JP3463140B2 - ドライヤ - Google Patents

ドライヤ

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JP3463140B2
JP3463140B2 JP13637194A JP13637194A JP3463140B2 JP 3463140 B2 JP3463140 B2 JP 3463140B2 JP 13637194 A JP13637194 A JP 13637194A JP 13637194 A JP13637194 A JP 13637194A JP 3463140 B2 JP3463140 B2 JP 3463140B2
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heat generating
heater
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switch
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謙治 遠藤
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Kyushu Hitachi Maxell Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は熱風と冷風とを切り換
えながら送風するドライヤであって、特に熱風の温度制
御を伴うものに関する。
【0002】
【従来の技術】通常この種の温度制御に使用するサーミ
スタの様な温度検知手段は、それ自体が所定の熱容量を
有するため、冷風から熱風に切り換えた直後には実際の
熱風温度と検知温度との間にずれが発生することは避け
られない。その結果、熱風の送風を開始した直後には、
十分な温度制御がきかずに必要とするより大きい電力が
ヒータに対して供給され、ともすると異常に高い熱風が
形成される危険性が指摘されている。
【0003】かかる不都合に対して本出願人は以前、冷
風から熱風への切り換え直後にはヒータに対する通電電
力を所定時間だけ制限することにより、風温と温度検知
手段の温度とのずれを可及的に減少させ、安定した温度
制御が行われるドライヤを提案した(例えば、特開平1
−291059号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記した
温度制御方法は、比較的安定した制御が行われる反面、
ともすると温度制御回路が複雑となって、製造コストが
上昇する虞れが強い。
【0005】かかる不都合に対し本発明者は実験を行っ
た結果、上記の様な発熱量を制限するのとは逆に、例え
ば送風路中に備えるヒータに他の箇所より発熱温度が高
い箇所を部分的に設け、その箇所に接近させて温度セン
サーを配設することにより、上記した不都合が一挙に解
消することを知見した。
【0006】本発明は上記した知見に基づいてなされた
ものであって、発熱部中に他より単位時間当たりの熱供
給量が大きい検知位置を設定し、その検知位置に温度検
知手段を配設することにより、簡単な構成を維持しなが
ら安定した温度検知および制御が行えるドライヤを提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるドライヤ
は、図1にその全体的な構成を概略的に示すごとく、発
熱部10と、該発熱部10に向けて風を送る送風部11
と、発熱部10に対する通電電力を規制して風温の変更
を可能とする制御部12とを備えている。
【0008】更に上記制御部12は、上記発熱部10近
傍における温度変化に対応した制御信号S1を出力する
温度検知手段13と、該温度検知手段13から出力され
る制御信号S1に対応して、上記発熱部10に対する通
電状態を制御可能とする制御手段14とを備えるととも
に、上記発熱部10中に、発熱温度が高く単位時間当り
に供給可能な熱量が他所より大きい検知位置15を設
け、その検知位置15に十分接近させて上記温度検知手
段13を配設している。
【0009】上記発熱部10を線状のヒータとし、その
ヒータの配設密度を部分的に増大させることにより上記
検知位置15を形成することが好ましい。また上記制御
手段14を、図4に示す様に、発熱部10と直列に接続
された電力制御用のスイッチング素子44とし、上記温
度検知手段13を、前記スイッチング素子44の制御端
46に接続された正特性サーミスタの様な、温度変化に
対応して抵抗値が変化する温度検知素子51で構成する
ことができる。
【0010】
【作用】上記した構成により、メインスイッチ17をオ
ンして商用交流電源29を供給すると、送風部11は発
熱部10に対して送風を開始するのと同時に発熱部10
は発熱動作を開始する。この発熱部10における発熱開
始直後は、温度検知手段13は所定の熱容量を有してい
るためにその検知温度は実際の温度よりも低く、制御手
段14は発熱部10に対する電力制限を行うことなく、
予め設定した大きさの電力で発熱動作を行う。
【0011】ところが温度検知手段13は、発熱部10
中における検知位置15に接近して配設されているが、
この検知位置15は発熱部10における他の箇所よりも
発熱温度が高く、従って温度検知手段13に対して単位
時間当たりに供給される熱量が大きくなる様に予め設定
している。したがって温度検知手段13は、実際に毛髪
に送風されて乾燥に利用される熱風により供給される熱
量の平均値よりも十分に大きい熱量で急速に加熱される
結果、温度検知手段13は送風温度と検知温度とのずれ
を最少に維持しながら温度上昇を続け、予め設定した制
御温度を検知すると、制御手段14に制御信号S1を送
って発熱部10に対する電力制御を行うのである。
【0012】
【発明の効果】本発明は上記の如く、発熱部10中に他
より発熱温度が高い検知位置15を設定し、その検知位
置15に温度検知手段13を配設することにより、簡単
な構成を維持しながら安定した温度検知および制御が行
える。
【0013】更に発熱部10を線状のヒータで構成する
とともに、その配設密度を部分的に上昇させることによ
り検知位置15を形成することにより、従来の発熱部が
そのまま利用でき、簡易に製造が可能となる。
【0014】
【実施例】以下本発明を、携帯式で専ら送風のみを行う
ヘアードライヤに実施した一例を示すが、頭部をすっぽ
り囲むサロン型ドライヤや、送風の吹出口部分に髪巻部
や櫛体を着脱自在に備えたロールブラシ式ブロッサな
ど、携帯式あるいは固定式を問わず各種形式のドライヤ
に対しても略同様に実施できることは勿論である。
【0015】本発明を実施するドライヤは、図2および
図3に示す如く、略円筒状の本体ケース19の基端側に
ハンドル20を回動自在に備えるとともに、本体ケース
19の内部に絶縁基板21を配設し、前方側の吹出口2
2近傍に発熱部10を、後方位置に、前記発熱部10に
向けて送風する送風部11と、発熱部10のオンオフ時
期を規制する制御部12とを配設し、更にハンドル20
内には各種切り換え動作を行う操作部23を備えてい
る。
【0016】操作部23は、図4に示す如く、電源切換
用のメインスイッチ17と動作モード切換用のモードス
イッチ16とから構成され、メインスイッチ17の操作
と連動して、送風のオフ状態から冷風、弱温風、強温風
へと送風状態を3段階に変更可能とする一方、モードス
イッチ16の操作と連動し、後で詳述する如く、温風を
送風時における「連続モード」および「間欠モード」を
択一的に切り換え可能とする。
【0017】メインスイッチ17は、スイッチノブ24
の上下方向への3段階のスライド操作と連動して同時に
切り換わる第1および第2スイッチ25・26を備え
る。ここで第1スイッチ25は、第1ないし第4接点2
7を可動接点28により択一的に切り換え可能とするス
イッチであって、発熱部10と送風部11の共通回路中
に介装され、可動接点28を電源プラグ(図示せず)を
介して商用交流電源29に接続する一方、第2および第
3接点27b・27cにダイオード30を並列に接続し
ている。
【0018】従って、スイッチノブ24の最下段位置で
は第1接点27aにあってオフ状態を保ち、スイッチノ
ブ24を1段上方へ移行させる毎に、第1接点27aか
ら順番にオンする接点位置を移行させ、第2および第3
接点27b・27cへの切換位置では、商用交流電源2
9をダイオード30で半波整流して供給電力を半分に減
少させ、3段目のスライド位置における第4接点27d
からは商用交流電源29を直接的に供給でき、フルパワ
ー状態で回路駆動が行える様にしている。
【0019】一方、第2スイッチ26は発熱部10の通
電回路中に介装され、第1スイッチ25における第1ま
たは第2接点27a・27bへの切換時にはオフ状態を
維持し、第3および第4接点27c・27dへの切換時
に対応してオンして発熱部10に通電可能としている。
【0020】本体ケース19内に備える絶縁基板21
は、その中心部に長手方向に伸びる先端が閉じた円筒状
の基板31を備えるとともに、その円筒状基板31の周
囲から上下左右方向に対して断面が十字形状の基板32
を本体ケース19の内面に達するまで伸ばしたものであ
って、かかる構成により、本体ケース19の内部に4つ
の分離した通風路33a・33b・33c・33dを形
成している。
【0021】発熱部10は、十字状基板32における前
半側の周囲にヒータ34を螺旋状に巻き付けたものであ
る。ヒータ34は、リボン状の抵抗線を波形に屈曲した
ものが使用され、その長さが発生させるべき熱量に対応
させた長さの主ヒータ34aを上記第2スイッチ26で
オンオフ規制される発熱部10の主回路に、主ヒータ3
4aの例えば20分の1程度の長さの比較的短い副ヒー
タ34bを、上記第1スイッチ25でその動作状態が切
り換えられる発熱部10と送風部11の共通回路に各々
介装している。
【0022】したがって、送風部11に対してのみ通電
中は通電電流が少ないために副ヒータ34bにおける電
圧降下は小さいが、発熱部10に対して通電中は主ヒー
タ34aと副ヒータ34bとで送風部11に対する印加
電圧を分圧して3〜15%程度降下させる。すると、発
熱部10の駆動中は停止中よりもモータ38の回転速度
が低下されて送風量が減少し、駆動期間と停止期間の違
いがモータ音、ファン40の風切音および風量の変化に
より操作者に対して体感的に表示されるのである。
【0023】更に主ヒータ34aの両端には、発熱部1
0による送風の加熱を設定温度以下に維持する第1およ
び第2のサーモスタット35・36を接続するととも
に、第1サーモスタット35を発熱部10の下流側に、
第2サーモスタット36を上流側に各々配設して、送風
温度が予め設定した温度を超えると主ヒータ34aに対
する通電を強制的にオフして、異常高温になるのを防止
する。
【0024】更にまた、第2サーモスタット36の近傍
には、副ヒータ34bと第1スイッチ25間に接続さ
れ、サーモスタット35・36による温度調節が不良の
場合に溶断して、送風部11および発熱部10への通電
を強制的に停止する温度ヒューズ37を備えることによ
り、最終的な安全を図っている。
【0025】送風部11は、直流モータ38と、該モー
タ38の回転軸39に固定されるファン40と、モータ
38に対して直流電圧を印加する整流回路41とから構
成される。直流モータ38は、上記した円筒状基板31
における後端部にその回転軸39を残して収納されるこ
とにより、発熱部10から熱的に分離されるとともに、
上流位置にあるファン40により常時冷風が送られ、過
熱状態になるのを未然に防止している。
【0026】また整流回路41は、入力電圧を全波整流
するダイオードブリッジ42とモータ抵抗43とから構
成され、モータ38に対して所定の直流電圧を印加可能
とする。ここでモータ抵抗43は、抵抗線をコイル状に
巻いたものが使用され、十字状基板32に巻回されたヒ
ータ34に連続して螺旋状に配設することにより、モー
タ抵抗43による発熱をも送風の加熱に有効に利用され
る様にしている。
【0027】制御部12は、上記した発熱部10におけ
る主ヒータ34aと直列に接続され、ヒータ34に対す
る通電をオンオフ規制するためのスイッチング素子44
と、このスイッチング素子44のオンオフ時期を制御す
るための制御回路45とから構成される。
【0028】スイッチング素子44は、トライアックの
様な双方向型の半導体整流素子が使用され、その通電路
を第1サーモスタット35と電源切換用のメインスイッ
チ17における第2スイッチ26との間に介装する一
方、制御端46に対して制御回路45から制御信号が入
力される時期に対応して、通電路をオン制御させる。
【0029】制御回路45は、前記した第2スイッチ2
6がオンされて発熱部10を駆動可能な期間において、
更に、熱風状態を継続する連続モードと、熱風と冷風と
を間欠的に繰り返す間欠モードとを、ハンドル20の背
面部分に備えたモードスイッチ16により、択一的に切
り換え可能とするものである。
【0030】モードスイッチ16は、ハンドル20内に
固定されたプッシュスイッチ47と、ハンドル20の開
口からその先端が露出するスイッチノブ48とから構成
され、スイッチノブ48の押込み操作と連動してスイッ
チ接点の切換方向を変換するとともに、スイッチノブ4
8の上方への移行で、その押込み状態を保持できる様に
している。
【0031】連続モード用の制御回路は、抵抗49とダ
イオード50とを直列に接続したものであって、その直
列接続した一端を主ヒータ34aと第1サーモスタット
35間に、他端をモードスイッチ16に接続している。
したがって、商用交流電源29における半波期間に限定
してスイッチング素子44の制御端46に対して制御信
号が印加され、発熱部10のオン期間中は、メインスイ
ッチ17の切換位置の如何にかかわらず、フルパワー時
の半分の電力でヒータ34は発熱動作を行う様にしてい
る。
【0032】一方、間欠モード用の制御回路は、正特性
のサーミスタを温度検知素子51として備えたものであ
って、本体ケース19内の吹出口22近傍において、送
風方向と直交させるとともに、ヒータ34に対してでき
るだけ接近させる様にして配置するとともに、その一端
を主ヒータ34aと第1サーモスタット35間に、他端
をモードスイッチ16に接続している。
【0033】したがって、モードスイッチ16を間欠モ
ード側に切り換えた状態でメインスイッチ17の第2ス
イッチ26をオンさせると、該第2スイッチ26のオン
直後は温度検知素子51の温度は低く、その抵抗値も十
分に低いためにスイッチング素子44の制御端46には
十分大きな制御信号が印加され、スイッチング素子44
は全期間または半周期間オンして、ヒータ34の継続的
な通電を行う。ヒータ34に通電されると、その輻射熱
で温度検知素子51は昇温され、予め設定された温度に
達すると温度検知素子51の抵抗値が急激に増大する結
果、スイッチング素子44の制御端46に印加される制
御信号が減少してスイッチング素子44をオフし、ヒー
タ34に対する通電を停止する。
【0034】ところで、発熱部10を継続的に駆動しつ
づけた場合における本体ケース19の吹出口22から送
られる送風温度は、図5(a)に示す如く、ヒータ34
に対する通電直後は急激な温度上昇を示すが徐々に飽和
し、送風部11からの単位時間当たりの送風量と発熱部
10における発熱量とが釣り合う温度に達すると、ほぼ
その温度が維持される。逆に、送風温度が所定値になっ
た状態でヒータ34に対する通電を停止すると、急激に
送風温度が低下して室温に達する。
【0035】例えば、本実施例における連続モードにあ
っては、発熱部10のヒータ34に対してフルパワーが
供給された場合の温度が細線で示す如く約130度に、
半波整流された電力が供給された場合の温度が破線で示
すように約70度程度の一定温度に維持される様に設定
がなされている。
【0036】一方、間欠モードにおいては、図5(b)
において細線で示す如く、図5(a)のフルパワー時に
おける温度上昇中である100度程度の風温に達すると
ヒータ34に対する通電を停止し、50度程度にまで降
下するとヒータ34に対する通電を再開する様に温度設
定することにより、約4秒程度の時間間隔τ1・τ2
で、ヒータ34に対するオンオフが繰り返される様に設
定している。
【0037】なお本実施例にあっては、温度検知手段1
3としてサーミスタを利用した温度検知時におけるヒス
テリシス動作を制御手段14としても利用することによ
り、サーミスタのみでスイッチング素子44のオンオフ
制御動作が行なえる様にしている。
【0038】すなわち、本実施例にあっては、送風温度
の検知を正特性型のサーミスタを使用した温度検知素子
51で行ない、該温度検知素子51の抵抗値がこの素子
の物理的な特性で決まる所定温度で急増する結果、スイ
ッチング素子44に対する制御信号を停止してスイッチ
ング素子44をオフし、ヒータ34に対する通電を停止
する。
【0039】この時、かかる温度検知素子51は所定の
熱容量を有しているため、ヒータ34をオンあるいはオ
フしてから実際にサーミスタの温度変化が発生するまで
に遅れ時間を生じる。また、温度上昇時にヒータ34を
オフしても少しの間は温度上昇を続け、温度下降時にヒ
ータ34をオンしても温度下降を続けるヒステリシス動
作をする。そこで、温度検知素子51により制御信号の
出力をオンオフさせる制御温度は1つであるのにかかわ
らず、このヒステリシス動作を利用することにより、上
下2つの送風温度間で制御信号の出力制御が行われるの
である。
【0040】なお、上限および下限温度に十分大きな差
を設けるためには、温度検知素子51の質量をある程度
大きく設定する必要がある。そこで本実施例にあって
は、2つのサーミスタを直列に接続することにより熱容
量を増大させるとともに、温度検知素子51それ自体の
バラ付きを両者で平均化できる様にしている。
【0041】ところが、ヒータ34をオンした直後にお
ける送風温度の上昇割合が比較的大きいのに対し、温度
検知素子51として備えたサーミスタの温度上昇割合は
質量が大きくなるほど小さくなって温度検出感度の低下
を招き、ともすると予め設定した上限温度を超えて温度
上昇をきたす虞れがある。
【0042】そこで本発明にあっては、ヒータ34の形
成密度を図3で例示する様に部分的に大きくして単位面
積当たりの発熱量を部分的に増大させた検知位置15を
設定するとともに、その検知位置15の前面側にできる
だけ接近させて温度検知素子51を配設する様に構成し
ている。
【0043】かかる構成により、検知位置15の近傍に
おいて温度検知素子51に対して供給可能な熱量は、検
知位置15以外のヒータ前面位置におけるよりも十分に
大きく、温度検知素子51は所定の熱容量を有するにも
かかわらず、送風の温度上昇に対応して時間遅れを生じ
ることなく追随しながら急速な温度上昇をする。一方、
温度下降時にあっては、温度検知素子51から取り去ら
れる熱量は略同一かむしろ少ない。したがって、制御可
能な上下限温度を十分に大きく維持したまま、温度検知
素子51としての上限温度の検出感度を可及的に増大さ
せ、比較的正確な上限温度制御が行われるのである。
【0044】なお温度検知素子51の検知感度を上昇さ
せるために設ける検知位置15も、上記の様にヒータ3
4の配設密度を部分的に増加させるのに代えて、次の様
な方法が略同様に利用できる。
【0045】例えば、図7(a)に示す如く、複数に分
割された通風路33の内の特定の通風路33a中に各種
制御素子や構成部品36・44を集中して配設すること
により、その送風路通風路aにおける流路抵抗をその他
の通風路33b〜33dよりも十分に上昇させるととも
に、その通風路33aを横断させて温度検知素子51を
配設することが可能である。この構成により、該当の通
風路33a内における温度を他の通風路33b〜33d
よりも十分に高くし、他の通風路に配設した場合より
も、温度検知素子51の温度上昇割合を大きく、温度下
降割合を小さく設定できる。
【0046】また、図7(b)の様に、リボン状やコイ
ル状のヒータ34を送風路に沿って複数列に亘って備
え、その周囲がヒータ34によって包囲されるヒータ間
の位置に温度検知素子51を配設するための検知位置1
5を設けたり、図7(c)の如く、ヒータ34をハニカ
ム状のセラミックヒータとし、通風路33aの大きさを
他の場所の通風路33より小さく設定することにより検
知位置15を構成することもできる。
【0047】その他、上記した送風部11および発熱部
10に供給される電力、したがって送風量と発熱量の組
み合わせは、上記の組合せに限らず、任意に変更して実
施することはできることは勿論である。また、切り換え
可能な段数も、増減して実施できる。供給する電力を位
相制御して、無段階で変更できる様にしてもよい。更
に、温風送風時において、連続モードと間欠モードとの
間を切り換えできるタイプのものに限らず、冷風モード
と間欠モードのみを備えたタイプ、あるいは間欠モード
のみのドライヤであってもよい。
【0048】また、上記した温度検知素子51を複数備
え、それを直列あるいは並列接続するとともに、各素子
を異なった位置、例えば絶縁基板21で区画された複数
の通風路33に対して分離して配置することにより、各
素子51毎の検出上のバラ付きを軽減することができ
る。また、温度検知素子51の配置方向も、送風方向と
直交させるばかりでなく、平行させたり斜めを向けるな
ど任意に変更できる。また温度検知素子51それ自体
も、正特性サーミスタを利用するのに代えて、負特性サ
ーミスタや熱電対など各種の温度センサを利用できるこ
とは勿論であり、各温度検知素子51の特性に応じて、
ヒータ34から離間させて輻射熱を検知したり、ヒータ
34に接触させて伝導熱を検知するなど、検知方法も適
宜選択される。
【0049】更に連続モードと間欠モードの切り換え
も、ハンドル20に別に設けたモードスイッチ16の切
り換えで行うのでなく、メインスイッチ17における1
つの切換位置に設定するなど、その切換手段あるいはス
イッチの構成は適宜変更して実施できる。例えば、送風
の吹出口22にオンオフスイッチ状のモードスイッチ1
6を設け、着脱自在に取り付けるフードや櫛の様なアタ
ッチメントの取り付けと連動してモードスイッチ16が
強制的にオン操作される様にすることも可能である。
【0050】更にまた、間欠モード時における温風と冷
風とを切り換えるための上下限温度も任意に設定される
とともに、その値が一定値に固定される必要もなく、一
方または両方の温度を手動で変更できる様にしてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的な構成を示す概略図である。
【図2】ドライヤの全体的な構成を示す中央縦断面図で
ある。
【図3】図2における3−3線に沿った拡大端面図であ
る。
【図4】ドライヤの電気回路である。
【図5】発熱部を駆動時における風温の変化状況を示す
説明図であって、(a)は連続運転時を、(b)は間欠
運転時を各々示す。
【図6】ドライヤの各動作モードと毛髪中の水分量との
関係を示す説明図である。
【図7】他の実施例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 発熱部 11 送風部 12 制御部 13 温度検知手段 14 制御手段 15 検知位置 16 モードスイッチ 17 メインスイッチ 19 本体ケース 22 吹出口 23 操作部 24 スイッチノブ 25 第1スイッチ 26 第2スイッチ 29 商用交流電源 30 ダイオード 31 円筒状基板 32 十字状基板 33 通風路 34 ヒータ 38 モータ 40 ファン 43 モータ抵抗 44 スイッチング素子 45 制御回路 46 制御端 47 プッシュスイッチ 48 スイッチノブ 49 抵抗 50 ダイオード 51 温度検知素子

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱部(10)と、該発熱部(10)に
    向けて風を送る送風部(11)と、発熱部(10)に対
    する通電電力を規制して風温の変更を可能とする制御部
    (12)とを備えたドライヤであって、 上記制御部(12)は、 上記発熱部(10)近傍における温度変化に対応した制
    御信号S1を出力する温度検知手段(13)と、 該温度検知手段(13)から出力される制御信号S1に
    対応して、上記発熱部(10)に対する通電状態を制御
    可能とする制御手段(14)とを備えるとともに、 上記発熱部(10)中に、発熱温度が他所より高い検知
    位置(15)を設け、該検知位置(15)に十分接近さ
    せて上記温度検知手段(13)を配設したことを特徴と
    するドライヤ。
  2. 【請求項2】 上記発熱部(10)は線状のヒータであ
    って、該ヒータの配設密度を部分的に増大させることに
    より上記検知位置(15)を形成している請求項1記載
    のドライヤ。
  3. 【請求項3】 上記制御手段(14)は、発熱部(1
    0)と直列に接続された電力制御用のスイッチング素子
    (44)であり、 上記温度検知手段(13)は、前記スイッチング素子
    (44)の制御端(46)に接続された、温度変化に対
    応して抵抗値が変化する温度検知素子(51)である請
    求項2記載のドライヤ。
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