JPH07312829A - 無効電力補償装置 - Google Patents

無効電力補償装置

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JPH07312829A
JPH07312829A JP6126826A JP12682694A JPH07312829A JP H07312829 A JPH07312829 A JP H07312829A JP 6126826 A JP6126826 A JP 6126826A JP 12682694 A JP12682694 A JP 12682694A JP H07312829 A JPH07312829 A JP H07312829A
Authority
JP
Japan
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reactive
voltage
current
phase
load
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Application number
JP6126826A
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English (en)
Inventor
Yuzo Takakado
祐三 高門
Masaharu Ishiguro
正治 石黒
Toshiaki Ikuma
俊明 井熊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shinko Electric Co Ltd
Original Assignee
Shinko Electric Co Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/30Reactive power compensation

Abstract

(57)【要約】 【目的】 受電端における無効電力を任意に設定できる
無効電力補償装置を提供する。 【構成】 三相/二相変換器2,3、無効電流検出器6
により、負荷10に流れる無効電流(振幅値)ILdが求
められる。また、加算器17が出力する無効電流指令値
d *により、インバータ9が発生する無効電流が設定さ
れる。スイッチ22がオフでありスイッチ23がオンで
ある場合、負荷無効電流ILdがそのまま無効電流指令値
d *になる。一方、スイッチ22をオンにした場合、受
電端三相電圧vLU,vLV,vLWの振幅VLによっても無
効電流指令値Id *を変更することができる。このよう
に、無効電流指令値Id *を適宜設定することにより、イ
ンバータ9の発生する無効電流(無効電力)を任意に設
定することが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、配電系統に用いて好
適な無効電力補償装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【0003】近年、無効電力を高速に補償するために、
静止型無効電力補償装置(以下SVGという。但しSV
Cと称することもある)を送配電系統に設けることが多
い。SVGは、サイリスタ回路を介して線路電圧をコン
デンサまたはリアクトルに印加するものであり、このサ
イリスタ回路の点弧角を適宜制御することによって可変
リアクトルおよび可変コンデンサとして機能する。すな
わち、SVGは負荷と並列に接続され、この負荷に供給
される無効電力に応じてインピーダンスを高速かつ自動
的に変動し、この負荷によって生ずる無効電力を相殺す
る。
【0004】ここで、無効電力を高速に補償する理由と
しては、以下の3点が挙げられる。 (a)変動負荷による電圧フリッカの抑制 アーク炉や圧延機などの急激な負荷変動によって電圧フ
リッカが発生する。それを抑制するためには、ランダム
な無効電力の変動を正確かつ迅速に検出して、無効電力
を高速に補償することが必要である。
【0005】(b)受電端電圧の安定化 系統が重負荷になると、電圧の異常低下や電圧変動の増
大が生じる。これを安定化するためには、無効電力を補
償して負荷端の電圧を一定に維持することが必要であ
る。
【0006】(c)系統安定度の向上 長距離送電系統において、運転条件や負荷条件によって
は安定な発電運転ができない領域が生じる。この場合、
送電系統の中間点で無効電力を補償して電圧を一定に維
持し、中間点を等価的に無限大母線化することにより、
定態および過度安定度を向上することが必要である。こ
こで、SVGを用いた配電系統の例を図2に示す。図に
おいて、電源30から出力された電流は、線路40を介
して負荷10に供給される。SVG50は、負荷10と
並列に接続され、線路40の受電端電圧v0と線路電流
iとの位相差が「0」になるように、そのインピーダン
スが制御される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のSVG
は、負荷によって生ずる無効電力を相殺するのみ、すな
わち受電端における力率を「1」にするのみの機能しか
有しておらず、発生させる無効電力を任意に設定するこ
とは不可能であった。この発明は上述した事情に鑑みて
なされたものであり、受電端における無効電力を任意に
設定できる無効電力補償装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1に記載の構成にあっては、負荷に供給される交
流電流を検出する電流検出手段と、前記交流電流と、前
記負荷に印加される交流電圧とに基づいて、前記負荷に
供給される無効電流の振幅値を算出する振幅値演算手段
と、算出された前記振幅値またはこの振幅値を適宜改変
した値を無効電流指令値とし、この無効電流指令値によ
って指令された無効電流を前記負荷に供給する無効電流
発生手段とを具備することを特徴とする。
【0009】また、請求項2に記載の構成にあっては、
さらに、前記交流電流は三相電流であり、前記振幅値演
算手段は、前記交流電流の検出結果を二相電流に変換す
る電流変換手段(3)と、前記交流電圧の検出結果を二相
電圧に変換する電圧変換手段(2)とを有し、これら二相
電流および二相電圧に基づいて前記振幅値を演算するも
のであり、前記無効電流発生手段は、コンデンサ(2
7)と、このコンデンサの端子電圧と所定値との偏差に
基づいて有効電流指令値を出力する有効電流制御手段
(21,12)と、この有効電流指令値と前記無効電流
指令値に基づいて前記コンデンサの端子電圧をパルス幅
変調する変調手段とを有することを特徴とする。
【0010】
【作用】電流検出手段は負荷に供給される交流電流を検
出する。振幅値演算手段は、交流電流および交流電圧の
検出値に基づいて、負荷に供給される無効電流の振幅値
を算出する。そして、無効電流発生手段は、この振幅値
またはこの振幅値を適宜改変した値を無効電流指令値と
し、この無効電流指令値によって指令された無効電流を
負荷に供給する。
【0011】
【実施例】A.実施例の原理 以下、この発明の一実施例について説明する。まず、図
2において、SVG50と負荷10との並列回路は、一
般的には合成インピーダンスが抵抗成分のみになる。換
言すれば、合成インピーダンスが抵抗成分のみになるよ
うに、SVG50のインピーダンスが制御される。
【0012】本実施例のブロック図を図1に示すが、こ
こでは図2のSVG50に代えて電圧・無効電力補償装
置20が用いられている。詳細は後述するが、電圧・無
効電力補償装置20には、「無効電力補償モード」、
「電圧補償モード」および「併用モード」の三の動作モ
ードがある。まず、無効電力補償モードにおいては、電
圧・無効電力補償装置20は、SVG50と同様に、負
荷10との合成インピーダンスが抵抗成分のみになるよ
うに動作する。
【0013】一方、電圧補償モードおよび併用モードに
おいては、上記合成インピーダンスが若干のリアクタン
ス成分を含むように、電圧・無効電力補償装置20のイ
ンピーダンスを制御することが前提になっている。すな
わち、これらのモードにおいては、電圧・無効電力補償
装置20の無効電力補償機能が若干犠牲になるのである
が、その代りに線路電圧を補償することが可能になる。
その原理について以下説明する。
【0014】まず、負荷10と電圧・無効電力補償装置
20との合成インピーダンスが誘導性であり、かつ、負
荷10,電圧・無効電力補償装置20および電源30の
各中性点の電圧が「0ボルト」とすると、図1の1相あ
たりの等価回路は、図3に示すようになる。図3におい
てR1およびL1は線路40の抵抗およびインダクタンス
であり、R2およびL2は電圧・無効電力補償装置20と
負荷10の並列回路における抵抗およびインダクタンス
である。この等価回路について回路方程式を求めると、
下記数1のようになる。
【0015】
【数1】
【0016】但し、数1において“s”はラプラス演算
子であり、“jω”と等価である。また、図3に対する
ベクトル図を図9(c)に示す。なお、同図(a)は、電圧
・無効電力補償装置20と負荷10の並列回路のインピ
ーダンスにリアクタンス成分が無い場合(無効電力補償
モード)のベクトル図であり、同図(b)は後述する図4
の等価回路に対するベクトル図である。これらの図にお
いては、便宜上「R2=1」としているため、受電端電
圧v0のベクトルと電流iR2のベクトルとは同一の大き
さになっている。さて、数1より線路電流iを求め、伝
達関数G(受電端電圧v0と送電端電圧viの比)を求め
ると、下記数2が得られる。
【数2】
【0017】数2より、s=jωとして、伝達関数Gの
ゲイン|G|を求めると、下記数3が得られる。
【数3】
【0018】電力系統においては、「線路インピーダン
ス(R1,ωL1)<<電圧・無効電力補償装置20と負
荷との合成インピーダンス(R2,ωL2)」が成立する
ため、ゲイン|G|は「1/L2」に対して単調減少す
る。例えば、R1=0.3Ω、L1=0.8mH、R2
3Ω、電源角周波数ω=2π×60Hzとすると、誘導
性リアクタンスL2に対するゲイン|G|は図5に示す
ようになる。このとき、ゲイン|G|と「1/L2」と
は、近似的に比例関係を有する。
【0019】また、電圧・無効電力補償装置20と負荷
との合成インピーダンスが容量性である場合、図2およ
び図1の1相あたりの等価回路は図4のようになり、回
路方程式を求めると、下記数4のようになる。
【数4】
【0020】数4より、送電端電圧viに対する受電端
電圧v0の伝達関数Gを求めると、下記数5が得られ
る。
【数5】
【0021】数5より、s=jωとして、伝達関数Gの
ゲイン|G|を求めると、下記数6が得られる。
【数6】
【0022】電力系統においては、「線路インピーダン
ス(R1,ωL1)<<電圧・無効電力補償装置20と負
荷との合成インピーダンス(R2,1/ωC)」が成立
するため、ゲイン|G|はCに対して単調増加する。例
えば、R1=0.3Ω、L1=0.8mH、R2=3Ω、
電源角周波数ω=2π×60Hzとすると、容量性リア
クタンスCに対するゲイン|G|は図6に示すようにな
る。このとき、ゲイン|G|とリアクタンスCは、近似
的に比例関係を有する。
【0023】ここで、無効電力Qの極性を次のように定
義する。 誘導性リアクタンスが発生する無効電力QL<0 容量性リアクタンスが発生する無効電力QC>0 このとき、「1/L2」を大とすることは無効電力QL
小とすることに等しく、リアクタンスCを大とすること
は無効電力QCを大とすることに等しい。従って、SV
Gと負荷の無効電力Qに対するゲイン|G|の特性は、
図7のように単調増加の関係になる。
【0024】すなわち、SVGで無効電力を操作するこ
とにより、受電端電圧(系統電圧)v0を制御すること
ができる。ここで、図6に着目すると、受電端電圧v0
は送電端電圧viよりも高くできることがわかる。すな
わち、無効電力を操作することによって、線路インピー
ダンスの電圧効果を補償できるのは勿論のこと、受電端
電圧を送電端電圧よりも高くすることができ、系統電圧
を幅広く制御することができる。以上が本実施例の原理
である。
【0025】B.実施例の構成 次に、本実施例の構成を図1を参照し説明する。なお、
図において図2の各部に対応する部分には同一の符号を
付しその説明を省略する。図において2は三相/二相変
換器であり、図10に示すように構成されている。三相
/二相変換器2は線路40の受電端における三相電圧v
LU,vLV,vLWが入力されるが、これらの電圧は下式に
よって表現される。
【0026】
【数7】
【0027】図10において受電端U相電圧vLUはその
まま受電端α相電圧vLαとして出力される。また、加
算器31において受電端V相電圧vLVから受電端W相電
圧vLWが減算され、その減算結果に「1/√3」を乗算
したものが、乗算器32を介して、受電端β相電圧vL
βとして出力される。従って、受電端二相電圧vLα,
Lβは下式によって表現される。
【0028】
【数8】
【0029】図1に戻り、24〜26は電流検出器であ
り、負荷三相電流iLU,iLV,iLWを各々検出し出力す
る。ここで、負荷における電圧と電流の位相差をφとす
ると、上記各電流は下式によって表わされる。
【0030】
【数9】
【0031】次に、3は三相/二相変換器であり、三相
/二相変換器2と同様に構成され、上記負荷三相電流i
LU,iLV,iLWが供給されると、これらを負荷二相電流
Lα,iLβに変換し出力する。すなわち、負荷二相電
流iLα,iLβは下式により表される。
【0032】
【数10】
【0033】次に、6は無効電流検出器であり、図11
に示すように構成されている。図11において乗算器6
1は受電端α相電圧vLαと負荷β相電流iLβの乗算結
果を出力する。また、乗算器62は受電端β相電圧vL
βと負荷α相電流iLαの乗算結果を出力する。加算器
63においては後者の乗算結果から前者の乗算結果が減
算される。そして、乗算器64においては、この減算結
果に所定の定数Kが乗算され、この乗算結果が下式に示
す値ILdとして出力される。
【0034】
【数11】
【0035】数11に数8および数10を代入すると、
下式が得られる。
【数12】
【0036】ここで、受電端電圧振幅VLは既知の値で
あり、予め“K=1/VL”となるように定数Kを定め
ておく。これにより、値ILdは、次式の通りになり、負
荷における無効電流の振幅を表すことがわかる。
【数13】
【0037】次に、5は電圧振幅検出器であり、図13
に示すように構成され、下式によって受電端電圧振幅V
Lを出力する。
【数14】
【0038】16は加算器であり、所定の受電端電圧振
幅指令値VL *から受電端電圧振幅VLを減算する。11
は偏差増幅器であり、加算器16における減算結果に基
づいて無効電流補正値IdCとして出力する(詳細は後述
する)。22,23はモード切換スイッチであり、それ
らのオン/オフ状態に基づいて、負荷無効電流ILdまた
は無効電流補正値IdCのうちの一方、または双方を加算
器17に供給する。加算器17は、供給された信号の加
算結果を無効電流指令値Id *として出力する。
【0039】次に、4は電圧位相検出器であり、図15
に示すように構成され、受電端二相電圧vLα,vLβに
基づいて受電端α相電圧vLαの位相θを出力する。な
お、電圧位相検出器4の詳細については、本出願人によ
る特許出願(平成6年2月10日付、整理番号9370
43)に開示されている。
【0040】次に、9はインバータであり、図18に示
すように構成されている。図においてスイッチング素子
911と912、913と914、915と916は各
々直列に接続され、各直列回路に電圧Eが印加されてい
る。また、各スイッチング素子911〜916には、ダ
イオード901〜906が各々並列に接続されている。
従って、適切なタイミングでスイッチング素子911〜
916をオン/オフ制御することにより、各直列回路の
中点には三相電圧が発生する。
【0041】図1に戻り、インバータ9から出力される
三相電圧は、若干の高周波成分を含むものの、受電端三
相電圧vLU,vLV,vLWとほぼ等しい。また、インバー
タ9から出力される三相電流iU,iV,iWは、フィル
タ1を介して線路40の受電端に供給されるとともに、
それらの値は電流検出器34〜36を介して検出され
る。7は静止座標/回転座標変換器であり、検出された
三相電流iU,iV,iWに基づいて無効電流Idおよび有
効電流Iqの計算値を出力するものである。以下、その
詳細を説明する。
【0042】まず、三相電流iU,iV,iWの角周波数
dθ/dtで回転し相互に直交するd軸、q軸を想定す
る。そして、三相電流iU,iV,iWを有効電流Iq(q
軸成分)と無効電流Id(d軸成分)とに分解して解析
する。各相の有効電流は、その位相が電圧(受電端三相
電圧vLU,vLV,vLW)と一致する筈である。一方、各
相の無効電流は、その位相が電圧に対して「π/2」だ
け異なる。従って、各三相電流iU,iV,iWは下式に
より表される。
【0043】
【数15】
【0044】ここで、静止座標/回転座標変換器7の構
成を図16に示す。図において、加算器161および乗
算器162を介して、三相電流iU,iV,iWが二相電
流iα,iβに変換される。なお、この部分の構成は上
述した三相/二相変換器2,3と同様であり、二相電流
iα,iβは下式のように表される。
【0045】
【数16】
【0046】一方、二相発振器163は、電圧位相検出
器4から供給される位相θに基づいて、信号sinθ,cos
θを出力する。次に、乗算器164,165を介して、
加算器168から下式に示す信号が出力される。
【0047】
【数17】
【0048】また、乗算器166,乗算器167を介し
て、加算器169から下式に示す信号が出力される。
【0049】
【数18】
【0050】以上のように、静止座標/回転座標変換器
7からは無効電流Idおよび有効電流Iqの計算値が出力
されることが判る。次に、8は回転座標/静止座標変換
器であり、図17に示すように構成されている。図にお
いて178は三相発振器であり、位相θを受信すると、
cosθ,sinθ,cos(θ−4π/3),およびsin(θ−
4π/3)なる値を有する信号を乗算器171〜174
の各一端に各々供給する。乗算器171,173の他端
には有効電圧指令値Vq *が供給され、乗算器172,1
74の他端には無効電圧指令値Vd *が供給される。17
5〜177は加算器であり、上記乗算器171〜174
の出力信号に基づいて下式に示す三相電圧指令値vU *
V *,vW *を出力する。
【0051】
【数19】
【0052】15はPWM(パルス幅)変調回路であ
り、各スイッチング素子911〜916をオン/オフ制
御するとともに、上記三相電圧指令値vU *,vV *,vW *
に基づいて、オン/オフ時間のデューティ比を設定す
る。なお、インバータ9の出力端はフィルタ1を介して
線路40に接続されているため、インバータ9の出力電
圧は受電端三相電圧vLU,vLV,vLWにほぼ等しくな
る。従って、三相電圧指令値vU *,vV *,vW *が変動し
たとしても、インバータ9の出力電圧の変動は僅かであ
る。すなわち、これら指令値が変動すると、スイッチン
グ素子911〜916のデューティ比が変動するため、
三相電流iU,iV,iWが指令値に追従して変動するこ
とになる。
【0053】次に、18は加算器であり、無効電流指令
値Id *と無効電流Idの偏差を出力する。13は偏差増
幅器であり、偏差「Id *−Id」が「0」に近付くよう
な無効電圧指令値Vd *を出力する。また、27はコンデ
ンサであり、その端子電圧Eが上述したインバータ9に
印加される。21は加算器であり、所定の端子電圧指令
値E*と端子電圧Eの偏差を出力する。12は偏差増幅
器であり、偏差「E*−E」が「0」に近付くような有
効電圧指令値Vq *を出力する。
【0054】ここで、端子電圧Eと端子電圧指令値E*
とに基づいて回転座標/静止座標変換器8に有効電圧指
令値Vq *を供給する理由を説明しておく。まず、インバ
ータ9は、コンデンサ27の端子電圧Eをパルス幅変調
することにより受電端三相電圧vLU,vLV,vLWを出力
するため、端子電圧Eは少なくとも受電端三相電圧
LU,vLV,vLWの振幅よりも高くなければならない。
そこで、本実施例にあっては、端子電圧Eが低下した場
合には、インバータ9を介してコンデンサ27を充電す
る。コンデンサ27を充電するのは、インバータ9を介
して有効電力を消費することに他ならないため、偏差
「E*−E」に基づいて有効電圧指令値Vq *を出力する
こととしたものである。
【0055】C.実施例の動作 C−1.無効電力補償モード 次に、本実施例の動作を説明する。まず、電圧・無効電
力補償装置20を用いて無効電力のみを補償する場合
(無効電力補償モード)においては、スイッチ22をオ
フにするとともに、スイッチ23をオンにする。この場
合、加算器17を介して、負荷無効電流ILdの検出値そ
のものが無効電流指令値Id *として加算器18に供給さ
れる。一方、静止座標/回転座標変換器7から無効電流
dの検出値がフィードバックされる。従って、静止座
標/回転座標変換器7、加算器18、偏差増幅器13、
PWM変調回路15およびインバータ9から成るループ
を介して、インバータ9の発生する無効電流Idと負荷
10に供給される無効電流ILdとが一致するように、無
効電流Idが制御される。この結果、負荷10と電圧・
無効電力補償装置20の並列回路においては、力率が
「1」になる。
【0056】C−2.電圧補償モード 次に、受電端三相電圧vLU,vLV,vLWを一定値に保持
する場合(電圧補償モード)においては、スイッチ22
をオンにするとともに、スイッチ23をオフにする。こ
の場合、偏差「VL *−VL」に対応した無効電流補正値
dCが、無効電流指令値Id *として加算器18に供給さ
れる。従って、静止座標/回転座標変換器7、加算器1
8、偏差増幅器13、PWM変調回路15およびインバ
ータ9から成るループを介して、インバータ9の発生す
る無効電流Idと無効電流補正値Id Cとが一致するよう
に、無効電流Idが制御される。
【0057】従って、偏差「VL *−VL」が小となるよ
うな無効電流補正値IdCを出力するように偏差増幅器1
1の特性を設定しておくと、受電端電圧振幅VLが受電
端電圧振幅指令値VL *と一致するように、無効電流Id
が設定されることになる。
【0058】C−3.併用モード スイッチ22,23の双方をオン状態にしておくと、負
荷無効電流ILdと無効電流補正値IdCの加算値が無効電
流指令値Id *として加算器18に供給される。従って、
かかる場合には、受電端電圧および力率とも、ある程度
は補償できる。なお、配電系統の性能あるいは負荷10
の種類によっては、受電端電圧および力率の何れかを優
先して制御する方が好ましい場合もある。かかる場合
は、偏差増幅器11のゲインや遅れ要素等を適宜設定す
ることにより対処するとよい。
【0059】D.変形例 なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではな
く、例えば以下のように種々の変形が可能である。
【0060】上記実施例においては、受電端電圧振幅
Lはほぼ一定であるとしたため、無効電流検出器6の
加算器63(図11参照)の出力信号に対して、乗算器
64を介して定数K(K=1/VL)を乗算した。しか
し、受電端電圧振幅VLの変動が大きい場合、あるいは
精密な制御が必要な場合は、無効電流検出器6を図12
に示すように構成してもよい。図12においては、乗算
器64に代えて除算器65が設けられ、加算器63の出
力信号が受電端電圧振幅VLの測定値によって除算され
る。これにより、現実の受電端電圧振幅VLに基づいて
負荷無効電流ILdを算出することが可能になる。
【0061】また、無効電流検出器6は図20に示す
ように構成してもよい。図において66,67は乗算
器、68は二相発振器、69は加算器であり、下式によ
り負荷無効電流ILdが求められる。
【0062】
【数20】
【0063】電圧振幅検出器5は図14に示すように
構成してもよい。図14の構成においては、図13のも
のから開平演算回路54が除去されているため、出力信
号は受電端電圧振幅VLの自乗値になる。これは、精度
のよい開平演算回路を安価に構成することが困難である
ことに鑑みてである。なお、この場合には、図1におい
て、加算器16に供給される受電端電圧振幅指令値VL *
をその自乗値に変更するとともに、偏差「VL *2
L 2」に基づいて無効電流補正値IdCを出力するように
偏差増幅器11を構成するとよい。
【0064】また、電圧振幅検出器5は図21に示す
ように構成してもよい。図において66,67は乗算
器、68は二相発振器、69は加算器であり、下式によ
り受電端電圧振幅VLが求められる。
【0065】
【数21】
【0066】また、本実施例は図8に示すように変形
することも可能である。図において8は演算回路であ
り、無効電力指令信号Q*が「0」未満である場合に、
無効電力指令信号Q*が小となるほど大となるような
「1/L」の指令値を出力する。10は除算回路であ
り、「1/L」に基づいてインダクタンスLの指令値を
出力する。一方、9は演算回路であり、無効電力指令信
号Q*が「0」以上である場合に、無効電力指令信号Q*
が大となるほど大となるようなリアクタンスCの指令値
を出力する。そして、SVG1は、リアクタンスCおよ
びインダクタンスLの指令値に基づいて、無効電力Qを
発生させる。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の無効電
力補償装置によれば、無効電流の振幅値またはこの振幅
値を適宜改変した値を無効電流指令値として無効電流を
発生させるから、受電端における無効電力を任意に設定
することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】 従来の配電系統のブロック図である。
【図3】 一実施例の等価回路である。
【図4】 変形例の等価回路である。
【図5】 一実施例のゲイン特性図である。
【図6】 一実施例のゲイン特性図である。
【図7】 一実施例のゲイン特性図である。
【図8】 一実施例の変形例のブロック図である。
【図9】 同図(a)は無効電力補償モードにおけるベク
トル図、同図(b),(c)は電圧補償モードにおけるベク
トル図である。
【図10】 三相/二相変換器2,3のブロック図であ
る。
【図11】 無効電流検出器6のブロック図である。
【図12】 無効電流検出器6の変形例のブロック図で
ある。
【図13】 電圧振幅検出器5のブロック図である。
【図14】 電圧振幅検出器5の変形例のブロック図で
ある。
【図15】 電圧位相検出器4のブロック図である。
【図16】 静止座標/回転座標変換器7のブロック図
である。
【図17】 回転座標/静止座標変換器8のブロック図
である。
【図18】 インバータ9のブロック図である。
【図19】 フィルタ1のブロック図である。
【図20】 無効電流検出器6の変形例のブロック図で
ある。
【図21】 電圧振幅検出器5の変形例のブロック図で
ある。
【符号の説明】
2 三相/二相変換器(振幅値演算手段) 3 三相/二相変換器(振幅値演算手段) 4 電圧位相検出器(無効電流発生手段) 6 無効電流検出器(振幅値演算手段) 7 静止座標/回転座標変換器(無効電流発生手段) 8 回転座標/静止座標変換器(無効電流発生手段) 24〜26 電流検出器(電流検出手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負荷に供給される交流電流を検出する電
    流検出手段と、 前記交流電流と、前記負荷に印加される交流電圧とに基
    づいて、前記負荷に供給される無効電流の振幅値を算出
    する振幅値演算手段と、 算出された前記振幅値またはこの振幅値を適宜改変した
    値を無効電流指令値とし、この無効電流指令値によって
    指令された無効電流を前記負荷に供給する無効電流発生
    手段とを具備することを特徴とする無効電力補償装置。
  2. 【請求項2】前記交流電流は三相電流であり、 前記振幅値演算手段は、前記交流電流の検出結果を二相
    電流に変換する電流変換手段(3)と、前記交流電圧の検
    出結果を二相電圧に変換する電圧変換手段(2)とを有
    し、これら二相電流および二相電圧に基づいて前記振幅
    値を演算するものであり、 前記無効電流発生手段は、コンデンサ(27)と、この
    コンデンサの端子電圧と所定値との偏差に基づいて有効
    電流指令値を出力する有効電流制御手段(21,12)
    と、この有効電流指令値と前記無効電流指令値に基づい
    て前記コンデンサの端子電圧をパルス幅変調する変調手
    段とを有することを特徴とする請求項1に記載の無効電
    力補償装置。
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