荷の
振れを時間経過に沿って示したものである。0秒から2
2秒の間に横行ロープ駆動及びトロリが二重台形動作を
行い、10秒から40秒の間に巻上げが行われている。
加速時及び減速時ともに、一段目の加速で生じた振れが
二段目の加速で相殺され、吊り荷の到着後に振れがな
い。このように、従来の方法でも振れ止めの効果が良好
に現れる場合もある。
【0011】図11は、失敗した例である。0秒から4
3秒の間に横行ロープ駆動が二重台形動作を行い、17
秒から45秒の間に巻上げが行われている。減速時に、
トロリ横行の速度変化は、横行ロープの駆動速度変化と
一致していない。そして、吊り荷の到着した45秒を過
ぎても、振れが残っていることがわかる。これは、トロ
リ横行の速度変化が横行ロープの駆動速度変化と一致し
ていないことに原因がある。即ち、サグの影響で振れ止
め効果が失われている。
【0012】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、横行ロープの弛みに応じた振れ止めパターンを有す
るケーブルクレーンの荷振れ止め方法及びその装置を提
供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、トロリ走行開始及び目的位置と吊り荷の高
低差とから吊り荷の経路を計算し、この経路におけるト
ロリ位置と巻き上げロープの吊り下げ長さとから吊り荷
の振れが止まるような巻き上げ及び横行の加速の仕方を
有する振れ止めパターンを生成し、この振れ止めパター
ンに応じて運転を行うものである。
【0014】その装置は、トロリ走行開始及び目的位置
と吊り荷の高低差とから吊り荷の経路を計算する経路計
算手段と、この経路におけるトロリ位置と巻き上げロー
プの吊り下げ長さとから吊り荷の振れが止まるような巻
き上げ及び横行の加速の仕方を有する振れ止めパターン
を生成する振れ止めパターン生成手段と、この振れ止め
パターンに応じて運転を行う運転手段とを備えている。
【0015】トロリ走行開始又は目的位置が機械塔から
所定の距離より遠いとき、上記振れ止めパターンをトロ
リ走行開始又は目的位置と巻き上げロープの吊り下げ長
さとを入力とするファジールールで決定してもよい。
【0016】
【作用】横行ロープの加速駆動に対するトロリの速度の
追随遅れは、サグによるものである。横行ロープの加速
駆動を行う機械塔からトロリまでの間にあるサグの量が
小さいと遅れが小さく、反対にサグの量が大きいと遅れ
も大きい。そのサグの量は、機械塔からトロリまでの距
離に概ね比例しているから、トロリ位置に応じて遅れの
大きさが推定できる。遅れの大きさが分かれば、これを
考慮して吊り荷の振れが相殺される加速タイミングを決
定することができる。
【0017】本発明は、吊り下げ長さとトロリ位置とに
応じた加速タイミングにより振れ止めを行うものであ
り、加速タイミングが巻き上げ駆動及び横行駆動のパタ
ーンとして与えられ、実行される。これにより、横行ロ
ープが加速駆動されたとき、トロリはサグにより遅れて
加速され、トロリの加速により吊り荷の振れが相殺され
る。
【0018】荷振れ止め装置にあっては、経路計算手段
がトロリ走行開始及び目的位置と吊り荷の高低差とから
吊り荷の経路を計算する。パターン生成手段がこの経路
におけるトロリ位置と巻き上げロープの吊り下げ長さと
から吊り荷の振れが止まるような巻き上げ及び横行の加
速の仕方を有する振れ止めパターンを生成する。運転手
段がこの振れ止めパターンに応じて運転を行う。これに
より、吊り荷が目的位置の目的の高さに到着したとき、
吊り荷の振れが停止した状態となり、直ちに吊り荷の付
け外しや内容物の出し入れができる。
【0019】機械塔からトロリまでの距離とトロリ加速
の遅れへの影響との関係を調べると、図12に示される
ように、トロリが機械塔と副塔との中間より機械塔側に
あるときはほとんど影響がなく、中間あたりでは影響が
ややあり、中間から副塔側にかけて距離に対し急激に影
響が変化して大きくなり、副塔近傍では大きな影響があ
ることがわかった。従って、サグによる影響を考慮した
振れ止めパターンは、トロリが中間より副塔側において
加速されるとき特に重要となる。そこで、トロリ走行開
始位置が機械塔から所定の距離より遠いとき、または、
目的位置が機械塔から所定の距離より遠いとき、振れ止
めパターンは走行開始又は目的位置と吊り下げ長さとを
入力とするファジールールで決定される。吊り下げ長さ
及びトロリ位置と振り子の周期及び遅れとの関係は複雑
であり、直線的な関係式を得ることが難しいが、ファジ
ールールを用いているので、最適な振れ止めパターンを
生成することができる。
【0020】
【実施例】以下本発明の一実施例を添付図面に基づいて
詳述する。
【0021】図1に示されるように、荷振れ止め装置を
備えたケーブルクレーンは、巻き上げロープ1によって
吊り荷2を上げ下げするトロリ3と、機械塔4と副塔5
との間に掛け渡されトロリ3を伝わせる主ロープ6と、
主ロープ6に複数箇所で懸垂されトロリ3を走行させる
横行ロープ7とを有する。各ロープの固定や掛け渡しの
構造は従来例で説明した通りである。図示されるよう
に、横行ロープ7にはサグ8が形成されている。巻き上
げロープ1の駆動を行う巻上げモータ、横行ロープ7の
駆動を行う横行モータは機械塔4に設置され、従来例で
説明したように巻上げ及び横行の並行運転が可能であ
る。巻上げモータ及び横行モータを振れ止めパターンに
応じて運転する荷振れ止め装置は、機械塔4等に設置さ
れた操作盤(図示せず)に組み込まれている。このケー
ブルクレーンは、例えば、機械塔4に位置する生コンク
リート供給部からバケットで生コンクリートを搬送して
打ち込みを行うものであり、吊り荷2はバケットに相当
し、行きが荷あり、戻りが空荷で使用される。
【0022】機械塔4から副塔5までの距離をS、機械
塔4からトロリ3までの距離(トロリ位置)をX、吊り
荷2の高低差をH、巻き上げロープ1の吊り下げ長さを
Lとする。この実施例においては、ケーブルクレーンが
機械塔4から任意の位置までを往復運転してバケットの
内容物を運搬するものであるから、行きはトロリ走行開
始位置、帰りは目的位置が機械塔4(トロリ位置X=
0)となる。機械塔4における主ロープ6の高さと打ち
込み場所の高低差がHとなる。
【0023】荷振れ止め装置は、図2に示されるよう
に、トロリ走行開始及び目的位置と吊り荷2の高低差と
から吊り荷2の経路を計算する経路計算手段21と、こ
の経路におけるトロリ位置と巻き上げロープ1の吊り下
げ長さとから吊り荷2の振れが止まるような巻き上げ及
び横行の加速の仕方を有する振れ止めパターン22を生
成する振れ止めパターン生成手段23と、この振れ止め
パターンに応じて運転を行う運転手段(図示せず)と、
巻上げモータの回転数と横行モータの回転数とから位置
を計算する位置計算手段24、オペレータの操作により
吊り荷2の到着位置を定める上記操作盤とを備えてい
る。
【0024】ケーブルクレーンの荷振れ止め装置は、図
3のフローチャートに従って動作するようになってい
る。
【0025】次に実施例の作用を述べる。
【0026】図3のフローチャートに従い、操作手段は
オペレータが指定した到着位置を座標として表し(ステ
ップ1)、位置計算手段24は吊り荷2の現在位置を座
標として表す(ステップ2)。経路計算手段21はこれ
らの座標から、この運転が行きであるか戻りであるかを
判定し、また、トロリ走行開始及び目的位置と吊り荷の
高低差Hとを求め、横行ロープ7の駆動量及び巻き上げ
ロープ1の駆動量を計算し(ステップ3)、そして、途
中の障害物を考慮しつつ最短時間での運転ができるよう
に、横行・巻き上げの複合運転による吊り荷の経路を計
算する(ステップ4)。
【0027】パターン生成手段23は、機械塔側におけ
る振れ止めパターンを生成する(ステップ5)。行き、
即ち、機械塔4がトロリの走行開始位置であっても、戻
り、即ち、機械塔4がトロリの目的位置であっても、こ
の機械塔側振れ止めパターンは従来の吊り下げ長さLに
よって決定した二段階加速タイミングを用いることがで
きる。
【0028】次に、パターン生成手段23は、機械塔4
の反対側における振れ止めパターンを生成するために、
戻りの場合のトロリ走行開始位置Xを、又は行きの場合
のトロリ目的位置Xを求め、吊り下げ長さLを求める
(ステップ6)。そして、トロリ位置XがS´より大き
いかどうかにより、異なる振れ止めパターンを生成する
ように切り替える(ステップ7)。ここでS´はS/2
より大きくSより小さい値であり、この実施例では0.
9Sである。
【0029】トロリ位置XがS´より小さいとき、トロ
リ位置X及び吊り下げ長さLをファジールールに入力
し、kを求める(ステップ8)。kは数1で算出される
振り子の半周期Tから加速タイミングTdを求めるため
の係数である。このkを用いて、Td=kTとなる加速
タイミングTdを算出し、二段階加速の振れ止めパター
ンを生成する(ステップ9)。
【0030】トロリ位置XがS´より大きいときは、ス
テップAを実行する。ステップAでは、まず、加速度を
変更する。即ち、図4(b)に示されるように、1段目
の加速タイミングにおける加速度が変更され、速度変化
41が緩やかになる。加速タイミングTd=kTは上記
と同様に算出し、加速度が異なる二段階加速の振れ止め
パターンを生成する。
【0031】なお、トロリ位置XがS´より大きいとき
の振れ止めパターンは、図4(a)に示したステップA
の処理の他に、加速段数を増加したり、加速タイミング
算出式を変えたりして生成してもよい。即ち、図4
(c)のステップBにより、kを求め、Td=kTとな
る加速タイミングTdを算出し、図4(d)の三段階加
速の振れ止めパターンを生成する。また、図4(e)の
ステップCにより、kを求め、Td=3kT(1.5周
期)となる加速タイミングTdを算出し、図4(f)の
二段階加速の振れ止めパターンを生成する。
【0032】このようにして、機械塔4の反対側におけ
る振れ止めパターンが生成されたら、これを機械塔4に
おける振れ止めパターンと合成し(ステップ10)、1
行程の運転に必要な振れ止めパターンとする。この1行
程の振れ止めパターンに基づき、運転手段が巻上げモー
タ及び横行モータの動作シーケンスを作成し(ステップ
11)、この動作シーケンスによってケーブルクレーン
の運転が実行される(ステップ12)。
【0033】次に、ファジールールを説明する。
【0034】図5は、ファジールールの前件部を構成す
るメンバーシップ関数のグラフである。図5(a)に
は、ファジールールの一方の入力であるトロリ走行開始
又は目的位置からなるトロリ位置Xとメンバーシップ関
数との関係が示されている。ここで、ケーブルクレーン
は、機械塔4から副塔5までの距離S=269.0mで
あるものとする。メンバーシップ関数は、ほぼ中間点で
ある165.0m以下は、200mまでが、223
mまでが、246mまでが、269mまでがとな
る。また、図5(b)には、ファジールールの他方の入
力である巻き上げロープ1の吊り下げ長さLとメンバー
シップ関数との関係が示されている。ここで、ケーブル
クレーンは、巻き上げロープ1の最大長が147.5m
であるものとする。メンバーシップ関数は、17.5m
までが、30.5mまでが、56.5mまでが、
90.0mまでが、147.5mまでがとなる。
【0035】図6は、ファジールールの後件部を構成す
るメンバーシップ関数のグラフである。図6(a)に
は、行きの遅延率とメンバーシップ関数との関係が示さ
れている。また、図6(b)には、戻りの遅延率とメン
バーシップ関数との関係が示されている。
【0036】そして、表1が、トロリ位置Xのメンバー
シップ関数と吊り下げ長さLのメンバーシップ関数とか
ら、行き及び戻りの遅延率のメンバーシップ関数を求め
るテーブルである。
【0037】
【表1】
【0038】ファジールールにあっては、走行開始又は
目的位置Xと吊り下げ長さLとを入力することにより、
図5、表1、図6を介して行き及び戻りの遅延率が導か
れる。振れ止めパターンは、導かれた遅延率に応じて加
速タイミングを定めたものとなる。
【0039】図7は、図11の場合の経路とほぼ同じ経
路において、本発明のステップ8、9を実施したとき
の、横行ロープの駆動速度変化、トロリ横行の速度変
化、巻上げの速度変化及びこれによって生じる吊り荷の
振れを時間経過に沿って示したものである。0秒から4
3秒の間に横行ロープ駆動が二重台形動作を行い、17
秒から46秒の間に巻上げが行われている。減速時に、
トロリ横行の速度変化は、横行ロープの駆動速度変化と
一致していない。しかし、吊り荷の到着した46秒を過
ぎると、振れが残っておらず、図11の場合に比べて良
好な振れ止めの効果が得られている。
【0040】図8は、副塔に近い位置から戻りの運転を
行う際に、ステップBの三段階加速を実施した例であ
る。副塔に近い位置からの運転であるため、横行ロープ
の駆動に対してトロリ横行が激しく変動し、振れが激し
いが、吊り荷の到着した後は振れが抑制されている。
【0041】図9は、副塔に近い位置から戻りの運転を
行う際に、ステップCの1.5周期による二段階加速を
実施した例である。副塔に近い位置からの運転であるた
め、振れが激しくかつ大きい、吊り荷の到着した後は振
れが抑制されている。
【0042】
【発明の効果】本発明は次の如き優れた効果を発揮す
る。
【0043】(1)トロリ位置によって異なるサグの影
響を考慮して振れ止めパターンを生成しているので、サ
グが存在するケーブルクレーンにあっても振れを相殺す
る加速タイミングが得られる。
【0044】(2)吊り荷が到着したとき振れが無くな
っているので、吊り荷の付け外しや内容物の出し入れが
直ちに開始でき、作業効率及び安全性の向上になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すケーブルクレーンの側
面図である。
【図2】本発明のケーブルクレーンの荷振れ止め装置の
ブロック図である。
【図3】本発明のケーブルクレーンの荷振れ止め装置の
フローチャートである。
【図4】(b),(d),(f)は、本発明の振れ止め
パターンを示す加速タイミングチャートである。
(a),(c),(e)は、それぞれの加速タイミング
を生成するフローチャートである。
【図5】本発明のケーブルクレーンの荷振れ止め装置の
ファジールールの前件部を構成するメンバーシップ関数
のグラフである。
【図6】本発明のケーブルクレーンの荷振れ止め装置の
ファジールールの後件部を構成するメンバーシップ関数
のグラフである。
【図7】本発明における、横行ロープの駆動速度変化、
トロリ横行の速度変化、巻上げの速度変化及びこれによ
って生じる吊り荷の振れを時間経過に沿って示したグラ
フである。
【図8】本発明における、横行ロープの駆動速度変化、
トロリ横行の速度変化及びこれによって生じる吊り荷の
振れを時間経過に沿って示したグラフである。
【図9】本発明における、横行ロープの駆動速度変化、
トロリ横行の速度変化及びこれによって生じる吊り荷の
振れを時間経過に沿って示したグラフである。
【図10】従来における、横行ロープの駆動速度変化、
トロリ横行の速度変化、巻上げの速度変化及びこれによ
って生じる吊り荷の振れを時間経過に沿って示したグラ
フである。
【図11】従来における、横行ロープの駆動速度変化、
トロリ横行の速度変化、巻上げの速度変化及びこれによ
って生じる吊り荷の振れを時間経過に沿って示したグラ
フである。
【図12】機械塔からの距離とサグの影響との関係を示
すグラフである。
【図13】従来及び本発明のケーブルクレーンにおける
各ロープの固定及び掛け渡し構造を示す側面図である。
【符号の説明】
1 巻き上げロープ 2 吊り荷 3 トロリ 4 機械塔 5 副塔 6 主ロープ 7 横行ロープ 21 経路計算手段 22 振れ止めパターン 23 振れ止めパターン生成手段
フロントページの続き (72)発明者 三好 保馬 東京都江東区毛利一丁目19番10号 石川島 播磨重工業株式会社江東事務所内 (72)発明者 清水 孝和 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東二テクニカルセンタ ー内 (72)発明者 本多 史明 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東二テクニカルセンタ ー内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻き上げロープによって吊り荷を上げ下
    げするトロリを、機械塔と副塔との間に掛け渡された主
    ロープに伝わせ、主ロープに複数箇所で懸垂させた横行
    ロープによってトロリを走行させるとき、吊り荷の振れ
    を止める方法において、トロリ走行開始及び目的位置と
    吊り荷の高低差とから吊り荷の経路を計算し、この経路
    におけるトロリ位置と巻き上げロープの吊り下げ長さと
    から吊り荷の振れが止まるような巻き上げ及び横行の加
    速の仕方を有する振れ止めパターンを生成し、この振れ
    止めパターンに応じて運転を行うことを特徴とするケー
    ブルクレーンの荷振れ止め方法。
  2. 【請求項2】 巻き上げロープによって吊り荷を上げ下
    げするトロリと、機械塔と副塔との間に掛け渡されトロ
    リを伝わせる主ロープと、主ロープに複数箇所で懸垂さ
    れトロリを走行させる横行ロープとを有するケーブルク
    レーンの吊り荷の振れを止める装置において、トロリ走
    行開始及び目的位置と吊り荷の高低差とから吊り荷の経
    路を計算する経路計算手段と、この経路におけるトロリ
    位置と巻き上げロープの吊り下げ長さとから吊り荷の振
    れが止まるような巻き上げ及び横行の加速の仕方を有す
    る振れ止めパターンを生成する振れ止めパターン生成手
    段と、この振れ止めパターンに応じて運転を行う運転手
    段とを備えたことを特徴とするケーブルクレーンの荷振
    れ止め装置。
  3. 【請求項3】 トロリ走行開始又は目的位置が機械塔か
    ら所定の距離より遠いとき、上記振れ止めパターンをト
    ロリ走行開始又は目的位置と巻き上げロープの吊り下げ
    長さとを入力とするファジールールで決定することを特
    徴とする請求項1又は2記載のケーブルクレーンの荷振
    れ止め方法又は装置。
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