JPH07314669A - インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法

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JPH07314669A
JPH07314669A JP10887894A JP10887894A JPH07314669A JP H07314669 A JPH07314669 A JP H07314669A JP 10887894 A JP10887894 A JP 10887894A JP 10887894 A JP10887894 A JP 10887894A JP H07314669 A JPH07314669 A JP H07314669A
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JP
Japan
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ink
nozzle
recording head
nozzle end
mirror
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JP10887894A
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English (en)
Inventor
Naoto Fukazawa
直人 深沢
Akiko Kaneko
晶子 金子
Tomoko Endo
知子 遠藤
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】鏡面研磨加工を必要とせず、噴射口の閉塞や変
形が少なく優れたインク吐出特性を有するインクジェッ
ト記録ヘッド、およびそのノズル端面の加工方法を提供
する。 【構成】インクノズル2,インク加圧室4,およびフィ
ルタ流路6を含む複数のインク流路1、およびインク溜
まり7を有する基板11と、この基板の表面に気密に接
着されて複数のインク流路を画成する振動板12とが共
にプラスチック材からなるインク噴射容器10を備えた
インクジェット記録ヘッドにおいて、インクノズルの噴
射口2Aが開口するインク噴射容器10の端面部分が基
板11の厚み方向の中間部分に段差面23を挟んで互い
に平行な2つの加工面21,22からなり、噴射口が開
口する側の加工面21がエキシマレーザーの溝切り加工
により鏡面加工されたノズル端面を形成してなるものと
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コンピュータの出力
装置などに使用されるインクジェット式印字装置,ある
いはカラープリンタなどに用いられるインクジェット記
録ヘッド、ことにそのプラスチック製インク噴射容器、
およびプラスチック製インク噴射容器のノズル端面の加
工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は従来のインクジェット記録ヘッド
のインク流路を模式化して示す平面図、図6は従来のイ
ンクジェット記録ヘッドのインク流路に沿った方向の模
式化した断面図である。図において、プラスチック成形
品からなる基板11は、互いに連通する凹溝として形成
されたインクノズル2,ノズル流路3,インク加圧室
4,インク供給路5,および逆流防止用のフィルタ流路
6からなる複数のインク流路1と、この複数のインク流
路1に対して共通に設けられたインク溜まり7とを備
え、そのシール面8に基板11と同じ材質の振動板12
を接着膜9によって気密に接着することにより、シール
面8により画成され,フィルタ流路6によりインクの流
通方向が規制された複数のインク流路1を有するインク
噴射容器10が形成される。また、インク噴射容器10
の複数のインク加圧室4に対向する振動板12の表面に
は複数のインク加圧室4に跨がって共通電極13が蒸着
膜または塗膜として形成され、かつ共通電極13の個々
のインク加圧室4に対向する部分には、電気−機械変換
素子としての圧電素子14が共通電極13に固定され、
所謂オン・デマンド型のインクジェット記録ヘッドが構
成される。
【0003】このように構成されたインクジェット記録
ヘッド10は、圧電素子14に駆動電圧を印加すると圧
電素子14がその厚み方向に伸縮し、圧電素子14がそ
の厚み方向に伸びたとき振動板12が基板1側に偏位し
てインク加圧室4の容積が急減することにより、容積の
減少分に相当するインクがインクノズル2の噴射口2A
から噴射され、インク滴となって記録紙面に点着するこ
とになり、駆動電圧の大きさに比例した量のインク濃度
で印字が行われる。
【0004】ところで、従来のインク噴射容器の製造方
法としては、基板11および振動板12にプラスチック
を用いたインク噴射容器では、成形加工によってインク
流路やインク溜まりを有する基板をプラスチック成形品
として製作し、振動板との積層面に接着剤を塗布,乾燥
後、積層面に荷重を加えた状態で所定温度に加熱して接
着樹脂を熱融着させる方法、あるいは薄膜状の接着剤を
積層面に挟んだ状態で接着樹脂を熱融着させる方法など
が知られている。また、高速で変位する圧電素114の
変位量に対応した量のインクを噴射させて精度の高い印
字性能を得るためには、インク流路内が親水性でインク
切れを生ずることなくインクを通流できるとともに、イ
ンクノズル2の噴射口2Aの周縁部分を含むノズル端面
15がはっ水性でインク切れがよく、この部分に付着し
たインクが乾燥,個化し、噴射口を閉塞する事態を生じ
ないことが求められる。そこで、インク噴射容器はその
加工を終了した時点でインク流路1の内壁面の親水処理
が行われるとともに、ノズル端面15を鏡面加工するな
どのはっ水処理が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ノズル端面の従来のは
っ水処理方法としては、インク噴射容器をインクノズル
2のインク噴射方向に所定長さ延長して予め加工代を設
けておき、ダイサ等の切断加工機などで加工代を切り落
とすことによって基板11および振動板12の端面を揃
えた後、端面をエメリー紙研磨加工,またはバフ研磨加
工することにより、鏡面加工されたノズル端面15を形
成する方法が知られている。ところが、プラスチック製
インクジェット記録ヘッドでは、そのインク噴射容器に
高耐熱性で硬度の高い例えばポリエーテルイミド樹脂を
用いた場合にも、その切断加工時に加工屑やバリが発生
し易く、これらがノズルの噴射口2Aを閉塞したり,噴
射口を介してインクノズル2内に侵入してその除去を困
難にするなどの問題が発生するとともに、ノズルの噴射
口に生じたバリによって噴射口が変形するため、インク
の噴射特性にばらつきを生ずるなどの問題があり、高精
度の印字性能が得られにくいという欠点があった。ま
た、プラスチック製インクジェット記録ヘッドは振動板
の振動をインク流路の呼吸作用に効率よく伝達するため
にノズル端面15部分での振動板と基板との厚みの合計
寸法を1mm以上として基板11の剛性を高めるよう構成
されることが多く、ノズル端面15の鏡面研磨加工に多
大な加工工数および加工時間を要するため、インクジェ
ット記録ヘッドの製造コストが上昇するなどの問題があ
り、その改善が求められている。
【0006】この発明の目的は、鏡面研磨加工を必要と
せず、噴射口の閉塞や変形が少なく優れたインク吐出特
性を有するインクジェット記録ヘッド、およびそのノズ
ル端面の加工方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明によれば、互いに連通した凹溝として形成
されたインクノズル,インク加圧室,およびフィルタ流
路を含む複数のインク流路、およびこの複数のインク流
路に対して共通に設けられたインク溜まりとを有する基
板と、この基板の表面に気密に接着されて前記複数のイ
ンク流路を画成する振動板とが共にプラスチック材から
なるインク噴射容器を備えたものにおいて、前記インク
ノズルの噴射口が開口する前記インク噴射容器の端面部
分が前記基板の厚み方向の中間部分に段差を挟んで互い
に平行な2つの加工面からなり、前記噴射口が開口する
側の加工面がエキシマレーザーの溝切り加工により鏡面
加工されたノズル端面を形成してなるものとする。
【0008】また、ノズル端面の加工方法が、インク噴
射容器の切断加工代部分に振動板の表面側からエキシマ
レーザーを照射してあらかじめ定まる一定の深さと幅を
有する凹溝を形成することにより鏡面加工されたノズル
端面および段差面を形成する工程と、ダイサなどによる
機械加工により基材の反振動板側から前記段差面に向け
て前記凹溝より幅の狭い切り込み溝を形成することによ
り前記ノズル端面より凸な粗面からなる切断加工面を形
成する工程とを含むこととする。
【0009】さらに、ノズル端面の加工方法が、インク
噴射容器の切断加工代部分にダイサなどによる機械加工
により基材の反振動板側から一定の深さと幅を有する切
り込み溝を形成することにより粗面からなる切断加工面
を形成する工程と、振動板の表面側から前記切り込み溝
に向けてエキシマレーザーを照射して前記凹溝より幅の
広い凹溝を形成することにより鏡面加工されたノズル端
面および段差面を形成する工程とを含むよう構成されて
良い。
【0010】
【作用】この発明において、インクノズルの噴射口が開
口するインク噴射容器の端面部分を基板の厚み方向の中
間部分に段差を有する互いに平行な2つの加工面とし、
噴射口が開口する側の平面部のみをエキシマレーザーに
よる溝切り加工により鏡鏡面加工されたノズル端面とす
るよう構成したことにより、短波長で短いパルス幅のエ
キシマレーザーは光化学的にプラスチックを分解して切
断するので、その加工面に熱影響が残らないアブレーシ
ョン加工を行うことができ、かつ加工面が滑らかである
ため、仕上げ加工としての鏡面研磨加工を必要とせずに
鏡面化してはっ水性を有するノズル端面を容易に形成す
る機能が得られる。また、1mmを越える厚みのノズル端
面をエキシマレーザーのみで切断加工しようとするとエ
キシマレーザーの照射時間が長くなり、加工面が熱影響
を受けて溶融する可能性が高くなるので、基板の厚み方
向の中間部分に段差を設けてはっ水性を必要としない基
板の残りの部分を機械的に切断することにより、はっ水
性が必要なインクノズルの噴射口の周縁部分のみがエキ
シマレーザーにより鏡面加工されたノズル端面としては
っ水性に寄与するインク噴射容器を、仕上げ加工として
の鏡面研磨加工を必要とせずに効率よく形成することが
できる。
【0011】また、ノズル端面の加工方法を、振動板の
表面側からエキシマレーザーを照射してあらかじめ定ま
る一定の深さと幅を有する凹溝を形成する,鏡面加工さ
れたノズル端面および段差面の形成工程と、ダイサなど
による機械加工により基材の反振動板側から段差面に向
けて凹溝より幅の狭い切り込み加工を行い、ノズル端面
より段差分凸な粗面からなる切断面を形成する工程とで
構成すれば、レーザー光(紫外線)の吸収性のよいプラ
スチックの性質と、単色光の平行性および高パワー密度
とを利用して一定の深さと幅を有する凹溝を発塵および
熱影響を伴わずに加工できるので、噴射口が粉塵によっ
て閉塞したり、あるいは熱影響で変形したりすることな
く鏡面加工されたノズル端面を形成できることになり、
複数の噴射口の形状,寸法が精度よく保持され、従って
インクの吐出性能が均一に安定したインク噴射容器を備
えたンクジェット記録ヘッドが得られる。また、凹溝の
深さを必要最小限に制限することにより、エキシマレー
ザーの照射時間を短縮し、加工面への熱影響を回避でき
るとともに、段差を設けることにより機械的切断加工に
より鏡面化したノズル端面が損傷することを防止する機
能が得られる。
【0012】さらに、ノズル端面の加工方法を、上記加
工手順とは逆の手順で行うよう構成すれば、切断加工代
部分をエキシマレーザーによる溝切り加工によって切り
落とすことになり、先行して行う機械的切断で発生する
粉塵の影響をほぼ完全に排除し、吐出性能をより一層向
上する機能が得られる。
【0013】
【実施例】以下、この発明を実施例に基づいて説明す
る。図1はこの発明の実施例になるプラスチック製イン
クジェット記録ヘッドを模式化して示す断面図であり、
従来技術と同じ構成部分には同一参照符号を付すことに
より、重複した説明を省略する。図において、互いに連
通した凹溝として成形されたインクノズル2,ノズル流
路3,インク加圧室4,インク供給路5,およびフィル
タ流路6からなる複数のインク流路1と、インク溜まり
7とを有する基板11と、この基板の表面に接着膜9を
介して気密に接着されて複数のインク流路1を画成する
振動板12とで構成されるインク噴射容器10は共にプ
ラスチック材,例えばポリエーテルイミド樹脂からな
り、そのインクノズル2の噴射口2Aが開口するインク
噴射容器の端面部分は基板11の厚み方向の中間部分に
形成された段差面23を介して階段状に連結された互い
に平行な2つの加工面21および22で構成される。加
工面21(ノズル端面)はエキシマレーザーの切り込み
加工により鏡面加工されたノズル端面として形成され、
振動板の表面から段差面までの距離dを噴射口2Aの周
縁部分を覆うに十分な寸法とすることにより、噴射口の
周辺部分のはっ水性が保持されてインクの付着を阻止
し、噴射口の閉塞とこれに起因するインク吐出性能の低
下およびばらつきを回避することができる。また、イン
クの付着に影響しない加工面22はコーテッド超硬工具
やダイヤモンド工具を用いた精密切断装置(通称ダイサ
と呼ぶ)を用いて切断加工した機械的切断面をそのまま
用いることにより、加工工数の低減および加工時間の効
果が得られる。
【0014】図2は実施例になるインクジェット記録ヘ
ッドのエキシマレーザーによるノズル端面の加工特性を
示す特性線図であり、発振周波数200Hz ,エネルギ
−密度1.0J/cm2 のエキシマレーザーを用い、ポリ
エーテルイミド樹脂製のインク噴射容器10について切
削幅500μmで溝切り加工を行った場合、溝切り加工
深さは図2に示すようにエキシマレーザーのショット数
に比例し、例えば800ショットで約0.4mmの溝切
り深さが得られ、かつその加工面には熱影響層が認めら
れなかった。従って、例えばノズル端面の加工長さを1
0mmとした場合、幅0.5mm,深さ0.4mmの溝
切り加工を僅か数秒の短時間で終了し、鏡面加工された
ノズル端面21を形成できることになり、従来仕上げ加
工として必要とした鏡面研磨加工に要した加工工数およ
び加工時間の殆どの部分を省力化,省時間化できる利点
が得られる。
【0015】図3はこの発明の実施例になるインクジェ
ット記録ヘッドの加工手順を示す要部の断面図であり、
(a)は鏡面化したノズル端面の加工方法を示す図、
(b)は機械的切断面の加工方法を示す図である。図に
おいて、プラスチック製のインク噴射容器10はその成
形加工に際してインクノズル2をインクの噴射方向に所
定長さ延長した切断加工代を持つよう形成される。ノズ
ル端面の加工は、まず(a)図に示すように切断加工代
部分に振動板の表面側からエキシマレーザー30を照射
し、例えば深さdが0.3 〜0.4mm ,幅W1 が0.5mm 程度
の凹溝31を切り込み加工する。このとき、エキシマレ
ーザーはその波長が短く,かつ数nsと極めて短い時間
に高いエネルギーを溝の底部に集中できるので、熱加工
現象を伴わないアブレーション現象により切り込み加工
を行うことができ、鏡面研磨加工を行ったと同様に鏡面
化したノズル端面21、および段差面23を僅か数秒と
いう短時間の内に形成することができる。次に(b)図
に示すように、ダイサなどの精密切断装置を用いて基材
11の反振動板側から段差面23に向けて凹溝31より
幅が狭い(W2 <W1 )なる切り込み溝32を形成して
切断加工代を切断する機械的切断加工を行うことによ
り、加工済のノズル端面21を損傷せずに切断加工面2
2を形成できるので、例えば全体の厚みが1.3mmを
越えるブラスチック製インク噴射容器10のノズル端面
の加工を短時間で行うことができる。また、このような
エキシマレーザーによる切り込み加工では、ポリマーが
分解してガス化するために粉塵の発生が少なくインクノ
ズルの噴射口2Aを閉塞せず、かつ噴射口が変形するこ
ともないので、インクの吐出性能の安定化が可能とな
り、印字性能の優れたインクジェット記録ヘッドを提供
できる利点が得られる。
【0016】図4はこの発明の実施例になるインクジェ
ット記録ヘッドの異なる加工手順を示す要部の断面図で
あり、(a)は機械的切断面の加工方法を示す図、
(b)は鏡面化したノズル端面の加工方法を示す図であ
る。図において、ノズル端面の加工方法は前述の加工方
法とは逆に、先ず切断加工代部分にダイサなどによる機
械加工により基材11の反振動板側から幅W2 を有する
切り込み溝32を加工して粗面からなる切断面22を形
成する工程と、次いで振動板12の表面側から切り込み
溝32に向けてエキシマレーザー30を照射して深さd
, 幅W1 >W2 なる凹溝31を形成し、加工代部分を切
り落とすと同時に鏡面化したノズル端面21および段差
面23を形成する工程とで構成される。このように発塵
を伴う機械的切削加工を先行して行うことにより、その
後に行うエキシマレーザー加工を粉塵がより少ない状態
で行うことができることになり、よりインク吐出性能が
安定で印字性能に優れたインクジェット記録ヘッドを提
供できる利点が得られる。
【0017】
【発明の効果】この発明は前述のように、プラスチック
製インク噴射容器を備えたインクジェット記録ヘッドに
おいて、インクノズルの噴射口が開口するインク噴射容
器の端面部分を基板の厚み方向の中間部分に段差を有す
る互いに平行な2つの加工面とし、噴射口が開口する側
の平面部のみをエキシマレーザーによる溝切り加工によ
り鏡面加工されたノズル端面とするよう構成した。その
結果、機械的切断面を鏡面研磨加工してはっ水性を有す
るノズル端面を形成する従来のインクジェット記録ヘッ
ドで問題となった噴射口の閉塞および変形に起因するイ
ンク吐出性能の低下およびばらつき、ならびに鏡面研磨
加工に要する時間の大部分が排除され、印字性能および
その安定性に優れたプラスチック製インクジェット記録
ヘッドを経済的にも有利に提供することができる。
【0018】また、基板の厚み方向の中間部分に段差を
有する互いに平行な2つの加工面の加工方法を、エキシ
マレーザーによる鏡面化したノズル端面および段差面の
形成工程と、機械加工による粗面からなる切断面の形成
工程とで構成したことにより、厚みが1mmを越えるプ
ラスチック製インク噴射容器の端面の加工をエキシマレ
ーザーの熱影響を回避した状態で行うことが可能になる
とともに、機械的切断による粉塵の発生の影響をも回避
することが可能となり、印字性能およびその安定性に優
れたプラスチック製インクジェット記録ヘッドを経済的
にも有利に提供できる利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例になるプラスチック製インク
ジェット記録ヘッドを模式化して示す断面図
【図2】実施例になるインクジェット記録ヘッドのエキ
シマレーザーによるノズル端面の加工特性を示す特性線
【図3】この発明の実施例になるインクジェット記録ヘ
ッドの加工手順を示す要部の断面図であり、(a)は鏡
面化したノズル端面の加工方法を示す図、(b)は機械
的切断面の加工方法を示す図
【図4】この発明の実施例になるインクジェット記録ヘ
ッドの異なる加工手順を示す要部の断面図であり、
(a)は機械的切断面の加工方法を示す図、(b)は鏡
面化したノズル端面の加工方法を示す図
【図5】従来のインクジェット記録ヘッドのインク流路
を模式化して示す平面図
【図6】従来のインクジェット記録ヘッドのインク流路
に沿った方向の模式化した断面図
【符号の説明】
1 インク流路 2 インクノズル 2A 噴射口 3 ノズル流路 4 インク加圧室 5 インク供給路 6 フィルタ流路 7 インク溜め 8 シール面 9 接着膜 10 インク噴射容器 11 基板 12 振動板 13 共通電極 14 圧電素子 15 ノズル端面 21 鏡面加工されたノズル端面 22 切断加工面 23 段差面 30 エキシマレーザー 31 凹溝 32 切り込み溝

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに連通した凹溝として形成されたイン
    クノズル,インク加圧室,およびフィルタ流路を含む複
    数のインク流路、およびこの複数のインク流路に対して
    共通に設けられたインク溜まりとを有する基板と、この
    基板の表面に気密に接着されて前記複数のインク流路を
    画成する振動板とが共にプラスチック材からなるインク
    噴射容器を備えたものにおいて、前記インクノズルの噴
    射口が開口する前記インク噴射容器の端面部分が前記基
    板の厚み方向の中間部分に段差を挟んで互いに平行な2
    つの加工面からなり、前記噴射口が開口する側の加工面
    がエキシマレーザーの溝切り加工により鏡面加工された
    ノズル端面を形成してなることを特徴とするインクジェ
    ット記録ヘッド。
  2. 【請求項2】インク噴射容器の切断加工代部分に振動板
    の表面側からエキシマレーザーを照射してあらかじめ定
    まる一定の深さと幅を有する凹溝を形成することにより
    鏡面加工されたノズル端面および段差面を形成する工程
    と、ダイサなどによる機械加工により基材の反振動板側
    から前記段差面に向けて前記凹溝より幅の狭い切り込み
    溝を形成することにより前記ノズル端面より凸な粗面か
    らなる切断加工面を形成する工程とを含むことを特徴と
    する請求項1記載のインクジェット記録ヘッドの製造方
    法。
  3. 【請求項3】インク噴射容器の切断加工代部分にダイサ
    などによる機械加工により基材の反振動板側から一定の
    深さと幅を有する切り込み溝を形成することにより粗面
    からなる切断加工面を形成する工程と、振動板の表面側
    から前記切り込み溝に向けてエキシマレーザーを照射し
    て前記凹溝より幅の広い凹溝を形成することにより鏡面
    加工されたノズル端面および段差面を形成する工程とを
    含むことを特徴とする請求項1記載のインクジェット記
    録ヘッドの製造方法。
JP10887894A 1994-05-24 1994-05-24 インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法 Pending JPH07314669A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0960734A2 (en) 1998-05-29 1999-12-01 Ricoh Microelectronics Co., Ltd. Method of producing nozzle plate for use in ink jet printer
US6388231B1 (en) * 2000-06-15 2002-05-14 Xerox Corporation Systems and methods for controlling depths of a laser cut

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EP0960734A2 (en) 1998-05-29 1999-12-01 Ricoh Microelectronics Co., Ltd. Method of producing nozzle plate for use in ink jet printer
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