JPH0731366U - 配送用宛先伝票 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 配送用宛先伝票を、単に荷物を相手方へ配送
する機能だけでなく、荷物の配送と同時に、その商品の
明細書、納品書、請求書等の情報を相手方に正確に伝え
ることができるようにした配送用宛先伝票の提供を目的
とする。 【構成】 同一用紙の切取り線を境とする一方に、宛先
を記入する宛先記載紙を有し、他方には納品書、請求書
等の送り先宛への通信文記載紙とを備え、前記宛先記載
紙の裏面には、該宛先記載紙を荷物へ接着固定するため
の接着面と、この接着面に貼り合わされた前記通信文記
載紙を荷物へ接着するための封緘紙片とを備え、宛先記
載紙の裏面から封緘紙片を剥がして該宛先記載紙を荷物
に接着すると共に、剥がされた前記封緘紙片を利用し
て、納品書、請求書等の前記通信文記載紙を荷物の表面
へ添付固定できるようにしたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、商品等の梱包された荷物を送り先へ発送する際に、荷物の表面に貼 り付けるための配送用宛先伝票の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、この種の配送用宛先伝票としては、既に各種のものが知られている が、これらのうち広く知られている配送用宛先伝票としては、例えば宅急便用の 宛先伝票のように、当該荷物を送り先へ届けるための宛先と送り主とを記載する ための複数枚の複写式宛先記載紙と、宛先記載紙の表面を水濡れ等から保護する ための透明フィルムカバーとからなっており、複写式宛先記載紙のうちの一枚を 荷物に貼り付けて、他の一枚は控えとして保管し、荷物に貼り付けられた宛先記 載紙の表面を透明フィルムカバーにより被覆することで、宛先記載紙が破損や水 濡れ等から保護できるようになっている。

【０００３】

【考案が解決すべき課題】

この種の配送用宛先伝票は、荷物に貼り付けられた宛先記載紙の表面が透明フ ィルムカバーにより被覆されるので、輸送の途中で宛先記載紙を破損や水濡れ等 から保護できるという利点を有するが、機能としては単に荷物を相手方へ送るた めの手段にしか過ぎず、例えば荷物の内容とか数量とか価格のような詳細なデー タや必要な情報等を同時に相手方へ送ることにより、意思の伝達手段としても利 用できるようにはなっていない。

【０００４】 荷物の配送を業者等に依頼する場合には、単に荷物を相手先に送ることだけで 目的を達する場合と、商品のように単に荷物を配送するだけでなく、荷物の配送 と同時にその商品の明細書、納品書、請求書等の情報を相手方に正確に伝えるこ とが必要とされる場合がある。このように荷物の配送とは別の情報を相手方に伝 えることが必要な場合、前記のように従来の配送用宛先伝票では、単に荷物を相 手方へ送るための機能しか果たし得ないため、配送用宛先伝票を使用して荷物を 配送する手配とは別に、配送した商品の納品書、請求書等を別便で相手方に郵送 しなければならないという煩わしさがある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、従来における上記のような配送用宛先伝票の問題点を解消し、単に 荷物を相手方へ配送する機能だけでなく、荷物の配送と同時に、その商品の明細 書、納品書、請求書等の情報を相手方に正確に伝えることができるようにした配 送用宛先伝票の提供を目的とするものである。

【０００６】 本考案は、上記の目的を得るための具体的手段として、同一用紙の切取り線を 境とする一方には宛先を記入する宛先記載紙を有し、他方には、前記切取り線と 平行な折り線により折り畳み可能な納品書、伝票、請求書等の送り先宛への通信 文記入欄が表示されて、裏面に剥離剤層を有する通信文記載紙とを有し、前記宛 先記載紙の裏面には、該宛先記載紙を荷物へ接着固定するためのストライプ状の 接着剤と剥離剤とが交互に配列してなる接着面と、この接着面に貼り合わされた 前記通信文記載紙を荷物へ接着するための封緘紙片とを備え、この封緘紙片も前 記宛先記載欄の接着面と同様に、ストライプ状の接着剤と剥離剤とが交互に配列 された接着面を有していて、前記宛先記載欄の接着面と前記封緘紙片の接着面と が、夫々一方の接着剤と他方の剥離剤とが交互に貼り合わされるようにして剥離 可能に重合されていることを特徴とする。

【０００７】

【作用】

この配送用宛先伝票では、宛先記載紙に相手方の住所・名称等の宛先を記入す ると同時に、隣の通信文記載紙の通信文記入欄に納品書、伝票、請求書等の必要 な事項を記入する。夫々の記載紙に必要事項が記載された配送用宛先伝票を荷物 に貼り付ける際には、宛先記載紙の裏面に貼り合わされた封緘紙片を剥がして、 宛先記載紙を荷物の表面に貼り付けると同時に、隣の通信文記載紙を折り線によ り折り畳んで、記載内容が見えないようにして荷物の表面に添付し、前記の封緘 紙片をこの通信文記載紙の上に当てがって、該封緘紙片の接着剤により通信文記 載紙を荷物の表面に固定する。

【０００８】 荷物が送り先へ配達されると、宛先記載紙はその目的を達成するが、この宛先 記載紙の隣に折り畳まれた通信文記載紙が添付されているので、荷受け人がこの 通信文記載紙を固定している封緘紙片を剥がして、通信文記載紙を宛先記載紙と の境目にある切取り線より切り取って展開すれば、通信文記載紙は送られてきた 商品の内容、数量、価格等を確認する手段として役立ち、また、例えば納品書、 請求書として保管することができる。

【０００９】

【実施例】

次に、本考案に係る配送用宛先伝票の構成を、図面に示した実施例について説 明すると、図１のように、この配送用宛先伝票１は、適宜の大きさを有する用紙 を二分するような位置に設けた切取り線２を境にして、左側には表面に送り先の 住所・氏名等を記入する宛先記入欄４を表示した宛先記載紙３が設けられ、右側 には送り先宛に対するの意思の伝達手段としての通信文記入欄６を表示した通信 文記載紙５が設けられている。

【００１０】 前記通信文記載紙５は、表面の通信文記入欄６を、例えば、私信、配送商品の 納品書、請求書等に利用することができると共に、前記切取り線２と平行な一対 の折り線７を設けることにより、通信文記入欄６の記載内容が見えないように小 さく折り畳むことができるようになっており、また、裏面には全体にシリコン等 の剥離剤層８が設けられている。

【００１１】 一方、前記宛先記載紙３は、その裏面に、該宛先記載紙３を荷物９の表面へ接 着固定するための接着面１０と、この接着面１０に貼り合わされた前記通信文記 載紙５を荷物９へ固定するための透明フィルムからなる封緘紙片１１とを備えて いる。

【００１２】 前記宛先記載紙３の接着面１０は、多数のストライプ状の接着剤１２と剥離剤 １３とが交互に隙間１４を隔てて配列されていると共に、この接着面１０に貼り 合わされる前記封緘紙片１１も、前記宛先記載紙３の接着面１０と同様に、多数 のストライプ状の接着剤１６と剥離剤１７とが交互に隙間１４を隔てて配列され た接着面１５を有しており、前記宛先記載紙３の接着面１０と前記封緘紙片１１ の接着面１５とが、夫々一方の接着剤１２と他方の剥離剤１７、一方の剥離剤１ ３と他方の接着剤１６とが交互に対応するようにして貼り合わされている。なお 、前記封緘紙片１１には、該封緘紙片自体を切り裂くことのできる一もしくは複 数本のミシン目状切取り線１８が設けられている。

【００１３】 前記のように、前記宛先記載紙３の接着面１０と前記封緘紙片１１の接着面１ ５とは、夫々の接着剤１２，１６が他方の剥離剤１３，１７と対応して貼り合わ されているので、宛先記載紙３と封緘紙片１１とは互いに一体に接着されて保持 されると共に、必要に応じて容易に剥離することができ、後述のように、封緘紙 片１１を宛先記載紙３の裏面から剥がすことで、宛先記載紙３は裏面の前記接着 剤１２によって荷物９の表面等に接着することができ、また、剥がされた封緘紙 片１１も接着剤１６によって折り畳んだ通信文記載紙５を荷物９の表面に一体に 添付固定するのに使用される。

【００１４】 なお、前記のように、宛先記載紙３の接着面１０と封緘紙片１１の接着面１５ は、夫々一方の接着剤１２と他方の剥離剤１７、一方の剥離剤１３と他方の接着 剤１６とが交互に対応するようにして貼り合わされているが、これらの接触面は 交互に隙間１４を隔てて配列されているので、封緘紙片１１の接着面１５を宛先 記載紙３の接着面１０から剥離する際に、隣接する一方の接着剤１２と他方の接 着剤１６とが互いに接触して、夫々の接着剤１２，１６が糸引き状に剥がされる ような現象を確実に防止し、剥離をスムーズに行うことができる。

【００１５】 この配送用宛先伝票を使用する際には、宛先記載紙３の宛先記入欄４及び通信 文記載紙５の通信文記入欄６に夫々所定の事項が記入されたのち、図４のように 予め通信文記載紙５を折り線７により記載内容が外から見えないように小さく折 り畳んだ状態としたあと、前記のように宛先記載紙３の裏面からの封緘紙片１１ を剥がすことで、宛先記載紙３を荷物９の表面に接着固定する。

【００１６】 また、図４のように前記の剥がされた封緘紙片１１を、裏面の接着面１５が下 になるようにして、前記の小さく折り畳まれた通信文記載紙５の上に被覆し、接 着面１５の接着剤１６が通信文記載紙５裏面と荷物９の表面の一部に接着される ことで、通信文記載紙５を荷物９の表面に添付固定する。

【００１７】 荷物が送り先へ配達されたのちは、荷受け人が通信文記載紙５を固定している 封緘紙片１１を、ミシン目状切取り線１８により切開くことで通信文記載紙５か ら剥がすと共に、この通信文記載紙５を宛先記載紙３との境目にある切取り線２ によって切り離し、例えば納品書、請求書として保管する。

【００１８】 通信文記載紙５を固定している封緘紙片１１を剥離する際には、該通信文記載 紙５は裏面に剥離剤層８が設けられていて、折り線７により折り畳まれることに より前記剥離剤層８が表面に露呈されているので、この折り畳まれた通信文記載 紙５上に前記封緘紙片１１が接着面１５によって貼り合わされても、封緘紙片１ １の接着剤１６は前記剥離剤層８から比較的容易に剥離することができ、荷物が 送り先へ配達されたのちにおける封緘紙片１１の引き剥がしを容易にして、通信 文記載紙５を損傷することなく荷物９から分離することができる。

【００１９】

【考案の効果】

以上に述べたように、本考案の配送用宛先伝票は、一枚の用紙の両側に宛先記 載紙３と通信文記載紙５とを設けて、宛先記載紙３の裏面に封緘紙片１１を、夫 々多数のストライプ状の接着剤と剥離剤とが交互に隙間を隔てて配列されるよう な接着面１０，１５によって貼り合わしたので、封緘紙片１１を剥がすことで、 宛先記載紙３を荷物に貼り付けることができると共に、この剥がした封緘紙片１ １を利用して納品書、請求書等の通信文記載紙５を荷物にきわめて簡単に添付固 定することができる。

【００２０】 従って、本考案の配送用宛先伝票によれば、宛先記載紙３による荷物の配送と いう機能だけでなく、通信文記載紙５によって、配送される商品の納品書、請求 書等の各種取引書類の配送という機能を、荷物の配送と同時に行うことができる ので、従来のように、配送した商品の取引書類を別便で郵送するための手数と費 用とを節減して、商取引を迅速化することに役立つという利点を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る配送用宛先伝票の構成を示す斜視
図。

【図２】宛先記載紙とその裏面に重合される封緘紙片の
構成を示す部分拡大斜視図。

【図３】配送用宛先伝票の裏面の形状を示す斜視図。

【図４】荷物に接着された配送用宛先伝票の斜視図。

【符号の説明】

１：配送用宛先伝票 ２：切取り線 ３：宛先記載紙 ４：宛先記入欄 ５：通信文記載紙 ６：通信文記入欄 ７：折り線 ８：剥離剤層 ９：荷物 １０：宛先記載紙接
着面 １１：封緘紙片 １２，１６：接着剤 １３，１７：剥離剤 １４：隙間 １５：封緘紙片接着面 １８：切取り線

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 同一用紙の切取り線を境とする一方には
   宛先を記入する宛先記載紙を有し、他方には、前記切取
   り線と平行な折り線により折り畳み可能な納品書、伝
   票、請求書等の送り先宛への通信文記入欄が表示され
   て、裏面に剥離剤層を有する通信文記載紙とを有し、前
   記宛先記載紙の裏面には、該宛先記載紙を荷物へ接着固
   定するためのストライプ状の接着剤と剥離剤とが交互に
   配列してなる接着面と、この接着面に貼り合わされた前
   記通信文記載紙を荷物へ接着するための封緘紙片とを備
   え、この封緘紙片も前記宛先記載欄の接着面と同様に、
   ストライプ状の接着剤と剥離剤とが交互に配列された接
   着面を有していて、前記宛先記載欄の接着面と前記封緘
   紙片の接着面とが、夫々一方の接着剤と他方の剥離剤と
   が交互に貼り合わされるようにして剥離可能に重合され
   ていることを特徴とする配送用宛先伝票。
2. 【請求項２】 封緘紙片に、該封緘紙片自体を切り裂く
   ことのできる平行なミシン目状切取り線を有している請
   求項１の配送用宛先伝票。