JPH0731375Y2 - カメラ一体型ビデオテ−プレコ−ダ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案はカメラ一体型ビデオテープレコーダ（以下ム
ービーという）の操作機能に関するものである。

〔従来の技術〕

第６図は従来のムービーの一例を示す斜視図で、図にお
いて、（１）はムービー本体、（２）はムービー本体
（１）の記録開始あるいは記録終了を指令するためのト
リガースイツチ、（３）はビユーフアインダー、（４）
は被写体の映像を入力するためのレンズ、（５）は音声
を入力するためのマイクロホンである。

従来のムービーは記録専用機と記録再生兼用機に大別さ
れるが、一般的には、記録再生兼用機においても所定の
操作を行ないカメラ撮影モードにすると、記録専用機と
同様の動作を行う。

次に、第６図をもとにカメラ撮影時の動作について説明
する。記録専用機の場合は電源スイツチ（図示せず）を
“ON"にして、記録再生兼用機の場合はカメラ撮影モー
ドに設定して、ムービー本体（１）が内蔵する電子回路
を動作させる。そして、レンズ（４）を被写体に向けビ
ユーフアインダー（３）をのぞき記録待機の状態で、適
切な撮影状態となるようにフオーカス等を調節する。撮
影を開始したいと思つた所でトリガースイツチ（２）を
押し記録状態にして、レンズ（４）からの被写体映像お
よびマイクロホン（５）からの音声をテープに記録す
る。次に、記録を一時中断する時は、再度、トリガース
イツチ（２）を押して記録待機状態にする。これで１セ
ツトの撮影が終了したことになり、以後、この動作をく
りかえして撮影を行なう。

〔考案が解決しようとする問題点〕

従来のムービーは以上のように構成されているので、撮
影者が記録開始前にあらかじめ企画想定した映像に対し
て、被写体が意に反した演出を行なつた場合等におい
て、１カツト分巻戻してもう一度撮りなおしたいと思つ
た時、その再生画が見れないため、前回カツトの頭出し
は不可能であり、記録再生兼用機でも巻戻し、再生をく
り返し行なつて、前回カツトの頭出しをするのは非常に
苦労を要するとういう問題点があつた。また、あるいは
そのまま撮影を続けると不要部分の多い録画となり、完
成度の高い作品にするためには撮影終了後編集作業を必
要とする問題点もあつた。

この考案は上記のような問題点を解消するためになされ
たもので、前回の１カツト分を巻戻して頭出しを行なう
機能を付加することにより、頭出し作業をする必要がな
い。また、あるいはテープを経済的に使用でき、編集作
業をしなくても完成度の高い作品を撮影可能なムービー
を得ることを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案に係るカメラ一体型ビデオテープレコーダにお
いては、磁気テープにカメラ部からの映像信号を記録す
る映像信号記録手段と、映像信号が記録される磁気テー
プの走行を制御するテープ走行制御手段と、１カットの
映像信号の記録終了毎に所定のつなぎ撮り用信号を磁気
テープに記録するつなぎ撮り用信号記録手段と、磁気テ
ープ上に記録された所定のつなぎ撮り用信号を検出する
つなぎ撮り用信号検出手段と、最終カットの映像信号の
記録終了時につなぎ撮り用信号記録手段により所定のつ
なぎ撮り用信号を磁気テープに記録した後に磁気テープ
を所定量逆方向へ走行させてから停止して記録待機状態
とする記録待機状態設定手段と、記録待機時に記録再開
指令が入力されると記録待機状態を解除して磁気テープ
走行制御手段により磁気テープを正方向へ走行させつな
ぎ撮り用信号検出検出手段が所定のつなぎ撮り用信号を
検出すると映像信号記録手段の記録動作を開始させる記
録動作再開手段と、記録待機時に最終カットの映像信号
の記録取消し指令が入力されると磁気テープ走行制御手
段により磁気テープを逆方向へ走行させつなぎ撮り用信
号検出手段が所定のつなぎ撮り用信号を最初に検出した
時点から磁気テープを更に所定量だけ逆方向へ継続走行
させてから磁気テープを停止させ再度記録待機状態とす
る最終カット取消し手段とを備えたものである。

〔作用〕

この考案におけるカメラ一体型ビデオテープレコーダに
おいては、記録待機時に最終カットの映像信号の記録取
消し指令が入力されると、磁気テープ走行制御手段によ
り磁気テープを逆方向へ走行させ、つなぎ撮り用信号検
出手段が所定のつなぎ撮り用信号を最初に検出した時点
から磁気テープを更に所定量だけ逆方向へ継続走行させ
てから磁気テープを停止させ再度記録待機状態とする最
終カット取消し手段を備えているので、最初の記録待機
状態において操作者が最終カットの記録取消しのスイッ
チを押すことにより記録された最終カットの映像信号の
記録部分の頭出しが行え、最終カット部分の取り直しを
可能とする。

〔実施例〕

以下、この考案の一実施例を図について説明する。第１
図はこの考案の一実施例を示すムービーのブロツク結線
図で、図において、（10）は磁気テープ（テープ）、
（11）は磁気テープ（10）への映像信号の記録及び再生
をするための磁気ヘツド、（12）は磁気ヘツド（11）を
のせたドラムモータの回転を制御するためのドラムモー
タ制御回路、（13）は映像信号の記録および再生のため
の信号処理をする映像信号処理回路、（14）は磁気テー
プ（10）のコントロールトラツクにコントロール信号を
記録するための信号を発生するコントロール信号発生回
路であり、磁気ヘッド（11），ドラムモータ制御回路
（12），映像信号処理回路（13），コントロール信号発
生回路（14）および後述するシステム制御回路（18）に
より映像信号記録手段を構成する。（15）はコントロー
ル信号発生回路（14）で発生した信号を記録または再生
するためのコントロール信号ヘッドであり、コントロー
ル信号発生回路（14），コントロール信号ヘッド（15）
および後述するシステム制御回路（18）によりつなぎ撮
り点記録検出手段を構成する。（16）はテープ走行を制
御するためのキヤプスタンモータ、（17）はキャプスタ
ンモータ（16）の回転を制御するキャプスタンモータ制
御回路であり、キャプスタンモータ（16）および後述す
るシステム制御回路（18）によりテープ走行制御手段を
構成する。（18）はトリガースイツチ入力（19）や記録
取消スイッチ入力（映像信号記録取消手段）（20）の各
入力によつてつなぎ撮りおよび１カツト分の逆転走行を
制御するシステム制御回路である。

第１図における制御回路のつなぎ撮り時の制御信号のタ
イミングチヤートを第２図に示し、この時の磁気テープ
の映像トラツクおよびコントロール信号トラツクの関係
のテープパターンを第３図に示す。

第３図において、（21）は映像トラツク、（22）はコン
トロール信号トラツクである。

第１図における記録取消スイツチを押した時の１カツト
分逆転走行する状態のタイミングチヤートを第４図に示
し、この時の磁気テープのコントロール信号トラツクの
関係を第５図に示す。

第３図および第５図において、コントロール信号トラツ
ク（22）の極性が反転して記録された状態を判りやすく
するためＮとＳで表現する。

次に、つなぎ撮り動作を第２図のタイミングチヤートお
よび第３図のテープパターンをもとに説明する。

通常、記録時は第２図に示した様にヘツド切換信号をも
とにしてヘツド切換信号と同じ周波数で、デユーテイが
6:4のコントロール信号をコントロール信号発生回路（1
4）で発生して、コントロールヘツド（15）でコントロ
ールトラツク（22）に記録していく。この時のテープの
パターンは第３図のの様に記録されていく。

この記録状態時に、トリガースイツチがONされてトリガ
ースイツチ入力（19）がシステム制御回路（18）に入力
されると、ヘツド切換信号に同期して所定パルス（第２
図、第３図においては１パルス）デユーテイ指令をコン
トロール信号発生回路（14）に出力し、通常時のデユー
テイである6:4と異なるデユーテイで、コントロール信
号を記録した後、記録を停止する。この時、すなわち、
第２図のタイミングチヤートにおける時点でのテープ
パターンは第３図のの様になつている。

記録を停止したところで、キヤプスタンモータ制御回路
（17）に逆転のテープ走行指令を出力し所定時間逆転走
行した後、テープ走行を停止させ記録待機状態となる。
この時は第２図のタイミングチヤートでの時点であ
り、テープパターンと磁気ヘツド（11）およびコントロ
ールヘツド（15）との関係は第３図のの様になつてい
る。

この記録待機状態において、再度、トリガースイツチが
ONされると、システム制御回路（18）は記録指令を解除
したまま、すなわち再生状態で、正転のテープ走行指令
をキヤプスタンモータ制御回路（17）に出力しトラツキ
ングの位相合わせを行なう。

一方、この時にコントロールヘツド（15）からコントロ
ール信号を再生し（再生CTL）そのデユーテイを判別
し、記録時と同じ所定パルス数のデユーテイの異なる再
生CTLを検出した所で、（第２図のタイミングチヤート
ではの時点で、その時のテープパターンと磁気ヘツド
（11）およびコントロールヘツド（15）との関係は第３
図のの様になつている）ヘツド切換信号に同期して記
録指令を出力し、通常の6:4のデユーテイのコントロー
ル信号の記録と映像信号の記録が共に再開される。

この時（第２図での時点）のテープパターンと磁気ヘ
ツド（11）及びコントロールヘツド（15）の関係は第３
図のの様になつている。

以上の様なつなぎ撮りをくり返した記録待機状態のテー
プパターンとコントロールヘツド（15）の関係は、第５
図のの様につなぎ撮り毎すなわちカツト毎に、カツト
の最終部分でデユーテイの異なるコントロール信号を記
録したテープパターンになる。

この記録待機状態において、記録取消スイツチをONして
記録取消スイツチ入力（20）を入力すると、システム制
御回路（18）はキヤプスタンモータ制御回路（17）に逆
転のテープ走行指令を出力しテープを逆転走行させる。
同時に、コントロールヘツド（15）でコントロール信号
を再生（再生CTL）デユーテイが異なるポイントすなわ
ちつなぎ撮りポイントを検出する。

第４図のタイミングチヤートにおける点すなわちテー
プパターンとコントロールヘツド（15）との関係が第５
図のの様になつた時点では、つなぎ撮りポイントの検
出が完了しこの後、つなぎ撮り時の逆転走行と同じ所定
時間逆転走行を続けた後停止し、（この時のテープパタ
ーンとコントロールヘツド（15）の関係は第５図のの
様になる）記録待機状態にもどる。

この状態でトリガースイツチをNOすると、前述したつな
ぎ撮り動作で第５図におけるつなぎ撮りポイントを
検出し、のポイントから記録を再開するため、最終カ
ツトの上から新たな信号を記録することになり、最終カ
ツトが消されることになる。

なお、上記実施例では、コントロール信号トラツクを用
いてコントロールのデユーテイを変えることによりつな
ぎ撮りポイントを検出するものを示したが、つなぎ撮り
ポイントを示す情報の記録および再生はどのような方式
でもよく、たとえば、８ミリVTRにおいてはキユートラ
ツクを用いてもよい。

〔考案の効果〕

以上のように、この考案のカメラ一体型ビデオテープレ
コーダによれば、記録待機時に最終カットの映像信号の
記録取消し指令が入力されると、磁気テープ走行制御手
段により磁気テープを逆方向へ走行させ、つなぎ撮り用
信号検出手段が所定のつなぎ撮り用信号を最初に検出し
た時点から磁気テープを更に所定量だけ逆方向へ継続走
行させてから磁気テープを停止させ再度記録待機状態と
する最終カット取消し手段を備えているので、操作者が
最初の記録待機状態において記録取消しスイッチを押す
ことにより最終カットの映像信号の記録部分の頭出しが
行え、記録された最後の１カット部分の撮り直しを容易
に行うことができ、磁気テープを経済的に使用できると
共に、編集作業をせずとも完成度の高い良質なつなぎ撮
りされた映像を作成することができるという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】 第１図はこの考案の一実施例によるムービーのブロツク
結線図、第２図はこの考案のつなぎ撮り時のタイミング
チヤート、第３図はこの考案のつなぎ撮り時のテープパ
ターンとヘツドの関係を示す図、第４図はこの考案の１
カツト分を巻き戻しする時のタイミングチヤート、第５
図はこの考案のテープパターンとヘツドの関係を示す
図、第６図は従来のムービーの斜視図である。 図において、（10）は磁気テープ、（11）は磁気ヘツ
ド、（15）はコントロール信号ヘツド、（16）はキヤプ
スタンモータを示す。 なお、図中同一符号は同一、または相当部分を示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 西川 ▲靖▼ 京都府長岡京市馬場図所１番地 三菱電機 株式会社電子商品開発研究所内 (72)考案者 浅井 省吾 京都府長岡京市馬場図所１番地 三菱電機 株式会社電子商品開発研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−22789（ＪＰ，Ａ) 実開 昭61−93807（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】磁気テープにカメラ部からの映像信号を記
   録する映像信号記録手段と、 上記映像信号が記録される磁気テープの走行を制御する
   テープ走行制御手段と、 １カットの映像信号の記録終了毎に所定のつなぎ撮り用
   信号を磁気テープに記録するつなぎ撮り用信号記録手段
   と、 磁気テープ上に記録された上記所定のつなぎ撮り用信号
   を検出するつなぎ撮り用信号検出手段と、 最終カットの映像信号の記録終了時に、上記つなぎ撮り
   用信号記録手段により上記所定のつなぎ撮り用信号を磁
   気テープに記録した後に磁気テープを所定量逆方向へ走
   行させてから停止して、記録待機状態とする記録待機状
   態設定手段と、 記録待機時に記録再開指令が入力されると、記録待機状
   態を解除して上記磁気テープ走行制御手段により磁気テ
   ープを正方向へ走行させ、上記つなぎ撮り用信号検出検
   出手段が上記所定のつなぎ撮り用信号を検出すると上記
   映像信号記録手段の記録動作を開始させる記録動作再開
   手段と、 記録待機時に最終カットの映像信号の記録取消し指令が
   入力されると、上記磁気テープ走行制御手段により磁気
   テープを逆方向へ走行させ、上記つなぎ撮り用信号検出
   手段が上記所定のつなぎ撮り用信号を最初に検出した時
   点から磁気テープを更に上記所定量だけ逆方向へ継続走
   行させてから磁気テープを停止させ再度記録待機状態と
   する最終カット取消し手段とを備えたことを特徴とする
   カメラ一体型ビデオテープレコーダ。