JPH07313238A - ドライヤ - Google Patents

ドライヤ

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JPH07313238A
JPH07313238A JP13637094A JP13637094A JPH07313238A JP H07313238 A JPH07313238 A JP H07313238A JP 13637094 A JP13637094 A JP 13637094A JP 13637094 A JP13637094 A JP 13637094A JP H07313238 A JPH07313238 A JP H07313238A
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JP
Japan
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temperature
control
heat generating
heater
switch
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Pending
Application number
JP13637094A
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English (en)
Inventor
Kenji Endo
謙治 遠藤
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Kyushu Hitachi Maxell Ltd
Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Kyushu Hitachi Maxell Ltd
Hitachi Maxell Ltd
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Publication date
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  • Cleaning And Drying Hair (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 毛髪の乾燥あるいは整髪機能を損なうことな
く、毛髪および頭皮の刺激効果に優れた送風を可能とす
る。 【構成】 ヒータ34と直列にスイッチング素子44を
介装するとともに、その制御端46に制御回路45から
出力される制御信号S2を入力し、スイッチング素子4
4のオンオフ時期を規制する。制御回路45は、ヒータ
34に接近させた温度検知素子51と温度検知回路55
により送風温度を検知し、その上限または下限温度の検
知出力でタイマー回路56をスタートさせることによ
り、ヒータ34に対する通電状態を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はドライヤ、特に温風と
冷風とを間欠的に繰り返して送風可能とするものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来この種のドライヤとして、ヒータ回
路に備えたスイッチを所定時間間隔で強制的にオンオフ
制御するタイマーを備え、ヒータに対する通電を間欠的
に行うものが提案されている(例えば、実開昭62−2
70104号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで本出願人は以
前、従来のドライヤにおける一般的な風温である約12
0℃の温風で髪の連続的な乾燥を行うと、図8において
一点鎖線で示すごとく、乾燥前に約35%であった髪中
の水分量が約15分後には7%程度にまで低下するのに
対し、それより十分に低い約70℃の温風で髪の連続的
な乾燥を行うと、ドライヤとしての乾燥効果をそれほど
低下させることなく、二点鎖線で示すように水分量を1
2%程度に維持でき、髪の乾燥によるダメージを可及的
に軽減できることを知見した。
【0004】本発明者はかかる知見に基づいて更に研究
を行った結果、上記した乾燥時における様な一定温度に
よる連続的な温風乾燥ではなく、図5(b)における温
度変化で示す様に、上記した70℃を中心とした100
〜50℃の温度範囲内における温度上昇と降下とを繰り
返す温度変化の大きい温風を利用することにより、図8
で実線で示す如く、髪中の保持可能な水分量を更に上昇
できるとともに、毛髪や頭皮に対する温冷刺激の繰り返
しによって適度な刺激を与え、毛髪の保持および育成に
対しても効果的であることを知見した。
【0005】本発明は上記した知見に基づいてなされた
ものであって、発熱部の駆動時期を温度検知とタイマー
とを連動させて行うことにより、毛髪の乾燥あるいは整
髪機能を損なうことなく、毛髪および頭皮の刺激効果に
優れたドライヤを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明にかかるドライヤは図1にその全体的な構成
を概略的に示す如く、発熱部10と、該発熱部10に向
けて風を送る送風部11と、発熱部10に対する通電路
をオンオフ制御して温風と冷風とを間欠的に切り換え可
能とする制御部12とを備える。更に上記制御部12
が、上記発熱部10近傍における設定温度の検出と連動
して検知信号S1を出力する温度検知手段13と、該温
度検知手段13から検知信号S1の入力と連動して制御
信号S2の出力状態を反転させるとともに計時動作を開
始し、設定時間の経過を検知すると制御信号S2の出力
状態を元に戻すタイマー手段15と、該タイマー手段1
5から出力される制御信号S2の変化と対応させ、上記
発熱部10に対する通電状態を反転させる制御手段14
とを備えたことを特徴とする。
【0007】上記した温度検知手段13を、予め設定し
た上限温度を検知すると検知信号S1を出力するものと
し、上記タイマー手段15を、その計時中に対応して、
制御手段14による発熱部10に対する給電を停止可能
とする制御信号S2を出力する様に構成できる。
【0008】また上記した温度検知手段13を、予め設
定した下限温度を検知すると検知信号S1を出力するも
のとし、上記タイマー手段15は、その計時中に対応し
て、制御手段14による発熱部10に対する給電を可能
とする制御信号S2を出力する様に構成することができ
る。
【0009】
【作用】上記した構成により、操作部23のメインスイ
ッチ17をオンすると商用交流電源29が送風部11に
印加され、送風部11から発熱部10に対して送風を開
始する。ここで、モードスイッチ16が連続モードであ
る場合には、制御部12の制御手段14が発熱部10に
対する通電路を強制的にオンさせ、発熱部10に対して
連続的に商用交流電源29を供給して、定常的な温風を
送る。
【0010】ここでモードスイッチ16を間欠モードに
切り換えると、温風の温度は温度検知手段13において
検知され、予め設定した例えば上限温度に達したことを
検出すると、検知信号S1をタイマー手段15に送る。
するとタイマー手段15は、制御手段14に発熱部10
に対する通電をオフさせる制御信号S2を送ると同時
に、計時動作を開始する。
【0011】すると送風温度は急激に低下するが、タイ
マー手段15は計時動作を継続し、所定時間の計時を終
了すると、制御手段14に発熱部10に対する通電をオ
ンさせる制御信号S2を送ると同時に、計時動作を終了
する。この発熱部10に対する通電の再開で送風温度は
上昇し、この温度上昇を温度検知手段13で検出する上
記した動作を繰り返すことにより、温風と冷風の間欠的
な送風が行われるのである。
【0012】
【発明の効果】本発明は上記の如く、発熱部10の駆動
時期制御を、送風温度の検知動作と計時動作を連動させ
て行うことにより、毛髪の乾燥あるいは整髪機能を損な
うことなく、毛髪および頭皮に対して有効な刺激を与え
ることができる。
【0013】
【実施例】以下本発明を、携帯式で専ら送風のみを行う
ヘアードライヤに実施した一例を示すが、頭部をすっぽ
り囲むサロン型ドライヤや、送風の吹出口部分に髪巻部
や櫛体を着脱自在に備えたロールブラシ式ブロッサな
ど、携帯式あるいは固定式を問わず各種形式のドライヤ
に対しても略同様に実施できることは勿論である。
【0014】本発明にかかるドライヤは、図2および図
3に示す如く、略円筒状の本体ケース19の基端側にハ
ンドル20を回動自在に備えるとともに、本体ケース1
9の内部に絶縁基板21を配設し、前方側の吹出口22
近傍に発熱部10を、後方位置に、前記発熱部10に向
けて送風する送風部11と、発熱部10のオンオフ時期
を規制する制御部12とを配設し、更にハンドル20内
には各種切り換え動作を行う操作部23を備えている。
【0015】操作部23は、図4に示す如く、電源切換
用のメインスイッチ17と動作モード切換用のモードス
イッチ16とから構成され、メインスイッチ17の操作
と連動して、送風のオフ状態から冷風、弱温風、強温風
へと送風状態を3段階に変更可能とする一方、モードス
イッチ16の操作と連動し、後で詳述する如く、温風を
送風時における「連続モード」および「間欠モード」を
択一的に切り換え可能とする。
【0016】メインスイッチ17は、スイッチノブ24
の上下方向への3段階のスライド操作と連動して同時に
切り換わる第1および第2スイッチ25・26を備え
る。ここで第1スイッチ25は、第1ないし第4接点2
7を可動接点28により択一的に切り換え可能とするス
イッチであって、発熱部10と送風部11の共通回路中
に介装され、可動接点28を電源プラグ(図示せず)を
介して商用交流電源29に接続する一方、第2および第
3接点27b・27cにダイオード30を並列に接続し
ている。
【0017】従って、スイッチノブ24の最下段位置で
は第1接点27aにあってオフ状態を保ち、スイッチノ
ブ24を1段上方へ移行させる毎に、第1接点27aか
ら順番にオンする接点位置を移行させ、第2および第3
接点27b・27cへの切換位置では、商用交流電源2
9をダイオード30で半波整流して供給電力を半分に減
少させ、3段目のスライド位置における第4接点27d
からは商用交流電源29を直接的に供給でき、フルパワ
ー状態で回路駆動が行える様にしている。
【0018】一方、第2スイッチ26は発熱部10の通
電回路中に介装され、第1スイッチ25における第1ま
たは第2接点27a・27bへの切換時にはオフ状態を
維持し、第3および第4接点27c・27dへの切換時
に対応してオンして発熱部10に通電可能としている。
【0019】本体ケース19内に備える絶縁基板21
は、その中心部に長手方向に伸びる先端が閉じた円筒状
の基板31を備えるとともに、その円筒状基板31の周
囲から上下左右方向に対して断面が十字形状の基板32
を本体ケース19の内面に達するまで伸ばしたものであ
って、かかる構成により、本体ケース19の内部に4つ
の分離した通風路33a・33b・33c・33dを形
成している。
【0020】発熱部10は、十字状基板32における前
半側の周囲にヒータ34を螺旋状に巻き付けたものであ
る。ヒータ34は、リボン状の抵抗線を波形に屈曲した
ものが使用され、その長さが発生させるべき熱量に対応
させた長さの主ヒータ34aを上記第2スイッチ26で
オンオフ規制される発熱部10の主回路に、主ヒータ3
4aの例えば20分の1程度の長さの比較的短い副ヒー
タ34bを、上記第1スイッチ25でその動作状態が切
り換えられる発熱部10と送風部11の共通回路に各々
介装している。
【0021】したがって、送風部11に対してのみ通電
中は通電電流が少ないために副ヒータ34bにおける電
圧降下は小さいが、発熱部10に対して通電中は主ヒー
タ34aと副ヒータ34bとで送風部11に対する印加
電圧を分圧して3〜15%程度降下させる。すると、発
熱部10の駆動中は停止中よりもモータ38の回転速度
が低下されて送風量が減少し、駆動期間と停止期間の違
いがモータ音および風量の変化により操作者に対して表
示されるのである。
【0022】更に主ヒータ34aの両端には、発熱部1
0による送風の加熱を設定温度以下に維持する第1およ
び第2のサーモスタット35・36を接続するととも
に、第1サーモスタット35を発熱部10の下流側に、
第2サーモスタット36を上流側に各々配設して、送風
温度が予め設定した温度を超えると主ヒータ34aに対
する通電を強制的にオフして、異常高温になるのを防止
する。
【0023】更にまた、第2サーモスタット36の近傍
には、副ヒータ34bと第1スイッチ25間に接続さ
れ、サーモスタット35・36による温度調節が不良の
場合に溶断して、送風部11および発熱部10への通電
を強制的に停止する温度ヒューズ37を備えることによ
り、最終的な安全を図っている。
【0024】送風部11は、直流モータ38と、該モー
タ38の回転軸39に固定されるファン40と、モータ
38に対して直流電圧を印加する整流回路41とから構
成される。直流モータ38は、上記した円筒状基板31
における後端部にその回転軸39を残して収納されるこ
とにより、発熱部10から熱的に分離されるとともに、
上流位置にあるファン40により常時冷風が送られ、過
熱状態になるのを未然に防止している。
【0025】また整流回路41は、入力電圧を全波整流
するダイオードブリッジ42とモータ抵抗43とから構
成され、モータ38に対して所定の直流電圧を印加可能
とする。ここでモータ抵抗43は、抵抗線をコイル状に
巻いたものが使用され、十字状基板32に巻回されたヒ
ータ34に連続して螺旋状に配設することにより、モー
タ抵抗43による発熱をも送風の加熱に有効に利用され
る様にしている。
【0026】制御部12は、上記した発熱部10におけ
る主ヒータ34aと直列に接続され、ヒータ34に対す
る通電をオンオフ規制するためのスイッチング素子44
と、このスイッチング素子44のオンオフ時期を制御す
るための制御回路45とから構成される。
【0027】スイッチング素子44は、トライアックの
様な双方向型の半導体整流素子が使用され、その通電路
を第1サーモスタット35と電源切換用のメインスイッ
チ17における第2スイッチ26との間に介装する一
方、制御端46に対して制御回路45から制御信号S2
が入力される時期に対応して、通電路をオン制御させ
る。
【0028】制御回路45は、前記した第2スイッチ2
6がオンされて発熱部10を駆動可能な期間において、
更に、熱風状態を継続する「連続モード」と、熱風と冷
風とを間欠的に繰り返す「間欠モード」とを、ハンドル
20の背面部分に備えたモードスイッチ16により、択
一的に切り換え可能とするものである。
【0029】モードスイッチ16は、ハンドル20内に
固定された2回路2接点タイプのプッシュスイッチ47
と、ハンドル20の開口からその先端が露出するスイッ
チノブ48とから構成され、スイッチノブ48の押込み
操作と連動して2つの回路における各スイッチ接点53
の切換方向を変換するとともに、スイッチノブ48の上
方への移行で、その押込み状態を保持できる様にしてい
る。
【0030】連続モード用の制御回路45aは、抵抗4
9とダイオード50とを直列に接続したものであって、
その直列接続した一端を主ヒータ34aと第1サーモス
タット35間に、他端をモードスイッチ16に接続して
いる。したがって、商用交流電源29における半波期間
に限定してスイッチング素子44の制御端46に対して
制御信号S2が印加され、発熱部10のオン期間中は、
メインスイッチ17の切換位置の如何にかかわらず、フ
ルパワー時の半分の電力でヒータ34は発熱動作を行う
様にしている。
【0031】一方、モードスイッチ16の間欠モード側
への切り換え動作と連動して商用交流電源29が安定化
電源回路54に印加され、降圧安定化された直流電圧が
間欠モード用の制御回路45bに供給されて間欠モード
が始動する。
【0032】間欠モード用制御回路45bは、正特性の
サーミスタを温度検知素子51として備えた温度検知回
路55と、該温度検知回路55から出力される検知信号
S1の入力と連動して計時動作を開始するタイマー回路
56と、温度検知回路55およびタイマー回路56の動
作状態を変更する切換スイッチ57とから構成される。
切換スイッチ57は3つの切換位置を備え、「上下限温
度検知制御モード」、「上限温度検知制御モード」およ
び「下限温度検知制御モード」の3種類の制御状態を実
現できる様に構成している。
【0033】上記温度検知素子51は、本体ケース19
内の吹出口22の近傍において、送風方向と直交させる
とともに、ヒータ34に対してできるだけ接近させる様
にして配置するとともに、その一端を主ヒータ34aと
第1サーモスタット35間に、他端を温度検知回路55
の入力端に接続している。
【0034】温度検知回路55は、上下限温度検知制御
モード時には、温度検知素子51からの入力端がタイマ
ー回路56を介することなく直接的に出力端に接続さ
れ、モードスイッチ16を介してスイッチング素子44
の制御端46に接続される。しかしながら、上限温度制
御モードあるいは下限温度制御モード時には、予め設定
した上限温度あるいは下限温度の検知と連動して、図6
(b)および図7(b)の様に、パルス状の信号を検知
信号S1としてタイマー回路56側に出力される様にし
ている。
【0035】タイマー回路56は、検知信号S1の入力
と連動してその出力端から出力される制御信号S2の信
号レベルを反転させると同時に計時動作を開始し、設定
時間の経過後に制御信号S2の信号レベルを元に戻すも
のである。更に本実施例にあっては、切換スイッチ57
が上下限温度制御モード時には、タイマー回路56から
制御信号S2の出力を行わない。しかし、上限温度制御
モード時には、タイマー回路56の停止中はハイレベル
の制御信号S2を出力するが、計時動作中はローレベル
に反転し、計時を終了するとハイレベルに戻す。下限温
度制御モード時には前者とは逆に、タイマー回路56の
停止中はローレベルの制御信号S2を出力するが、計時
動作中はハイレベルに反転し、計時を終了するとローレ
ベルに戻す。
【0036】したがって、モードスイッチ16を間欠モ
ード側に、切換スイッチ57を上下温度制御モード側に
切り換えた状態でメインスイッチ17の第2スイッチ2
6をオンさせると、該第2スイッチ26のオン直後は温
度検知素子51の温度は低く、その抵抗値も十分に低い
ためにスイッチング素子44の制御端46には十分大き
な制御信号S2が印加され、スイッチング素子44は商
用交流電源29の全期間または半周期間毎にオンして、
ヒータ34の継続的な通電を行う。ヒータ34に通電さ
れると、その輻射熱で温度検知素子51は昇温され、予
め設定された温度に達すると温度検知素子51の抵抗値
が急激に増大する結果、スイッチング素子44の制御端
46に印加される制御信号S2が減少してスイッチング
素子44をオフし、ヒータ34に対する通電を停止す
る。
【0037】ところで、発熱部10を継続的に駆動しつ
づけた場合における本体ケース19の吹出口22から送
られる送風温度は、図5(a)に示す如く、ヒータ34
に対する通電直後は急激な温度上昇を示すが徐々に飽和
し、送風部11からの単位時間当たりの送風量と発熱部
10における発熱量とが釣り合う温度に達すると、ほぼ
その温度が維持される。逆に、送風温度が所定値になっ
た状態でヒータ34に対する通電を停止すると、急激に
送風温度が低下して室温に達する。
【0038】例えば、本実施例における連続モードにあ
っては、発熱部10のヒータ34に対してフルパワーが
供給された場合の温度が細線で示す如く約130度に、
半波整流された電力が供給された場合の温度が破線で示
すように約70度程度の一定温度に維持される様に設定
がなされている。
【0039】一方、間欠モードの上下限温度制御モード
時においては、図5(b)において細線で示す如く、図
5(a)のフルパワー時における温度上昇中である10
0度程度の風温に達するとヒータ34に対する通電を停
止し、50度程度にまで降下するとヒータ34に対する
通電を再開する様に温度設定することにより、約4秒程
度の時間間隔τ1・τ2で、ヒータ34に対するオンオ
フが繰り返される様に設定している。
【0040】すなわち本実施例にあっては、送風温度の
検知を正特性型のサーミスタを使用した温度検知素子5
1で行ない、該温度検知素子51の抵抗値がこの素子の
物理的な特性で決まる所定温度で急増する結果、スイッ
チング素子44に対する制御信号を停止してスイッチン
グ素子44をオフし、ヒータ34に対する通電を停止す
る。
【0041】この時、かかる温度検知素子51は所定の
熱容量を有しているため、ヒータ34をオンあるいはオ
フしてから実際にサーミスタの温度変化が発生するまで
に遅れ時間を生じる。また、温度上昇時にヒータ34を
オフしても少しの間は温度上昇を続け、温度下降時にヒ
ータ34をオンしても温度下降を続けるヒステリシス動
作をする。そこで、温度検知素子51により制御信号S
2の出力をオンオフさせる制御温度は1つであるのにか
かわらず、このヒステリシス動作を利用することによ
り、上下2つの送風温度間で制御信号S2の出力制御が
行われるのである。
【0042】ところが、ヒータ34をオンした直後にお
ける送風温度の上昇割合が比較的大きいのに対し、温度
検知素子51として備えたサーミスタの温度上昇割合は
質量が大きくなるほど小さくなって温度検出感度の低下
を招き、ともすると予め設定した上限温度を超えて温度
上昇をきたす虞れがある。
【0043】そこで本実施例にあっては更に、ヒータ3
4の形成密度を図3で例示する様に部分的に大きくして
単位面積当たりの発熱量を部分的に増大させた検知位置
52を設定するとともに、その検知位置52に十分接近
させて温度検知素子51を配設する。かかる構成によ
り、制御可能な上下限温度を十分に大きく維持したま
ま、温度検知素子51としての上限温度の検出感度を可
及的に増大させ、比較的正確な上限温度制御が行われる
様にしている。
【0044】次に間欠モード用制御回路45bにおける
切換スイッチ57を上限温度制御モードに切り換えた場
合、図6(a)に例示する如く、例えば時刻t1に10
0℃程度の上限温度が温度検知回路55により検知され
ると、検知信号S1がタイマー回路56に送られ、制御
信号S2のレベルが下がる。するとスイッチング素子4
4がオフされ、ヒータ34に対する通電が停止された状
態がタイマー回路56で設定された時間τ2’だけ持続
して冷風が送風される。タイマー回路56が時刻t2に
カウントアップすると、制御信号S2のレベルが再び上
昇し、スイッチング素子44がオンされてヒータ34に
対する通電が再開して温風が始まるが、時刻t3におけ
る上限温度の検知により上記動作を繰り返す。
【0045】一方、間欠モード用制御回路45bにおけ
る切換スイッチ57を下限温度制御モードに切り換えた
場合、図7(a)で例示するように、例えば時刻t10
に50℃程度の下限温度が温度検知回路55により検知
されると、検知信号S1がタイマー回路56に送られ、
制御信号S2のレベルが上昇する。するとスイッチング
素子44がオンされ、ヒータ34に対する通電がなされ
た状態が、タイマー回路56で設定された時間τ1”だ
け持続して温風が送風される。タイマー回路56が時刻
t11にカウントアップすると、制御信号S2のレベル
が再び下降し、スイッチング素子44がオフされてヒー
タ34に対する通電が停止して冷風が始まるが、時刻t
12における下限温度の検知により上記動作を繰り返す
のである。
【0046】なお、上記した送風部11および発熱部1
0に供給される電力、したがって送風量と発熱量の組み
合わせは、上記の組合せに限らず、任意に変更して実施
することはできることは勿論である。また、切り換え可
能な段数も、増減して実施できる。また供給電力を位相
制御して、無段階に変更できる様にしてもよい。
【0047】また、上記した温度検知素子51を複数備
え、それを直列あるいは並列接続するとともに、各素子
を異なった位置、例えば絶縁基板21で区画された複数
の送風路33a〜33dに対して分離して配置すること
により、各素子51毎の検出上のバラ付きを軽減するこ
とができる。また、温度検知素子51の配置方向も、送
風方向と直交させるばかりでなく、平行させたり斜めを
向けるなど任意に変更できる。また温度検知素子51そ
れ自体も、正特性サーミスタを利用するのに代えて、負
特性サーミスタや熱電対など各種の温度センサを利用で
きることは勿論であり、各温度検知素子51の特性に応
じて、ヒータ34から離間させて輻射熱を検知したり、
ヒータ34に接触させて伝導熱を検知するなど、検知方
法も適宜選択される。
【0048】更に連続モードと間欠モードの切り換え
も、ハンドル20に別に設けたモードスイッチ16の切
り換えで行うのでなく、メインスイッチ17における1
つの切換位置に設定するなど、その切換手段あるいはス
イッチの構成は適宜変更して実施できる。例えば、送風
の吹出口22にオンオフスイッチ状のモードスイッチ1
6を設け、着脱自在に取り付けるフードや櫛の様なアタ
ッチメントの取り付けと連動してモードスイッチ16が
強制的にオン操作される様にすることも可能である。
【0049】更にまた、温風と冷風とを切り換えるため
の上限あるいは下限温度も固定される必要はなく、一方
または両方の温度を手動で変更できる様にしてもよい。
また、タイマー回路56に計時時間の設定変更用のボリ
ューム58を備え、熱風あるいは冷風の持続時間を任意
に変更できる様にすることができる。
【0050】また温度検知素子51の検知感度を上昇さ
せるために設ける検知位置52も、上記の様にヒータ3
4の配設密度を部分的に増加させるのに代えて、次の様
な方法が略同様に利用できる。
【0051】例えば、複数に分割された送風路33の内
の特定の送風路中に各種制御素子や構成部品を集中して
配設することにより、その送風路における流路抵抗をそ
の他の送風路よりも十分に上昇させるとともに、その送
風路を横断させて温度検知素子51を配設することによ
り、温度検知素子51に対して供給される単位面積当た
りの熱量を、他の送風路に置いた場合よりも大きく設定
することができる。
【0052】その他、リボン状やコイル状のヒータ34
を送風路に沿って複数列に亘って備え、その周囲がヒー
タ34によって包囲されるヒータ間の位置に温度検知素
子51を配設するための検知位置52を設けたり、ヒー
タ34をハニカム状のセラミックヒータとし、流路の大
きさを他の場所より小さく設定することにより検知位置
52を構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的な構成を示す概略図である。
【図2】ドライヤの全体的な構成を示す中央縦断面図で
ある。
【図3】図2における3−3線に沿った拡大端面図であ
る。
【図4】ドライヤの電気回路である。
【図5】発熱部を駆動時における風温の変化状況を示す
波形図であって、(a)は連続モード時を、(b)は間
欠モード時でしかも上下温度制御を行っている例を各々
示す。
【図6】発熱部の駆動状態を示す波形図であって、間欠
モード時でしかも上限温度制御を行っている例を示す。
【図7】発熱部の駆動状態を示す波形図であって、間欠
モード時でしかも下限温度制御を行っている例を示す。
【図8】ドライヤの各動作モードと毛髪中の水分量との
関係を示す説明図である。
【符号の説明】
10 発熱部 11 送風部 12 制御部 13 温度検知手段 14 制御手段 15 タイマー手段 16 モードスイッチ 17 メインスイッチ 19 本体ケース 22 吹出口 23 操作部 25 第1スイッチ 26 第2スイッチ 31 円筒状基板 32 十字状基板 33 通風路 34 ヒータ 38 モータ 40 ファン 43 モータ抵抗 44 スイッチング素子 45 制御回路 46 制御端 47 プッシュスイッチ 48 スイッチノブ 49 抵抗 50 ダイオード 51 温度検知素子 52 検知位置 53 スイッチ接点 54 安定化電源回路 55 温度検知回路 56 タイマー回路 57 切換スイッチ 58 タイマー時間設定変更用ボリューム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱部(10)と、該発熱部(10)に
    向けて風を送る送風部(11)と、発熱部(10)に対
    する通電路をオンオフ制御して温風と冷風とを間欠的に
    切り換え可能とする制御部(12)とを備え、 上記制御部(12)が、 上記発熱部(10)近傍における設定温度の検出と連動
    して検知信号S1を出力する温度検知手段(13)と、 該温度検知手段(13)から検知信号S1の入力と連動
    して制御信号S2の出力状態を反転させるとともに計時
    動作を開始し、設定時間の経過を検知すると制御信号S
    2の出力状態を元に戻すタイマー手段(15)と、 該タイマー手段(15)から出力される制御信号S2の
    変化と対応させ、上記発熱部(10)に対する通電状態
    を反転させる制御手段(14)とを備えたドライヤ。
  2. 【請求項2】 上記した温度検知手段(13)は、予め
    設定した上限温度を検知すると検知信号S1を出力する
    ものであり、 上記タイマー手段(15)は、その計時中に対応して、
    制御手段(14)による発熱部(10)に対する給電を
    停止可能とする制御信号S2を出力する請求項1記載の
    ドライヤ。
  3. 【請求項3】 上記した温度検知手段(13)は、予め
    設定した下限温度を検知すると検知信号S1を出力する
    ものであり、 上記タイマー手段(15)は、その計時中に対応して、
    制御手段(14)による発熱部(10)に対する給電を
    可能とする制御信号S2を出力する請求項1記載のドラ
    イヤ。
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