JPH073150A - ポリアミド組成物 - Google Patents
ポリアミド組成物Info
- Publication number
- JPH073150A JPH073150A JP17239093A JP17239093A JPH073150A JP H073150 A JPH073150 A JP H073150A JP 17239093 A JP17239093 A JP 17239093A JP 17239093 A JP17239093 A JP 17239093A JP H073150 A JPH073150 A JP H073150A
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- JP
- Japan
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- polyamide
- copper
- polyamide composition
- compound
- hydrogen
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- Pending
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 熱安定化剤として銅化合物を含有させたポリ
アミド組成物において、溶融成形時に金属銅が析出する
のを抑制し、成形性を向上させる。 【構成】 ポリアミドに銅化合物とともにN−置換チオ
尿素化合物をポリアミドに対して 0.001重量%以上、0.
01重量%未満の量で含有させた組成物。
アミド組成物において、溶融成形時に金属銅が析出する
のを抑制し、成形性を向上させる。 【構成】 ポリアミドに銅化合物とともにN−置換チオ
尿素化合物をポリアミドに対して 0.001重量%以上、0.
01重量%未満の量で含有させた組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銅化合物とともにN−
置換チオ尿素化合物を含有させた溶融成形性の優れた熱
安定化ポリアミド組成物に関するものである。
置換チオ尿素化合物を含有させた溶融成形性の優れた熱
安定化ポリアミド組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリアミドを熱安定化するために、銅化
合物を配合することが広く行われている。しかし、銅化
合物を配合したポリアミド組成物は、溶融紡糸する場
合、金属銅の析出を伴い、溶融工程での堆積、フィルタ
ーの閉塞等を生じ、紡糸口金パック内の圧力上昇が著し
く、短時間で紡糸口金パックを交換しなければならない
とともに、続いて行われる延伸工程においてもトラブル
が生じやすいという問題があった。
合物を配合することが広く行われている。しかし、銅化
合物を配合したポリアミド組成物は、溶融紡糸する場
合、金属銅の析出を伴い、溶融工程での堆積、フィルタ
ーの閉塞等を生じ、紡糸口金パック内の圧力上昇が著し
く、短時間で紡糸口金パックを交換しなければならない
とともに、続いて行われる延伸工程においてもトラブル
が生じやすいという問題があった。
【0003】なお、特公昭42−15783 号公報には、ポリ
アミドに熱安定化剤としてN−置換チオ尿素化合物を含
有させたポリアミド組成物が提案されているが、N−置
換チオ尿素化合物をポリアミドに対して0.01〜5重量
%、好ましくは0.05〜2重量%添加することが必要であ
るとされている。
アミドに熱安定化剤としてN−置換チオ尿素化合物を含
有させたポリアミド組成物が提案されているが、N−置
換チオ尿素化合物をポリアミドに対して0.01〜5重量
%、好ましくは0.05〜2重量%添加することが必要であ
るとされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、熱安定化剤
として銅化合物を含有させたポリアミド組成物におい
て、溶融成形時に金属銅が析出するのを抑制することが
でき、操業性良く成形することのできるポリアミド組成
物を提供しようとするものである。
として銅化合物を含有させたポリアミド組成物におい
て、溶融成形時に金属銅が析出するのを抑制することが
でき、操業性良く成形することのできるポリアミド組成
物を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するもので、その要旨は、次のとおりである。ポリ
アミドに銅化合物とともに下記式で表されるN−置換チ
オ尿素化合物をポリアミドに対して 0.001重量%以上、
0.01重量%未満の量で含有させたポリアミド組成物。
解決するもので、その要旨は、次のとおりである。ポリ
アミドに銅化合物とともに下記式で表されるN−置換チ
オ尿素化合物をポリアミドに対して 0.001重量%以上、
0.01重量%未満の量で含有させたポリアミド組成物。
【0006】
【化2】
【0007】〔R1〜R4は、水素、低級アルキル基又は
フェニル基で、R1とR3とで閉環していてもよく、R1
〜R4の少なくとも一つは水素ではない。〕
フェニル基で、R1とR3とで閉環していてもよく、R1
〜R4の少なくとも一つは水素ではない。〕
【0008】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明において、ポリアミドとは溶融紡糸可能なポリアミ
ドを意味し、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイ
ロン46及びこれらを主体とした共重合物や混合物が挙
げられる。
発明において、ポリアミドとは溶融紡糸可能なポリアミ
ドを意味し、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイ
ロン46及びこれらを主体とした共重合物や混合物が挙
げられる。
【0009】本発明における銅化合物は、ポリアミドを
熱安定化する作用を有するものであれば特に限定され
ず、例えば、酢酸銅、硝酸銅、ホウ酸銅、リン酸銅、ハ
ロゲン化銅、2−メルカプトベンツイミダゾール銅錯
塩、2−メルカプトメチルベンツイミダゾール銅錯塩性
等が挙げられる。銅化合物の添加量は、銅として10〜20
0ppmとするのが適当である。
熱安定化する作用を有するものであれば特に限定され
ず、例えば、酢酸銅、硝酸銅、ホウ酸銅、リン酸銅、ハ
ロゲン化銅、2−メルカプトベンツイミダゾール銅錯
塩、2−メルカプトメチルベンツイミダゾール銅錯塩性
等が挙げられる。銅化合物の添加量は、銅として10〜20
0ppmとするのが適当である。
【0010】また、本発明におけるN−置換チオ尿素化
合物の具体例としては、N−メチルチオ尿素、N−エチ
ルチオ尿素、N−フェニルチオ尿素、N, N′−ジメチ
ルチオ尿素、N, N′−ジエチルチオ尿素、N, N,
N′, N′−テトラメチルチオ尿素、N, N′−エチレ
ンチオ尿素物等が挙げられる。N−置換チオ尿素化合物
の添加量は、ポリアミドの 0.001重量%以上、0.01重量
%未満とすることが必要である。この添加量が 0.001重
量%未満では添加効果が十分発揮されず、一方、0.01重
量%以上であると口金直下で異臭が発生し、作業環境を
悪化させるため、好ましくない。
合物の具体例としては、N−メチルチオ尿素、N−エチ
ルチオ尿素、N−フェニルチオ尿素、N, N′−ジメチ
ルチオ尿素、N, N′−ジエチルチオ尿素、N, N,
N′, N′−テトラメチルチオ尿素、N, N′−エチレ
ンチオ尿素物等が挙げられる。N−置換チオ尿素化合物
の添加量は、ポリアミドの 0.001重量%以上、0.01重量
%未満とすることが必要である。この添加量が 0.001重
量%未満では添加効果が十分発揮されず、一方、0.01重
量%以上であると口金直下で異臭が発生し、作業環境を
悪化させるため、好ましくない。
【0011】なお、本発明のポリアミド組成物には、そ
の特性を損なわない範囲で、アルカリ金属ハロゲン化
物、可塑剤、顔料、染料、艶消剤、滑剤、酸化防止剤、
紫外線吸収剤、制電剤、難燃剤等を含有させることがで
きる。本発明のポリアミド組成物は、特に繊維(マルチ
フイラメント糸及びモノフイラメント)やフイルムの製
造に好ましく用いられ、特殊な装置や条件を採用するこ
となく操業性良く成形(製糸又は製膜)することが可能
である。
の特性を損なわない範囲で、アルカリ金属ハロゲン化
物、可塑剤、顔料、染料、艶消剤、滑剤、酸化防止剤、
紫外線吸収剤、制電剤、難燃剤等を含有させることがで
きる。本発明のポリアミド組成物は、特に繊維(マルチ
フイラメント糸及びモノフイラメント)やフイルムの製
造に好ましく用いられ、特殊な装置や条件を採用するこ
となく操業性良く成形(製糸又は製膜)することが可能
である。
【0012】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお、ポリアミドの相対粘度は、96%硫酸を溶媒と
し、濃度1g/dl、温度25℃で測定した値である。
る。なお、ポリアミドの相対粘度は、96%硫酸を溶媒と
し、濃度1g/dl、温度25℃で測定した値である。
【0013】実施例1 相対粘度が 3.4のナイロン6チップに表1に示した各種
添加剤を配合して常法によって温度 285℃で、紡糸口金
パック内に 800メッシュの金網をフィルターとして装着
した紡糸口金パックを用いて溶融紡糸し、4200d/140f
の未延伸糸を得た。この際、計量ポンプと紡糸口金パッ
クとの間のポリマー輸送管部で圧力を測定するととも
に、紡糸状況を観察した結果を表1に示す。 (No.1及び
No.2は、チオ尿素化合物を添加しない比較例である。)
添加剤を配合して常法によって温度 285℃で、紡糸口金
パック内に 800メッシュの金網をフィルターとして装着
した紡糸口金パックを用いて溶融紡糸し、4200d/140f
の未延伸糸を得た。この際、計量ポンプと紡糸口金パッ
クとの間のポリマー輸送管部で圧力を測定するととも
に、紡糸状況を観察した結果を表1に示す。 (No.1及び
No.2は、チオ尿素化合物を添加しない比較例である。)
【0014】
【表1】
【0015】なお、表1において、略号で示した化合物
は、次のものを示す。 DETU;N,N′−ジエチルチオ尿素 DPTU;N,N′−ジフェニルチオ尿素 MBCu;2−メルカプトベンツイミダゾールとCuI
との錯塩 CuAC;酢酸銅 SM;ステアリン酸マグネシウム
は、次のものを示す。 DETU;N,N′−ジエチルチオ尿素 DPTU;N,N′−ジフェニルチオ尿素 MBCu;2−メルカプトベンツイミダゾールとCuI
との錯塩 CuAC;酢酸銅 SM;ステアリン酸マグネシウム
【0016】実施例2 相対粘度が 3.3のナイロン66チップに表2に示した各
種添加剤を配合して常法によって温度 293℃で、紡糸口
金パック内に 800メッシュの金網をフィルターとして装
着した紡糸口金パックを用いて溶融紡糸し、スピンドロ
ー法により延伸倍率 5.0で熱延伸し、 840d/140fの延
伸糸の10kg巻パッケージを得た。この際、溶融紡糸時の
圧力上昇速度 (紡糸口金パック交換直後から 240時間後
までの上昇圧力を 240で除した値) を測定するととも
に、紡糸状況を観察した結果及び満巻率(期待される満
巻パッケージ数に対する実際に得られた満巻パッケージ
の割合)を求めた結果を表2に示す。(No.11は、チオ尿
素化合物の添加量が多すぎると好ましくないことを示す
比較例である。)
種添加剤を配合して常法によって温度 293℃で、紡糸口
金パック内に 800メッシュの金網をフィルターとして装
着した紡糸口金パックを用いて溶融紡糸し、スピンドロ
ー法により延伸倍率 5.0で熱延伸し、 840d/140fの延
伸糸の10kg巻パッケージを得た。この際、溶融紡糸時の
圧力上昇速度 (紡糸口金パック交換直後から 240時間後
までの上昇圧力を 240で除した値) を測定するととも
に、紡糸状況を観察した結果及び満巻率(期待される満
巻パッケージ数に対する実際に得られた満巻パッケージ
の割合)を求めた結果を表2に示す。(No.11は、チオ尿
素化合物の添加量が多すぎると好ましくないことを示す
比較例である。)
【0017】
【表2】
【0018】実施例3 相対粘度が 3.7のナイロン46チップに表3に示した各
種添加剤を配合して常法によって温度 300℃で、紡糸口
金パック内に 800メッシュの金網をフィルターとして装
着した紡糸口金パックを用いて溶融紡糸し、スピンドロ
ー法により延伸倍率 4.8で熱延伸し、 420d/70fの延
伸糸を得た。この際、実施例2と同様な評価をした結果
を表3に示す。(No.14 は、従来の一般的な組成物を示
す比較例である。)
種添加剤を配合して常法によって温度 300℃で、紡糸口
金パック内に 800メッシュの金網をフィルターとして装
着した紡糸口金パックを用いて溶融紡糸し、スピンドロ
ー法により延伸倍率 4.8で熱延伸し、 420d/70fの延
伸糸を得た。この際、実施例2と同様な評価をした結果
を表3に示す。(No.14 は、従来の一般的な組成物を示
す比較例である。)
【0019】
【表3】
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、熱安定化剤として銅化
合物を含有させたポリアミド組成物において、溶融成形
時に金属銅が析出するのを抑制することができ、操業性
良く成形することのできるポリアミド組成物が提供され
る。
合物を含有させたポリアミド組成物において、溶融成形
時に金属銅が析出するのを抑制することができ、操業性
良く成形することのできるポリアミド組成物が提供され
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 ポリアミドに銅化合物とともに下記式で
表されるN−置換チオ尿素化合物をポリアミドに対して
0.001重量%以上、0.01重量%未満の量で含有させたポ
リアミド組成物。 【化1】 〔R1〜R4は、水素、低級アルキル基又はフェニル基
で、R1とR3とで閉環していてもよく、R1〜R4の少な
くとも一つは水素ではない。〕
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17239093A JPH073150A (ja) | 1993-06-18 | 1993-06-18 | ポリアミド組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17239093A JPH073150A (ja) | 1993-06-18 | 1993-06-18 | ポリアミド組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH073150A true JPH073150A (ja) | 1995-01-06 |
Family
ID=15941048
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17239093A Pending JPH073150A (ja) | 1993-06-18 | 1993-06-18 | ポリアミド組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH073150A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018092686A1 (ja) * | 2016-11-15 | 2018-05-24 | 東レ株式会社 | ポリアミド樹脂組成物およびそれを含む成形品 |
-
1993
- 1993-06-18 JP JP17239093A patent/JPH073150A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018092686A1 (ja) * | 2016-11-15 | 2018-05-24 | 東レ株式会社 | ポリアミド樹脂組成物およびそれを含む成形品 |
JPWO2018092686A1 (ja) * | 2016-11-15 | 2018-11-22 | 東レ株式会社 | ポリアミド樹脂組成物およびそれを含む成形品 |
US11136447B2 (en) | 2016-11-15 | 2021-10-05 | Toray Industries, Inc. | Polyamide resin composition and molded article containing same |
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